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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN26 キック ジャレッド・ブルックス リース・マクラーレン

【ONE FN26】ブルックスのバックテイクを凌いだマクラーレン、右ヒジで流血に追い込みスプリット判定勝ち

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
Def.2-1
ジャレッド・ブルックス(米国)

マクラーレンがオーソドックススタンスでプレスをかける。右カーフから距離をつくったブルックスが、ボディロックで組みつきバックに回った。すぐにコーナーに体を預けるマクラーレン。ブルックスは両足でマクラーレンの左足を制したまま、バックからパンチで削っていく。ブルックスのシングルバックを解けないマクラーレンは、ブルックスの左腕をキムラ気味に抱える。しかしブルックスがボディロックでクラッチし、バックコントロールでキープする。マクラーレンがクラッチを外そうとすると、ブルックスはリフトから再びクラッチする。

マクラーレンが体を揺らして、足を外した。しかしブルックスはボディロックを崩さない。左足を差し入れ、正対を許さないブルックス。マクラーレンが正対すると、ダブルレッグからコーナーに押し込んでいく。差し返したマクラーレンがヒザを突き上げながら離れた。ブルックスは距離を取り、マクラーレンの打ち終わりにパンチを狙う。左フックを受けたマクラーレンは一度下がり、再びプレスをかける。ブルックスが右スピニングバックキックで前進を止める。マクラーレンは右を伸ばすが、打ち終わりにブルックスが右カーフを当てて止めた。

2R、マクラーレンが右ガードを固めてプレスをかける。サウスポーにスイッチし、左ストレートを伸ばす。マクラーレンの左ハイをキャッチしたブルックスが、ダブルレッグからバックに回った。しかしマクラーレンは完全にバックを奪わせず、トップに。ディープハーフからスクランブルに持ち込むブルックス。マクラーレンは立ち上がるも、すぐにコーナーに押し込まれ、ダブルレッグで足をすくわれ、尻もちを着かされる。マクラーレンの両足を畳んだブルックスに対し、マクラーレンは立ち上がり、差し返して離れた。

マクラーレンの右アッパーに、ブルックスが右スピニングバックエルボーを合わせる。マクラーレンがプレスをかけ、右を突き刺す。ブルックスの右ハイをかわしたマクラーレンは、会場に敬礼のパフォーマンスを見せる。さらにブルックスのテイクダウンを切ったマクラーレンは、オーソドックススタンスでワンツーを放つ。右クロス、右スピニングバックキックを見せるマクラーレンに対し、ブルックスは中に入れず。ワンツー、カウンターの左フック、左右のボディブローで中に入れさせないマクラーレン。ブルックスも左フックを返した。

最終回、やはり中距離のパンチでマクラーレンがコントロールする。ガードを固めて左に回るブルックスも距離を詰めて右ストレートを狙う。徐々に距離を詰めてくるブルックスを、マクラーレンが右ヒジで迎え撃つ。至近距離でパンチを出し合う両者、ややマクラーレンの被弾が増えているか。しかしブルックスの左フックを受けながらも、マクラーレンが組みつかせない。マクラーレンは右跳びヒザを見せて、中に入ろうとするブルックスの動きを止める。左フックから右ストレートを、インから突き刺すマクラーレン。しかし同じパンチが続いたためか、ブルックスに組みつかれてしまう。マクラーレンが突き放して、中距離戦に持ち込む。マクラーレンの右ヒジを受け、ブルックスの右頭部から大量の出血が……。

マクラーレンの右がブルックスの顔面を捉える。顔を突き出すパフォーマンスから、マクラーレンは右を連打。ブルックスのダブルレッグをスプロールしたマクラーレンは、アナコンダを狙うが極まらず。スタンドに戻り、ブルックスのシングルレッグを切ったマクラーレンは、両手を掲げながらリングを回って試合終了を待った。

試合終了と同時に、勝利を確信してコーナーに登るマクラーレン。裁定はスプリットでマクラーレンが勝利した。マクラーレンは中間距離を貫いた。勝つことを考えれば当然だ。しかし終了間際に両手を上げて舌を出し、相手を見ずリング内を走り回ってゴングを待つ姿は印象が良いものではない。


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【ONE FN26】25カ月振りの実戦。クリスチャン・リー「ラスロフは限定されたエリアで最大の力を発揮する」

【写真】ようやくクリスチャンのMMAが見られる。この間、立ち技やグラップリングの出場もなかったのがクリスチャンらしい(C)ONE

本日7日(土)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night26「Lee vs Rasulov」。同大会のメインでクリスチャン・リーが、ONE世界ライト級王座を賭けてアリベク・ラスロフ相と戦う。
Text by Manabu Takashima

2022年11月以来、2年1カ月振りのファイト。この間、妹ヴィクトリアを失くし、姉アンジェラは引退。そして弟エイドリアンがプロデビューを果たした。

17歳でプロデビュー以来、常にフィニッシュを目指すスタイルで、これまでに挙げた17勝のうちフィニッシュ勝利は実に16を数える。削り合いも、打ち合いでも冷静さを維持する若きベテランに、試合前の心境とこの2年間を尋ねた。


──2年1カ月振りにバトルフィールドに戻ってきたクリスチャンです。この2年色々なことがありました。そして、この場に戻ってきた。今の気持ちを聞かせてください。

「ファイトに戻ることに、とてもエキサイティングしているよ。この2年間、ハードトレーニングを欠かすことはなかった。そして、ずっと心待ちにしていた瞬間だから心に期するモノがある」

──トレーニングと練習は違うかと思いますが、試合勘などに不安はないですか。

「練習と試合は、それほど違うという感覚はない。オク・レユンと再戦する時も、彼の負傷が完治するのに11カ月も待つ必要があった。今回は2年間試合がなかったわけだけど、個人的には正しいタイミングで試合ができないなら、タイムオフがあるのは悪い事じゃないと思っている。

ただ、こんなに長く試合をしないでいようという気はなかった。今年の3月には戦いたいと思っていた。以来、ずっと試合の準備をしてきたんだ。今回の試合も、もともとはもっと早くに組まれることになっていたわけだし」

──ハイ。11月にアトランタで行われる予定だったのが、タイに開催場所が変わりました。ばかりかクリスチャンの試合は、今大会まで延期された。米国でのショーがなくなったことは、残念だったのではないですか。

「米国で戦いたかったね。でも、タイに場所が変わっても僕のやるべきことに大きな違いはない。だいたい開催地がアトランタからタイに変わったことに関して、僕は何もできないわけだし。そしてタイトル戦が11月から12月になったのも、色々な状況が積み重なっていてのこと。特にビザの取得に関しては、僕の力では何もできないしね。

とにかく新たに決まった日程に合わせて、練習をするだけだった。1カ月ズレたことで、その分だけ練習ができるという面もあるしね」

──この間、アンジェラは引退を選択しました。その決断に何か影響を受けることはなかったですか。

「それはなかったよ。僕のキャリアと姉の引退は関係ない。何より、もう戦いたいという気持ちがなくなったアンジェラが、自分の考えで引退を選んだことは良かったと思っている。もう戦いたくないのに、キャリアを続ける必要はないからね」

──では今回、挑戦を受けるアリベク・ラスロフの印象を教えてください。

「スタンドでラッシュを掛ける良いファイターだよ。どの局面でも戦えるけど、僕にとっては対戦相手の1人でしかない。しっかりと準備もしてきたし、彼より良い戦いができるはずだ」

──ラスロフとオク・レユンの試合は、ラスロフが従来持つフリースタイルレスリングのテイクダウンや蹴り技を使うことがなかったです。ボクシングよりも近い距離、いうとダーティーボクシングが非常に多い。タフですが、単調な試合でもありました。

「それはオク・レユンのスタイルも関係していたんじゃないかな。彼は前に前に、と出てくるボクシング・ファイターだから。加えてラスロフのテイクダウンを切ることができる。ラスロフもテイクダウンを狙っていたから、クリンチが多くなった。何より5Rを戦い抜いて、判定勝ちをしようという戦い方だった。試合で勝つことに徹し抜いた戦い。彼が勝つには、あの攻撃が一番効果的だったんだろう。そういう意味ではスマートな選択だよ。

ただし、僕はオク・レユンじゃない。だから、ラスロフはもっとフリースタイルレスリングの技を使ってくると思う。それが通じないと分かると、オク・レユン戦と同じ戦い方をしてくるだろう」

──対して、クリスチャンがあの戦い方をさせるようなことはあるのでしょうか。

「その点でいえば僕のレンジ・コントロールは彼より、ずっと優れている。それに手持ちの技の数が違うし、経験も違う。ラスロフはグッドファイターだけど、MMAとしては限定されたエリアで最大の力を発揮するタイプだ。トレーニングも、そのエリアのなかで強くなることに集中しているに違いない」

──だからこそクリスチャンの引き出しの多さが、試合を動かすのではないかと予測しています。

「そうだね。より素早く、仕掛けの多い試合をファンに見せたい。初回から動いて、フィニッシュを狙う。それもファンが望んでいる結末だし。少しでも早くテイクダウンを奪って、フィニッシュしようと思っている」

──クリスチャンは動きの多い、アクションの多い試合をエキサイトすることなく冷静に戦う印象があります。

「プロで戦い始めたのは17歳の時だよ。多くの試合をこなして、それだけ経験も積んできた。ファイト以外でも自分のマーシャルアーツジムも開いたし、子供も生まれた。全てのことが、僕を人として成長させてくれた。ファイターだけでなく、人として成熟できたと思っている」

──熱くなってしまうことはないですか。時には我を忘れて戦うようなこともあると思うのですが。

「ノー。我を忘れて、アグレッシブになり過ぎるのはレベルの低いファイター……アマチュアだ。落ち着いて戦えた方が、ずっと良いに決まっているからね」

──ではライト級とウェルター級の二冠。今回の防衛戦をクリアした先に、何を見ていますか。

「どちらもベルトも守り抜くこと。可能な限り、ね」

──クリスチャンの復活ともに、MMAライト級及びウェルター級が活性化することを期待しています。

「そうだね。もっとONEのMMAは、盛り上がって行くはずだ。弟のエイドリアンもデビューしたし、ファンも来年はもっと多くのMMAファイトを目にすることができるだろう。そう期待しているよ」

■ONE FN26 視聴方法(予定)
12月7日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT


■ONE FN26 対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] アリベク・ラスロフ(トルコ)

<キック・バンタム級/3分3R>
ペッタノン・ペットファーガス(タイ)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ONEサブミッショングラップリング世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/10分1R>
[王者] マイッサ・バストス(ブラジル)
[挑戦者]ダニエル・ケリー(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ギルバート・ナカタニ(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ナックロック・フェアテックス(タイ)
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガフロフ(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
コール・アバテ(米国)

<キック・ストロー級/3分3R>
ジョン・ディベラ(カナダ)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ブルーノ・プッチ(ブラジル)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーン・PK・センチャイ(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

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45 AB LFA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN26 UFC エリアス・マムーディ キック ギルバート・ナカタニ クリスチャン・リー コール・アバテ ゴントーラニー・ソー・ソンマイ ジャレッド・ブルックス ジョン・ディベラ ダニエル・ウィリアムス ダニエル・ケリー ダンテ・リオン デニス・ピューリック ハリル・アミール ボクシング マイッサ・バストス リース・マクラーレン ルンピニー 後藤丈治 石井逸人 若松佑弥 青木真也

【ONE FN26】ナカタニ戦へ。若松佑弥─02─「LFAとかUFCとか、自分は何とも思っていない」

【写真】決戦前夜、今もまだ研ぎ澄ませ続けているのだろうか(C)ONE

7日(土)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night26「Lee vs Rasulov」でギルバート・ナカタニと対戦する若松佑弥インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

強くなるために、家族と離れて練習の日々を送る若松。煩悩を捨て去り、さながら修行僧のような精神状態で自らを見つめる。ストイックな日々を経て目指すのは、これまで以上の自分になることだ。

<若松佑弥インタビューPart.01はコチラから>


──LFAで勝っている人間と若松選手との対戦。UFCへの登竜門で2勝0敗の選手との試合は、北米基準のMMAとのスケールになるという意味でも非常に楽しみです。

「正直、強さなんて誰がどこで戦って、勝つか負けるかの世界なんで。相手が誰だろうが、自分自身をさらに越えられるかという戦いで。どうでも良いというわけじゃないですけど、タイトルマッチでなくても相手がDJだと思って自分は創っているので。LFAとかUFCとか、自分は何とも思っていない。自分を越えられるのかだけに集中しています」

──その姿勢を持ち続ける選手はなかなかいないと思いますが、本当にそういう人格形成が成されてきた。言葉が内面と結びついているように感じます。普段から、本当に修行僧のような人間性になっているのですか。

「それは試合前の8週間だからこそ、研ぎ澄ますことができるわけで。そうでないと、メチャクチャ煩悩が出てきます(笑)。それぐらい弱いですし、人間、人って弱いと思うのでどれだけ自分と見つめ合い、律し、鼓舞できるのか。本当に自分との戦いで……。

キンガド戦もそうなのですが、相手なんかいない。自分がどう向き合えているのか。そこが果し合いの最後の粘りに通じている。情報社会でムカつくこともいっぱいあるけど、そこも関係ない。今が大事、今を生きていけていると思います」

──LFAもUFCも関係ないというなかで、ギルバート・ナカタニのことはどのような印象を持っていますか。

「本当に気が強い選手ですね。タフで、オールラウンダー。なんでもできてキックボクシング、あとレスリングですね。スタミナはないけど、それでも前に出てくる素晴らしい選手です」

──そういう相手に自己証明となる戦いとはどういうモノになりますか。

「めちゃくちゃ色々なパターンがあるなかで、魂と魂がぶつかり合う戦い。そのなかでテクニックが混ざっている。いつでもフィニッシュできるし、一瞬の隙があれば殺すことができる。そいう殺気で削る。それでも相手も頑張って来ると思うので、それを上回るモノを……これまで磨いてきた技術が生きてくる戦いにしたいです」

──では5万ドルのボーナスも、煩悩だから必要ないですか(笑)。

「それは獲りに行きます(笑)。盛り上げるために1秒でも早く倒そうと思っているので。キンガド戦もそのつもりでも、倒せなかっただけで。試合はどうなるか分からないけど、色々なイメージはできています。KOで勝つにしても、判定で勝つにしても。でもボーナスは欲しいですね。そこは天運に任せます(笑)」

──天運ですか……。

「上杉謙信の言葉で、バガボンドにも出てくるのですが『生きようとして上がれば必ず敗北。死ぬと思っていけば勝利がほほ笑む(「死なむと戦へば生き、生きむと戦へば必ず死するものなり」)』みたいな。試合の当日までやることをやって、あとはどうなって良いと思って上がりたい。ギリギリまで研ぎ澄ませていこうと思います」

──そんななか後藤丈治選手から若松選手が「鼻毛を抜かない」という話が聞かれました。

「アハハハハ。もう髪とかヒゲとかもボサボサで、別に合コンとかもいかないし、意味がないことって思ったんですけど……。やっぱりメディアとか出るので、そこはちゃんとしないといけないと。でも、どうでも良いというか……チーム・ラカイのヤツらも鼻毛がメッチャ出ているんで(笑)。逆にそれすらも恰好良いと思われる漢になりたくて、ちょっとやってみたのですが断念しました(笑)」

──アハハハハハ。石井逸人選手は「刺しに来た蚊を逃がしてやるほど殺生を好まない。でも、自分たちのことはボコボコにする」と。

「いやぁ(笑)。悪気はなくて、やってやろうと気はない。でも、そこで僕が気を遣ってしまって甘くなると……。TRIBE TOKYOっていうのは長南さんを見ても分かるように、殺気がヤバいジムです。それもない、ただ遊んでいるようなジムには絶対にしたくないので。笑顔なんて見せてんじゃないよっていうジムにしていきたいです」

──蚊も逃がしてやるというのは?

「それは僕らの命なんて、そこら辺で死んでいる蟻と変わらないもんだし。血を吸われたぐらいで、蚊を殺すことはない。それは本当に皆が、殺せっていうけど……。まぁ可哀そうだなって。ただ、それだけなんです(苦笑)」

■ONE FN26 視聴方法(予定)
12月7日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE FN26 対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] アリベク・ラスロフ(トルコ)

<キック・バンタム級/3分3R>
ペッタノン・ペットファーガス(タイ)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ONEサブミッショングラップリング世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/10分1R>
[王者] マイッサ・バストス(ブラジル)
[挑戦者]ダニエル・ケリー(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ギルバート・ナカタニ(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ナックロック・フェアテックス(タイ)
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガフロフ(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
コール・アバテ(米国)

<キック・ストロー級/3分3R>
ジョン・ディベラ(カナダ)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ブルーノ・プッチ(ブラジル)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーン・PK・センチャイ(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE FN26 ONE169 RIZIN YouTube   アドリアーノ・モライシュ エリアス・マムーディ キック ギルバート・ナカタニ クリスチャン・リー コール・アバテ ゴントーラニー・ソー・ソンマイ ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ ジョン・ディベラ ダニエル・ウィリアムス ダニエル・ケリー ダニー・キンガド デニス・ピューリック ハリル・アミール マイッサ・バストス マンスール・マラチェフ リース・マクラーレン ルンピニー 若松佑弥 青木真也 食事

【ONE FN26】フライ級初戦、ジャレッド・ブルックス「サイズじゃない。戦いはハートの大きさで決まる」

【写真】ONEのMMAを盛り上げる役者が、フライ級転向を果たす(C)MMAPLANET

明日7日(土)に、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night26「Lee vs Rasulov」。同大会にONE世界暫定ストロー級王者ジャレッド・ブルックスが、リース・マクラーレンとフライ級で戦う。
Text by Manabu Takashima

ストロー級で圧倒的な強さを見せ、以前からフライ級と二冠を狙うと明言していたブルックスがついに135ポンドで戦う。ここ2年、立ち技やグラップリングの裏で停滞していたONEのMMAをタイトルマッチだけでなく、その一つ一つの戦いで活性化させるだけの力と、存在感を持つブルックス。

ここで勝利を収め、タイトルショットの機会を伺う彼の視線の先には日本で若松佑弥と戦う2025年の光景が目に浮かんでいるようだった。


125ポンドだろうが、135ポンドだろうが最高のコンディションでファイトに挑める

──ジャレッド、ONEフライ級初戦が週末に控えています。今の気持ちを教えてもらえますか(※取材は4日に行われた)。

「最高だよ。自信もある。ここまで、なかなか試合機会に恵まれなかったけど、これからはどんどん試合ができるポジションに立つことができた。来年はもっともっと戦うことができるだろう。フライ級で戦ううえでリース・マクラーレンは、この1試合で僕をタイトルコンテンダーに引き上げてくれる恰好の相手だよ。これからONEのフライ級を最高に盛り上げるよ」

──ストロー級暫定王座を取ったタイミングでフライ級への転向を果たしたのは? 統一戦は待てなかったということですか。

「いやストロー級でマンスール・マラチェフと戦う話があったんだけど、やつがケガをしているということで流れた。3カ月も前のオファーだから、僕は治るだろうと踏んでいたんだけどね。ストロー級で相手がいないなら、フライ級でも戦える。同時に2階級でやっていけるからね。で、今回はフライ級で戦うことにしたんだ」

──フライ級で戦うことは以前から公言していましたが、その際には常にDJと戦いたいという希望を口にしていました。

「そう、そうなんだよ。でもDJのようなレジェンドが、自身の考えで引退を決めたのは素晴らしいことだよ。もともとDJは、僕がMMAを始めるきっかけになった1人だ。そうだね……僕はDJにチャレンジを表明した。その2日後にリタイアを彼は決めた。それはそれで、最高だよ(笑)。まぁ、心の底ではDJがカムバックし、僕と戦ってくれればという気持ちはある。それでも、今は彼の引退におめでとうという言葉を送るだけだよ」

──ONEのフライ級は水抜き無しの135ポンド、ジャレッドは減量の必要があるのでしょうか。

「125ポンドでも減量の必要なんてなかった。ファイトウィークになると123ポンドには落ちていたから。毎日、しっかりと食事をとってもそれぐらいだ。今回、フライ級で戦うことでプロテインやクレアチンをたくさん摂取してきた。それでも、今の体重は133ポンドか132ポンドだ。減量の必要がないことが、僕の強味になっている。125ポンドだろうが、135ポンドだろうが最高のコンディションでファイトに挑める。サイズじゃない。フライ級は技術面、精神面とともに最高の状態で戦う姿を見てもらえる最高の階級だよ」

──とはいえ、ストロー級と比較すると対戦相手は大きくなります。

「いいかい? 俺たちは体のサイズで戦うじゃない。ハートの大きさで戦うんだ。リース・マクラーレンを恐れることは一切ない。それが全てだよ。僕らがリングで向かい合い、試合が進むにつれてどっちのエネルギーゲージが減って行くのか、楽しみに眺めていてほしい。僕のハート、エナジーはずっと最高潮だから。戦いはハートの大きさで決まって来る。それを土曜日にしっかりと証明してみせる」

──とはいえマクラーレンはフライ級で最高のグラップラーです。彼のスキルをどのように評価していますか。

「素晴らしい実力者だよ。グラップリング面において。でも、少し遅い。それに他の皆と同じように、僕の体力を軽視してくるにちがいない。『こんな小さなヤツは、問題ない』ってね。僕がトップを取ったり、バックに回った時にヤツは200ポンドの相手に捕獲されたように感じるだろう。その力があるから、僕は戦うことができているんだ」

ユーヤ・ワカマツと日本で試合を組んでくれ

──この試合でタイトルコンテンダーの地位を獲得するという発言がありましたが、せっかくジャレッドがフライ級にやってきたのであれば若松祐弥選手やダニー・キンガドというトッププロスペクトとの対戦も見てみたいものです。

「僕とユーヤの試合は、きっと最高のファイトになるだろう。ユーヤはしっかりと、どの局面でも戦えるようになった。あの打撃力があれば、最高のグラップリングは必要ない。本当にあのパンチ力は警戒が必要だ。それでもテイクダウンをして、極めることができると思っている。

ダニーも素晴らしいウェルラウンダーだ。ユーヤと比較すると、下の動きで少し上回っている。それでもユーヤと同じだ。僕は彼をサブミットできる。そうだね、僕が彼らとの試合を拒否ることは一切ない。ただし、今、僕の目の前にいるのはリースだ。そのリースを倒すと、どう考えてもアドリアーノ・モライシュという名前が浮上するはず。

アドリアーノと戦う前にストロー級王座を統一し、フライ級のベルトを巻く。ジョシュア・パシオとは、いつでも戦う。蹴散らす機会を待っているだけだよ(笑)」

──明らかにグラップリング戦を前にした時より、モチベーションの高さが感じられますね。

「そりゃあ、そうだよ。グラップリングマッチは楽しむもの。ファイトは、恐怖を伴っている。グラップリングとは違い、相手を殺すためにリングに上がるんだ。僕がフライ級で戦うことで、ONEのフライ級をもっと活性化させたい。ストロー級でも決して大きな方じゃない。いえばフライ級で戦うことは、2階級上の相手と戦う様なものだ。そしてまずはリース・マクラーレンを倒す。そのことで世界中が、僕を中心としたフライ級を気に掛けるようになるに違いない」

──凄く楽しみです。我々MMAファンにとっては、どれだけ素晴らしいムエタイ、キック、グラップリングがあっても、やはりMMAがしっかりと回って行くところが見たかったので。

「同じ想いだよ。だからこそ、フライ級で僕がやるべきことも分かっている。マッチメイカーにはもう、伝えてあるよ。アドリアーノ・モライシュ、あるいはユーヤ・ワカマツと日本で試合を組んでくれってね。僕らが戦うことで、日本のファンはRIZINのように盛り上がってくれるはずだからね。

どこで戦おうが僕が日本を愛する気持ち、日本のファンへの感謝の気持ちは忘れようがない。12月7日、リース・マクラーレンをぶっ飛ばす。そして、2025年は必ず日本で戦う」

■ONE FN26 視聴方法(予定)
12月7日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] アリベク・ラスロフ(トルコ)

<キック・バンタム級/3分3R>
ペッタノン・ペットファーガス(タイ)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ONEサブミッショングラップリング世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/10分1R>
[王者] マイッサ・バストス(ブラジル)
[挑戦者]ダニエル・ケリー(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ギルバート・ナカタニ(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ナックロック・フェアテックス(タイ)
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガフロフ(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<サブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
コール・アバテ(米国)

<キック・ストロー級/3分3R>
ジョン・ディベラ(カナダ)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーン・PK・センチャイ(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN24 グスタボ・バラルト ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ ルンピニー

【ONE FN24】ブルックス強し!パームトゥパームでバラルトに一本勝ちして暫定世界ストロー級獲王座を獲得

<ONE暫定世界ストロー級(※56.7キロ)王座決定戦/5分5R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
Def.1R4分39秒 by RNC
グスタボ・バラルト(キューバ)

バラルトが前日計量・ハイドレーションテストをクリアできなかったため、この一戦はブルックスが勝った場合のみ、暫定王座獲得という形で行われた。オーソドックスのブルックスが右ハイ、サウスポーのバラルトが左ミドルを蹴ると、それを取ってテイクダウンを奪う。バラルトはハーフネルソンの形でブルックスの右腕を抱えつつ、ブルックスと距離を取って立ち上がる。そのまま四つの攻防になると、ブルックスは首相撲へ。

バラルトはそこにパンチをまとめると、ブルックスが投げてテイクダウンする。ここでバラルトがスクランブルの攻防に持ち込むと、上のポジションを取り返してインサイドガードでトップキープし、細かくボディにパンチを落とす。ブルックスがバラルトの体を蹴り離して立ち上がり、四つ組みから足をかけてテイクダウンしてバックにつく。ブルックスは足を四の字クラッチしてRNCを狙いつつ、最後はパーム・トゥ・パームの形でバラルトからタップを奪った。

試合後、コーチから黒帯、そして暫定王者のベルトを巻かれたブルックスは「黒帯になることの意味を、皆は分かっていないかもしれないけど15年掛ったんだ。チャトリ、モチベーションを与えくれてありがとう。コーチの皆に感謝している。タイを愛している。皆、最高だよ。ルンピニーで戦えて光栄だ。彼は背が低いけど、パワーが凄かった。殴るって言っていた? 試合前とリングの中は違うよ。インタビューでも言っていたじゃないか、アジャストをすることが必要だ」と試合を振り返る。

さらに「ジョシュア・パシオ、傷が癒えたらやろう。そしてDJ、タツミツ・ワダを凄く君を追い込んだ。そしてグスタボに勝っている。俺のことをちゃんと意識しろ。お前の前に立ち塞がるから。ブラザー、なんしても愛してるよ。君がいて、僕はこのスポーツを始めたんだ」と次の戦いに向けてコメントした。


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【ONE FN24】山北渓人、世界最高峰で日本人対決。猿田洋祐「日本のストロー級を背負って来た自負はある」

【写真】長女、彩雪(いぶき)ちゃんと。ママがお迎えにくるまで、FIGHT BEAT WORKOUTで一緒に過ごす(C)MMAPLANET

明日3日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムでONE Fight Night24「Brooks vs Balart」が開催され、猿田洋祐が山北渓人と日本人対決を行う。
Text by Manabu Takashima

修斗とONEの世界王座を巻いたベテランが、パンクラス王者から世界最高峰ONEストロー級王座を目指す山北と戦う。世代、日本でのホームが違う山北との一戦はジム経営&指導をしながら、限られた時間をやりくりして現役ファイター生活を送る猿田にとって自分の戦いであり、自己肯定するためのファイトとなる。


苦しい試合になるのは分かっているので、そういう練習を小野島さんの力を借りてやっています

――2月のマンスール・マラチェフ戦、ジム経営者として初めて挑んだ試合に敗れ、今回の山北選手との試合はそれ以来となるファイトです。

「1年半以上、試合期間が空いての復帰戦でしたが、もちろん勝つつもりで戦っていました。準備期間は3週間しかなくても、ベストは尽くしました。その結果の敗北ということで、納得はしています。強かったです、あの押し込みとか。ケージだったら、もっと何もさせてもらえなかったかもしれないです。押し込みの力強さは、過去に感じたことがないモノでした。

でも3週間の準備で、あのレベルの選手とある程度戦えた。そこは把握できたので、それと同時に時間をかけないといけないということが分かりました」

──以前とは違いベルトを意識せず、強い相手と戦っていきたい。そのように話していた猿田選手ですが、復帰戦に負けても同じ気持ちで今回の試合に臨んでいるのでしょうか。

「年齢もあるので、どういうモノが残せるのか。ジムに関しても今はセミパーソナルのフィットネスジムですが、将来的には選手育成のジムを創りたいという目標を持っています。その時になって今の自分のように35歳を越えた選手が、どのような練習をして、どういうメンタルで試合に臨めば良いのか──。

もしくは遅くに格闘技を始めた人が、30代後半で結果を残すためにどういうトレーニングをすれば良いのか。それを自分の体を使って、実験しているような感覚で創っています」

──今の猿田選手にフィットしたMMAファイター人生を送ると。

「20代の後半、30代の前半のように長い時間の練習とか、3部練習とかは体の面、仕事の面で厳しくなっています。限られた時間で、試合に勝つために工夫をした練習をやっています。それで結果を残せるのか、それこそ今の自分がやっていることです。だから結果が欲しいです。

今できる最大限の練習をしているので、結果が伴わないと続けることができなくなるということですね」

──その限られた時間で工夫した練習というのは、どういうものなのですか。

「ジムでの指導が昼からある日は、朝早くにHEARTSに今年のネオブラTのストロー級で優勝した船田侃志に来てもらって練習して。今日のように夕方からの日は、小野島(恒太)さんと午前中に、CBW東中野でマンツーマンでスパーリングをしてもらっています。

HEARTSで皆が集まってやるプロ練習にも出たいのですが、ジムの都合で出られないのが現実で。だから自分のジムに選手に来てもらったりしています。それとマンツーマンの練習は効率が良いというのもあります」

──というと?

「自分の試合のためだけの練習ができるということですね。誰かに合わせたり、決められたことをするのではなくて。やりたいことだけを集中して短時間でできます。時間に追われているので、マンツーマンは良いと思います」

──つまり小野島選手とのマンツーマンの練習は、山北選手との試合のことを考えられたトレーニングで、小野島選手が強くなるとかということは考えていないことになるのですか。

「そこまで仮想・山北ということではないのですが、誰と戦っても最後は気持ちが大切になります。苦しい試合になるのは分かっているので、そういう練習を小野島さんの力を借りてやっています。

リバーサルジム川口リディプス時代に小野島さんが練習に来てくれて。小野島さんは打撃の選手で、僕は柔術がベース。互いにレスリング──つなぎの部分が足らないと感じていて。それこそ山北選手と同じMe.We所属でレスリングが得意な中村憲輔さんにパーソナル・レッスンをお願いして一緒にやるようになったのが12、13年前です。あれから週に1度、試合前は2度という感じでずっと一緒にやってきました」

──もうHEARTSのプロ練習には一切参加していないのですか。

「いえ、それでも金曜日にはHEARTSのレスリングとグラップリングのプロ練習に出させてもらっています」

──大沢ケンジさんと顔を合わせるのは、その日だけですか。

「ハイ。でも、ずっとLINEで連絡を取り合っています。自分が仕事でチェックできていない試合とか、『絶対に視ろ』ってメッセージが来て。視たら、その試合について話をしたり。ONEとかUFCでも、自分に合った攻撃や山北選手対策になるような動きがあると、その試合を視るように連絡が来ます。そして自分もチェックして、動いて答え合わせをする。大沢さんは格闘技の試合を見ている数が違っていて。本当に色々な試合を見ているので、たくさんアドバイスを貰っています。ここまでずっとやってきたので、毎日のように顔を合わせていなくても、大沢さんへの信頼は変わらないです」

山北選手との試合は、自分と戦うイメージです(笑)

──そんななか、山北選手のオファーを貰った時はどのような気持ちでしたか。

「今回、3カ月の準備期間があって。オファーが来た時は、ジムを任せられる人に確認を取って即答で受けました」

──国際戦の方が良かったという気持ちは?

「全然なかったです。基本的に誰とでも戦います」

──山北選手としては、世代が上の元世界王者を踏み台にする。そういう位置づけの試合かと思います。

「向うは元チャンピオンとか思っているかもしれないけど、そういう意識は自分のなかにはなくて。ジムにベルトを飾るのも本当は嫌なんですけど、ビジネスのために置いています(笑)。ベルトは1回取ったものなので。それより、今の自分がどうなのかっていうところに興味があります」

──マラチェフの押し込みの強さを経験したことで、山北選手とはどのような戦いをしたいと考えていますか。

「山北選手との試合は、自分と戦うイメージです(笑)。ONEと契約したころの自分と戦うような。勢いがありますよね。だから、自分もあるだろうし。自分は競技としてレスリングはやっていないのですが、レスリングと柔術を合わせた自分とよく似た戦い方をしています。似ている部分がたくさんあります。だからこそ、より勝ちたいという気持ちが大きいです。経験が違うということを見せたいですし……。」

──サクッと勝てる相手ではないですし、疲れる試合が予想されます。

「楽に勝ちたいとは思わないです。サーキットトレーニングとかで追い込んでいるのに、1Rで勝つと勿体ない。これだけ練習をしてきたのに。5分3R、全て戦いたいです」

──そういうモノなのですね……。

「試合が終わると、色々な感情があって。厳しいことを乗り越えて、反省会じゃないけど試合を振り返る。その時、厳しかった試合を振り返るのが、一番楽しいです。アハハハハ」

──マゾでナルじゃないですか(笑)。

「アハハハハ、確かに。自分に負けなかった。そこなんですよね。なんか普通じゃないことをやりたいんです。子供の頃から、ずっと普通って言われてきて。体操時代もそう。身体能力は決して高くなかったし、体力テストも平均的で。そんな感じだったから普通でないことに憧れていました」

──ならばタイトルには興味はなくても、ここで勝ってさらに上の相手と戦いという気持ちになりませんか。その方が、とことんしんどい試合ができます。そのために、山北選手とどのような試合をしないといけないと考えていますか。

「毎試合、気持ち的には変わらないですけど……自分から逃げないこと。楽な道とキツイ道があれば、常にキツイ道を選択していけるのか。そして、キツイ方に山北選手も引きずり込む。ただ、山北選手もそういうつもりで戦っていると思います。そこで競り勝てるのかどうかですね」

──個人的には山北選手がボカン戦の最終ラウンドで下になった時、彼の試合で初めて気持ちが途切れるような表情になったように見えました。

「マシーンになり切れていないのかも知れないですね。試合で感情を出さない。それも僕のテーマです。一生懸命になることも、なるべく出さないように戦っています。練って来た戦略通りに動いて、セコンドの声に従う。そこでスイッチを入れるという感覚でいて、それをまたやりたいですね」

──それこそマシーンになりきれた試合はありましたか。それが猿田選手の満足感に繋がると思うのですが。

「1度目のパシオとの試合ですね。あの時は途中から、疲れも感じていなかったです。ラウンドも分からない。ただ、大沢さんの指示通りに動く。マシーンになれましたね」

──つまり無心ということですからね。

「あの時も、準備期間がなかったんですよ。それこそ、普通じゃない。でもHEARTSに移籍してから、大沢さんは常に『普通じゃないことをやれ』って言っていて。だから試合スパンとか、修斗のチャンピオンになってからも、すぐに2階級制覇を目指して試合をしたり。大沢さんとやってきたから、僕もこうなったんだと思います」

──HEARTSから1分や2分の所に住んでいた時と変わらず、同じ気持ちで戦えるのか。本当に勝負ですね。

「まぁ『デキるのかな?』って不安に感じることはあります。普通の人なら諦めるなって思えるから、やり切れます」

──追い込みも指導が終わって、マシーンで一人でやっていると聞きました。ケツを叩く人がいなくても、それができるというのも……。

「正確にいうと、指導中にも同じ時間に自分を追い込んでいます(笑)。そこしか時間がないので。絶対にやると決めていることで、あとは夜にやるか朝にやるか。それだけです。スケジュールに書いたことをやらないと、自分は満足できないので」

──やはりマゾですね(笑)。

「アハハハ。本当にできるのかなっていう不安は、付きまとっています」

和田選手……やりたいですね。ストロー級、甘くないぞって

──この生活を続けるには、この努力に相応な相手を求めることかと思いますが、山北選手との試合後はどのような相手と戦っていきたいと思っていますか。

「戦ったことがない選手と、やりたいです。リト・アディワン、こないだ負けてしまったけどジェレミー・ミヤド。上の方だとボカン。そしてジャレット・ブルックス。あと5試合、契約が残っているので試合をするなら触れたことがない相手と戦いたいです」

──ストロー級転向を宣言した和田竜光選手とは?

「和田選手……やりたいですね。強いことは分かっているし、試合を見て勉強もさせてもらっています。練習でも触れたことがないから戦ってみたいです。それにストロー級、甘くないぞっていう気持ちもあります。階級を落としたからって、勝てるわけじゃない。ストロー級にはストロー級の厳しさがありますから、そんな楽じゃないぞと教えたいです。

自分も元々は修斗フライ級から、ストロー級に落としました。今は勝てていないので大きなことは言えないのですが、日本のストロー級を背負って来た自負はあります。そこの強さを見せたいし、まだ終わっていないということも証明したいです」

──UFCにストロー級がない限り、計量方法の違いでリミットも違いますが、ONEのストロー級は世界最高峰ですよね。

「ハイ。ONEのストロー級は世界一なんで。世界中のストロー級のトップがONEにやってきます。そこで強さを証明したいという気持ちは普通にあります。

だからこそONEのストロー級で6年、7年間やってきました。試合はどうなるか分からないですけど、自分のなかでは山北選手を圧倒する自信はあります」

■放送予定
8月3日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■ ONE FN24対戦カード

<ONE暫定世界ストロー級(※56.7キロ)王座決定戦/5分5R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ONEサブミッショングラップリング世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/10分1R>
[王者]ダニエル・ケリー(米国)
[挑戦者]マイッサ・バストス(ブラジル)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
フィリッピ・ロボ(ブラジル)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デッドゥアンレック・ティーデ99(タイ)
ナックロップ・フェアテックス(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガサノフ(ロシア)
アーロン・カナルテ(エクアドル)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ドミトリー・コフトゥン(ロシア)
フェラーリ・フェアテックス(タイ)

<キック・フライ級/3分3R>
内藤大樹(日本)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
猿田洋祐(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ランボーレック・チョーアッジャラブーン(タイ)
クレイグ・コークレイ(アイルランド)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
エンフオルギル・バートルフー(モンゴル)
カルロ・ブーミナアン(フィリピン)

<ムエタイ128ポンド契約/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(ロシア)
ザガリア・ジャマリ(モロッコ)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ユー・ヨーペイ(香港)
エイミー・ピルニー(英国)

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【ONE FN24】ストロー級暫定王座決定戦、ジャレッド・ブルックス「僕はいくらでもバッドガイになる」

【写真】スクショを撮るとなると、ご覧の表情に。もうこれは条件反射か(笑)(C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムでONE Fight Night24「Brooks vs Balart」が開催され、イベントタイトルにあるようにジャレッド・ブルックスが世界暫定ストロー級王座を賭けてグスタボ・バラルトと対戦する。
Text by Manabu Takashima

3月にジョシュア・パシオを頭から落とす反則負けで、ONE世界ストロー級のベルトを失ったブルックスだが、王者の負傷で暫定タイトル戦を戦う権利を得た。

今や日本のMMA界でも見慣れたトラッシュトークを、2016年のパンクラスの来日時の時点で強烈に繰り広げ、乱闘騒ぎを起こしていたブルックスは、今もその口撃を続けている。しかし、当時のように浅薄な意識で対戦相手を罵るのではなく、ストロー級ファイターの現状を鑑みて──彼は暴言を発信するようになっていた。


感覚として自分の方がパシオより優れたファイターだという手応えは感じられた

――ストロー級暫定王座決定戦で、グスタボ・バラルトと対戦します。今の調子はいかがですか。

「凄く良いよ。そして、もの凄く落ち着いている。前回の試合後、ONEがこんなに早くチャンスを与えてくれるとは期待もしていなかったから、凄くハッピーだ。幸運にもまたタイトル奪取への道が切り開かれたわけだからね。神は僕の味方をしてくれているよ」

──3月のタイトル防衛戦では、ジョシュア・パシオを頭部から落としてしまって反則負け。本能的に動いてしまったのでしょうか。

「いや、そんなことはないよ。

僕はルールを熟知している。決してルールを犯そうとしたわけじゃないし、我を忘れたり、本能の想うがままにスラムしたわけじゃない。いつも通りのクラッチで、頭から落ちることなんてないように技を仕掛けた。あのまま落として、バックを取って殴るつもりだった。

ただパシオがキムラを狙っていて、そこに力点があったから普通の角度でなく、錐もみ状態……回転が掛かってスピンするような形でキャンバスに落ちてしまった。

結果としてタイトルを失い、ベルトを家に持ち帰ることができなかった。気持ち的にも浮き沈みがあったよ。でも、これも神が与えた試練で、しっかりとこの事実に向き合い、謙虚に過ごしていかなければならない。人生は一度切りだ。こういう経験を活かして前に進むしかない。それこそが神が僕に与えてくれた──これからの僕が成すべきことなんだよ」

──勝利目前の猛攻のなかでの出来事、最初はジャレッドが秒殺。「凄い」と思って眺めていました。

「戦いは56秒しか行われなかったし、ジョシュアが何をしようとしていたのかも分からない。同時にジョシュアが自分の距離で戦えていなかったのも事実だし、ファイトはファイト。いつだって何が起こるか分からないけど、感覚として自分の方がパシオより優れたファイターだという手応えは感じられたよ。

今はジョシュアがヒザの負傷から回復し、また戦える日がくるのを待ちたい。とにかく彼が順調にケガから回復してほしいと願っている。100パーセントの状態になってから、また戦ってぶちのめすよう……お互いに全力で戦いたい」

試合中に頭突きがあったら、レフェリーに続けろと指示を出されても従わない

──その前にバラルトとの暫定王座決定戦での勝利が必要になってきますね。

「バラルトと戦うために、しっかりと準備をしてきた。僕が本当のチャンピオンであること、ONEのストロー級の頂点に立っているのはジャレッド・ブルックスだと証明したい」

──ではバラルトの印象を教えてもらえますか。

「他に例を見ない異質なファイターだよ。ボカン・マスンヤネのように背の低い相手と戦ってきたけど、グスタボはその比ではない。異次元レベルの背の低さだよ。それでいて倒されないレスリング技術を持っていて、ボクシングにも優れている。爆発力もあるよね。

如何に触るか。距離とタイミングがとても重要になるだろう。ただ、僕のグラップリングは彼が過去に戦ってきた相手とはレベルが違う。グラウンドの展開になると、彼はどう動いて良いのか分からなくなるだろう。グスタボを立たせないで、背中をつけて戦わせることができるか。僕にとっても、テストになるね。

まぁ、テイクダウンを奪っても立ち上がられるだろう──1Rや2Rは。でもこの試合は5Rある。3R以降、彼は自分がいつものように動けないことに気づくに違いない。向うも初回、そして最後の力を振り絞る5Rには僕をテイクダウンできるかもしれない。でも、5Rにテイクダウンを許してもなんのダメージにもならないよ。

スタンドでもKOパワーがあるわけじゃないし。仮に彼のパンチが効くようなら、僕は驚くことになるだろう。アレックス・シウバ、ヨースケ・サルタと元世界チャンピオンに勝っているし、油断をすることはないよ。でも、彼のMMAは僕のレベルに達していない」

──そのようななかで、バラルトの攻撃では何を警戒していますか。

「スーパーマンパンチ、あとはバイスクルキック……一気に飛び込んでくる技かな。でも彼より遠い距離で戦うことがでるし、レンジのコントロールに関してはパシオ戦を見てもらうと分かるように、相手の攻撃を受けないで自分の攻撃を仕掛けることができる。

グスタボは最初の3分間は打撃、そこからレスリングを使おうと距離を少し詰めてくる。まぁ、彼の動きは見えるだろうから、隙を見せれば一気に攻めていくつもりだ」

──バラルトの試合で忘れることができないファクターは、頭突きだと思います。

「あぁ、それを言いたかったのか(笑)。分かったよ、ハハハハ」

──狙っているとまでは言わないですが、当たっても構わない感じで突っ込んでいます。

そしてレフェリーも2度目ぐらいまでは注意をしますが、あまりにも頻繁にあるので試合の流れを止めたくないのか、スルーし始めるということが過去に見られました。大体、反則を考慮して戦わないといけないとなると、凄くアンフェアですよね。

(C)ONE

「100パーセント、合意するよ。

だからこそ、凄く注意している。サルタからダウンを奪う前に、明らかに頭突きでダメージを与えていた。タツミツ・ワダ、ヒロバ・ミノワと戦った時も酷いヘッドバットが見られた。それにミノワは何度、急所を蹴られた? それだけじゃない、ショーツだって掴んでいる。

まぁ、チョットずる賢いヤツだよ。僕としては試合前に、しっかりとレフェリーには釘をさしておくつもりだ。頭突き、ショーツ掴みをちゃんと見てくれよって。『俺が安全に戦えるよう、試合を裁いてくれ』と。

2016年にパンクラスで戦っている時から、僕を知ってくれている日本の人達は分かっているはずだ。試合で頭が当たったのは2019年12月のハルオ・オチ戦だけだよ。あの時は、二人とも踏み込んでクラッシュした。でもグスタボは頭を振って入って来るから。あれは分かってやっているよ(笑)」

──笑いごとではないかと(苦笑)。

「ハハハハ。確かに。まぁ、頭が当たる恐れがあるのも1Rと2Rだけだ。3Rになると、もうグスタボは疲れて、頭が当たるような距離まで詰めることはできなくなる。パンチも頭も、空を切るだけさ。しっかりと僕のボクシング、キックボクシング、ムエタイを見せる。打撃も成長しているし、レスリングも成長している。何よりグラウンドの攻撃力はもう以前とは比較にならない。

そういう意味ではマイキー(ムスメシ)には負けてしまったけど、彼とグラップリングと戦うことで僕の柔術は進歩できた。いやマイキー戦の敗北で、もっと柔術を見なおすようになった。負けて、そのままではいられないからね」

──穴はないと。

「MMAの試合で何が一番大切かといえば、相手にアダプトすること。グスタボはアニマルで、ビーストだ。そんな彼に対し、彼にはない劇薬を注入してやるよ(笑)。

そうそう、ヘッドバッドの話だったね……。試合中に頭突きがあったら、僕はレフェリーに試合を続けろと指示を出されても従わない。レフェリーには『ビデオをチェックしてくれ』と伝えるよ。ヤツが何をやっているか、簡単に分かる。それを見て注意、そして減点を与えるべきだったね」

──いわゆるリクエスト、そしてVARですね。

「その通りだ。本当にワダとの試合なんて、酷かったからね」

──ハイ。ところで3月の時点ではパシオを破って、米国大会でDJと戦うという青写真を描いていました。今はどのように考えていますか。

「まぁ、その機会は逸してしまった。それも神の匙加減だ。ジョシュアの傷が早く癒えて、タイトル戦線が再び動くのか。そうなればDJとの試合も、また考えることができるようになる。そうでないなら、僕個人としてはまだ戦っていない選手が、ストロー級で台頭してくるのを楽しみにしているよ」

ストロー級組み続けることで、ONEがどれだけ金銭的に損をしているのかをファイターは知るべきだ

──ジャレッド、凄く落ち着いていますね。それとも減量等で、疲れているということはありますか。

「オォ……ブラザー、そんな風に心配させて申し訳ない。今の僕は、それだけ心が穏やかなんだ」

──本当に一つ一つの言葉に重みがあります。日本のファンは、それがジャレッドの本当の姿だとは理解していますが、あのメチャクチャなトラッシュトークが懐かしいです。

「アハハハ。今でも──やっているよ。でも、あの頃と今の僕は違う。今でも、試合前に下らないことを話しているけど、凄く冷静なんだ。自分の言葉で磁場が狂うことがないように心掛けてきた。あの頃はトラッシュトークをすることで、内側に影響を与えてしまっていたからね。今は違う。ただし、今も昔も僕が試合前に下らないことを発信するのは、僕らの試合のことをより知ってもらうためだよ。

『一生懸命に練習してきた。対戦相手もそうだろう。ベストを尽くすよ』といっても、人々は関心を持たない。試合後なら、ちゃんとリスペクトした姿勢を持つ。でも、僕らのやることをもっと色々な人に知ってもらうには、そういうことが必要になるんだ。

それにダンスをするにはパートナーが必要んだけど、今のところ僕と踊ってくれるパートナーはいない。それこそ『ベストを尽くす』って言うぐらいで(苦笑)。でも、ストロー級のファイターが考えないといけないのは、ONEにあってもストロー級の注目度は低いということんだよ」

──!!

「ストロー級の試合はそれほど視聴者がいるわけでもない。放っておいて、ファンがストロー級の試合に注目してくれるなんてことはないんだよ。同時にストロー級とフライ級の試合を組み続けることで、ONEという組織がどれだけ金銭的に損をしているのかをファイターは知るべきだ。どれだけビジネスにできる機会を失っているのか。それはこの階級の選手達が、エンターテイメントという要素を考えていないからだ。

オリンピックのようにクールに競技を見せているだけじゃ、興味を持ってもらえない。オリンピックは4年に1度だから、あのやり方が通用するわけで。

僕らは継続的にファイトを皆に視てもらう必要がある。例えば僕のことを知っていても、対戦相手のことは知らない。それじゃあ、興味は半減してしまう。僕のバカな一言で、ファンは対戦相手のことを知ることになる。それこそが対戦相手がどれだけ優れたアスリートなのかを知ってもらえる第一歩だ。

ファンにチケットを買ってもらって、あるいは試合の中継を視てもらって……楽しんでもらうには、戦っている人間のストーリーを理解してもらわなければならない。そういう意味で、話題になることは必要で。

僕の仕事は試合に出て、勝つことだ。それはもう当たり前のことだよ。同時にストロー級への関心が高まることをやっていくのも、僕の役目だと思っている。2016年にパンクラスで、ケント・カンベを挑発しまくった時から、そうやってきた。日本でもやってきたんだ。

誰もが僕のようなバカな話、トラッシュトークをする必要はない。重要なことは、もう少し自分たちのやっていることを理解してもらうために動くということ。何も僕のやり方を真似しろってわけじゃなくて、僕が何をしようとしているのを理解してもらえると嬉しい。リスクを回避していては、何も起きない。何か事態に変化を起こそうと動くと、良いことだけでなく悪い事態に陥ることだってある。だからって、何もしなくても良いのかい?

指をくわえて人任せてしていると失敗はないかもしれない。でも、チャンスだって失っているんだ。世界チャンピオンだと胸を張っても、5000人のフォロワーしかいなくてどうする? それでどうやって、試合に関心を持ってもらえるっていうんだい。米国の人々が、SNSを通して試合やONEを知ってくれるというのなら、僕はいくらでもバッドガイになるよ」

■放送予定
8月3日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■ ONE FN24対戦カード

<ONE暫定世界ストロー級(※56.7キロ)王座決定戦/5分5R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ONEサブミッショングラップリング世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/10分1R>
[王者]ダニエル・ケリー(米国)
[挑戦者]マイッサ・バストス(ブラジル)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
フィリッピ・ロボ(ブラジル)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デッドゥアンレック・ティーデ99(タイ)
ナックロップ・フェアテックス(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガサノフ(ロシア)
アーロン・カナルテ(エクアドル)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ドミトリー・コフトゥン(ロシア)
フェラーリ・フェアテックス(タイ)

<キック・フライ級/3分3R>
内藤大樹(日本)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
猿田洋祐(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ランボーレック・チョーアッジャラブーン(タイ)
クレイグ・コークレイ(アイルランド)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
エンフオルギル・バートルフー(モンゴル)
カルロ・ブーミナアン(フィリピン)

<ムエタイ128ポンド契約/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(ロシア)
ザガリア・ジャマリ(モロッコ)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ユー・ヨーペイ(香港)
エイミー・ピルニー(英国)

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45 DEEP DEEP JEWELS DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC YouTube ジャレッド・ブルックス ボクシング 修斗 川原波輝 新井丈 海外 越智晴雄

【DEEP Tokyo Impact2024#03】川原波輝と王座統一戦、越智晴雄「4度目はない。これが決着戦です」

【写真】ストロー級への想いは同じ--(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP Tokyo Impact2024#03で、DEEPストロー級暫定王者の越智晴雄が、同級正規王者・川原波輝との王座統一戦に臨む。
Text by Shojiro Kameike

これまで2度ベルトを賭けて対戦している両者だが、2戦目で敗れてベルトを失っている越智にとってはリベンジマッチでもある。昨年12月に暫定のベルトを巻いた越智に、川原との決着戦と、ストロー級への想いを訊いた。


――川原選手との3度目の対決が、ストロー級王座統一戦として行われます。越智選手にとっては「遂に来た」という想いですか。

「そうですね。いつか3度目の試合はやりたいとは思っていました。2戦目で自分が負けているので、ずっとモヤモヤした気持ちはあって。別にそこから引きずっていたわけじゃないけど、今回の試合が決まって過去2戦の映像を視たんですよ。そうしたら2戦めで負けた時の記憶が蘇ってきて(笑)。『やられた分やり返そう』という気持ちは強くなりました」

――状況によっては川原選手がベルトを返上し、越智選手が正規王者に昇格する可能性もあったかもしれません。

「統一戦をやるのかどうか僕は待っている状態で。ベルトを返上するのか、あるいは統一戦をやるのかハッキリしてほしいとは思っていました。もともと僕も去年12月に暫定王者になって、統一戦をやるなら3月かなと考えていて。でも川原選手が米国で試合をするから3月はない。そのあと5月に統一戦ができそうだという話もあったので、この5月に照準を合わせて準備してきました」

――なるほど。その暫定王座決定戦のお話ですが、衝撃的なKO勝ちを収めています。三角を狙ってきた相手の足から腰を押さえてマットに叩きつけるという、スラムというより完全にパワーボムの形でした。

「そんなにガッツリと持ち上がったわけでもなく、どちらかといえばスッポ抜けるような感じもあったんですけどね。自分の手応えとしても、相手も意識が飛ぶほどだと思っていませんでした」

――あの形でKOしようとは考えていなかったのですか。

「そこまでは考えていなかったです。相手が三角で組んできたらリフトしようとは考えていて、リフトするところまでは打ち込み練習をやっていました」

――それはあくまで三角を外すためですよね。

「三角を外してからパウンドを打っていくというプランでした。以前からあのパターンはやっているんですよ。カン・サトー選手との再戦(2017年6月、越智がギロチンを極めてDEEPストロー級王座を獲得)は、もっと強く叩きつけていたけど相手は意識が飛ばずに試合を続行していましたね」

――スクランブルに持ち込むとギロチンに持ち込み、それを避けるためにボトムから仕掛けてきてもパワーボムがある。このパターンは大きな強みだと思います。

「このキャリアになって、まだ新しいフィニッシュのパターンが増えていくのは――やっぱりMMAは面白いし、難しい。いまだにMMAがよく分からないです(苦笑)」

――越智選手の中では今でもMMAを始めた頃と同じように、何かを追い求め続けているのですか。

「自分の中でいくつかパターンは固まってきたとは思うんですよ。『こうなったらこう、この場合はこうする』と。だから試合の中で自分がやることはハッキリしてきました。あとは自分がやることに対する反応も相手によって違うので、その反応に対するパターンを増やしていくというか」

――前回のインタビューでは、地元の愛媛にジムを開設して以降も月1回、東京で石渡伸太郎さんの指導を受けているとのことでした。

「今年も2月、3月、4月と行っています。次は5月、試合前に行きますね。試合が決まっていると一緒に作戦を立てて、対策練習をしたあと愛媛に戻って反復します」

――ジムの若い選手を相手に、何度もパワーボムを反復すると。

「いやいや、そんなことはしませんから(笑)」

――川原選手の場合、ギロチンかパワーボムという必殺パターンには当てはまらない印象もあります。

「川原選手は打撃が強いし、前回の試合もケージ際の攻防で、しっかりギロチン対策をしていましたね。今回の試合もそこが肝になると思うので、自分の中でも違う形を考えながら練習しています」

――前回の試合ではケージレスリングからバックに回ることで、川原選手はギロチンの体勢に持ち込ませませんでした。

「あの試合からずっと『どこを修正すれば勝てるのか』と考えていました。ただ、先ほど言ったとおりギロチンに対する反応って、人によって違うんですよ。特に川原選手のような逃げ方をする選手は他にいなくて。だから今回の試合が決まってから、改めて川原選手の対策を考えてきました。あの川原選手の対応に対して、自分がやるべきことはもう決めています」

――前戦から約4年が経ち、川原選手も変化していると思いますか。

「全部できるようになっていますよね。どちらかというと組技、寝技が強くなっているのかなって思いますね。それが米国で練習していた成果かもしれないですね。根本的な強い部分は同じだと思いますが、全然違うタイプの選手になっていることも想定はしています」

――越智選手がベルトを防衛した2019年3月の初戦と、ベルトを奪われた1年半後の再戦では、川原選手に対して何か違いは感じましたか。

「2戦目のほうが力強さを感じました。僕はストロー級で相手に力強さを感じた経験がなくて。今までそう感じたのはジャレッド・ブルックスぐらいで――国内の選手を相手に力強さを感じたのは、川原選手との再戦が初めてでしたね」

――修斗でプロデビューした頃から越智選手は体が強く、いわゆる「ゴム毬のような動き」も見せていました。確かにストロー級の中では身体能力が飛び抜けていた印象があります。

「その点でキツかったのは、ランボー(宏輔)さんとの初戦ぐらいですね。あの時は結構やられていて、ギリギリで逆転勝ちしました」

――あのガゼルパンチで逆転KO勝ちした試合ですね。そう聞くと越智選手がストロー級に戻ってきた理由も分かります。絶対的なアドバンテージがあるわけですから。

「それは間違いないですね」

――川原選手は「UFCにストロー級をつくりたい」と発言しています。同じストロー級で戦うファイターとして、この発言について思うところはありますか。

「僕はUFCでなくRIZINでストロー級を――と思っています。その部分で川原選手と気持ちは同じかもしれないです。自分の場合は、もう海外で戦うことは考えていなくて。だけど日本で一番大きなMMAの団体にストロー級が出来たら、若い子にとっても目標になると思うんですよね。

たとえばボクシングには40キロ台、50キロ台の階級があるじゃないですか。もしかしたら男子にもアトム級があれば、その階級が適正の子たちも入ってくるかもしれなくて」

――そのストロー級でベルトを巻いた越智選手にとって、ストロー級の扱いが低いと感じることはあるのですか。

「扱いが低いというか、そもそもUFCや北米、RIZINにも男子のストロー級が無いですからね。自分もフライ級に上げるしかないと思っていました。だけど、やっぱり選手には適正階級があって」

――ストロー級については選手層の問題もあるとは思います。フライ級の試合を視ていて「この選手はストロー級が適正だよなぁ」と思うことはありますか。

「新井丈選手は、まさにそうじゃないですか。適正はストロー級だけどフライ級に上げていて。僕自身は経験上、無理やり階級を上げても結果はついてこなかった。だから適正階級のストロー級に戻ってきました」

――扱いでいえば「ストロー級タイトルマッチを後楽園ホールのメインでやってくれよ」とは思いませんか。川原選手との再戦、そして前回の暫定王座決定戦もニューピアホールで行われました。

「アハハハ、それは無いです。前回ニューピアホールでベルトを獲られているので、同じ会場で僕がベルトを獲り返す。それが自分のやるべきことだと思っています」

――越智選手の中では対戦相手が川原選手だからこそ、ストロー級を盛り上げるための試合をしたいという気持ちはありますか。

「試合って結局は自分がやってきたことしか出ないんですよ。普段からずっとストロー級に対する想いを持っている二人だから、すごい試合になるはずです。過去2試合とも違う内容になるでしょうし。でも4度目はありません。この試合が僕と川原選手の決着戦です」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後0時~U-NEXT
午後0時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

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【Pancrase342】修斗に続き、パンクラス・ストロー級の頂点へ。黒澤亮平「まだまだ諦めていない」

【写真】熱いモノを身の内に持ち続けている。そんな黒澤選手でした (C)MMAPLANET

29日(月・祝)に立川市の太刀川ステージガーデンで開催されるPancrase342で澤亮平がリトルと暫定ストロー級王座決定戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

2016年7月に修斗世界ストロー級王座に就くも、ベルトを返上し2年4カ月のブランクを経験。復帰後はよりMMAを完成させる過程で手痛い敗北も喫した。そして昨年7月よりパンクラスに戦場を移した黒澤が、3戦目での暫定王座決定戦を戦う。

その暫定王座決定戦に対する想い、これからとMMAファイターとして強くなる苦悩を黒澤に尋ねた(※取材は3月21日の調印式前に行われた)。


――黒澤選手、パンクラス3戦目でストロー級暫定王座決定戦となりました。ここで暫定というのが、第三者としても正直不思議です。

「タイトルマッチが決まったことは嬉しいですが、暫定ということは1位の選手の動きも関係しているので。そこは正直、ムカついています」

──2月の大阪大会はどのような気持ちで眺めていたのですか。

「あの試合は……、すんなりケガがなく勝ってくれれば4月に戦うことになると思っていたので『勝ってくれよ』と。正直、試合内容も微妙だったけど勝ったしやるんだという気持ちでした。ただ4月には試合はできないということで、リトル選手と暫定で戦うことになりました。

僕は八田選手に勝った時点で、次はタイトルと言われていて。僕自身はいつでも戦える準備をしてきました。まず去年の12月の横浜だろうと。すると向うができない、2月か3月になると。12月にできないのは連戦だし、しょうがないと思っています。でも2月に試合はするけど、違う選手とノンタイトルで戦うことになった。

その時点で鶴屋(浩THE BLACKBELT JAPAN代表)さんは『これは、この試合に勝っても断ってくるな』と、あきれたように言っていました」

──それぞれ選手には事情があるかと思いますが、黒澤選手としては納得できないということですね。と同時にリトル選手と戦うことになったことに関しては、どのような気持ちですか。

「ランキング的にタイトルマッチが戦える位置でなかった選手でしょうし、すぐにOKを出してくれたと思います。これから戦う相手に対して、感謝とかいう言葉を使うべきじゃないのですが、試合間隔も空いてしまっていたので有難いです。試合が決まって嬉しいです。

しっかりとやることをやって、勝ちます。リトル選手はずっと動き続けるイメージがあるので、つき合うと相手のペースになってしまう。そこは気をつけて戦いたいです。打撃の技術は差があると思っているので、打撃を軸にしっかりと作戦を立てれば勝てると思っています」

──未だに飛鳥拳選手と呼びそうになってしまうのですが……個人的には先日行われたTHE BLACKBELT JAPANの創立会見でも黒澤選手は中心にいて然りのファイターだという想いがあります。

「ありがとうございます。ただ若い選手も単純にもの凄く強いので(笑)」

──刺激になりますか。もしくは年齢を考えてしまうのでしょうか。

「若い選手が増えて、それまでいた選手が『敵わない』という風に想うことはないはずです。僕らベテランの年齢になった選手も、彼らが来たことが凄くプラスになっています」

──負けるかという気持ちになりますか。

「負けるか……う~ん、怜とかUFCと契約していますからね(笑)。自分も頑張りたい。まだまだ諦めていないし、もっと頑張って結果を出したいです。弱気になることはないです」

──諦めていないなかでパンクラスの王座の先に見ている先というのは?

「ONEのストロー級が一番強いので、ONE……まだその名を出す段階ではないですが、ジャレッド・ブルックスを勝つことを目指した状況で体感したいというのはあります。今後、自分のコンディションがどうなっていくかは分からないですが、諦めてはいないという感じです」

──諦めないでいるためには勝利が一番かと思います。改めて、今回の暫定王座決定戦への想いをお願いします。

「ここで負けたり、ギリギリ勝つようだとこの先に進むことは難しいです。しっかりと差を見せつけて、フィニッシュできるように練習をしています」

──黒澤選手は一枚抜けることができるポテンシャルの持ち主だと見ていました。卓越した打撃戦のセンスの持ち主で。一時、ファイトから離れて戻って来てからは本田選手のような徹底して組んでコントロール狙いのスクランブルファイターを経験し、MMAとして調和のとれたファイターを目指そうとしたのかと。その結果、猿丸ジュンジ戦があった。そのように感じていたのですが。

「本田選手と戦った時からONEに出たいと思っていました。本田選手は力のある選手なのですが、『ここで負けてしまうのか』と落ち込みました。同時に、あそこまで徹底してくる選手に対して、どう打撃を生かすのか。そういう風に考えることができて、良い経験になりました。意識が変わりましたね、もっと組み技をやらないといけないと。

組み技の打ち込みを凄く増やして……、ただ猿丸選手に負けて組み技のことを考え過ぎたのか……とか。打撃と組み技のバランスをより考えないといけないと思って、凄く悩みました。猿丸戦、新井丈戦はそこが上手く嚙み合っていなかったです」

──キャリア的には痛すぎる連敗でした。

「あれの時は『終わりだ』と思いました。でももっと考えるようになって、もっと練習するようにして。本当に何が足りないかをもっと考えました。あの2試合でパンチが当たって勝てたとしても、ONEにいくと勝てるような力はなかったはずです。そう振り返ることができたので、あの負けも良い経験だったと思います」

──MMAのバランスは自分という軸があって、対戦相手によって配分を変えないといけない。難しいですね。

「今は自分の目指すところがハッキリしていて、レベルも上がりました。良い感じでまとまってきたからこそ、年も年なのでもう『あの負けを経験して良かった』なんていう試合はできないと思っています(笑)。

打撃だけを考えている時の方が、打撃は良かったです。でも、それではMMAは勝てない。そのバランスを考えて、練習仲間がいてくれて成長できていると思います」

──目指す舞台、ONEではテイクダウンされてもさほどマイナスにはならないですが。

「そこは組みを対処して、殴ることができる選手でいたいです。MMAなので」

■視聴方法(予定)
4月29日(月・祝)
午後1時30分~U-NEXT

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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE166 キック ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ

【ONE166】なんと、頭部からのスラムでブルックスが反則負け。パシオが王座返り咲き……

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
DQ 1R0分56秒 by Illegal Throwing
ジャレッド・ブルックス(米国)

オーソ同士、ジョシュア・チャントのなかブルックスがレッグキックのタイミングで組みついてバックへ回る。ワンフックで背中を譲ったパシオは、キムラグラップをスラムされると動きを止める。そのままパンチの連打でレフェリーを試合をストップし、ブルックスはケージに登って喜びを露わにするが──このスラムは頭から落としており、反則負け。パシオが世界新王者となり、ブルックスは頭を抱えた。


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