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【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:1月:ケイター✖チカゼからの上久保周哉×ウォーセン

【写真】結果で期待値を上げてきた。立派なプロフェッショナルだ (C) ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年1月の一番は15日に行われたカルヴィン・ケイター×ギガ・チカゼ戦からの──14日のONE125「で行われた上久保周哉×トロイ・ウォーセンについて語らおう。

<月刊、大沢ケンジのこの一番:1月:ケイターラ✖チカゼはコチラから>


──おお!! カルヴィン・ケイター×ギガ・チカゼ戦から急にシフトチェンジして、上久保周哉選手とトロイ・ウォーセンの試合ですか。

「ハイ。だって上久保選手、めっちゃ良くなかったですか」

──素晴らしかったです。

「上久保選手の試合を見て四の字フックの外し方とか、あとバックから足を一本フックしての片方の足を伸ばして相手の足を制する形……僕らはシングルロックと呼ぶようにしているんですけど、バックに回られて厳しい態勢になった時の解除の仕方が、もう目から鱗でした。

トロイ・ウォーセンが強かったからこそ、上久保選手の凄さが伝わってきました。解説をしていて、バックを取られてもエスケープしたところを見て、『あっ、もう行けるな。大丈夫だな』と分かりました。

それこそ上久保選手の組み技って、自分のペースでマラソンを走っているから最後まで疲れない。もう少し無理して、力を使えばポジションを明確に取れるという時も動かないです。ずっと自分のペースを守る。多少動けばいけるけど、いかずに相手を動かせる」

──まさに永久寝技地獄だと。

「そうするためにペースを守っている。途轍もないことをしていますよ。ウォーセンを相手にアレをやる。ペースを変えずにあれができるのは、本当に自信があるから。自信があるということは、度胸と同じですからね」

──大沢さんのなかで上久保選手評がグンと上がりましたね。

「リネケルだっていけるんじゃないかと。いや、分からないですよ……打撃でボコられる可能性は全然あります。だけど片足にしがみつけばなんとかなるんじゃないかと。足を止めて前に出てくる相手だと、しがみつくことはできるだろうし。

そこから上久保のやりたいところに持ち込めば……しがみつくことができればイケるんじゃないかと思って。ウォーセン相手にアレができるなら、リネケルもイケる。そう思いましたね」

──今回が契約の最終試合。契約を更新するのか、新天地を求めるのか気になる上久保選手です。

「どうなるんでしょうね。UFCのバンタム級はもう強烈な階級ですけど、上久保選手がチャレンジするのも見たいですよね」

──そこだと思うんです、プロに必要なのは。第3者に『見たい』と期待されること。上久保選手は大沢さんがUFCで戦うところを見たいと期待されるようになった、それがプロの価値ではないかと。

「片足を掴めば、あの異常な世界でも何かできるのかもしれない。そう思っちゃいますよね。僕は正直、上久保選手を軽視していたところがありました。でも、もう違います。UFC……その前にリネケルをやっつけるところが見たいですね。

上久保選手ってボスを倒さずに、次の面にいくっていうパターンだったじゃないですか(笑)。アマ、パンクラス、ONEときて。ここで更新せずにステップアップすれば、ボスを倒さずに上に行っちゃっているぞ、って」

──パンクラスからONEに戦場を移したのも色々な背景がありましたし、海外でより良い条件で戦えるなら良いじゃないですか。

「でも、ONEではしっかりとボスを倒していけよって」

──そうすると契約で縛られてしまうじゃないですか。UFCを目指しているなら、チャンスさえあればここでダイブして然りで。そうでなくてもUFCを目指すなら、契約で縛られない場所を選択するのもありかと思います。

「これは僕の感覚ですけど、人知れず戦っていると何人かにしか評価されない。そんな人生って可哀そうな気がして。上久保選手が北米のLFAとかにいったとして……やったことは凄くても、何人に評価されるんだって。それだったらONEのように評価されるところ、勝った時に皆が神輿を担いでくれるところで戦った方が今後の人生にプラスになるんじゃないかと思います」

──でも、あの試合でパフォーマンスのボーナスがもらえなかったですよ。そういう場所だと考えられないですか。

「それでも勝てばタイトル戦に手が届くし。僕はONEでタイトルを取って、次に進んで行って欲しいですけどね」

──つまり、それだけの期待される存在になったということですね。

「今回の試合は本当に皆に見てほしいし、知ってもらいたいです。グラップリングで支配する試合で、上久保選手は殴られることへの耐久性もありそうです。長所がはっきりしていて、そこをしつこく全うできる。返されても、取り返す。自分のペースでない時も粘ることができるので楽しみです。

組むなら上等だって感じで、自分の強いところをぶつけて。切られても、どんどん出て泥臭いことができます。だからこそ、リネケルは上久保選手の攻撃を切れないのではないかと。最初は力で切れそうなところまでいっても、上久保選手がチューイングガムみたいひっついて。切っても、切りきれない。それを繰り返しているうちに、下になる。そんな感じになれるんじゃないかなって……期待しています」

──ではそのリネケルがビビアーノ・フェルナンデスに挑戦する試合がどうなるのか。

「そこですよ。40歳で2年以上も試合をしていないビビアーノに対し、リネケルはコンスタントに試合をしてきてUFCで組みの強い選手とも戦ってきました。

そうやって考えると、ビビアーノの寝技は……いやぁ、やっぱり上手いですね。ただ上久保選手と違って、自分からどんどん動くから疲れる可能性もありますよね。上久保選手は穴を掘って、落ちるのを待っていますが、ビビアーノは自分から落としにいくので、自分で穴に落ちることもある。

リネケルに対しては、ビビアーノよりも上久保選手の方が組みの相性が良いかと思います。ビビアーノはスパッと切れ味の鋭い日本刀で、上久保選手は折れない棍棒で、ずっと叩きつけるような。海辺でも錆びない耐久性があるから、ずっと勝負できますからね。いや上久保選手、良いですよ」

■放送予定
2月11日(金・日本時間)
午後7時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時00分~ONE Super App

■対戦カード

<ONE暫定キックボクシング・ヘビー級王座決定戦/3分5R>
アナトリ―・マリキン(ロシア)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<53.5キロ契約/3分3R>
山口V.V芽生(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ウ・ソンフン(韓国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ヘビー級(※65.8キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・ホーチン(中国)
ビー・ニューイェン(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
トーマス・ナルモ(ノルウェー)
オーディー・ディレイニー(米国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スノト(タイ)
ティオル・タン(米国)

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【ONE127】あぁ猿田洋祐×グスタボ・バラルトもコロナで中止に。V.V芽生✖ラズワンがメインカードに

【写真】しょうがない。何度も書き記すが、社会事象。あるいは雪が降るのと同じ自然の摂理 (C)TSP

明日11日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE127「Bad Blood」で組まれていたストロー級戦=猿田洋祐×グスタボ・バラルト戦が中止となったことがONEから発表された。

メインのONE世界バンタム級選手権試合=ビビアーノ・フェルナンデス×ジョン・リネケルに続き、MMAファンが楽しみにしていた試合がなくなった。ONEの発表によると、COVID19の健康安全プロトコルにより対戦がなくなったとのこと。このカードに関しては、非公式及び未確認情報ではあるが猿田が検査で陽性結果が出たという報は現場レベルで伝わって来ていた。

リネケルと同様に出国&搭乗時点では陰性、そして現地で陽性になったわけだが、猿田に症状はなく擬陽性の可能性もあるということで、予定されたように繰り返し検査は行われ、最終結果が今夜出され陽性→中止に至ったと思われる。

猿田自身がSNSで、最後まで調整していたと綴っているように体調的には全く問題なく、本人も落胆していることだろう。加えて発表が猿田個人の陽性ということではなかったため、セコンドを含めバラルト陣営も何かが起こっていたかもしれない。

なおメインの世界戦、猿田の試合がなくなったことで山口V.V芽生とジヒン・ラズワンの一戦がメインカードに昇格している。




■放送予定
2月11日(金・日本時間)
午後7時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時00分~ONE Super App

■対戦カード

<ONE暫定キックボクシング・ヘビー級王座決定戦/3分5R>
アナトリ―・マリキン(ロシア)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<53.5キロ契約/5分3R>
山口V.V芽生(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ウ・ソンフン(韓国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ヘビー級(※65.8キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・ホーチン(中国)
ビー・ニューイェン(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
トーマス・ナルモ(ノルウェー)
オーディー・ディレイニー(米国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スノト(タイ)
ティオル・タン(米国)

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【ONE127】堀口恭司曰くプレイボーイ=身長150センチの猛者、グスタボ・バラルト「楽しみ」

【写真】ラテンなムードいっぱいのバラルト。強くて、明るいファイターだ (C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで行われるONE127「 Bad Blood」で、グスタボ・バラルトが猿田洋祐と対戦する。

ロンドン五輪のグレコローマンレスリングにキューバ代表として出場、MMAに転向しフロリダに移住したバラルトはTitan FCからアジアに目を向け、2019年4月からONEで戦うようになった。

しかし思いもしない3連敗を喫し、崖っぷちの状態で昨年7月に澤田龍人と対戦しサークルケージ初勝利を挙げている。ポテンシャルの高さは間違いない。その実力が、ATT移籍によってようやく発揮し始めた。堀口恭司が『プレイボーイ』と呼ぶ──身長150センチの実力者バラルトにインタビューを試みた。


──インタビューの機会を設けていただき、ありがとうございます。ムーチョス・グラシアス。

「アリガト、アリガト」

──猿田選手と金曜日に戦いますが、今の気持ちを教えてください。

「今回の試合は、楽しみでならないよ」

──Titan FC時代からグスタボの試合のフォローさせてもらっていましたが、まさかONEに来て3連敗をするとは思ってもいなかったです。

「最初の試合と2試合目は、僕に裁定がつかなったけど負けたとは思っていない。3試合目にKO負けた時は、個人的に色々な問題を抱えていた時期で、それが影響して自分に負けてしまったんだ」

──澤田龍人選手との試合で、ようやく結果が出たのですが、動きも思い切りの良さだけでなく抑えるべきところで抑えるファイトができていたように感じます。

「心機一転、新たな環境で試合に臨むことができたのが一番大きかった。個人的な問題も解説し、僕の体格にあった強い選手が多くいるATTに移籍したんだ。ONE世界フライ級王者のアドリアーノ・モライシュ、RIZINチャンピオンのキョージ・ホリグチ、UFCのアレッシャンドリ・パントージャという素晴らしいチームメイトと、しっかりとトレーニングをして、あの試合に臨んだ。成長していたし、力強いファイトができたと思う」

──堀口選手ともチームメイトなのですね。

これがバラルトの普段着?!

「キョージとは、とても仲が良いよ。

僕は結構、おしゃれに着飾るのが好きでヘアスタイルや服装も色々と拘りを持っているんだ。そうしたらキョージはいつも『プレイボーイみたいだ。それでマイアミに遊びに行くのか』ってからかってくるんだよ(笑)。ホントにキョージとは良い練習をさせてもらっているよ。

ATTではマイク・ブラウンが練習の段階から、しっかりと試合に向けて調整してくれる。それとレスリングコーチのスティーブ・モッコにも凄く助けてもらっているよ。さっきも言ったように軽量級の強い選手が多くて、凄く良いスパーリングができる。皆、やる気に満ちていて良い影響を受けまくっているんだ。

MMAのチャンピオンがいて、ボクシングではボクシングのチャンピオンレベルのスキルを持つ選手、レスリングのチャンピオン、素晴らしい空手ファイターが互いに背中を押し合っているから吸収することが多い。ATTに移籍して、本当に良かったよ」

──そのようななかで戦う猿田選手の印象を教えてください。

「強い選手だし。気持ちの入った試合をするよね。ヨースケ・サルタと戦えることが、凄く楽しみなんだ。エキサイティングな試合になることは間違いないよ。サルタのグラップリングの技術力は相当高い。でも僕も五輪レスラーだからね、負けないよ。凄く興味深い攻防になるだろうね」

──多くのファイターが長身でリーチがあればアドバンテージだという選手が多いです。逆にグスタボは、どの体格が武器になるのではないでしょうか。

「その通りだよ。僕のようなサイズの練習相手はいないことが多いからね。背が低いからこそ、コンパクトに力強い動きができると思っている。僕のコンパクトさが、パワーのあるパンチを生んでいるんだよ」

──戦車のようですね。

「アハハハ。アリガト。アリガト」

──ONEのストロー級はこの階級では他に比肩することがない、グローバルな戦いの場になっています。そのような場所で戦うことをどのように思っていますか。

「そうなんだ、だからONEで戦う理由だといっても過言でないよ。この体重で試合が組まれるプロモーションは多くない。結果、強い選手が世界から集まっている。ただ、僕としてはONEでストロー級王座を取ると、次はフライ級王座を狙うつもりだ。ストロー級と同様にフライ級でも活躍できると信じているよ」

■放送予定
2月11日(金・日本時間)
午後7時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時00分~ONE Super App

■ ONE127対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ジョン・リネケル(ブラジル)

<ONE暫定キックボクシング・ヘビー級王座決定戦/3分5R>
アナトリ―・マリキン(ロシア)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ウ・ソンフン(韓国)

<53.5キロ契約/3分3R>
山口V.V芽生(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<ヘビー級(※65.8キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・ホーチン(中国)
ビー・ニューイェン(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
トーマス・ナルモ(ノルウェー)
オーディー・ディレイニー(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スノト(タイ)
ティオル・タン(米国)

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【ONE127】12日前のオファー、ジヒン・ラズワン戦へ。山口V.V芽生「喧嘩。今回はスポーツじゃない」

【写真】ラズワンの話になると、既に喧嘩モードっぽくもあったV.V芽生 (C)TSP

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでONE127「 Bad Blood」が開催され、山口V.V芽生が12日前のオファーを受けてジヒン・ラズワンと対戦する。

デニス・ザンボアンガ、ジュリー・メザバルバを相手に2連敗中のV.V芽生はショートノーティスで試合に対して、「喧嘩だ」と言い放った。


──4日前の月曜日、都内某所でリングサイド・アナウンサーをしている芽生選手を目にしたような気がしたのですが(※取材は2月2日に行われた)。あの時は、ジヒンと戦うことは決まっていたのですか。

「あの時……ちょうど、行きの車のなかで決まりました。日曜日にオファーがあって、もともとは3月に試合ができないかリクエストを掛けていたので、その契約書が届いたと思いました。そうしたら2月11日だから、『これ、日付間違えていますね』ってことで、確認を取ってもらったんです(笑)」

──そうしたら間違いでなかったと。打診でなく、いきなり契約書が届いたのですね(笑)。

「ハイ、突然届いたので日付が違うと思ったんですよ(笑)。でも、日付が間違っていないことが分かったので、直ぐに『やります』と返事をしました」

──3月に戦うつもりだったとすれば、対戦相手がジヒンだとは思っていなかったのではないですか。

「そうですね。3月だと他の選手での話できていて、私はすぐにやると言っていましたけど、そこから返答はなくて……。結果、この試合の連絡が来ました」

──なんとも……それでも、12日後の試合を即答で受けたと。

「最初は 3月や2月25日の大会で試合がしたくて、そこを視野に入れて練習をしていたので、キャッチウェイトだったら出ますということは伝えていました」

──53.5キロという数字は?

「切りが良いので(笑)。あんまり考えていなかったです。水抜きが必要ない体重で戦いたいと思いました」

──なるほど、キャッチウェイトの体重が56キロに近いぐらいだと、体重を落とすよりも練習をしたいということで心配するところなのですが、1.3キロ上乗せだと練習をしてきていたはずだと安心できました。

「そうですね、普段から体重を増やし過ぎないように気をつけています。正月で少し増えましたけど(笑)、55キロはいかないようにしています。あまりオン・オフで体重が変わるようにしたくなくて、動きやすい体重にしています。もっと絞って筋量や動けるパワーをつけたいという希望もあるので」

──このタイミングで受けた試合。ジヒン・ラズワンの印象を教えてください。下の選手で、猫のヘッドホンをして可愛い子ちゃんキャラなのかと。

「あんまり油断せず、フィジカルでバンバン来るぐらいの気持ちでいます」

──フィジカルが強いという風に捉えているのですか。

「そういう風にしています。インスタとか見ても、体は割りと大きいので」

──相手との比較ではなくて、自身の感覚として体力が落ちてきたと感じることはありますか。

「年齢を重ねることでフィジカルが落ちることもあるでしょうし、超越することもあると思っています。実際に一緒に練習している重鎮たちは、そういうことはどうでも良いというスタンスで戦っていますし。『年を取って、どうなのか?』って疑問を持たれていて、勢いで勝てるのが格闘技の面白いところだと思うんですよね。だから、そういう風に思われるパフォーマンスを見せることができたら、面白いかなって思います」

──私の一番付き合いの長い異性は家内になるのですが、当然一般人ですし体を鍛えているわけでもない。体の不具合は多くなっています。ただし、人間としての強さはどんどん増しているなと感じます。芽生選手もそういうところはないですか。

「ありますね(笑)。どんどん図太くなっていますね。でも、自分よりも年上の方々と付き合っているともっと凄いので。あのう……本当に良い意味で見習っています」

──その年上の方々から『山口芽生はすぐにこっちを年長者として、自分は世代が違うと強調する』というクレームを頂いたことがあります(笑)。

「アハハハハハ。だって私は下ですから(笑)」

──女子MMAが見向きもされなかった時代からやってきたという自負は、素晴らしいと思います。ただし、実際に若い力は台頭しています。自負だけでは勝てないなか、芽生選手自身の成長をどのように感じていますか。

「自分の良さを出すために、色々と新しいことにトライしてきました。そうするとバランスが崩れたりしたことがあって、そこを見直してきました。その部分に関しては、かなり調整できつつあると思います。

それにフィジカルはそんなに心配したことはないです。だからそこよりも、テクニックを身につけたり、外国人特有のダイナミックな動きに負けない戦い方をすることが、フィジカルだけでなくメンタルも含めて必要だと思って。そこをいつも意識してやってきました」

──外国人選手特有のダイナミックな動きとは、実際に戦ってどういう点なのですか。

「雑なんですけど、動きが大きくて持っていかれてしまう。そういうところですね」

──それはデニス・ザンボアンガ戦、ジュリー・メザバルバ戦でも見られましたね。

「ハイ。だからテイクダウンを狙った時も、一度組むと放したくなくなってしまうんです。でも今回はそうじゃなくて一度離れて打ち合ってから、また組みつくとか展開を積極的に創ろうと思います。フィジカルやテクニックだけに頼るのではない、バランスを取ったMMAを戦いたいと思います」

──いきなり試合モードにすることは、心身共に可能でしたか。

「喧嘩です。今回はスポーツじゃないです。私、喧嘩したことないんです。でも、常に喧嘩をしたいとか、乱闘したいっていう気持ちがあって」

──そうなのですか! 意外です。

「ありますよ。ソフトボールをやっていた時とか、相手チームと乱闘したいなって常に思っていました。そういう抑えてきた気持ちを出すチャンスです」

──つまり受けた時点で、臨戦態勢なわけですね。

「逆をいえば、何があっても怖くない。めっちゃ準備してきて、途中でスタミナが切れましたとかって嫌ですけど。10日だから、別に良いでしょって。良い感じに吹っ切れています」

──気持ちは喧嘩でも、MMAとしてジヒンのどういうところに気をつけないといけないと思っていますか。

「さっきも言いましたけど、フィジカルと下からの寝技に気を付ける。でも、積極的に攻めたいと思っています」

──ジヒンにインタビューをした時に、立ち技でも自分にアドバンテージがあると言っていました。

「ホントですか。なるほど、そこは見せてもらいしょう。なんか頭が良さそうで、良くないですね。まぁ、必ず勝ちをもぎ取ります」

■放送予定
2月11日(金・日本時間)
午後7時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時00分~ONE Super App

■ ONE127対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ジョン・リネケル(ブラジル)

<ONE暫定キックボクシング・ヘビー級王座決定戦/3分5R>
アナトリ―・マリキン(ロシア)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ウ・ソンフン(韓国)

<53.5キロ契約/3分3R>
山口V.V芽生(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<ヘビー級(※65.8キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・ホーチン(中国)
ビー・ニューイェン(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
トーマス・ナルモ(ノルウェー)
オーディー・ディレイニー(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スノト(タイ)
ティオル・タン(米国)

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ABEMA F1 MMA MMAPLANET ONE ONE Championship ONE127 キック ジヒン・ラズワン ブログ ムラット・ラマザノフ 山口VV芽生 長谷川賢

【ONE127】V.V芽生 IN→ジヒン・ラズワン戦へ。長谷川賢OUT→ムラット・ラマザノフ戦、消滅……

【写真】急ピッチで調整をしていた長谷川だが、腰が再びいうことをきかなくなった。無念 (C)

3日(木・現地時間)、ONE Championshipの公式Twitterが28日(金・同)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE127「Bad Blood」に山口V.V芽生が出場し、ジヒン・ラズワンと対戦することが発表された。その後、ホームページで同大会の対戦カードがアップデートされ山口の参戦だけでなく、長谷川賢×ムラット・ラマザノフ戦がラインナップがなくなっていることが確認されている。

山口の参戦は、ラズワンと対戦予定だったジェネリン・オルシムの負傷欠場で、スクランブル出場となることがオフィシャル・アナウンスより前にマネージメンサイドが明らかとし、本人もその投稿をSNS上でシェアして意気込みを語っている。


他方、長谷川の試合が消滅したことは本人やマネージメント、ONEサイドからの発言及び発表はないが、これは長谷川が古傷、いや持病といえる腰痛を再発させ試合が戦える状態でなくなったことが原因だ。

2019年3月のオンラ・ヌサン戦でミドルキックを受け──肋骨を骨折しただけでなく、横隔膜裂傷。発見が1日遅れると命を落としていたという経験から、1度はMMAファイター人生を諦めかけた長谷川は起を決めたにも関わらず、その後は長い間歩くこと、移動ができない腰痛に苦しめられた。

2年11カ月振りの実戦復帰直線にして、再び腰の不具合により戦うことを阻まれた。本人は周囲に迷惑を掛けたことで意気消沈しているが、出口の見えない痛みとの共生、あるいは解決に挑み続けるか、重い決断をするのか。現役ファイターとして岐路に立たされた今、自身のこれからを考えることに集中してほしい。

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ONE ONE Big Bang ONE114 Result ゲイリー・トノン ジヒン・ラズワン ブログ ボカン・マスンヤネ リトゥ・フォーガット 松嶋こよみ

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4日(金・現地時間)、シンガポールはシンガポール・インドアスタジアムでONE114「Big Bang」が行われた。

COVID19の影響で対戦カードの変更が試合当日まで見られ、結果7試合と1中継分の試合数としては活動再開後、最も多くの試合が組まれることなった。

注目の松嶋こよみ✖ゲイリー・トノンはテイクダウンからバック奪取で試合をリードしたトノンが判定勝ち。

松嶋はバックチョークを防ぎきるという部分で特筆すべき戦いをやってのけたが、打撃でトノンを封じ込めることはできなかった。

ストロー級注目のボカン・マスンヤネはタイトルコンテンダーのルネ・カタランを37秒KO勝ちし、一気にタイトル戦線へ。

またライブ中継2大会連続で第1試合に抜擢されたリトゥ・フォーガットもジョマリー・トーレスを危なげなくクルスフィックスからエルボーを連打しTKO勝ちを収めている。

ONE114「Big Bang」
<キック・フェザー級/3分3R>
○マラット・グレゴリアン(アルメニア)2R1分52秒
KO
×イワン・コンドラチェフ(ロシア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
○ゲイリー・トノン(米国)3R
判定
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×松嶋こよみ(日本)
<キック・ヘビー級/3分3R>
○ムラット・アイグン(トルコ)3R
判定
×アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<キック・フェザー級/3分3R>
○アンディ・サワー(オランダ)3R
判定
×ジャン・チュンユ(中国)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
○ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)1R0分37秒
KO
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×レネ・カタラン(フィリピン)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
○ジヒン・ラズワン(マレーシア)3R
判定
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×ビー・ニューイェン(米国)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
○リトゥ・フォーガット(インド)1R3分15秒
TKO
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×ジョマリー・トーレス(フィリピン)

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【ONE114】攻守交替の多いシーソーマッチで、ジヒン・ラズワンがビー・ニューイェンから判定勝ち

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジヒン・ラズワン(マレーシア)
Def.3-0
ビー・ニューイェン(米国)

左ローを蹴ったラズワン。サウスポー✖サウスポーの対戦でローから左を伸ばす。ニューイェンも左クロス、ワンツーから左右のフックを打っていく。打撃を多用するラズワンだが、パンチはニューイェンのキレがある。アゴがあがった構えのラズワンは、首相撲からヒザ蹴り、組んでケージに押し込むもニューイェンが逆にテイクダウンを決める。すぐにスクランブルから立ち上がったラズワンは、ここも小外掛けで倒されるも、バタフライフックからスイープし上を奪う。

右腕を差したニューイェンも、そのまま起き上りリバーサル。ラズワンはバタフライガードから腕十字、三角絞めに移行し右腕を伸ばす。ヒジを抜いたニューイェンは、スタンドへ戻り最後の30秒で立ち技の展開へ。ニューイェンは左右のフック、ラズワンがローを返して初回が終わった。

2R、右ローを蹴り合った両者。ラズワンが首相撲からヒザ蹴り、ヒジを打ち込む。ボディロックテイクダウンを決めたニューイェンに対し、ラズワンはクローズドを取り下からヒジを入れる。立ちあがろうとしたニューイェンは、ラズワンの草刈りに姿勢を乱しながらスタンドに戻る。

立ち上がり際に左ハイを放ったニューイェン、続く左ミドルをキャッチしてテイクダウンしたラズワンがハーフで抑え、枕からプレッシャーを与える。パスから同時ににマウントに入ったラズワンは。背中を見せたニューイェンに乗りすぎの態勢から腕を狙いつつ修正していく。乗り直したラズワンがRNCへ。仰向けにされたニューイェンが胸を合わせてトップに。ワズワンはケージを背に立ち上がり、ウィザー&ヒザ蹴り。ニューイェンもヒザをボディに入れると、離れて左を伸ばす。続いて右を当てたニューイェン、ラズワンがヒザをボディに突き刺しラウンド終了に。

最終回、ニューイェンが左ストレート、さらにワンツーフックを伸ばす。ラズワンが右ミドルを返し、左を打ち合うと首相撲&ヒザ蹴り。回りながらローを蹴るラズワン、ニューイェンは右オーバーハンドも空振りに。ワンツーで前に出るニューイェンが、勢いで上回って来たか。右をヒットさせたニューイェンがさらに前に出てパンチを続ける。

前蹴り、蹴り足をキャッチしたラズワンはボディロックも、逆にケージに押し込まれる。首相撲でヒザを返すラズワンはエルボーをガードし、首相撲からヒザ&ヒジを繰り出す。離れたニューイェンの左に回ると、ラズワンは右ハイを狙う。前足の蹴りを使うラズワンとワンツーで前に出るニューイェン、一進一退のなかでワズワンが右前蹴りを顔面に届かせる。もう一度、右前蹴りを入れたワズワンだが、ニューイェンがダブルレッグからテイクダウン、一気になウントを取りパウンドを落とし試合を締めた。

最後の攻撃は見事な一言、勢いもありインパクトを残したニューイェン。対して、ワズワンはコツコツとした攻撃を常に続けていた。結果、右目の下を大きく腫らしているニューイェンが0-3で敗れた。


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【ONE114】イベント当日にメイン変更、ビー・ニューイェン✖ジヒン・ラズワン&アンディー・サワーIN

【写真】メインに出場となったグレゴリアンと、ライブ中継枠に昇格したビー・ニューイェン&ジヒン・ラズワン (C)GLORY & MMAPLANET

4日午後3時半(金・現地時間)、ONE Championshipはホーム・ページ及びSNSで本日シンガポールはシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE114「Big Bang」の新たなラインナップが発表さした。

松嶋✖こよみ✖ゲイリー・トノンがコ・メインで組まれている今大会では、既にカイラット・アクメトフ✖ダニー・キンガドとアミール・アリアックバリ✖イスラム・アバソフが、キャンセルされていた。


それがイベント当日を迎えて、メインでムラット・アイグンの挑戦を受ける予定だったキック世界ライトヘビー級王者ロマン・クリキアの名前が消え、チャレンジャーのアイグンが、収録試合でMMAを戦う予定だったアンダーソン・シウバとのマッチアップに。

さらにジヒン・ワズワンとビー・ニューイェンの女子アトム級、キック・フェザー級のアンディ・サワー✖ジャン・チュンユ加わり──マラット・グレゴリアン✖イワン・コンドラチェフがメインで行われることとなった。

Final Fight Cardと記されたラインナップは以下の通り。またクリキアの欠場理由などは明らかとされていない。

■ONE114 Big Bang対戦カード

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
イワン・コンドラチェフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ゲイリー・トノン(米国)

<キック・ヘビー級/3分3R>
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
ムラット・アイグン(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
アンディ・サワー(オランダ)
ジャン・チュンユ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
レネ・カタラン(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジヒン・ラズワン(マレーシア)
ビー・ニューイェン(米国)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ジョマリー・トーレス(フィリピン)

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