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【ONE】澤田千優 ONE本戦デビュー!ジヒン・ラズワンと対戦!

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3月9日にタイのルンピニースタジアムで行われるONE FIGHT NIGHT 20に日本から修斗世界女子アトム級王者・澤田千優(TEAM AKATSUKI)が出場する事が発表されました。ONEアトム級ランキング5位のマレーシアの強豪ジヒン・ラズワンと対戦します。

修斗を主戦場にして初代女子アトム級王者に輝いた澤田。バックボーンのレスリングを活かした強力なテイクダウンとポジショニングで修斗では無双状態。次の一手に注目が集まっていましたが、昨年参戦したONE Friday Fightsの流れに乗ってONE本戦に参戦しましたか。

楽しみには違いありませんが、いきなりラズワンとの対戦とはなかなか相手が悪い。ONEでは8勝3敗と大きく勝ち越し、V.V Meiと平田樹にも判定勝ちしている強豪。テイクダウンを許しても下から三角絞めや腕十字を仕掛けてくるだけに、テイクダウンに優れた澤田も気が抜けない相手と言っていいでしょう。

危険な試合なのは間違いありませんが、勝った時のリターンは大きい。ONEでのライクインも視界に入ってきます。所属も長く在籍していたAACCからTEAM AKATSUKIに移籍した事がどう作用するのか。注目のONE本戦デビュー戦を迎えます。
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【ONE FF35】タイ版逆輸入ムエタイファイターのスリヤンレックがONE3連勝をかけて参戦

29日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights 35。今回はタイのスリヤンレック・ポー・イェンインをピックアップしたい。
by Takumi Nakamura

ONE FFシリーズには多くのタイ人選手が出場しているがスリヤンレックは異色の経歴の持ち主と言っていいだろう。スリヤンレックは軽量級でも屈指のハードパンチャーで、フルスイングのパンチで会場を沸かせる激闘派。2019年12月に「スリヤンレック・オーボートー.ガムピー」としてK-1に参戦し、当時K-1スーパー・バンタム級王者だった武居由樹に判定で敗れたものの、驚異的な打たれ強さとタフネスで武居を苦しめた。翌2020年2月に再来日&Krush参戦。のちにK-1フェザー級王者になる軍司泰斗とも拳を交えている。

この軍司戦に敗れて以降、日本での試合から遠ざかっていたが、2023年から大分のBRAVELY GYMに選手兼トレーナーとして所属。日本在住のムエタイファイターとして、5月にラジャダムナンスタジアムのリングに上がる。7月からはONE FFシリーズに参戦し、ONE Friday Fights 25ではヨッドゥアンジャイ・ソー・ジョーモンツリーを右ストレートでKO。翌8月のONE Friday Fights 28ではソンファンコン・FA・グループを左フックで沈めて、2連続KO勝利を収めている。

その好戦的なファイトスタイルがMMAグローブ着用のONEのムエタイルールにハマり、3カ月連続でのONE FF出場となるスリヤンレック。タイ版逆輸入ムエタイファイターとしてONEで花開くという、これまでになかったキャリアを積み方だと言っていいだろう。今大会でもその剛腕とディフェンス度外視で打ち合う姿に期待したい。

そのほか元ルンピニースタジアム バンタム級&スーパーバンタム級王者コンスック・フェアテックスvsタイのRoad To ONE勝者でもあるデッドゥアンレック・ティーデ99の一戦、元ルンピニースタジアム ウェルター級王者ポンシリ・PK・センチャイも参戦する。

■ONE Friday Fights 35対戦カード

<ムエタイ フライ級(※61.2キロ)/3分3R>
コンスック・フェアテックス(タイ)
デッドゥアンレック・ティーデ99(タイ)

<ムエタイ フライ級(※61.2キロ)/3分3R>
スリヤンレック・ポー・イェンイン(タイ)
ブラック・パンサー(タイ)

<ムエタイ 136ポンド契約/3分3R>
バットマン・オー・アッチャリア(タイ)
ルンサンタワン・ソー・パラット(タイ)

<ムエタイ 112ポンド契約/3分3R>
サゲンガーン・ジットムアンノン (タイ)
プロイカオ・VK・カオヤイ(タイ)

<ムエタイ 120ポンド契約/3分3R>
ジョムホート・VK・カオヤイ(タイ)
ペットパルハット・シッナヨッタウィータポン(タイ)

<ムエタイ バンタム級(※65.8キロ)/3分3R>
プリクタイダム・ジットムアンノン(タイ)
パタクエク・テパキン(タイ)

<ムエタイ 145.4ポンド契約/3分3R>
ポンシリ・PK・センチャイ(タイ)
カムラン・ナバティ(タイ)

<ムエタイ バンタム級(※65.8キロ)/3分3R>
サジャド・サッタリ(イラン)
ランボー・モー・ラッタナバンディット(タイ)

<ムエタイ フェザー級(※70.3キロ)/3分3R>
モハメド・ブタザ(モロッコ)
フルカン・カラバフ(トルコ)

<ムエタイ ライト級(※77.1キロ)/3分3R>
チャンナッジョン・PK・センチャイ(タイ)
ジョージ・ジャービス(イングランド)

<ムエタイ 112ポンド契約/3分3R>
リサ・ブライアリー(英国)
ペットチュムペー・ハイランド・ジム(タイ)

<MMA 120.8ポンド契約/3分3R>
ジヒン・ラズワン(マレーシア)
ジェネリン・オルシム(フィリピン)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN10 UFC アドリアーノ・モライシュ アリス・アンダーソン オク・レユン オンラ・ンサン カイラット・アクメトフ キック ジヒン・ラズワン スタンプ・フェアテックス ゼバスチャン・カデスタム タイ・ルオトロ チャンネル デメトリウス・ジョンソン ボクシング マイキー・ムスメシ ライニア・デリダー リース・マクラーレン ロッタン・シットムアンノン ロベルト・ソルディッチ ローウェン・タイナネス ローマ・ルックンブンミー

【ONE FN10】米国デビュー、アジアの顔スタンプ・フェアテックス「しっかり踊って、打撃も見せる」

【写真】アジアン・グッドシェイプなスタンプに対し、アンダーソンのバキバキさがアメリカン (C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)、コロラド州ブルームフィールドの1stバンク・センターで開催されるONE FN10「Johnson vs Moraes 3」でスタンプ・フェアテックスが、アリス・アンダーソンと対戦する。

アジア在住アジア人MMAファイターとして、今大会唯一のメインカード出場となるスタンプ。いわば米国路線で、アジアの顔として活躍するスタンプは米国デビューに向け、相当にダンスに力を入れていることが伺えた。


今回はいつにも増して「マイペンライ」さが目立っていたスタンプ

──アリス・アンダーソンと今週土曜日に対戦します。今の気持ちを教えてください(※取材は1日に行われた)。

「ONE初の米国大会で戦うこと、米国で初めて試合をすることが凄く嬉しいわ」

──アジアの時間帯から、時差の大きな米国での試合に向けてコンディションの方はいかがですか。

「標高の高いデンバーに慣れるために、4月9日にやってきて。試合まで1カ月をデンバーで過ごしてきたけど、最初の1週間は時差ボケが大変だった。一晩中眠ることができなかったり。それに息もすぐに切れて、練習に慣れるのが大変だった。そこも2週目から徐々に大丈夫になってきて、今では普段と変わりなく練習できるようになったわ」

──試合前、最後の調整をデンバーで行ってきたということですが、どのジムで練習してきたのでしょうか。

「イーストン・ハイ・アルティトゥードMMAで練習させてもらって。UFCファイターも多くいて、私に必要な技術なんかを指導してもらった。スパーの相手が、私に何が必要かも指導してくれた。レスリングに関してテイクダウンはできないけど、私も懸命にやれば倒されなくなったし。レスリングに対応できるという自信がついた」

──食事の方はどうですか。体重を落とすには、米国は糖質が多い食事が溢れていますが。

「スーパーマーケットで買い物をして、自炊していたから問題なかったわ。この1カ月はトレーニングとスーパー、ダンスの練習、そして料理の連続で1日が終わった感じだった(笑)」

──アハハハ。ところで前回の試合はミックスファイトで戦う予定から、スーパーガールとキックボクシング戦に急遽変わりました。2年5カ月振りの立ち技のみの試合を戦ってみて、どのような想いでいましたか。

「私はアトム級で、彼女はストロー級だから違いはあったけど、練習でずっとムエタイを続けているから問題はなかった。ただ急にルールも相手も変って、少しナーバスにはなっていたけど。ムエタイのトレーナーもいないなかで勝てたので、私にとっては凄く意味のある試合になったわ」

──ところでタイではローマ・ルックンブンミー、ジヒン・ラズワンと一緒の写真をSNSにアップしていましたね。両者とタイを出るまでは練習していたということでしょうか。

「今回の試合のため、2人はフェアテックスに来て私をサポートしてくれた。ローマは10日間、ジヒンとは1カ月一緒に練習をし、練習以外の時間でも彼女たちのトレーナーも交えて色々と話すことができて凄く良かった」

──UFCのローマとONEのスタンプの合体は、タイMMA界のドリームタッグです。

「ローマは経験豊かだし、学ぶべき点も多かった。指導者が違うから別のテクニックを持っていて。私の方が少し小さいけど、本当に良い練習ができたわ」

──米国で戦うことでもアドバイスがありましたか。

「米国で戦うことに関してアドバイスはしてもらっていないけど、戦い方についてはフットワークをもっと使った方が良い、動きを止めないでというアドバイスをしてもらった。あっ、それと米国は税金が高いから大変だって教えてくれた(笑)」

──アハハハハ。ではアリス・アンダーソンの印象を教えてください。

「身長が高くて、リーチも長い。グラウンドでも戦えて腕十字が得意ね」

──スタンプは、どこにアドバンテージがあると考えていますか。

「ダンスよ。私の方がずっと上手く踊れるから(笑)」

──……(苦笑)。

「それは冗談で。背が高く、リーチも長い彼女と戦うには打撃に代わる攻撃も考えているわ。スタンプ・フェアテックスとは何者なのか。米国のファンに覚えてもらえるよう、しっかりとダンスを踊って(笑)、打撃のスキルを見てもらう。米国だけでなく、タイのファンも絶対にガッカリさせたくないので。ダンスの練習もしっかりとやってきたから」」

■放送予定
5月6日(土・日本時間)
午前8時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN10対戦カード

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] デメトリウス・ジョンソン(米国)
[挑戦者] アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] エドガル・タバレス(メキシコ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] オサマ・アルマルワイ(イエメン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アリス・アンダーソン(米国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ロベルト・ソルディッチ(クロアチア)
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)

<<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
セイジ・ノースカット(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ファン・ロン(中国)

<サブミッショングラップリング・ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/10分1R>
ライニア・デリダー(オランダ)
タイ・ルオトロ(米国)

<ムエタイ131ポンド契約/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
ディアンドラ・マーティン(豪州)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
カイラット・アクメトフ(カザフスタン)
リース・マクラーレン(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ローウェン・タイナネス(米国)
オク・レユン(韓国)

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o ONE   アンジェラ・リー キック クレベル・ソウザ ジヒン・ラズワン スタンプ・フェアテックス ティモフィ・ナシューヒン ハリル・アミール ボクシング マイキー・ムスメシ

『ONE Fight Night 2』試合結果

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▼ONE世界女子ストロー級選手権試合 5分5R
〇ション・ジンナン(中国)125.00 lbs, 1.0005
[判定3-0]
×アンジェラ・リー(米国)123.75 lbs, 1.0005

▼ONE世界フライ級サブミッション・グラップリング選手権試合 1R12分
〇マイキー・ムスメシ(米国)134.50 lbs, 1.0233
[判定]
×クレベル・ソウザ(ブラジル)135.00 lbs, 1.0191

▼アトム級→54.77kg契約 5分3R
〇スタンプ・フェアテックス(タイ)115.00 lbs, 1.0107
[判定3-0]
×ジヒン・ラズワン(マレーシア)120.25 lbs, 1.0053 ※体重超過

▼フェザー級
×マーティン・ニューイェン(豪州)155.00 lbs, 1.0083
[1R 3分33秒 TKO] ※パウンド
〇イリヤ・フレイマノフ(ロシア)154.50 lbs, 1.0091

▼ライト級 5分3R
〇ハリル・アミール(トルコ)169.50 lbs, 1.0214
[2R 0分58秒 TKO] ※パウンド
×ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)170.00 lbs, 1.0183

▼キックボクシング フェザー級 3分3R
〇マラット・グレゴリアン(アルメニア)154.00 lbs, 1.0172
[判定3-0]
×タイフン・オズカン(トルコ/オランダ)154.75 lbs, 1.0087

▼フェザー級 5分3R
×髙橋遼伍(日本/KRAZY BEE)154.75 lbs, 1.0074
[判定1-2]
〇オ・ホテク(韓国/Extreme Combat)154.00 lbs, 1.0036

▼ムエタイ アトム級 3分3R
〇アニッサ・メクセン(アルジェリア)114.75 lbs, 1.0095
[判定3-0]
×ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)115.25 lbs, 1.0066

▼キックボクシング ヘビー級 3分3R
〇ラーデ・オパチッチ(セルビア)245.00 lbs, 1.0036
[2R 1分52秒 KO]
×ヤニス・ストフォリディス(ギリシャ)238.75 lbs, 1.0009

 10月1日にシンガポール・インドアスタジアムで開催された『ONE Fight Night 2』の試合結果。メインイベントはション・ジンナン vs. アンジェラ・リーのラバーマッチで、ションが判定勝ちし女子ストロー級王座を防衛。世界フライ級サブミッション・グラップリング選手権試合はマイキー・ムスメシがクレベル・ソウザに判定勝ち。スタンプ・フェアテックスがジヒン・ラズワンに判定勝ち。髙橋遼伍はオ・ホテクにスプリットデシジョンで敗れています。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02 ジヒン・ラズワン スタンプ・フェアテックス

【ONE FN02】体重オーバーもジヒンがキャリアベスト。スタンプが左エルボーでダウンを奪い競り勝つ

<120.75ポンド契約/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
Def.3-0
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

ジヒンが120.25ポンドと5ポンド以上の体重オーバーで、キャッチウェイト戦となった一戦。前に出るジヒンに右を当て、右ミドルを蹴ったスタンプはダブルレッグに入られる。ジヒンはシングルレッグに切り替え、左腕を差してスタンプをケージに押し込む。ヒザを突き上げたスタンプは、前方に崩されそうになるが、ダブルアンダーフックからの投げをすかしてマウントを取る。腰を押しエビのジヒンは、エルボーを受けてもハーフからワキを潜ってバックに回る。

リバーサルを潰したスタンプに対し、ジヒンはレッスルアップからダブルレッグで上を取り切る。足を越えいくジヒンは、スタンプのスイッチを許さず左肩を押し込んでとっぷをき―プする。ウィザーで耐える形になったスタンプは立ち上がることができず、ジヒンが足を束ねていく。スタンプはエルボーを頭部に落とし、ウィザーを続けて立ち上がる。じジヒンは離れてもパンチを散らしてシングルレッグを狙ったところで時間となった。

2R、ジャブを伸ばすスタンプに対し、ジヒンが左を打っていく。さらに右ローも、右を受けたジヒンが頭がのけ反る。右ハイから右を続けたスタンプだが、ローを蹴られ動き切れがない。初回で削らた感もあるスタンプは、右を被弾しながらシングルを潰して上をキープする。試合がスタンドに戻ると、ジヒンのテイクダウン狙いをスプロールしたスタンプがヒザ蹴りを頭部に入れて、バックに回る。さらにスタンプは両足をフック、RNCで絞めていく。グリップは組めず、左腕一本で絞めていたスタンプが腕を入れ替える。

ジヒンは左右の手首を交互に掴んで絞めを防ぐも、ボディトライアングルに捕えられた状態は続いている。後方から殴り、絞めの機会を伺うスタンプだが、ジヒンが残り1分を切って胸を合わせにいく。左足を懸命にかけるスタンプだが、最終的にはクローズドガードの状態になる。ガードの中からスタンプの右腕をヒザで抑えたジヒンは、サバイブした。

最終回、左右のローを蹴るジヒンだが、スタンプは前蹴りで突き放すと左ヒジ一発でダウンを奪う。ハーフのジヒンに、エルボーを打ちつけるスタンプは両ワキを差されて抱き着かれる。ダメージの回復に努めるジヒンだが、グリップが切れクローズドを取る。フックガードのジヒンをケージに押し込んだスタンプは、ハイガードにも肩を突っ込んで左ヒジを落とす。

このままスタンプのトップで時間が過ぎ、残り1分強の時点でエルボーを連打したスタンプにジヒンが腕十字を仕掛ける。腹ばい状態のジヒンから、右腕を抜いたスタンプはスクランブルでヒザ十字に入る。ジヒンもヒザを抜いて向き合うと、スタンプがクローズドガードを取りタイムアップを迎えた。

体重オーバーながら、魂のファイト──キャリア・ベストバウトを見せたジヒンだったが、結果はスタンプが3-0の判定勝ちを収め勝利のダンスを見せた。


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【ONE FN02】アンジェラと決着戦。シィオン・ヂィンナン「ベルトをキープし、他競技のベルトに挑みたい」

【写真】凄く落ち着き、笑顔も多いパンダだった(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night02「Xiong vs Lee 3」。そのメインでONE世界女子ストロー級王者シイォン・ヂィンナンがアンジェラ・リーの挑戦を受け、7度目の王座防衛戦を行う。

アンジェラとはこれまで1勝1敗、2試合とも東京で戦い──初戦のストロー級王座防衛戦ではTKO勝ちし、2試合目のアトム級王座挑戦試合ではRNCに敗れた。2試合とも決着5Rという激闘だったが、それ以降の3度のタイトルディフェンディング・ファイトでヂィンナンは全く付け入る隙を見せずに防衛に成功してきた。

しかし、そんな彼女を支えてきたEvolve MMAのシアー・バハドゥルサダが4月にチームを離れた。固い絆で結ばれていたと思われた関係が、一瞬に崩れた影響は? 新体制で挑む今回の防衛戦への意気込みをシィオン・ヂィンナンに尋ねた。


――土曜日の朝、アンジェラ・リーの挑戦を受けます。今の心境を教えてください。

「凄く楽しみだけど、とても落ち着いているわ。土曜日の朝に、サークルケージでこの興奮をぶつけるつもりよ」

──ヂィンナンはONEで初の中国人世界王者となりましたが、中国人男子として8月にタン・カイがONEの世界フェザー級王座に就きました。

「今はまだ2つだけど、これから中国人選手が巻くベルトの数はもっと増えるわ。それはMMAだけでなく、他のルールも含めてね。中国のコンバットスポーツは凄い勢いで成長しているから。この成長は嬉しいことだし、誇りでもあるわ」

──これから増えるということは、土曜日に減ることは絶対にないということですね。

「もちろん、このベルトはキープし続けるし、私自身はONEがチャンスを与えてくれるなら他の競技のベルトにも挑みたいと思っている」

──それはムエタイやキックのベルトに挑戦したいということですか。

「ONEで組まれている全ての競技ね。サブミッショングラップリングも含めて」

──何と、それは素直に楽しみです。特に女子ストロー級王座は敵なしの状態ですから。とはいえ今回のチャレンジャーはアンジェラ・リーです。この世界戦に向けての仕上がり具合を教えてください。

「この試合は私にとって、とても重要なチャレンジになる。新しいコーチとの初めての試合だし、合流して1カ月で新しい戦術やテクニックを採り入れてきたから。それが、どう試合で生かすことができるか」

──元ONEファイターで、柔術黒帯のアダム・カユーンがヘッドコーチになったと聞きました。実はヂィンナンに尋ねたかったのは、そこだったんです。ヂィンナンはイヴォルブMMAのチームメイトの試合でコーナーに就き、勝利も敗北にも付き添い本当にチームを大切にしてきました。そしてチームを離れたシアー・バハドゥルサダとの絆も深かった。彼が突然、チームを離れた時はどのような気持ちになったのでしょうか。

「あの時は少し……いえ、涙を止めらないほど動揺したわ。シアーの突然のチーム離脱によって、精神面と肉体の両方で影響を受けたのは事実。でも人間って、どういう経験も糧にしないといけないと思うの。シアーが離れたことで調子が落ちた分、自分で考えて取り戻さないといけないという意志を持って回復に取り組み、乗り越えることができた。その事実に対して、私は自分を誇りに思っている。

シアーのチームからの突然の離脱があったから、私はより強くなれた。人生には良いことも悪いことも起こる。でも立ち止まらないでモチベーションとして前に進まないと、ね。今の私は以前より進歩しているわ」

──素晴らしいです。そしてこれまでアンジェラとは1勝1敗。その2試合ともキャリアで最もタフな戦いだったと思います。この3度目の戦いで、前回の2試合とどのような違いを見せたいと考えていますか。

「絶対的に、いくつか新しい部分を見せることになるでしょうね。誰だって進歩し、成長している。私自身もそうだし、ファンの皆に多くの違う面とよりシェイプされた戦いを見せたいと思っている」

──今回は125ポンドでの試合です。115ポンドで戦った時は、減量が厳しくて本来の力を発揮できなかったのではないかと思ってきました。実際、ストロー級の防衛戦でアンジェラに勝利し、アトム級王座に挑戦して敗れていますし。

「敗因は階級だけじゃなくて、コンディショニングやレンジなどあらゆることが関係していたはず。そういうことが合わさって、穴ができて私の弱点になっていた」

──ストロー級ではそのような不安要素は少ないと思います。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「東京で試合をした時に応援してくれた日本のファン、皆に感謝しているわ。試合が終わってからも、皆が応援メッセージを送ってくれて。そんな日本のファンに、最高の試合を見せると約束するわ。いつもサポートありがとう。謝謝」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night02対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] タイフン・オズカン(オランダ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(アルメニア)
ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
オ・テホク(韓国)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE FN02】初の組み技世界王者へ、マイキー・ムスメシ「このルールは……結果、柔術の発展に寄与する」

【写真】いつも通り、興奮しているようで理路整然とした返答ばかりのマイキーだった(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night02「Xiong vs Lee 3」で、マイキー・ムスメシがクレベル・ソウザを相手にONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦を戦う。

昨年、ノーギの世界一を目指し道着を脱いだ戦いに進出するや、すぐに強烈な強さをサブオンリー・ルールでも見せつけたマイキーだが、目標としていたADCC世界大会への出場はキャンセルされ、今回のタイトルマッチに集中することとなった。

ファンにとっては残念でならないこの決断だが、マイキーがサブミッショングラップラーいや柔術家といて生きていくためにごく自然が判断だった。


――マイキー、サブミッショングラップリングの世界王座を賭けて世界最大のファイティング・プロモーションの一つであるONEで試合をし、その模様が米国のプライムタイムにAmazon Prime Videoで配信されます。今の気持ちを教えてください。

「それほど深く考えていないよ。いつものように試合の準備に集中してきた。体の調子も良い具合でキープできているし、もう100パーセントの状態で試合に向かうことができるよ。イコー!!」

──イコー??

「日本語でGoっていう意味だよね?」

──おお、行こうですね。Let’s go !!

「そうだよ。イコー!!だよ(笑)。ONEで最初のサブミッショングラップリングのタイトルショットに出場できてホント、ワクワクしている。僕の人生で一番のビッグファイトだしね」

──今回の試合の準備はラスベガスで?

「そうだよ。いつも通りFTCC(Faito Tamashii Combat Club)の柔術マットと僕のガレージで、これまで柔術の世界タイトルを取った時と同じ仲間たちと練習してきた。全ての練習が僕がタイトルを取るために欠かせないモノだったよ」

──このタイトル戦のために、しっかりと集中してきたと思います。が、それでもADCCに不参加だったのは残念です。

「6月に虫垂炎の緊急手術をしないといけなくなり、その影響でトレーニングと試合から離れないといけなくなった。試合用にハードな練習ができるようになったのは8月の中旬で、これだと2週間少ししかADCCへの準備ができなかった。その状態で無理をして、本来の僕の階級よりも2つも重い階級で戦う意味はないと思ったんだ。それなら、この試合の集中したかった。このタイトル戦は、僕にとってもっと重要な試合だから」

──ADCCは勝ち上がりに4試合、決勝では30分以上試合をすることになるかもしれないですしね。

「その準備をするのに、あの時の僕の体調は厳しすぎたよ。繰り返すけど、2階級も重いクラスで戦うわけだからね」

──戦い方を変える必要はそれほどないかと思いますが、金網があることを意識しますか。

「マットとは全く違う経験だね。僕は米国の狭くて小さい体育館のマット、床で試合をしてきた。今では数千人のファン、数億人のTV視聴者の前でケージのなかで戦っている。本当にこれまでに経験したことがない環境だけど、凄く楽しんでいるよ。こんな状況の一部として、戦ったことは過去になかった。だから、この環境で戦えることが心地良いんだ。もっと、こういう試合を重ねていきたいと思っている。

前回、今成との試合でしっかりとケージに対応できていた。あの試合を経験できたことで、今回はずっと戦いやすくなるだろう。前回のイマナリとの試合が、今回のタイトル戦に生きてくるに違いない」

──金網があるから、その方向に回れないだとか考えることはありますか。

「それほど影響はないよ。レスリングだと金網に押し込む展開とか重要になってくるけど、僕はレスリングをそれほど使うわけでもないし。大した影響はない。ただ足関節を使った時、ケージがあるから相手がロールできないとか、蹴って離れることができないということはある。そういう時はケージが役立つこともあるだろう。そういうところが、また楽しいんだよ」

──ではクレベル・ソウザの印象を教えてください。

「タフだよ。とても強い。でも、相手のことはそれほど関係ない。自分がどう戦うか。自分がどういうポジションを取れるかが重要になってくるから、普段から対戦相手のことを想定して練習をしたりはしないんだ。僕が取れる最高のポジションで戦う。大切なことは、そこだよ。対して、相手がどういう反応をしてくるのか。見極めるのは、そういうところだよ」

──これまで柔術でもグラップリングでも、その知識があるファンの前で戦っていました。ただし、ONEではキックやムエタイのような打撃が好きなファンの前で組み技マッチを戦います。

「ムエタイ、キックボクシング、柔術、そしてMMAというマーシャルアーツが一つのイベントで行われ、全てのファンが集まるっていうのは最高だよ。だからこそ、エキサイティングな試合をしないといけないという責任感が生じる。特に柔術を知らないファンに対して、ね。サブミッショングラップリングでも柔術でも、他の競技を見たいと思っている人に認められないといけない。

そういう責任感を持って戦うことが、また楽しいんだよ。サブミッショングラップリングをメジャーなプラットフォームで届けることができる。そしてサブミッショングラップリングを戦うことで、MMAの人々と同じようにファイトマネーを得ることができる。以前はサブミッショングラップラーが大金を手にするには、MMAに転向するしかなかった。それが柔術家やサブミッショングラップラーが、サブミッショングラップリングを戦うことでビッグマネーを手にデキる時代がやってきた。最高だよ。サブミッショングラップリングを戦って、生きていけるなんて」

──エキサイティングな試合をする。サブミッションで極めるというメンタルを持つことで、マイキーはより強くなれるでしょうか。

「僕らが戦ってきた柔術トーナメントは、ポイント制でポジションとドミネイトを第一に考えて戦う。サブミッションの仕掛けは減ってくるよ。でも、このルールでは一本を極めることが唯一のゴールに設定されている。ポジション支配でなく、サブミッションのキャッチが有効になるのだから、純粋により攻撃的になるよね。つまり、僕のゲームがよりアクティブになるんだ。このルールだと、アスリートはよりアグレッシブになる。結果、柔術の発展に寄与すると信じているよ」

──マイキー、ケージのなかでベルトを賭けて戦う姿を見るのが待ち切れないです。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「最高だね。ホント、僕は日本に行きたくてしょうがないんだ(笑)」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night02対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] タイフン・オズカン(オランダ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(アルメニア)
ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
オ・テホク(韓国)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE161】米国向けイベント、第一弾で平田樹の再起戦=難敵リン・フーチン戦が決定!!

【写真】再起戦、今後のキャリアアップを考えても連敗は許されない平田は、穴があるようでないリン・フーチンと対戦(C)MMAPLANET & ONE

7日(金・現地時間)、ONE Championshipが8月27日にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催するONE161「Moraes vs Johnson 2」の全対戦カードを発表し──日本から平田樹が出場、中国のリン・フーチンと対戦することが明らかとなった。

前夜のONE160の終了時間から半日も経ず、米国のプライムタイムに合わせスタートする今大会。その全容が明らかになった。


既報の通り米国向け大会のメインはONE世界フライ級選手権試合=王者アドリアーノ・モライシュ✖挑戦者デメトリウス・ジョンソンの再戦だが、それ以外のメインカードはムエタイの世界戦とフライ級GP、そしてヘビー級2試合という顔触れに。

メインカードは6試合、プレリミは2試合のコンパクトショーでMMAは4試合、ムエタイが4試合と完全ミックスショーで、女子戦はMMAとムエタイでそれぞれ1試合ずつという構成になっている。

またアジア勢対決は平田とリン戦のみ、逆にアジア勢が絡まない試合は3試合を数える。

日本時間では午前10時スタートの同大会、3月のONE Xでジヒン・ラズワンに手痛いプロ初黒星を喫した平田は、来週にもNYに渡りセラ・ロンゴMMAに合流する予定だ。

対戦相手のリン・フーチンはこれまでの戦績が15勝3敗1分で、ONEでは2勝1敗でビー・ニューイェンとジョマリー・トーレスに勝ち、リトゥ・フォーガットには昨年7月に判定負けを喫している。

散打出身、リン・フーチンは前足となる左足によるやや内回し気味のサイドキックは顔面にも届き、関節も蹴っていく。奥足でも蹴ることができ、共にパンチとのコンビネーションも持っている。速い攻撃は左ジャブだが、リトゥを相手にした時はかなり簡単に組みつかれており、首投げ、いなしてからのシングル、ケージに押し込まれてのシングルレッグと3度テイクダウンを許している。

ここからスタンドに戻れたのは、初回の首投げにバックを狙っていた展開の時のみ。下から蹴り上げなど狙うために比較的簡単にパスも許している。とはいえトーレス戦では三角絞めで一本勝ちもしており、中国時代は微妙なレフェリーのストップがあるもののパウンドアウトでの勝利も複数回記録している。

平田としては戦いにくい相手でもあるが、御し易さも残る相手といえる。なかでも参考にしたいのはリトゥ戦だ。打撃系のニューイェン戦や中国で戦った試合と比較すると、リン・フーチンは明らかに蹴りもパンチも慎重になり、打撃系ファイターと戦った時の下がりながらのパンチもほぼ見せることなく、ケージに詰められている。

ここからリン・ホーチンにはヒザ蹴りという展開、右を差してのテイクダウンがある。平田としては、リン・フーチンの痛くても一発で倒す力はないパンチに怯むことなく、どんどん組みの圧力を掛けて削っていきたい。

ラウンドが進むほど、テイクダウンを奪えばリン・フーチンは足が効かなくなるので、平田は寝技に持ち込めば殴って削っていける。その平田の短所は想い描いた試合展開にならないと、頭と体とともに気持ちも止まってしまうこと。

逆に長所は調子に乗れば、迷いなく打撃も振れるので、組みの圧力と相まってスタンドでも優位に立てることだ。つまり、まずは組んで倒せることができれば、そこで立たれようが同じことを繰り返すよう体は動く。

ONEが新たなチャプターに臨む2日間のイベントには、フィリピン勢も平田以外の日本人ファイターの出場もない。ここに出られる意味、ここで認められるリターンは計り知れない。それだけに平田には、上手くいかなくて当然というところからスタートし、平然と戦える頭と気持ちをNYで養ってほしい。

■放送予定
8月27日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午前10時00分~ONE Supper App

■ONE161対戦カード

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
[挑戦者] デメトリウス・ジョンソン(米国)

<ONEムエタイ世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者] リアム・ハリソン(英国)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP準決勝/3分3R>
ロッタン・ジットムアンノン(タイ)
サヴァス・マイケル(キプロス)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
マウロ・チリリ(イタリア)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP補欠戦/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
ジョナサン・ハガティー(英国)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
リン・フーチン(中国)

<ムエタイ58キロ契約/3分3R>
ディアンドラ・マーティン(豪州)
アンバー・キッチン(英国)

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【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:3月:アンジェラ✖スタンプ「MMAは皆ができる競技になった」

【写真】ONE史上最大のビッグショーで女子最軽量級の世界戦がメインで組まれたこと、試合内容でも納得させたことに大沢ケンジは何を感じたのとか…… (C) MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年3 月の一番。ONE130で組まれたアンジェラ・リー×スタンプ・フェアテックス戦について語らおう。


──大沢さんが選んだ3月の一番は?

「これはベタな選択かもしれないですが、アンジェラ・リー✖スタンプ・フェアテックスです」

──ベタでしょうか(笑)。

「解説をさせてもらっている大会のメインですしね。そういうことだろうって思われるじゃないですか(苦笑)」

──そんな下衆な意見は無視しましょう。素晴らしい試合でした。

「これは凄いことだと思ったんです。女子の最軽量級の試合が、10周年記念大会のメインを張っている。格闘技って、青木君も口にしますけど、『大きくないと』っていう見方があるじゃないですか。

それってプロレスとかもあるんですけど、格闘技が見世物じゃないけど怪物と怪物が戦い合うモノという見方があり、大きな選手しかメインを張れない。そういう時代が確実にありました。UFCも随分と軽量級の価値観を上げる試合を組んできましたけど、やはりビッグショーのメイン……その最後の最後にフライ級の試合やバンタム級の試合が来るってなかなかないです」

──トリプルメインの一発目──的な試合ですよね。

「そう、そうなんです。ないんですよ。そのなかでONEの10周年記念大会で女子アトム級のタイトル戦がメインになり、それを皆が受け入れている。さらにいえば、皆を納得させるメインでした」

──その通りですね。20試合、10時間超のイベント。最初から視聴しているファンは疲労困憊だったと思います。でも、そんな疲れを吹き飛ばす試合内容でした。

「それってONEの功績であると思うんです。ONEが始まった2011年にタイの女の子がMMAファイターになろうなんて、誰が思うことがあったのかっていうことですよね。

ONEはシンガポールは当然としてタイやマレーシア、インドネシア、フィリピンの血管の隅々まで血を巡らせた。本当にそう思える大会であり、メインでした。アジア、東南アジアの国はMMAというスポーツにおいて後進国でした。でも、そこにMMAを根付かせた。その象徴がスタンプの今大会のメイン出場だったと思います」

──ONE以前にMMA、しかも女子MMAが存在した日本。そこから出場している平田選手は、暫らく戦いたい相手にスタンプという選手名は出してはいけない。そう感じるほどでした。

「平田選手に関してはここで意見することは控えますけど、ONEの功績という部分でいえば彼女に勝ったジヒン・ラズワンはマレーシア人です。ONEがなければマレーシア人女子選手がここまで育つことはなかったと思います。

普通の体格、日本人でもいくらでもいる体格の女子がオールター大会のメインを締めた。アンジェラはママですしね。そのアンジェラがボディを効かされた。ボディを効かせたスタンプがまず凄いです。そしてアンジェラは完全に気持ちが折れた。

それでも挽回した。組まれたスタンプも、そこで一方的に攻撃されるわけでなく反撃もしていた。

アンジェラはツイスターまで駆使して戦って。それをまたスタンプも耐えていた。最後、RNCを極めていないとアンジェラは負けていたと思います」

──確かに。試合がラウンドを跨ぎ、スタンドでボディを抉られると終わっていたでしょう。

「彼女自身も賭けに出ていたと思います。結果、MMAの面白いところが全て詰まった試合になっていました。僕がMMAを始めた時って、僕の階級(※バンタム級)は世界になくて。日本でもパンクラスもDEEPもなかったです。重い階級の人しか目立つことがないスポーツでした。

それが少しずつ下の階級が充実してきた。修斗でもベルトが誕生し、キャリアの終わりごろにメジャー・タイトルもできた。日本には女子MMAはあったけど、マニアックな人気しかなかった」

──レベル的にも北米で女子が定着するまで、男子が認めないのも頷ける状態も長かったです。

「ハイ。ホント、そうですよね。それが国内ではRIZINで女子が認められるようになった。ONEという規模がさらに大きな舞台で……繰り返しますけど、アンジェラとスタンプがメインを戦い、試合内容で納得させた。凄い時代になったと思います。

MMAは選ばれた人にしかできないモノではなくて、皆がデキる競技になった。そう思わせてくれる試合で、本当に感慨深いモノがありました。

きっとタイで、あの試合を見て『私が敵を討つ』って思った女の子たちがMMAを始めますよ。個人的には勝てば最低でも1300万の女子タイトルマッチ──日本からも、そこをもっと目指して欲しいです。あの舞台を」

<この項、続く>

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【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。タン・カイ✖キム・ジェウン&ジヒン✖平田樹

【写真】一発で終わる──そんな空気が流れる立ち合いのなかで、キム・ジェウンとタン・ガイにどのような差があったのだろうか (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たタン・カイ✖キム・ジェウン、そしてジヒン・ラズワン✖平田樹とは?!


──教え子である松嶋こよみ選手が離脱したONEフェザー級戦線で非常に高度な試合が見られたと感じました。

「互いにボクシングで戦っているなかで、動いて質量を養成するキム・ジェウンと定位置で質量を養成するタン・カイという対戦でした」

──その場で力を養成する選手、久方ぶりの登場です。

「タン・カイは倒れたキム・ジェウンに、即パウンドを落としていました。以前にも効かせた後の追撃で試合を決めるという場面がありました。1から2、2から3と動きが移行するなかで、タン・カイはラグなく動くことができます。それは──その場に質量があるからです。構えた時にエネルギーがあるので、それを目標に置くだけだからラグが生じないスムーズな攻撃が可能になります。

対してキム・ジェウンは動いて、エネルギーを創って打っています。凄く良いタイミングで右も左も打てているんです。ただし、タン・カイはきっと見えていたと思います」

──フィニッシュの左フック。完全にキム・ジェウンの右のタイミングを掴んでいたように感じました。それ以前の攻防で計っていたように。

「それは怖くないからできるんですよね。貰っても痛くない。見えている攻撃は、さほど痛くない。振りが大きくて強い感じがするパンチを打っているのはキム・ジェウンなんですが、タン・カイは見えていたと思います。

それとキム・ジェウンの構えでは、お腹が死んでしまいます。中心を無くしている。頭を振ったり、上半身を揺らして相手の攻撃を避ける。キム・ジェウンはそういう風に動くことが、動きやすくなっているんだと思います。ただし中心を無くしているので、体が一つにまとまらないようになっています。

中国武術の口訣(※カオチェ=「くけつ」。文書に認めず口で伝える奥義)のなかに外三合(ワイサンフウォ=「そとさんごう」、あるいは「がいさんごう」)という言葉がありますが──腕と脚、ヒジとヒザ、肩と股関節が揃って動いた時に力が出るとされています。この試合ではキム・ジェウンでなく、タン・カイの方が外三合でした」

──タン・カイが中国人だからということは関係ありますか。

「う~ん、彼のベースが何か分からないですが、打撃を続けてきたことで自然と……結果的にそうなったのだと思います。体が一つにまとまっていて、ブレがない。勢いでなく、強いパンチが打てるのは、打つ前からそういう状態にあるからです。

質量も当然タン・カイが高く、結果として間もタン・カイになります。あの空間に入り込むと、キム・ジェウンはぶっ飛ばされます。実はこの試合を見ている最中にネット環境が良くなかったのか、ABEMAの中継がフリーズしてしまったんです。ただし、その空間が見えていたので、この試合はよほどのことが起こらない限りタン・カイが倒せるなと思っていました。そして画面が動くようになると、タン・カイが勝っていたんです(笑)」

──強いパンチが打てる状態。つまり定位置でエネルギーを養成できていると。

「ハイ。動きながらエネルギーを創るのと、存在しているエネルギーを運ぶことは全く違います。とはいえ、これは武術でなくボクシング、キックボクシング、MMAファイターにもそういう選手はいます。そして、一目瞭然です」

──なるほどぉ。それにしてもタン・カイは強かったですね。

「定位置で要請しているエネルギーがあっても精神的な状態で試合に生かせる、生かせないがあります。それを試合で生かすことができるのは、タン・カイが日々厳しい稽古を課しているからです。キム・ジェウンを相手にビビらず、臆することなく戦っていたからですね。

強そうなのは平田。体力やセンスも平田だろう。では平田はどこでジヒンに遅れを取ったのだろうか

いや、今回のONEを見ているとアジア勢の成長に日本はついていけていない現状が見え隠れしましたね。

平田樹選手に勝ったジヒン・ラズワン、あの素人みたいな構え。

『これは相手にならないわ』と実は思ったんです。そうするとあの詠春拳のような素人構えのジヒンが左右にステップを踏んだ。アレをやられると、ボクシングが本当に身についていなくて、形だけ半身の平田選手の打撃ではジヒンを捕らえることができなくなります。

あの構えで蹴りを使っても、効果の得られないのに繰り返してキャッチされていましたし。組み勝てるなら、そうすれば良い。ただし、投げ勝てても組み勝ててはいなかった。

それもジヒンがあの構えで正面に立っているだけなら、そうはならないです。ただ彼女は左右にステップを踏んだ。アレは何かの武術なのかと思ったほどです。ジヒンはテイクダウンして寝技に行こうというなかで、打撃で勝とうとしていないです。グラップラーが下手にボクシングをすると、組みの圧力が落ちます。組みが強い選手が、組み力を犠牲にしない打撃が必要で」

──それがジヒン・ラズワンにあったということですか。

「ハイ。打撃で平田選手を攻めさせなかったのは、理論的でなく偶然だったかもしれないです。ただし、彼女があの構えをして動いていたのは組むため。平田選手は組まれるのが嫌になり、かといって打撃でもジヒンを捕らえることができなかった。ジヒン、ジヒンの指導者には感心させられましたよ。

結果論ですが、マレーシアの女子選手の方がしっかりとMMAを考えて戦っていた。きっと環境は日本より良くないでしょう。でも、平田選手より自分の組みを犠牲にしない打撃を使っていたんです。陣営としてジヒンの方が、平田選手より優っていた。平田選手はジヒンが嫌がる攻撃をしていなかった。対して、ジヒンは平田選手が嫌がることをやっていました。戦いの基本姿勢がそこには存在していたということです」

──う~ん、非常に興味深い話です。そして色々と考えさせられる。そんななか話をタン・カイに戻しますと──下世話な話ですが、松嶋こよみ選手はタン・カイと戦って勝っていたでしょうか。

「いつだったか、一度オファーがあり鼻の骨が折れていて断ったことがあったと記憶しています。まぁ指導している人間のことなので、色んな事は言いたくないですが──私のMMAを見る姿勢として、ボクシングだけの人と蹴りがある人ということです。2本と4本では、どっちの武器が多いのかと。注意するのも2つと4つでは違います。

だからといってボクシングがデキる選手が、蹴りを入れることで2+2が4になるかというと、これが相当に違います。キックボクシングで2+2ができていてもテイクダウンのあるMMAでは話が違ってくる。キックの打撃がMMAで生きるかといえば、それも別問題で。それがMMAの難しさであり、面白さなんです。

MMAグローブで戦うけど、練習で思い切りぶん殴ることなんてできない。だからMMAは難しいです。ONEでMMAグローブのムエタイを始めた当初、一流のムエタイの選手も戦い方が崩れていましたよね。ただし、今は作り直してMMAグローブ用のムエタイを彼らは見せるようになった。

そうですね、タン・カイやキム・ジェウンがMMAグローブでぶん殴って来る。それを想定して、ジャブ、ジャブ、ジャブっていう戦いができるのか。そこを見て稽古する必要があるということです。MMAとは、そういうことだと思います。とはいってもタン・カイにも弱点はありました」

──あの試合で弱点が見られたのでしょうか。

「ハイ。タン・カイは居着いています」

──居着く……。あっ、キム・ジェウンの攻撃を計っていた。

「そうです。相手の攻撃を見ていた。つまり、居着いていたんです。計るということは、相手の攻撃に自分を合わせてしまっているんです。だから後の先を取れたのですが、キム・ジェウンがナイフを持っているような武器があれば、あの戦いをタン・カイはできないです。

キム・ジェウンが先の先が取れていると、キム・ジェウンが勝てた試合です。タン・カイは後の先を取るのではなく、取ろうとして戦っていたので。つまり試合中のほとんどの時間で取れていなかったことになります。取るために戦っていた。なら、先の先を取っていれば勝てた。キム・ジェウンが数センチ、足の位置をずらしていれば……例えば蹴りを見せていれば、タン・カイは反応するのであの戦い方はできなかった。そうなればキム・ジェウンは先の先が取れていた。そうなっていればタン・カイは受けに回ることになります。受けに回る、それが居着くということです。

この試合ではカウンターが取れたので、後の先が取れたことになります。取れなければ、居着いていた。相手を居着かせるのが、武術の究極の目的であり、そういう戦い方が存在します。数センチの違いであれだけ強いタン・カイをキム・ジェウンは倒す可能性もあった。非常に興味深い試合でした」

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