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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC308 アルメン・ペトロシアン キック シャラブジン・マゴメドフ

【UFC308】神コンボ=右から左のスピニングバックフィストでシャラ・マゴメドフがペトロシアンをKO

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
Def.2R4分52秒by KO
アルメン・ペトロシアン(アルメニア)

インローを繰り返し、右カーフを蹴るペトロシアン。マゴメドフも右ローを蹴り、互いに右を伸ばす。ここからペトロシアンが右をヒットさせ、クリンチ後に左インローをからワンツー。マゴメドフも右を返す。ワンツーやジャブでステップインするペトロシアンは左リードフックを振るう。これをかわしたマゴメドフはローに右を合わせて、サイドキックを繰り出す。間合いを測りつつ、正確な打撃戦を繰り広げるペトロシアンが右ストレートをヒットさせる。マゴメドフも左フックを当てるが、ペトロシアンが左の蹴りから左のパンチにつなげた。

ペトロシアンが時折オーソに構えるが、惑わさずに右を当てたマゴメドフは、左ミドルを蹴られてサイドキックを見せる。残り10秒を切り、マゴメドフの右スピニングバックフィストがペトロシアンが顔面を捕らえた。

2R、左ハイ、右ロー、そして左ローと構えを変えて繰り出すペトロシアンに対し、マゴメドフが右を打っていく。ケージの前を左に回りつつ左を伸ばすマゴメドフの急所に、ペトロシアンの左ローが当たり試合が中断される。再開後、マゴメドフが左ミドル。ワンツーのペトロシアンがクリンチへ。すぐに離れたペトロシアンに対し、マゴメドフがが左サイドキックを入れる。ワンツーからロー、再びローに当たったという仕草を見せたマゴメドフだが試合を続ける。

マゴメドフがジャブを入れ、左の蹴りに右を合わせていく。さらに右ボディストレートを届かせるなど、手数で優ってきたマゴメドフがワンツーを振るう。これはかわしたペトロシアンだが、左ハイを受けそうになるとサイドキックが急所に入ったとアピールし、間を取る。リスタート後、蹴りから右ボディストレートと勢いでマゴメドフが上回る。それでもペトロシアンも左リードフックを当てる。スピニングバックフィストは空振りとなったペトロシアンは、息詰まる打撃戦に疲弊してきたか。マゴメドフが飛びこむように右オーバーハンドを繰り出す。と、右スピニングバックフィストを当て、返す刀で左のスピニングバックフィストでペトロシアンのアゴを打ち抜く。

過去に例のない神コンビネーションでKO勝ちを決めたマゴメドフは「これはムエタイを始めてから、ずっと弟を相手に練習してきたコンビネーションだ。それを初めて見せた。これが俺のパンチだ」と話した。


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【UFC308 】展望 語学堪能=強さの秘密、王者イリャ・トプリア×拳で語る挑戦者マックス・ホロウェイ

【写真】ホロウェイはテクニックに裏付けされた喧嘩ができる男。王者トプリアはタフな終盤戦に持ち来れ込んだ時、喧嘩ができる気持ちの持ち主なのか(C)Zuffa/UFC

26日(土・現地時間)、アラブ首長国連邦アブダビのエティハド・アリーナにてUFC 308「Topuria vs. Holloway」 が行われる。ロバート・ウィティカーとカムザット・チマエフによるミドル級戦をコメインとする今大会のメインは、無敗の新王者イリャ・トプリアにBMF王者マックス・ホロウェイが挑戦するフェザー級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

トプリアは2020年10月に、8戦全勝の戦績をもってUFCデビュー。当時は強力なテイクダウンから肩固め、RNC、ギロチン、ダースといった見事な首技の連携を駆使するハイレベルグラップラーのイメージが強かったが、やがて立ちで距離を詰めてからの強烈かつ正確無比な拳のコンビネーションでKOを量産するようになった。

昨年6月にはランキング5位のジョシュ・エメットと戦い、幾度となくダウンを奪って5R判定で圧勝、今年の2月に絶対王者アレックス・ヴォルカノフスキーに挑戦する機会を得た。2Rに王者の右ジャブをかわしたトプリアは、瞬時に距離を詰めて右ボディから左フック。次の右ストレートは外れたものの、すぐに角度を調整しての右フックが炸裂。パウンドフォーパウンドランキングのトップに君臨し続けていた世界最高峰のMMAストライカーを圧巻のコンビネーションで葬り去り、15戦全勝の戦績で(15歳の頃から住んでいる)スペイン初のUFC王座に輝いた。

対して生粋のハワイアンのホロウェイは、2016年12月にアンソニー・ペティスを倒してフェザー級王座を獲得。4度の防衛を重ねるが、2019年12月にヴォルカノフスキーに5R判定で敗れて王座転落した。

その後ヴォルカノフスキーに2度挑戦するもいずれも5R判定負けを喫し、王座復帰は遠のいたかに見えた。しかし昨年アーノルド・アレンとコリアンゾンビことジョン・チャンソンに完勝して健在を示すと、4月のUFC 300にて一階級上のBMF(Baddest Motherfucker=最高にヤバい奴)王者ジャスティン・ゲイジーに挑んだ。


ホロウェイは1R終盤にバックスピンキックでゲイジーの鼻を破壊すると、その後は打撃戦で終始主導権を握る。そして最終ラウンド残り10秒の時点でオクタゴン中央で床を指差し、俺と打ち合えと咆哮。それに応じたゲイジーが振り回す拳よりも高い回転力でパンチの連打を繰り出し、最後は右フックをスマッシュヒット。残り1秒でゲイジーが前のめりに失神するUFC史上最高のKOシーンをもってBMF王者に輝いた。

間違いなく自分が勝っている試合で、最後の10秒にて階級上の超弩級の強打者と足を止めて殴り合いを挑む──常人にはまったく考えられない、これ以上BMFに相応しい行動は存在しないほどの超BMFぶりを見せつけて会場を熱狂の渦に叩き込んだホロウェイは、その場で「エル・マタドールよ!」とトプリアのニックネームをコールアウトすると「お前はこのブルから逃げている! 145パウンドのベルトを賭けて俺と戦え!」と対戦表明した。

それに応じたトプリアは「ああ、ホロウェイと防衛戦をやろうじゃないか。ただし奴がBMFベルトも掛けた場合のみだ」と発言。しかしその案はUFCから却下されたのか、今回トプリアのフェザー級王座のみが掛かったタイトル戦が実現の運びとなった。

さて今回の試合に先立ち、UFCの企画にてトプリアの住むスペインとホロウェイの住むハワイを二画面で繋いでの同時インタビューが行われている。その際トプリアは、フェザー級ベルトだけでなくBMFベルト(のレプリカ)まで入手して部屋に飾って登場し「マックスは今回このベルトを掛けなかったけど、今回勝てば事実上俺がBMFさ」と不敵に微笑みながら挑発してみせた。

ホロウェイが「お前はそれわざわざ買ったんだろ、俺のファンだからだよな」と聞くと、トプリアは「ああ、正直ファンだったよ。あんたは俺ら新世代にとってのグレイト・イグザンプル(偉大なる模範)だった」とリスペクトを示す。が、その後は薄笑いを浮かべながら

「でも今は俺の時代さ。試合が終わったら、あんたが俺のファンになるだろうよ。そもそもあんたはキャリアで7敗。俺は無敗。戦ったらどうなるかは分かるだろ?」

「あんたが75分間も使ってできなかったこと(=打倒ヴォルカノフスキー)を、俺はたった7分間でやってのけたんだぜ」

「ところで俺は最近老人ホームをオープンしたんだよ。ヴォルクがすでに入居した。あんたにも一部屋用意してあるぜ。試合後すぐに放り込んでやるよ。あ、心配しなくてもいい、料金は一切無料だから」と知的にして絶妙に無礼な挑発を繰り返し、トラッシュトークに興味を示さないホロウェイを苛立たせたのだった。

さらにトプリアはホロウェイのBMF戦に触れて「ありゃすごく退屈だった。エキサイティングだったのは最後の10秒だけだ。戦略もテクニックもまるでない酒場の喧嘩だね。最後の10秒もそうだ。ゼロ・テクニックだ。俺みたいな技術とパワーを持った選手を倒すことはできないな。嘘だと思うなら、あれを俺らの試合の最初の10秒でやってみるってのはどうだい?」と不敵な提案をする。

そこでホロウェイが「そりゃお前にとってはなんとも都合のいい話だな。お前は試合ですぐに疲れちまう(get tired)んだから」と反応すると、トプリアは微笑みを崩さず「ああ、俺は確かにget tiredするよ。相手をKOすることにget tired(=うんざり)しているんだ。だから今回はあんたをサブミットすることにするかな」と言い返した。

第一言語ではない英語でのやりとりにおいて、この見事な切り返しは特筆に値する。実際トプリアはホロウェイに「何を言っているんだ、ちゃんと話せ」と言われた時にも余裕の表情で「おいおい、俺はあんたの言語で話してやっているんだぜ。じゃあスペイン語がジョージア(グルジア)語かロシア語かドイツ語で話そうか」と言うと、おもむろに(おそらくホロウェイには理解できないだろう)流暢なスペイン語を披露し、言語マウントを取ったのだった。

放映後、この両者のディベート対決(?)の勝敗を判定するメディアがいくつかあったが、ほぼ満場一致でトプリアに軍配を挙げていた。もっともホロウェイ自身が相手を言い負かすことに興味を示しておらず、勝敗を付けること自体に無理はある──とは言え、トプリアは母語でない英語を用いて、英語ネイティブのホロウェイを翻弄してみせた。

ジョージア系の両親のもとドイツに生まれジョージア、スペインと移住を繰り返す中で身に付けた多言語能力と知性は「俺は打撃、レスリング、グラップリングと全てにおいてネクストレベルにあるし、パワー、テクニック、ファイトIQとあらゆる面で卓越している」と豪語する新王者の強さの一端なのかもしれない。

閑話休題。

この試合に誰もが期待するのは、卓越した二人のMMAボクサーである両者による最高レベルの打撃戦だ。両者の戦績だけを見ると、本人が挑発的に語っていたように──ホロウェイが3回戦って倒せなかったヴォルカノフスキーをトプリアは2RでKOしており、新王者有利という見方が成り立つ。しかし両者と戦った張本人のヴォルカノフスキーが、この三段論法を否定してホロウェイ有利を予想している。

曰く「イリアには相性が悪い試合だと思うよ。マックスは5Rずっとペースが落ちないから、イリアが勝つには序盤でKOする必要がある。もちろんその力はあるよ。でもマックスはとにかく打たれ強いから、難しいんじゃないかな。テイクダウンディフェンスや立つ力も抜群だから、寝技でマックスをフィニッシュするのも困難だ。

そして、試合が長引くとイリアにはスタミナの問題が生じてくる。序盤はイリアがマックスの打撃をしっかりガードして有利に進めるだろう。でも相手がいつまでも倒れない、テイクダウンできない、自分の呼吸が上がってくる、となると話が変わってくるのさ。中盤以降はマックス有利になるだろうね。僕が思うに、一番可能性が高いのはマックスの判定勝利だ。あるいは4、5ラウンドにマックスが大量のパンチを当ててTKOするかもしれないね」

この前王者の鋭い予想にさらに注目点を付け加えるなら、それはスタンド戦における両者の距離とケージ上の位置取りだ。180センチの長身を誇り、自分のパンチが当たる絶妙の間合いを保つことに長けているホロウェイ。対する王者トプリアは身長173センチ。頭を振りながら間合いを詰め、懐に入り込んでのパンチコンビネーションを決め技とする。果たして自分の得意な距離を作るのはどちらか。

また、ホロウェイは(前回のBMF戦でゲイジーに大ダメージを与えた)バックキック、トプリアは強烈な右カーフを持っている。パンチの間合いの取り合いにおいて、これらの足技を両者がどう用いるかも興味深い。

そしてトプリアの拳が最も威力を発揮するのは──前戦でヴォルカノフスキーを倒した時のように──相手をケージ際に追い詰め、下がるスペースを無くした時であることに留意したい。アーノルド・アレン戦でスイッチや横への動きを巧みに使ってみせたホロウェイを、新王者がいかなるステップで金網を背負わせるのかは、この試合の重要ポイントとなる。

上述のように、トプリアは開始10秒間、ケージ中央での足を止めての殴り合いを提案している。対するホロウェイは「(BMF戦での)あの瞬間は理由があったから成立したんだ。エキサイティングな戦いで俺が勝っていたから、ジャスティンにチャンスを与えた。もともと彼が階級下の僕に戦うチャンスをくれたのだからね」と、理由もなく闇雲に打ち合うことには興味を示さない。

それでも世界最高のMMAボクサー二人によるこの試合が、開始直後からまったく目を離せないものであることに変わりはない。

■視聴方法(予定)
10月26日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
10月27日 午前3時~PPV
午後10時 30分~U-NEXT

■ UFC308対戦カード

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] イリャ・トプリア(スペイン)
[挑戦者] マックス・ホロウェイ(米国)

<ミドル級/5分5R>
ロバート・ウィティカー(豪州)
カムザット・チマエフ(スウェーデン)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
アレクサンドル・ラキッチ(オーストリア)

<フェザー級/5分3R>
レローン・マーフィー(英国)
ダン・イゲ(米国)

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
アルメン・ペトロシアン(アルメニア)

<ライトヘビー級/5分3R>
イボ・アスラン(トルコ)
ハファエル・セルケイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニール(米国)
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)
マテウス・レンベツキ(ポーランド)

<ヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
クリス・バーネット(米国)

<バンタム級/5分3R>
ファイト・バシャラット(アフガニスタン)
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
イズミール・ヌルディエフ(オーストリア)

<ウェルター級/5分3R>
リナット・ファクレトディノフ(ロシア)
カルロス・レアル(ブラジル)

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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC07 キック シャラブジン・マゴメドフ ミハウ・オレキシェイジュク

【UFC ABC07】マゴメドフが多彩な打撃でオレキシェイジュクを翻弄。判定勝利で無敗記録を14に伸ばす

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

サウスポーのオレキシェイジュクに対し、マゴメドフが左のアウトローを蹴る。オレキシェイジュクがパンチで前に出てくると右とサイドキック。アウトローに左を伸ばす、バランス崩すけどすぐ立つ。

オレキシェイジュクが右フック、左ストレート。マゴメドフも右ストレートを当ててインロー、サイドキックとインロー、右のヒザ蹴り、アウトローと蹴りで試合を組み立てる。オレキシェイジュクは左ストレートで前に出るが、マゴメドフは右ストレートを返して、右ヒジとヒザ蹴りを合わせる。マゴメドフはサークリングして左フック。オレキシェイジュクはインローと左ストレートで前に出る。

マゴメドフは右のヒザ蹴りと左のサイドキック。オレキシェイジュクが左ストレートで入ってくるところに右ミドルと右ハイ、右ミドルでボディを狙う。オレキシェイジュクは変わらず左ストレートで出ていくが、マゴメドフが右のヒザ蹴りを合わせて、組みになっても距離を取る。

その後もマゴメドフが突っ込むオレキシェイジュクに右ヒジ、サイドキック、スピニングバックフィスト、ヒザ蹴りを合わせる。さらに左にサークリングして左フックを返し、インローと右ハイ。顔面にサイドキックも突き刺す。オレキシェイジュクは左フック。マゴメドフはヒザ蹴りとヒジ、右ボディストレート、サークリングして顔面にサイドキックを蹴る。

2R、マゴメドフは右ミドルと左ロー、オレキシェイジュクが前に出るとヒザ蹴りを突き上げる。オレキシェイジュクが左ストレートを打つと、マゴメドフは左に回り込みながら左フックを返す。さらにマゴメドフは左ヒジ、スーパーマンパンチ、組みつくオレキシェイジュクだが、マゴメドフは離れる。マゴメドフは左フックを当ててワンツー。これでオレキシェイジュクの足を止めてインロー、右ボディストレートと攻撃を散らす。

完全にオレキシェイジュクを見切ったマゴメドフはオレキシェイジュクの前進に合わせて左フック、タイミングよく右ストレートを突き刺す。さらにマゴメドフは右ストレートをボディにも散らして、サイドキックも蹴って、右ストレートのフェイントから右ハイ、インロー、右のスーパーマンパンチ、首相撲からヒザ蹴りを突き刺す。オレキシェイジュクは左ストレートで出続けるが当たらない。マゴメドフが左フック、右の打ち下ろし、右ハイキック。オレキシェイジュクはこの蹴り足ををキャッチしてテイクダウンしてバックにつくが、時間がなくRNCの形までは作れない。

3R、マゴメドフは変わらず左に回って左フック、右のヒザ蹴り、右ストレート、左のサイドキック。ジャブとサイドキックでオレキシェイジュクの前進を止め、オレキシェイジュクのインローに右ストレートを合わせる。距離が開くとマゴメドフは右ミドルを蹴って、距離が詰まるとヒザ蹴り、サイドキックで突き放す。オレキシェイジュクは前には出るが攻撃が短調で距離を詰められない。左フックも空振りに終わる。

逆にマゴメドフは首相撲からヒザ蹴り、顔面にサイドキック、右のボディストレート、右ミドル、右ヒジ。サイドキックで止めてヒザ蹴り、左ハイと手数も増やす。続く右ハイをキャッチされてテイクダウンを許すが、ケージを使って立ち上がる。

オレキシェイジュクは四つからシングルレッグ。もう一度四つで組んで、ダブルレッグに入る。これを切ったマゴメドフが切ってすぐに左ヒジ。残り1分でオレキシェイジュクがシングルレッグでテイクダウンを奪うが、マゴメドフは下から殴ってオレキシェイジュクをクローズドガードに入れると、下からヒジを何発も入れる。オレキシェイジュクもパンチを落とすが、有効打がないまま試合終了となった。マゴメドフが打撃でシャラブジン・マゴメドフを圧倒して判定勝利。MMA無敗記録を14に伸ばした。


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【UFC ABC07】トニー・ファーガソンが対戦、マイケル・キエーザ「僕は日本で戦わなければならない」

【写真】さすがはカラーコメンテーター。非常に整理整頓された言葉が続いた(C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC ABC07「Sandhagen vs Nurmagomedov」が開催され、マイケル・キエーアがトニー・ファーガソンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

今やファイターだけでなく、UFC中継の解説者としても活躍中のキエーサに解説業とファイター人生を尋ねた。「自由になれれば強くなれる」という彼の言葉はオクタゴンの内外で当てはまる。非常に穏やかでキエーザだが、日本のファンへの一言という紋切り型の締めに対し、それまで以上に声が籠るという一面が見られた。


――トニー・ファーガソン戦が今週末に行われます(※取材は7月30日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

(C)Zuffa/UFC

「凄く良いよ。

2016年にトニー・ファーガソンと試合が組まれたけど実現しなかった。僕はウェルター級に階級を上げたし、もう戦うことはないかと思っていたんだ。たけど、トニーがウェルター級に転向して僕を指名した。あの時は凄く興奮したよ。トニーは素晴しいファイターで、将来は殿堂入りするだろう。そんな彼と彼と戦うことができて本当に嬉しい」

──マイケルは3連敗、トニーは7連敗中です。この状況は勝利を目指すためにモチベーションになるのか、それともプレッシャーになるのでしょうか。

「3連敗もしていたら、本来はプレッシャーを感じるものだろうね。でも、今の僕は人生で一番大切なモノは何かが分かったから、プレッシャーを感じていないんだ。家族、友人たちとの関係は勝ち負けに左右されるものじゃない。勝とうが負けようが、彼らは僕を愛してくれている。

以前は試合に負けてファンがSNSに書き込む悪口や無神経な言葉に影響を受けることがあった。でも年を重ねて、人として成熟するとSNSの声なんて、何も重要でないと思えるようになった。僕には愛する人達、僕を愛してくれる人たちが近くにいてくれる。そんな愛すべき人々の存在が、僕からプレッシャーを取り除いてくれた。

何も縛られることなく戦うよ。そのために練習でベストを尽くしてきた。トニーが今、どのような心境で戦うのかは知る由もないけど、今の僕はそんな感じなんだ」

──自分の大切な人が理解してくれていると、顔も名前もしらない人間の書き込みなんてどうでもよくなりますよね。

「正直、今朝も色々と言われているよ。トニーは、多くのサポーターがいるからね。トニーを崇拝している分、僕に口撃をしてくるんだ(笑)。でも、僕がやるべきことはオクタゴンに上がって、勝利を得るために戦うだけだから。

家族を信じて生きるって、実は生き方を楽にしてくれるんだ。だって、それ以上に大切なモノは存在しないんだから。26歳の頃は、勝敗を生死のように捉えていた。でも、そんな風に考えることがなくなって、ファイターとしても成長していると感じている。自由でいることは競技者を強くする。今、僕は3連敗中だけど、人生においてその差は収入の差でしかない。勝てば、もっと収入が増えていたんだけどね(笑)」

──ハハハハ。そんなマイケルですが、もう6年ほど現役ファイターでありながら、UFC中継で解説者としても活躍しています。解説という仕事をすることが、MMAファイターとして役に立つことはありますか。

「もちろん、あるよ。絶対的にね。中継で解説をすることで、ファイトをするだけの自分とは違うビジョンが見えてくるようになった。ファイターの多くは自分の試合と対戦相手の試合しか、真剣にチェックしないものだ。

でも、少しでも良い解説者になろうとすればあらゆる選手のことを知らないといけない。そのためにチェックする試合の数が劇的に変わった。その結果、MMAについて理解が深まったよ。MMAは99パーセントの精神力と1パーセントの体力で戦うスポーツだ。解説の仕事をして、精神的に良い影響が出るようになった。ほとんどのファイターが、僕のような環境下で過ごしていないからね」

──TV解説は一般層にMMAを理解してもらうのに、とても大切な役割を担っていると思います。ただ殴り合いが見たいという視聴者に、MMAが何たるかを伝えることができる。そんな解説という仕事で、マイケルはどのようにMMAをジェネラル層に届かせ、より理解を深めてもらえるよう話していますか。

「まずファイトのストーリー性を伝え、興味を持たれるように心掛けている。DJは話しが面白いけど、知性を持ち合わせた解説をしている。ドミニク(クルーズ)は、技術の説明が秀でている。カラー・コメンテーターにも、それぞれ特徴がある。UFCの解説者に同じような人間はいない。ローラ(サンコ)は凄くエネルギッシュだけよね。マイケル・ビスピンはリズムよく、視ているファンの気持ちを上げている。そして、分かりやすい話し方だ。

そんななかで系統としては、僕はドミニクのような解説者になりたいと思っている。ドミニクって言葉をただ発するだけでなく、理に適う知識を持って言葉にできるんだ。試合を視ながら、そこで必要な知識をさりげなく話している。結果、ファンのMMAへの理解力が深まっている。そんなドミニク・クルーズの良さを受け継ぐような解説者になりたい」

──解説者は視聴者のことを100パーセント考える仕事で、ファイターは自分が勝つために我儘を通さないといけない。まるで別モノですね。

「どちらもスイッチを入れることが大切だよ。自由になれると、戦いやすくなる。そこが土曜日の試合でも大切になってくるだろう。自分にプレッシャーを与えることなく、戦いたい。そうやって戦うと、新しい自分になっている。きっと土曜日の試合で、ファンの皆が見たことがない戦いができるだろう。その機会を得られたのだから、存分に楽しみたいと思っている」

──マイケル、今日はありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「このスポーツから足を洗う前に、僕は日本で戦わなければならない。以前、UFC日本大会を訪れた時に、『こんなファンの前で戦いたい』と心底思った。僕はPRIDEを見て育ったし、今でもRIZINをチェックしている。日本のファンこそ、世界でベストのファンだ。日本の人達はマーシャルアーツへの造詣が深い。『いつかの日か、さいたまスーパーアリーナで戦いたい』と神に祈っているよ」

──嬉しい限りの言葉です。

「それに日本でUFCが行われる日は、近づいている。タツロー・タイラはフライ級のトップランカーに成長し、カイ・アサクラがUFCにやってくる。僕はウェルター級だから、手の合う日本のスーパースターはいないかもしれないけど、対戦相手は見つかるはずだ。UFCが日本に戻った時、絶対にその場に一緒にいたい」

■視聴方法(予定)
8月4日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS
午前0時45分~U-NEXT

■ UFC ABC07対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
マイケル・キエーザ(米国)

<女子ストロー級/5分3R
マッケンジー・ダーン(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ヨエル・アルバレス(スペイン)
エルビス・ブレネウ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
カウエ・フェルナンジス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・ガジエフ(バーレーン)
ドンテイル・メイス(米国)

<ライト級/5分3R>
グラム・クタテラデス(ジョージア)
ジョーダン・ブシニック(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)
サム・ヒューズ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート(英国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
デニス・チュルリン(ロシア)

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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC06 アントニオ・トロッコリ キック シャラブジン・マゴメドフ

【UFC ABC06】シャラ・マゴメドフ、トロッコリのTD狙いを徹底して切り、パンチのラッシュで快勝

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
Def.3R2分27秒by KO
アントニオ・トロッコリ(ブラジル)

ケージを背負って回るシャラに対し、トロッコリが右を連続で振るって組みつく。左腕を差してケージにシャラを押し込むトロッコリが、細かいパンチを入れる。シングルをケージを背負って耐えるシャラ。レフェリーがブレイクを命じる。シャラは右ストレートをヒットさせ、サイドで関節蹴りを4連続で見せる。

思い切り右カーフを蹴るシャラは、ワンツーで右を打ち込む。トロッコリは組んでケージへ。ボディロックからアンクルピックにも倒されないシャラ、そのままラウンドが終わった。

2R、サイドキックを腹といれ、顔面を狙ったシャラ。鋭い右カーフを蹴ると、トロッコリが姿勢を乱す。待っすく組まれても回って離れたシャラが、右カーフを続ける。さらにサイドキックで腹を蹴り、トロッコリのワンツーを左に回ってかわす。スイッチしたシャラが、ステップインしながら左を決める。トロッコリは初回と同じように組んでクリンチも、シャラはケンケンで防御する。と、テイクダウンされそうになり思わずケージを掴んでしまう。レフェリーが流し、両者が離れるとシャラは右で圧を掛ける。ダブルレッグを切り、殴ったシャラはこの回も取った。

最終回、「1回のテイクダウンで、全て変わる」という指示を受けたトロッコリだったが、サイドキックから前足を蹴られる。シャラは左の蹴りから、左リードフックを当てる。ステップインを受け止めたトロッコリだが、直後にワンツーを被弾する。シャラは右ロー、スイッチして後ろ回し蹴りやスピングバックフィストを繰り出し、ダブルレッグを切ると右を当てる。下がってケージに詰まったトロッコリにボディから左右のパンチを纏めると、最後は左を打ち抜下KO勝ちした。


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