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【Road to UFC2023Ep01】日本の夢を砕いた男、イー・チャア「前回のトーナメントのことは頭にない」

【写真】昨年とは違い、誰もイー・チャアを認めている。ある意味、彼のとっては昨年よりもハードルが高くなったトーナメントといえる (C)MMAPLANET

27日(土・現地時間)&28日(日・同)の両日に、中国は上海のUFC PIにおいて開催されるRoad to UFC。そのエピソード01で組まれたフェザー級準々決勝でイー・チャアがウズアズベク・ジャフフと戦う。

イー・チャアといえば昨年のRoad to UFCの初戦でSASUKE、準決勝で松嶋こよみを破り日本の夢を砕いた張本人だ。しかし、優勢に進めたと思われた決勝のイ・ジョンヨン戦を落とした彼はUFCとの契約はなく、2年連続でRoad to UFCに挑むこととなった。

昨年の今頃は誰も注意していなかった無名のイー・チャアは、トーナメント本命としてUFCへの道を戦う。


――日本の記者としてイー・チャアには伝えておきたいことがあります。昨年のRoad to UFCでSASUKE選手、そして松嶋こよみ選手を破り日本人ファンの夢を粉砕しました。本当にショッキングな2つのイー・チャアの勝利でしたが、あの2試合によって日本のMMA関係者はイー・チャアと中国の強さが認識できました。

「まず日本のMMAファンの皆が、僕のことを認識していることに感謝している。しかも、僕の力を認めてくれているなんて。SASUKEも松嶋も本当にテクニカルなファイターだった。SASUKEは今回のトーナメントにも出場しているし、また戦えることを楽しみにしているよ」

──夢を砕いたイー・チャアだけに、決勝でも勝ってもらってUFCと契約して欲しかった。それも日本のファンの想いでした。そしてイ・ヨンジョン戦、イー・チャ―の判定勝ちだという声も多く聞かれました。

「正直、レフェリーがイの手を挙げるまで自分の勝利を信じていた。でもジャッジの見方は違った。本当に残念だった。でもUFCは試合直後にRoad to UFCに再び出場できると確約してくれた。だからすぐに100パーセント、今回のトーナメントに集中して過ごしてきた」

──とはいっても……バンタム級とライト級では決勝で敗れた選手が契約できています。より接戦だったイー・チャアが契約できなかったのもおかしな話で……。例えRoad to UFCに再チャレンジできたとしても。

「実はその状況にも試合直後はうっぷんが溜まってしまっていたよ。何よりガッカリした。でも僕の目標は何一つ変わっていない。UFCで戦うこと。だから、その目標に向かって戦うだけだ。今年のトーナメントにも優れたファイターが集まっている。前回のトーナメントのことはもう頭にない。過去に拘るのではなくて、今回のトーナメントに勝つことに集中している」

──昨年はイー・チャアのことを多くの人が知らなかったですが、今回は本命視されています。そんななかアブドゥル・アジーム・バタクジから対戦相手が同じ中国人選手のウズアズベク・ジャフフとなりました。

「そうだね、最初はアフガニスタン人ファイターと戦う予定だった。だけど、彼はすぐに欠場が決まってUFCからはフィリピン人選手と戦うことになると聞かされていたんだ。でも、20日前にそのファイターもビザの問題でドロップした。結果、中国人の対戦相手をUFCが見つけてくれた。中国人選手だろうが、海外の選手だろうが構わない。皆がどのように僕のことを見ていようが、自分がやるべきことに集中している。ただ戦って勝つ。それだけだよ。

きっと日本のファンは日本人同士の対戦は見たくないだろうし、中国のファンも中国人同士の試合は見たくないはずだ。でもファイターは皆、自分のために戦っている。対戦相手の国籍は全く関係ないよ。

どれだけ激しい戦いが続いても、UFCが用意する契約書は1枚だけだ。その契約を勝ち取るために何人であろうが、僕は勝つ。そのためにここにいるんだよ」

──本命として、まず初戦ではどのような試合をしたいと考えていますか。

「何があろうが、この試合が判定まで行くことはない。KOか、サブミッションか、パウンドか。いずれにしても、僕がフィニッシュする」

──では最後に日本のファンに一言お願いできますか。

「皆の応援に感謝しているよ。そして、僕……イー・チャアがこのトーナメントで優勝すると約束するよ」

■視聴方法(予定)
5月27日(土・日本時間)
Episode01
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode02
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

5月28日(日・日本時間)
Episode03
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode04
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
マーク・クリマコ(米国)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
ウズアズベク・ジャフフ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
ロナル・シアハーン(インドネシア)

<フライ級/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
スミット・クマール(インド)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イープークールー(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国)
ビリー・パスラタン(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
タイラークゥ(中国)
キム・ハンスル(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
ホン・ソンチャン(韓国)
ロン・チュウ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
上久保周也(日本)
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
丸山数馬(日本)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
野瀬翔平(日本)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・ホフマン(フィリピン)
ユ・サンフン(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
イ・チャンホ(韓国)
ラナルドラ・プラタップ・シン(インド)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
ウィンドリス・パティリマ(インドネシア)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
エプライム・ギンディン(インドネシア)
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
シャン・シンカイ(シンガポール)

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KTT MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2023 Road to UFC2023Ep01 SASUKE UFC   イ・ジョンヒョン イ・チャンホ イープークールー イー・チャア ウィンドリス・パティリマ ウズアズベク・ジャフフ エプライム・ギンディン キム・サンウォン キム・サンウク キム・ハンスル キ・ウォンビン クリス・ホフマン シャオ・ロン シャン・シンカイ スミット・クマール タイラークゥ ダールミス・チャウパスゥイ チィルイイースー・バールガン チェ・スングク チョン・ダウン トップノイ・キウラム ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ パク・ジュンヨン ビリー・パスラタン ピーター・ダナソー ホン・ソンチャン マーク・クリマコ ユ・サンフン ラナルドラ・プラタップ・シン リー・カイウェン ルー・カイ レザ・アリアント ロナル・シアハーン ロン・チュウ 上久保周也 丸山数馬 原口伸 神田コウヤ 野瀬翔平 鶴屋怜

【Road to UFC2023Ep01】SASUKEと対戦、キム・サンウォン「経験したことがない角度から攻める」

【写真】太極旗をバックにトレーニングに励むキム・サンウォン。オラオラ感のないファイター。こういう選手の方が怖い(C)MMAPLANET

27日(土・現地時間)&28日(日・同)の両日に、中国は上海のUFC PIにおいて開催されるRoad to UFC。そのエピソード01で組まれたフェザー級準々決勝でSASUKEと戦うのは、KTT所属のキム・サンウォンだ。

アフガニスタンのアブドゥル・アジーム・バタクジ、インドネシアのレザ・アリアントの欠場により、中国人選手が5名となったフェザー級Tにおいて、唯一の中国人絡みでない韓日対決に臨むキム・サンウォン。昨年の同トーナメントでSASUKEを破り、準優勝の結果を残すイー・チャアよりも、そのSASUKEが強敵だと言い切った。


――10日と少しでRoad to UFCを控えていますが、今の気持ちを教えてください(※取材は17日に行われた)。

「いつも試合前は敢えて緊張するようにしているのですが、今回は夢の舞台が懸かった試合なのでより緊張度を高めています」

──面白い考え方ですね。前回の試合は昨年11月のグアム、ライト級Tに出場する原口伸選手に敗れて以来の試合となります。正直、Road to UFCに出場できる自信はありましたか。

「不安がないといえば嘘になります。とにかく、この間は自分がやれることやろうと練習に取り組んできました。続けていれば、機会は訪れる。そう自分を信じてやってきました。トーナメント出場が決まった時は、まさに天にも昇るような気持ちになりました。ただ、すぐに『ここからだ』と気分を引き締めなおしました」

──では1回戦で戦うSASUKE選手の印象を教えてください。

「凄くタフで、穴を見つけることができない選手です」

──そんなSASUKE選手に対して、キム・サンウォン選手の武器は?

「ステップです」

──ステップ!! それは意外な答えでした。

「俊敏性では自分が上です。SASUKE選手が経験したことのない角度から攻めて、慌てさせようと思っています」

──1戦、1戦勝ち抜くしかないトーナメント戦ですが、誰が一番の強豪だと考えていますか。

「SASUKE選手です」

──前回のトーナメントでSASUKE選手を破ったイー・チャアもいますか。

「スタイル的に自分にとって難しい相手はSASUKE選手です。イー・チャアは仕留めやすい相手です。だから彼のことは気にしていないです。イー・チャアはスクランブル系の選手で、そうなると自分の庭です。そうさせないで戦うSASUKE選手の方が自分にとっては手強いです」

──韓国勢が1人、日本人が2人、そして中国人選手が5人になりました。この点はどのように思っていますか。

「中国人選手以外はアウェイではあると思いますが、UFCが公正に競技運営してくれることを信じています。何よりKTTにはチョン・ダウン選手、パク・ジュンヨン選手という2人の先輩がUFCで活躍しています。他の出場選手は、普段からUFCファイターと触れ合うことはないでしょう。両先輩との練習していることが、自分の自信になります。

今回のようなトーナメントは自分にとって未体験です。恐怖心もあります。それでも2人の先輩と練習することでその恐怖を乗り越えることができます。自分はUFCファイターと同じだけの練習をしてきているので。

なのでSASUKE選手、ケガがないように準備をして良い試合をしましょう」

■視聴方法(予定)
5月27日(土・日本時間)
Episode01
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode02
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

5月28日(日・日本時間)
Episode03
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode04
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
マーク・クリマコ(米国)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
ウズアズベク・ジャフフ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
ロナル・シアハーン(インドネシア)

<フライ級/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
スミット・クマール(インド)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イープークールー(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国)
ビリー・パスラタン(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
タイラークゥ(中国)
キム・ハンスル(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
ホン・ソンチャン(韓国)
ロン・チュウ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
上久保周也(日本)
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
丸山数馬(日本)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
野瀬翔平(日本)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・ホフマン(フィリピン)
ユ・サンフン(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
イ・チャンホ(韓国)
ラナルドラ・プラタップ・シン(インド)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
ウィンドリス・パティリマ(インドネシア)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
エプライム・ギンディン(インドネシア)
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
シャン・シンカイ(シンガポール)

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【Road to UFC2023Ep01】2度目の正直、キム・サンウォン戦前のSASUKE「考え過ぎてもしょうがない」

【写真】非常に落ち着き、良い具合に開き直りと自信が融合した感のあるSASUKEだった (C)Zuffa/UFC

27日(土・現地時間)&28日(日・同)の両日に、中国は上海のUFC PIにおいて開催されるRoad to UFC。そのエピソード01で組まれたフェザー級準々決勝でSASUKEが、キム・サンウォンと戦う。

昨年のトーナメントに出場し、悪夢の初戦敗退となったSASUKEだが、その後のワンマッチと接戦をモノにすると、3月のプロ修斗世界フェザー級選手権試合では飯田健夫をスピニングバックフィストでKOし、2度目の挑戦の時を迎えた。

昨年のことがトラウマとなり、誰よりもナーバスになっていてもおかしくないSASUKEだが、上海入りした彼はとてもリラックスし試合に集中できていた。そんな精神面を創ることができるのも、この間の確かな成長を彼自身が実感しているからだった。


――2度目のRoad to UFCが今週末に迫ってきました。今、どのような気持ちですか。

「あまり何も考えていないですね。気楽です」

──昨年のことがあったので、SASUKE選手が一番硬くなるのかと心配していたのでホッとしました。

「全然、そんなことないです。いつも通りの感じです。もう去年のこととか考えず、今ここにいる。そんな感じです。もちろん、絶対に勝たないといけないという気持ちはあります。でも考え過ぎてもしょうがないので。むしろセコンドとマネージャーの方が緊張しているんじゃないかな(笑)」

──アハハハ。マネージャーは通訳しながら、大泣きするぐらいエモーシャルな方ですし。

「アハハハハ。本当に親身になってくれて、めちゃくちゃ助けられています」

──とはいえ考えないでいようというのは、実はずっと意識しているということかとも取れるのですが。

「なんか、僕はもともと気持ちの切り替えができるほうで。それができているのは、去年の負けから自分が強くなったという実感があるからです。うん。色んなことに取り組んで来て──Road to UFCの1回戦の前に米国で練習をして、そこで習ったモノが時間を経ることで段々と自分のモノになってきたような気がします。

知識、技術が自分のモノになって強くなっという自信がついてきて。それが出たのが、前回(※3月の修斗世界フェザー級王座防衛戦)のKO勝ちだったと思います。やって来ていることは間違っていない。そういう答え合わせができて、これをやっていれば大丈夫だという確信がある程度自分のなかであるので。その通りにやってきたので、去年のことを忘れることはないですけど、去年は去年、今年は今年という気持ちでいます」

──Road to UFC、もちろんUFCに行くためのトーナメントで。それでも見る側からすると、やはり楽しめるトーナメントが良い。それはつまり、出場選手にとって厳しいトーナメントになるのですが。その点においてもフェザー級は他の階級と比較して頭一つ抜けて厳しいかと。

「フェザー級が一番レベルが高いのは、去年もそうでした。自分がそういうところにいるので、逆をいえばここで勝てばちゃんと実力を認めてもらえる。そこも含めて、あまり深く考えていないです。優勝すれば契約できる戦いなので」

──では対戦相手のキム・サンウォンですが、KTT所属でDouble GFCのチャンピオンでもありました。どのような印象を持っていますか。

「一本勝ちが多いですけど、パンチが好きですよね。パンチをガンガン振って来て、寝技も好き。オールラウンダーといえば、オールラウンダーですね。データでは身長は178センチとなっていたけど、こっちについて初日に向うから『おー、SASUKE』って話しかけてきて。実際に顔を合わすとそんなにない(笑)。でも、やっぱり上半身は厚いように感じました」

──強いのは間違いないです。だからこそ、どういう戦いをしたいと思っていますか。

「フィニッシュするのは理想ですけど──。勝てば契約ですから、勝ちゃあ良い。泥臭くても練習してきたことを出せば、結果はついて来る。やってきたことをやる。それがテーマですね」

──昨年の敗北から、これまででSASUKE選手自身、どこか最も成長できたと感じていますか。

「全体的に上がってきたと思いますけど……判断能力、状況判断する力が上がったかと思います。『ここにいたら危ない』、『ここにいたらやられる』ということが早く判断できるようになった。だから、この前のKOがあるかと」

──それは意識して上げてきたことですか。

「う~ん、特別意識してきたということはないですが、イメージですかね。サンドバックを殴る時も、丸い筒ではなくて四肢のある人をイメージして殴っていました。揺れたら角度がつくので、その揺れによって相手は前傾し『ここに顔がある』、『ここがアゴ』という風に。後傾する、左右にズレる時も同じですね。そうやってイメージしていると、スパーリングで動く相手でも見えるようになってきたような気がします。

それと同じ練習、同じ打ち込みをたくさんやってきたので。同じことを続けていると、精度が上がってくるかと」

──打撃のあるコンバットスポーツは実戦に似た対人練習と、実戦の狭間を埋めるイマジネーションが本当に必要になってきますね。

「なんか結構、ベルトを獲ってから……色々な競技の人と練習させてもらうことが増えて。最近、練習していてメッチャ良かったのが──K-1に出ている大沢文也(※第7代Krushライト級王者。 K-1 WORLD GP 2018 K-1ライト級世界最強決定トーナメント準優勝)選手で。凄く頭を使って戦う選手だから、色々と教えてもらえました。『実戦の時に、いかにディフェンスをやるのか』と話してもらった時に、色々とアドバイスをもらって、。そこで、また気付くことができました。

打撃って練習では思い切り打てないじゃないですか。思い切り打つのはサンドバッグであって。あとはサンドバックを如何に動く人間だとイメージしてやるのか。そういう風に気付きましたね」

──防御が大切だからこそ、判断能力と自分に自信がないとお見合いが続く。それも格闘技かと。

「ハイ。判断能力に自信が持てると攻撃に転じることができる。3月の試合は相手が変則的だったこともあって、見た時間もありましたけど、全体的に立てた作戦に則して戦えました。細かい修正点はありますが、大方は間違っていない。なので少しは自信になりましたね」

──では勝てば良いトーナメント戦。改めて意気込みをお願いします。今回は応援団も日本で視聴することになると思うので。

「当然、死力を尽くして戦います。でも、ここがゴールじゃないです。先を見て今を見ないとか、舐めているわけでは決してないですけど、僕のゴールはここじゃない。しっかりと契約を勝ち取って、その後に繋げること。なので、ここはどんな形でも勝って次につなげること。そういう試合をします」

■視聴方法(予定)
5月27日(土・日本時間)
Episode01
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode02
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

5月28日(日・日本時間)
Episode03
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode04
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
マーク・クリマコ(米国)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
ウズアズベク・ジャフフ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
ロナル・シアハーン(インドネシア)

<フライ級/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
スミット・クマール(インド)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イープークールー(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国)
ビリー・パスラタン(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
タイラークゥ(中国)
キム・ハンスル(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
ホン・ソンチャン(韓国)
ロン・チュウ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
上久保周也(日本)
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
丸山数馬(日本)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
野瀬翔平(日本)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・ホフマン(フィリピン)
ユ・サンフン(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
イ・チャンホ(韓国)
ラナルドラ・プラタップ・シン(インド)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
ウィンドリス・パティリマ(インドネシア)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
エプライム・ギンディン(インドネシア)
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
シャン・シンカイ(シンガポール)

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【Road to UFC2023】初日はフライ&フェザー、2日目はバンタム&ライトに。フェザー級は中国勢が5名!!!!!!!!

【写真】前回のトーナメントで準決勝敗退となったルー・カイが代役出場に (C)MMAPLANET

10 日(水・現地時間)、UFCよりRoad to UFC2023の対戦カードとエピソード後毎の振り分けが発表されている。

5月27日(土・同)&28日(日・同)の両日に中国は上海のUFC PIにおいて開催されるRoad to UFC。ワンマッチ&4試合✖4大会(=エピソード)というフォーマットは変わりないが、昨年は1エピソードで1階級ごとという振り分けだったのが、今年は初日のエピソード1&2はフェザー級とフライ級、2日目のEp.3&4はライト級&バンタム級と1日に階級を纏めて実施されることとなった。


結果、土曜日の上海時間午後6時(日本時間の午後7時)スタートのEp.1にSASUKEと鶴屋怜、同8時(同9時)開始のEp.2には神田コウヤ。日曜日のEp.3は上久保周哉&丸山数馬、さらに野瀬翔平が出場し、Ep.4では原口伸が対戦することとなった。

現状、日本勢の対戦相手はこれまでに明らかになっていた通り変更は見られないが、フェザー級ではイー・チャアと対戦予定だったアブドゥル・アジーム・バダクシ、そしてリー・カイウェンと戦うはずだったレザ・アリアントの両名が欠場となり、それぞれが同じ中国人ファイターのウズアズベク・ジャフフ、ルー・カイと対戦することとなった。

インド在住のアフガニスタン人ファイターでBRAVE CFで勝利しているアブドゥル・アジーム・バダクシの欠場は、優勝候補に挙げられていたため残念な限り。両者ともビザが取得できなかったという情報も入ってきているが、これでフェザー級は韓国人選手が1人、日本勢は2人、そして中国人ファイターが5人という変則的東アジア・トーナメントの形相を呈してきた。

中国でなくても労働ビザ取得には時間が掛かる現状、今後も体調不良など欠場者が現れればフライ級こそトップノイ・キウラム✖ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル、ピーター・ダナソー✖シャン・シンカイという興味深いノントーナメントファイトが2試合組まれているための代役は確保できているものの、その他の3階級は現実的に中国人ファイターがその役割を担うことは確実──。そのような事態に陥った場合は、より五星紅旗色の強いトーナメントになる。

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
マーク・クリマコ(米国)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
ウズアズベク・ジャフフ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
ロナル・シアハーン(インドネシア)

<フライ級/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
スミット・クマール(インド)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イープークールー(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国)
ビリー・パスラタン(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
タイラークゥ(中国)
キム・ハンスル(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode03対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
ホン・ソンチャン(韓国)
ロン・チュウ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
上久保周也(日本)
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
丸山数馬(日本)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
野瀬翔平(日本)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・ホフマン(フィリピン)
ユ・サンフン(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode04対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
イ・チャンホ(韓国)
ラナルドラ・プラタップ・シン(インド)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
ウィンドリス・パティリマ(インドネシア)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
エプライム・ギンディン(インドネシア)
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
シャン・シンカイ(シンガポール)

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5.27&28『ROAD TO UFC』シーズン2の対戦カードが決定/日本からは7名が参戦

『ROAD TO UFC』シーズン2開催が決定、1回戦は5.27&28/4階級で出場選手募集中/シーズン1で中村倫也に敗れた風間敏臣もUFCと契約(2023年02月28日)

『ROAD TO UFC』シーズン2に鶴屋玲が出場/フライ級は鶴屋を含め8名中7名が判明(2023年03月18日)

野瀬翔平、SASUKE、神田コウヤ、原口伸、上久保周哉、丸山数馬…『ROAD TO UFC』シーズン2出場選手が続々判明(2023年04月10日)

 こちらの続報。





 UFCが5月27日と28日にUFCパフォーマンス・インスティチュート上海で開催する『ROAD TO UFC』シーズン2の対戦カードを発表しています。日本人ファイターは既報通り7名でした。

Ronal Siahaan(Sherdog)

 フライ級で鶴屋怜と対戦するロナル・シアハーンのプロフィール。インドネシア人でMMA戦績8勝1敗。

Long Xiao(Sherdog)

 バンタム級で野瀬翔平と対戦するシャオ・ロンのプロフィール。25歳の中国人でMMA戦績24勝7敗。2021年10月の『Dana White's Contender Series 44』に出場したもののクリスチャン・キニョネスに判定負けしUFCとの契約を逃しています。

Baergeng Jieleyisi(Tapology)

 バンタム級で上久保周哉と対戦するジェライスー・バーエゴンのプロフィール。中国人でMMA戦績12勝3敗。

Sang Won Kim(Tapology)

 フェザー級で佐須啓祐(SASUKE)と対戦するキム・サンウォンのプロフィール。韓国人でMMA戦績9勝5敗1引き分け。

Yibugele(Sherdog)

 フェザー級で神田コウヤと対戦するイーブーゲラのプロフィール。中国人でMMA戦績22勝11敗1引き分け1無効試合という大ベテランです。

Sang Uk Kim(Tapology)

 ライト級で丸山数馬と対戦するキム・サンウクのプロフィール。韓国人でMMA戦績8勝2敗。

Wendris Patilima(Tapology)

 ライト級で原口伸と対戦するウィンドリ・パティリマのプロフィール。インドネシア人でMMA戦績8勝0敗。続きを読む・・・
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【Road to UFC2023】上久保&野瀬が出場するバンタム級。未知のファイター揃い、キム・ミンウ級はなし??

【写真】野瀬と対戦するシャオ・ロンは2021年のコンテンダーシリーズでクリスチャン・キニョネスに判定負け。そのキネニョスはUFCで1戦1勝1KO勝ちだ (C)Zuffa/UFC

11日(火・現地時間)、UFCよりRoad to UFC2023の全陣容が発表された。

5月27日(土・同)&28日(日・同)の両日に中国は上海のUFC PIにおいてワンマッチ&1階級ごと4試合✖4大会というフォーマットでRoad to UFC2023は1回戦を実施する。

ここでは野瀬翔平、上久保周哉が出場するバンタム級から、両者の対戦相手と注目選手にスポットを当ててみたい。


昨年に続き出場となる野瀬の初戦相手は、これも昨年と同じ中国人ファイターと戦うことに。去年はUFCアカデミーから2021年にコンテンダーシリーズに挑んだシャオ・ロンと戦うことになった。WLFバンタム級王者だったシャオ・ロン、今回の会場となるUFC PI上海はそのUFCアカデミーの期間に強化練習を受けた場所だ。

野瀬もブーイングの中で試合をすることはないだろうが、シャオ・ロンにとっては勝手知ったるホームで戦う利が少なくともあるかと思われる。

そして待望のRoad to UFC参戦がなった上久保もまた中国人ファイターのバールガン・チィルイイースーと戦うこととなった。

キャリア12勝3敗のチィルイイースーだが、とにかく未知。未知強かどうかも分からない未知の相手だ。最近の試合映像も残っておらず、かなり以前の試合では寝技でほぼ足を効かさない試合をしているモノが確認できたが、これは逆に参考にしない方が良い。上久保は相手云々でなく、自分を貫いて勝利に邁進してほしい。

この他、インドネシアのエプライム・ギンディン、3人目の中国人ファイタ=ダールミス・チャウパスゥイ、インドのラナ・ルドラ・プラタップ・シン等も戦績や試合映像では、実力が図れない選手だ。

そんななか、気になるのは韓国からの出場選手だが、イ・チャンホはフライ級ワンマッチ出場のシンガポール選手=シャン・シンカイに敗れており、甘く見ることはできないが微妙といえば微妙。実績という部分で昨年のキム・ミンウに匹敵する強豪は見当たらないバンタム級だ。

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【Road to UFC2023】UFCへの道、全4階級とワンマッチ4試合の出場ファイター確定&公式発表

【写真】遂に正式発表となったRoad to UFC2023の陣容。Season02は──”あの”Road to UFCはUFC正史ではカウントされないということか (C)Zuffa/UFC

11日(火・現地時間)、UFCより5月27日(土・同)、28日(日・同)に中国は上海のUFC PIにおいてRoad to UFCの1回戦を実施することを公式発表した。

日本勢はフライ級が鶴屋怜、バンタム級は野瀬翔平と上久保周也、フェザー級はSASUKEと神田コウヤ、ライト級は原口伸と丸山数馬は既に明らかとなっていたが、今回の発表で日本勢の初戦の対戦相手を含む、4階級32選手とワンマッチ出場8選手の全てとカードが明らかとなった。

出場選手は以下の通り、初戦のカードを対で並べると以下のようになる。※各階級、日本人選手の対戦相手と注目選手に関しては後程アップします。

【フライ級】
鶴屋怜(日本)
ロナル・シアハーン(インドネシア)

マーク・クリマコ(米国)
イ・ジョンヒョン(韓国)

チーニョーシーユエ(中国)
ビリー・パスラタン(インドネシア)

スミット・クマール(インド)
チェ・スングク(韓国)

【バンタム級】
シャオ・ロン(中国)
野瀬翔平(日本)

上久保周也(日本)
チィルイイースー・バールガン(中国)

エプライム・ギンディン(インドネシア)
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)

イ・チャンホ(韓国)
ラナルドラ・プラタップ・シン(インド)

【フェザー級】
イー・チャア(中国)
アブドゥル・アジーム・バダクシ(アフガニスタン)

SASUKE(日本)
キム・サンウォン(韓国)

イープークールー(中国)
神田コウヤ(日本)

リー・カイウェン(中国)
レザ・アリアント(インドネシア)

【ライト級】
ホン・ソンチャン(韓国)
ロン・チュウ(中国)

丸山数馬(日本)
キム・サンウク(韓国)

ウィンドリス・パティリマ(インドネシア)
原口伸(日本)

キ・ウォンビン(韓国)
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)

【ワンマッチ】
<フライ級/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
シャン・シンカイ(シンガポール)

<ウェルター級/5分3R>
タイラークゥ(中国)
キム・ハンスル(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・ホフマン(フィリピン)
ユ・サンフン(韓国)


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【RTU ASIA2022 Ep06】UFCへ道、中村倫也戦前の野瀬翔平─02─「同じ駆け出しというか、若手」

【写真】気の強さというよりも、気持ちの強さ。芯の強さがある(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode06――バンタム級準決勝で中村倫也と戦う野瀬翔平インタビュー後編。

ストライカーからレスラーへの変更も、彼の武器は変わらず柔術だ。脚光を浴びるという点では天と地ほどの違いのあるMMAファイター人生を送ってきた野瀬だが、MMAへの想いの強さに差はなく──柔術で一本勝ちできると断言した。

<野瀬翔平インタビューPart.01はコチラから>


──6月の勝利から、今回の準決勝に向けて本格的に試合を想定した練習を開始したのはいつ頃ですか。

「1カ月少し前から本格的なMMAスパーリングを始めました。それまではいつもと変わらず練習はしていて、7月の終わりにSASUKEさんが福岡に来てくれて1週間練習をしました」

──キム・ミンウと戦うことを頭に入れて?

「ハイ。キム・ミンウを想定して、練習していました。映像を視て、こういうことをしてとか。ただ、本格的な試合形式の練習に入る前に変更されることが分かったので、そこはそれほど影響はなかったです」

──変更の知らせを聞いた時は、率直にどう思いましたか。

「どういうことなんだろうな……と。『謎の変更だ』って。でも、やるしかないですし。どっちにしろ、僕以外の3人のうち2人に勝たないと優勝はできないので、意外なほどに何とも思わなかったです。ここで勝って、反対側から上がってきた選手に勝って優勝するだけなので。動揺することもなかったですし、中村選手に勝つんだって頭を切り替えました」

──対策練習は中村倫也選手を想定してできたのですね。とはいえストライカーのキム・ミンウと戦うことを頭においていたのにスーパー・レスラーと戦うことになり、まるで違うタイプです。

「確かに構えもタイプも背丈も違います。そこはスパーリングをする相手を代えてもらったりはありましたけど、さっきも言ったように全員に勝たないといけないので」

──デビュー前から注目され修斗での2試合の圧勝と、Poundstromではブラジル人のタフな相手に競り勝った選手です。どのような印象を持っていますか。

「見ていて強いなと思います。けど、そんな『こりゃ勝てねぇや』っていう感じじゃないです。別に同じ駆け出しというか、若手だし。中村選手がデビューした時の大会で、僕は中村選手より前に試合をしていて。前日の計量の時に弘中先生から『上を目指していたら、いつかアイツとやるぞ』って言われていました。

計量から試合までずっと見ていて。僕はバンタム級に落として初めての試合で。バンタムのデビュー戦を判定で勝って、中村選手は正真正銘のデビュー戦をハイキックでKO勝ちして。悔しい想いをした……いつかやると思うと言われていた選手と、思ったよりも早くも戦うことになったので気合は入っています」

──中村選手はモノが違うと言われ、メディアも大きく扱ってきました。知名度もあります。

「1回戦前のインタビューでも言いましたけど、まだ僕が優勝すると思っている人はそういないと思います。ホントに身内だけです。ここで中村選手にどんな勝ち方をするかで、一気に『アイツ、優勝するんじゃないか』という風になると思うので。ここでひっくり返して、ビックリさせたいです」

──中村選手はインタビューで、「あのケガをしてMMAを戦っているので、そういう想いのある選手。だけどMMAに対する想いは負けない」と言っていました。

「まぁMMAをやっていて、好きっだっていう気持ちやUFCで戦いたいという想いは、4人全員が強いと思います。だから『俺の方が好きだぁ』っていうのはないです(笑)。ここで戦う人は、皆好きだろうって」

──打撃を効かされると別ですが、削り合いでは本当に音を上げない。しんどい状況でも攻めるという気持ちを野瀬選手ほど、持ち続けることができる選手はそうそういないと思っています。

「ありがとうございますっ!! それはやっぱりケガがあったからだと思います。アレまではそんな性格じゃなかったです。すぐに諦めるし、面倒くさいことやキツいことはやらないという感じで過ごしていました。なんか……一度、死に物狂いで這い上がるじゃないですけど、あのケガから戻ってくると感覚が変わって。練習でも、もっと、もっと、もっと、もっとと思ってできるようになりました。まぁケガあって良かったなと思っています」

──……改めてですか、日本人対決になったことに関してはどのように思っていますか。

「国籍とか関係ないです。相手が中村選手でなくても、決勝に進みたいですし。日本人対決だから負けたくないとかでなくて、誰と戦っても勝ちたい。だから日本人対決という部分はあまり気にしていないです」

──スタイル的に中村選手のどこに気を付けないといけないと思っていますか。

「レスリング、瞬発力、スクランブルが強いです」

──中村選手に対して、負けていないのはどの点でしょうか。

「まぁ、柔術ですね。絶対的に僕の方が極めは強いので。レスリングで上を取られたからって、そのまま抑え込まれると負けですけど、下から仕掛けることはいくらでもできるし」

──純粋な柔術勝負でなく、MMAで頑強なレスラーが柔術を勉強して防御に使われると厄介だと思います。それでも柔術で突くことはできると?

「できると思っているし、できなければやられちゃう。僕はできる……一本取れると思っています。これまでの試合を見ても、寝技で一本取れる自信はあります」

■視聴方法(予定)
10月23日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時00分~ABEMA格闘Ch

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

The post 【RTU ASIA2022 Ep06】UFCへ道、中村倫也戦前の野瀬翔平─02─「同じ駆け出しというか、若手」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC SASUKE UFC   アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア キム・ギョンピョ キム・ミンウ キ・ウォンビン サンチン シャオ・ロン トップノイ・キウラム パク・ヒョンソン ルー・カイ 中村倫也 剛毅會 平本蓮 木下憂朔 松嶋こよみ 武術空手 西川大和 野瀬翔平 風間敏臣

【RTU2022 ASIA Ep05】UFCへの道、松嶋こよみ─02─「1回、1回の練習の大切さを思い出させてくれた」

【写真】いうと、極めつけのMMAバカだ(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――フェザー級準決勝でイー・チャアと戦う松嶋こよみインタビュー後編。

武術を落とし込むが、武術に依存しない。松嶋のMMAにおいて欠かせない武術空手だが、彼のMMAは他の多くの練習の成果として形成されている。その一つの要素がレスリングだ。「気持ち良く打撃で戦いたいから、レスリングを学ぼう」と小学生の時に思ったナチュラル・ボーン・MMAファイターが、Road to UFC準決勝を前にMMAへの想いを語った。

<松嶋こよみインタビューPart.01はコチラから>、


──実は一昨日、岩﨑さんと平本蓮選手の稽古の模様を取材させていただいたのですが、テイクダウンがある人に対しての方が、MMAにおいては武術空手の指導はしやすいのではないかと感じた次第です。近い距離になった時に自分から組める選手の打撃、それがMMAの打撃ではないのかと。

「まぁ先生からすると、レスリングができない打撃だけの選手に打撃を指導することは、それだけ強い想いがあるはずです。これをいうと怒られてしまうかもしれないけど、きっとその裏では怖いことだと思っているはずです。

ただ僕がレスリングをやろうと思ったのは、気持ち良く打撃を使うにはレスリングをやった方が良いなと子供の頃に感じたからなんです」

──それを小学生の時に!! さすがナチュラル・ボーン・MMAファイターです(笑)。

「家族と話し合って決めて(笑)」

──松嶋選手のご両親は星一徹が2人いるような感じですね(笑)。

「アハハハハハ。そうやって始めたレスリングが、MMAに生きている。レスリングがあるからやれることはたくさんあるし、ちょっと失敗してもリカバリーできるのもレスリングのおかげです」

──打撃ではあれだけ間を重視し、先が取れているかどうか見極めている岩﨑さんが『組んでテイクダウンしろ!!』とレスリングの攻防になると、まるで違う叫び声を挙げていました。

「アハハハハ。打撃ではありえないことですよね。結局、MMAは勝つことが全てだから、北岡さんとセコンドに就いて、その勝つためという部分で2人が通じ合ってくれていました。先生も言っていますが、武術に依存して戦うとダメなんです。

武術は僕のMMAのアクセントです。それが全てじゃないし、僕がやってきたことは武術でできたわけじゃない。ただ武術は僕のなかにある。だから『空手をやれば強くなる』なんて言わないですけど、色々な練習のなかの一つであり、それを僕は生かして戦えていると思っています」

──平本選手が剛毅會空手に傾倒することをどのように思っていますか。

「先生も彼の打撃を見て、親近感がわいたと言ってはったんですけど……」

──なぜ関西弁に(笑)。

「ハハハハハ。僕にとっても良いことだと思っています。僕にだけ指導しているよりも、幅が広がる。先生が平本君を教えることで、僕に新しいエッセンスが入って来ることが絶対にあるだろうし」

──松嶋選手が武術をアクセントにできるのも、普段から稽古をしているからです。武術とか空手という言葉にマジックを求める人が多いなかで、平本選手がじっくりと取り組んでいるのは正直驚きでした。

「そうなんですよね。ミットだけお願いして──とか。『そんなもんで、何ができんねん』って」

──いやぁ、高校3年間の丹後地方で過ごした松嶋選手の関西弁が出まくりですね(笑)。

「平本選手がそうやって稽古をしているのは、僕と繋がる部分があります。僕だって……普通じゃやらないでしょって思われることをやってきたので。彼もそこに何かを見出せる目を持っているのではないでしょうか」

──その部分で以前は他の練習仲間の前でサンチンをやるのとか、少し恥ずかしそうにしていましたが、今日などもシャドーの合間に站椿のような動きや呼吸を普通にやっていましたね。

「勝手に出ちゃうんですよね。僕しかやらないから、良いかなって(笑)。もし『面白そう』と思ってくれれば、思ってくれれば良いし。僕自身、これの成果が出ているとまで言えないですけど結構落とし込めているので。僕を見て、誰かが真似をするという感じはしていないですけど……澤田(千優)だったり、(中村)倫也だったり、イズムの若い子も先生と稽古するより、僕がかみ砕いて伝えた方が入り込みやすい気はします。

僕は僕で、人に伝えることで自分の中に落とし込めている。そういうことはやれているのかと。そのおかげで僕は武術を落とし込めていると思います」

──Road to UFC準決勝に出場する日本人選手に共通して尋ねているのですが、コンテンダーシリーズから木下憂朔選手がUFCと契約を果たし、RTU準決勝の前日には西川大和選手がUFC280でUFCデビュー戦を戦う。この両者が一足先を進んだことに関して、どのように思っていますか。

「おめでとうございますと素直に言えます。木下選手はほとんど勝っているといってもおかしくない反則負けはあったけど、実質7連勝で。デビュー直後から強い選手が出てきたと思っていました。これからUFCで戦っていくことになって、しんどいこともあるだろうけど凄く頑張って欲しいです」

──羨ましいと思ったりは?

「全くないです(笑)。僕は自分のこれまでのキャリアを悲観しているわけじゃないんで。僕には僕の道があり、そこを進むだけで。だからそういう気持ちは全くなくて、ただ本当に頑張って欲しいと思っています。あと西川君ですよね、チャンピオンで連勝もしているので選ばれて当然かなぁぐらいです。

アッチ出たい、こっち出たいということは記事とかで読んでいたので『ああ、そうなの?』というのはありますが、それでUFCに出られるのだから持っているんだと思います。僕が彼の立場だったら、話が来た時に『お願いします』の一言です。あと2週間で試合だと言われても出たいと伝えます。だから西川選手も、ただただ頑張って欲しいと思います。

僕は僕でトーナメントで優勝して、トーナメント優勝者としてUFCと契約する。だから、このトーナメントに優勝すること以外のことに関して、何も思わないです。2人には頑張ってくださいと記事を通して伝えてください」

──ところでONEを離れ、将来が不透明だった時の練習と、目標が定まった今の練習は何か精神的に違いがあるのでしょうか。

「あの頃と比べると精神的に楽といえば、楽です。ただし、しんどいことはやるのに変わりはないので。今は目標のために頑張れているという充実感があります。本当に自分のためにしんどいことができている。先が見えているからこそ、1度1度の練習を大切にしようと思えます。先が見えていなかった時より、追い込めています。だから、この状況を終らせないためにもしっかりと次の試合は勝たないといけないです。

と同時にに練習に関していえば、あの頃はあの頃で試合に向けてではない強くなるための練習が出来ていたという部分はあります。空手の型や基本の稽古もロータスに行った後にできていたし。あの頃はあの頃で楽しかったなという気持ちで今はいます。

試合のためでない練習って楽しいんですよね。僕は練習をして技術が身につくと、何よりも嬉しい。対して試合のための練習はしんどくて、辛いです。でも目標があって、ついてくる結果が見えている状況は自分を奮い立たせるエネルギーになります。そういう気持ちがあれば、練習の精度も高まります。試合に向けての練習は1回、1回の練習の大切さを思い出させてくれました」

──そんななか昨日はT-GRIPで大塚隆史選手指導のMMAレスリング・クラスに出ていたのですが、その大塚選手が今日は横浜までやってきて松嶋選手とスパーリングを3本して帰っていきました。ここまで来て、思い切り腹を蹴られて悶絶し、それでも松嶋選手をテイクダウンする。素直になんて献身的な人なのかと。

「去年、大塚さんの試合前にずっと一緒に練習して、セコンドもしていました。そうしたら大塚さんが『今度はこよみのために俺がやるよ』と言ってくれて。本当に申し訳ないというか(苦笑)、申し訳ないぐらいやってくれるんです。

40分間のイズム滞在で5分のスパーを3本付き合ってくれて。終わると、サッと東京に戻る。スミマセンって言いたいです。大塚さんの『愛』的なモノや、勝って欲しいという気持ちも伝わってきます。北岡さん、岩﨑先生、大塚さんとチームとしてやっていけています。

火曜日のT-GRIPでのレスリング練習は、やっぱり大学とかに練習に行くとレスリングのためのレスリングになってしまうところが、あそこではMMAのためのレスリングができるので本当に役立っています。あそこの練習って、実はしんどくてやらないところなので。あの練習は皆、絶対に出た方が良いです。

あそこにいる人達、ちゃんとしんどいことをやりに来ているんですよね。皆、毎週来ています(笑)。だから僕が伝えられることは伝えますし、逆に中原(由貴)君なんかにも聞きたいことを尋ねています。良い練習ができています。所属は違えどチーム、皆で上げられるような練習です」

──やはり松嶋こよみはMMAバカです。どれだけMMAが好きなのかということが伝わってきました。最後に次の試合に賭ける気持ち、意気込みをお願いします。

「ホントにコレに対する想いは人一倍だと思っています。自分が今デキる練習を死ぬ気でやって、コレにちゃんと挑めるように準備してきたので。試合と練習は違いますが、その部分を出していきます。ちゃんと出します」

■視聴方法(予定)
10月23日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時00分~ABEMA格闘Ch

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU ASIA2022 Ep05】遂に登場。風間敏臣と対戦、キム・ミンウ─01─「打撃は××せるほど差があります」

【写真】本命キム・ミンウ。しかしコロナ以降に試合を行っておらず戦績は10勝2敗と風間と同じだ(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――バンタム級準決勝で風間敏臣と戦うキム・ミンウ。

Road FCバンタム級王者という実績は出場8選手のなかで、その打撃の威力と共に群を抜いている──と参加選手発表の時から見られていた。同時に2019年11月を最後に実戦経験がない──コロナでRoad FCが活動を1年以上ストップする間に契約が満了となり、キム・ミンウはUFC出場を目指してきた。

29歳、エージェントからも最後のチャンスと伝えられた今回のチャレンジ。初戦は対戦相手が欠場し、ライバル達は現状のキム・ミンウの姿を確認する機会を失った。いよいよ、トーナメント本命がオクラゴンに足を踏み入れる。日本人の同世代ファイターのように見通せない日々を送ってきたキム・ミンウはこの期間をポジティブに捉え、自身が強くなったと言い切った。


──2019年11月にジャン・イクファンを相手にRoad FCバンタム級王座を防衛して以降、6月のRoad to UFC1回戦で結果的にシャオ・ロンの欠場で試合が流れ、2年11カ月振りの試合となります。この間、Road to UFCまで韓国で試合をしなかったのは、なぜだったのですか。

「防衛戦の後、コロナの問題などで試合が無くなり、Road FCとの契約が切れました。それからはUFCを目指して、やってきました。MMAを始めた時からUFCが目標で、UFCこそが世界中からエリート・ファイターが集まるオリンピックのような大会です。この間も1日たりともトレーニングを休んだことはないのでコンディションはバッチリで、試合勘が鈍るということはないです」

──韓国とは事情が違うかもしれないですが、日本ではUFCは若くてレコードが綺麗な選手を欲しているという風に考えられており、キム・ミンウ選手の29歳という年齢がギリギリとされています。このように試合をしないまま年を2つ重ねて不安はなかったですか。

「Road FC後にUFCとすぐに契約ができなかった。この間、時間が過ぎたことが残念でないといえば嘘になります。でも、そんなネガティブな要素が強味になるようトレーニングをやってきました。その成果も実感できています。だから、この間の日々は凄く大切な時間になりました」

──あくまでもRoad to UFCはUFCとの契約を賭けて戦うトーナメントで、UFC配下選手ではないです。直接、UFCと契約したかったという気持ちは?

「実際のところ、UFCと契約するためにマネージメントが交渉をしていました。ところがコロナ禍で事情が変わり、話が浮かんでは立ち消えるということが何度かあったんです。Road to UFCは最後のチャンスだとマネージメントからも伝えられ、この機会を逃してはならないという風に考えて出場を決めました」

──Road to UFCバンタム級出場選手が発表された時に、『おい、キム・ミンウが出ているのか……ヤバい。これは日本人選手、大変だ』と思いました。すると日本でRoad FCを見ていたファンもキム・ミンウ選手を本命視するような兆候も見られました。

「なんと言うのか……ありがとうございます。ただし、このトーナメントを勝ち抜く自信は本当にあります。自惚れでなく、それだけ厳しいトレーニングをやり切ったからです。そこに6月でシンガポールで試合がデキなかった悔しさが上積みされています」

──ブランクがある分、キム・ミンウ選手の試合は注目されていました。特にバンタム級Tに出場している日本人選手達は試合が見たかったと思います。

「誰よりも悔しかったのは、自分のはずです。でも、相手がいないのに体重を落として。局、試合はなくなった。プロフィールの写真撮影のためにシンガポールに行ったわけではないので、なんだか奇妙な体験でした。まぁ、あの経験は自分が優勝するまでの最後の試練だったでしょう」

──そこまで自信があるのなら、あまり気にしていないかもしれないですが、9月になって野瀬選手から風間選手に対戦相手が変更になりました。日本人選手もUFCから理由の説明を受けていません。この件についてはどのように考えていますか。

「ちょうど選手練習をしている時に、マネージャーから連絡が来て『UFC関係者の間違いで、対戦相手が代わった』と言われました。素直に『嘘だろっ!!』って信じられなかったです。野瀬選手はサウスポーで、風間選手はオーソドックス。サウスポー対決を練って、作戦を立てていたので。まぁ、トーナメントなので誰とやっても一緒ですけど、今でも間違いってなんだろうとは思っています」

──では風間選手の印象を教えてください。

「実はシンガポールでは、勝てば次に戦うことになるので野瀬選手に集中して試合を見ていました。だから風間選手には注意を払っていなかったです。カードが代わったという連絡を受けて映像のチェックをしました。

柔道と柔術がベースで、完全にグラップラーですね。失礼な言い方になりますが、打撃は彼を殺せるぐらい差があります。加えてグラップリングでも自分の方が上でしょう。だから、それほど神経を使うことはない。そういう感じです」

──風間選手はインタビューで、「決勝が必要ないぐらいの試合をして、契約を勝ち取る」と言っていました。

「それだけの覚悟を持っているなら、良い試合になるでしょう。ただ、自分でも嫌になるほど用心深い性格なのでこの試合に関して、色々と作戦を立てイメージしてみました。結果、風間選手が自分に勝てる場面が思い浮かぶことはなかったです。とにかくケガをしないで、良い試合をしましょう」

<この項、続く>

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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