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CJJW2022 MMA MMAPLANET o イーサン・クラリステン コンバット柔術 ダミアン・アンダーソン ネイト・オーチャード ファビアン・ラミレス ベン・エディ 田中路教

【CJJW2022】チーム対抗戦は10thPlanetが優勝。田中路教は拷問のような8分を耐え、クラリステンとドロー

18 日(日・現地時間)にメキシコはキンタナ・ロー州のカンクンでコンバット柔術ワールズ「Team Duel」が開催された。

5万ドルの賞金が懸けられた4チーム&5人制の勝ち抜きチーム戦には10thPlanet、B-TEAM、コンバット柔術メキシコ選抜、チーム・アルファメールが出場した。ここでは田中路教の激闘を中心に、チームデュアル戦の模様を振り返りたい。


<CJJW2022チームデュアル先鋒戦/8分1R>
田中路教(日本)
Draw.
イーサン・クラリステン(米国)

立ちレスから田中を崩し、ボディロックでアッという前にテイクダウンを決めたクラリステンが、直後にマウントを奪う。田中はブリッジから背中を預けて落とそうとしたが、クラリステンはバックに張りついてボディトライアングルへ、右腕を差して立ち上がった田中がサイドバックを取る。

クラリステンは胸を合わせて離れると、ここでも左腕のアンダームックからボディロックへ。田中の払い腰にワキを潜りバックに回ったクラリステンは、そのまま寝技に持ち込んでボディトライアグル&アゴの上からのRNCへ。パームトゥパームに切り替えたクラリステンは、田中のブリッジに合わせてマウントに移行する。ここで強烈な掌底を見せたクラリステンに対し、田中は背中を見せてしまう。

まるでMMAのような流れでRNCを許した田中、しっかりと絞めが入っているように見えるがタップはしない。ヒジを押して耐える田中は、絶体絶命のピンチから逃れ、後方に掌底を打っていく。ならばとクラリステンが四の字フックのままマウントを取り、ここも掌底を振るう。ハイマウントのクラリステンは、田中のブリッジ&ロールを泳がせてバックをキープしようとするが、ついに胸を合わされる。

背中を預けた際に掌底で殴られたクラリステンは、CBJJ世界王者でこそあるが打撃を受けることに不慣れな表情を見せる。それでもスタンドに戻り、殴られることを回避したクラリステンだったが、田中が小外掛けでテイクダウンを決める。直後にスイープで上を取りかけたクラリステン。田中は胸を合わせてトップを維持する。

とクラリステンは下からハイガードでトライアングルを狙いつつ、オモプラッタの位置取りへ。ここから田中の右腕を両手で掴んだクラリステンが、田中を仰向けにするとゆりかごを揺らすように、上半身を起こしてトップを奪う。同時にサイドで抑え、マウントに移行したクラリステンは掌底を落とす。ここからクラリステンは左腕を枕にし、右腕で田中のリストを掴んで伸ばし、三角絞め──と思いきや、マウントに戻る。再び田中の左腕を伸ばさせ、今度は枕に取った左腕でネッククランクを仕掛ける。

さらにクラリステンは田中のブリッジに合わせて、上方に移動して両足で頭を挟み、体を上るように足をかけ、横三角をセットする。クラリステンは頭をロックした状態で、強力な勢いで掌底を連打。田中の動きに合わせてオモプラッタに移行しようとしたクラリステンは左足を田中の顔の前でなく、頭の後ろに通して絞めとアームロックの複合技を完成させる。

苦し気な表情の田中は、ここから三角マウントに捕えられたが、頭を支点に腹ばいになり、腕をグリップして何とかエスケープする。そのグリップを切って、右腕を伸ばしにかかるクラリステンは、ここでもリバーストライアングルから田中の左腕を取りに掛かる。

さらに残った右腕を喉元に滑り込ませチョークへ。極まらないとみると、クラリステンは掌底攻撃に切り替える。腹ばいながら後ろ三角で固められ、掌底を被弾する田中はクラリステンの右足を押して、まずは足のプレッシャーを解きに掛かる。

その腕を振り払い、再びリバース三角に田中を捕らえたクラリステンは、右腕を取ろうとする。田中が腕を畳むと、クラリステンは掌底を打ちつける。残り30秒、左足を取られ頭を支点に前転するように仰向けにされた田中は、三角とアームロックの複合技で攻められる。最後の最後に、足のロックを解いてRNCに移行したクラリステンだが、ここは田中が許さない。

上体を起こし左腕のRNCを耐えた田中、逆の右のRNCセットされたところで時間に。一方的に攻め続けたクラリステンがずば抜けた強さを見せたが、時間切れドローで黒星先行とさせなかた田中の粘りに、実況は「田中の一番の強豪に対する粘りは、勝利に値する」と褒めちぎり、レフェリーを務めたエディ・ブラボーも大きな拍手を送った。

試合後、田中はMMALPANETの取材に、「本当に苦しかったです。掌底があるルールだから、意地でも耐えることができましたが、組み技だけだったら諦めていたかもしれないです。相手の掌底は凄く痛かったですけど、その掌底有りに救われました」と激闘を振り返った。

この後、Bチームはダミアン・アンダーソンがジャラマイア・ラビアノを相手にRNCを極め、続いてアイザック・トンプソンとドローでアルファメールをリードする。キーラン・クチャック✖カリオ・ロメロも引き分け、ドリアン・オリヴァレスがタレント・イーバーブをノースサウスチョークで下し、オリヴァレスとファビアン・ラミレスの2人残しでBチームが決勝進出を決めた。

Bチームと決勝を争ったのは、コンバット柔術メキシコを破った10thPlanetだ。準決勝で10thplanetは先鋒のジョーダン・ワッツがヘズス・マガーニャの内ヒールで敗れる波乱があったが、次鋒ベン・エディがヒンディロチンから三角絞めに移行して追いつく。さらにエディはフアン・オブレガンをヒンディロチンで下すと、フィト・ルビオの掌底攻撃を耐えきりドローに持ち込んだ。中堅マイク・ジョンは副将ベンジャミン・タピアと大将エリケ・ソウザをギロチンで斬って落とし、サム・ハーディ&ネイサン・オーチャードと3人残しで決勝進出を決めている。

決勝はBチームのファビアン・ラミレスと10thPlanetのサム・ハーディの先鋒戦から、次鋒戦=クラリステン✖ネイト・オーチャード、そして10thPlanetでは負傷欠場のワッツに代わり出場したティエン・ルーが、アンダーソンとの中堅戦、副将戦のキーラン・クチャック✖ベン・エディと4試合が全てドローに。

時間切れだとOTのある大将戦でドリアン・オリヴァレスが、マイク・ジョンをそのOT2Rで下し10thPlanetが優勝賞金5万ドルを手にした。

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Gladiator020 MAGISA MMA MMAPLANET o ONE Progress UFC キック キ・ウォンビン コンバット柔術 ジョセフ・チェン ジョン・オリニド チョ・ソンビン ボクシング ロランド・ディ 中川皓貴 修斗 松本一郎 森戸新士 江木伸成 生田誠 神田T800周一 竹本啓哉 笹晋久 野尻定由 長谷川賢

【Gladiator020】笹晋久は比のダイヤの原石=オリニドと対戦。竹本啓哉は江木伸成と試練のコンバット柔術!!

【写真】グラジで日本✖韓国の実力者、✖フィリピンの若い力が組まれた。J-MMAの強化につながるのか (C)MMAPLANET

21日(水)、Gladiatorより1月22日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator020のカード発表第3弾があった。

Gladiatorフェザー級王座決定戦として中川皓貴✖チョ・ソンビン、Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座戦=森戸新士✖ジョセフ・チェン、Gladiatorライト級選手権試合=王者キ・ウォンビン✖挑戦者グスタボ・ウーリッツァーと3つのタイトル戦が組まれている今大会。

今日のプレスリリースで笹晋久が、ンタム級3回戦でフィリピンのジョン・オリニドと戦うことが分かった。


オリニドは元UFCファイターで、現在はベアナックルファイトやBRAVECFで戦うロランド・ディの教え子で、ディが主宰するディンクレディブル・ファイティング&フィットネスの所属選手だ。

日本では全く無名だが、このオリニドは先だってグラジのテレントリレーションに就任した長谷川賢が、ONEマニラ大会が開催された折に、現地のジムを回り見出したファイターとのこと。以下、リリースで紹介された長谷川のオリニド評となる。

長谷川賢
「人材発掘のためにフィリピンを訪れ、ケソンシティのラウンド・ワンMMA、バギオのチーム・ラカイを視察させてもらい、マニラではククイ・エロルデさんの協力を得て、数カ所のジムの選手が集まった合同練習会が見学出来ました。

合同練習会、ラウンド・ワンMMA、チーム・ラカイと日本では無名でも高いポテンシャルを持った選手がいました。なかでもエロルデ・ボクシングジムの合同練習会で行われた実戦形式のスパーリングの一番手でケージに上がったジョン・オリニドの動きの良さは印象的でした。

MMAスパーだけでなくグラップリングのレベルも確認したく、エキストラで壁レスなどシチュエーションスパーリングもリクエストし、総合力があることも分かりました。キャリア3勝0敗の若い選手ですし、笹選手との対戦には荷が重いかもしれないですが、帰国後にオファーをすると躊躇なく『戦う』という返答をくれました。今後、オリニドのように打撃も寝技もできて、若くて勢いのある選手。可能性とやる気を満ちたファイターを招聘して、日本の選手と競り合い互いに力がつくようなマッチメイクを心掛けていきたいと思っています」

なお本日の発表ではコンバット柔術で元Gladiatorバンタム級王者の竹本啓哉が、Progress提供コンバット柔術バンタム級で江木伸成と戦うことも合わせて発表されている。竹本は昨年6月に今大会でオリニドと対戦する笹に競り勝ったものの安パイファイトに株を下げた。そして先日の修斗・闘裸男で野尻定由に勝利した神田T800周一との3度の対戦の機運が高まらず、ここで──ある意味、MMAよりも注目が集まるコンバット柔術出場というセカンドチャンスが与えられた。

江木は既にコンバット柔術ルールは、5月にHEATでの生田誠戦に続き、Gladiatorで松本一郎と戦っている。初戦と比べて、掌底のエグさが増した松本戦ではヒールフックで一本勝ち。さらには9月のフォークスタイルグラップリングでは距離を取って逃げ切りを図るMAGISAもヒールフックで仕留め、実戦で切れ味を確認できている

この実戦の場というフィルターを掛けると、純粋グラップリング力は江木が上という見方は十分に成り立つ。そこに掌底という要素が加わるが、竹本のバック奪取&キープという勝利の方程式が、引き込むことが予想される江木に通じるのか。

竹本にとっては決して簡単でない、戦いとなる。また江木は今大会でMMAデビューを望んでいたが、対戦相手が見つからなかったという話も伝わってくる。最終的に元チャンピオンとコンバット柔術で戦うことが決まった江木にとって、この一戦は大きな腕試しの場となろう。

これで同大会はMMA、キック、フォークスタイルグラップリングに加えてコンバット柔術と様々な戦いがケージの中で繰り広げられることとなった。

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CJJW2022 LFA MMA MMAPLANET o アリ・ファリアス イーサン・クレリステン エライアス・アンダーソン カレイオ・ロメロ ガブリエル・ソウザ コンバット柔術 ジョーダン・ライト ソン・ヤードン ベン・エディ ユライア・フェイバー 田中路教

【CJJW2022】田中路教の再起戦は、掌底有りのコンバット柔術チーム対抗戦に。ユライアもワンマッチ出場!!

【写真】掌底を落とす抑え方ができるか。田中にとって簡単ではないコンバット柔術への挑戦だ (C)MMAPLANET

18 日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州のカンクンでコンバット柔術ワールズ「Team Duel」が開催され、田中路教が出場する。

エディ・ブラボー率いる掌底有りのグラップリング=コンバット柔術が、5万ドルの賞金が懸けられた4チーム&5人制の勝ち抜きチーム戦を行う。出場チームは10thPlanetドル、B-TEAM、コンバット柔術選抜、そして田中の所属するチーム・アルファメールだ。


8月のLFA二戦目でアリ・ファリアスに敗れた田中は、現役続行を決めた後、長男の出産の機に一時帰国を経て、サクラメントに戻り再起戦の機会を伺ってきた。LFAでは早期の再起戦を組むという話も実行には移されず、ユライア・フェイバー率いるA1Combat 出場というアイデアもあるなか、そのユライアの勧めで田中のコンバット柔術チーム戦への参戦が決まった。

アイザック・トンプソン、カレイオ・ロメロ、そしてソン・ヤードンが田中のチームメイトとして、グラップラー集団と戦う。10thPlanetはヒンドゥロチンの使い手ベン・エディ、デッドオーチャードのネイサン・オーチャード、さらにサム・ハーディー、ジョーダン・ライト、マイク・ジョンというチーム構成になっている。

気になるB-TEAMからはEBIのオーバータイム・コンペティションで優勝経験があるイーサン・クレリステン、ガブリエル・ソウザを内ヒールで下したこともあるダミアン・アンダーソンキーラン・キチュク、軽量級の精鋭ら出場が確認されている。

掌底有りとはいえ、ノーポイントのサブオンリーの担い手達に対し、足関節はおろかポジショニングやいわばトップを取った時のポスチャーという部分で、いかに柔術力が備わっているかという戦い。組み系MMAファイターでありながら、スクランブル重視で田中が克服しなければならない領域への挑戦となる。このチャレンジを提言するだけでなく、舞台を与えたユライアの慧眼&実行力は恐るべし、だ。

そのユライア自身もコンバット柔術バンタム級王者エライアス・アンダーソンと対戦する。実はこの両者2021年12月に対戦予定だったが、パスポート問題でメキシコ入りできなかったユライアに代わり、エリック・ペレスがアンダーソンと対戦。掌底を打ち下ろすゴイドを腕十字で切って落とすというコンバット柔術ならではのMMAファイター狩りをアンダーソンは現実のモノとしている。

掌で殴るのもリスクなら、下になるのも当然のリスク。チーム対抗戦、ワンマッチともにアルファメール勢の戦いに要注目だ。

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Gladiator019 MAGISA MMA MMAPLANET o カウアン・タニノ コンバット柔術 小谷直之 森戸新士 江木伸成 河名マスト 須藤拓真

【Gladiator019】プログレス・ルールで須藤拓真と対戦、森戸新士「もう1回河名選手と対戦したい」

【写真】 このワンシーンにどれだけの物語が隠されていたか(C)MMAPLANET

25日(日)、大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator019で、森戸新士がプログレスのフォークスタイルグラップリング戦に出場し、須藤拓真と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

これまでGladiatorで行われたプログレスマッチに全て出場している森戸は、すでにプログレスの顔といってもいい存在だ。しかし6月の河名マスト戦では、相手にスタンドでいなされ続けてポイント負けを喫している。その河名戦を振り返るとともに、現在の練習と須藤戦への意気込みを訊いた。


――Gladiator019では森戸選手が須藤選手と対戦するほか、レオス柔術アカデミーで練習している選手が出場しますね。

「今レオスでは、僕も含めて3人が次のプログレスに向けて練習しています。まず小谷直之選手と対戦するカウアン・タニノ君は、メチャクチャ強いですよ。まだ18歳の新鋭で、普段はATOSで練習しています。もともと日本では元インパクト柔術刈谷道場――今のBJJ CORE JAPANから福住柔術で柔術をやっていて、年に数カ月ATOSへ行っているんです。そのカウアン君が今、日本に戻ってきて1週間ぐらいレオスで一緒に練習しています」

――カウアン選手はミディアムヘビー級ということで、森戸選手よりも大きいのですか。

「身長は僕のほうが高いのですが、カウアン君は体がブ厚いです。チンパンジーみたいな体格ですよ(笑)。MMAグローブを着けるのは今回が初めてですし、壁レスも初めての経験にはなります。それでも普通にやれば無双すると思いますよ。小谷選手は壁レスが強くて、その小谷選手をどうテイクダウンできるのかどうか。カウアン君はテイクダウンもメチャクチャ強いです。すごく楽しみな試合ですね」

――そして江木伸成選手は、これまでコンバット柔術マッチで戦っていましたが、今回初のフォークスタイルグラップリング戦にチャレンジします。

「津村さん、よくレオスに出稽古で来ているので、江木さんにとっては今回も知り合いとの対戦になります」

――津村さんとは、江木選手と対戦するMAGISA選手のことですか。

「はい、本名は津村尚幸といいます。主催者サイドは、津村さんがレオスへ出稽古に来ていることを知らなかったみたいで(笑)」

――MAGISA選手は8月28日の松原誠也戦で、相手を誘いこんでからケージ際でのテイクダウン、さらにスクランブルの強さを発揮して判定勝ちを収めていました。

「津村さんはレスリング出身なので、プログレスルールでも強いと思います。江木さんは、その津村さんを極めることができるかどうか。とても楽しみですね」

――では森戸選手ご自身のお話に移りますが、まず前回の河名マスト戦の内容と結果については、どのように捉えていますか。

「やはり相手がルールを上手く使って勝ちに来ました。僕の中では引き込んで2ポイントを献上しても極めるのが作戦でしたが、それが実行できなかったですね。

ずっとオーバーフックでいなされていたので。僕が良いポジションを作れそうな展開もあったのですが、そこで創りきれず、取りきれず……悔しいです」

――あの試合展開は予想されていたものかと思います。そこで森戸選手が自分のペースに持ち込むことができなかった要因は何だったのでしょうか。

「もっとスタンドレスリングでは組んでくれると考えていたんです。ガッツリ組んでくれれば、良い形で引き込んだりできると思って。

だから最初はあえて立ちで挑んでいったのですが、まずスタンドレスリングでいなされました。ケージ際も相手のほうが避けている感じもありましたし、その戦い方を徹底していましたね。

まさに河名選手が試合前のインタビューで言っていたような試合展開になったかもしれません。僕も展開を作ろうとしていたのですが、もっと実力差があれば――どれだけ相手がいなしてきても、自分のポジションに持っていくことができたはずなので。僕の力不足です」

――後半には森戸選手が引き込み、河名選手に2ポイントを献上してから展開を作ろうと試みました。

「引き込んで三角と腕十字を散らしながら、それぞれ極めることを狙っていました。でも相手は近づいてこず、僕が形を作ろうとすると全て切って離れる。僕がシッティングガードで近づくとサークリングする。

柔術だと相手にペナルティが入る状態ですけどプログレスでは、座っている相手に対してパスを狙わないといけないというルールがないので。僕はそういうルールで戦うのが初めてだし、ああやって逃げられるのも初めてで、どうしようかと思ってしまいました。僕が座ったら、相手は組んでくれないなって。相手がパスを仕掛けてきてくれたら、僕も展開を作りやすいんですけど……。

座っている僕に対して、相手は左足を前に置いていました。セコンドの八隅(孝平)さんが『切りやすいほうの足を前に出せ!』というような指示を出していて。

おそらくオーバーフックを作りやすい足を前に出していたのかな、と勝手に分析しています。近づいてくる時も、僕が組んだら切る、いなすという前提で近づいてきていましたし。そこの攻防が嚙み合わず、難しかったですね。

あそこで僕が立ち上がってしまったら、その後も相手に2ポイントを献上し続けなければいけなくなる。僕としては、最後にポイントを献上しても極めにいける状態で進めたかったので、すぐ立ち上がるという選択はできませんでした。その結果、シッティングガードの状態で多く時間を使ってしまったと思います」

――終盤にはテイクダウンをオーバーフックで潰された森戸選手がバックを狙い、河名選手が立ち上がって離れる。この攻防により森戸選手に1ポイントが入りましたが、バックを取り切ることはできませんでした。

「あの場面も迷いが出てしまいましたね。オーバーフックの腕に対して三角や腕十字を仕掛けようと考えたのですが、思った以上に背中が見えていたのでバックを狙いに行きました。

でもその判断が少し遅れてしまい、バックテイクできなかったのだと思います。試合終了間際の取れるか、取れないかという攻防で取り切ることができなかったです」

――試合全体を通じて、これまで経験したことのない展開だったのではないですか。

「そうですね。プログレスルールは3回目でしたけど、ああいう戦い方は初めてでした。チャンスがあれば、もう1回河名選手と対戦したいです。アハハハ」

――河名戦では試合終了後に電光掲示板のポイントの間違いがありました。2-1で河名選手がリードしているはずなのに、2-2で試合が終了し、その直後に2-1へと修正されています。

「僕の認識では1ポイントしか取れていないと思っていたので、特に試合結果には関係ないですね。途中で『2点入ったのか!?』とか思いましたけど。かといって僕の戦略が変わることもなかったです」

――2-1で相手が優勢であれば、最後にまた2ポイント献上しながら極めに行くことも予想されました。

「うーん……そういうのも関係なかったですね」

――なるほど。河名戦を経て、ご自身の中で強化すべきだと感じた部分はありますか。

「これはプログレス全試合を通じて感じていることですが、まず立ちレスを強化すること。ADCCに出たいですし、今後プログレスで戦っていくためにも必要ですね。あとは普段の練習の中で、しっかりレスラーと組みたいです」

――今の練習環境の中で、レスリング面をどのように強化しているのでしょうか。

「今は週1で摩嶋(一整)さんと組むのが主な立ちレスと壁レスの練習で。それを週2でやりたいのですが、摩嶋さんも週2で来ることは難しいので、僕が平日に毛利道場へ行きたいとは思っています。ただ、僕もクラスがあるので、なかなか実現しないですね。神田(T-800周一郎)が週1で来てくれたり、アメリカ人の生徒でレスリング経験者の人と立ちレスの練習をしています。とにかく環境は自分で創っていかないといけないですね」

――その後、8月28日には柔術イベントKIT05で大柳敬人に敗れています。

「ゴールデンスコア――本戦で決着がつかなかった時、先にポイントを取ったほうが勝つというルールの結果、負けました。ダブルガードになった際、僕が少し座るのが遅れていて、相手が先に引き込んだという裁定だったんです。それに相手のほうが気づいて立ち上がり、2ポイント入って……情けない負け方でした。完全に僕のミスです。

柔術ではダブルガードの場合、レフェリーが時計を見て20秒経っても展開がなければ、レフェリーが両方の選手を立たせます。前回の試合ではレフェリーが時計を見ていなかった。だからダブルガードとみなしていないことに気づくべきでした。柔術の試合では、ダブルガードでレフェリーが時計を見るかどうかチェックするのに、それを怠っていて……」

――プログレスと柔術、ルールは違えどワンマッチで2連敗を喫したことになります。

「しかも2試合とも極められたわけではなくて、実力差があって負けたとは感じていないので、余計に悔しいです。どちらの試合も自分の判断が遅れた。勝負って、そういう部分で決することが多いですからね。特に、プロ興行に呼ばれている選手として一番良くない負け方をしているかもしれないです(苦笑)」

<この項、続く

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Gladiator019 MAGISA MMA MMAPLANET o Progress RIZIN カウアン・タニノ コンバット柔術 修斗 小谷直之 森戸新士 江木伸成 渡部修斗 須藤拓真

【Gladiator019】プログレスで森戸新士×須藤拓真─実現。ATOSの新鋭は小谷直之と!!! 江木はMAGISA戦決定

【写真】これまた楽しみな組み技戦がグラジで組まれた!!(C)MMAPLANET

19日(木・現地時間)にGladiatorより25日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator019で組まれるProgressルール3試合の発表があった。

MMAとグラップリングのコアファンがほくそ笑みたくなるグラジの組み技マッチ──今回も、「こう来たか」という顔合わせが実現する。

それがフォークスタイルグラップリング77キロ契約5分✖2R=森戸新士×須藤拓真戦だ。


6月の川名マスト戦ではポイント負けを喫したもののレスリング✖ノーギ柔術の奥深さを十分に見せつけたプログレスの顔というべき森戸に対し、須藤が同ルール初参戦を果たす。

須藤は昨年の全日本ノーギ・エキスパート・フェザー級優勝、MMAでもRIZIN TRIGGERで渡部修斗を下すなど6勝1敗の戦績を残している。「MMAと柔術、ノーギは別物。でも技術は共通している」という須藤は、MMA主戦場としてきたNEXUSでは8月にバンタム級王座に挑戦し、MMA初黒星を喫したもののケージとMMAグローブへの慣れという部分では森戸を上回っている。

とはいえ柔術ではライト級とフェザー級、1階級の違いがある両者は、当日計量の71キロで合意している。現状の体重に近いということだが、当日にどれだけ動けるのかを考慮すると、須藤は2~3キロほど体を絞る方が良いかもしれない。

それでも──これまでプログレスではMMAファイターと戦ってきた森戸が、柔術を知り足関節を使いこなす須藤とのマッチアップは非常に楽しみといえるだろう。同時にこの試合を経て、須藤がMMAでグラップラー揃いのGladiatorバンタム級戦線に加わっているのか──という点においても、楽しみなケージ・グラップリングだ。

また現在、日本滞在中のATOS柔術所属のカウアン・タニノが84キロ契約で、小谷直之と戦うことも決まった。タケシロ・タニノ・カウアン・ユウキは今年のムンジアル紫帯ミッドヘビー級で準優勝、無差別級では3位。昨年大会はジュベニウ2のウルトラヘビー級を制している柔術家だ。

そんなバリバリの新鋭と、ミスター壁レスの異名を持つといっても過言でない小谷の対戦はポイント有りという部分でも要注目だ。

さらに、これまでPROGRESS提供マッチではHEATとGladiatorでコンバット柔術マッチに出場してきた江木伸成が、フォークスタイルグラップリング戦でMAGISAと戦う。

下になると掌底を受ける危険性があるコンバット柔術から、下になるとポイントを献上するが、より仕掛けは自由なルールで、江木が現WARDOGフライ級王者MAGISAを相手に新境地を見出すか。あるいは小径ケージに金網に慣れているMAGISAのケージレスリング&サブミッションが柔術家をいかに崩すのかが、見所のバンタム級マッチだ。

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DEEP DEEP JEWELS38 HIME MMA MMAPLANET o RIZIN Te-a   コンバット柔術 サダエ・マヌーフ ブラジリアン柔術 ボクシング 井上智子 古瀬美月 大島沙緒里 村上彩 栗山葵 桐生祐子 海外 竹林愛留 須田萌里

【DEEP JEWELS38】村上彩と再戦、須田萌里─01─「コロナで柔術大会がなくなって、MMAやったら……」

【写真】2004年7月29日生まれ……コロナが彼女の格闘家人生を変えたといっても過言でない(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS38のメインで、須田萌里が村上彩と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

現在18歳の須田は高校1年生の時にMMAでプロデビューした。結果は2連敗、しかし3戦目から連勝を重ね、わずか2年でジュエルス王者・大島沙緒里と対戦する機会を得ている。王者の前に完敗を喫した大島は、RIZIN出場を経て今回、デビュー戦で敗れている村上との再戦を迎えることとなった。スダコンガのリングネームで知られる父、智行とともに目指す王者への道とは──。


父・智行さんとのグラップリング練習では上を取ると掌底も見られた。コンバット柔術練!!

――須田選手は幼少期からブラジリアン柔術を始めたそうですね。

「小学5年生の時にブラジリアン柔術を始めました。もともとお父さんが格闘技をやっていて、弟のほうが先に柔術をやりたいと言っていたんです。そこでお父さんがジムを開いた影響もあって、私も柔術を始めることになりました」

――お父さんの智行さんは、スダコンガのリングネームでプロMMAの試合にも出場されています。智行さんの格闘技歴を教えていただけますか。

智行 僕はずっとボクシングをやっていて、空手を経験したあとMMAをやりたくなって、まずKFNという格闘技サークルを始めたんですよ。そこからPOWERGATEに出始めて、今のスコーピオンジムに所属して活動するようになりました。

――KFNとは、関西格闘技交流ネットワークのことですか。

智行 そうです。ご存じですか。

――取材で伺ったことはありませんが、2000年代に近畿圏で活動していた格闘技サークルですよね。とても懐かしいです。

智行 当時はmixi(ミクシィ、2000年代に流行したSNS)で仲間を募集して、月に1回ぐらい集まって練習していました。格闘技サークルというレベルでもなく、格闘技サークルごっこという感じでしたけどね(苦笑)。

――関西MMAの黎明期から発展に至る頃に活動されていたかと思いますが、お子さんも格闘技を始めるとは考えていましたか。

智行 何も考えていなかったです。僕は僕で格闘技をやりたいから、やっていた。僕のほうから娘に「格闘技をやりなさい」とか言ったことはないんです。「ちょっとやってみるか」と誘ったり、あとは試合会場へ子供を連れていったことがあるぐらいで。

「私にとっては、『あぁ、やっているなぁ』っていうぐらいで。ただ、お父さんはよく怪我して帰ってきていて、手術することもあったし……格闘技って危ないものなんだなとは思っていました。だから自分もやろうという気にはならなかったです(苦笑)。でも柔術は、あまり怪我をすることはないからと言われて」

――お父さんは試合のたびに怪我をして帰ってくる。その格闘技を娘さんもやろうと言った時の、お母さんの反応は……。

智行 柔術だったらいいよ、っていう感じでしたね。

――それは柔術だったら、という条件ですよね。打撃のある格闘技ではなく。

智行 まぁ、子供を応援していくうちに、感覚は麻痺していくんですよ(笑)。柔術から徐々に、打撃もやるのも慣れていって。今は何でもいいよ、と。

――アハハハ。須田選手ご自身がMMAをやろうと思ったキッカケは何だったのですか。

「もともとMMAをやるつもりはなかったんです。大晦日にテレビで見たり、自分がグラップリングマッチに出た時、MMAの試合も見て『すごいなぁ』と思っていたぐらいで。でも、その頃からコロナの影響で柔術の大会がなくなって、打撃をやってみようかなと思ったんですよね。MMAやったら試合にも出られるやろうし、っていう感じで。

柔術では全日本選手権で優勝することが目標で、それは中2の時に達成しました(2018年JBJJF全日本キッズ柔術選手権 女子ティーン2白/灰/黄帯フェザー級優勝)。そこから連覇するとか、海外の大会に出てみたいと思うこともありました。ただ、当時は私の実力も全然足りなかったし、ムンジアルで優勝したいとか、そこまでは考えられなかったです」

――中学時代に他のスポーツはやっていなかったのですか。

「中学ではバスケ部に入っていました。結構、成績も良かったんですけど、そこで燃え尽きちゃったんです。高校では、これ以上できへんなって。でも柔術は……失礼な言い方になるんですけど、自分はそこまでじゃないのに全日本で優勝できたんです。もっと練習すれば、もっと上に行けるんじゃないか。だから高校生になったら柔術を頑張りたいと思いました」

――子供の頃から格闘技をやっていると動きも違ってきますか。

「小さい頃からやっているので、もう体が覚えているというか……。考える前に体が勝手に動いているんですよね。今はさらに、そこから考えながら体を動かすようになっていて」

――そしてMMAを始めるようになった時点では、どのような目標を持っていましたか。

「高校生の間にプロのチャンピオンと試合できるようになっていたいね――お父さんとそう話をしていました」

――練習メニューや生活もガラリと変わったのではないでしょうか。

智行 その前に社会が変わりましたよね。コロナ禍で学校も休みになったし、ジムのレッスンも止めていました。だからジムも1日中空いていて、使い放題に(苦笑)。だから打撃もイチから仕込もうと。朝から晩まで練習していたな?

「……もうマンツーマンで(苦笑)。朝から走って、5時までジムで練習して。オンラインレッスンを受けたあと、また夜8時まで練習していました。やっぱり最初は打撃も難しかったです。私も覚えが悪いので、アハハハ」

智行 この年齢の時に、それだけしっかり仕込むことができたのは大きいです。1カ月か2カ月ぐらい練習して、『いざMMAに挑戦!!』という感じでしたね。プロデビューは早いかなと思っていました。でも上を目指すためには、少ないチャンスをモノにしていかないといけない。だからオファーを頂いて、『チャンスやからどんどん行け!』 と思ってデビューさせました。

――しかし、プロデビュー戦は今回対戦する村上彩選手に判定負けを喫してしまいました。当初は村上選手と対戦する予定ではなかったのですよね。

「試合前に対戦相手が代わったんですけど、それは相手も同じなので。私は……村上選手が柔術黒帯っていうことにビビっていて、内容も全然ダメでした(苦笑)。試合中に焦ってしまって、セコンドの声も全然聞いていなかったですし」

智行 相手は寝技が強い。MMAやから打撃で行こう、と考えていたんですよ。そこで寝技の勝負に付き合ってしまったのはミスでした。そこはセコンドのミスでもあったんですよ。娘がデビュー戦で、自分のセコンドとしてのレベルも低かったので。プロ2戦目までは、なかなか上手く指示できていなかったと思います。そこから練習方法や作戦の立て方、セコンドの指示も見直しました。

「2戦目まで負けて、3戦目ぐらいからだんだん体も大きくなってきたんで。高校の制服も肩のあたりがパッツンパッツンになってきたから、友達からも『デカなったなぁ』って言われるぐらいで(笑)。体が大きくなるとパワーもついてきて、それに併せてテクニックも身についてきたのが大きいですね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月11日(日)
午前11時50分~SPWN PPV
午前11時50分~ニコニコ生放送

■ 対戦カード

<アトム級/5分3R>
村上彩(日本)
須田萌里(日本)

<49キロ契約/5分2R>
桐生祐子(日本)
HIME(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古瀬美月(日本)
山崎桃子(日本)

<50キロ契約/5分2R>
ケイト・ロータス(日本)
サダエ・マヌーフ(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古瀬美月(日本)
竹林愛留(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
井上智子(日本)

<59キロ契約/5分2R>
栗山葵(日本)
Te-a(日本)

<ミクロ級/5分2R>
ちびさい KYOKA(日本)
ジャカ季美香(日本)

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Cage Warriors INVICTA LFA MMA MMAPLANET o PFL UFC UFC ESPN40   アリアネ・リプスキ カマル・ウスマン グンナー・ネルソン コンバット柔術 ザック・パーガ ジェイソン・ウィット ジャマール・ヒル ジュリアナ・ミラー ジョシュ・クィンラン ステファニー・エッガー セルゲイ・スピヴァク チアゴ・マヘタ・サントス テレンス・マッキニー ビア・メスキータ ブライアン・バトル ブローガン・ウォーカー プリシーラ・カショエイラ マイラ・ブエノ・シウバ モハメド・ウスマン レオン・エドワーズ ヴィセンチ・ルケ 佐藤天 河名マスト 田中路教

【UFC ESPN40】計量終了 日本には佐藤天がいる!! TUF30決勝にウスマン実弟、10thのキラーが登場

【写真】ミドル級から転向のバトル、技術やパフォーマンスに費いだたモノはない。それでも勝ち続けている点と体力が気がかり(C)Zuffa/UFC

5日(金・現地時間)、6日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」の計量が行われている。

ライトヘビー級のチアゴ・マヘタ・サントス×ジャマール・ヒルがメインの今大会には佐藤天が出場し、ブライアン・バトルと対戦する。

3月のグンナー・ネルソンはショートノーティス出場で判定負けを喫し2連敗となった佐藤にとって、約3年ぶりにフルキャンプを敢行して挑むバトル戦はUFCファイターとして真価が問われる一戦となる。

計量後のフェイスオフで、バトルと対峙した佐藤は目の周囲や頬に減量の影響が見られたが、ミドル級から落としてきたバトルとは遜色のない体躯に感じられた。

佐藤はバトルの目を一点、見続け差し出された右手を両手で握りステージを下りた。LFAで田中路教、河名マストが敗れ登竜門でも厳しい結果となった日本勢にあって、最高峰で佐藤にはその存在感を示してほしい。


今大会ではTUF30の決勝が組まれており、ヘビー級ではザック・パーガ×モハメド・ウスマン、女子フライ級ではジュリアナ・ミラー×ブローガン・ウォーカーが相対する。

パーガはプロデビューをLFAで迎え3連勝を果たすとCage Warriorsへ。

2戦目で元UFCファイターのマルクス・ペレスを下し、チーム・ヌネスの第4ピックだった。

一方、チーム・ペニャのセカンドピックだったウスマンはUFC世界ウェルター級王者カマル・ウスマンの実弟で、昨年はPFLヘビー級に参戦も、初戦でブランドン・セイルスに一本負けを喫し2戦目を負傷欠場していた。

ヘビー級時代とは風貌がまるで違うほど引き締まっているモハメド、兄は翌週にレオン・エドワーズを挑戦者に迎えタイトル防衛戦が控えており、2週連続でウスマン・ブラザースは大勝負を迎えることになる。

女子フライ級決勝出場の両者は揃ってInvicta FCベテランだ。ただしウォーカーはPXCでキャリアをスタートさせ、インヴィクタでは3勝2敗とステッピングボードにすることはできなかった。

10thPlanetサンディエゴ=サンディエゴ・コンバット・アカデミーで腕を磨き、キラーの異名を持つミラーもインヴィクタでは1勝1敗、その後はコンバット柔術やEBIなどで活躍し、あのビア・メスキータをOTながら下している。このファイナルは、いわゆる打=ウォーカー×組み=ミラーというクラシカルMMAマッチとなる。

この他、メインカードでは佐藤のチームメイトであるヴィセンチ・ルケ、プレリミでは勝っても負けても初回決着のテレンス・マッキニーが、共に臨む再起戦も気になるところだ。

そんなUFC ESPN40ではプリシーラ・カショエイラと対戦する美獣アリアナ・リプスキが、3.5ポンド・オーバーで計量失敗。

キャッチウェイト戦を戦うこととなっている。

■視聴方法(予定)
8月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN40計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
チアゴ・マヘタ・サントス: 206ポンド(93.44キロ)
ジャマール・ヒル: 205ポンド(92.99キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジェフ・ニール: 171ポンド(77.56キロ)

<TUF30ヘビー級決勝/5分3R>
ザック・パーガ: 239ポンド(108.4キロ)
モハメド・ウスマン: 236.5ポンド(107.27キロ)

<TUF30女子フライ級決勝/5分3R>
ジュリアナ・ミラー: 125ポンド(56.7キロ)
ブローガン・ウォーカー: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アウグスト・サカイ: 260ポンド(117.93キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 249.5ポンド(113.17キロ)

<女子フライ級/5分3R>
アリアネ・リプスキ: 128.5ポンド(58.28キロ)
プリシーラ・カショエイラ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
ミハウ・オレキシェイジュク: 185.5ポンド(84.14キロ)
サム・アルヴィー: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
テレンス・マッキニー: 155.5ポンド(70.53キロ)
エリック・ゴンザレス: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤天: 171ポンド(77.56キロ)
ブライアン・バトル: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイソン・ウィット: 170ポンド(77.11キロ)
ジョシュ・クィンラン: 169ポンド(76.66キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
コリー・マッケナ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ミランダ・グレンジャー: 115.5ポンド(52.38キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
マイラ・ブエノ・シウバ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ステファニー・エッガー: 134.5ポンド(61.0キロ)

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F1 Gladiator018 MMA MMAPLANET o コンバット柔術 松本一郎 江木伸成

【Gladiator018】松本のフットロックに掌底を叩きつけた江木、足関節の攻防からヒールでフィニッシュ

【写真】(C)MMAPLANET

<コンバット柔術バンタム級/10分1R>
江木伸成(日本)
Def1R7分48秒 by ヒールフック
松本一郎(日本)

手を合わせてから江木に背中を見せた松本。再び正面を向くと、江木が一度距離を取ってから組み合う。手四つで頭をつける両者。江木が足首を触りに行くも、松本がバックステップでかわした。組むと相手の首を抑えにいく江木、さらにシングルレッグで松本の左足を抱え、ケージ際で尻もちを着かせた。足を利かせる松本に掌底を落とす江木だったが、ここで松本が下から足を取りに行く。左足を抜いて立ち上がる江木、松本も立ち上がりスタンドに戻る。組んで追い立てる江木が、相手にケージを背負わせてダブルレッグからテイクダウンを奪った。掌底を連打する江木、下から足に絡みつく松本はを潰した松本が掌底を叩きつけていく。松本は江木の右足を取ってフットロックへ。外した江木は掌底を連打する。松本もフィフティフィフティから江木の右足を狙う。江木も足関節に移行して外ヒール。これが極まらないとみるや、掌底で相手の足のロックを外したあと、顔面へ掌底を打ち込む。フィフティフィフティから回転する松本は、江木の右足に対してベリンボロを仕掛けたが、背中を着くも起き上がった江木がトップをキープ。さらに松本の右足にヒールフックを極めた。


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DEEP Gladiator018 MMA MMAPLANET o PRIDE Progress YouTube ゆうと コンバット柔術 フェルナンド 中川皓貴 修斗 八木敬志 原口央 天草ストロンガー四郎 島村裕 手塚基伸 松本一郎 森戸新士 江木伸成 河名マスト 渡部修斗 竹本啓哉 笹晋久

【Gladiator018】笹晋久を迎え撃つ元バンタム級王者の竹本啓哉「ストライカーに使う道具は決めている」

【写真】計量後に並ぶ両雄。グラップラーの竹本とストライカーの笹、好対照の勝負は果たして……(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)に大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018のセミファイナルで、元バンタム級王者の竹本啓哉が、初参戦の笹晋久を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike

竹本啓哉は25日に行われた計量で、1回目は50グラムオーバー。計量失敗で王座を手放したこともあるだけに不穏な空気も漂ったが、2回目にしっかりとリミットをパスしている。ここ数年はグラジエーターを中心に戦い、一度はベルトを巻いている竹本にとって、これまで修斗やDEEPで試合を行ってきた笹はどのような存在なのだろうか。計量直後、笹戦への意気込みを訊いた。


――先ほど計量が行われ、2回目でクリアしました。今回は減量がキツかったのでしょうか。

「いえっ、そんなことはないです(汗)。体重に関しては前にやらかしてしまっていたので、ずっと気を付けています。今回はたまたま、というか……」

――試合前にお聞きすることではないかもしれませんが、コンディション面も含めてバンタム級ではなくフェザー級で戦うという選択肢はないのですか。

「はい、バンタム級でやりたい相手がいます。僕は結構、一度負けた相手に対して根に持つタイプなので(苦笑)」

――一度負けた相手というと……。

「具体的に言うと渡部修斗君や土肥“聖帝”潤選手、手塚基伸選手は機会があれば、もう一回やりたいと思っています」

――今回の減量を通じてコンディションには何か影響はありますか。

「コンディションはいつもと変わらないですね。最終的に計量をクリアできれば、それほど影響はないです」

――ここ2試合の内容については、いかがですか。

「出力しきれていなかったように思います。前回の江田戦は、想定より江田選手のグラップリング力が高くて。あとは調子に乗ったスイープを仕掛けて失敗したとか、戦略的なミスがありました。

ケージ際で潜りスイープを狙いまして、完全にいらんことしたなと思いました(苦笑)。途中までは完全に優位に進めていたのですが、潜りスイープ失敗からの江田選手のトップコントロールが巧くて。僕は二重絡みで動きを止めてしまって、そこから試合が止まってしまったのは良くなかったです」

――最近は竹本選手スタイルも研究されているのでしょうか。

「あぁ、そうかもしれないです。だからケージ際で余計なことしちゃったのかな……」

――竹本選手が目指す試合とは、どんなスタイルなのですか。

「組み勝つ試合ですね。ドミネイトしつつ。コントロールしながら最後は一本を取りたい。リスクを冒して取りにいくよりは、詰めて詰めて取りにいくという試合です」

――では今回の対戦相手、笹選手の印象を教えてください。

「力が強いですね。試合映像を見ると、だいぶ力が強い相手だと思いました。僕もあれだけ打撃でガツガツやってくる選手と試合をしたかったんです。打撃が強い相手を組み伏せる試合をやりたくて。組みが強い選手同士が戦ったら、それは組みが強いほうが勝つんですよ。組みが強い選手と打撃が強い選手でどっちが勝つのか、っていう。PRIDE世代なので(笑)」

――江田選手のようなグラップラーと、笹選手のようなストライカーとでは、試合プランも変わってきますか。

「ストライカー対策も準備してきています。もともとストライカーとは、こう戦うというプランを持っているんです。使う道具を決めているというか、その中で相手のスタイルによって使う道具を決めます」

――一方、笹選手は打撃中心のファイターではありますが、組みの強さもあります。

「組みの強さはどうなのか、それは気になっています。正直それが分からないし、楽しみですね。笹選手はこれまで、いかにもグラップラーっていう選手とは対戦していないじゃないですか。僕のように偏っているグラップラーとは試合していないので、どうなるのか僕自身も楽しみです」

――これまで竹本選手は首都圏以外、特にここ数年はグラジエーターを中心に戦い、一度はベルトも巻きました。対する笹選手は修斗とDEEPで戦ってきた選手ですが、ここで竹本選手に勝てば、いきなりベルト挑戦もありうるカードだと思います。

「そうですよね。僕もこの試合に勝ったら、次はタイトルマッチをやりたいです。もう一度ベルトを巻きたい。前回は不手際でベルトを失ってしまい、悲しい気持ちになりました。神田(T-800周一)君も、僕とまた試合がしたいと言ってくれていて……」

――MMAPLANETのインタビューでも、神田選手から竹本選手へのメッセージが続いています。

「アハハハ、本当に嬉しいです。僕も神田選手のことは戦友だと思っているので」

――では今回、どんな試合をしたいですか。

「Fist or Twist(拳か関節技か)です! よろしくお願いいたします」


■Gladiator018計量結果

<フェザー級/5分2R>
原口央(日本):65.65キロ
中川皓貴(日本):65.85キロ → 65.80キロ

<バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本):63.55キロ → 63.50キロ
笹晋久(日本):63.10キロ

<フォークスタイルグラップリング72キロ契約/5分2R>
森戸新士(日本):71.30キロ
河名マスト(日本):71.15キロ

<コンバット柔術バンタム級/10分1R>
松本一郎(日本):59.75キロ
江木伸成(日本):60.00キロ

<フェザー級/5分2R>
天草ストロンガー四郎(日本):66.60キロ → 66.05キロ(250グラムオーバー)
島村裕(日本):65.55キロ

<フェザー級/5分2R>
左海清之(日本):65.60キロ
TATUMI(日本):65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
ゆうと(日本):59.80キロ
丸山幹太(日本):60.15キロ

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本):56.00キロ
御代川敏志(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本):69.50キロ
中園優太(日本):69.35キロ

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル):61.15キロ
秋田良隆(日本):61.10キロ

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本):76.80キロ
成田佑希(日本):75.65キロ

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本):65.95キロ → 65.40キロ
入江一輝(日本):65.20キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本):56.40キロ
秋元強真(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本):69.85キロ
前田啓伍(日本):69.40キロ

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Gladiator018 MMA MMAPLANET o Progress YouTube コンバット柔術 倉本一真 摩嶋一整 森戸新士 河名マスト

【Gladiator018】河名マスト戦へ、森戸新士─02─「倒されても2ポイント、引き込んでも2ポイント」

【写真】このように頭に触れることができるか。触れたら何が起こるか。そこからが楽しみな一戦だ(C)MMAPLANET

26日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018で、河名マストとPROGRESSフォークスタイルグラップリングルールで対戦する、森戸新士のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

ここでは河名マスト戦について語っているが、その中で意外な(?)事実が発覚! 何より本人が最も対戦を楽しみにしているような、森戸の河名マスト対策を訊いた。

<森戸新士インタビューPart.01はコチラから>


――河名マスト戦についてお聞きします。今回の試合順がセミ前となりました。

「知った時は驚きました。嬉しかったですね。グラップリングの試合で、セミ前にもってきていただけるなんて……。江木さんの試合(松木一郎とのコンバット柔術ルール戦)も、僕の試合の前に行われると聞いています」

――まず対戦相手が河名選手に決まった時は?

「オファーを頂いたのは5月でした。最初のお話では『東京からレスリングが強い選手を連れて来る』と聞いていたんです。そうしたら、本当にレスリングが強すぎる選手になって……まさか世界レベルの選手が来るとは(苦笑)」

――河名選手はU-23世界選手権王者ですからね。

「長谷川(賢)さんが、わざわざそう言ってくるということは、本当にレスリングが強い選手が来るんだろうなとは思っていました。前回対戦した長田(拓也)選手も強かったですし。河名選手の名前を聞いて、おっ来たなという感じです」

――対戦相手として河名選手の名前が挙がった時点で、河名選手の試合を見たことはありましたか。

「いえ、なかったです。それこそMMAPLANETのインタビューを読んだことがあるぐらいで。僕、そんなに格闘技業界について詳しくなくて……。最近の試合もMMAなので、どこまで参考になるか分からないですけど、オーバーフックが強い選手だと思います」

――ここまで世界的な実績を誇るレスリング出身選手と対戦した経験はありますか。

「いや、対戦経験はないですね。ただ、今は広島の藤田柔術に河名選手の元師匠のような方がいまして」

――そうなのですか! 考えてみると河名選手は広島県出身ですし、幼少期から河名選手のことを知っている関係者の方がいても不思議ではないですね。

「それが……シドニー・オリンピックの代表で、そのあと全日本チームのコーチを務めていた元木康年さん(注)なんです。元木さんがコーチだった時に、河名選手が世界ジュニアで3位になっています。元木さんは自衛隊にお勤めで、転勤で広島にいらっしゃったんですよ」

注)元木康年……シドニー五輪 グレコローマン63キロ級の日本代表。1996年と1998年に全日本選手権で優勝している。MMAファイターでは倉本一真が2014年、世界選手権レコローマン59キロ級に出場した際の全日本コーチだった。

――えっ!? 森戸選手が河名選手の元コーチと一緒に練習しているのですか。

「残念ながら一緒に練習したことはないんです。僕が広島で指導する日には来られておらず……しかも、もう広島から離れることも決まっていて。河名選手とは、実はそういう縁がある、というだけのお話でした(笑)」

――アハハハ、それでも不思議な縁には間違いないですね。

「元木さんに河名選手のウィークポイントを聞けないし、聞いてもさすがに教えてくれないでしょうし。もともとレスリングはどこかで教わりたいと思っていて、練習できるところを探していました。元木さんに教わっていればよかったですね。もう転勤されるそうなので。

もし試合当日、元木さんが僕のセコンドに就いていたら、河名選手もビックリするかもしれないですけど」

――その光景は見たかったです!

「レオスに通っている岩国の米軍の方にも、レスリングをやっていた方はいますが、さすがに河名選手レベルは……なにせ世界1位ですからね。でも、そういう人と試合で組むことができるのは楽しみです。ケージでのグラップリング、つまり相手の練習環境が一番強みとして出るルールで、如何にして柔術として切り抜けるか。

河名選手はレスリング出身で、グラップリングの経験がありますからね。ロータスで八隅(孝平)さんたちと練習していて、周囲に極めの強い選手もたくさんいますし。岩本(健汰)君とも練習しているじゃないですか。だから足関節に対応できるうえで、スタンドレスリングが世界レベル……。相手の戦場に乗り込んでいく気持ちです(苦笑)」

――その河名戦ですが、対策はできていますか。

「そこはもう試合の1週間前なので(※取材は6月17日に行われた)。こちらでもケージレスリングが強い摩嶋一整さんと組んで練習しているので、大丈夫です。もともと柔術をやっている人間として、グラップリングのポイントの駆け引きも自分のほうが経験は上だと思いますし。ただ、今回のようにスタンドレスリングの差がありすぎると、選択肢は引き込みに寄ってしまうのは仕方ないです。それでも極めて勝ちたいので」

――これまでの試合は、森戸選手がポイントで先行している状態で、引き込んで極めていました。それは引き込みにより相手へポイントが与えられ、さらに自身が極めることができなくてもポイントで勝てるからだったと思います。今回はスタンドレスリングから河名選手にポイントを先行されていても引き込むこともありますか。

「あります。相手はガッツリと組んで、ケージ際で固めてくるのが得意ですよね、僕がサブミッションを狙うのを、ケージ際で止めてくると思うんです。そこで僕が組みにこだわっても……レスリング世界一の組みを味わいたいですけどね。倒されても2ポイント、引き込んでも2ポイントと同じなので(笑)」

――違う意味でチャンスであると。

「アハハハ、そうですね。実際には5分2R――1回仕切り直しになるので、戦略的には早く引き込むこともありえます。残り2分もない状態で引き込んでから、ポジションをつくって極めまで持っていくのは、あのレベルの選手が相手では難しいと思いますし。むしろ早く自分のポジションを組み立てにいかないといけないですね。

どちらにしても、もともと戦略を立てるタイプではないし、組んでみないと分からないところはあります。でも今から楽しみにしています。そして、極めて勝ちます」


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