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【UFC308】オクタゴン初戦のレアルが右カーフ効かせTD防ぐも、ファクレトディノフの判定勝ちに

<ウェルター級/5分3R>
リナット・ファクレトディノフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
カルロス・レアル(ブラジル)

UFC308はPFL2023シーズン準優勝のレアルと、11年負けなしというファクレトディノフの一戦からスタート。ファクレトディノフが左ジャブ、左ローを放つ。レアルはファクレトディノフの左ジャブに右ストレートを被せていく。ファクレトディノフの右カーフにも右を合わせたが、ニータップで組まれてしまう。ファクレトディノフはボディロックで組み、右ヒザ、顔面へと突き上げる。右オーバーフックで耐えるレアルが、左腕も差し入れた。ファクレトディノフはレアルの左手首を切った。レアルが離れるとケージ中央で打ち合いを展開する。

ファクレトディノフのシングルレッグをスプロールしたレアルのパンチが顔面を捉える。ファクレトディノフはなおも組みつき、再びボディロックでケージに押し込んでいく。左腕を差し上げ、左ヒザを突き上げるレアル。ファクレトディノフが離れると右カーフを当てる。これが効いたか、ファクレトディノフはサウスポーにスイッチする場面も。レアルもサウスポーにスイッチし、距離が近くなると首相撲からヒザを見舞うが、足を滑らせてしまった。すぐに立ち上がったレアルのパンチがファクレトディノフの顔面を捉える。ファクレトディノフも打ち返しながらニータップ、左ハイと散らす。残り10秒でダブルレッグをスプロールされたファクレトディノフは左を出し合って初回を終えた。

2R、ファクレトディノフが右を振るってからレベルチェンジを見せる。それをかわしたレアルの右カーフキックが当たる。ファクレトディノフは左ジャブで捌きつつニータップで入るも、これはレアルに切られる。レアルは首相撲から足払いでこかした。右カーフと右ストレートで攻め立てるレアル。ファクレトディノフの左ハイをかわし、左ジャブを突く。ファクレトディノフの左ジャブも当たるが、レアルが右カーフで下がらせる。ファクレトディノフのニータップを一度はかわしたレアルだが、シングルレッグでケージに押し込まれた。

ファクレトディノフの右手首を押さえ、右オーバーフックから離れるレアル。カーフのダメージが大きいか、ファクレトディノフはサウスポーに。右ヒジはかわされ、レアルのパンチを受けてしまう。組んで来るファクレトディノフを右ヒザで迎え撃ったレアルだが、ファクレトディノフの左ジャブで顔面が跳ね上がる。レアルは右前蹴りから左を振るう。さらに右カーフでファクレトディノフをグラつかせた。残り15秒でファクレトディノフがダブルレッグから足をすくい上げ、レアルに尻もちを着かせた。

最終回、レアルが右カーフ、右アッパーを当てた。ファクレトディノフのシングルレッグはスプロールし、ガブってから打ち合いに戻す。ファクレトディノフの右ストレートもレアルの顔面にヒット。しかし組みつけないファクレトディノフ。1分が過ぎるとファクレトディノフの動きが落ちた。それでもレアルをケージに押し込んでいく。シングルレッグで抱えたファクレトディノフだが、レアルがアームドラッグで切り返して離れる。再び打ち合いが展開されるなか、レアルの右を食らったファクレトディノフが組みつくも押しきれない。

振り払われたファクレトディノフのスピードが落ちている。ファクレトディノフの右をかわしたレアルがシングルレッグからバックに回った。ファクレトディノフが下がってから立ち上がる。レアルは右カーフを打ち続け、さらに右ストレートを伸ばす。幾度となく組んでいくファクレトディノフだが、倒すことはできず。互いにスタミナを消費しているが、レアルのワンツーが当たる。ファクレトディノフのダブルレッグをスプロールしたレアルは、相手のパンチを受けるも耐えて試合終了のホーンを聞いた。

裁定は右カーフを効かせ、テイクダウンを防ぎ続けたレアルかと思われたが、ユナニマスでファクレトディノフが勝利を収めた。


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【UFC308 】展望 語学堪能=強さの秘密、王者イリャ・トプリア×拳で語る挑戦者マックス・ホロウェイ

【写真】ホロウェイはテクニックに裏付けされた喧嘩ができる男。王者トプリアはタフな終盤戦に持ち来れ込んだ時、喧嘩ができる気持ちの持ち主なのか(C)Zuffa/UFC

26日(土・現地時間)、アラブ首長国連邦アブダビのエティハド・アリーナにてUFC 308「Topuria vs. Holloway」 が行われる。ロバート・ウィティカーとカムザット・チマエフによるミドル級戦をコメインとする今大会のメインは、無敗の新王者イリャ・トプリアにBMF王者マックス・ホロウェイが挑戦するフェザー級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

トプリアは2020年10月に、8戦全勝の戦績をもってUFCデビュー。当時は強力なテイクダウンから肩固め、RNC、ギロチン、ダースといった見事な首技の連携を駆使するハイレベルグラップラーのイメージが強かったが、やがて立ちで距離を詰めてからの強烈かつ正確無比な拳のコンビネーションでKOを量産するようになった。

昨年6月にはランキング5位のジョシュ・エメットと戦い、幾度となくダウンを奪って5R判定で圧勝、今年の2月に絶対王者アレックス・ヴォルカノフスキーに挑戦する機会を得た。2Rに王者の右ジャブをかわしたトプリアは、瞬時に距離を詰めて右ボディから左フック。次の右ストレートは外れたものの、すぐに角度を調整しての右フックが炸裂。パウンドフォーパウンドランキングのトップに君臨し続けていた世界最高峰のMMAストライカーを圧巻のコンビネーションで葬り去り、15戦全勝の戦績で(15歳の頃から住んでいる)スペイン初のUFC王座に輝いた。

対して生粋のハワイアンのホロウェイは、2016年12月にアンソニー・ペティスを倒してフェザー級王座を獲得。4度の防衛を重ねるが、2019年12月にヴォルカノフスキーに5R判定で敗れて王座転落した。

その後ヴォルカノフスキーに2度挑戦するもいずれも5R判定負けを喫し、王座復帰は遠のいたかに見えた。しかし昨年アーノルド・アレンとコリアンゾンビことジョン・チャンソンに完勝して健在を示すと、4月のUFC 300にて一階級上のBMF(Baddest Motherfucker=最高にヤバい奴)王者ジャスティン・ゲイジーに挑んだ。


ホロウェイは1R終盤にバックスピンキックでゲイジーの鼻を破壊すると、その後は打撃戦で終始主導権を握る。そして最終ラウンド残り10秒の時点でオクタゴン中央で床を指差し、俺と打ち合えと咆哮。それに応じたゲイジーが振り回す拳よりも高い回転力でパンチの連打を繰り出し、最後は右フックをスマッシュヒット。残り1秒でゲイジーが前のめりに失神するUFC史上最高のKOシーンをもってBMF王者に輝いた。

間違いなく自分が勝っている試合で、最後の10秒にて階級上の超弩級の強打者と足を止めて殴り合いを挑む──常人にはまったく考えられない、これ以上BMFに相応しい行動は存在しないほどの超BMFぶりを見せつけて会場を熱狂の渦に叩き込んだホロウェイは、その場で「エル・マタドールよ!」とトプリアのニックネームをコールアウトすると「お前はこのブルから逃げている! 145パウンドのベルトを賭けて俺と戦え!」と対戦表明した。

それに応じたトプリアは「ああ、ホロウェイと防衛戦をやろうじゃないか。ただし奴がBMFベルトも掛けた場合のみだ」と発言。しかしその案はUFCから却下されたのか、今回トプリアのフェザー級王座のみが掛かったタイトル戦が実現の運びとなった。

さて今回の試合に先立ち、UFCの企画にてトプリアの住むスペインとホロウェイの住むハワイを二画面で繋いでの同時インタビューが行われている。その際トプリアは、フェザー級ベルトだけでなくBMFベルト(のレプリカ)まで入手して部屋に飾って登場し「マックスは今回このベルトを掛けなかったけど、今回勝てば事実上俺がBMFさ」と不敵に微笑みながら挑発してみせた。

ホロウェイが「お前はそれわざわざ買ったんだろ、俺のファンだからだよな」と聞くと、トプリアは「ああ、正直ファンだったよ。あんたは俺ら新世代にとってのグレイト・イグザンプル(偉大なる模範)だった」とリスペクトを示す。が、その後は薄笑いを浮かべながら

「でも今は俺の時代さ。試合が終わったら、あんたが俺のファンになるだろうよ。そもそもあんたはキャリアで7敗。俺は無敗。戦ったらどうなるかは分かるだろ?」

「あんたが75分間も使ってできなかったこと(=打倒ヴォルカノフスキー)を、俺はたった7分間でやってのけたんだぜ」

「ところで俺は最近老人ホームをオープンしたんだよ。ヴォルクがすでに入居した。あんたにも一部屋用意してあるぜ。試合後すぐに放り込んでやるよ。あ、心配しなくてもいい、料金は一切無料だから」と知的にして絶妙に無礼な挑発を繰り返し、トラッシュトークに興味を示さないホロウェイを苛立たせたのだった。

さらにトプリアはホロウェイのBMF戦に触れて「ありゃすごく退屈だった。エキサイティングだったのは最後の10秒だけだ。戦略もテクニックもまるでない酒場の喧嘩だね。最後の10秒もそうだ。ゼロ・テクニックだ。俺みたいな技術とパワーを持った選手を倒すことはできないな。嘘だと思うなら、あれを俺らの試合の最初の10秒でやってみるってのはどうだい?」と不敵な提案をする。

そこでホロウェイが「そりゃお前にとってはなんとも都合のいい話だな。お前は試合ですぐに疲れちまう(get tired)んだから」と反応すると、トプリアは微笑みを崩さず「ああ、俺は確かにget tiredするよ。相手をKOすることにget tired(=うんざり)しているんだ。だから今回はあんたをサブミットすることにするかな」と言い返した。

第一言語ではない英語でのやりとりにおいて、この見事な切り返しは特筆に値する。実際トプリアはホロウェイに「何を言っているんだ、ちゃんと話せ」と言われた時にも余裕の表情で「おいおい、俺はあんたの言語で話してやっているんだぜ。じゃあスペイン語がジョージア(グルジア)語かロシア語かドイツ語で話そうか」と言うと、おもむろに(おそらくホロウェイには理解できないだろう)流暢なスペイン語を披露し、言語マウントを取ったのだった。

放映後、この両者のディベート対決(?)の勝敗を判定するメディアがいくつかあったが、ほぼ満場一致でトプリアに軍配を挙げていた。もっともホロウェイ自身が相手を言い負かすことに興味を示しておらず、勝敗を付けること自体に無理はある──とは言え、トプリアは母語でない英語を用いて、英語ネイティブのホロウェイを翻弄してみせた。

ジョージア系の両親のもとドイツに生まれジョージア、スペインと移住を繰り返す中で身に付けた多言語能力と知性は「俺は打撃、レスリング、グラップリングと全てにおいてネクストレベルにあるし、パワー、テクニック、ファイトIQとあらゆる面で卓越している」と豪語する新王者の強さの一端なのかもしれない。

閑話休題。

この試合に誰もが期待するのは、卓越した二人のMMAボクサーである両者による最高レベルの打撃戦だ。両者の戦績だけを見ると、本人が挑発的に語っていたように──ホロウェイが3回戦って倒せなかったヴォルカノフスキーをトプリアは2RでKOしており、新王者有利という見方が成り立つ。しかし両者と戦った張本人のヴォルカノフスキーが、この三段論法を否定してホロウェイ有利を予想している。

曰く「イリアには相性が悪い試合だと思うよ。マックスは5Rずっとペースが落ちないから、イリアが勝つには序盤でKOする必要がある。もちろんその力はあるよ。でもマックスはとにかく打たれ強いから、難しいんじゃないかな。テイクダウンディフェンスや立つ力も抜群だから、寝技でマックスをフィニッシュするのも困難だ。

そして、試合が長引くとイリアにはスタミナの問題が生じてくる。序盤はイリアがマックスの打撃をしっかりガードして有利に進めるだろう。でも相手がいつまでも倒れない、テイクダウンできない、自分の呼吸が上がってくる、となると話が変わってくるのさ。中盤以降はマックス有利になるだろうね。僕が思うに、一番可能性が高いのはマックスの判定勝利だ。あるいは4、5ラウンドにマックスが大量のパンチを当ててTKOするかもしれないね」

この前王者の鋭い予想にさらに注目点を付け加えるなら、それはスタンド戦における両者の距離とケージ上の位置取りだ。180センチの長身を誇り、自分のパンチが当たる絶妙の間合いを保つことに長けているホロウェイ。対する王者トプリアは身長173センチ。頭を振りながら間合いを詰め、懐に入り込んでのパンチコンビネーションを決め技とする。果たして自分の得意な距離を作るのはどちらか。

また、ホロウェイは(前回のBMF戦でゲイジーに大ダメージを与えた)バックキック、トプリアは強烈な右カーフを持っている。パンチの間合いの取り合いにおいて、これらの足技を両者がどう用いるかも興味深い。

そしてトプリアの拳が最も威力を発揮するのは──前戦でヴォルカノフスキーを倒した時のように──相手をケージ際に追い詰め、下がるスペースを無くした時であることに留意したい。アーノルド・アレン戦でスイッチや横への動きを巧みに使ってみせたホロウェイを、新王者がいかなるステップで金網を背負わせるのかは、この試合の重要ポイントとなる。

上述のように、トプリアは開始10秒間、ケージ中央での足を止めての殴り合いを提案している。対するホロウェイは「(BMF戦での)あの瞬間は理由があったから成立したんだ。エキサイティングな戦いで俺が勝っていたから、ジャスティンにチャンスを与えた。もともと彼が階級下の僕に戦うチャンスをくれたのだからね」と、理由もなく闇雲に打ち合うことには興味を示さない。

それでも世界最高のMMAボクサー二人によるこの試合が、開始直後からまったく目を離せないものであることに変わりはない。

■視聴方法(予定)
10月26日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
10月27日 午前3時~PPV
午後10時 30分~U-NEXT

■ UFC308対戦カード

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] イリャ・トプリア(スペイン)
[挑戦者] マックス・ホロウェイ(米国)

<ミドル級/5分5R>
ロバート・ウィティカー(豪州)
カムザット・チマエフ(スウェーデン)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
アレクサンドル・ラキッチ(オーストリア)

<フェザー級/5分3R>
レローン・マーフィー(英国)
ダン・イゲ(米国)

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
アルメン・ペトロシアン(アルメニア)

<ライトヘビー級/5分3R>
イボ・アスラン(トルコ)
ハファエル・セルケイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニール(米国)
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)
マテウス・レンベツキ(ポーランド)

<ヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
クリス・バーネット(米国)

<バンタム級/5分3R>
ファイト・バシャラット(アフガニスタン)
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
イズミール・ヌルディエフ(オーストリア)

<ウェルター級/5分3R>
リナット・ファクレトディノフ(ロシア)
カルロス・レアル(ブラジル)

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45 LFA LFA187 MMA MMAPLANET o PFL UFC カルロス・レアル キック マルエル・メナ

【LFA187】PFLベスト4のレアル、メナに貫録の1RKO勝利「LFA王者になって、UFCで戦いたい」

<176,6ポンド契約/5分3R>
カルロス・レアル(ブラジル)
Def.1R3分9秒by KO
マルエル・メナ(ベネズエラ)

サウスポーのレアルがと前に出て左ハイ、左ボディストレート。メナは下がりながら左のアウトロー、右ミドルを蹴る。レアルは変わらず前に出て左ストレート、メナはレアルの前足にローを蹴ってシングルレッグで組みつくがテイクダウンできない。

レアルは構えをオーソドックスにスイッチして右ストレート、メナはシングルレッグからガードに引き込むが、レアルはメナを立たせる。試合がスタンドに戻るとレアルがスピニングバックキック。メナのダブルレッグを切ってグラウンドに持ち込ませない。

レアルがワンツー、メアも下がりながら右フック。レアルは右ストレートと右カーフ、右ストレート、そして左の飛びヒザ蹴り。これがメナの顔面を捉え、組みつくメナだが動きが止まる。レアルはメナの動きを見て、細かくパンチを入れて離れる。レフェリーがメナにスタンドを命じるとレアルが右カーフ、ワンツー、そして右ストレート。これを受けたメナがゆっくりと崩れ落ち、レフェリーが試合を止めた。

計量失敗のメナを1Rで沈めたレアル。「LFAは僕のホーム。ここから入口で、世界のメジャーリーグで戦えた。ここで戦うことに凄くエモーショナルだったけど、試合は何も変わりはなかった。次? 世界のベストになるには世界のベストを倒すしかない。僕の目標はUFCであることは間違いない。LFAでチャンピオンになって、世界最大のプロモーションで戦いたい」とUFC出場をアピールした。


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【LFA187】ブラジル×南米。メインにPFLベスト4のレアルが出場。最注目はプロ4戦目のアリーサ・ベルトソ!!!!

【写真】上がブラジル勢、下がラテンアメリカ勢。要注目のベルトソの姿がチーム・ブラジルに見られないのも面白い。それだけ計量が厳しいという見方もできるが――果たして(C)LFA

6日(土・現地時間)、ブラジルはサンパウロ州カジャマルのジナージオ・ド・ポルビーリョでLFA187「Brazil vs Latin America」が開催される。
Text by Manabu Takashima

LFAにとって初の試みとなるブラジルとその他の南米諸国ファイターとのチーム対抗戦。プレリミに出場するキューバ勢を加えると、アルゼンチン、ベネズエラ、パラグアイ、ペルーと五カ国とブラジル勢のマッチアップとなる。


メインカード7試合の特徴は、両陣営ともレコードが綺麗なファイターが多いということ。ブラジル勢の戦績を合計すると64勝12敗、ラテンアメリカ勢は51勝13敗だ。

北米進出を果たしているのはメインに登場する元LFAウェルター級王者で昨年のPFLでプレーオフ進出を果たしたカルロス・レアルだけだが、つまりはブラジル国内で好成績を残した選手が集結していることになる。

南米勢では、レアルとメインで戦うマルエル・メナはベネズエラ人だがアルゼンチンのノヴァウニオン・アルゼンチンに在籍し、MMAキャリアもアルゼンチンで積んでいる。そのメネは計量で176.6ポンドとリミットを5.6ポンドもオーバーしているが、レアルが対戦を受けている。

同じくベネズエラ人ファイターのルーカス・ミレティとパラグアイのレンソ・コルティはブラジルを主戦場としているファイターだ。

カード全体を眺めてみても、ラテンアメリカ勢はアルゼンチンが中心で、ここは両国間のライバル心が特に強い。なお現在開催中のサッカーのコパ・アメリカのグループリーグでブラジルより上位だったコロンビア、今大会の翌日に準決勝で対戦するウルグアイ勢の出場がないのも面白いところだ。

ブラジルの国内MMAで好成績を残しているファイター達が他の国のファイターとは別次元の経験を積んでいることを示すことになるのか。あるいは、そのブラジル意外の国の選手達が成長ぶりを見せつけるのか――そんなLFA187だ。

今後が期待のブラジル勢が揃っている同大会で、誰か1人注目ファイターを挙げろといわると、それはメインカード第1試合でペルーのアレハンドラ・フェルナンデスと戦うアリーサ・ベルトソになるだろう。

プロキャリア3戦を全てLFAブラジル大会で戦ってきたベルトソだが、それ以前にアマチュアで16勝1敗のキャリアを誇り、IMMAF世界王者に輝いている。

ベルトソは先日のInvicta FCで大島沙緒里を下したアンドレッサ・ホメロリオも所属する女子MMAチーム=MSP所属だが、アマ時代はバーレーン王国が、彼女に国籍を与えバーレーン代表としてKHKジムのメンバーにもなっていた。そこでは国別対抗戦=Super Cupでバーレーンを優勝に導き、当時からプロ級の実力を見せていたベルトソは、今やリオのアマゾネス軍団最強戦士であり虎視眈々とUFCへのステップアップを目指している。

対戦相手のフェルナンデスは1勝1敗、今回の試合はLFAがベルトソに与えた一大デモンストレーションとなる可能性が高いだろう。

■視聴方法(予定)
7月7日(日・日本時間)
午前9時~UFC Fight Pass

■ LFA187メイン対戦カード

<176.6ポンド契約/5分3R>
カルロス・レアル(ブラジル)
マルエル・メナ(ベネズエラ)

<128.6ポンド契約/5分3R>
マルコス・デリ(ブラジル)
イグナシオ・フェルナンデス(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
サムエル・ジアス(ブラジル)
レンソ・コルティ(パラグアイ)

<フェザー級/5分3R>
イングレソン・ジラーラ(ブラジル)
ルーカス・ミレティ(ベネズエラ)

<バンタム級/5分3R>
アポロ・ゴミス(ブラジル)
リオネル・アボイェル(アルゼンチン)

<フェザー級/5分3R>
ペドロ・ドレート(ブラジル)
レアンドロ・ソラノ(ベネズエラ)

<女子ストロー級/5分3R>
アリーサ・ベルトソ(ブラジル)
アレハンドラ・フェルナンデス(ペルー)

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『2023 PFL 6』試合結果/ハイライト動画

KAMINOGE 139


PFL 6 Results: Aubin-Mercier vs. Romero(MMAFighting)
Main card

・Olivier Aubin-Mercier def. Anthony Romero via knockout (head kick) at 0:28 of Round 3 | Watch finish

・Sadibou Sy def. Shane Mitchell via knockout (spinning wheel kick) at 1:35 of Round 3 | Watch finish

・Shane Burgos def. Yamato Nishikawa via unanimous decision (30-26, 30-26, 30-26)

・Magomed Magomedkerimov def. David Zawada via TKO (punches) at 3:54 of Round 1

・Magomed Umalatov def. Nayib Lopez via unanimous decision (30-27, 30-27, 29-27)

・Clay Collard def. Stevie Ray via TKO (strikes) at 1:04 of Round 2

Undercard

・Carlos Leal def. Dilano Taylor via KO (punches) at 1:13 of Round 2 | Watch finish

・Natan Schulte def. Raush Manfio via unanimous decision (30-27, 30-27, 29-28)

・Bruno Miranda def. Alexander Martinez via split decision (29-28, 28-29, 29-28)

・Solomon Renfro def. Jarrah Al Silawi via TKO (punches) at 1:44 of Round 2

・Brahyan Zurcher def. Mike Bardsley via TKO (punches) at 4:45 of Round 2

・Abdullah Al-Qahtani def. Lamar Brown via submission (rear-naked choke) at 1:35 of Round 1


【PFL2023#06】レンフロがファブ・ファイブ。アルシラウィをワンツーで沈めて次に繋がるKO勝ち(MMAPLANET)

【PFL2023#06】最終回にTDを許すも、パンチ&右カーフのミランダがスプリットでマルチネスを振り切る(MMAPLANET)

【PFL2023#06】ATTの親友対決。ナタン・シュルチが、マンフィオをコントロールし涙のベスト4決定(MMAPLANET)

【PFL2023#06】レアルの剛腕が爆発。2Rにパンチ連打でテイラーの意識を断ち切り、プレーオフ出場確定(MMAPLANET)

【PFL2023#06】右ストレート、コンビから右フック、レイをパウンドアウトしたコラードがトップ4確定(MMAPLANET)

【PFL2023#06】1Rに倒せずもロペスをコントロールし続けたウマラトフが判定勝ちでベスト4入り(MMAPLANET)

【PFL2023#06】2戦連続クイックシックス!! マゴメドケリモフがザワダを初回KOで#01シードも獲得(MMAPLANET)

【PFL2023#06】西川大和はクローズドから動けず。TD&トップキープのバーゴスが4ポイント差の判定勝ち(MMAPLANET)

【PFL2023#06】奇妙な間を制したサディボウ・シが回転バック踵蹴りで3RKO勝ち。準決でレアルと対戦(MMAPLANET)

【PFL2023#06】カナダ勢対決は昨シーズン王者のオバメルシェが最終回にロメロをKOしてベスト4へ(MMAPLANET)

 6月23日にジョージア州アトランタのオーバータイム・エリート・アリーナで開催された『2023 PFL 6』試合結果。今回はライト級とウェルター級が行われ、ライト級はオリヴィエ・オウビン・メルシエ、シェーン・バーゴス、クレイ・コラード、ナタン・シュルチ、ブルーノ・ミランダ、アブドゥラ・アルクァフタニが勝利。ウェルター級はサディボウ・シ、マゴメド・マゴメドケリモフ、マゴメド・ウマラトフ、カルロス・レアル、ソロモン・レンフロが勝利しています。

 西川大和はシェーン・バーゴスに判定負けしプレーオフ進出を逃しています。



 大会ハイライト動画。続きを読む・・・
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【PFL2023#06】奇妙な間を制したサディボウ・シが回転バック踵蹴りで3RKO勝ち。準決でレアルと対戦

<ウェルター級/5分3R>
サディボウ・シ(スウェーデン)
Def.3R1分35秒by KO
ショーン・ミッチェル(豪州)

サウスポーのシが左前蹴りを繰り出す。ミッチェルは左ローから右ハイ、ゆったりとしたペースで試合が進む。シのインローに右を合わせようとしたミッチェルだが、左ミドルを蹴られる。完全にキックボクシング、それもパンチが少なく蹴り多用の奇妙な空気すら感じる初回になっている。そのなかで思い切り右オーバーハンドを空振りしたミッチェル、シは2度後ろ回し蹴りを見せた。終盤、勢いのある右カーフをシが入れたが、妙な5分だった。

2R、前に出て蹴りからパンチを見せるミッチェルに対し、シはパ―リングと蹴りという戦いを続ける。ミッチェルのシングルレッグも、足を取ったところで正座状態に。と、シの左ミドルから後ろ回し蹴りがヒットし、ミッチェルは動きを止めパンチを纏められる。それでも右を振るったミッチェル。ここでシはクリンチを選択する。残り70秒でテイクダウンを決めたシだが、ミッチェルもすぐに立ち上がる。バックから正対し、再びボディロックで倒したシはバタフライガードのミッチェルにパウンドを纏めて立ち上がった。

ハグでスタートした最終回、ライブベットはシの-17500という天文学的な数字に。前足で軌道の変わるハイを繰り出したシは、オーソに構えてスピニングヒールキック。アゴにカカトを受けたミッチェルは、この一撃で昇天した。これでウェルター級のレギュラーシーズンが終了、8月の準決勝はマゴメド・マゴメドケリモフ✖ マゴメド・ウマラトフ、カルロス・レアル✖サディボウ・シとなった。


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MMA MMAPLANET o PFL PFL2023#06 カルロス・レアル キック ディラノ・テイラー

【PFL2023#06】レアルの剛腕が爆発。2Rにパンチ連打でテイラーの意識を断ち切り、プレーオフ出場確定

<171.2ポンド契約/5分3R>
カルロス・レアル(ブラジル)
Def.2R1分13秒 by KO
ディラノ・テイラー(米国)

レアルが低い体勢で向かい合う。左ジャブを突くテイラー、レアルの右カーフにテイラーも右カーフで返した。テイラーの左ジャブがレアルの顔面に突き刺さる。レアルは右カーフからパンチに繋げるも、テイラーが右ショートを合わせた。レアルがインサイドから右ストレート。テイラーの右ローに右ストレートを合わせた。テイラーも右ショートのカウンターを連続で繰り出す。プレスを強めるレアルに対し、テイラーはカウンター狙いから押し返していく。

レアルは組みつくもテイクダウンできず。レアルの右をかわしたテイラーが左カーフキックを当てた。スイッチしながらサークリングするテイラーにケージを背負わせたレアルが、右ローを当てると、テイラーはダブルレッグで飛び込んだ。これをスプロールしたレアルが右ストレートを連続で当て、左ボディから打ち合いで右をまたもヒット。テイラーをケージに押し込んだ。

2R、テイラーが左ジャブを突く。頭を振って距離を詰めるレアルに対し、テイラーがストレートを伸ばすが、レアルの左フックが当たる。さらに肩ごしの右がヒット。テイラーにケージを背負わせて右を効かせたレアルが、グラつきながら離れるテイラーを追撃する。左右フックを叩き込み、もはや意識が飛んだまま立っているであろうテイラーに連打を浴びせてKO勝ちした。

初戦のクイックシックスに加え、ここでファブファイブとなったレアルが合計11pでプレーオフ出場を確定させている。


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【PFL2023#06】計量終了 バーゴスと西川大和の体格差は明白。バーゴスの先端部を捕えることができるか!!

【写真】体は違う。絶対ではないが、大きなことはアドバンテージになることは確かだ (C)PFL

23日(金・現地時間)、ジョージア州アトランタのオーバータイム・エリート・アリーナで開催されるPFL2023#06の計量が22日(木・土)に行われている。

ライト級とウェルター級のレギュラーシーズン最終戦。西川大和は逆転プレーオフ進出を賭けて、元UFCファイターのシェーン・バーゴスと対戦する。

ウェルター級でカルロス・レアルと対戦するディラノ・テイラーが計量失敗で-1Pのペナルティが与えられた。明日、クイックシックスを達成しても、総得点が5Pでテイラーはシーズン敗退、完全になる消化ファイトを戦うことに。


当然モチベーションの低下は避けられず、レアルは逆にボーナス獲得のチャンスが広がったといっても良いだろう。

(C)DAZN DAZN中継より、両者が正面を向いた時

西川とバーゴスは揃って155.8ポンド。

とはいえセレモニアル計量で向き合った時、そしてそれ以上に両者が正面を向いた際の体格差は明白だった。

本計量からセレモニアル計量まで、PLFの公式写真では西川も大きくなっていることは確かだ。

一方、バーゴスも巨大な膨らみ方は確認できないが腰回り、肩回り、大胸筋と厚みが増し、何よりも表情に生気が戻っている。

MMAは体格差が全てではないが、バーゴスはさらに戻すことが考えられるだけに、西川はコアから崩すのではなくて、打撃でもサブミッションでも如何に先端部を捕えることができるか。バーゴスが想定しない動きで、アゴ先、足首を捕えることがあればプレーオフ進出が見えてくる。

■視聴方法(予定)
6月24日(土・日本時間)
午前7時00分~DAZN

■ PFL2023#06対戦計量結果

<ライト級/5分3R>
オリヴィエ・オバメルシェ: 155.6ポンド(70.57キロ)
アンソニー・ロメロ: 155.8ポンド(70.66キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サディボウ・シ: 170.6ポンド(77.38キロ)
ショーン・ミッチェル: 170.8ポンド(77.47キロ)

<ライト級/5分3R>
ショーン・バーゴス: 155.8ポンド(70.66キロ)
西川大和: 155.8ポンド(70.66キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・マゴメドケリモフ: 171ポンド(77.56キロ)
ダービッド・ザワダ: 170.2ポンド(77.2キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・ウマラトフ: 170.4ポンド(77.29キロ)
ナイブ・ロペス: 170ポンド(77.11キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・コラード: 155.1ポンド(70.35キロ)
スティービー・レイ: 155.6ポンド(70.57キロ)

<ウェルター級/5分3R>
カルロス・レアル: 170.6ポンド(77.38キロ)
ディラノ・テイラー: 171.2ポンド(77.65キロ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ: 156ポンド(70.76キロ)
ハウシュ・マンフィオ: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
アレックス・マルチネス: 156ポンド(70.76キロ)
ブルーノ・ミランダ: 153.6ポンド(69.67キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジャラ・フセイン・アルシラウィ: 170.8ポンド(77.47キロ)
ソロモン・レンフロ: 169.4ポンド(76.83キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブライアン・ザーカー: 146.8ポンド(66.58キロ)
マイク・バーズリー: 144.4ポンド(65.49キロ)

<ライト級/5分3R>
アブドゥラ・アルクァフタニ: 144.8ポンド(65.68キロ)
ラマー・ブラウン: 146ポンド(66.22キロ)

【ライト級ランキング】
1位 3p オリヴィエ・オバメルシェ
2位 3p クレイ・コラード
3位 3p ブルーノ・ミランダ
4位 3p ナタン・シュルチ
──────────────────────────────────
5位 3p ハウシュ・マンフィオ
6位 0p アレックス・マルチネス
7位 0p シェーン・バーゴス
8位 0p西川大和
9位 0p スティービー・レイ
10位 0p アハメッド・アミール
11位 0p アンソニー・ロメロ

【ウェルター級ランキング】
1位 6p マゴメド・マゴメドケリモフ
2位 6p マゴメド・ウマラトフ
3位 6p カルロス・レアル
4位 5p サディボウ・シ
──────────────────────────────────
5位 3p ナイブ・ロペス
6位 0p ショーン・ミッチェル
7位 0pジャラ・フセイン・アルシラウィ
8位 0p ダービッド・ザワダ
9位 0p ディラノ・テイラー
10位 0p ソロモン・レンフロ

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【PFL2023#06】ウェルター両マゴメドは安泰か。混戦ライト、西川大和と対戦バーゴス「2Rには終わる」

【写真】バーゴスはバーチャル会見の最後にVサインを見せていた (C)PFL

23日(金・現地時間)、ジョージア州アトランタのオーバータイム・エリート・アリーナでPFLレギュラーシーズン最終戦=PFL2023#06が開催される。

ライト級とウェルター級の第2戦、両階級は対照的な状況にある。西川大和が出場し、シェーン・バーゴスと戦うライト級は第1戦ではボーナス獲得選手がなく、1位から5位までが3Pで6位以下が0Pと、いくらでも順位変動があり得る。

【ライト級ランキング】
1位 3p オリヴィエ・オバメルシェ
2位 3p クレイ・コラード
3位 3p ブルーノ・ミランダ
4位 3p ナタン・シュルチ
──────────────────────────────────
5位 3p ハウシュ・マンフィオ
6位 0p アレックス・マルチネス
7位 0p シェーン・バーゴス
8位 0p西川大和
9位 0p スティービー・レイ
10位 0p アハメッド・アミール
11位 0p アンソニー・ロメロ

対してウェルター級は1位から3位がクイックシック獲得の6P、4位が5P。5位のみが勝ち点のみの3Pと、初戦はボーナスラッシュだった。

【ウェルター級ランキング】
1位 6p マゴメド・マゴメドケリモフ
2位 6p マゴメド・ウマラトフ
3位 6p カルロス・レアル
4位 5p サディボウ・シ
──────────────────────────────────
5位 3p ナイブ・ロペス
6位 0p ショーン・ミッチェル
7位 0pジャラ・フセイン・アルシラウィ
8位 0p ダービッド・ザワダ
9位 0p ディラノ・テイラー
10位 0p ソロモン・レンフロ


第2戦のライト級のマッチアップでは、ポイントを獲得している者同士の対戦は4位のナタン・シュルチと5位のハウシュ・マンフィオのみ。首位のオリヴィエ・オバメルシェは今回から参戦のアンソニー・ロメロ、2位のクレイ・コラードはスティービー・レイ、3位のブルーノ・ミランダはアレックス・マルチネスと戦う。

ロメロ、レイ、マルチネスの下位勢3者は、基本的に6点や5点を強引に狙ってくることのないファイターが相手だ。つまり、フィニッシュへの壁が高くなる。

対して、西川とバーゴスは0点同士。つまり、両者揃ってクイックシックスかファブファイブ狙いのファイトとなる。そのバーゴス自身、メディアデーで以下のように語っており、最低でも5P獲得を宣言している。

シェーン・バーゴス
「クイックシックスか、2Rでフィニッシュしないといけない。この試合の厳しいところは、ずっと倒さないといけないということが頭から離れないことだ。ただ結局のところは、どの局面でも俺が上回っている。だから第一優先であり、ゴールであるクイックシックスをもぎ取るよ。年齢は関係ない。そして、どれだけハイレベルなコンペティションをしてきたか。彼は試合数こそ多くても、PFLのような舞台では戦ってこなかった。俺は上の舞台で戦ってきたからね。彼は俺が向き合ってきたようなハードな戦いの経験はないんだよ。そういう経験の違いがあるから、12歳年上の俺の方が予想で有利とされている。

ただ、あのキッドも俺も同じ状況にある。どちらもボーナスが必要で、少しでも早く勝たないといけない。そういう相手と戦うのだから、ファンも楽しめる試合になることは間違いない。そして勝つのは俺だ。この試合は2Rにいくことはない……いや2Rには終わる。彼は格上の俺に勝てば、それなりの評価を得ることになるだろう。ただし、倒さないとプレーオフには進めない。だから、互いに前に出る試合になるはずだ」

「前回の試合の負けを払拭したい」という言葉が幾度となく聞かれたバーゴスに対し、会見のなかった西川がどのような想いであるのかは伺い知れない。

ただし、ボーナス2点獲得が最低限だとしても、西川は何も試合開始直後から乾坤一擲の勝負に出る必要は一切ない。逆に自らが格上だと明言している点からも、バーゴスはプレーオフ出場に向けて精神的負荷が相当に掛かっている。

ならば、西川はそんな相手を焦らしても良いはずだ。そうすればバーゴスは、多少荒くなっても前に出てきて、隙だけでなくミスを犯す確率も高まる。西川は2Rまでのフィニッシュ勝利必達のために、最初の5分を有効に使って活路を見出して欲しい。

ライト級と真逆の混戦となっているウェルター級は首位のマゴメド・マゴメドケリモフが、8位のダービッド・ザワダと。2位のマゴメド・ウマラトフが5位で3P獲得のナイブ・ロペスと戦う。ロペスがどこまで頑張れるのかも焦点になるが、この2人が勝ち点だけでなくボーナスを手にする可能性は高い。

3位のカルロス・レアルは、9位のディラノ・テイラーと戦い、4位のサディボウ・シは6位のショーン・ミッチェルが相手となる。下位勢、テイラーはボーナス獲得ファイトで逆転プレーオフもあり得るか。他方ミッシェルは判定勝ち狙いになって然りのシを崩すのは厳しそうだ。

■視聴方法(予定)
6月24日(土・日本時間)
午前9時00分~DAZN

■ PFL2023#06対戦カード

<ライト級/5分3R>
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)
アンソニー・ロメロ(カナダ)

<ウェルター級/5分3R>
サディボウ・シ(スウェーデン)
ショーン・ミッチェル(豪州)

<ライト級/5分3R>
ショーン・バーゴス(米国)
西川大和(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・マゴメドケリモフ(ロシア)
ダービッド・ザワダ(ドイツ)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・ウマラトフ(ロシア)
ナイブ・ロペス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・コラード(米国)
スティービー・レイ(英国)

<ウェルター級/5分3R>
カルロス・レアル(ブラジル)
ディラノ・テイラー(米国)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
アレックス・マルチネス(パラグアイ)
ブルーノ・ミランダ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジャラ・フセイン・アルシラウィ(ヨルダン)
ソロモン・レンフロ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブライアン・ザーカー(メキシコ)
マイク・バーズリー(米国)

<ライト級/5分3R>
アブドゥラ・アルクァフタニ(サウジアラビア)
ラマー・ブラウン(米国)

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【PFL2023#06】最高にヒリヒリする舞台が整った。西川大和、シーズン最終戦はシェーン・バーゴスと!!

【写真】バーゴスはUFCで8勝3敗、カブ・スワンソンやシャルル・ジョーダン、マクワン・アルミカニらに勝利してきた。クレイ・コラードに続き、キャリア最強の相手と西川は戦うことになる(C)PFL

6月23日(金・現地時間)にジョージア州アトランタのオーバータイムエリート・アリーナで開催されるPFL2023#06の対戦カードが発表され、西川大和がシェーン・バーゴスと戦うことが明らかとなっている。

ライト級とウェルター級のレギュラーシーズン2戦目=最終戦。西川は現在0Pでランク8位、バーゴスは7位ながら同じく0Pという状況にある。

【ライト級ランキング】
1位 3p オリヴィエ・オバメルシェ
2位 3p クレイ・コラード
3位 3p ブルーノ・ミランダ
4位 3p ナタン・シュルチ
──────────────────────────────────
5位 3p ハウシュ・マンフィオ
6位 0p アレックス・マルチネス
7位 0p シェーン・バーゴス
8位 0p西川大和
9位 0p スティービー・レイ
10位 0p アハメッド・アミール
11位 0p アンソニー・ロメロ

とはいっても上のランキングを見てもらっても分かる通り、オープニングラウンドの5試合は全て判定決着。ディフェンディング・チャンピオンのオリヴィエ・オバメルシェ以下、5人の勝者も3Pとしか獲得していない──という見方が成立する。


もちろん、この5名は判定勝ちだけで3Pと加算することができ、下位5選手が追いつくにはクイックシックスこと初回フィニッシュの3Pのボーナス獲得が絶対だ。

現状、そのオバメルシェはハメッド・アミールの欠場により、シーズン合流となったアンソニー・ロメロと謎の同朋対決となり、着実にポイントが加算されることが予想される。他の上位勢はクレイ・コラードがスティービー・レイ、ブルーノ・ミランダはアレックス・マルチネス、ナタン・シュルチはハウシュ・マンフィオと元世界王者対決となり、0Pに終わる可能性も十分にあり得る。

2023 PFL 3 Las Vegas at the The Theater at Virgin Hotels in Las Vegas, Nevada, Friday, April 14, 2023. (Cooper Neill / PFL)

自然、西川とバーゴスのような下位のファイターは、ボーナス獲得に舵を切ったファイトを心掛けるだろう。その西川とバーゴスにとって、好条件となるのは試合順だ。

メインカードの上から3番目、彼らの試合の後に控えるライト級戦はオバメルシェ✖ロメロのみ。つまり他のファイターの得点状況、シーズンの趨勢が見えてからの試合となる。いってみれば、その以前の試合を終えた時点で6P以上が何選手いるのか。そこで西川とバーゴスの試合の入り方が決まる。

MMAは勝利が絶対──というなかで、PFLのフォーマットは勝ち上がるために、試合開始直後から一か八かの行ってこい勝負をすることに対して、理が存在している。

そのような状況になった時に、問われるのはフィニッシュ力。そして西川は真っ向勝負の打撃戦をバーゴスとやり合える能力の持ち主だ。もちろんKO負けの確立は上がるが、KO勝ちの可能性も増える。加えて20歳で30戦以上の公式戦を経験しているとはいえ、西川のボディはフレッシュだ。

ダメージを受ける戦いをスマートな彼は避けてきた。対して一回り上のバーゴスは4つの敗北のうち、2試合がKO負け。目に見えて打たれ弱さはないが、西川は打ち合いを仕掛けても良い状況&相手といえる。西川のプレイオフ進出へのもう一つの方法論は、思い切って引き込み三角を狙うというもの。

早熟な西川は、少しでも早い成功を手にするために、現状はレスリング勝負をすることなく、自らのスタイルを築いてきた。引き込み上等のファイトは、自身のレスリング力が不足していることを把握した上での選択だ。

今回は下から削る時間はない。汗のないうちに極めることが必要なため、その仕掛けも最初の一発、もしくは2度のアテンプトが限界だ。もちろん、バーゴス戦開始までのランキング状況次第だが、短期決戦モードの西川──その真価が問われる最高の舞台が整うシーズン最終戦となる。

■視聴方法(予定)
6月24日(土・日本時間)
午前7時00分~DAZN

■ PFL2023#06対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)
アンソニー・ロメロ(カナダ)

<ウェルター級/5分3R>
サディボウ・シ(スウェーデン)
ショーン・ミッチェル(豪州)

<ライト級/5分3R>
シェーン・バーゴス(米国)
西川大和(日本)

<ライト級/5分3R>
クレイ・コラード(米国)
スティービー・レイ(英国)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・マゴメドケリモフ(ロシア)
ダービッド・ザワダ(ドイツ)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・ウマラトフ(ロシア)
ナイブ・ロペス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
カルロス・レアル(ブラジル)
ディラノ・テイラー(米国)

<ライト級/5分3R>
アレックス・マルチネス(パラグアイ)
ブルーノ・ミランダ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジャラ・フセイン・アルシラウィ(ヨルダン)
セドリック・ドゥンベ(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ブライアン・ザーカー(メキシコ)
マイク・バーズリー(米国)

<ライト級/5分3R>
アブドゥラ・アルクァフタニ(サウジアラビア)
ラマー・ブラウン(米国)

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