カテゴリー
MIKE MMA o UFC   カムザット・チマエフ コナー・マクレガー ネイト・ディアス マイケル・チャンドラー

ネイト・ディアス「マイケル・チャンドラーとやってやる。UFCは契約書を送ってこい」

デイナ・ホワイトがマイケル・チャンドラー vs. コナー・マクレガーの可能性について言及(2022年05月10日)

デイナ・ホワイトがネイト・ディアス vs. カムザット・チマエフの可能性について言及/ネイトとチマエフが舌戦(2022年05月10日)

 こちらの続報。



 ネイト・ディアスがツイッターで「7月30日(UFC 277)、170ポンドだ」「レコードのためだけにオリヴェイラを絞め落としてやるよ。簡単にな」とコメント。


 するとそれに対しマイケル・チャンドラーが「俺はそこにいる。素早く切り替えろ。頭をこっちに向けろ」とコメント。


 するとネイトは「UFCは俺を1年間干したし、現在チャンドラーは明らかに戦う準備ができている。契約書を送る時だ」とコメントしています。続きを読む・・・
カテゴリー
MMA o UFC   カムザット・チマエフ ネイト・ディアス

デイナ・ホワイトがネイト・ディアス vs. カムザット・チマエフの可能性について言及/ネイトとチマエフが舌戦


 『UFC 274: Oliveira vs. Gaethje』試合後会見でデイナ・ホワイトがネイト・ディアス vs. カムザット・チマエフの可能性について言及し以下のコメント。

「いくつかあった候補のひとつで想定カードだ。まだ何も決まっちゃいない。ただの想定カードで、それらの中には決まったものとそうでないものもある」

 7月2日の『UFC 276: Adesanya vs. Cannonier』を目指しているそうですが、どうなるかは分からないとのこと。


 これに対しネイト・ディアスはツイッターで「カムジッツ(※わざと間違えている?)とコナーなんて女々しい故障者リスト入りしてるのに、どうしてそういうクソみたいな話をしているのか分からんな」とコメント。


 それに対しチマエフは「10回も試合を拒否したビッチ野郎が口を開けるなんて恥ずかしくないのか」と返答しています。続きを読む・・・
カテゴリー
MMA o UFC   その他 アレックス・ヴォルカノフスキー カムザット・チマエフ ジョン・チャンソン ティーシャ・トーレス ピョートル・ヤン

『UFC 273: Volkanovski vs. The Korean Zombie』メディカルサスペンション/152発の打撃を浴びたジョン・チャンソンは僅か14日間の出場停止


 フロリダ州が『UFC 273: Volkanovski vs. The Korean Zombie』のメディカルサスペンションを公表。ティーシャ・トーレスが無期限出場停止でその他の選手は45日間以内でした。フロリダ州はネバダ州と違いケガの詳細についての発表はありません。

 メインイベントのアレックス・ヴォルカノフスキーとジョン・チャンソンは共に14日間。ジョンは152発の打撃を浴びて、そのうち有効打が138発でしたが、それでも対戦相手のヴォルカノフスキーと停止期間は同じでした。

 他ではアルジャメイン・スターリング30日間に対してピョートル・ヤンが45日間、カムザット・チマエフ30日間に対してギルバート・バーンズはサスペンション無しでした。続きを読む・・・
カテゴリー
Brave CF BRAVE CF58 K-MMA MMA MMAPLANET o ROAD FC UFC アクセル・ソラ カムザット・チマエフ キム・テキュン ナルザン・アキシェフ ハイル・コートルツァ バッバ・ジェンキンス ホン・イェリン ミズワディレ・ハロンワ ミハイル・コートルツァ ラ・インジェ ルイス・フィリッピ・ディアズ レオ・サントス ロマン・ボガトフ

【BRAVE CF58】育成路線も国際戦。ビジネス度外視、キム・テキュンの相手は元UFCロマン・ボガトフに

【写真】キャリア12勝1敗のボガトフ。キム・テキュンは9勝0敗だ(C)BRAVE CF

10日(日・現地時間)、BRAVE CFが30日(土・同)に韓国はインチョンのインチョン・サムサン・ワールド体育館で開催するBRAVE CF58のメインで、同国のエースといえるキム・テキュンがロマン・ボガトフと対戦することが発表されている。

ロシアのウクライナ侵攻に関して、対ロ経済制裁に加わる韓国はロシア側からも非友好国リストに挙げられている。とはいえ欧州、米国、日本と同様に韓国の国際企業の本音もロシアとの関係を維持したいことには変わりない。

そんななかキム・テキュンの相手がロシアのボガトフに決定──The Beast Championshipとの共同開催ながら、BRAVEの本気度が伝わってくるメインだ。


ボガトフはM-1ライト級王者からUFCに進出も、レオ・サントス戦でグラウンドでの頭部へのヒザ蹴りで2Pのマイナスを含め、アイポークなど反則もあり1度の判定負けでリリースされ、BRAVE CFを新天地に選んだ。

BRAVE CFでは昨年1月に11勝1敗(※当時)のナルザン・アキシェフ戦では初回にバッククラブからRNCを取られかけるピンチをしのぎ、テイクダウン&コントロールで逆転勝ちを収めた。第2戦は6月のアブドゥルムタリプ・ギエルベコフ戦。バーレーンのKHK MMA所属のダゲスタン人ファイターを相手に、初回に打撃に圧倒され2Rもスピニングバックフィストでダウンを喫しながら、判定勝ちを収め現時点で2連勝中だ。

キム・テキュンもアキシェフ戦で初回にフックを被弾してダウンを奪われており、そこからの逆転勝ちしているだけに実力は伯仲しているか。いずれにせよ、キム・テキュンはいかにテイクダウン狙いを切り続けることができるか。

今時珍しく、ブレイクが余り入らないBRAVE CF方式のレフェリングが韓国でも見られるのであれば、勝負の鍵はその一点に集約されるといっても過言でない。

そんなキム・テキュン✖ボガトフのフェザー級戦は、バッバ・ジェンキンスの返上したベルトを巡り、年内には対戦もあり得ると見られていた。その両者が、タイトルを賭けることなくインチョンで相対する──望外な一戦ともいえる。

実のところBRAVE CFではキム・テキュンの対戦相手に日本人ファイターとも交渉していたが、複数回マルチイヤー契約がまとまらず今回は実現しなかった。BRAVE CFに必要なのはBRAVE CF内におけるストーリー創りで、王者がUFCへ──というフィーダーショー的な参戦を求めてない。それだけに日本人ファイターの参戦は実現しなかったが、キム・テキュン✖ボガトフは彼らのポリシーに則したマッチアップといえる。

この他、韓国から出場がアナウンスされていた4選手のカードも明らかとなっている。元Road FCミドル級王者のラ・インジェは南アフリカのミズワディレ・ハロンワと戦う。

2020年11月のドミニク・ショーバー戦以来、1年5カ月振りの実戦復帰となるハロンワはキャリア6勝1敗、唯一敗北を喫した相手は現UFCのカムザット・チマエフだ。チマエフのテイクダウン&コントロールに屈したが、ハロンワはワンツーからスピニングバックフィストでのKO勝ちもあるアグレッシブなストライカーだ。

スピニングバックフィストで勝利した際には、回転弾を受けた相手の意識が跳び、足がふらつく状態から倒れるまでの1秒もない間に2発、3発と追撃のパンチを入れている。勝負時を逃さないハロンワ、その殺傷能力の高さはラ・インジェにとっても非常に怖い相手となるだろう。

大ベテラン=イム・ジュンスは、同じ韓国からヘビー級の新鋭キム・ミョンワンと戦う。39歳、26戦目のイム・ジュンスに対し、キム・ミョンワンは24歳で戦績4勝1敗と、世代交代マッチの様相を呈している。

昨年6月にDouble GFCで女子アトム級王座決定戦に出場したホン・イェリンは、バリ在住のシンガポール人ファイター=、ジリアン・ゴーと戦う。この対戦も一度は日本の老舗プロモーションでベルトを巻いていたベテラン人選手に声が掛けられたが、経験値が違うという理由で見送りに。経験の差が論じられるのはK-MMAの慣わしとは考えにくく、BRAVE CF本体の意向と思われる。

「ネームバリュー、戦績は問わない。BRAVE CFが育てる」と言うモハメド・シャヒドBRAVE CFの方針に則したケースでは、キャリア3勝0敗1分のチョン・ヨンスが、サウジアラビア人ファイターで4勝0敗のアブドゥラ・アルクァフタニと戦うフェザー級マッチ。そしてロ2戦目のチャン・ユンソンの2勝0敗のフランス人選手アクセル・ソラと戦う(※ソラはIMMAFなどアマで19勝5敗のキャリアがある)77キロ契約戦、この2試合などは育成路線と捉えることができる。

この他、既報の通りマルチン・バンデル✖ルイス・フィリッピ・ディアズ、ミハイル・コートルツァ✖マチェク・ギエルシェウスキ、ロランド・ディ✖オ・テホクが組まれるBRAVE CFにとって初の韓国大会。

タイトルを巡る戦い、育成路線ともに国際戦が組まれており──いかにもーレーン王国が司るMMAイベント、ビジネス度外視、新しいMMAワールドの構築を目指す戦い模様が繰り広げられそうだ。

The post 【BRAVE CF58】育成路線も国際戦。ビジネス度外視、キム・テキュンの相手は元UFCロマン・ボガトフに first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFC UFC273   カムザット・チマエフ キック ジルベウト・ドゥリーニョ

【UFC273】MMA史に残る魂の殴り合い。チマエフがドゥリーニョを破り「この痛みも大好きだ」

<ウェルター級/5分3R>
カムザット・チマエフ(スウェーデン)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)

右前蹴りを2発見せたチマエフが、右を振るって組みつく。ケージを背負ったドゥリーニョは、シングルで持ち挙げられると、ウィザーでカタヒザをついて耐えるが左のパンチを受ける。腰を引いて、ドゥリーニョのバランスを崩してバックに回ったチマエフは前転にも、バックを取り続け胸を合わせてトップを取り、余裕をもってスタンドに戻る。

カーフで姿勢を乱させたドゥリーニョはワンツー、チマエフもワンツーを入れてスイッチする。ミドルを返し、右を振るうドゥリーニョが左フックを当てる。チマエフは右オーバーハンド、左フックと力強いパンチを繰り出す。大きな踏み込みでパンチを振るうドゥリーニョは、あごが上がり気味なのが気になる。

それでもドゥリーニョが近距離での打ち合いでも右を当て、チマエフはスリップしてから距離を取り直しカーフを蹴る。左ミドルで前に出たチマエフの右ジャブで、ドゥリーニョがダウン。クローズドガードの中からパンチ&エルボー、ドゥリーニョも下からパンチを返しチマエフがスタンドに戻る。レフェリーがドゥリーニョを立たせると、ドゥリーニョは左ボディ、右フックを見せて時間となった。

2R、右ローを蹴ったチマエフはワンツーをバックステップでかわすと、右フックにダブルレッグを合わせれても切る。スイッチをして右ジャブから左を入れたチマエフに、ドゥリーニョも右を打ち返し右ミドルを決める。チマエフはオーソに戻し、右オーバーハンド。ドゥリーニョが右フックを決める。ここでチマエフは前に出てサウスポーの構えで右ジャブ、ドゥリーニョのシングルレッグを切る。

と右を振って前に出たチマエフに、ドゥリーニョの右が当たる。姿勢を乱したチマエフはパンチを続けるが、ドゥリーニョも打ち返しクリンチ・アッパーを連打する。間を取った両者、ドゥリーニョはワンツーで前に出る。右に右を合わせたチマエフは、ダブルレッグから引き込んだドゥリーニョに鉄槌を落とそうとする。Zハーフガードから腹を蹴って立ち上がったドゥリーニョは、右を受けても左フックからボディを殴る。右を思い切り振るうチマエフは、ボディを受けても右で圧力をかける。右を当てて前に出たチマエフだが、ここで右を当ててダウンを奪ったドゥリーニョが、サッカーボールキックを蹴ってしまう。

これは当たらなかったが、チマエフはテイクダウンへ。終了後にも離れないチマエフを蹴り上げたドゥリーニョの頭をチマエフが張ろうとし、レフェリーが割って入った。

最終回、ジャブを伸ばすチマエフは右を振り下ろすタイミングを計っているか。左に右を合わせたチマエフは、右ジャブを入れオーソに構えるとシングルレッグを切る。それでボディロックでテイクダウンを狙ったドゥリーニョは、離れたチマエフの右を受けて動きが止まる。頭が下がったドゥリーニョにパンチを連続で打ち込むチマエフは、ここでシングルレッグを選択する。

チマエフは足を放して離れると、ドゥリーニョはジャブにケージを背負う。それで左を伸ばすドゥリーニョが右を打っていく。空振りし姿勢を乱したドゥリーニョに、チマエフが右の前蹴りを入れアッパーを振るう。ドゥリーニョもワンツーを返して左ジャブ、さらにワンツーを打ち込む。チマエフが右を打ちながら前に出る。ドゥリーニョは左ハイから、右を伸ばす。まさに肉弾戦、残り45秒でドゥリーニョが右を思い切り3発打っていく。

勢いが落ちたように見えたチマエフも前に出る。残り10秒で跳びヒザを見せたチマエフのボディに前蹴りを入れたドゥリーニョ。最後まで打ち合い、下がらないで戦いを続けた両者は、タイムアップ後もテンション高めに健闘を称え合った。

初回にダウンを奪ったチマエフ、2Rにはダウンを取ったのはドゥリーニョだ。最終回も互いに攻め、攻められる展開が続き──ジャッジは3者とも29-28でチマエフを支持、デビュー以来の連勝を11に伸ばした。

凄まじい攻防を終え、言葉を交わした両者。勝者は「本当にタフだった。ここまでとは思っていなかった。最初は思ったように戦えていた。ハードトレーニングをしてケガもなかった。でも、マジで彼は強かった。今は幸せだ。11試合連続でフィニッシュできなかったし、流血して疲れた。でも、この痛みも大好きだ」と話した。

一方、ドゥリーニョは「驚いたかい? 彼はランク外? 僕はランク2位だけど、誰とだって戦う。僕のゴールはチャンピオンになることだから。一番タフな相手と戦っていたいんだ。ここにいることが光栄だ。サンフォードの皆に感謝している。僕は止まらない」と話し大きな歓声を浴びた。


The post 【UFC273】MMA史に残る魂の殴り合い。チマエフがドゥリーニョを破り「この痛みも大好きだ」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR LFA MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship UFC UFC273   アレクセイ・オレイニク アレックス・ヴォルカノフスキー イアン・ギャリー カムザット・チマエフ ケイ・ハンセン ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク ジョン・チャンソン ジルベウト・ドゥリーニョ ティーシャ・トーレス ピエラ・ロドリゲス ピョートル・ヤン マイク・マロット マッケンジー・ダーン マーク・マドセン

【UFC273】トーレス戦を控えたマッケンジー・ダーン─02─「KOで勝っても、私は柔術を代表している」

【写真】フェイスオフでは、この後に笑顔で言葉をかわし握手をしたマッケンジーとトーレス(C)Zuffa/UFC

9日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催れるUFC273で、ティーシャ・トーレスと戦うマッケンジー・ダーン・インタビュー後編。

柔術家がMMAに転向する際、グラスルーツショー→フィーダーショーという道順でなく、ONEのようなビッグショーと契約することが増えてきた。対してマッケンジーはフィーダーショーで経験を積みUFCとサインを果たした。

それこそ──柔術界で成し遂げたように、じっくりと腰を据えてMMAの世界でも頂点に立つことを目標する彼女の姿勢の表れだった。

<マッケンジー・ダーン・インタビューPart.01はコチラから>


──柔術の練習は続けていますか。

「柔術は試合の直前になってから始めることが多いわ。今回も父(メガトン・ディアス)とファイトの4週間前になってから練習を再開した形ね」

──トップ・グラップラーがMMA転向する際、柔術家としてのネームバリューを生かしマッケンジーのようにLegacy FCやLFAなどフィーダーショーでキャリアを積むことなくONEやBellatorなどビッグプロモーションと契約するケースが増えています。

「良いことだと思うわ。ONE Championshipがグラップラーに支払うファイトマネーは高いって聞くし。彼らがどれだけシリアスにMMAファイターとして成功を収めようとしているのかは私は分からないし、経験してみたいってことだと思うの。実際、ほとんどが柔術から離れているわけじゃないし。私は柔術を愛しているわ。そして柔術界で頂点を極めた。最高のキャリアを築き、最高の時間を過ごしたわ。

セミナーをたくさんして。試合もたくさん出た。ビッグトーナメント、スーパーファイトで戦い続けたわ。だから十分にお金を得ることもできた。私は柔術を離れ、MMAでトップを目指しているの。ベルトを巻くまで、時間をじっくりとかけてね。MMAでも柔術と同じように大きなことをやり遂げたいと思っている。

ONEのような大きな舞台でグラップラーが、良いファイトマネーを得ることは素晴らしいことよ。だって彼らはそんなに長い間、MMAを戦うつもりはないだろうし。なら条件の良いところ、グラップラーの価値を認めてくれるところで戦うべきよ。

UFCは最もタフなファイターが集まっている場所で、レベルも最高に高い。ここで戦いたいなら、戦場を変えるでしょうし。何より、皆がONEで良い活躍ができていることはグラップリング界や柔術界のためにも素晴らしいことだと思うわ」

──ただしマッケンジーはそうはしなかったということですね。

「ファンの皆は私のキャリアを追っている方が楽しいんじゃない? だって皆にMMAファイターとしての成長過程も見てもらっているのだから。ONEで戦っているグラップラーは、私のようにスタンドファイトをしていないでしょ? 彼らは即グラウンドで戦おうとしているわ。それはそれで凄いって思うけど、皆はグラップラーのスタンドでの成長だって見たいだろうし。私が鼻を骨折して戦う姿とか──それでも私が負けずに戦い続ける姿を、ね」

──ノー。マッケンジー、激しい戦いは見たくても鼻の骨を折るところなんて見たくないですよ(笑)。ケガをせずに戦って欲しいとファンも思っています。

「アハハハハ。きっと、そんなところが好きファンもいるわよ(笑)。私は母であり、妻でもある。そんな1人の女性が色々と学ぶ過程で、鼻を折ったわけだし。それも私の成長を見てもらっていると思っているわ。そして、その試合よりも次の試合で成長した姿を見てもらう。私の試合を見てくれる人のなかには、柔術を練習している人だっているはず。そんな人たちの中には少数でも『自分だって練習すれば、ああやって戦えるようになる』と思ってくれる人もいるでしょうし。私にインスパイアされる人がいる……だから私はいつだって柔術、グラップリングを代表してMMAを戦っているつもりよ。

KOで勝っても、私は柔術ガールを代表しているの。柔術を練習している誰もが、ベストの中をベストを目指して練習すれば、私のように打撃も成長できるから」

──そんなマッケンジーにこういうことをいうのは失礼かもしれないですが、パンデミック以降WNOのようなグラップリングのプロ大会が盛んになってきました。マッケンジーはああいうトップグラップリング・イベントで戦うことは考えていないですか。

「100パーセント、戦ってみたいわよ。私も柔術よりもグラップリングの試合を視ることの方が多くなっているし。グラップリングは柔術と違うプラットフォームのイベントを確立させたわよね。もちろんMMAにプライオリティをおいているけど、グラップリング大会からのオファーをいつだって待っているわ。MMAの試合がない時なら、グラップリングのスーパーファイトをぜひとも戦ってみたいって。

特にめきめきと力をつけている新しい世代のグラップラーたちと、競い合いたいと思っているの。そういう機会があれば、グラップリングに戻ってみたいわ」

──WNOにナンバーワンが戻って来る。最高ですね、そんな機会が巡ってくると。

「ありがとう。そう言ってもらえて、凄く嬉しいわ。私もその日が来るのが願っているわ」

──そんな日を夢見ながら、土曜日の試合です。マッケンジーが言ったようにタフな試合になることが予想されます。とはいえティーシャはトップどころに負け、それ以外には勝つというハッキリした結果が出ています。つまり彼女に勝たないとトップの1人して認識されません。

「この試合で勝てば、私は次のレベルへ進むことができる。女子MMAのなかでも、今いる場所とは、一段違う場所へ進める。それぐらいの感覚でいるわ。トップの戦い──私が目指してきた場所へね。凄く大切な試合だし、PPVカードになっていることも重要で。私のことを知らない人にも、試合を視てもらえる。そして、一風変わった戦い方をする女子ファイターは、チャンピオンになる可能性を持っているって思ってもらえるようになる」

──ティーシャは常にアグレッシブなので、危険な相手ではありますが、逆に組みやすい相手かもしれないです。ジャブで突き放して、テイクダウン防御に徹する相手よりも。

「その通りよ。だから、この試合が楽しみだったの。彼女は動きが多いファイターよ。攻めるために動いている。グラップラーは、そういう相手の方が戦いやすいから。それに彼女は私より背が低い、だからパンチを当てるために近づいてくることは確実で。

そこを捕獲するわ。テイクダウンの絶好の機会になるし。そうね……この試合で、私は一本勝ちするわ。未来の世界チャンピオンがここにいる──そういう試合を世界に披露しようと思っている」

──マッケンジー、今日もありがとうございました。最後に日本のMMAファン、柔術好きの人たちに一言お願いします。

「アリガト。皆の応援に感謝しているわ。最高の試合を皆のためにするわ。ファンの皆の存在が、強くなろうというモチベーションになっているの。I LOVE JAPAN、皆のために戦うわ!!」

■視聴方法(予定)
4月10日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWライブ

■UFC273計量結果

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ヴォルカノフスキー: 144.5ポンド(65.54キロ)
[挑戦者]ジョン・チャンソン: 144.5ポンド(65.54キロ)

<UFC世界バンタム級統一戦/5分5R>
[正規王者]アルジャメイン・ステーリング: 134.5ポンド(61.0キロ)
[暫定王者]ピョートル・ヤン: 134ポンド(60.78キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ: 170ポンド(77.11キロ)
カムザット・チマエフ: 170ポンド(77.11キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
マッケンジー・ダーン: 115.5ポンド(52.38キロ)
ティーシャ・トーレス: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ライト級/5分3R>
ビンチ・ピチェル: 155.5ポンド(70.53キロ)
マーク・マドセン: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー: 170.5ポンド(77.34キロ)
ダリアン・ウィークス: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク: 252.5ポンド(114.53キロ)
マルチン・ティブラ: 253ポンド(114.75キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
アスペン・ラッド: 136ポンド(61.69キロ)
ラケル・ぺニントン: 134.5ポンド(61.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル: 170.5ポンド(77.34キロ)
マイク・マロット: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アレクセイ・オレイニク: 244ポンド(110.67キロ)
ジャレッド・ヴァンデラ: 266ポンド(120.65キロ)

<ミドル級/5分3R>
アンソニー・ヘルナンデス: 186ポンド(84.37キロ)
ジョシュ・フレムド: 185.5ポンド(84.14キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス: 115ポンド(52.16キロ)
ケイ・ハンセン: 118.5ポンド(53.75キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジュリオ・アルセ: 136.5ポンド(61.91キロ)
ダニエル・サントス: 135ポンド(61.24キロ)

The post 【UFC273】トーレス戦を控えたマッケンジー・ダーン─02─「KOで勝っても、私は柔術を代表している」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA o UFC   カムザット・チマエフ コルビー・コヴィントン

デイナ・ホワイト「カムザット・チマエフがギルバート・バーンズに勝ったら次はコルビー・コヴィントンと対戦させる」


 デイナ・ホワイトが『UFC 273: Volkanovski vs. The Korean Zombie』で行われるギルバート・バーンズ vs. カムザット・チマエフについて以下のコメント。

「もしカムザット・チマエフが勝ったら、次はコルビー・コヴィントンと対戦させると思う。次の『UFC on ABC』シリーズでやらせる。理想を言えば、全てが上手く行けば、土曜の夜にカムザットが勝つのであれば、カムザット vs. コルビーを組みたい」

 ギルバート・バーンズはこれを聞いたら良い気はしないでしょうね。続きを読む・・・
カテゴリー
MIKE MMA o UFC YouTube   アレックス・ヴォルカノフスキー カムザット・チマエフ ケイ・ハンセン ジョン・チャンソン ティーシャ・トーレス ピエラ・ロドリゲス ピョートル・ヤン フリオ・アルセ マッケンジー・ダーン マーク・マドセン

『UFC 273: Volkanovski vs. The Korean Zombie』前日計量動画/2選手が計量ミス

UFC 273 weigh-in results: Two fighters miss weight but key bouts official(MMAJunkie)
MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Alexander Volkanovski (144.5) vs. Chan Sung Jung (144.5) – for featherweight title
・Champ Aljamain Sterling (134.5) vs. interim champ Petr Yan (134) – for bantamweight title
・Gilbert Burns (170) vs. Khamzat Chimaev (170)
・Mackenzie Dern (115.5) vs. Tecia Torres (115.5)
・Mark Madsen (155) vs. Vinc Pichel (155.5)

PRELIMINARY CARD (ESPN/ESPN+, 8 p.m. ET)

・Ian Garry (170.5) vs. Darian Weeks (170.5)
・Jairzinho Rozenstruik (252.5) vs. Marcin Tybura (253)
・Aspen Ladd (136) vs. Raquel Pennington (134.5)
・Mickey Gall (170.5) vs. Mike Malott (170.5)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 6 p.m. ET)

・Aleksei Oleinik (244) vs. Jared Vanderaa (266)
・Josh Fremd (185.5) vs. Anthony Hernandez (186)
・Kay Hansen (118.5)* vs. Piera Rodriguez (115)
・Julio Arce (136.5)** vs. Daniel Santos (135.5)

 『UFC 273: Volkanovski vs. The Korean Zombie』前日計量結果。ジャルジーニョ・ホーゼンストライク vs. マルチン・ティブラはどちらもパスしていますが、既報通りその後ティブラの体調不良で中止されています。また、アーリープレリミナリーカードでピエラ・ロドリゲスと対戦するケイ・ハンセンが118.5ポンドと2.5ポンドオーバー、ダニエル・サントスと対戦するフリオ・アルセが136.5ポンドと0.5ポンドオーバー。どちらも出場給の20%を譲渡し試合は行われます。




 前日計量動画。


UFC 273 predictions: Who are our two unanimous picks in Jacksonville?(MMAJunkie)

 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・アレックス・ヴォルカノフスキー vs. ジョン・チャンソンは11人全員ヴォルカノフスキー支持。

・アルジャメイン・スターリング vs. ピョートル・ヤンはスターリング支持4人、ヤン支持7人。

・ギルバート・バーンズ vs. カムザット・チマエフはバーンズ支持4人、チマエフ支持7人。

・マッケンジー・ダーン vs. ティーシャ・トーレスはダーン支持9人、トーレス支持2人。

・ヴィンス・ピチェウ vs. マーク・マドセンは11人全員マドセン支持。続きを読む・・・
カテゴリー
BELLATOR Cage Warriors MMA MMAPLANET o UFC UFC273   アレクセイ・オレイニク アレックス・オリヴェイラ アレックス・ヴォルカノフスキー イアン・ギャリー カムザット・チマエフ ケイ・ハンセン ケヴィン・ホランド コナー・マクレガー ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク ジョン・チャンソン ジルベウト・ドゥリーニョ ティーシャ・トーレス ピエラ・ロドリゲス ピョートル・ヤン ボクシング マイク・マロット マッケンジー・ダーン マーク・マドセン

【UFC273】新型マクレガー=イアン・ギャリー─01─「カレッジを辞めて、MMAにJUMP INした」

【写真】キレキレの打撃とは対照的に、少年のような口調で語るイアン・ギャリー=アイリッシュMMAファイターが何もマクレガー流を踏襲するだけでないことが、よ~く理解できた(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナでUFC273が開催される。

UFC世界フェザー級選手権試合=王者アレックス・ヴォルカノフスキー✖挑戦者ジョン・チャンソン、UFC世界バンタム級王座統一戦=正規王者アルジャメイン・ステーリング✖暫定王者ピョートル・ヤンの2つの世界戦に加え、ジルベウト・ドゥリーニョ✖カムザット・チマエフという注目カードが組まれた今大会のプレリミマッチにヒューチャーの異名を取るイアン・ギャリーが出場、UFC2戦目=ダリアン・ウィークス戦に臨む。

1997年11月生まれの24歳は、19歳でアマMMAを始め5年で最高峰に辿り着いた。コナー・マクレガー後のアイリッシュMMA、いや世界のMMAをリードする可能性すらあるMMAの未来=イアン・ギャリーに初インタビュー。コナー・マクレガー、そのやり口をコピッたBellatorのジェイム・ギャラガー、アイルランドMMA界の新鋭は──マクレガーへの憧れでいっぱいという内面のなかで、その真逆の感性を持っていた。


――パンデミック以前は欧州のMMA大会は、日本では深夜2時や3時のスタートで終了時がUFCのスタートと重なるためにストリーミングがあっても、ほとんど見過ごしていました。それがコロナ禍で世界各国のMMAが活動休止になり、決して多くないプロモーションが無観客で活動を再開。その頃からCage Warriorsも可能な限り視聴するようにしていたのですが、そこで見た──飛び切り活きの良い選手がイアンでした。すると7戦目でウェルター級王者になり、8戦目でUFCデビューと瞬く間に世界の最高峰に到達しました。

「おお、日本ではそんな真夜中にCage Warriorsは中継されているんだね。いやぁ、それなのに僕の試合を視てくれていたなて嬉しいよ。本当にありがとう」

──いえ、フィーダーショーから可能性のある若い選手が出てくるのを見るのが、楽しくてしょうがないんですよ。ところでアイルランドは今やMMAのパワーハウスの一つですが、イアンがMMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「MMAに興味を持ったのは、コナー(マクレガー)の影響だよ。彼の活躍と成功をずっと追っていて、試合も夢中になって視ていた。そして『僕もMMAをやりたい』って思うようになったんだ。その時はカレッジの学生だったけど、学校を辞めてMMAファイターになることを決めたんだ。このスポーツに身を置きたいと思ってね。

コナーを見ていたら、自分がカレッジでやっていることってなんなんだろう?って感じるようになった。そうしたら、『こんなことやっていられない。これ以上、ここに居たくない』って居ても立ってもいられなくなったんだ。そしてジムにジャンプインした(笑)。

テレビで視ていた本当に美しい戦いを習うことができるようになって。僕はコナーと同じ道を歩み始めたんだって──最高の気持ちになったよ。練習は凄く楽しかったよ」

──大学を辞めた? 

「そうだよ。自分で決めた。父にも母にも相談せずに学校を辞めたんだ」

──OMG!! 

「ジムに通うようになってから4~5年でUFCとサインできた。UFCデビュー戦はMSGだった。そして2戦目のPPV大会に出場できている。楽しい人生だよ」

──それまでに格闘技の経験はあったのですか。

「柔道だよ!!」

──えっ、いやあれだけシャープな打撃の持ち主なのにベースは柔道なのですか。

「ボクシングはやっていたよ。10歳から14、15歳までボクシングをしていて──父親に連れられて始めたんだけど、なんで人を殴って自分も殴られるようなことをやっているのか、どういう意味があるだって考えるようになっていたんだ。顔を腫らして、さ。そんなときに柔道と出会った。見た感じでも、柔道はイカしていたよ」

──柔道がクールだったのですか。

「そうだよ。学校が終わって宿題を家でやっているより、ずっとクールだったよ。すぐに週に3回か4回は柔道場に通うようになった。柔道を習っていたことでマーシャルアーツに欠かせない規律、尊敬心を学ぶことができたんだ。それはMMAを始めてからも生きているよ。アイリッシュ・クラブというアイルランドで一番の柔道クラブで練習できていて……18歳で黒帯になったんだ。練習するメンバーのなかでも、トップの連中は日本に行って練習していたよ。

僕も彼らと一緒に日本で稽古したいと思っていたけど、それは実現しなかった。僕にはそれに見合った力がなかったからね。日本まで行って練習していた友人たちは五輪を目指すようなレベルだったんだ。それに僕にとって柔道はどれだけ懸命にやっても、返って来るものは少なかった。国際大会で戦ったことはないし、せいぜいイングランドまで遠征して試合に出ていたぐらいかな。それでも柔道の試合に出ることが大好きだった。それは今、MMAをやっていて最高の気分でいるのと同じことで。

ただし、僕が柔道の試合に出ている期間はそれほど長くなかった。黒帯になってから、翌年にはアマチュアのMMAにデビューしたからね。でも、僕にとってオリンピックに出て活躍する柔道家は本当の天才なんだよ。そんな柔道をやっていたことで、学べた心境というのは何物にも代えがたいモノなんだ。

今はMMAに専念しているけど、いずれMMAで第一線から退く時が来る。その時はまた柔道の練習をして、日本で試合をしたいと思っている。それに柔術だって続けたいし、日本で柔道や柔術の試合に出ることだってあるかもしれないよ」

──ぜひ講道館を案内します。

「おお、サンキュー。ホント、そういう日が来るのも楽しみだよ。講道館で稽古がデキれば最高の経験になるね(笑)。今、MMAをやっていて柔道で学んだ技術云々よりも、柔道で身に着けることができた人間の内面性が凄く役立っていると思う」

──とはいえ規律、尊敬心といってもコナー・マクレガーがケージ内外で見せていたことは、全く真逆のことだと思うのですが……。

「ホント、その通りだ(笑)」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
3月10日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWライブ

■UFC273対戦カード

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
[挑戦者]ジョン・チャンソン(韓国)

<UFC世界バンタム級統一戦/5分5R>
[正規王者]アルジャメイン・ステーリング(米国)
[暫定王者]ピョートル・ヤン(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)
カムザット・チマエフ(スウェーデン)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
アレックス・オリヴェイラ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
マッケンジー・ダーン(ブラジル)
ティーシャ・トーレス(米国)

<ライト級/5分3R>
ビンチ・ピチェル(米国)
マーク・マドセン(デンマーク)

<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー(アイルランド)
ダリアン・ウィークス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)
マルチン・ティブラ(ポーランド)

<女子バンタム級/5分3R>
アスペン・ラッド(米国)
ラケル・ぺティントン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
マイク・マロット(カナダ)

<ヘビー級/5分3R>
アレクセイ・オレイニク(ロシア)
ジャレッド・ヴァンデラ(米国)

<ミドル級/5分3R>
アンソニー・ヘルナンデス(米国)
ジョシュ・フレムド(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス(ベネズエラ)
ケイ・ハンセン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジュリオ・アルセ(米国)
ダニエル・サントス(ブラジル)

The post 【UFC273】新型マクレガー=イアン・ギャリー─01─「カレッジを辞めて、MMAにJUMP INした」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFC UFC273 アレックス・ヴォルカノフスキー カムザット・チマエフ ジョン・チャンソン ジルベウト・ドゥリーニョ ティーシャ・トーレス ピョートル・ヤン マッケンジー・ダーン

【UFC273】ティーシャ・トーレス戦を控えたマッケンジー・ダーン─01─「MMAではまだ紫帯」

【写真】MMAデビュー直後、IBJJFアジアンオープンで来日した時から彼女が身を置く環境は大幅に変わった。それでも笑顔とインタビューに真摯に向かい合ってくれる姿勢は一切変わりない。多謝(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナでUFC273が開催される。

2020年5月、パンデミックで活動休止を余儀なくされたUFCに真っ先にイベント開催を認可したフロリダ州ジャクソンビル。ダナ・ホワイトは当時に語ったように、2021年に続き今年もこの地でPPVイベントを行う。

UFC世界フェザー級選手権試合=王者アレックス・ヴォルカノフスキー✖挑戦者ジョン・チャンソン、UFC世界バンタム級王座統一戦=正規王者アルジャメイン・ステーリング✖暫定王者ピョートル・ヤンの2つの世界戦に加え、ジルベウト・ドゥリーニョ✖カムザット・チマエフという注目のウェルター級戦もマッチアップされている。

そんな注目されるイベントのPPVカードで、ティーシャ・トーレスとマッケンジー・ダーンが戦う。昨年10月のマリーナ・ホドリゲス戦で初のメインを任され、ファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得も判定負けを喫した。それでもなおPPVカードに登用されるほどUFC首脳からの評価されるマッケンジー、元柔術の女王にトーレス戦を前にして、改めて彼女にとってMMAとは何かを尋ねた。


――土曜日のティーシャ・トーレス戦に向け、ジャクソンビル入りを果たしたばかりのマッケンジーです。こんなタイミングで(※取材は4月4日(月・現地時間)に行われた)インタビューを受けてくれてありがとうございます。まず今のフィーリングを教えてください。

「凄くワクワクしているわ。前回の試合では初めてUFCでメインイベントを戦い、負けてしまったけどファイト・オブ・ザ・ナイトのボーナスを獲得でき、25分間とても良い勉強になったの。あの試合を経験し、今回の試合まで凄くMMAファイターとして成熟したと思う。過去最高の状態で、準備はできているわ。

ティーシャは経験豊かで、この階級の多くの選手たちと戦ってきている選手だから絶対にタフな試合になるでしょうね。それだけ彼女は色々なタイプの選手達と戦ってきているんだろうけど、私のような柔術を使える相手と戦った経験はないはずよ。ただ戦いやすい相手かといえばそうじゃないし、簡単な試合にはならない。でもこの試合で勝って、またウィンニングトラックに戻りたいと思っている」

──タイトルショットに向け、非常に大切な試合で敗れてなお『勉強になった』と言い切れるのが素晴らしいです。

「マリーナ・ホドリゲスと戦う前から、彼女に勝てばタイトル挑戦だという風な声は多く聞いたわ。でも、私自身はまだ早いと思っていたの」

──えっ、そうなのですか!!

「そうよ。まだ、タイトルに挑戦にして勝つ力はないわ。だから急いでもいないし。私はベルトに挑戦したら、勝ってそのまま王座に居座りたいの。挑戦して負けたり、勝ってもすぐにベルトを失うような状況には陥りたくないのよ。

そしてマリーナのようにフットワークが巧いと、近づいて捕まえることが難しいことを学習できたわ。凄くフラストレーションが溜まって、試合中も考え過ぎてしまった。彼女を捕まえることができなくて、どうすれば寝技に持ち込むことができるのか、頭で色々と考え続けていて。そうね、考え過ぎたのよ。あれじゃダメね。無心になって、自分がやってきたこと、日々の練習を信じれば良かったのに。

もうデビューしたてのグリーンじゃないし、今は中堅の位置にいるわ。まだまだ先は長いけどね。でも、今の私はこれまでに自分が何をしてきたのかを信じることができている。一つ一つの練習をこなすことで、さらに強くなっているし、マッケンジーは日々成長していると自分を信じることができているわ。まだMMAでは黒帯じゃないけど、紫帯ぐらいにはなっているはず」

──UFCのヘッドライナーになってなお、紫帯ですか(笑)。

「だってまだ『私はちゃんと戦えている?』、『このパンチの打ち方で大丈夫?』って思いながら戦っていて……全てを完璧に戦いたいんだけど、全然ファイトは完璧じゃないから。完璧な試合なんてできないことも分かっているからこそ、もっと自分を信じて、自分の感覚、判断を信じられるようになりたいの。ハードな練習をしていれば技術は身についてくるモノだから」

──それにしても5Rと3Rでは明白に戦いが違って来たと思います。5Rの試合はとにかくセーブ・エナジー。特に組みの部分で、そういう試合が増えました。組んで、倒して、抑えて、極める。この流れは攻めている人間が相当に疲弊し、多くのストライカーはテイクダウンとグラウンドは防御に徹します。対して、ホドリゲス戦の2Rのマッケンジーはまさに自らが疲弊する可能性のある戦いをしていました。正直、まだ3R残っているのに……と思って視ていました。

「そこなのよね。私はそれで大丈夫だと思って、寝技で色々な仕掛けを続けたわ。でもラウンドが終了すると、また試合は立ち技でリスタートされるわけで。正直、『あぁ、私は自分の全てをつぎ込んで戦っているのに……』ってなったわ。そうね……ストライカーはグラウンドで攻めてくることはない。私が下になっていても、そうよ。ただ固めてくるだけで。だって、そうやっていればスタンドで試合は再開されるんだから。

でも私は柔術を信じている。20秒あれば、仕留めることができるから。それなのにあの時はパウンドを打たなきゃ、打撃でダメージを与えるんだって考え過ぎていたの。それはサブミッションも同じで、腕十字に行かなきゃとか思って戦っていて。今からすると、ただ戦えば良かったと思っているわ。自分の柔術、トレーニングを信じて、頭で考えることなく体が動くにように任せて戦えば良かったのに──ってね。

だって私が100パーセントの力を見せることができれば、サブミッションで仕留めることができるんだから。だから、あんな風に考え過ぎる必要はなかった。それでも5分✖5R、25分間の試合をストライカーと戦うことを想定したトレーニングは私を強くしてくれたわ。確かに2Rを終えた時に『まだ3R残っている』って思ったの……。でも、そこは思考を変えないとね。もっとフィニッシュするプレッシャーを掛けていくべきだと今では考えているわ。

今は皆が戦略重視で戦っていて。私はそういうことを考えずに戦ってきた。試合を終わらせる。KOする。極める。ジャッジの判断で勝とういう考えはなかったの。でも、私にも戦略が必要になってきたかなって。ポイントアウトすることも、ね。そのためにも極めのプレッシャーが要るなって思っているの」

──それもMMAファイターとしてマッケンジーの進化だと思います。何より、体格が変わりましたね。

「妊娠する前、MMAのキャリアの序盤では計量失敗を何度か経験して……本当に苦しかった。でも、それって私のMMAへの取り組み方が十分じゃなかったからで。全てが経験だって思いつつも、自分のなかでチャンピオンになるんだっていう強い意志が欠けていたの。妊娠と出身を経験し、凄く体重が減ったわ。あのときから、私はチャンピオンになるだって強い気持ちでMMAに向き合うようになったの。

そのためにはあらゆる局面を想定して、全てにおいてハードトレーニングが必要で。考え方、肉体、技術、全てをプロフェッショナルとして見直したわ。今はアンデウソン・シウバについていたホジェリオ・カモエスが私のフィジカル・トレーナーで、試合の2カ月前からトレーニングをするようになって。

私はスイーツが好きだし(笑)、チョコレートも大好き。でも今は普段から体重の管理をするように心掛け自制しているの。それがMMAファイターとして、良いパフォーマンスを見せられる大きな要因になっているから。

良い試合をファンに見てもらいたいし、勝ちたい。ボーナスだって欲しい。PPVカードで戦いたい。それを願うなら、それだけの取り組みを自分に強いることが必要でしょ。そこまでやろうって決めたら、全てのことがさほど大変だと感じなくなって。凄く充実しているし、毎日のトレーニングを楽しめているわ。フィジカルトレーニングによって、体が仕上がって来るとケガがなくなり、他の練習も思い通りに取り組めるようになったから」

──今はどのジムでMMAの練習を行っているのですか。

「コスタメサのRVCAアカデミーよ。チート・ヴェラ、マイケル・ビスピン、BJ・ペン、ルーク・ロックフォードたちが一緒よ」

──男子選手ばかりで、引退した……そして体格の大きなファイターじゃないですか。

「フフフ。もちろん、体格のあった選手、女子選手とも練習しているわよ。でも、時々ハワイからフラッとジムにやって来るBJが強いの(笑)。体はそんなに大きくないけど、今でも強くて……特に頭が固いわ。私のパンチをいつもおでこで受けるから、私の拳が痛くなっちゃうの(笑)」

<この項、続く>

The post 【UFC273】ティーシャ・トーレス戦を控えたマッケンジー・ダーン─01─「MMAではまだ紫帯」 first appeared on MMAPLANET.