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【UFC ESPN27】TJ・ディラショー戦へ、コリー・サンドハーゲン─02─「せめぎ合いになっても勝つのは僕」

【写真】ついにタイトル挑戦を明言したコリー・サンドハーゲン (C)Zuffa/UFC

24日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC on ESPN27「Sandhagen vs Dillashaw」が開催される。同大会のメインでTJ・ディラショーと対戦するコリー・サンドハーゲン・インタビュー後編。

自身のMMAは全ての要素が途切れることなく繋がっている──サークルだというサンドハーゲンは、サークルとなったMMAを試合で確実に実行できるようになったと自信を深める。

そして、ついに彼はディラショーに勝ってUFC世界バンタム級のベルトに挑戦することを明言した。

<コリー・サンドハーゲン・インタビューPart.01はコチラから>

──TJはウェルラウンダーですが、どちらかというとグラウンドにならないで戦うことが多いと思います。対して、コリーは寝技になり、背中を下にしても構わないスタイルではないでしょうか。

「TJは何でもできるよ。打撃と同じようにレスリング、そして柔術も優れている。だから、どういう戦略を立ててくるか興味深い。うん、そこに関しては好奇心を持っているよ。と同時に、僕自身は柔軟性を持って戦う。TJと戦う時には、そういう考えでいないと全てに対応できないからね」

──何でもできるTJですが、どこか一番の長所だと思いますか。

「競争力があることだよ。生まれつき決定的な一発を持っている。ナチュラルキラーなんだ。そのうえアグレッシブだし、ちゃんと対応しないと一気に流れを持っていかれる。それと敗北を恐れずに戦うところから。そこが本当に厄介なところだよ。

ただし、全てを想定してトレーニングを積んできた。ハードな戦いになるだろうけど、TJにとっても僕との試合はこれまでのようにはいかないよ」

──TJはシングルレッグからバックを奪取することにも、長けているかと思います。シングルからワキを潜ってバックに回る速さは、ピカ一でした。

「テイクダウンも上手いんだよなぁ。う~ん、まぁレスリングでもやりあうよ。そうなっても全く構わない。彼がレスリングをしたいなら、レッスルも受けて立つ」

──レスリングは受けて立つ、ではその先の柔術はどうでしょうか。

「今の僕にとってはレスリングと柔術は同意語だ。レスリングと柔術が組み合わさって、グラップリングになっている。そうだね、レッスルする準備ではなく、グラップルする準備はできていると言い直さないとね(笑)。

今やMMAを戦ううえで柔術とレスリングは分かれていない。グラップリングとして、一つになっているからね」

──まさにサークル化しているということですね。

「その通りだよ。ずっとMMAを戦ってきて、その経験が全て良い方向で消化できている。そして、自分のすべきことをしっかりとケージの中で実行できるようになった。ここまで来るのに数多くの経験をして、学ぶことは膨大にあった。

凄く長い時間を要したから、今は柔軟に考えて、円滑にMMAを戦うことができる自信があるんだ。全てが一つに繋がり、必要なことを臨機応援に遂行する。それこそが僕の最大のアドバンテージだ。

もう僕はチャンピオン・レベルになっていると断言できるよ」

──おお、力強い言葉です。そのアドバンテージを持ち、何をファンに魅せたいですか。

「勝って、次はベルトに挑戦する姿を見てほしい」

──フランキー・エドガーに勝った後、アルジャメイン・ステーリングが反則勝ちでタイトルを得たため、ピョートル・ヤンとは再戦があるかもしれないという状況下で、タイトル挑戦は急がないと言っていました。もうチャンピオンになる時がやってきたと?

「イエス。僕がチャンピオンになる時だよ」

──そのためにTJ戦ですべきことは?

「黙っていても、僕の試合はエキサイティングになるだろう。KOしないといけないとか、心配する必要はない。僕の勝利は、ファンが楽しめる試合だからね。常に動き続けることができるし、色々な攻めを見せるから退屈な想いはさせない。また、これまでと同じように戦うだけさ」

──皆、ハイライトリール・フィニッシュを求めていると思います。その期待にコリーは応えてきました。我がままを言わせてもらうと、フランキーとの試合よりタフで、もう少し長期戦を見てみたい気もします(笑)。

「望むところだよ(笑)。ハイライトリールKOは、短期間で名前を挙げるのに役立つ。でもね、僕も本来は君と同じでタフな試合で、技術の攻防が見たい派なんだ。2人のファイターのせめぎ合いがね。そういう試合になったとしても、この試合──勝つのは僕だから」

──コリー、今日もありがとうございました。以前のインタビューで、ガールフレンドのお父さんが日本人だということを教えてくれ、日本のUFCファンはさらにコリー・サンドハーゲンを支持するようになりました。そんな日本のファンに一言をお願いします。

「今の彼女との関係は良好だよ。彼女のお父さんから日本のカルチャーについて色々と教えてもらっている。この前にも言ったように、日本を訪れることは僕のリストの中にしっかりと入っている。COVIDE19が終息したら、必ず日本へ行く。僕のサポートしてくれてから、皆はオリンピックゲームを楽しんでほしい(笑)。

そうだ、ガールフレンドのダディが『シブシブ』を作ってくれて。アレが、僕は大好きなんだよ」

──しゃぶしゃぶ、ですね(笑)。

「そう、シャブシャブだ(笑)。いつか日本でしゃぶしゃぶと食べてみたいね」

■視聴方法(予定)
7月25日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN27対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
TJ・ディラショー(米国)

<バンタム級/5分3R>
カイル・フィリップス(米国)
パウリアン・パイヴァ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
デリック・マイナー(米国)

<女子フライ級/5分3R>
メイシー・バーバー(米国)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイドリアン・ヤネス(米国)
ランディ・コスタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
プナヘラ・ソリアーノ(米国)
ブレンダン・アレン(米国)

<ミドル級/5分3R>
イアン・ハイニッチ(米国)
ナソーディン・イマボフ(フランス)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ジョーダン・ウィリアムス(米国)

<バンタム級/5分3R>
フリオ・アルセ(米国)
アンドレ・イーウェル(米国)

<女子フライ級/5分3R>
シジャラー・ユーバンクス(ブラジル)
エリース・リード(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ディアナ・ベルビシャ(ルーマニア)
ハンナ・ゴールディ(米国)

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Interview UFC UFC ESPN27 エイドリアン・ヤネス ブログ ランディ・コスタ

【UFC ESPN27】相手の正面に立たない男、エイドリアン・ヤネス─01─「ボクシングをクリアーに」

【写真】キャリア13勝3敗の27歳、エイドリアン・ヤネスの距離の取り方と移動はその距離とステップに超注目だ (C)MMAPLANET

24日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで行われるUFC on ESPN27「Sandhagen vs Dillashaw」で、エイドリアン・ヤネスがランディ・コスタと戦う。

Legacy FCからLFAへ。そしてコンテンダーシリーズからUFCにステップアップを果たしたヤネスは、ボクサーだった父の影響でファイトを始め、その父に相手の正面に立たないボクシングを叩きこまれた。そのように彼のキャリアが伝えられてきたが、実際には父の教えをより昇華させたコーチとの出会いがあったという。

最強&最高UFCバンタム級戦線にあって、特異な存在感を持つエイドリアン・ヤネスの打撃論とは?


──LFAでエイドリアンの試合を視て以来、非常に興味深い打撃のスキルの持ち主ということで注目してきました。今回、インタビューを受けていただきありがとうございます。エイドリアンの声を日本のファンに届けることができて嬉しいです。

「僕の方こそ、ありがとう。日本のファンは凄くMMAのことが分かっていて、選手をリスペクトしてくれると聞いているよ。そういうファンの前に1度、試合をしてみたいんだ」

──土曜日の夜にランディ・コスタと戦います。今の調子はいかがですか。

「トレーニング・キャンプが凄く上手くいって、全て順調にやってこられたよ。キャンプの成果が、試合で出ることを期待している。精神的にも最高潮だし、そこも凄く大きいよ」

──3月に勝利した時、5月に地元ヒューストンの有観客大会に出たいとアピールしましたが、その時ばかりか2週間後のトヨタセンターでもマッチメイクされず、このタイミングになってしまいましたね。

「メェーン!! 正直いえば、UFCが5月に僕をヒューストン大会で使わなかったことに関しては、とても落ち込んだよ。UFC252を観客席からファンと一緒に眺めて……心は傷ついてしまった。僕もあの場で……ホームタウンのファンの声援を受けて戦いたいと心の底から思った。そういう最高の舞台で戦うことができる機会だったからね。

そうはいっても、5月にある大会だったし、あの時点でアピールしてもギリギリのタイミングだと理解はしていたよ。もう殆どの試合が組まれていたからね。

その頃にランディ・コスタと7月24日に試合をするサインをした。そして6月の終わりだったかな、8月7日にまたヒューストンで観客を入れたイベントがあるかもしれないという話を聞いたんだ。ただし、ヘビー級のマッチメイク次第だってことだったよ」

──いずれにせよ、UFCもファンが見たがるエイドリアンの試合をヒューストン大会に限らず、早々にブックしたかったでしょうしね。

「今週末に戦えることは凄くハッピーだよ。もう減量が残っているだけだし、ランディ・コスタとの試合はタフになることは分かっている。だからこそ、凄く楽しみなんだ。僕らのスタイルをみれば、ファンもどんな試合になるかは分かっているはずだからね。

ファンが喜んでくれることが間違いない試合になるし、そういう試合を戦う意義は大きいよ。この試合に関しては、こうやって日本のメディアに話を来てもらえるし、凄くワクワクしているよ(笑)」

──エイドリアンの打撃の特徴はフィニッシュ云々よりも、位置取りにあると思っています。自分は殴っても、相手には殴られない距離を取って倒すファイトをします。そうですね、コンテンダーシリーズから顕著になったと思います。幼少期の頃からボクシングをしており、亡くなったお父さんの指導を受けていたと聞いたことがありますが、ボクシングをいかにMMAに落とし込んだのでしょうか。

「ちょっと話が違うように伝わっているみたいだね。子供の頃、ボクサーだった父に少しだけボクシングを習った……それは確かだ。でも、ボクサーになりたいという気持ちは15歳の時にMMAジムに通い始めて、MMAファイターになりたいという風に心変わりした。最初はキックボクシングのクラスに出ていたんだけど、父は黙って椅子に座って僕がコーチの指導を受けるのを見ていることができなかった。僕の打撃は、そのコーチの方針で色々と矯正されそうになっていたんだ。

結果、たった1カ月でキックでなく柔術を練習することになった。それからは柔術だけを3年間練習したんだ。柔術を始めたことで、僕はMMAファイターへの道を歩むことになった。そして17歳になり、最初にアマチュアの試合に出た時は、ほぼ柔術だけで戦って勝てたよ。

でも僕自身は父に少しボクシングを習い、キックを1カ月やっただけだから、もっと打撃を向上させないといけないって心の底から思った。そして父に『何か、もっと他にやる必要がある。MMAを続けたいから』と伝えたんだ。父は良い練習場所がないか、ヒューストン中を探して回った」

──なるほど、そういうことだったのですね。そして、良い練習場所が見つかったと?

「そうなんだよ。その時に今も所属しているメトロ・ファイトクラブのソウル・ソリツに出会ったんだ。ソウルの打撃の指導は、父の教わってきたことの延長戦上にあった。彼と父もすぐに意気投合し、2人は本当に仲の良い友人になった。そして僕の打撃の指導面でも、しっかりとハマったんだ。

父と続けてジムに通い、ジムにいる間はほとんどコーチが付きっ切りだった。ソウルは今では僕の家族だよ。ソウルが僕をMMAファイターにしてくれた。レスリング、そしてタイで学んだムエタイを教えてくれて、僕のボクシングをクリアーにしてくれた。僕にはパンチだけでなくキックが加わった。ソウルが僕をMMAファイターにしてくれたんだ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

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News UFC UFN ESPN+39 UFN181 アンデウソン・シウバ エイドリアン・ヤネス ケビン・ナティヴィダッド ブログ ユライア・ホール

【UFN181】計量終了 アンデウソン、ラスト・オクタゴン大会で初陣、ヤネス&ナティヴィダッドに注目

【写真】アンデウソン・シウバ、25戦目──そして最後のオクタゴンへ (C)Zuffa/UFC

30日(金・現地時間)、31日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN181:UFN on ESPN+39「Hall vs Silva」の計量が行われた。

プレリミのミドル級でショーン・ストリックランドと対戦するジャック・マーシュマンが2.5ポンド・オーバー。同じくプレリミのウェルター級でジェイソン・ウィットと対戦するコール・ウィリアムは5.5ポンドと大幅に超過しており、前者は20パーセント、後者は40パーセントと大幅にファイトマネーを没収されキャッチウェイトマッチを戦うこととなっている。


アンデウソン・シウバのUFCラストファイトに、注目が一点集約された感のある今大会だが、プレリミでは楽しみなファイターがUFC初陣を戦う。1人目は8月11日のコンテンダーシリーズでブレイディ・ファンを39秒でKOし、UFCと契約を果たしたエイドリアン・ヤネスだ。

ヤネスはLFAバンタム級王座決定戦で、今大会のオープニングマッチに出場するマイルズス・ジョンズにスプリット判定負けを喫したが、その後はFury FCからLFA、そして前述したコンテンダーシリーズと4連勝中で右肩上がりに調子を上げている。

父に教えを受けたボクシングをベースに、MMAにアレンジしたヤネスのスタイルは、ズバリ殴らせず殴るスタイルだ。ただし、彼の殴らせないボクシングは待ちのスタイルでなく、積極的に自ら攻撃しカウンターを受けないよう移動するというモノ。ヤネスの長いリーチ、捻りを加えたパンチとステップが世界最高峰でどこまで通じるのか興味深い。

もう1人の新顔もバンタム級のケビン・ナティヴィダッドで、戦績は9勝1敗──彼も現在4連勝中で、LFAではタイトル戦線に顔を出すことなくステップアップを果たした。直近の試合では、7月に上に挙げたヤネスにスプリット判定負けだったカイル・エストラーダをKOしている。

実弟クリスチャン・ナティヴィダッドもMMAファイターで、5つのKO勝ちがあるハードパンチャーのナティヴィダッドはマイルズス・ジョンズとUFCデビュー戦で相対する。

■視聴方法(予定)
11月1日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS

■UFN181計量結果

<ミドル級/5分5R>
ユライア・ホール: 186ポンド(84.37キロ)
アンデウソン・シウバ: 184ポンド(83.46キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブライス・ミッチェル: 146ポンド(66.22キロ)
アンドレ・フィーリ: 146ポンド(66.22キロ)

<ヘビー級/5分3R>
グレッグ・ハーディー: 264.5ポンド(1119.97キロ)
モーリス・グリーン: 250ポンド(113.4キロ)

<ミドル級/5分3R>
ケヴィン・ホラント: 185.5ポンド(84.14キロ)
チャーリー・オンテヴェロス: 182.5ポンド(82.78キロ)

<ライト級/5分3R>
ボビー・グリーン: 155ポンド(70.31キロ)
チアゴ・モイゼス: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
アレキサンダー・ヘルナンデス: 155.5ポンド(70.53キロ)
クリス・グラッツマーカー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<バンタム級/5分3R>
エイドリアン・ヤネツ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ビクトー・ロドリゲス: 133ポンド(60.33キロ)

<ミドル級/5分3R>
ショーン・ストリックランド: 185.5ポンド(84.14キロ)
ジャック・マーシュマン: 187.5ポンド(85.04キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイソン・ウィット: 170.5ポンド(77.34キロ)
コール・ウィリアムス: 175.5ポンド(79.6キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダスティン・ジャコビー: 204ポンド(92.53キロ)
ジャスティン・レデット: 205.5ポンド(93.21キロ)

<バンタム級/5分3R>
マイルス・ジョンズ: 135ポンド(61.24キロ)
ケビン・ナティヴィダッド: 134.5ポンド(61.0キロ)

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DWTNCS S04 Ep02 TJ・ララミー UFC Result インパ・カサンガネイ エイドリアン・ヤネス コリー・マッケナ ダスティン・ストーツフス ブログ

【DWTNCS S04 Ep02】試合結果 ヤネス、ララミー、マッケナ、ストーツフスら勝者全員がUFCへ

【写真】左からカサンガネイ、ララミー、マッケナ、ヤネス、ストーツフスの新UFCファイター達(C)Zuffa/UFC

11日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDana White’s Tuesday Night Contender Series 2020年シリーズ第2週が行われダスティン・ストーツフス、エイドリアン・ヤネス、コリー・マッケナ、TJ・ララミー、インパ・カサンガネイ──5人の勝者全員がダナ・ホワイトからUFCとの契約を告げられる結果となった。

パウンドでワキ腹を折ってTKO勝ちしたララミー、39秒TKO勝ちのヤネスは当確間違いないと思われていたが、そのヤネスですらダナの言葉を理解できない様子で「UFCで戦うんだよ」と念を押されるほど、緊張する合否の瞬間。

カサンガネイは判定勝ちということもあったが、スクランブル出場を問われイエスと即答する。マッケナは若い、経験が必要という言葉に動揺を隠せなかったが、それをUFCで果たして欲しいと告げられ破顔一笑。負傷TKO勝ちのストーフツは4人が合格したことで、動揺を隠せない面持ちだったが無事UFCとの契約を勝ち取った。

ファイターだけでなくコーナーマンからも陽性反応が出ると、試合ができないという状況で、いくらでもファイターは必要になってくる。それゆえの5人揃っての契約ともいえるからこそ、彼らにとってここからが本当の勝負になる。

DWTNCS S04 Ep02
<ミドル級/5分3R>
○ダスティン・ストーツフス(米国)1R4分21秒
TKO
詳細はコチラ
×ジョセフ・パイファー(米国)
<バンタム級/5分3R>
○エイドリアン・ヤネス(米国)1R0分39秒
KO
詳細はコチラ
×ブレイディ・ファン(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
○コリー・マッケナ(英国)3R
判定
詳細はコチラ
×ヴァネッサ・デモパウロス(米国)
<フェザー級/5分3R>
○TJ・ララミー(カナダ)1R5分00秒
TKO
詳細はコチラ
×ダニエル・スウェイン(米国)
<ミドル級/5分3R>
○インパ・カサンガネイ(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×アンソニー・アダムス(米国)
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DWTNCS S04 Ep02 Report TJ・ララミー UFC インパ・カサンガネイ エイドリアン・ヤネス コリー・マッケナ ダスティン・ストーツフス ブログ

【DWTNCS S04 Ep02】ストーツフスのスラムで、パイファーが脱臼──5人の勝者、全員がUFCへ

<ミドル級/5分3R>
ダスティン・ストーツフス(米国)
Def.1R4分21秒by TKO
ジョセフ・パイファー(米国)

まず右ローを見せたストーツフスが、左フックをストーツフスのジャブに合わせる。パイファーがローを蹴り、ストーツフスも返す。パイファーは左ジャブから右ストレート、続くスピニングバックフィストは空振りに。カーフを蹴り合う両者、パイファーが左ボディフックを打ち込む。

ストーツフスがカーフを2発、パイファーが再び左ボディフックを決める。互いに右だけでなく左の蹴りも使うなか、パイファーが蹴りにシングルレッグを合わせる。ストーツフスはハーフでギロチン、フルガードに入れて頭を放す。ストーツフスは手首を掴んで三角狙いへ。直ぐに察知したパイファーは、続く三角クラッチも潰してトップをキープする。ハーフからパンチを落としたパイファーに対し、ストーツフスが足関節へ。

パイファーが体を捩じり足を引き抜くや、その刹那ストーツフスがスクランブルに転じシングルレッグ、腰を抱えてスラムへ。右腕をついたパイファーが、ヒジを脱臼し試合は決した。この突発的なフィニッシュをダナ・ホワイトとUFC首脳がどのように判断するか。

果たしてダナ・ホワイトの決断は──。

ダナ・ホワイト
「私はフィニッシュが好きなんだ。2度目のコンテンダーシリーズになったインパ、彼はポテンシャルはある──彼に質問がある。8月22日にエドガー・ムニョスと戦わないか? この質問に答えてくれ、ウェルカム・トゥ・UFC(笑)。

TJ・ララミー、インクレディブルな寝技、このキッドの戦いが好きだ。ようこそ、UFCに。次の試合はタフだった。マッケナはヴァナッサに対して、ビッグ・アンダードックだ。彼女はスイートでキラーだ。彼女はただ若い……20歳、トップ15とどう戦わせるのか。もう少し経験を積んで欲しい──その試合を与えるよ(笑)。

エイドリアン、クリーンなスナイパーだ。もっとUFCで見たい。UFCで、だ。ダスティンは13勝1敗、経験もある。ただUFCに出るだけじゃない、結果を戻すことを望んでいる」

インパ・カサンガネイ、TJ・ララミー、コリー・マッケナ、エイドリアン・ヤネス、ダスティン・ストーツフス──コンテンダーシリーズ史上、3度目の5人全員が一晩で契約するという結果となった。


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DWTNCS S04 Ep02 Report UFC エイドリアン・ヤネス ブレイディ・ファン ブログ

【DWTNCS S04 Ep02】エイドリアン・ヤネス、相手の正面に立たないボクシングでファンを秒殺KO

<バンタム級/5分3R>
エイドリアン・ヤネス(米国)
Def.1R0分39秒by KO
ブレイディ・ファン(米国)

ファが右ロー、ワンツーから組んでいく。離れたヤネス、続いて左ジャブを同時に放ち、返しの左フックでファンの動きを止める。即座にファンの死角に回り、左から右を打ち抜いたヤネスが39秒でTKO勝ち──UFC入りが確定のようなKO勝ちを手にした。

バックステージに戻る際にダナ・ホワイトに「僕はまだパートタイムなんだ、ワンデージョブをくれ」と伝えた勝者は「11勝1敗のタフな相手に勝った。契約してほしい。僕は相手の真正面に立っていようとは思わないんだ」と笑顔で話していたが、2年前に他界した父──ボクシングを指導したの話題になると、「僕を泣かせたいんだね」と言ったきり、言葉にならなくなってしまった。