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【ONE FF81】約2年半ぶりの勝利へ。秋元皓貴「今回は泥臭く、エナッシにいい動きをさせない」

【写真】元キックボクシング王者対決を制して、連敗脱出を目指す秋元(C)TAKUMI NAKAMURA

9月27日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催される「ONE Friday Fights 81」にて秋元皓貴がイリアス・エナッシと対戦する。
text by Takumi Nakamura

Evolve MMAプロ部門の事実上の解散により、日本に活動拠点を移し、POWER OF DREAMで練習を続けている秋元。その初陣となった5.4ONE Fight Night22でのウェイ・ルイ戦はウェイ・ルイのアウトボクシングにポイントが入る形で敗北を喫したが、自身のパフォーマンスには手応えを感じた。

練習環境を変えて挑む2戦目の元ONEキックボクシング世界王者エナッシで、豪華対戦カードが並ぶ今大会のなかでも注目のマッチアップとなった。この一戦に向けて秋元は「エナッシが嫌なことをやって、エナッシの良さを消す」と2022年3月以来となる勝利への執念を口にした。


――前回5月のウェイ・ルイ戦は判定負けという結果でしたが、秋元選手が勝ったという声も多かった試合です。秋元選手も試合後に色んな想いがあったと思いますが、あの試合を振り返ってもらえますか。

「やっぱり自分の中では、もっともっとできたという気持ちはあるんですけど、しっかり仕事はできたのかなというか。自分がやることはできたと思っていたので、結果として判定で向こうに上がってしまったっていうのはすごく残念でした」

――試合後に判定や再戦についてSNSでも発言されていましたが、実際にONEのスタッフと話をする機会はあったのですか。

「ONEのスタッフを通じて、ONEに対して判定に対する抗議だったり、どうにかなりませんかという話はしました。どちらかと言うとリマッチに関してですね。正直、判定結果が変わるのは難しいと思っていたので、リマッチできないかということだったり、そうした動きをした方がいいのかなと思って、普段はやらないことなのですが、少しだけやりました」

――ご自身のパフォーマンスという部分ではどんな手応えがありましたか。

「POWER OF DREAM(POD)にきて最初の試合ということもあって、本当に一から作り直した部分もありました。それが一発目にしてはできたのかなとは思うし、出来としてはそんなに悪くはなかったと思います。ただもっともっと改善点だったり、やれることがあったかなと感じています」

――PODで練習→試合をやってみて、ご自身の中でのファイトスタイルの変化やどういった部分でレベルアップしたと感じていますか。

「本当に色々あるんですけど、また今回は前回とは違うスタイルで今はトレーニングしていますし、練習する相手によって色々と変えながら。PODに行ったから、PODのスタイルのなかで僕のスタイルを確立するというよりは、色んなことをやりながら、目の前の相手に対して何が一番いいのか?をやっていければなと思っています。そのうえでPODはパンチが強いジムなので、パンチ力は純粋にかなり上がったと思います」

――色んな選択肢があった中でPODを拠点にしようと決めたのは、学ぶものが多かったり、ここで強くなれるという実感があったからですか。

「そうですね。ここでならもう1回やれるんじゃないかと思ったのが、PODを選んだ理由です」

――秋元選手から見てPODの古川誠一会長の指導にはどんな特徴的があると思いますか。

「古川会長は格闘技だけでなく、色んな競技・スポーツのコーチやトレーナーの経験があって、格闘技でも相撲を教えられていたり、すごく頭が柔軟だなと思います。キックボクサーだからこうじゃなきゃいけないとか、そういう固定観念みたいなものが全然ないというか。そういう姿勢に学ぶことも多いですし、いろんな競技・スポーツのいいところを総取りするというか、そういったところが魅力だと思います」

――練習中に古川会長と話すことも多いのですか。

「もちろん自分から聞くこともしますが、どちらかというと僕の練習だったりマスだったり、スパーリングだったりを見て、こういう動きをしていこうよとか、そういうアドバイスをいただくことが多いです」

――今大会では元ONEキックボクシング世界フライ級王者のエナッシと対戦することになりました。エナッシにはどんな印象を持っていますか。

「印象はシンプルに”強い”というのがありますね。あとはスピードが速くて、手足の使い方が上手い。そういった小さな技術ももちろんありますし、階級上げてきてパワーがかなりついているだろうなと思います」

――お互いに穴が少ないタイプだと思うので、どう攻略するかを双方練っていると思います。秋元選手はかなり戦略やプランを作っていますか。

「かなりそこは作っています。自分の中では倒せる技や、タイミングが合えば倒せるだろうなっていうところが何カ所かあるので、そういったところをしっかりと狙って。あとは逆に自分がもらわないように意識してやりたいなと思います」

――以前インタビューさせてもらったときに、秋元選手はOFGのムエタイではなく、グローブでのキックボクシングルールにこだわりやプライドを持っていると感じました。エナッシとはハイレベルなキックボクシングの試合を見せられそうですか。

「そうですね。ただ自分がいい動きをすれば、相手も絶対いい動きをしてくるので、いかにそうさせないかというところを意識しています。今回は泥臭くというか、エナッシの嫌なこと嫌なことをどんどんやっていきたいです」

――今回はそれだけ勝つこと、結果を出すことにこだわっていますか。

「はい。エナッシにとって嫌なことをしていくことで、エナッシにフラストレーションが溜まって、動きが大雑把になると思うので、そういったところを狙っていきたいと思っています。今回はエナッシのいいところを消せるように頑張りたいです」

――いい意味でかみ合わせない、と。

「そうですね」

――そして今大会はONE Friday Fightsシリーズの中でもテントポール大会と呼ばれる通常よりも豪華なマッチメイクが並ぶ大会です。この日は日本はもちろん、タイでも大きく盛り上がりそうな興行ですよね。

「チケットもすぐ完売したみたいですし、かなり会場も盛り上がると思います」

――日本人からも秋元選手以外に武尊選手、小笠原瑛作選手と合計3選手が出場します。(※取材後に陽勇の参戦が決定)そういった形でONEでも日本人選手が増えています。秋元選手の中では仲間でもあり、いい意味で切磋琢磨するライバルという気持ちもありますか。

「そうですね。最終的には個人競技なんで、言い方は難しいですが、完全な仲間ではないと思うんですよ。おそらくないとは思いますが、もし武尊選手が階級を上げることになれば試合をする可能性もあるわけで、そういうことになれば、もちろん僕は戦いますし、僕が階級を上げる・下げることになったら、その階級の選手とは誰とでも戦う可能性があると思います。もちろん同じイベントに出るという意味で応援はしていますけど、もしかしたらいつか戦わなきゃいけないかもしれないというのは常に頭に入れています」

――日本でも多くの人がこの大会を見ると思うのですが、そういった中で秋元選手は自分のどんな姿を見せたいと思ってますか。

「ずっとONEを見てきた日本のファンの方ももちろんいると思いますし、もともと武尊選手やK-1を見ていてONEはあまり見ていないという方、小笠原選手やKNOCKOUTは見ていたけどONEは見てないという方もいると思います。今回のONEはどの試合もレベルが高いですし、エナッシも相当強いんで、かなりレベルの高い試合を見せられると思っています。その中で自分がいかに目立てるかが重要だと思っています」

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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN22 ウェイ・ルイ ブログ 秋元皓貴

【ONE FN22】前に出て攻める秋元×距離を取る&合わせるウェイ・ルイ、ジャッジは後者を支持

【写真】距離を取って蹴りを当てる。その評価が高かったか。(C)ONE

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
ウェイ・ルイ(中国)
Def.3-0
秋元皓貴(日本)

サウスポーのウェイ・ルイが左ミドルとインロー、秋元もインロー・右ハイを蹴り返す。一旦距離を取ったウェイ・ルイが左ミドルを蹴って、ジャブ・右フックも見せる。秋元もウェイ・ルイの左ミドルにインローを返すが、ルイの左ミドルが当たる場面が目立つ。

ウェイ・ルイがパンチで前に出ていくと、秋元はインロー。ルイは左ミドル・ヒザ、そして左ストレート。距離を詰めた秋元が右ストレートを当てる。ウェイ・ルイはパンチをまとめて左ミドル、秋元は右ボディから右ハイ、右ミドル。ウェイ・ルイも左ミドルを蹴り返し、足を使いながら右フックを狙う。

2R、秋元がパンチで前に出るとルイが右フックを合わせる。秋元は右ストレートから前に出て、右の飛びヒザ蹴り、左フックから右ストレート、ウェイ・ルイのパンチに右ハイを合わせる。さらに秋元が右ストレートから連打をまとめる。ウェイ・ルイもパンチを返すが秋元は下がらない。秋元はパンチから右ハイ、ウェイ・ルイも右ボディ。秋元がインローを蹴れば、ウェイ・ルイも左ストレートを突き刺す。

秋元はウェイ・ルイの前蹴りをさばいて右ストレートから左フックを当て、ウェイ・ルイも足を使って右フックとヒザ蹴りを返す。秋元はそこに右ストレートを合わせ、パンチ&インローで前に出る。ウェイ・ルイは秋元の右に左フックをかぶせる。秋元が左フック。ウェイ・ルイが左ストレートから右フック。秋元は距離が詰まるとボディにヒザ蹴りを突き刺す。

3R、秋元が右ミドルを蹴って、左フックからパンチをまとめる。秋元はこの左フックを当てて右ミドルとインロー、右ミドル・右ストレートと手数を増やす。ウェイ・ルイも下がりながら右フックを返す。秋元は前に出て左右のボディ、左フックを打つ。ウェイ・ルイは奥足ローとヒザ蹴り。秋元は右ミドルを蹴って前進。ウェイ・ルイもボディブローとローを蹴り返す。

下がらない秋元が左フックと右ストレート、ウェイ・ルイも右フックと左ストレートを狙って譲らない。秋元が左右のミドル、ウェイ・ルイはアウトローと左ストレート。秋元も奥足ローを蹴る。前に出た秋元と下がりながら攻撃を合わせたウェイ・ルイ。ウェイ・ルイが支持される形で判定勝利を収めた。


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【ONE FN22】秋元皓貴と対戦、ウェイ・ルイ「彼は空手。私は散打。彼の長所が短所になる」

【写真】空手×散打のキックボクシング・ワールドクラスの戦い。非常に楽しみ(C)TAKUMI NAKAMURA

3日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN22で、元K-1ライト級王者ウェイ・ルイが秋元皓貴と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

武尊や野杁正明がONEに戦いの場を求めるなか、中国のビッグネーム=ウェイ・ルイもONEへの参戦を決めた。しかも対戦相手は元ONEキックボクシング世界バンタム級王者・秋元。数カ月前には想像もできなかった夢の対戦がONEという舞台で実現すると言っていいだろう。日中の立ち技格闘技ファンにとって注目の一戦に向けて、タイで調整を続けるウェイ・ルイに話を訊いた。


――ONE初参戦が迫ってきました。今の体調やコンディションはいかがですか(※取材日は4月26日に行われた)。

「体調面を整えるために、ずっとタイで練習を続けていて、時差や気候にも慣れてきたよ。精神面の話をすると、ずっとONE Championshipで戦いたいと思っていたから、すごくエキサイトしている。気持ちは高ぶっているけど、しっかり体調を見極めて試合当日を迎えたい」

――いつからONEで戦うことを意識するようになったのですか。

「2022年頃からONEで戦いたいと思うようになった。ONEは世界的に影響があるプロモーションで、特にストライキングに関しては世界一の舞台だと思っている。またプロとしてもより良い条件のプロモーションで試合をしたいと思っていた。当時は別のプロモーションと契約が残っていて、すぐにONEで戦うことはできなかったけど、今年に入ってONEで戦うことが実現したんだ」

――前回の試合=昨年4月の東本央貴戦で拳を負傷したという話を訊いていました。もう怪我の箇所は万全ですか。

「確かにあの試合で怪我してしまったけど、練習を休むことはなかった。ゆっくりだけど治療・リカバリーしつつ、練習を続けていた。ちょうどチームメイトのリュウ・ツァーがK-1で試合が続いて、ずっと彼を練習面でサポートしていた。もう怪我もしっかり治ったし、準備万端だよ」

――対戦相手の秋元選手の印象を教えてもらえますか。

「ONEでチュー・ジェンリャンやジャン・チェンロンと戦った試合を見たのが初めてで、その時からすごく印象的なファイトをしていて、ウェルラウンドで何でもできる、技も綺麗でスピードもある選手だと思っていた。もしこの選手と戦えたら素晴らしい試合になると思っていたし、ONEのデビュー戦で彼と試合が組まれて夢が叶ったような気持ちだよ」

――ウェイ・ルイ選手も秋元選手と同様に、すべての技術のアベレージが高い選手です。どんな試合で勝つことをイメージしていますか。

「私と秋元選手は根本的なファイトスタイルが違う。私のベースは中国武術の散打で、彼のベースは空手だ。彼は動きがとても速く、それをアドバンテージに戦っている。でもそれが彼にとってディスアドバンテージにもなっているんだ」

――もう少し詳しく教えていただけますか。

「彼はとにかく動いてパワーのある攻撃を出しているけど、そのパワーが相手まで伝わっていないことが多い。そしてそういう攻撃を出し続けることによってスタミナ切れが早い。この試合において、彼の速い動きにおける欠点が私にとっての利点になる。それが私の勝つ自信になっている」

――この試合は日本のファンの間でも非常に注目を集めています。日本のファンに対してどのような試合を見せたいですか。

「2017年に初めて日本で戦って以来、日本のファンの応援に感謝しているし、日本では素晴らしい経験ができた。そしてこの試合は日本はもちろん、中国、世界中のファンが見る試合になる。そういうビッグファイトに対して、どんな試合になるかは言えないけれど、私はこの試合のためにしっかり準備してきたので、素晴らしい試合になることは保証するよ」

――先日野杁正明選手がONEに参戦することを発表しました。武尊選手、野杁選手、ウェイ・ルイ選手が同じONEの舞台で戦うことを日本のファンは楽しみにしています。それについても一言いただけますか。

「今ベストなキックボクサーが世界中からONEに集まっている。ONEは世界最高峰の舞台になっていると思う。野杁のことはずっと前から知っているし、彼がどれだけ素晴らしい選手かも知っている。僕はバンタム級(65.8kg)で彼はフェザー級(70.3kg)。まず彼がフェザー級でどれだけ素晴らしい選手かを証明して、もし体重を落とせるなら、キャッチウエイトで私と戦おうと言いたい。もしその試合が実現出来たらONEはさらに素晴らしい舞台になると思っている」

■放送予定
5月4日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■ ONE FN22対戦カード

<ONEムエタイ女子世界ストロー級王座統一戦/3分5R>
[王者]スミラ・サンデル(スウェーデン)
[暫定王者] ナタリア・ディアチコワ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アクバル・アブデュラエフ(キルギス)
ハリル・アミール(トルコ)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ドミトリー・メンシコフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
モーリス・アベビ(スイス)
ジャン・リーポン(中国)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
秋元皓貴(日本)
ウェイ・ルイ(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
フー・ヤン(中国)

<キック・ライト級/3分3R>
ルンラーウィー・シッソンピーノン(タイ)
ボグダン・シュマロフ(ブルガリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
澤田千優(日本)
ノエル・グランジャン(タイ)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーンPK・センチャイ(タイ)
ザガリア・ジャマリ(モロッコ)

<サブミッショングラップリング132ポンド契約/10分1R>
市川奈々美(日本)
ビアンカ・バシリオ(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ショーン・クリマコ(米国)
ホシュエ・クルス(メキシコ)

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45 DREAM K-1 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN22 アクバル・アブデュラエフ ウェイ・ルイ キック ジャン・リーポン ジョナサン・ハガティー ジョン・リネケル ハリル・アミール ビアンカ・バシリオ フー・ヤン ボクシング モーリス・アベビ リース・マクラーレン ルンピニー 武尊 澤田千優 秋元皓貴 野杁正明

【ONE FN22】王座奪回への一歩=元K-1王者ウェイ・ルイと対戦、秋元皓貴「相手をだますのが上手い」

【写真】既に髪も編み込まれており、試合モード(?)だった秋元(C)TAKUMI NAKAMURA

3日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN22で、秋元皓貴がウェイ・ルイと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

昨年11月のペッタノン・ペットファーガス戦後、秋元はイヴォルブMMAのファイトチームが事実上解散となり帰国。イヴォルブMMA時代のコーチ=シアー・バハドゥルザダがジムを構えるアメリカに行く計画もあったが、現在は日本のPOWER OF DREAMを拠点に練習を続けている。

今年1月のONE日本大会への出場が計画されるも最終決定には至らず、ペッタノン戦以来、約1年6カ月ぶりの復帰戦となるが、対戦相手は新生K-1で活躍した中国のビッグネーム=ウェイ・ルイに決定。日本の立ち技格闘技ファン注目の一戦を控える秋元に話を訊いた。


――2022年11月のペッタノン・ペットファーガス戦以来、約1年5カ月ぶりの試合が決まりました。しかも対戦相手は新生K-1でライト級(62.5キロ)王者にもなったウェイ・ルイです。試合が決まった時の心境から聞かせてもらえますか。

「長く試合を待つ期間があったので、試合が決まったことは純粋にうれしかったです。それと同時にウェイ・ルイ選手は新生K-1でチャンピオンになって、他団体でも実績を残している負けの少ない選手なので、そこをどうやって攻略しよう?と考えていました。あれからしっかり準備もできたので、あとは試合を待つだけですね」

――1月のONE日本大会ではジョナサン・ハガティーとキックルールでのタイトルマッチが打診されたものの、ハガティーの負傷のため消滅。その後はジョン・リネケルとのミックスルールなどのオファーやキックボクシングルールのオファーもあったそうですが、最終的に試合決定までに至らなかったとお聞きしました。

「キックルールで試合をしたいという気持ちもありましたし、僕は試合が決まってから試合までの期間も大事だと思っているんですね。しっかり練習して準備をして、それでお客さんにいいものを見せる。だからMMAグローブで試合をするのであれば、そのための練習をしなければいけないし、ミックスルールで試合をするのであれば、ミックススルールのための練習をしなければいけない。そうやって“見せられる”ものを創ってからじゃないと試合はしたくないという考えです」

――前回秋元選手に取材した時はイヴォルブMMAのファイトチーム解散に伴い、新たな所属先を探している状況でした。当時はイヴォルブMMA時代の恩師=シアー・バハトゥルザダがいる米国に行くことも検討していましたが、最終的には日本のPOWER OF DREAMを練習の拠点にする選択をしました。

「色々と考えているなかで、日本人で強いなとか魅力があるなと思う選手を誰が育てたかを見ているなかでPODに興味を持ちました。武居(由樹)くんにしても江川(優生)くんにしても子供の頃からPODで作られた選手なので、自分もPODで練習させてもらいました」

――特に交流やつながりがあったわけではないのですか。

「はい。『練習させてもらえませんか?』とコンタクトを取って、練習させてもらうことになりました」

――秋元選手は色んなジムで練習をしてきたかと思いますが、PODの練習はいかがですか。

「キックのジムでは一番練習がハードだと思いますし、そのなかでみんな集中してやっていて、指導も的確なのでここを選んでよかったと思いました」

――PODと言えば脱落者が続出することでも有名な過酷な朝練でも有名ですが、秋元選手も朝練から参加されているのですか。

「もちろんです。シンガポール(イヴォルブMMA)でもジムワークと別にカーディオのトレーニングもやるんですけど、週に数回なんですよ。それを毎日やるわけなので………ハードですね(苦笑)」

――技術面についても聞かせてください。PODはボクシング色の強いジムだと思います。

「スタイル的にはボクシング寄りだなと思います。でも今まで自分が培ったものにPODの技術をミックスして指導してもらっているので、自分としてはすごくやりやすいです」

――新しいエッセンスが入ってくるイメージですか。

「はい。今までの自分にプラスして新しい技術を吸収できていると思います。キックボクサーとして年齢的には上の方かもしれませんが、僕は空手からキックに行って、色んなことを学んでいるので、完全に自分はこうだというスタイルがないんです。だから言われたものはすべて吸収するし、なんでもやる。そういう感じなので、PODの練習がしんどいから場所を変えようとは思わないですし、今ここで学べるものをしっかり学ぼうと思います」

――自分の中でも変化は感じていますか。

「はい。自分でも変わったと思っているので、それを本番で試合で出せれば、見ている方も僕の変化が分かると思います」

――対戦相手のウェイ・ルイ選手にはどのような印象を持っていますか。

「キックボクシングにおける手足の使い方がすごく上手くて、ステップワークも上手いですよ。左ストレートがグーン!と伸びてくるのが特徴的だと思います。その左ストレートに気を付けながら今までやってきた技を見せたいですね」

――秋元選手はONEでチュー・ジェンリャンと対戦していて、ウェイ・ルイは中国ではジェンリャンと並ぶスター選手です。

「そこまでしっかり試合を見ることはなかったですけど、K-1でチャンピオンになったことは知っていましたし、SNSで試合のダイジェストや練習動画を目にすることが多かったので、こういう選手がいるんだなということは知っていました」

――ウェイ・ルイは純粋にスピードが速いわけでもなく、パンチや蹴りもボクシングやキックとは違う独特なものがあるように見えます。秋元選手の見立てはいかがですか。

「僕もそう思いますね。ステップもそうですし、左ストレートを打つまでの動き。そこにつなげる動きや相手をだますのが上手いなと思います」

――今回ウェイ・ルイにもインタビューしたのですが「秋元選手はスピードがあって手数も多い。でもそれが弱点でもある。そこを突いて倒す」と発言していました。それを聞いてどう思いますか。

「確かにそうだと思います。僕はスピード・スタミナがあるから手数を出せて、それで前に前に出るスタイルです。そこで左ストレートをもらう隙もあると思うし、彼が言っていることは間違っていないと思いますよ」

――秋元選手は自分の戦い方も客観的に見えているのですね。

「はい。そのうえでいくつか倒すパターンは用意しているので、そのどれかで倒したいですね」

――今回は日本の立ち技ファンにとっても注目の試合ですが、そういう試合を戦うことをどう捉えていますか。

「注目してもらえることはうれしいですが、いつも通り、僕にとっては負けられない一戦であることは変わらないですし、これに勝って次につなげる=チャンピオンに返り咲くことしか考えていないです」

――この1年間は試合数が少なかった分、今年はどんどん試合をしたいですか。

「この試合ともう1~2試合やって、年内もしくは来年の早いタイミングでベルトに挑戦したいですね。年齢的にバンバン試合ができるわけではないので、タイトルにつながる意味がある相手とやりたいです」

――先日野杁正明選手のONE参戦が発表されました。野杁選手とは同世代、同じ愛知県出身でいう共通点もありますが、野杁選手のONE参戦をどう感じていますか。

「年齢的には野杁選手が一つ下で、ジュニア空手時代には何度も試合をしていて。同じトーナメントに出て僕が決勝まで勝ち上がると、逆ブロックから上がってくるのが野杁選手、ということがよくあったんですよ。キックでは団体が違ったので接点はなかったのですが、70キロの世界の強豪がONEに集まっていて、同じ階級で戦っている以上、野杁選手もいずれONEに来るだろうなと思っていました。僕自身、野杁選手がONEで戦うことは楽しみです」

――今年に入って武尊選手や野杁選手がONEに参戦し、ONEの立ち技がさらに注目される舞台となりました。そのONEで戦い続けている秋元選手はどんな試合をファンに見せたいですか。

「いつもそうなんですけど、毎回毎回成長を実感して練習していますし、見ている人たちに『秋元、変わったな』と思ってもらえる試合をしたいです。ずっと見てくれる人にはそういう試合をしたいし、初めて格闘技を見る人には『あの選手、他と違うな』と思わせるような試合をして、楽しんで見てもらいたいです」

■放送予定
5月4日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■ ONE FC22対戦カード

<ONEムエタイ女子世界ストロー級選手間試合/3分5R>
[王者]スミラ・サンデル(スウェーデン)
[暫定王者] ナタリア・ディアチコワ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アクバル・アブデュラエフ(キルギス)
ハリル・アミール(トルコ)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ドミトリー・メンシコフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
モーリス・アベビ(スイス)
ジャン・リーポン(中国)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
秋元皓貴(日本)
ウェイ・ルイ(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
フー・ヤン(中国)

<キック・ライト級/3分3R>
ルンラーウィー・シッソンピーノン(タイ)
ボグダン・シュマロフ(ブルガリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
澤田千優(日本)
ノエル・グランジャン(タイ)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーン・PK・センチャイ(タイ)
ザガリア・ジャマリ(モロッコ)

<サブミッショングラップリング132ポンド契約/10分1R>
市川奈々美(日本)
ビアンカ・バシリオ(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ショーン・クリマコ(米国)
ホシュエ・クルス(メキシコ)

The post 【ONE FN22】王座奪回への一歩=元K-1王者ウェイ・ルイと対戦、秋元皓貴「相手をだますのが上手い」 first appeared on MMAPLANET.
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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN22 アクバル・アブデュラエフ ウェイ・ルイ キック ジヒン・ラズワン ジャン・リーポン ノエル・グホンジョン ハム・ソヒ ハリル・アミール ビアンカ・バシリオ フー・ヤン ボクシング モーリス・アベビ リース・マクラーレン ルンピニー ヴィクトリア・ソウザ 松嶋こよみ 海外 澤田千優 秋元皓貴

【ONE FN22】本戦2戦目、グホンジョン戦1カ月前に澤田千優が話していたこと「油断せず、フィニッシュ」

【写真】収録は3週間前、澤田の打撃は伸びしろばかりだが、その伸びが期待される打撃を使うことが絶対でないのがMMAの面白さ(C)SHOJIRO KAMEIKE

3日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN22で、澤田千優がノエル・グホンジョンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年に入りONE本戦契約を得た澤田は、3月にONEアトム級5位のジヒン・ラズワンを判定で下した。前日計量をクリアできず、ハイドレーションテストもクリアできなかったなかで迎えたラズワン戦。澤田以上に体重をオーバーしていたラズワンに勝利した澤田は、その戦いの中で何を得たのか。改めてラズワン戦を振り返るとともに、グホンジョン対策も語ってくれた。


――1カ月前の試合になりますが(※取材は4月8日に行われた)、ラズワン戦の勝利おめでとうございます。

「ありがとうございます!」

――ONE出場は約1年振り、本戦契約の初戦となりました。改めて感想を教えてください。

「当然のことではありますが、ラズワン選手は今まで戦ってきた相手よりもパワーがありましたし、レベルも高かったです。これからもONEでレベルの高い相手と戦えることはワクワクしています。ランク5位のラズワン選手があれだけ強いのであれば、その上にいるハム・ソヒ選手やチャンピオンのスタンプ選手は、もっともっと高いレベルにいる。私もそのレベルの選手になれるように頑張らなきゃ、って思いました」

――勝利は勝利ですが、試合前の計量とハイドレーションテストはクリアできませんでした。どのような状況だったのでしょうか。

「やはりハイドレーションテストで難しい面はありました。今回の要因としては、提出の際に尿が出なかったことです。体重は予備計量でクリアしているかどうかは分かりますよね。でもハイドレーションテストの尿は……数値的なものは分からないので、クリアできるものかどうか色で判断していたんです。『今のは濃かったかなぁ』と考えたりしていると――」

――結果、提出のタイミングで尿が出なくなってしまったと。澤田選手がそのような状態にあるなか、ラズワンはハイドレーションテストをクリアしたものの、体重は2キロオーバーでした。

「相手のほうが先に計量を終えていて、ハイドレーションテストはクリアしていたから、体重を落とすのは諦めたのか……。私はクリアするために3時間ぐらい計量会場にいたのですが、ラズワン選手はもう戻ってきませんでした。

ただ、私も計量オーバーしているので、試合を拒否することはできなかったです。どちらもオーバーしているから平等である、という捉え方でした。さらにONEのルールではハイドレーションテストが優先されるので、あとはキャッチウェイトで戦うしかなくて」

――計量オーバー、ハイドレーションテストの失敗は試合に影響を及ぼしましたか。

「コンディションも良く、作戦を変えることはなかったです。ただメンタル面については……。小さい頃から体重に関してはシビアに考えていて、今回は『やってはいけないことをやってしまった』と考えました」

――……。

「でもセコンドの良太郎さんや松嶋こよみさんから『ここで泣いていても仕方ない。あとは勝つしかない。勝って状況を変えよう』と言われて、気持ちを切り替えることができました」

――確かに試合が成立すれば、あとは戦うしかありません。その点は海外の選手はハッキリしているように思います。

「あぁ、そうですよね。『何が悪いの?』というぐらいの感じの選手もいますし」

――試合では1Rに攻め急いでいる印象を受けました。それは計量オーバーが何か関係あったのでしょうか。

「計量オーバー云々ではなく、私の場合はよくあることなんですよね。もちろん良いことではないですけど(苦笑)。突っ込みすぎちゃったり、良いポジションを取りたいという気持ちが出すぎて、体が前のめりになってしまう。結果、三角に入られたりとか。

でも視野が狭くなることはなく、セコンドの声も全て聞くことはできていました。だから自分の中では冷静に戦うことはできていたんです。2R、3Rと進むにつれて落ち着きは出てきたと思います。でも視ている側からすれば、ヒヤヒヤしてしまう内容になりましたよね」

――2Rから何か変わったというのは、1R終了後のインターバルでセコンドからどのような声を掛けられたのでしょうか。

「まずスタンドの攻防は悪くない。だから安心して相手の動きを見ながら、ミットで練習したとおりにフェイントをかけて、タイミングが合えばテイクダウンに行け――という指示でした。そう言われて『いつも練習でやっていることが通用する相手なんだ』と思うことができて、私もいつもどおりの試合運びができたのかなって思います」

――ラズワンの打撃をかわしたり、相手に打撃を出させないようにしてテイクダウンに入る。それがチーム・アカツキのミット練習でやってきたことの成果だったのでしょうか。

「その成果が出た――と言っていいのでしょうか。あの試合内容であれば」

――そう言える試合内容だったと思います。

「ありがとうございます。しっかりとスタンドの攻防をしつつ、自分の良いところを出せたのは良かったですね。それが1Rだけでなく2R、3Rも続けることができましたし」

――一方で、ONE本戦契約の初戦として一本勝ちできず悔しいのか。あるいは勝つことができてホッとしているのか、どちらでしょうか。

「フィニッシュはしたかったです。でも相手のレベルが高いことは分かっていたし、まずは勝たないといけないっていう気持ちのほうが大きくて。もちろんフィニッシュして、目立つ試合をしなきゃいけなかったとは思いますが、まずは勝てたこと――しかも完封できたので良かったとは思っています。ファイターとしては完封したうえでフィニッシュすると、高望みしないといけないんでしょうけど(苦笑)。ただ、何より勝てて安心しました」

――前回の試合から2カ月のスパンでオファーが来たということは、ONEから評価してもらえているとのではないでしょうか。

「評価してもらえていると嬉しいです。特に前回はランキングに入っている選手に勝ったので、『サワダってどんな選手なんだ!?』と気になってくれているんじゃないかという手応えもあります。ラズワン戦の直後に、会場の廊下でマッチメイカーの方とすれ違って。その時に『おめでとう! またすぐ試合できるかい?』と訊かれたんです」

――おぉっ!? それは凄いですね。

「その時点では即答できなかったんですけど、帰国してからONEジャパン経由で正式なオファーが届いて、今回の試合が決まりました。やっぱり勝っただけじゃなく、すぐ次のオファーが来たことも安心できた理由でしたね」

――ラズワン戦と同日にグホンジョンはヴィクトリア・ソウザに判定勝ちを収めています。ONEとしても同日に同じ階級の試合で勝った者同士の試合は組みやすかったでしょうね。

「そのほうが選手側もそうですし、観ている人にとっても分かりやすいですよね。次の試合が想定しやすくて」

――ご自身の試合前に、グホンジョンに対して「勝てば次はこの選手かなぁ」と意識しましたか。

「絶対にこの選手と対戦するだろうとは思っていなかったです。でも体の大きさや動きも近い部分があって。控室も同じだったのでグホンジョン選手を見ながら『やっぱりラズワン選手は大きいなぁ』と考えていました(笑)」

――アハハハ。確かに澤田選手、グホンジョン、そしてソウザはフレームも近かったですね。ただただラズワンがONEアトム級の中では大きすぎるという。

「グホンジョン選手の試合を視て、MMAファイターとして全てできるというよりは柔道ベースで腰が重く、一発一発のパンチに体重が乗っていると思いました。一発もらったら危ないなという印象です。足さばきや組みついた時の投げも無意識でやっているように感じますね。あとはスイッチせずに自分の構えを貫きながら前に出てくるタイプなので、そこは警戒しつつ、私も相手の得意な部分に付き合わず戦いたいです」

――グホンジョンの特徴として相手がテイクダウンに来た際、自身がどんな体勢でもカウンターで投げてきます。今まであのようなタイプはいなかったのではないですか。

「今までは相手が投げのムーブに入ったとしても、その前に私が組みきっているからテイクダウンできていました。グホンジョン選手は投げの体勢に入るまでのスピードが速いので、警戒しないといけないですね。特に相手が投げの体勢に入れないよう、私から動いていきたいです。

あと、たとえば私の体が浮いてしまっていると、相手は投げやすくなってしまうじゃないですか。そこは気をつけて丁寧に倒していきたい。それとMMAなので、相手の意識を投げ以外に散らすことができるような打撃を出していきます」

――なるほど。では最後に、次のグホンジョン戦への意気込みをお願いします。

「2戦目で、まだまだ世界に強い人はたくさんいます。油断せず、フィニッシュして『この選手の試合を見たい』という勝ち方をして日本に帰ってきたいです」

■放送予定
5月4日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■ ONE22対戦カード

<ONEムエタイ女子世界ストロー級選手間試合/3分5R>
[王者]スミラ・サンデル(スウェーデン)
[暫定王者] ナタリア・ディアチコワ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アクバル・アブデュラエフ(キルギス)
ハリル・アミール(トルコ)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ドミトリー・メンシコフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
モーリス・アベビ(スイス)
ジャン・リーポン(中国)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
秋元皓貴(日本)
ウェイ・ルイ(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
フー・ヤン(中国)

<キック・ライト級/3分3R>
ルンラーウィー・シッソンピーノン(タイ)
ボグダン・シュマロフ(ブルガリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
澤田千優(日本)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーンPK・センチャイ(タイ)
ザガリア・ジャマリ(モロッコ)

<サブミッショングラップリング132ポンド契約/10分1R>
市川奈々美(日本)
ビアンカ・バシリオ(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ショーン・クリマコ(米国)
ホシュエ・クルス(メキシコ)

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【ONE FN22】秋元皓貴が約1年6カ月ぶりの復帰戦、対戦相手はONE初参戦のウェイ・ルイ

5月4日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night 22にて、秋元皓貴×ウェイ・ルイのバンタム級キックボクシングルールの一戦が決まった。
text by Takumi Nakamura


ウェイ・ルイは中国・武林風WLFでの活躍を経て、2017年2月に新生K-1で初来日。初代ライト級(62.5kg)王座決定トーナメントを制して王座に就くと、同年6月にはゴンナパー・ウィラサクレックを下して初防衛に成功した。

翌2018年3月に卜部功也に敗れて王座を明け渡し、それ以降は中国を中心に戦ってきたが、今年3月にONE Championshipとの契約が発表され、ONEデビュー戦で元ONEキックボクシング世界バンタム級王者・秋元との対戦が決定。日本の立ち技格闘技ファンにとっては注目カードの実現となった。

一方の秋元は2022年11月のペッタノン・ペットファーガス戦後、イヴォルブMMAのファイトチームが事実上解散となり帰国。イヴォルブMMA時代のコーチ=シアー・バハドゥルザダがジムを構えるアメリカに行く計画もあったが、現在は日本のPOWER OF DREAMを拠点に練習を続けている。

試合については、今年1月のONE日本大会でジョナサン・ハガティーとのタイトル戦やジョン・リネケルとのミックスルールなども計画されるも最終決定には至らず。試合そのものもペッタノン戦以来、約1年6カ月ぶりとなったが「キックにプライドを持って、キックの競技レベルを上げたい」という秋元の想い通りのカードになったと言えるだろう。今回のカード決定に伴い、ONEからのプレスリリースでは以下のコメントが届いている。

秋元皓貴
「自分がONEで中国人を過去に倒してきて、“中国人キラー”と言われるような選手になっていることが嬉しいです。警戒されるということは実力が認められているということかと思います。ただやることは変わらないので、仕事をやり切るのみです。ウェイ・ルイは蹴りもパンチも上手い選手なので、離れた距離での試合になるのかなと予想しています。そこでの攻防っていうのは見ていて面白いのかなと。

ウェイ・ルイも僕も蹴りが得意なので、そこは見どころの一つかと思います。本当に自分も(試合を)たくさん待ちましたし、ファンの方もすごく自分の試合を待ってくれていたと思います。今まで試合がなかった期間しっかりトレーニングをして成長しているし、その姿をお見せできると思いますので、当日しっかり楽しんでもらえたらと思います」

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