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ABEMA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFN on ESPN+76 UFN218 アダム・ヒューギット アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア キム・ジヨン ジェカ・サラギ ジョン・チャンソン チェ・スングク チェ・ドゥホ チョン・ダウン パク・ジュンヨン パク・ヒョンソン 中村倫也 平良達郎 木下憂朔 風間敏臣

【RTU ASIA2022&UFN218】中村倫也✖風間敏臣が、平良達郎&木下憂朔に合流。RTU決勝はUFNで実施

【写真】カメラの位置から風間の表情を伺えないが、10月のアブダビで既にフェイスオフを済ませている両者 (C)MMAPLANET

12日(木)、UFCより2月4日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN218:UFN on ESPN+76「Lewis vs Spivak」大会内でRoad to UFCのファイナル4試合が組まれることが正式発表されている。

フライ級=チェ・スングク✖パク・ヒョンソン、バンタム級=中村倫也✖風間敏臣、フェザー級=イ・ジョンヨン✖イー・チャア、ライト級=アンシュル・ジュビリ✖ジェカ・サラギの4試合はベガスで実施されることになった。


10月にアブダビで準決勝が実施された際に、2月4日の韓国ソウル大会に決勝戦が組みこまれることが確定事項であった。しかし既報の通り同大会はジョン・チャンソンの欠場により韓国側の主催者がイベント開催から手を引き、ソウルに集まる予定だった選手たちは代替開催地となったベガスで引き続き発表済みのカードを戦うことになっていた。

日本勢は平良達郎と木村憂朔が揃い踏みし、それぞれヘスス・アギラー、アダム・ヒューギットと対戦する。韓国勢はもともとソウル大会を睨み、チェ・ドゥホ、チョン・ダウン、キム・ジヨン、パク・ジュンヨンと4選手が登用されている。

ここにRTUで日本人選手2人、韓国人選手3人、中国、インド、インドネシア人がそれぞれ1名が出場、さながらUFC Asian Nightの様相を呈してくる。UFC契約を賭けたファイナルだが、決勝の舞台に立つ選手は契約があるという話も当初から流れていた──が、確証のある話ではないだろう。同時にベガス、米国の夜に組み込まれたことで契約以降に関わって来る決勝戦となる。なおインド本国在住の選手がUFC本大会出場はアンシュル・ジュビリが初めて、またジェカ・サラギもインドネシア人選手として初めてレギュラーイベントで蹴ケージに足を踏み入れる──ある意味──歴史に名を刻むことになる。

なお6月のシンガポール大会、前述した10月のアブダビ大会はUFC PPV大会と同一会場、ファイトウィークの一環として単独イベントが開かれ、日本ではABEMAが中継していたが、Fight Night大会とはいえレギュラーイベントに組み込まれたことで、日本国内でどのような中継が実現するのか気になるところだ。

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ABEMA BELLATOR MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC UFC イー・チャア 北岡悟 岩﨑達也 松嶋こよみ 総合格闘家

【RTU ASIA2022Ep05】Road to UFC敗北から8日、松嶋こよみ「この負けを他の人の責任にしたくない」

【写真】既に稽古には戻っている松嶋(C)MMAPLANET

10月23日にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されたROAD TO UFC AISA2022 Episode05で、松嶋こよみがイー・チャアにスプリット判定負けを喫し世界最高峰へのチケットを取り逃した。

誰よりも長い期間、UFCで戦うことを目標に生きてきた。29歳、ラストチャンスで悔いの残る判定負けを喫してから8日が過ぎ、空手衣の袖に手を通した松嶋にあの敗北と、これからについて話を訊いた。


──敗北から8日、あの敗北をどのように捉えていますか。

「そうですね……。まだ受け入れてはいないというか……自分のなかで、内容を反省できるところまで精神的に戻っていない。そういう感じではあります」

──そういう精神状態ですが、進退については考えてきたのでしょうか。

「試合直後はこのトーナメントにそれだけ懸けていたし、これを最後にしようという気持ちでいました」

──以前から話していた日本一のコーヒー屋さんになると?

「そこまで先のことは決めていないですが、コーヒー屋も一つの選択肢というか夢でもあります。僕、格闘技を辞めようと思ったことはこれまで1度しかなかったんです。本当に小さい時に『空手を辞めたい』と思ったことがあって。もう総合格闘家にならなくて良いから、空手を辞めたいと。理由も覚えていないのですが、その時は母に帯で首を絞められて踏み止まりましたけど(笑)」

──……。両親、星一徹ですね……(笑)。

「アレ以来ですね。格闘技を辞めようと思ったのは。これまでも手痛い敗北もあったし、レスリング時代に辛い時期を過ごすこともありました。でも最終的にはMMAをやってUFCで戦うという夢を持ち続けていて、辞めようとは全く思わなかったんです。でも、この負けは、辞め時かなっていう風に感じました。

試合直後から日本に帰国するまで、そういう気持ちでいました。ただ未練は間違いなくあります。小さい頃に辞めようと思って……自分に囚われていたのかもしれないですが、あの時に辞めなくて良かったと振り返ることができるだけの格闘家人生を送っていない。そういう風に考えている時にショーン・シェルビーから『もしかしたらチャンスはあるよ』という言葉を貰ったので、今はその数パーセントのチャンスに賭けてやっていきたいなと思っています」

──ショーン・シェルビーから声が掛かるのを待つ。それまで練習を続けるということですか。

「ハイ。UFCがダメだからBellator、日本で……RIZINで頑張るという気持ちに本当になれないんです。最後までUFCで戦うために足掻く。でも自分のなかでタイムリミットは決めて、そのなかでやろうと思っています。Road to UFCがあと3カ月少しで決勝がありますし、半年──長くて1年ですね」

──とはいえショーン・シェルビーは世界中のファイターに同じようなことを言っている可能性もありますし、半年以内に声が掛かるのか、1年以内で声に懸かるのか。それがどのタイミングになるのか分からない。なら他で試合をするということは考えないですか。正直、トーナメントの2試合は、実戦の難しさが痛いほど感じられました。

「試合勘という部分では、その考えはあるにはあります。ただし、他で試合に出るタイミングでUFCから声が掛かるかもしれない。試合直後で、緊急オファーに応じられないとか……そこを考えると、他で試合をする方が良いのか……まだ自分のなかでは決め切れていないです。勿論、試合をした方が良いですけど。練習で強いだけのヤツになりたくないですし。

でも、現状はそういう風になってしまっています。試合で練習通りの力が出せないっていう経験は、Road to UFCまで無かったです。それまでは試合で練習の時と同じように動けていました。それがこの2試合は明らかに違っていたことは、自分が一番分かっていることなので。今回は練習でやってきたことを試合で出すというよりも、負けたくないという執着心が出てしまいました。

普通はあの選択はしないだろうという選択を、たくさんしていました。練習でやってきたことが試合で出すことができれば、勝利に近づくはずです。でも、あの時の自分はこの1勝に賭けるという風になり、持っているモノが出せなかった……。そういう試合をしていると、UFCが契約をしないということも分かっています。ただ、あのトーナメントに関していえば勝てば契約があるということで、スプリット判定でも29-28でも構わないから、負けたくないという風に執着し過ぎていました」

──スプリットでも29-28でも構わないというのは、全然間違っていないと思います。ただし、2Rを終えた時点でジャッジの制定を読み違えた。あの展開で2つ取っているという判断は松嶋選手だけでなく、セコンドの北岡悟選手、大塚隆史選手、そして客席から叫んでいた岩﨑達也さん、チームの問題だと思います。どうすれば29-28になるのか、どうすればスプリットで勝てるのか。そこはチームが研究を怠った──怠っていないとすれば、あそこで2つのラウンドを取ったというのは、都合の良い方に考え過ぎだったかと。

「それは……そうだと思います。ただし、あの時は北岡さんや大塚さん、岩﨑先生に何を言われても僕はああいう選択をしていたかもしれないです。僕の負けです。この負けを他の人の責任にしたくない。チームで戦っているといっても、自分の負けです。僕がこの負けを認めないといけない。そこをやらないといけなかったのは、チームではなくて僕だったんです」

──……。

「それはFight&Lifeの記事を読んでも、そう思ったし。やってきたはず……なんです、これまでも。だから……試合を終った日、あの15分間……1Rのここがダメだった、2Rがダメだったということでなく、15分間で何がダメだったのか。今日1日の何がダメだったのか──過去何年分、頭を使ったのかって言うぐらい考えました。

どういう風に取り組んできたのかもそうだけど、取捨選択をすることが大切なら結局チームとして僕がもっと皆と話をしておくべきだったというのは……少しは思いました」

──今回の経験の全てを次に生かす。あるいは人生でも生かしたいですね。

「とにかく練習は僕にとって日常なので、試合がなくてもします。チャンスを待って、その時に全力で戦いたいという気持ちは消えていないです。消さないで、やっていこうと思います」

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ABEMA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC アンシュル・ジュビリ イー・チャア キム・ギョンピョ キ・ウォンビン ケビン・チャン ジェカ・サラギ 松嶋こよみ

【RTU ASIS2022Ep05&Ep06】チャン代表の総括「アジアの多様性」&「日本が牽引することを疑わない」

【写真】ファイナルは韓国大会か……という問いに、ケビンの反応は?(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されたROAD TO UFC AISA2022 Episode05。

フェザー級では松嶋こよみがまさかの判定負けを喫し、ライト級では本命視された韓国勢2人がインド人ファイターとインドネシア人選手に敗れる波乱が行った。

そんな準決勝大会を経てUFCアジア代表ケビン・チャン氏に大会を総括してもらった。


──Road to UFCの概要が発表された時、「史上最大の日韓戦」という風に煽りました。しかし今日、準決勝を終えてファイナルには1試合たりとも日韓戦がないという現実を目の当たりにしました。完全に自分にはこのトーナメントを見る目がなかったです。

「だからこそ、このトーナメントの開催に踏み切ったんだよ。アジアのなかで、まだ陽の目を見ていない可能性溢れる選手たちを発掘するために。それでもアジアのMMAのパワーハウスは日本、韓国、中国という東アジアの国にあることは間違いない。

そして今日の大会をもって決勝戦の4カードが決まり、どれだけアジアのMMAが多様性を携えているのか我々も理解できた。3試合を勝てばUFCと契約できる。このフォーマットにより、アジアのMMAは発展する。ただし、まだ第一歩を踏み出したに過ぎない。ファースト・シーズンの過程で、これだけの変化を感じることができたのだから、アジアのMMAはこれから本当に力をつけて行くよ」

──それにしても、です。6月の1回戦後でも、今回のような結果は全く頭になく。Road to UFCが続くなら今は力の差が明白なインドやインドネシアも2年や3年で強くなるとレポートしました。それが、わずか4カ月後です……。

ジェカ・サラギ

「アハハハハハ。インドやインドネシアのファイター達は練習環境が整っていない場合がある。

それでも今回の2人のようにサンディエゴや、国内でもバリMMAでトレーニングを積んだ成果が顕著に表れたね。ジェカ・サラギがキ・ウォンビンに勝ちアンシュル・ジュビリはキム・ギョンピョを破った

アンシュル・ジュビリ

彼ら2人は今回の経験を国に持ち帰り、他のファイター達に多大な影響を与えるに違いない。

それがUFCの狙いでもあり、そうなって初めて我々の計画はスタート時点に立てたことになるんだ」

──ところでイー・チャア戦と松嶋こよみ選手の試合の判定、どのように思われますか。

「凄い接戦だった。ただ、いつも言っているようにジャッジの手に勝敗を委ねると、勝利は絶対に保障されないということ。ホントに接戦だったよ」

──今回、準決勝で敗れた選手はUFCとの契約は勝ち取れないですが、それでもトーナメントを戦ったことで、将来的にUFCで戦うチャンスは広がることがあると考えることはできますか。それとも、これでUFCを目指せなくなるのでしょうか。

「ミック・メイナード、ショーン・シェルビーが彼らの試合を視ている。ダナ(ホワイト)も米国に戻ってチェックする。ファイター達は自分のスキルを見せる機会を得ていたことは確かなんだ。例え試合に負けても、UFCの人間は選手たちの名前を知り、どういう戦いができるかを知った。敗者もこれからアジアで試合経験を積み……名前を挙げることはできないけど、UFCは彼らに注意を払い続けるよ」

──ところで決勝は2月の韓国大会で実施されるという……相当に実現性の高い噂が跳び回っています(笑)。

「アハハハハ。まだ決定したわけじゃないけど、ソウル大会での決勝戦はシナリオの1つであることは確かだ。来年、早いうちにファイナルが組まれることだけは絶対だと伝えておくよ(笑)」

──アジアでの人材発掘、今後もUFCでは続けていく予定でしょうか。

「それが僕らの計画だ。MMAが定着し、盛んになるには時間が必要な国もある。だからこそRoad to UFCを来年も開催し、今後も継続していくことを考えている」

──しかし、アジア全体が強くなると日本の立場もいよいよ危うくなりますね。

「ノー。ノー。そんなことはない。絶対にない。日本には多くの人材がいる。だからこそ、このトーナメントは必要なんだ。そういう選手がUFC関係者の目に留まるために。日本はアジアにおいて、その中心を担う」

──トーナメントは我々の期待通りの結果とはならなかったです。それでも半年前まで、日本人選手はどうすればUFCで戦うのか筋道が見えなかった。それがRoad to UFCがあれば皆も目標を定めることができます。

「その通りだ。Road to UFCはアジア全体を強くするだろう。そのうえで日本人選手達の底上げになると信じている。日本人選手がこのトーナメントを牽引することを信じて疑っていないよ」

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MMA MMAPLANET o Road to UFC RTU ASIA2022 Ep06 UFC イ・ジョンヨン イー・チャア ルー・カイ

【RTU ASIA2022 Ep06】イ・ジョンヨンがルー・カイを秒殺KO! 松嶋を下したイー・チャアと決勝を争う

【写真】イ・ジョンヨンは2試合連続の秒殺勝利。とにかく--強い(C)MMAPLANET

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
Def.1R0分42秒 by KO
ルー・カイ(中国)

開始早々、距離を詰めたイ・ジョンヨンが左ジャブを放つ。ルー・カイは右クロスを合わせた。一気に距離を詰めたルー・カイが左フックを打ち込むも、離れた相手にイ・ジョンヨンのパンチが当たり、ルー・カイの動きが止まる。体勢を戻したルー・カイの左ジャブに右を被せたイ・ジョンヨン、グラついた相手を左フックの返しでKOした。

6月の1回戦、シェ・ビン戦は36秒で腕十字を極めていたイ・ジョンヨンにとって、2試合連続の秒殺決着となった。決勝は松嶋を下したイー・チャアと対戦--トーナメント3試合全て、中国勢と対戦することに。ケージインしたイー・チャアと向かい合い、イー・チャアの挑発も冷静に対処していた。


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MMA MMAPLANET o Road to UFC RTU ASIA2022 Ep05 SASUKE UFC イー・チャア 松嶋こよみ

【RTU ASIA2022 Ep05】イー・チャアからTDを奪うも抑え込みきれず、松嶋がスプリット判定で準決勝敗退

【写真】1人のジャッジは松嶋にフルマークを付けたが……(C)MMAPLANET

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
Def.2-1:29-28.29-28.27-30
松嶋こよみ(日本)

サウスポーの松嶋がプレッシャーをかける。イー・チャアが飛び込み、テイクダウンを狙うが松嶋がスクランブルへ。イー・チャアをガブり、ケージへ運ぶ。立ち上がるイー・チャアに右ヒザを浴びせた松嶋。ケージ中央でスイッチを繰り返しながら、左ローを当てる。イー・チャアの右ハイをかわす松嶋、左ミドルハイ、左ローと蹴りと散らしていく。スイッチしながら近づいた松嶋だが、イー・チャアもパンチを食らってしまう。

松嶋がいきなりの右ショートを当てる。しかしイー・チャアもパンチから右飛びヒザを返した。イー・チャアのパンチが松嶋の顔面をかすめる。距離を詰めてきたイー・チャアに組みついた松嶋だったが、反対にイー・チャアにテイクダウンを奪われてしまう。バックに回るイー・チャア、しかし松嶋が切り返してトップへ。ケージ際でヒジ、そして右パウンドを打ち込む。立ち上がるイー・チャアに、再び尻もちを着かせた松嶋。スタンドに戻り、右クロスを当ててから終了間際に再度、ダブルレッグでテイクダウンを奪った。

2R、松嶋がスイッチしながら蹴りを散らす。イー・チャアの左がヒット。イー・チャアが距離を詰めてくると、松嶋は首相撲で迎え撃つ。跳びヒザを何度も見せるイー・チャアに対し、松嶋はキャッチして組みつき、ケージに押し込むも体勢を入れ替えられてしまう。首相撲から足をかけ、離れた松嶋。ケージ中央でローを蹴る。

ジワリジワリとプレッシャーをかけてくるイー・チャアのパンチが松嶋の顔面を捉える。しかし組みついた松嶋が投げてテイクダウンを奪うと、相手の足を捌きながらパウンドを落としていく。下から三角絞めを仕掛けたイー・チャア、下がって頭を抜きに行く松嶋の腕を取るも極めることはできず。

スクランブルからガブった松嶋。スタンドに戻るとイー・チャアがパンチで攻め込むも、松嶋が下がりながらニータップを合わせて再びグラウンドに持ち込んだ。イー・チャアがスクランブルから返していくも、トップをキープした松嶋が右ヒジを落とし続けた。

最終回、開始早々の松嶋の二段蹴りで、イー・チャアの体がくの字に曲がった。組みついた松嶋が回りながらテイクダウンを狙うも、イー・チャアが切り返してバックに回る。サイドバックからヒザで削るイー・チャア。松嶋は相手の右足を取ってトップを奪う。イー・チャアはスクランブルへ。ダブルレッグをスプロールした松嶋を、リフトアップしたイー・チャアが再びバックを狙っていく。

離れる松嶋をボディロックでコントロールするイー・チャアは、ケージ際でヒザを突き刺して削る。立ち上がる松嶋をグラウンドに戻すイー・チャアのバックコントロールが続く。そしケージ中央で松嶋に背中を着かせたイー・チャアだが、抑え込みきることはできず、松嶋が切り返してトップを奪った。右パウンドと左ヒジを落とす松嶋。イー・チャアはスクランブルから起き上がる。松嶋が足払いからイー・チャアに尻もちを着かせ、終了間際にも背中を着かせてパンチを叩き込んで試合を終えた。

裁定はスプリット――1人のジャッジは松嶋にフルマークをつけたが、残り2人がイー・チャアを支持し、松嶋は準決勝敗退に。対するイー・チャアは1回戦でSASUKE、準決勝で松嶋を下しての決勝進出となった。


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ABEMA MMA MMAPLANET o Road to UFC SASUKE UFC   アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア キム・ギョンピョ キム・ミンウ キ・ウォンビン トップノイ・キウラム パク・ヒョンソン ルー・カイ 中村倫也 松嶋こよみ 野瀬翔平 風間敏臣

【RTU ASIA2022Ep05&06】 Abu Dhabi Gallery Road to UFC出場日本勢の計量とフェイスオフ

【写真】決勝戦で風間敏臣と対戦するの中村か、それとも野瀬か(C)MMAPLANET

本日23日(日・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるRoad to UFC ASIA2022 Ep05&Ep06に計量から、日本人選手たちのスケールの上の模様とフェイスオフの模様を――開戦間際に、ぜひ。


松嶋こよみ

中村倫也

野瀬翔平

SASUKE

風間敏臣

イー・チャア×松嶋こよみ

バラチン×SASUKE

■視聴方法(予定)
10月23日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時00分~ABEMA格闘Ch

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05計量結果

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア: 145ポンド(65.77キロ)
松嶋こよみ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン: 126ポンド(57.15キロ)
チェ・スングク: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン: 156ポンド(70.76キロ)
ジェカ・サラギ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣: 136ポンド(61.69キロ)
キム・ミンウ: 139.5ポンド(63.27キロ)

<フェザー級/5分3R>
SASUKE: 145.5ポンド(66.0キロ)
パラチン146ポンド(66.22キロ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06計量結果

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン: 146ポンド(66.22キロ)
ルー・カイ: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
野瀬翔平: 136ポンド(61.69キロ)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム: 126ポンド(57.15キロ)
パク・ヒョンソン: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ: 156ポンド(70.76キロ)
キム・ギョンピョ: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サマンダル・ムロドフ: 170ポンド(77.11キロ)
ジアン・シケイラ: 175ポンド(79.37キロ)

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ABEMA K-MMA MMA MMAPLANET o Road to UFC SASUKE UFC   アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア キム・ギョンピョ キム・ミンウ キ・ウォンビン トップノイ・キウラム パク・ヒョンソン ルー・カイ 中村倫也 大沢ケンジ 松嶋こよみ 野瀬翔平 風間敏臣

【RTU2022 ASIA Ep05&06】計量終了 日本勢は全員クリアもキム・ミンウが失敗――風間は不戦勝に

【写真】スケールの上で、力ない……キム・ミンウ (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるRoad to UFC ASIA2022 Ep05&06のオフィシャル計量が22日(金・同)に同地クラウンプラザ・ホテルのミーティングルームで行われた。

バンタム級の日本人対決、ノントーナメントファイトに出場する日本勢5人=松嶋こよみ、中村倫也、野瀬翔平、風間敏臣、SASUKEは問題なく計量をパスした。


松嶋と戦うイー・チャア、SASUKEの対戦相手パラチンは計量をクリアしたが、風間の戦うキム・ミンウは139.5ポンドで体重オーバーに。

計量台でも力なくうなだれ、カメラに視線を送るよう指示を受けたキム・ミンウは、UFCの判断でトーナメント脱落。風間は準決勝を戦わずして決勝戦進出が決まったが、セコンドの大沢ケンジ氏によると試合がなくなったことで、不貞腐れているとのことだった。

優勝候補筆頭と見られたキム・ミンウは、初戦は計量をクリアしたが対戦相手が欠場し試合は成立せず。K-MMAの未来といわれたファイターはワールドステージでの活躍は幻となってしまうか……。

■視聴方法(予定)
10月23日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時00分~ABEMA格闘Ch

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05計量結果

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア: 145ポンド(65.77キロ)
松嶋こよみ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン: 126ポンド(57.15キロ)
チェ・スングク: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン: 156ポンド(70.76キロ)
ジェカ・サラギ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣: 136ポンド(61.69キロ)
キム・ミンウ: 139.5ポンド(63.27キロ)

<フェザー級/5分3R>
SASUKE: 145.5ポンド(66.0キロ)
パラチン146ポンド(66.22キロ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06計量結果

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン: 146ポンド(66.22キロ)
ルー・カイ: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
野瀬翔平: 136ポンド(61.69キロ)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム: 126ポンド(57.15キロ)
パク・ヒョンソン: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ: 156ポンド(70.76キロ)
キム・ギョンピョ: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サマンダル・ムロドフ: 170ポンド(77.11キロ)
ジアン・シケイラ: 175ポンド(79.37キロ)

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MMA MMAPLANET o PRIDE Road to UFC Road to UFC ASIA 2022 RTU ASIA2022 Ep05 RTU ASIA2022 Ep06 UFC   その他 イー・チャア エンセン井上 キム・ミンウ 中村倫也 修斗 松嶋こよみ 野瀬翔平 風間敏臣

中村倫也「僕の試合を通して日本人の心に大和魂を取り戻したい」


 『ROAD TO UFC ASIA 2022』Episode 6で野瀬翔平とバンタム級トーナメント準決勝で対戦する中村倫也が以下のコメント。

「彼ら(エンセン井上、山本“KID”徳郁、朝日昇、中井祐樹ら)から死ぬまで戦うというメンタリティーを見て育ちました。勝っても負けても、ゲームを通して戦い抜いたことで賞賛され、名誉を与えられました。格闘技の道に進むことは自然な選択でした」

「父(中村晃三)はヒクソン・グレイシーを日本に連れてくるため、資金や物流、交渉の準備に奔走しました。当時の格闘家は、父の努力がなければ、修斗、Vale Tudo Japan、PRIDEはなかったと今でも言っています」

「東京オリンピックの日本代表になるために頑張りました。最終選考会で乙黒拓斗選手に負けたのが転機でした。そこでMMAに転向することを決意しました」

「体の使い方や距離の取り方など、思った以上に苦労しました。MMAファイターの考え方は全く違いました」

「毎回、心の底から『死んでも悔いはない』と思って戦います。僕の試合を見た人が、その精神に感動し、格闘技ファンになってくれることを心から願っています」

「全ての日本人の心に大和魂を取り戻したい。大袈裟かもしれませんが、僕の試合を通して、日本人に勇気や覚悟、そして愛を感じてもらいたい。日本に巨大なエネルギーの波と調和をもたらしたいと思っています」

【RTU ASIA 2022 Ep06】UFCへの道、準決勝=野瀬翔平戦へ。中村倫也─01─「達人がここにいる」(MMAPLANET)

【RTU ASIA 2022 Ep06】準決勝=野瀬翔平戦へ。中村倫也─02─「自分のMMAを創るのは、自分です」(MMAPLANET)

【RTU ASIA2022 Ep06】中村倫也と戦う野瀬翔平─01─「ホテルで1階に下りて計量できるのは有難い」(MMAPLANET)

【RTU ASIA2022 Ep06】UFCへの道、中村倫也戦前の野瀬翔平─02─「同じ駆け出しというか、若手」(MMAPLANET)

【RTU ASIA 2022 Ep05】UFCへの道、準決勝=キム・ミンウ戦へ。風間敏臣─01─「病みつきになります」(MMAPLANET)

【RTU ASIA 2022 Ep05】「UFCは自分らなんて、いてもいなくても変わりない。だから……」風間敏臣─02─(MMAPLANET)

【RTU ASIA2022 Ep05】遂に登場。風間敏臣と対戦、キム・ミンウ─01─「打撃は××せるほど差があります」(MMAPLANET)

【RTU ASIA2022 Ep05】風間敏臣と準決勝、キム・ミンウ─02─「UFCではファンの記憶に残る選手に」(MMAPLANET)

【RTU2022 ASIA Ep05】イー・チャア戦へ、松嶋こよみ─01─「MMAはスパーでは思い切りできない」(MMAPLANET)

【RTU2022 ASIA Ep05】UFCへの道、松嶋こよみ─02─「1回、1回の練習の大切さを思い出させてくれた」(MMAPLANET)

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【RTU ASIA2022 Ep06】UFCへ道、中村倫也戦前の野瀬翔平─02─「同じ駆け出しというか、若手」

【写真】気の強さというよりも、気持ちの強さ。芯の強さがある(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode06――バンタム級準決勝で中村倫也と戦う野瀬翔平インタビュー後編。

ストライカーからレスラーへの変更も、彼の武器は変わらず柔術だ。脚光を浴びるという点では天と地ほどの違いのあるMMAファイター人生を送ってきた野瀬だが、MMAへの想いの強さに差はなく──柔術で一本勝ちできると断言した。

<野瀬翔平インタビューPart.01はコチラから>


──6月の勝利から、今回の準決勝に向けて本格的に試合を想定した練習を開始したのはいつ頃ですか。

「1カ月少し前から本格的なMMAスパーリングを始めました。それまではいつもと変わらず練習はしていて、7月の終わりにSASUKEさんが福岡に来てくれて1週間練習をしました」

──キム・ミンウと戦うことを頭に入れて?

「ハイ。キム・ミンウを想定して、練習していました。映像を視て、こういうことをしてとか。ただ、本格的な試合形式の練習に入る前に変更されることが分かったので、そこはそれほど影響はなかったです」

──変更の知らせを聞いた時は、率直にどう思いましたか。

「どういうことなんだろうな……と。『謎の変更だ』って。でも、やるしかないですし。どっちにしろ、僕以外の3人のうち2人に勝たないと優勝はできないので、意外なほどに何とも思わなかったです。ここで勝って、反対側から上がってきた選手に勝って優勝するだけなので。動揺することもなかったですし、中村選手に勝つんだって頭を切り替えました」

──対策練習は中村倫也選手を想定してできたのですね。とはいえストライカーのキム・ミンウと戦うことを頭においていたのにスーパー・レスラーと戦うことになり、まるで違うタイプです。

「確かに構えもタイプも背丈も違います。そこはスパーリングをする相手を代えてもらったりはありましたけど、さっきも言ったように全員に勝たないといけないので」

──デビュー前から注目され修斗での2試合の圧勝と、Poundstromではブラジル人のタフな相手に競り勝った選手です。どのような印象を持っていますか。

「見ていて強いなと思います。けど、そんな『こりゃ勝てねぇや』っていう感じじゃないです。別に同じ駆け出しというか、若手だし。中村選手がデビューした時の大会で、僕は中村選手より前に試合をしていて。前日の計量の時に弘中先生から『上を目指していたら、いつかアイツとやるぞ』って言われていました。

計量から試合までずっと見ていて。僕はバンタム級に落として初めての試合で。バンタムのデビュー戦を判定で勝って、中村選手は正真正銘のデビュー戦をハイキックでKO勝ちして。悔しい想いをした……いつかやると思うと言われていた選手と、思ったよりも早くも戦うことになったので気合は入っています」

──中村選手はモノが違うと言われ、メディアも大きく扱ってきました。知名度もあります。

「1回戦前のインタビューでも言いましたけど、まだ僕が優勝すると思っている人はそういないと思います。ホントに身内だけです。ここで中村選手にどんな勝ち方をするかで、一気に『アイツ、優勝するんじゃないか』という風になると思うので。ここでひっくり返して、ビックリさせたいです」

──中村選手はインタビューで、「あのケガをしてMMAを戦っているので、そういう想いのある選手。だけどMMAに対する想いは負けない」と言っていました。

「まぁMMAをやっていて、好きっだっていう気持ちやUFCで戦いたいという想いは、4人全員が強いと思います。だから『俺の方が好きだぁ』っていうのはないです(笑)。ここで戦う人は、皆好きだろうって」

──打撃を効かされると別ですが、削り合いでは本当に音を上げない。しんどい状況でも攻めるという気持ちを野瀬選手ほど、持ち続けることができる選手はそうそういないと思っています。

「ありがとうございますっ!! それはやっぱりケガがあったからだと思います。アレまではそんな性格じゃなかったです。すぐに諦めるし、面倒くさいことやキツいことはやらないという感じで過ごしていました。なんか……一度、死に物狂いで這い上がるじゃないですけど、あのケガから戻ってくると感覚が変わって。練習でも、もっと、もっと、もっと、もっとと思ってできるようになりました。まぁケガあって良かったなと思っています」

──……改めてですか、日本人対決になったことに関してはどのように思っていますか。

「国籍とか関係ないです。相手が中村選手でなくても、決勝に進みたいですし。日本人対決だから負けたくないとかでなくて、誰と戦っても勝ちたい。だから日本人対決という部分はあまり気にしていないです」

──スタイル的に中村選手のどこに気を付けないといけないと思っていますか。

「レスリング、瞬発力、スクランブルが強いです」

──中村選手に対して、負けていないのはどの点でしょうか。

「まぁ、柔術ですね。絶対的に僕の方が極めは強いので。レスリングで上を取られたからって、そのまま抑え込まれると負けですけど、下から仕掛けることはいくらでもできるし」

──純粋な柔術勝負でなく、MMAで頑強なレスラーが柔術を勉強して防御に使われると厄介だと思います。それでも柔術で突くことはできると?

「できると思っているし、できなければやられちゃう。僕はできる……一本取れると思っています。これまでの試合を見ても、寝技で一本取れる自信はあります」

■視聴方法(予定)
10月23日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時00分~ABEMA格闘Ch

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU2022 ASIA Ep05】UFCへの道、松嶋こよみ─02─「1回、1回の練習の大切さを思い出させてくれた」

【写真】いうと、極めつけのMMAバカだ(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――フェザー級準決勝でイー・チャアと戦う松嶋こよみインタビュー後編。

武術を落とし込むが、武術に依存しない。松嶋のMMAにおいて欠かせない武術空手だが、彼のMMAは他の多くの練習の成果として形成されている。その一つの要素がレスリングだ。「気持ち良く打撃で戦いたいから、レスリングを学ぼう」と小学生の時に思ったナチュラル・ボーン・MMAファイターが、Road to UFC準決勝を前にMMAへの想いを語った。

<松嶋こよみインタビューPart.01はコチラから>、


──実は一昨日、岩﨑さんと平本蓮選手の稽古の模様を取材させていただいたのですが、テイクダウンがある人に対しての方が、MMAにおいては武術空手の指導はしやすいのではないかと感じた次第です。近い距離になった時に自分から組める選手の打撃、それがMMAの打撃ではないのかと。

「まぁ先生からすると、レスリングができない打撃だけの選手に打撃を指導することは、それだけ強い想いがあるはずです。これをいうと怒られてしまうかもしれないけど、きっとその裏では怖いことだと思っているはずです。

ただ僕がレスリングをやろうと思ったのは、気持ち良く打撃を使うにはレスリングをやった方が良いなと子供の頃に感じたからなんです」

──それを小学生の時に!! さすがナチュラル・ボーン・MMAファイターです(笑)。

「家族と話し合って決めて(笑)」

──松嶋選手のご両親は星一徹が2人いるような感じですね(笑)。

「アハハハハハ。そうやって始めたレスリングが、MMAに生きている。レスリングがあるからやれることはたくさんあるし、ちょっと失敗してもリカバリーできるのもレスリングのおかげです」

──打撃ではあれだけ間を重視し、先が取れているかどうか見極めている岩﨑さんが『組んでテイクダウンしろ!!』とレスリングの攻防になると、まるで違う叫び声を挙げていました。

「アハハハハ。打撃ではありえないことですよね。結局、MMAは勝つことが全てだから、北岡さんとセコンドに就いて、その勝つためという部分で2人が通じ合ってくれていました。先生も言っていますが、武術に依存して戦うとダメなんです。

武術は僕のMMAのアクセントです。それが全てじゃないし、僕がやってきたことは武術でできたわけじゃない。ただ武術は僕のなかにある。だから『空手をやれば強くなる』なんて言わないですけど、色々な練習のなかの一つであり、それを僕は生かして戦えていると思っています」

──平本選手が剛毅會空手に傾倒することをどのように思っていますか。

「先生も彼の打撃を見て、親近感がわいたと言ってはったんですけど……」

──なぜ関西弁に(笑)。

「ハハハハハ。僕にとっても良いことだと思っています。僕にだけ指導しているよりも、幅が広がる。先生が平本君を教えることで、僕に新しいエッセンスが入って来ることが絶対にあるだろうし」

──松嶋選手が武術をアクセントにできるのも、普段から稽古をしているからです。武術とか空手という言葉にマジックを求める人が多いなかで、平本選手がじっくりと取り組んでいるのは正直驚きでした。

「そうなんですよね。ミットだけお願いして──とか。『そんなもんで、何ができんねん』って」

──いやぁ、高校3年間の丹後地方で過ごした松嶋選手の関西弁が出まくりですね(笑)。

「平本選手がそうやって稽古をしているのは、僕と繋がる部分があります。僕だって……普通じゃやらないでしょって思われることをやってきたので。彼もそこに何かを見出せる目を持っているのではないでしょうか」

──その部分で以前は他の練習仲間の前でサンチンをやるのとか、少し恥ずかしそうにしていましたが、今日などもシャドーの合間に站椿のような動きや呼吸を普通にやっていましたね。

「勝手に出ちゃうんですよね。僕しかやらないから、良いかなって(笑)。もし『面白そう』と思ってくれれば、思ってくれれば良いし。僕自身、これの成果が出ているとまで言えないですけど結構落とし込めているので。僕を見て、誰かが真似をするという感じはしていないですけど……澤田(千優)だったり、(中村)倫也だったり、イズムの若い子も先生と稽古するより、僕がかみ砕いて伝えた方が入り込みやすい気はします。

僕は僕で、人に伝えることで自分の中に落とし込めている。そういうことはやれているのかと。そのおかげで僕は武術を落とし込めていると思います」

──Road to UFC準決勝に出場する日本人選手に共通して尋ねているのですが、コンテンダーシリーズから木下憂朔選手がUFCと契約を果たし、RTU準決勝の前日には西川大和選手がUFC280でUFCデビュー戦を戦う。この両者が一足先を進んだことに関して、どのように思っていますか。

「おめでとうございますと素直に言えます。木下選手はほとんど勝っているといってもおかしくない反則負けはあったけど、実質7連勝で。デビュー直後から強い選手が出てきたと思っていました。これからUFCで戦っていくことになって、しんどいこともあるだろうけど凄く頑張って欲しいです」

──羨ましいと思ったりは?

「全くないです(笑)。僕は自分のこれまでのキャリアを悲観しているわけじゃないんで。僕には僕の道があり、そこを進むだけで。だからそういう気持ちは全くなくて、ただ本当に頑張って欲しいと思っています。あと西川君ですよね、チャンピオンで連勝もしているので選ばれて当然かなぁぐらいです。

アッチ出たい、こっち出たいということは記事とかで読んでいたので『ああ、そうなの?』というのはありますが、それでUFCに出られるのだから持っているんだと思います。僕が彼の立場だったら、話が来た時に『お願いします』の一言です。あと2週間で試合だと言われても出たいと伝えます。だから西川選手も、ただただ頑張って欲しいと思います。

僕は僕でトーナメントで優勝して、トーナメント優勝者としてUFCと契約する。だから、このトーナメントに優勝すること以外のことに関して、何も思わないです。2人には頑張ってくださいと記事を通して伝えてください」

──ところでONEを離れ、将来が不透明だった時の練習と、目標が定まった今の練習は何か精神的に違いがあるのでしょうか。

「あの頃と比べると精神的に楽といえば、楽です。ただし、しんどいことはやるのに変わりはないので。今は目標のために頑張れているという充実感があります。本当に自分のためにしんどいことができている。先が見えているからこそ、1度1度の練習を大切にしようと思えます。先が見えていなかった時より、追い込めています。だから、この状況を終らせないためにもしっかりと次の試合は勝たないといけないです。

と同時にに練習に関していえば、あの頃はあの頃で試合に向けてではない強くなるための練習が出来ていたという部分はあります。空手の型や基本の稽古もロータスに行った後にできていたし。あの頃はあの頃で楽しかったなという気持ちで今はいます。

試合のためでない練習って楽しいんですよね。僕は練習をして技術が身につくと、何よりも嬉しい。対して試合のための練習はしんどくて、辛いです。でも目標があって、ついてくる結果が見えている状況は自分を奮い立たせるエネルギーになります。そういう気持ちがあれば、練習の精度も高まります。試合に向けての練習は1回、1回の練習の大切さを思い出させてくれました」

──そんななか昨日はT-GRIPで大塚隆史選手指導のMMAレスリング・クラスに出ていたのですが、その大塚選手が今日は横浜までやってきて松嶋選手とスパーリングを3本して帰っていきました。ここまで来て、思い切り腹を蹴られて悶絶し、それでも松嶋選手をテイクダウンする。素直になんて献身的な人なのかと。

「去年、大塚さんの試合前にずっと一緒に練習して、セコンドもしていました。そうしたら大塚さんが『今度はこよみのために俺がやるよ』と言ってくれて。本当に申し訳ないというか(苦笑)、申し訳ないぐらいやってくれるんです。

40分間のイズム滞在で5分のスパーを3本付き合ってくれて。終わると、サッと東京に戻る。スミマセンって言いたいです。大塚さんの『愛』的なモノや、勝って欲しいという気持ちも伝わってきます。北岡さん、岩﨑先生、大塚さんとチームとしてやっていけています。

火曜日のT-GRIPでのレスリング練習は、やっぱり大学とかに練習に行くとレスリングのためのレスリングになってしまうところが、あそこではMMAのためのレスリングができるので本当に役立っています。あそこの練習って、実はしんどくてやらないところなので。あの練習は皆、絶対に出た方が良いです。

あそこにいる人達、ちゃんとしんどいことをやりに来ているんですよね。皆、毎週来ています(笑)。だから僕が伝えられることは伝えますし、逆に中原(由貴)君なんかにも聞きたいことを尋ねています。良い練習ができています。所属は違えどチーム、皆で上げられるような練習です」

──やはり松嶋こよみはMMAバカです。どれだけMMAが好きなのかということが伝わってきました。最後に次の試合に賭ける気持ち、意気込みをお願いします。

「ホントにコレに対する想いは人一倍だと思っています。自分が今デキる練習を死ぬ気でやって、コレにちゃんと挑めるように準備してきたので。試合と練習は違いますが、その部分を出していきます。ちゃんと出します」

■視聴方法(予定)
10月23日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時00分~ABEMA格闘Ch

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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