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【Gladiator024】上久保周哉、グラジ参戦。その意図とこれから「僕のRoad to UFC。ずっとRoad to UFC」

【写真】リアリスト。誇張も悲観もなく。それだけに言葉が突き刺さる(C)MMAPLANET

9日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024に上久保周哉が出場し、韓国のシン・ジェヨンと戦う。
Text by Manabu Takashima

8月のRoad to UFCバンタム級準決勝でまさかの敗退となった上久保は、再起の場にグラジエイターを選んだ理由と、変わりないUFCへの想いを訊いた。


――8月のRoad to UFC、シャオ・ロン戦の敗北は大ショックでした。スポットライトが当たっているとはいえない、同時に『これがMMAなんだ』と上久保選手の征く道を見てきたファンも、そうだったと思います。

「ハイ……。僕も同じ気持ちでした(苦笑)」

──組んで勝つ。触れば五分五分という上久保選手のMMAが、UFCではなくRoad to UFCで崩れた点が一番ショックでした。ただ1Rはあれだけ出来ていたのに、なぜ2Rから思うように戦えなくなったのでしょうか。

「実は2Rにテイクダウンを狙った時に、左ヒザが内側に捩じれてしまって。元々、半月板が悪かったのでロッキングしてしまっていたんです。でも、試合中はアドレナリンが出ているから痛みを感じなくて。それでも、踏ん張れる感がなくて。マットを蹴っても力が入っていないし、変だなと思いながら戦っていました。

普段はロッキングをしたら痛みや緩さで気付くのですが、試合中だったからそこが気付かなくて。足が疲れたのかなとか、勝手に思っていたんです。気付いていれば、インターバルにロックしたのを直すことはできたので、それをやっていれば3Rは普通に動けたのになぁという気持ちは結構あります……。足が疲れたと自分で片づけてしまって、セコンドに言わなかったので磯野(元)さんも濱村(健)さんも、急に動きが悪くなったと感じていたと思います」

──そのようなことが起こっていたのですね。

「……ハイ。あの試合に関しては、途中から試合になっていなかったです」

──逆にケガをしたということで、ホッとしました。上久保周哉の組み技がアジアで跳ね返されたわけではないので。

「まぁ、負けた言い訳はできますからね(笑)」

──そこですか(笑)。

「1Rが本来の実力だったと思って欲しいです。切られることが前提で組んでいたので、そんなに深追いもしなかったし、切るなら切るで用意していたので。1Rは思いのほか、自分の展開になったので逆に拍子抜けした感はありました。むしろ2Rの方が『こうなるよね』という展開ではありました。ただ、あの途中から……ですね。でも、結果が全てですから」

──一旦はUFCとの契約という目標が潰えたことは、どのように感じていましたか。

「悔しかったけど、それは実力を出し切れなかったことが大きくて。だから引退するとかっていうへこみ方ではなかったです。改善点や修正しないといけない点があったけど、初回の展開は思い通りにいっていたので通用する部分は通用する。だから100回やったら、100回勝てない相手とやるまでは辞められないと思いました。準決勝の相手は100回やって100回勝てない相手ではないので、辞められないです。会場からホテルに戻るまでも、全然まだやれる。こんなんじゃ辞められないという気持ちでした」

──目指すところも変わらない?

「変わらないというか、それを目指し続けないと自分が求める相手がいない。他のどっか……国内でも出てくるかもしれないけど、そういうところを目指していないと自分のレベルも上げることができない。自分が強くなっていく過程のなかで、何回やっても絶対に勝てない相手と戦わないと意味がない。強い相手と戦っていないと弱くなります。自分が弱くなると意味がないです。だから目指すところは変わりようがないです」

──そうなると、またRoad to UFCを目指すことになりますが、Gladiator出場が決まるまで、再起の道はどのように考えていましたか。

「準決勝が終わって、まずは諸々のケガを直す時間に当てて。でもRoad toUFC決勝戦が12月9日にあるから、その時にどこかで試合をしたいと思っていました(※その後、Road to UFC決勝は延期となっている)。決勝戦のリザーバーとかの話もあったのですが、それだと試合はないだろうし。海外も考えていましたが、時間もなかったので……」

──えっ、だから12月9日のGladiator参戦なのですか!!

「もともとグラジと〇〇〇〇〇はRoad to UFCの前から声を掛けてくれていました。日本で試合をするなら、そのどっちかになると思っていたんです。で、グラジエイターは日程がRoad to UFC決勝と同じだったので『良いじゃん』と思って。この日に戦うのは禊です。自分のせいで負けたので、自分でケツを拭かないと。

やるなら強い人とやりたい。それには外国人選手と肌を合わさないと本当のところはどうだと分からないので。そういう意味で最初に名前が出た候補とか、グラジエイターは色々と考えて用意してくれていました」

──結果的にその候補がまとまらなかったわけですね。そこでシン・ジェヨンという選手と戦うことになりました。

「スパンが短かったこともあるし、自分も直近は負けているので相手にとって美味しくない。強い人に断られてしまうのはしょうがないです」

──話を伺う限り、12月に1試合を戦ってRoad to UFCから声が掛るのを待つということでしょうか。

「Road to UFCしか選択肢がないなら、Road to UFCですよね。そのRoad to UFCが5月スタートなら、その前にもう1試合する形かと。だから12月の早めに試合を戦いたかったんです。1月になると、次の試合をするとなると時間が欲しくなりますし。2月にも試合の話があって。そのタイミングで試合をする方が、何もしないで待っているより良いと思います。負けて、そのままで声が掛るほど甘くはないので」

──モンゴル勢や竹中大地選手もいるグラジですが、ベルトを狙ったり継続参戦というのは? 練習仲間の狩野優選手などは『国内で日本人選手と戦えば、どれだけ上久保選手が強いかを知ってもらえる』と言っていましたが。

「う~ん、何というですかね。もう一つの団体からは日本選手でオファーをくれました。でも、さっきいった最初の候補に〇〇・〇〇〇〇が入っていたんです。あの名前を見た時に『いいじゃん。やりたい』って。あの名前を見た時に感じた想いが、日本人選手の対戦候補には起きなかったです。やっぱりテンションの上がり方が違って。ONEでトロイ・ウォーセンとやった時も『やりたい』って最初に感じて。それが、グラジエイターが最初に出してくれた候補……複数の候補にはめっちゃあったんです。

国内の選手云々でなくて、僕が日本の選手にそういうことを感じなくなってしまっているだけかもしれないです(笑)。知らない強いヤツ、誰もが強いと思っているヤツとやりたい。そこで最初の候補は日本人との対戦もあって、ほとんど勝っている選手だったので。ときめくか、どうか。そこはありますね。あの候補を見て、グラジエイターは自分のやりたいことに乗ってくれているのを感じました。

だから日本人対決に関しては、期待してくれるのは嬉しいですけど……。竹中選手にしても、ONEに出始めた時に自分が竹中選手と並び立つなんて思っていなかったので。並ぶだけで良いと勝手に思っています。当時、竹中選手は無敗の修斗のチャンピオンだったので。そもそも、僕のなかで特定の誰かと戦いたいとかは全然なくて。理想はここで勝って、Road to UFC。あるいはUFCに通じるとこから引っ掛かるのか。UFCを目指さないと、何のために強くなろうとしているのか分からないから」

──6年2カ月振りに日本でMMAを戦うことは?

「意外と何もないです。それに大阪なので、遠征している感覚だし。海外は試合のことだけを考えていれば良いのですが、大阪でも国内の試合なのでアレコレとやらないとはいけないですけど。ただ国内で外国人と戦うので、珍しくホームになるので……ある意味、楽なところはありますね」

──負傷があったとはいえ、8月の敗北を経て練習内容など変えた部分はありましたか。

「体の負荷を減らさないといけなかったので、MMAの練習量を減らしました。そこで色々考えて、ただ練習の中身を変えたのは負けたことよりも、吉野(光)選手のセコンドでUAEWについて行ったことの方が大きいです」

──10月17日のUAEW45、リネット・ハバロフに2RでTKO負けを喫した試合ですね。そこで何を感じたのですか。

「大会全体もあるし、吉野君の相手が同階級で7勝0敗。ヌルマゴのジムに所属していた選手で。吉野君とは肌を合わせていて、強い部分を出していけば勝負どころを創れるという作戦を色々と立てていました。ただ思っていた以上に、通用しなかった。吉野君は『自分の実力不足です』とは言っていたけど、それ以上に何かちょっとこう……これまでやってきたことは間違いじゃなかったのかと結構ショックだったんです。

正直、自分が負けた時よりも……。今までやってきたことが間違っていたかもって、凄く考えました。他の試合も見て、ヌルマゴのチームと戦い、通用している選手や勝っている選手もいました。キルギス人選手とか勝っていて、彼らの試合を見て『何かを変えないとダメだろう』って思いました。

あまり良い言い方じゃないですけど、日本のMMAのレベルの話をした時に韓国、中国の次という風にいわれるようになったじゃないですか」

──はい、アジアにおいて。

「それにフィリピンも強くなっていて、正直──世界的に見ると下から数えた方が早いんじゃないかって。個々の力で突破できることはあっても──藤田大和選手が、カザフスタンの戦績の良い選手に勝ったように。そういう選手が時折り出てくるかもしれないけど、全体的な総数を見た時に日本人はどれぐらい強いのかと考えると、インドネシアの次ぐらいじゃないかって……。このままじゃ、日本人でヌルマゴのチームと10対10で試合をしましょうってなると、0勝10敗になる。そんな風に思うぐらい、ショックでした。

日本だけで練習していると、う~ん、日本人のなかでは強くなれるかもしれないけど、UFCのチャンピオンになれない。海外に練習に行くのもそうだし、根本的に練習への向き合い方、考え方から変えない限り──敵わない。ジムの設備とかあるのかもしれないけど、変えられる部分から変えていかないといけないと考えるようになりました。もう年齢的にも焦って、直ぐに変えないといけないと思った部分はあります」

──この国のMMA業界は世界的な強さを手にするという方向に向いていません。必要なのはLFAでありContender Seriesであって、KSWではない。でも、業界を変えることは一選手ではできないです。

「MMAを練って考えていたものが、UAEWで打ち砕かれて……。今、やれることはまずは自分を変えること。自分が練習で思っているテーマを変えました。本当は大人数で同じ考えでないといけないのですが、まずは身近の人たちから、と。監獄の人たちは考え方も似ているので、そこから変えて行こうかと。

だたし、自分達が今やっていることが正しいとは限らないです。正しいと思った方向に進んでいれば、変えようという考えが広がっていく。別に日本を強くしようなんて考えはないけど、自分の練習環境を良くするために回りに強くなってもらいたいという感じです」

──監獄グルグルの2分のスパーリングでは、あの速いペースで戦えるものなのかと驚かされました。

「ペースはだいぶ上げました。これまでは2分という限られたなかで丁寧に一つの山を創ろうという形だったのですが、ミスをしても良いからとにかくペースを上げること。山場を2分の間にいくつも創るのが、今のテーマです。

やっぱりリズムの違いっていうのは、大きいし。如何に早く自分の流れにもっていけるのかを大事にする。それが今、意識していることです」

──リカバリーも早くなっていないですか。練習のなかで矢継ぎ早に動くので、バックを取り切れないで落とされることも出てきた。そこからのディープハーフからスクランブルなど立て直しが目を見張る速さでした。

「本当ですか……」

──ロータス世田谷でのグラップリングとは明らかに目的が違うことも伝わってきました。

「ロータスでは5分のグラップリングを回していて。5分を2分、2分、1分と考えて、2分を2回取れば絶対にラウンドを取ることになります。なので最初の2分を如何に取れるのか。そこのアプローチを変えて……手数、種類を増やし、今までやっていなかったことを試す。当然、失敗します。でも練習で失敗するのは全然構わないので。これまでミスを少なくするためにアタックが少なかったと思います。そこも大事なのですが、練習でやっていると失敗が少ないから、自分のなかの色々な判断材料も少なくなってしまうのかなって考えて。情報収集もかねて、色々とやっています」

──新たな技術を手にすることも考えていますか。

「ハイ。色々やりたい技もあるし、体のケガも多いから同じことを今までのようにできなくなる。なら武器を増やすことが必要になってきています」

──12月の試合でも、そのペースという部分を試すことはあるのでしょうか。

「う~ん、今やっているペースを出す……ことが間に合えば良いですね。UAEW後から取り組み始めたことなので、間に合えば良いなぁ……と。ただ間に合わなくても、この間に取り組んできたことは絶対に無駄にならないので。やっているペースなり、アタックの部分とかは出せるようにしたいと思います」

──全てはUFCに辿り着くために?

「これが僕のRoad to UFC──ずっとRoad to UFCです」

■【Flash】上久保周哉の対戦相手が、ペ・ジョンウに変更

6日(水)、Gladiatorより9日(土)、豊中市176BOXで開催されるGladiator024で上久保周哉と対戦予定だったシン・ジェヨンが、練習中に負傷しエキストリーム・コンバットの同門ペ・ジョンウが代役出場すること発表された。

ペ・ジョンウは1995年12月31日生まれの27歳。テコンドーとボクシングの経験があり、ブラジリアン柔術は青帯で韓国軍士官服務時代にはテコンドーとボクシングの教官を務めていたというが、今回がMMAデビュー戦となる。

同ジム所属でRoad to UFCバンタム級決勝戦を控えるイ・チャンホのトレーニングパートナーであるペ・ジョンウは、スクランブル発進&初陣にも関わらず──さらには上久保の承諾の知らせを聞く前から、自ら航空券を抑え今回の試合出場に尋常でないやる気を見せていたという。そんなペ・ジョンウのこの試合に向けた意気込みは以下の通りだ。

ペ・ジョンウ
「昨日までにもイ・チャンホのRTU決勝戦準備を一緒にしたので、4日前のオファーでも問題ないです。このところ、トレーニングキャンプで毎日のようにハードトレーニングをしてきたので、今はもう減量に集中するだけで、むしろ楽な状態です。

上久保選手のような強いファイターと試合ができることになって光栄です。上久保選手には楽しい試合をしようとお願いしたいです。本当にお願いします」

■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator024対戦カード

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)

<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)

<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペ・ジョンウ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級/5分3R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)

<フライ級/5分3R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分3R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)

<バンタム級/5分3R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)

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AB F1 MMA o ONE Road to UFC UFC   イ・チャンホ シャオ・ロン リー・カイウェン 原口伸 平良達郎 鶴屋怜

12.9 UFC上海大会で『ROAD TO UFC』シーズン2決勝戦4試合が行われることが正式決定

シン・中国人 ――激変する社会と悩める若者たち(ちくま新書1710)


12.9 UFC上海大会で平良達郎とカルロス・ヘルナンデスが対戦(2023年10月31日)

 こちらの続報。



 UFCが12月9日に中国の上海インドアスタジアムでFight Nightシリーズを開催することと、『ROAD TO UFC』シーズン2決勝戦4試合を行うことが正式発表されています。





 フライ級決勝戦は鶴屋怜 vs. ジー・ニウシュイエ、バンタム級決勝戦はシャオ・ロン vs. イ・チャンホ、フェザー級決勝戦はリー・カイウェン vs. イー・ジャー、ライト級決勝戦はロン・チュー vs. 原口伸です。続きを読む・・・
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【Road to UFC2023Ep05】韓国×中国のノンストップMMA!チャンホがチャウパスゥイからTKO勝利

【写真】UFCを目指すアジア人ファイターのMMAはここまでレベルが上がった。(C)MMAPLANET

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
イ・チャンホ(韓国)
Def.3R3分35秒 by TKO
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)

サウスポーのチャンホに対し、チャウパスゥイがアウトロー。チャンホが左ストレートから組みつくが、チャウパスゥイがケージに押し込み、足をかけてテイクダウンを狙う。

これを凌いだチャンホは両差しでチャウパスゥイをケージに押し込んでテイクダウン。しかしトップキープできず、立ち上がったチャウパスゥイがチャンホのバックにつく。

チャンホがアームロックを狙うと、チャウパスゥイはチャンホの身体を持ち上げて顔面から落とす。バックに回ったチャウパスゥイはパーム・トゥ・パームを狙いつつ、バックマウントへ。

チャンホが腰を上げて立ちあがって正対すると、チャウパスゥイはそこに右ヒジを入れてダブルレッグに入る。

チャンホもケージ際で身体を入れ替えてテイクダウンするが、その倒れ際にチャウパスゥイがハーフガードで上をとってヒジ打ち。チャンホは背中を見せて立ち上がり、腰を上げてチャウパスゥイを前に落とす。

チャウパスゥイはすぐにチャンホをケージに押し込んでヒジ。終了間際にテイクダウンして、後ろからチャンホにパンチを入れる

2R、チャウパスゥイが右ミドル。チャンホの左ハイをキャッチしてテイクダウンする。チャンホは背中を見せて立ち上がり。正対してチャウパスゥイをケージ押し込む。

チャウパスゥイも体を入れ替えてシングルレッグからテイクダウン。チャンホが立つところに両足フックしてバックキープする。

チャンホは足を外してシングルレッグで正対。両差しでテイクダウンするが、チャウパスゥイが倒れ際にケージを蹴ってインサイドガードに収まる。

チャンホは体を起こして腰を抜いて立ち上がり、ボディロックからダブルレッグへ。チャウパスゥイはスイッチを狙い、バックを取ろうとしたチャンホを前へ落とす。

3R、チャンホが左ストレートからチャウパスゥイをケージに下がらせる。一旦離れるとチャウパスゥイが右ストレートを放ち、チャンホの左のミドルに右ストレートを合わせる。

チャンホも左ストレートからダブルレッグに入ってバックにつく。チャウパスゥイが立ち上がろうとするが、チャンホが潰してグラウンドへ。

チャンホがバックからマウントへ移行すると、チャウパスゥイがブリッジを効かせて立つ。スタンドでチャウパスゥイが右ミドル。チャンホが左ストレートから突進し、そのままケージに押し込んでチャウパスゥイをテイクダウン。

バックマウントを奪うと、チャウパスゥイの動きが止まり、チャンホは体を起こしてパンチを連打。レフェリーが試合を止め、チャンホが激闘に終止符を打った。


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【Road to UFC2023Ep05】非Tの実力者対決、ニャム戦へ。ダナソー「タイ人男子初のUFCファイターに……」

【写真】近所のお兄ちゃん的だけど、危険な技を多く持っている(C)MMAPLANET

本日27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep05ではフライ級のワンマッチ=ピーター・ダナソー×ナムジャルガル・トゥメンデムベレエルが組まれている。
Text by Manabu Takashima

フライ級トーナメントに出ていたインドやインドネシアの選手よりも、強い。多くがそう思っているであろうタイ人とモンゴル人の一戦を前に、ダナソーをインタビュー。日本と違いMMAの練習をすることすら簡単でない国で育まれた探究心、それこそハングリー精神の塊といっても過言でないダナソーのMMA、いやUFCへの想いだった。


――ピーター……ピーターも、ダナソーもタイ人では凄く珍しい名前ではないですか。

「ダナソーはデンマークの姓なんだよ。父がデンマーク人で、コペンハーゲンで生まれて4歳の時まで向こうで育った。それからチェンマイに移り住んで、ずっとタイで生活してきた。父と母は別れてしまったんだけど、ダナソーという名前をずっと続けているんだ。実はレンワットというタイの名前も持っているよ」

――なるほど。では格闘技を始めたきっかけを教えていただけますか。

「タイでは当然のようにムエタイが盛んで、僕もTVでいつも見ていた。でも、自分でやろうとは思っていなくて、ずっとサッカーをしていたんだ。そんな時に友人の家にはケーブルTVがあって、UFCを視ることができた。グラウンドで殴る試合があるなんて、凄く興味深かったよ。

15歳の時サッカーのチームが解散して、お金のある友人たちは他のチームに移っていったけど僕の家は裕福ではなかったから、サッカーを続けることはできなかった。それにチームでもクラスでも一番小さかったし、その時に友人がMMAジムを見つけてきたんだ。それがチーム・クエスト・タイランドだった」

――ムエタイではなかったのですね。

「でもね、僕には格闘技経験がなかったからMMAの練習には参加できず、まずはムエタイと柔術の練習をしないといけなかった。そして……僕には月に50ドルを支払って、両方を習うことはできなかった。なら、まずムエタイをやり、試合をして――そのお金でMMAを習おうと決めたんだ。数カ月後、ジムからスカラシップを貰って練習できるようになったよ。代わりにジムの掃除が僕の仕事になったけどね(笑)」

――MMAの練習をするのに、それだけのことがあったのですね。

「ONE Warrior Seriesでは勝てなかったけど、MMAの試合も出るようになった。でも直後にコロナで練習ができなくなったから、バンコクに移った。そしてタイでも格闘技の大会が再開され、フェアテックス・ファイトやLegend FCタイラントで戦うようになり、Legend FC で56キロでチャンピオンになった。

今年の2月にはONE FFで勝った時に、ジョージ・ヒックマンに声を掛けてもらって、プーケットのバンタオに合流したんだ。レスリング、柔術、ムエタイ、なんでも学べて最高の環境さ」

――ONE FFではムエタイを駆使しながらも、MMAを消化していたように感じたのはピーターの格闘技歴に関係していたからなのですね。ただONE FFからONE本戦というステップアップは考えなかったですか。

「僕はずっとUFCで戦いたいと思ってきた。それが僕の夢で。世界最高の場所で戦えば、世界のベストと戦えるようになるから」

――ところでRoad to UFCではワンマッチ出場です。トーナメントにはインドネシアやインドの選手も出ていますが、韓国、中国、日本の選手とレベルの差は大きく、ピーターやニャムジャルガル、それこそトップノイの方が強い。そういう意見も多いです。

「インドネシアやインドは人口が多くて、マーケットとして期待されているんだろうね。それに彼らは僕のようにレコードに2敗という数字がなくて、どんな大会で戦っていようが戦績が綺麗だったから。僕にはトーナメントで戦うスキルがあることは絶対だ。そう思っているよ。練習環境も違うし、でもしょうがない。今はとにかく与えられた試合を戦って、勝つことが大切だ。

もちろんタイ人男子で初のUFCファイターになりたいけど、ワンマッチで勝ってもそのままステップアップできなければコンテンダーシリーズや次のRoad to UFCで戦いたい。どの世界チャンピオンも、最初からUFCで戦っているわけじゃないからね」

――日曜日の対戦相手も同じように思っているかと。では、そのニャムジャルガルの印象は?

「強い選手だよ。でも、僕の方がタフな試合をしてきて。しっかりと準備している。どの局面でも戦えるけど――しっかりとムエタイを見せて、打撃で勝ちたい。ヒジとヒザはレスラーやグラップラーにとても有効だからね。」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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【Road to UFC2023Ep05】今大会屈指の好カード。イー・チャア戦へ、キム・サンウォン「水のように戦う」

【写真】神田コウヤ×リー・カイウェン戦の予想という問いには「両者にはそれぞれの強みがありますが、今は自分の試合に集中しています。試合が終われた、勝った方の選手の研究をし始めます」ということだった (C)MMAPLANET

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep05のフェザー級準決勝、韓中対決=キム・サンウォン×イー・チャアが組まれている。
Text by Manabu Takashima

昨年準優勝のイー・チャアは既にUFCレベル、アジアのサーキットと目される。対してキム・サンウォンは初戦でSASUKEをKOし、準決勝に歩を進めてきた。今大会屈指の好カードを前に、キム・サンウォンに話を訊いた。


――今の体調はいかがですか。

「普通です。いつのもように普通に良い感じです」

――ところで眉毛もカラーリングしているのですね。

「特別な意味はなく、髪の毛の色に合わせただけで。まぁ、気分転換です(笑)」

――日本の選手もそうですが、髪の毛をいじって臨戦モード突入ということなのでしょうか。

「いえ、練習の邪魔になったのでカットしたら、ちょっとダサかったので染めました(笑)」

――分かりました(笑)。初戦のSASUKE戦のKO勝ちは、日本の関係者からしっかりと戦術を練った上で実行した素晴らしい勝利だという声がありました。

「そういう風に言ってもらえることは、凄く嬉しいです。ありがとうございます。実際に作戦を細かく立てて、その通りの勝ち方ができました。自分はフットワークが遅いので、SASUKE選手は蹴りを使う。その時に動きが止まるのでパンチを当てようという作戦がそのままはまった形です。チーム、先生を信じた結果です」

――ずばり、今回の試合もそのように準備をしてきたわけですね。

「もちろんです。バッチリです(笑)」

――ではイー・チャアの印象を教えてください。

「自分にとっては、火の玉みたいな選手ですね。勢いで戦う。自分はそういう火を消す、水のようなファイトを心がけて――冷静に戦います」

――つまりカッとしてしまうと良くないということですか。

「イー・チャア選手を疲れさせる。そのためには冷静でいないといけないです」

――自身も疲れるタフファイトですね。

「自分が疲れないように戦う。それが一番の理想です。彼はグラップリングが強いのですが、自分もそこは自信があります。そして自分の方がイー・チャア選手より、打撃は上回っています。何より彼がこの試合の前にタイで練習していたと聞き、自分の打撃を警戒するだけでなく怖がっているレベルにあることと確信できました。そうなると、彼が何を仕掛けてくるのかは、もう分かっています。その時が訪れる時が、楽しみでならないです」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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LFA MMA MMAPLANET o ROAD FC Road to UFC Road to UFC2023 Road to UFC2023Ep05 UFC イ・ジョンヒョン イ・チャンホ イー・チャア キム・サンウォン キム・サンウク シャオ・ロン ダールミス・チャウパスゥイ チェ・スングク ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル パク・ジェヒョン ピーター・ダナソー マーク・クリマコ ライカ リー・カイウェン ロン・チュウ 上久保周哉 原口伸 堀内佑馬 神田コウヤ 鶴屋怜

【Road to UFC2023Ep05】鶴屋怜と準決勝。マーク・クリマコ「敗北は人を成長させることを教えてあげる」

【写真】北米MMAの強さ、巧さを鶴屋相手に見せることがあるのか (C)MMAPLANET

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、鶴屋怜と対戦するマーク・クリマコは北米MMA育ちのファイターだ。
Text by Manabu Takashima

5月の準々決勝ではRoad FCの超新星イ・ジョンヒョンを相手にテイクダウンゲームで快勝したクリマコは、強いレスリングベースを持つ鶴屋を前にして――自身が戦ってきた環境、練習を続けるAKAの練習仲間こそがアドバンテージだと話した。


――日曜日に鶴屋怜選手と対戦しますが、そもそもマークがRoad to UFCに出場を決めたのはなぜなのでしょうか。北米最大のフィーダーショーであるLFAで戦績を積んできた中で。

「コーチがコンテンダーシリーズ出場に向けて、UFCと話していた。その時に両親がフィリピン生まれで、米国で生まれ育ったバックグラウンドを持つ僕は、Road to UFCで戦う選択もあるという話が持ち上がったんだ。それを聞いてフィリピンを代表して戦い、アジアのファンに僕のこと知ってもらうのは凄く良い機会だと思った」

――3試合戦い、半年以上の時間を要することはどのように思いますか。

「確かにコンテンダーシリーズは一発勝負だ。でも、僕にはまだ経験が必要で。その点でもRoad to UFCのフォーマットはフィットしていた。UFCではそういう試合は存在しない。あそこでは世界のベストと戦う試合しか存在していないから。

Road to UFC、アジアで3試合を戦うということは、ファイトウィークを3度経験することになる。UFCという環境に慣れるにも絶好のチャンスだ。回りは皆、UFCのスタッフなんだから。全てがUFCで戦うための準備になる。

Road to UFCの経験があるのと、無いのとではUFCデビュー戦の時の感覚は全く違うはず。ここを経験しておくことは、全てがその後に生きてくるだろう」

――これだけの長旅をすることも。

「その通りだよ。上海、シンガポールで戦う。時差や色々な調整が必要で、そこも踏まえて今回は早目にタイに入って、最後の調整をしてからシンガポールに来た。しっかりアジャストできたから、何も不安要素はないよ。良く眠れているし、上海の時よりも良いパフォーマンスができる」

――ではトーナメント参加選手のレベルについて、どのように考えていますか。

「各地域のアジアを代表する選手が集まっていて、レベルも決して低くない。ただし、アジアの外とは違う。僕が戦ってきた相手、練習パートナーはより優れている。ただし日本、韓国、中国のベストファイターが僕と同じゴールに到達するために戦っているのだから、彼らの力を軽く見ることは決してない」

――その考えを持つことに関してキャリア唯一の敗戦を喫した相手、堀内佑馬選手が昨年のRoad to UFC初戦で敗れたことも影響していますか。

「ユーマが敗れたことは驚いていない。それこそ国を代表して、UFCとの契約を目指す相手と戦ったのだから。他の世界にもトップ選手がいる。それにファイターは敗北も込みでファイターだ。ユーマのこれからの活躍を願っているよ。彼が活躍してくれると、再戦の機会が訪れることもあるだろう。まぁ、それはそれで。僕は今、自分のやるべきことに集中しないといけない」

――では鶴屋選手の印象を教えてください。

「才能あふれる新鋭だよ。とても強力なレスリングのベースがあるけど、僕はMMAとして全てをミックスした部分で勝負できる。優秀なレスラーやグラップラーとの練習をずっとしてきたからね。戦いやすい相手だと思ってはいるけど、とにかくベストのレイ・ツルヤと戦いたい。

僕はどの局面でも、問題なく戦える。彼のような強いレスラーとも、優れたストライカーとも戦うことができる。それがMMAファイターとして、僕の強みになっている。対して、過去の試合映像を視たけどレイはこれまで僕のようなウェルラウンダーと戦ったことがない。

僕もそうだったけど、無敗の選手って特有の勢いがあるんだ。きっと自信いっぱいだろう。でもね、敗北を経験すると人間は成長する。精神的にもフィジカル的にも。そして人間性という部分においても。本当にユーマに負けた試合が、結果的に素晴らしい経験になった。今回はそれを僕が彼に教えたあげる番だ。

試合がどのような局面に進んでいっても、僕の方が彼より優れている。絶対にレイのことを軽視することはないよ。でもアジアでなく、北米で戦い、AKAで練習してきたことは僕のアドバンテージになっていることは間違いない。同じゴールを目指す戦友のことを尊敬しているけど、この試合に勝つ自信は十分にあるよ」

――では最後に日本のファンに一言お願いできますか。

「日本のファンは凄くファイターをリスペクトしてくれると聞いている。なので、この試合が終わったからで良いので僕のことも応援してほしい」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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【Road to UFC2023Ep05】神田コウヤの前に立ち塞がるリー・カイウェン「スタミナも200パー自信がある」

【写真】3人インタビューした中国人ファイターで、通訳が必要なく英語での取材が可能だったリー・カイウェン(C)MMAPLANET

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep05のフェザー級準決勝で、神田コウヤと対戦するリー・カイウェン。
Text by Manabu Takashima

全身くまなくタトゥーに彩られ、英語を駆使し、爆発力のみ――といっても過言でないファイトで見る者を圧倒するカイウェンのプレファイト・インタビューは当然のように自信しか伝わってこないものとなった。


――とてもリラックスして見えますね。

「もの凄く良い感じで来ている。日曜日の試合が待ちきれない。俺が勝つことは分かっている。そこは絶対だ。シンガポールはONEの時から戦ってきた、ある意味ホームのようなものだし」

――初戦のルー・カイ戦は、暴力的なまでの爆発力を見せつけました。

「ちょっと試合を速く終わらせ過ぎた。俺の試合は、いつだってあんな感じだ。皆も熱狂していただろう? だから、ああいう戦いを見せるんだ」

――では神田選手の印象を教えてください。

「彼の戦い方は、俺にとってあまり馴染みのないモノだ。あれだけリーチが長いのに、レスリングを主武器にしている。テイクダウンは良い。打撃も悪くない。良いファイターだよ。でも、俺の方が強い。俺もレスラーだし、レスリングで勝負しても負けない。仮にテイクダウンを奪われても、サブミッションを極める。打撃で戦いたいなら、どうぞ。受け立つよ。

とにかく退屈な試合だけはしたくない。ぶん殴って、KOする。彼のテクニックで気になるモノは何もないからね。エルボー? 全く気にならない。俺はケージの中に入ると、勝敗なんて気にしない。いかに、相手をグチャグチャにするかだ。エルボーもニーも気にしない」

――短時間ならカイウェンが嵐のようなファイトでKOする。そこを凌ぐと、削って神田選手という見方もあります。

「フフフフ。カンダがそうしたいなら、トライすれば良い。俺はスタミナ合戦になっても200パーセントの自信がある」

――もう1つの準決勝、イー・チャア×キム・サンウォン戦はどちらが勝ちあがると予想していますか。

「間違いなくイー・チャアだ。彼はフ〇ッ〇ン・アニマルだ(笑)。分かる? 本当に強いファイターなんだ。俺とイー・チャアは上海のUFC PIで毎日スパーリングをしている。凄く近い関係だよ。ただ彼と決勝を戦うことは問題じゃない。なんせ、毎日ケージのなかで殴り合っているんだからね。それがどこか違う場所で、いつもやっていることをやり、金儲けができる。な~んの問題もない。ただ、良いことしかな」

――練習は互いのためでもありますが、試合は絶対的に自分のためです。それでも同じような感覚なのですか。

「決勝まで行けば契約がなったも同然だ。だから勝敗は抜きにして、新しいカイウェンを見せる試合にしたい。自分が何者かを証明する試合にするんだ」

――今朝、コンテンダーシリーズを視ていてカイウェンは、コンテンダーシリーズ向きだと思いました(※取材は24日に行われた)。

「ただ、俺としては試合数が多いことはありがたいと思っている。それにアジアのファイターにはRoad to UFCが存在しているのだから、そこで戦うもんだ。自分のやるべきことを全うするのが、ファイターの仕事だから。それに俺は何年も前にUFCとサインできる状態にあったけど、いろいろな事情があってUFCで戦うことはならなかった。

Road to UFCでもコンテンダーシリーズでも問題ない。俺はUFCで戦う力がある。だから、UFCが日本大会を開く時に、日本のファンに会えることを楽しみにしている。もちろん、今回の試合は日本のファンの皆はカンダを応援するだろう。でも月曜日になると、カンダをぶっ倒した俺のことを尊敬し、サポートしてくれることになるはずだ。だから、日本のファンのMMAを応援する気落ちにはいつも感謝している」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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【Road to UFC2023Ep06】上久保周哉対戦、戦術至上主義=シャオ・ロン「チームの戦略は素晴らしい」

【写真】東映任侠映画に出てきそうな雰囲気のシャオ・ロン (C)MMAPLANET

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep06のバンタム級準決勝で上久保周哉と対戦するシャオ・ロン。
Text by Manabu Takashima

1回戦で野瀬翔平にスプリットで下したシャオ・ロンは、とにかく戦略に重きを置くファイターのようだった……。


――野瀬選手との試合、足関節でヒザが鳴ったという話もありましたが、接戦を勝ち切りました。

「前回の試合は、ちょっと相手のことを軽く見てしまっていた。自分たちが立てていた作戦に対し、向うがカウンターでぶつけてきた作戦がとても優れていた。いや、油断してしまっていたよ。3R、15分間。とても厳しいファイトだった。

確かに初回のレッグロックで負傷をした。今もリカバリー中で、それでも傷は良くなっている。まぁケガと付き合うのも、ファイターの仕事だ」

――インターバルが2カ月で負傷は厳しいですね。今回の試合に向けて、問題はなかったですか。

「上海のUFC PIでしっかりとリハビリをして、体のチェックも続けてもらった。練習も完璧なテーピングを施してもらって、十分にトレーニングに向き合うことができたよ」

――では対戦相手の上久保選手の印象を教えてください。

「カミクボが自分に勝つことは難しいだろう。前に出て、自分の戦いをする。ただし、簡単な試合になるとは全く思っていない。それがカミクボの印象だ」

――上久保選手と戦う上で、シャオ・ロン選手はどのようなアドバンテージがあると考えていますか。

「戦略だ。チームが立てた戦略は素晴らしいものだから。対戦相手が立ててきたゲームプランは、崩壊するだろう。それこそが自分のアドバンテージだ。作戦通りに戦って、勝つのは自分だ」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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【Road to UFC2023Ep05&Ep06】計量終了 原口伸、5Lbs超過のバーハートゥブールゥとの対戦を了承も…

【写真】バーハートゥブールゥがギリギリまで落としているのは、確かだろう。ドクターの判断は…… (C)MMAPLANET

26日(土・現時間)午前9時からシンガポールはセントーサ島にあるリゾートワールド・コンベンションセンターで明日27日(日・同)に同地カランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC2023Ep05&06の計量が行なわれた。
Text by Manabu Takashima

開始時間と共に続々とスケールの乗る選手たち、30分を過ぎた頃にはマーク・クリマコ、ロン・チュウ、そしてバーハートゥブールゥ・アトゥボラティ以外のファイター――鶴屋怜、上久保周哉、神田コウヤ、原口伸という日本人選手も含めて、問題なくパスをした。


3選手の会場に現れないことで緊張感が漂うなか、まずクリマコが姿を現しパス、ロン・チュウが続き両者揃ってリミットいっぱいでクリアに。

残すはバーハートゥブールゥとなったが、10時20分を過ぎて計量台に乗ったバーハートゥブールゥだが、結果は161ポンドと1ポンドオーバー規定を考慮しても5ポンドと2キロ以上のオーバーに。UFCの規定ではドクターがそのまま体重を下げることを認めるか、否かを判断する――が、おそらくはこれ以上の減量は認められないだろう。

原口にはワンマッチ出場のパク・ジェヒョンという選択肢もあったが、二者択一であれば当然のようにバーハートゥブールゥと戦うことを希望する。とはいえ、その場合もバーハートゥブールゥがメディアkるをクリアする必要があるだけに――どうなることか……。コトの顛末、正式発表を待ちたい。

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ: 161ポンド(73.02キロ)
原口伸: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ: 136ポンド(61.69キロ)
イ・チャンホ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ: 156ポンド(70.76キロ)
キム・サンウク: 155ポンド(70.31キロ)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン: 136ポンド(61.69キロ)
上久保周哉: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライト級/5分3R>
パク・ジェヒョン: 155ポンド(70.31キロ)
クイラン・サルキルド: 155ポンド(70.31キロ)

■Road to UFC2023 Ep05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン: 146ポンド(66.22キロ)
神田コウヤ: 145ポンド(65.77キロ)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク: 125ポンド(56.7キロ)
チーニョーシーユエ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア: 145.5ポンド(66.0キロ)
キム・サンウォン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜: 126ポンド(57.15キロ)
マーク・クリマコ: 126ポンド(57.15キロ)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー: 126ポンド(57.15キロ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(: 126ポンド(57.15キロ)

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【Road to UFC2023Ep06】原口伸戦へ、バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ「これはMMA。驚かせる」

【写真】キルギス系ということだが、新疆ウィグル地区には数十万人のキルギス系住民が住んでいるという。テュルク系の特徴なのか茶色の目が、ここではちょっと怖い(C)MMAPLANET

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep06のメイン=ライト級準決勝で原口伸と戦うバーハートゥブールゥ・アトゥボラティ。
Text by Manabu Takashima

初戦は反則勝ちという納得できる結果ではなかったが、今回の試合に向けてキルクリフFCで培ってきたMMAを見せると静かな口調で言い切った。


――インタビューを受けていただきありがとうございます。

「昨年の夏にキルクリフFCで取材をしていたよね。覚えているよ。再会できてうれしいよ」

――その米国ではLFAというフィーダーショーで戦ってきましたが、アジアに戻ってRoad to UFCを戦うことを決めた理由は?

「LFAで2度試合をし、一番最近の試合で勝つこともできた。その時、ケガをしてしまいすぐに試合ができなくて。ただケガからリカバリーしても、4カ月ほどLFAからオファーがなかった。そして兄のように慕っているリー・ジンリャンが『おい、RTUで戦おう。お前ならやれるよ。ライト級に落とそう』と言ってくれた。UFCと契約するためにRTUを選択し、ライト級に落とす決心をしたんだ」

――減量が大変そうでしたか、試合に影響はありましたか。

「いや、動きは悪くなかった。ばかりか凄く良かった。試合があんな風になったのは、2Rにアイポークがあったからなんだ。それでパンチを貰い、さらに後頭部を連続して殴られてしまった。結果、首を負傷して試合後は故郷に1カ月間戻って治療に専念した。でも、今は大丈夫だ。戦う準備はできている」

――では対戦相手の原口選手の印象を教えてください。

「とてもスピードのあるレスラーだ。戦績も6連勝で負けなしだよね。でも、この試合はMMAであってレスリングではない。まぁ、試合を見てほしい。僕の言っている意味が分かるはずだよ。僕がキルクリフFCで練習してきたことを見せるチャンスが来たと思っている。

打撃だけ、レスリングだけ、柔術だけじゃない。全てがミックスされた戦いを見せる。そして原口に勝つ。それに同じライト級といっても体の大きさが違う。ハラグチはこれまで通りの試合はできないよ」

――チームメイトの木下憂朔選手が土曜日に戦います。同じ週末に戦うことで、何か想うことはありますか

「ユーサクはマイ・ブラザーだ。彼とは本当によく練習してきた。前回の試合でユーサクは、その力を発揮していなかった。彼はあんなもんじゃない。ユーサクが力を発揮すれば、土曜日の試合は必ず勝つよ。そして日曜日には僕が、皆を驚かせる」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

<ライト級/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
クイラン・サルキルド(豪州)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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