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【UFC311】「このベルトが欲しければケージに来い」マカチェフが代役モイカノにダースを極めて王座防衛

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラム・マカチェフ(ロシア)
Def.1R4分05秒 by ダースチョーク
[挑戦者] ヘナト・モイカノ(アルメニア)

当初、マカチェフはアルマン・ツァルキャンと対戦予定だったが、大会前日にツァルキャンが欠場。同大会でベニール・ダリューシュと対戦予定だったモイカノが急遽マカチェフに挑戦することとなった。

サウスポーのマカチェフに対し、モイカノがインローと右ミドルを蹴る。マカチェフも左ストレートから前に出るが、モイカノは」左フックを返してインローを蹴る。マカチェフは左ストレートと左ハイ、モイカノはやはりインローを蹴る。マカチェフは右手を細かく動かして左ミドルにつなげる。モイカノも左を返してインロー、マカチェフは左ストレートを伸ばす。

マカチェフが右・右フックから左ストレートで前に出ると、モイカノが右ストレートから左フック。これで尻餅をついたマカチェフだが、すぐに立ち上がって左ストレートからのニータップでテイクダウンを奪う。モイカノの右足を超えてハーフガードでトップキープするマカチェフは細かくパンチを入れる。モイカノも足を戻して距離を取り、体を起こして立ち上がろうとするとマカチェフがモイカノをがぶって右腕を深く入れてダースチョークへ。これでモイカノからタップを奪い、マカチェフが一本勝ちで王座防衛に成功した。

試合後、マカチェフは「いつもフィニッシュを狙っている。口だけじゃない。対戦相手が少しでも隙をみせれば、そこをつく。1日前に対戦相手が代わることも気にしない。この体重にして、ケージの前に立ち塞がる人間と戦う。このベルトが欲しければケージに来い」とベルトを肩にかけてコメント。敗れたモイカノは「1日前じゃない。人生のなかで、得た機会だ。この時のために生きてきたから、とても悲しい。今日、イスラムは僕よりずっと良かった。色々と話すことはあるけど、今じゃない。僕は終わらない。また、このようなチャンスが巡ってきたらベストを尽くす」と語った。


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【UFC311】中村倫也と対戦、ONE~UAEW~DWCS~LFAを経てUFCに到達─ムイン・ガフロフ「UFCは違う」

【写真】きっとこういう選手ばかりが、UFCには揃っているんだろう(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームで開催されるUFC 311「Makhachev vs Moicano 」で中村倫也と戦うムイン・ガフロフ。
Text Manabu Takashima

ONEバンタム級戦線で活躍も、UAEWに転出。コンテンダーシリーズに挑むも、契約ならず。ならばとLFAでバンタム級のベルトを巻き、ついにUFCとサインを果たす。この間に、少しでもUFCで戦うチャンスが広がるようラスベガスに移り住んだ。

人生を賭けてUFCに挑みながら、デビュー後は連敗。3度目の正直を目指し、背水の陣で挑んだカン・ギョンホ戦でオクタゴン初勝利を手にしたガフロフは、中村倫也に負けない情熱、いや情念を持ってオクタゴンに足を踏み入れる。


──ムインのことはONE時代から会場で取材をさせていただいてきたのですが、コロナ前にアジア最大のイベントを離れUAEWに戦場を求めました。

「UFCファイターになるためだよ。ONEは素晴らし団体だった。アジアでトップだ。ONEのお陰で、僕の存在を世界に知ってもらうことができた。いつだって尊敬し、感謝している。ただしUFCとは違う。自分の力をUFCで試したかったんだ」

──そのためにUAEWへ転出し、コンテンダーシリーズに挑んだわけですね。ただし、ONEの時のようなパフォーマンスを見せることができず、試合に負けてUFC行きはならなかったです。

「コンテンダーシリーズで負けても、UFCで戦うという目標が変わることはなかった。ただ、ショックは大きかった。一度、タジキスタンに戻って引退しようかとも考えた。そんな時に友人から連絡があって『戦うことをやめるな。練習も続けろ』って言われて……それまでより、ハードな練習を課すようになった。そして、UFCと契約するためにまずはLFAのチャンピオンになろうと思ったんだ」

──LFAでは2戦目でバンタム級王者となり、ついにUFCとサインを果たしました。

「最高の気分だった。夢が叶った。自分の力を世界最高峰で披露できる時がやったきたんだ。ただUFCはONEとは違った。UAEWとも違うし、LFAとも違う。UFCは世界で、他に比べるものがない一番のオーガニゼーションだ。だからケージの中も違っていて、初戦と2戦目はどうにも上手く戦うことができなかった。でも、前回のカン・ギョンホ戦から慣れてきた。今回の試合ではONE、UAEW、そしてLFAの時のように自分の力を出して戦える自信がある」

──今はラスベガスがホームなのですね。

「そうだよ。シンジゲートMMAに所属している。1年半前からラスベガスに拠点を変えた。それまでプーケットで練習していた。プーケットでも、凄く良い練習ができていたよ。トレーニング環境に問題があったわけじゃない。ただUFCは米国中心にイベントを開いているし、ラスベガスで練習している方がUFCで戦う機会を得やすいと思ったんだ。

とはいっても練習パートナーはUFC世界チャンピオンがいるし、コーチも少し違うかな」

──そんななか中村倫也選手と、今週末に戦います。倫也選手の印象を教えていただけますか。

「ブラザー、ナカムラは素晴らしいファイターだよ。MMAの全て局面で激しく、ファンに喜んでもらえる試合になるだろう。僕は全対戦相手を尊敬しているから、もちろんナカムラのこともリスペクトしているよ」

──倫也選手と戦った際、ムインのアドバンテージはどこにあると思っていますか。

「その質問には答えないでおくよ(笑)。試合を見て欲しい。とにかくファンの期待に応えられるよう戦うよ。日本のファンはナカムラの応援をするだろうけど、そんな日本のファンにも喜んでもらえる試合をする。国籍は関係ない、皆にの試合を楽しんでほしい」

──ところで今大会はバンタム級の世界戦が組まれていますが、ムインに勝利者予想をお願いするのは意味がないですね。

「マラブ・デヴァリシビリは僕のトレーニング・パートナーだからね。彼が勝つことところしか、想像できないよ(笑)」

──その一方で自身のゴールがチームメイトである事実をどのように捉えていますか。

「マラブは僕のモチベーションだよ。彼の活躍を見て、僕も頑張ることができる。そして、マラブのように世界中の人々に『俺がチャンピオンだ』といえる日を迎えるために戦い続けるよ」

■視聴方法(予定)
1月19日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時 30分~U-NEXT


■UFC311対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者] ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
ジャマール・ヒル(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<ミドル級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ライニエ・デリダー(オランダ)

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ザック・リース(米国)
アザマット・ベコエフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
バグジン・ガスコフ(ウズベキスタン)
ビリー・アレカナ(米国)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)

<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホサ(ブラジル)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・トゥルシオス(米国)
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
クレイトン・カーペンター(米国)

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45 AB BELLATOR MMA MMAPLANET o UFC UFC311 YouTube   イスラム・マカチェフ ウスマン・ヌルマゴメドフ ウマル・ヌルマゴメドフ コリー・サンドハーゲン ショーン・オマリー ジョゼ・アルド ピョートル・ヤン ヘンリー・セフード マラブ・デヴァリシビリ 朝倉海 空手

【UFC311】展望 世界バンタム級選手権試合。無尽蔵のスタミナ=王者マラブ×TD防御&蹴りの挑戦者ウマル

【写真】ロシア帽対決。世界最高峰のせめぎ合いが見られるに違いない(C)Zuffa/UFC

18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームでUFC 311「Makhachev vs Tsarukyan 2 」が行われる。二大タイトルマッチを売り物にしている2025年最初のUFCナンバーシリーズのコメインは王者マラブ・デヴァリシビリに、無敗の挑戦者ウマル・ヌルマゴメドフが挑むバンタム級タイトルマッチだ。
Text Isamu Horiuchi

(C)Zuffa/UFC

王者デヴァリシビリは、2018年9月から実に6年間にわたってUFC10連勝を記録。

ついに昨年9月、ラスベガスの球形建造物スフィアで行われたメガイベント「ノーチェUFC 306」のメインイベントにてショーン・オマリーへの挑戦を実現させた。この大舞台でデヴァリシビリは、持ち前の唯一無二の戦い方を見事に貫き──無尽蔵のスタミナを武器に常に動き続けると、オマリーの打撃を避けてテイクダウンを何度も成功させ、組技で圧倒し続けた末に3-0の判定で完勝。フェザー級元王者イリア・トプリアに続きジョージア共和国出身者として二人目のUFC王座に輝いた。


対するウマルは、そのファミリーネームが示すように29戦無敗のまま引退した元ライト級王者カビブ・ヌルマゴメドフの従兄弟にして、Bellatorで無敵を誇るライト級王者ウスマン・ヌルマゴメドフの兄。幼少時から取り組んできた打撃と、カビブの父である故アブドゥルマナプ門下で鍛え上げたレスリング力を武器にここまで18戦無敗、UFCでは6連勝中だ。

(C)Zuffa/UFC

あまりの強さが原因となったか、ウマルは上位勢から対戦がなくランキング上位に顔を出せなかった。

ようやく昨年8月にランキング2位のコリー・サンドハーゲン戦が実現。リーチに勝るサンドハーゲンの打撃を巧みに捌き、テイクダウンやバック取りを成功させスクランブルも制し、中盤以降は打撃でもペースを握って3-0で快勝し挑戦権を手にした。

さて同じ東欧系の両者だが、戦前は周囲が呆れるほど派手な言い合いを展開している。発端はウマルがSNS等で、新王者の座に就いたデヴァリシビリが自分以外の相手を挑戦者候補として挙げたことを受け「マラブは俺を恐れ、避けている」と書いたこと。これを見たデヴァリシビリは怒り心頭。先月の記者会見前の舞台裏でウマルを見かけるやいなや「お前はなぜ俺を侮辱する! こっちに来い!」と迫って関係者に制止された。

頭に血を昇らせたまま臨んだ記者会見にて王者は「俺はいつもウマルに敬意を表してきたのに、突然俺にトラッシュトークを仕掛けやがった!」、「こいつは苗字がヌルマゴメドフだというだけで、実績も資格もないのにタイトルマッチをプレゼントされたんだ。お前などレスリングがまったくできないサンドハーゲンに勝っただけじゃないか!」とまくし立てる。

対するウマルは笑って「カイ・アサクラなんてデビュー戦でタイトル戦を与えられたぞ。実績とか資格があるとか、誰も気にしないだろう」と、マラブの友人でもある朝倉海を引き合いに出して切り返す。が、王者は聞く耳を持たず「お前は男になりやがれ! お前は男じゃない。クソ野郎だ! お前へのリスペクトを完全に失った。本物の男はオンラインでトラッシュトークなどしない!」と声を荒げる。

ウマルが「ちょっと落ち着いてくれよ。俺はあんたの国についても、国民についても、あんたの性格について何か言ったか? 何も言っていないよな。ただあんたが俺を避けていると言っただけだぞ」と指摘するも、ますますヒートアップした王者は「嘘を言うな! お前は自分が書いたことを忘れたのか。お前の言葉は全て嘘じゃないか!」と止まらない。やがて両者とも母国語ではない英語でお互いの言葉に被せ合い収拾が付かない状況になると、見かねたデイナ・ホワイト代表が介入して「次の質問に行ってくれ」と強引に話を打ち切り、場内からは笑い声が漏れた。

が、その後も王者は──ノンストップでテイクダウンを仕掛け続けるオクタゴン上とまったく同じ要領で──甲高い声で挑戦者に罵声を浴びせ続け、ウマルも返すが、止まらない王者がそこに言葉を重ねて訳が分からなくなる展開が続く。結局両者は似たような口論を延々と繰り広げては、誰かが割って入って強制終了される場面を合計三度繰り返したのだった。

今まで「強いだけで面白味のない人間」としてスポットライトを与えられる機会が少なかった王者デヴァリシビリだが、今回の一件を経て「ヤバい奴」というイメージが完全に定着。良い意味でも悪い意味でもキャラが立ち、ファンの注目を浴びる存在となった。

ちなみに、このたび完全に貰い事故で王者にディスられてしまったサンドハーゲンは、今回の試合ではウマル応援派となることを宣言している…。

そんな因縁の両者による対決だが、下馬評ではウマルが大きくリードしている。挑戦者優位説の最大の根拠は、ウマルは王者の最大の武器であるテイクダウンを防ぐだけのレスリング力があると思われること、さらに打撃の技術で大きく王者を上回っているということだ。

この意見を代表するのが、前戦にてウマルに敗れたサンドハーゲンだ。「マラブの勝ち筋が見えないよ。打撃でも上回れないし、テイクダウンも取れるとは思わない。ウマルがテイクダウンを凌いで打撃の距離をキープして勝つだろう。ウマルはスナイパーさ。みんな彼がどれだけ速いか分かっていない。蹴りがどこから来るかも分からないんだよ」と、実際にウマルの強さを体験した者ならではの意見を披露している。(もっとも彼は、例の記者会見以来アンチ・デヴァリシビリであることを宣言しているので、そこは差し引く必要があるかもしれない)

ここで留意すべきは、王者の真の強さはテイクダウン技術の高さや成功率自体にあるわけではないということだ。むしろ、相手にどれだけ凌がれようが立たれようが、幾度でもテイクダウンを試み続けることのできる底無しのスタミナにこそ、デヴァリシビリの真骨頂がある。

2022年8月のジョゼ・アルド戦ではなかなかテイクダウンを取れなかったデヴァリシビリだが、ケージに押し込み続けてアルドにテイクダウンの防御以外何もさせずに勝利。続く2023年3月のピョートル・ヤン戦では、なんと5Rで合計49度テイクダウンに入るという目が眩むようなUFC記録を叩き出し、ヤンに反撃の機会を与えずに完勝している。

(C)Zuffa/UFC

続く翌年2月のフリースタイルレスリング五輪王者ヘンリー・セフード戦では、1Rに上を取られてコントロールを許したデヴァリシビリ。

しかし2R以降は持ち前の超ハイペースで攻め続けてセフードを消耗させ、やがてレスリングでも圧倒。最終3Rでは高々と抱え上げ叩きつける派手な場面まで作って快勝した。

驚異的なスタミナで動き続け、レスリング技術で自らに勝る相手をも波状攻撃で疲弊させ、最後には呑み込んでしまう。誰もが分かっているはずの戦い方を、まだ誰も攻略できていない。

誰よりもMMAレスリングを熟知するカビブ・ヌルマゴメドフの教えを受け、同日にメインで防衛戦を戦うライト級絶対王者イスラム・マカチェフらダゲスタンの超弩級レスラーたちと日々を過ごしているウマルは、王者のノンストップ・テイクダウン攻勢をどのような形で無効化するつもりなのか。

ウマルは前回のサンドハーゲン戦においてトラックポジションからバックに移行する等、コントロールの引き出しの多さを見せている。もし王者のテイクダウンを防ぐだけでなく、背中を制する、上を取ることができれば波状攻撃自体を止めることができる。が、それを序盤だけでなく中盤以降も続けることができるのか、それとも今までの対戦相手同様、後半には呑まれていってしまうのか。最高レベルのテイクダウン&スクランブルの攻防、その長期的展開がこの試合の最大の見どころとなる。

もう一つ着目したいのは、スタンドの攻防におけるウマルの蹴り技だ。弟のウスマンとともに幼少時からムエタイを習っていたとのことだが、むしろ空手を想起させるしなやかな二段蹴りや伸びのある前蹴りを使いこなす。もちろん、相手の片足を抱えて軸足を刈って倒すことを得意とする王者に対して、掴まれる可能性のある高い蹴りを放つことにリスクはある。

ところで前戦のオマリー戦においてデヴァリシビリが唯一ピンチに陥ったのは、5Rに前蹴りで腹を効かされた場面だった。挑戦者が王者のテイクダウンを封じ続け、やがてその波状攻撃の勢いが弱まった時、ウマルの蹴りが試合の行方を大きく左右するダメージを王者に与える可能性はありそうだ。

天下無敵のデヴァリシビリ・スタイルに、最高レベルの組技と打撃を併せ持つ、世界最強ヌルマゴメドフ一族のウマルがいかに立ち向かうか。限りなく高いMMAの頂点をめぐる戦いを、堪能したい。

■視聴方法(予定)
1月19日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前12時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

The post 【UFC311】展望 世界バンタム級選手権試合。無尽蔵のスタミナ=王者マラブ×TD防御&蹴りの挑戦者ウマル first appeared on MMAPLANET.
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【Special】アジアの猛者たち─02─パク・シウォン「Global Tで優勝すればRIZIN王座奪取は朝飯前」

【写真】2002年4月4日、ソウル生まれでコヤン市イルサン育ちのパク・シウォン(C)MMAPLANET

UFC、RIZIN、北米フィーダーショー、日本のプロモーションと世界中のMMAを見渡してアジア勢が台頭しつつある。もちろん、アジアといっても広い。その勢いの中心は東アジアではなく、中央アジアだということも百も承知だ。MMAPLANETでは6月から日本人ファイターと肌を合わせた経験がある──あるいは今後その可能性が高いアジアのファイター達にインタビューを続けてきた。

題して「アジアの猛者たち」──第2弾は韓国からパク・シウォンのインタビューをお届けしたい。
Text by Manabu Takashima

8月31日(土・現地時間)に韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC69で戦いの火蓋が切って落とされるGlobal Tournament。昨年は負傷欠場したRoad FCライト級最強の男、パク・シウォンが今年は出場を果たす。

22歳、キャリア6勝0敗のパク・シウォンは中央アジア、ロシア、ブラジル人ファイターが参戦する同トーナメントを経験の積む場――ワールドクラスのファイターに成長を遂げるステージとしている。そしてRIZINと協力関係のあるRoad FCのトップファイターは「日本の格闘技文化に惚れた」と言いつつ、「このトーナメントで優勝すれば、RIZINライト級王座を取るのは朝飯前」と断言した。


韓国でこれだけのメンバーが集まる大会は他にない

――キャリア6勝0敗、底知れぬポテンシャルを感じさせるパク・シウォン選手です。長期離脱前に「K-MMAの青木真也だ」と韓国の格闘技記者から聞いた時から、インタビューをさせていただきたいと思っていました。

「ありがとうございます(笑)」

――初めて対面させてもらったのですが、物凄く大きいですね。ウェルター級やミドル級に感じるほどです。

「身長が186センチか187センチあるので。そういう風に見えるんだと思います。ただリーチはそれほどでなくて、身長と同じぐらいなんです」

――とはいえ190センチ近くてライト級……。それはアドバンテージになりますね。そんなパク・シウォン選手ですが、いつぐらいからMMAに興味を持つようになったのですか。

「14歳の時にMMAを見始めて、15歳になって試合に出たくなり練習を始めました。UFCのジョゼ・アルド×コナー・マクレガーに夢中になり、Road FCのチュモギンダ(拳が鳴る)というリアリティTVショーを視て、自分もやろうと思ったんです。

イルサンにチームMAXというジムがあり、そこに入門してプロデビューをしたのもチームMAX時代です」

――それまでに格闘技の練習をした経験は?

「柔道を町道場で半年ほどやっていたぐらいです。実はMMAの練習をしたくて親に話すと許してもらえず、柔道なら良いということなので仕方なく習うようになったんです。でも半年ぐらい経ってMMAのジムに通うことを認めてもらえて、柔道は辞めました。だから格闘技歴はほぼMMAだけです」

――中学生がMMAの練習をする。どのような内容だったのでしょうか。

「Road FCのフライ級王者だったソン・ミンジョン選手がやっていたMMAのプロ練習にいきなり参加していました。当時から身長は180センチを超えていて、体重は60キロぐらいしかなかったのですが……。まぁ毎日、しこたま殴られましたね(笑)。もちろん、本気じゃないです。でも自分がMMAの手ほどきを受けたのは、間違いなくソン・ミンジョン選手からです」

――根性ファイトが信条のファイターでした。

「メチャクチャ腹が据わっていました。ただ下の人間には本当に優しくて、今でも尊敬している先生であり人物です。自分の人生のなかでも、最も誠実な人です。チームMAXで練習をしていたのは3年ほどでしたが、あの時に鍛えられたことで、今の自分がいると思っています」

――チームMAXを離れてからは、どのように練習をしてきたのでしょうか。

「チームMAXで練習を始めて2年4カ月後にプロデビューをしました。そこからチーム・スタンガンに移り、2年ほどしてフリーになり、2022年7月のパク・スンモ選手と戦う前からカウボーイMMAに合流しました。

カウボーイMMAからコーチが離れ、ダイヤMMAを立ち上げて今に至る感じです」

――デビューから2年目にコロナ・パンデミックが起り、練習も試合も大変な時期を経験したかと思います。もともとRoad FCでキャリアを積もうと考えていたのですか。

「それこそコロナの時にARCというRoad FCが行なっていた大会で戦っていたので、Road FCと契約をした形です。あの時は実はチームメイトが欠場し、代役出場だったんです。まだ19歳でしたが、長期契約を結ぶことでMMAを戦って収入を得ることができるからRoad FCで戦うことを決めました」

――今もデビューした時にサインした契約下で戦っているのですか。

「いえ、今年になって契約を更新しました。結果、2022年12月に巻いたベルトを返上して、今回のトーナメントで再びベルトを目指すことになったんです」

――タイトルは返上したのですか!!

「Road FCはチャンピオン制からグランプリ制に移行しました。結果としてRoad FCライト級最後のチャンピオンをいう肩書を持てるようになりました」

――コロナ後、Road FCから離れRoad to UFCで戦うチャンピオンやBlack Combatに移る選手も出てきましたが、パク・シウォン選手はRoad FCに継続参戦を決めたということですね。

「色々な選択肢がありました。そのなかでRoad FCが提示してくれた条件は非常に満足がいくものでした。同時にチャンピオンは適正な挑戦者が現れるのを待たないといけないのですが、トーナメントは勝てば確実に3試合が戦えます。

自分はまだまだ経験が浅いファイターです。もっと試合をしないといけないですし、Road FCが海外の強豪をトーナメントに出場させると約束をしてくれたので。それもあってRoad FCで戦うことに満足しています。

昨年のトーナメント優勝のアルトゥル・ソロヴィエフ、UAEWのライト級王者アレックス・ダ・シウバ。それにBRAVE CFでライト級王座挑戦経験のあるカミル・マゴメドフ。修斗のキャプテン☆アフリカ選手も出場します。韓国でこれだけのメンバーが集まる大会は他にないです。こんな選手を呼んで大会を開く力があるのはRoad FCだけだと思います。なので、このトーナメントに出ないという選択はなかったです。

アジアより中央アジア、ロシア、ブラジル人と戦う経験がいずれは自分のキャリアに役立つと思っています。それが可能になるRoad FCで戦うことは今の自分に最適です」

日本の格闘技文化に惚れてしまいました(笑)

――単刀直入に伺いますが、Road FCは縛りが強い印象があるなかでRIZINとは協力関係にあります。RIZINで戦いたいという気持ちはありますか。

「4月にRIZINを観戦したのですが、日本の格闘技文化に惚れてしまいました(笑)。とにかくお客さんがファイターを尊敬してくれています。鈴木千裕選手が入場した時と勝った時のお客さんの反応が凄まじかったです。自分もああいう選手になりたいと素直に思いました。

同時に、あれだけ高額のチケット代を支払ってまでファンがMMAの試合を見ることは韓国では考えられないです。その事実を知った時は正直、ショックでした」

――今後はまずグローバルTに集中することになるかと思いますが、最短でいつ頃RIZINで戦いたいという希望を持っていますか。

「Road FCのチャンピオンだったのでRIZINで戦うチャンスは、あるはずです。でも今はトーナメントに集中しないといけない。トーナメントで優勝することしか考えていないです」

――今回のトーナメントで優勝をして、箔をつけてRIZINライト級に殴り込みという青写真を描くこともできますね。

「この厳しいトーナメントで優勝できれば、RIZINのライト級でチャンピオンになるのは朝飯前です。アハハハハハ」

――そのグローバル・ライト級トーナメントに向けて、日本のファンにパク・シウォンとはどういうMMAファイターかアピールしてもらえないでしょうか。

「いつでも相手を仕留めることができる。それが持ち味です。キックでもパンチでも、寝技でもフィニッシュできます。それにトラッシュトークも任せてください。力もあり、口も達者です(笑)。

ワールドクラスになるには全てが万能でないといけないです。まさにイスラム・マカチェフの試合を見てもレスリングも打撃も寝技も全てトップクラスです。自分はまだまだ足りないと感じています。これから、そこは勉強に行きます」

――ところでトラッシュトークも任せてくださいという言葉ありましたが、Road FCでは100秒のキックルールのような試合を組むようになりました。あの試合に関して、パク・シウォン選手はどのように感じていますか。

「格闘技としては『どうかな?』とは思っています。ただ、あの試合をフォローする人も多いですし、コア層以外にRoad FCを知ってもらうための宣伝としては良いかと。自分のやるべきことは、そうファンにMMAの方が面白いと思ってもらえるよう戦うことです」

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45 AB ABEMA Colors DEEP MMA MMAPLANET o RIZIN RYO RYOGA Shooto Shooto2024#06 UFC イスラム・マカチェフ カムザット・チマエフ パンクラス ムテカツ ヤックル真吾 亮我 修斗 前田吉朗 宇藤彰貴 海外 神里昭吾 藤井伸樹 齋藤奨司

【Shooto2024#06】ヤックル戦へ、亮我「先生と一緒に修斗のベルトを巻いて、海外やRIZINへ」

【写真】アマ時代は修斗だけでなく、パンクラス、DEEPのFKTでも戦っていた亮我。プロデビュー戦は前田吉朗引退大会だった(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、大阪市の阿倍野区民センター大ホールにて、Shooto2024#06が昼夜2部制で行われる。第2部(夜の部)では、インフィニティリーグ公式戦として亮我がヤックル真吾と対戦する。
Text by Manabu Takashima

2022年4月にDEEPでプロデビューした亮我は、修斗を主戦場とし、ここまで7戦無敗。新人王トーナメント決勝は相手の体調不良で不戦勝に。続くインフィニティリーグ初戦は、対戦相手が前戦で計量オーバーしたことにより出場停止処分を受けたため実現せず。8カ月ぶりの試合となる亮我が、自身の組み力、所属するゴンズジムと目標を語った。
Text by Shojiro Kameike


――昨年6月の谷中たいち戦ではバックマウントからハンマーロックを極め、11月の11月の神里昭吾戦ではバックマウントからパウンドアウトしました。このフィニッシュは、よほど組み技に差がなければできないと思います。

「組み力には自信があります。もともと打撃が好きで、ずっと打撃ばかりやっていたんですよ。組まれたら嫌やから離れる、という練習をやっていて。でも自分は組みが強いと気づいて――組みで勝負したほうが、実力差が出るし確実に勝てると思いました」

――キャリアのどの段階で、自分は組みが強いと気づいたのですか。

「2022年のDEEPフューチャーキングトーナメントに出た時は、まだ打撃しかできませんでした。気づいたのは、そのあとですね。UFCに組みが強い選手がどんどん出てきていたので、『組みが強い選手のほうがMMAでは強いんやな』という印象がありました。

名前を挙げればイスラム・マカチェフ、カムザット・チマエフのようなスタイルが好きで。打撃もできるし、組んだらメッチャ強い。今は中央アジア勢のスタイルが一番好きです」

――現在MMAではどんどんコントロールに対する評価が低くなっています。修斗でいえば先日の齋藤奨司×藤井伸樹戦は最たるもので。そのような採点基準に対して、組みの選手としてはどう感じていますか。

「う~ん……。トップを取る選手からすると、下から効かない打撃を出している選手に10-9がつくのは厳しいです。でも僕は組むとすぐに殴って、削ってから極めるというスタイルなんです。判定を考えると、テイクダウンしてから確実にパンチを当てていったほうが、ジャッジにもお客さんにも分かりやすい――という傾向はありますよね」

――亮我選手はテイクダウンしたあと、トップコントロールではなくバックテイクを優先し、バッググラブから殴る。試合では常にバックテイクを狙っているのですか。

「バックテイクというより、打撃を入れやすいポジションを優先しています。たとえばサイドポジションだと、ヒジを入れやすいじゃないですか。これまでもケージ際でテイクダウンして、ヒジで削りながら、相手が動いたところでバックマウントを奪うことが多いです」

――なるほど。ただ、ケージ際でテイクダウンし、立ち上がる相手に対してバックコントロールに入る。それはMMAにおいて定番の展開となっています。ただ、亮我選手の場合は相手が立ち上がる前に、バックマウントを整えている。バッククラブまでの展開が速い。

「やっぱり『殴りたい』という気持ちが強いんですよ。まずは相手の隙を探す。隙があったらポジションを奪って、殴る。そのおかげでバックマウントを奪うまでが速くなっているのかもしれないです」

――いわゆる「今の採点基準」でいうと、一番強いスタイルではないでしょうか。

「そうかもしれないですね。分かりやすく殴っていれば採点でも優位になるし、もちろん最後はフィニッシュしたいです」

――自身の組みの強さに気づいてからも、スタンドの打撃戦をやりたくはならなかったですか。やはり組みよりもスタンドの打撃戦のほうが華やかなイメージはありますし。

「それはメッチャ思いました。でも打撃戦ってリスクがあるじゃないですか。打撃スキルの差が小さいと、相手の攻撃も食らっちゃいますよね。それと比べて組みは実力差が出る。確かにスタンドの打撃戦は華やかやけど、やっぱり確実に勝つほうが良いと思うので。

一番は『組んだほうが強い、でも殴りたい。それやったら、組んで相手を動けへん状態で殴ればエェやん』という気持ちから、『組んで殴る』という融合になりました(笑)。相手を抑えこんでボコボコにしているほうが、圧倒しているようにも見えるし。それだけ圧倒している感じが好きなんですよ」

――なるほど。ゴンズジムには同期デビューの宇藤彰貴選手がいます。宇藤選手は稀有な打撃センスを持っていますよね。

「自分とは真逆なスタイルです(笑)。宇藤は1R数秒でKOしたりとか、本当に凄いですよ。宇藤のファイトスタイルは華やかで、観客を惹きつけるものだと思います。だけどMMAのスタイルは本当に人それぞれで、自分の中でスタイルチェンジに迷いはなかったです」

――同じジムで、ここまでファイトスタイルが異なることも不思議です。

「確かに、みんなスタイルが違いますね。今年プロデビューした中島陸(同じゴンズジム所属ファイター、ムテカツを父に持つ高校生ファイター)も全然スタイルは違いますし。

まず先生が『自分に合ったスタイルで戦うほうが良い』という考えなんですよ。陸の場合は手足が長いので、先生がUFCで似た体型の選手の試合を見せて『こういう戦い方もエェんちゃう?』と言ってくれていました。そうやって先生が選手一人ひとりのことを考えてくれているから、みんなファイトスタイルが違うんじゃないかと思います」

――亮我選手の場合、スタイルチェンジをしながら、どこかでハマッた感覚はありましたか。

「突然じゃなく徐々に、ですね。最初はグラップリングが嫌いやったんですよ。僕はもともと中学生の時にゴンズジムへ入り、一度辞めているんです。またジムに戻ってきた理由は、先生が厳しかったからで」

――先生が厳しかったから戻ってきた、というのは? 厳しかったら離れることのほうが多いと思いますが……。

「僕はあまり人の言うことが聞けない人間やったんです。そんな自分には『怖い存在が必要や』と思って」

――そこで怖い人=ゴンズイ代表であった、と(笑)。

「アハハハ、そうなんですよ。『グラップリングは嫌いやけど、先生の言うことは絶対やから』と自分に思い込ませて練習していたら、いつの間にかグラップリングが楽しくなって。おかげで以前よりは全然マシになりました」

――自分のことを理解し、より厳しい環境に身を置く。それは素晴らしいことだと思います。ちなみにプロキャリアもアマ修斗、新人王トーナメントからインフィニティリーグという、修斗としての王道を歩んでいます。新人王を獲得後、いきなり上位ランカーと試合がしたいとは考えませんでしたか。

「それは無かったです。誰でもいいから試合がしたい。とにかく試合数をこなして上に行きたい、というのが自分の考えです。特にインフィニティだと年間4試合は確定になる。いつ試合があるか分からない状態よりは、そっちのほうが良いと思いました」

――では次に対戦するヤックル真吾選手の印象を教えてください。

「インフィニティリーグの参加メンバーが発表された時は、ランキングは一番上でしたよね。打撃も寝技も巧い、穴が少ない選手というイメージを持っていました。でも以前から『ここは突かれるやろうな』と思っていた穴を、須藤選手に疲れていて(今年5月、須藤が1R19秒でKO勝ち)。須藤選手との試合を視て、脅威に感じることはなくなりました」

――それは同時に、普段の練習から自身のスキルアップを感じることができているからなのでしょうか。

「いえ、練習ではなく試合ですね。強い相手と戦って勝つことで、自分のレベルアップを感じます。どれだけ練習で強くても、それが実戦で出せるかどうかは別ですし」

――インフィニティリーグで他に注視している選手はいますか。

「須藤選手が一番ヤバイんやろうなと思います。打撃は凄いし、組みも確実さが増していて。そう考えると僕と似たところがあるんかな、と。でも負ける気はしないです」

――なるほど。インフィニティリーグを制すると、タイトルマッチも目前となってきます。その先については、どう考えていますか。

「海外で試合をしたいし、RIZINにも出たいです。ただ、一番の目標は『戦い続けること』なんですよ。何よりずっと戦い続けていきたいです。そんななかで僕は先生と一緒に修斗のベルトを巻いて、海外やRIZINからオファーが来るような選手になる。どんどん強い選手と戦って、自分の実力を証明していきたいですね」

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC302 イスラム・マカチェフ キック ダスティン・ポイエー

【UFC302】マカチェフがポイエーのTDディフェンスに苦しむも最終回にダースチョークで一本勝ち

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
Def.5R2分42秒 by ダースチョーク
[挑戦者]ダスティン・ポイエー(米国)

サウスポーに構える両者。ジャブの差し合いからマカチェフが左ストレートから右フック、ダブルレッグで組み付いてケージに押し込んでテイクダウンする。ハーフガードでトップキープするマカチェフは細かくパンチを入れながらキムラへ。ポイエーの動きに合わせてバックにつくとパンチを入れながらRNCを狙い、この態勢のままラウンド終了となった。

2R、ポイエーが左ローを蹴ると、マカチェフがそこにシングルレッグを合わせてテイクダウンを狙う。ここはポイエーが足を抜いてディフェンスし、試合はスタンドに戻る。打撃のプレッシャーをかけるポイエー。マカチェフはシングルレッグに入り、そこからクリンチしてアッパーを突き上げる。距離が離れるとマカチェフは左ストレートとヒジ、ポイエーはジャブを当てて、左につなげる。

マカチェフもジャブを返し、左ストレートから右フック、シングルレッグでポイエーをケージまで押し込む。ポイエーはそれを切ると、互いにクリンチした状態からアッパーを打ち合う。離れるとポイエーがジャブを細かく当てて左につなげる。マカチェフは首相撲も狙いつつ、前に出て左ストレート。マカチェフも左ストレートを返し、首相撲からポイエーにケージを背負わせてテイクダウンを奪う。

3R、ジャブのフェイントから前に出るマカチェフ。ポイエーもジャブを返すが、マカチェフは首相撲からヒザ蹴り、そして左アッパー。再び組んでヒザ蹴りを入れると、そこから両差しでポイエーをケージに押し込む。マカチェフはテイクダウンを仕掛け、バックにつく。両足をフックしたマカチェフはマウントに移行すると、ポイエーはケージを蹴って脱出を試みる。マカチェフは左腕に腕十字を狙うが、ポイエーは左腕を抜いて立つ。

試合がスタンドに戻るとポイエーがワンツー。マカチェフも右を当てる。ポイエーはジャブとワンツーで前に出ていく。マカチェフはワンツーを返し、ポイエーはジャブを打って左ストレート、左ミドル、左カーフキック。マカチェフは右を細かく打って左ストレート。ポイエーは左目を気にする素振りを見せる。ポイエーはジャブから詰めて左フック、右アッパー。マカチェフも右フックを返す。

4R、ジャブから出ていくポイエー。マカチェフはそこに左をかぶせ、右ボディから左ストレートにつなげる。ポイエーも右ボディを打ち返し、マカチェフのテイクダウンを切ってワンツー。マカチェフは組んでからのヒザ蹴り、テイクダウンを織り交ぜて離れると右フック、左ストレートを2連発。ダブルレッグで組んで、持ち上げてテイクダウンを仕掛け、前に崩して後ろに回り込む。ポイエーは足をフックさせず、腰を上げてマカチェフを前方に落とそうとする。

ポイエーもスイッチからマカチェフをケージに押し込みつつヒジ、マカチェフが首相撲にとらえるとボディを打ち込む。距離が離れると前に出るポイエーに、マカチェフが右アッパーと左ヒジ。ポイエーも右ヒジを返す。マカチェフはジャブとワンツー、ポイエーはワンツーから右アッパーにつなげる。マカチェフがダブルレッグでポイエーをケージに押し込み、ポイエーはニンジャチョークを狙った。

5R、マカチェフがジャブから細かくパンチをまとめる。ポイエーもパンチで打ち合って左のカーフキックを蹴る。マカチェフはシングルレッグでテイクダウンを狙うが、ポイエーは倒れない。マカチェフは細かいパンチからヒザ蹴りを狙い、ポイエーはそれを突き放す。パンチとヒザ蹴りで攻めるマカチェフ。

ポイエーもワンツーを返すが、マカチェフがシングルレッグに入って足を引くようにテイクダウンし、ギロチンを狙う。そこからマカチェフがグラウンドに持ち込むと、ポイエーは自分の肘を立てて寝かされないようにするが、ダースチョークに移行し、自分の両足でポイエーの足を刈るような形でポイエーからギブアップを奪った。

3度目の防衛に成功したマカチェフは「ダスティンは凄い良いファイトキャンプができていたんだと思う。しっかり準備をしてきて、テイクダウンを防がれたタフなファイトになった。彼はチャンピオンで、このスポーツのレジェンドだ。ありがとう、ダスティン。このチョークは得意技の一つ、どれだけ疲れていたもいつでも極めることができる。2つ目のベルトを賭けて戦いたい。それが僕の夢だ。防衛した、次は新しいベルトが欲しい」とコメント。

敗れたポイエーは「彼はチャンプだよ。6週間の準備で、テイクダウンディフェンスは良かった、スタンドに戻れた。でもローシングルからアンクルピックで足を持ち上げられて、お手上げだったよ。ベストファイト―と競い合い続けてきた。もう50回も戦ってきた。これが最後の試合になるとは断言できないけど、ここまでの僕の人生を支えてくれた人々に感謝している」と家族に感謝の言葉を述べたあと「素晴らしい日々だった」と締めた。


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45 Preview UFC UFC302 イスラム・マカチェフ ダスティン・ポイエー ブログ

【UFC302】マカチェフ×ポイエー=展望 サウスポー同士の打と組のプレス、極まらないギロチンの思惑

【写真】ギロチンが頭にあることで、両者の動きにどのような影響がでるのか……(C)Zuffa/UFC

1日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターにてUFC 302が行われる。コメインで元UFC世界ミドル級王者ショーン・ストリックランドとパウロ・コスタの注目の一戦が実現する本大会のメインは、P4Pランキング1位を独走するイスラム・マカチェフにダスティン・ポイエーが挑むライト級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

王者マカチェフは、UFCで実に10連勝を達成した後の22年10月にシャーウス・オリヴェイラと王座を賭けて対戦。2R肩固めでタップを奪い、兄貴分であり無敗のまま引退したカビブ・ヌルマゴメドフが保持していたライト級ベルトを戴冠した。

さらに翌年2月には当時P4P、1位の座にあったフェザー級王者アレックス・ヴォルカノフスキーの母国・豪州に乗り込み、P4P1位×2位の頂上決戦を敢行。5Rの激闘を制したマカチェフは初防衛に成功したものの、あまりに僅差だったためP4Pランキングのトップは奪えずに終わった。


世界最高峰のパウンド・フォー・パウンド=王者マカチェフ
×
キャリア30戦目の3度目の正直=ポイエー

続く10月、挑戦者として予定されていたオリヴェイラの負傷欠場を受けてヴォルカノフスキーとの再戦が急遽実現た。この試合は見事な左ハイをヒットさせたマカチェフが、倒れた挑戦者に鉄槌の雨を浴びせ、初回TKO勝ちを収めている。

世界最強のMMAグラップラーの名を欲しいままにする男が、世界最高峰のMMAストライカーをあっさり打撃で葬るというまさかの衝撃的な結末をもって、マカチェフは世界の誰もが認めるP4P1位の座に輝いた。

対する挑戦者ポイエーは、今回が何とUFC30戦目にして3度目の正規王座挑戦となる。その戦績を改めて眺めると目が眩んでしまうほど、長年に渡りライト級の並み居る超強豪たちと激闘を重ねてきている。

ポイエーが初めてUFCタイトルに絡んだのは、実にUFC22戦目のことだ。2019年4月、当時のフェザー級王者マックス・ホロウェイとの壮絶な殴り合いを判定で制し、ライト級暫定王座に輝いた。続く9月にポイエーは、(コナー・マクレガー戦後の乱闘による出場停止処分を解かれた)正規王者のカビブ・ヌルマゴメドフとの王座統一戦に臨む。が、初回からテイクダウンを奪われパウンドで削られた上、3Rにチョークで完敗を喫してしまい「俺はこの瞬間のために全てを賭けてやってきたのに」と涙にくれた。

復活を期したポイエーは、2020年6月にダン・フッカーとの大激闘を制すと2021年の1月と7月にMMA史上最大のメガスター、コナー・マクレガーとの2連戦へ。一度目はカーフを効かせてパンチの連打で倒し、二度目は上からのヒジで大ダメージを与えた挙句、打撃の交換時に足首を骨折したマクレガーを1R終了続行不可能に追いやって2連勝。王者シャーウス・オリヴェイラへの挑戦権を手に入れた。

そして迎えた12月の二度目の王座挑戦は、1Rから両者がノンストップで打ち合う大激闘に。左右の強烈なパンチを当ててフラッシュダウンを奪ったポイエーだが、2Rから組みで勝負してきた王者に主導権を奪われる。そのまま3Rにも組みつかれて背後を許すと、飛びついてきたオリヴェイラにチョークを深く入れられて万事休す。一度目の世界挑戦と同じ技で無念の敗北となってしまった。

約1年後の2023年11月、ポイエーはマイケル・チャンドラーと壮絶な撃ち合いの末に3Rチョークで仕留め、またしても復活を遂げる。が、続くジャスティン・ゲイジーとのBMFタイトル戦ではまさかのハイをもらい2RKO負けを喫してしまった。

長年君臨してきたトップコンテンダーの座からついに滑り落ちたかに見え「暗い精神状態に陥り、人生で最も辛い数ヶ月を過ごした」と語った35歳のポイエーは、今年3月に5連勝中と波に乗る28歳のフランスの気鋭ベノワ・サンドニと対戦。ランキング3位のポイエーが12位のサンドニの挑戦を受ける形であるにもかかわらず、オッズではサンドニが-225、ポイエーは+185、はっきり不利と予想されたリスクの大きい試合だった。

実際、凄まじいペースで攻撃を仕掛けるサンドニに1Rに腕を伸ばされかけ、2Rにもチョークを取られかけたポイエーだが、ここを凌ぎ切るとカウンターの左、さらに右フックをスマッシュヒットして逆転KO勝利。ベテラン健在を見せつけた。

そして翌月のUFC300にて、事態は思わぬ展開を見せる。この日シャーウス・オリヴェイラとのトップコンテンダー対決を僅差で制したアルマン・ツァルキャンは、それから2カ月以下の準備期間となるこのUFC 302大会での挑戦を見送ることを決定。そしてもう一人の有力なタイトルコンテンダーだったBMF王者ジャスティン・ゲイジーは、階級下のマックス・ホロウェイ相手にUFC史上に残る壮絶かつ劇的なKO負けを喫してしまう。結果として、サンドニに勝利して復活したばかりのベテラン、ポイエーにまさかの3度目の正規王座挑戦の機会が舞い降りてきたのだった。

ポイエーがその長く輝かしい激闘のキャリアの中で最も欲し、しかし唯一手に入れることができていないUFC正規王座。そこに挑むおそらく最後のチャンスが、本人が「これぞまさにセレンディピティ(偶然もたらされる幸運、またはそれを引き寄せる能力)だよな!」と語るような形で巡ってきたのが、今回のタイトル戦というわけだ。

圧倒的なテイクダウン&コントロール力で、下馬評は王者有利

しかし、下馬評では当然P4P絶対王者のマカチェフが圧倒的有利だ。両者のファイトスタイルを考えても、打撃が主武器であり、過去さまざまな相手にテイクダウンを許しているポイエーは、圧倒的なテイクダウンとトップコントロールと極め力を誇り、なおかつ打撃でも穴のないマカチェフには相性が悪そうだ。

実際にマカチェフも「僕は彼にとって相性最悪の敵だと思う。というか僕のスタイルは誰にとっても困難なものさ。彼はベストストライカーだから、他のストライカーを倒す力はある。でもプレッシャーを受けてテイクダウンされると、いつも同じ問題を抱えている。僕は別に彼とスタンドでも打ち合えるけど、望む時にはいつでも試合を楽なものにすることができる」と自信を漲らせている。

この言葉には他ならぬポイエー自身も「同意するよ。確かに相性は悪い。トップからヘビーなプレッシャーをかけてくる奴らレスラーは、試合を自分の望む方向に持ち込むことができるから。対して俺は『ファイト』の時に一番強い。でも向こうはそれをスローダウンして『試合』にしようとしてくる。俺はそこを『ファイト』にしなくてはならないんだ」と語っている。

そこでこの試合の大きな見どころは、スタンドの打撃戦をキープしたいポイエーと、距離を詰めて試合をグラウンドに持ち込みたいマカチェフの攻防、特に両者のケージ内での位置取りだ。

王者陣営には(今回久々にセコンドとして現場に戻る予定の)ヌルマゴメドフが5年前にポイエーから何度もテイクダウンを奪い完勝した実績があるが、その際に鍵となったのは、金網側にポイエーを追い込んだヌルマゴメドフのプレッシャーだった。オーソドックスのヌルマゴメドフは、サウスポーのポイエーと喧嘩四つであることを意に介さず、迅速のシュートインから金網に押し込み動きを封じ、テイクダウンを奪っている。

もっともマカチェフがポイエーをテイクダウンする道筋は、ヌルマゴメドフのそれとはやや異なる。サウスポーとオーソの戦いでは、前手と前足が近い。対して、サウスポーのマカチェフはポイエーとは合い四つで、自分からシュートインで飛び込むよりも距離を詰めて首を取る、あるいは胴に組みついてからのトリップを多用する。

が、一度距離を詰めて金網まで相手を押し込んでしまえば状況はあまり変わらない。そこからのマカチェフは、兄貴分のヌルマゴメドフに勝るとも劣らない圧巻のテイクダウン&バックテイク力を持つ。5年前に一敗地に塗れた後「カビブがプレスをかけてくるのは分かっていて、ケージに追い込まれない練習をしてきたのに、思うようにできなかった」と唇を噛んだポイエー。今回のスタンド戦でいかに金網際を避け続けられるかは、勝利への重大な鍵だろう。

そして当然──組みつかれても振り解き、振り解けずに倒されても立ち上がり、立ち上がれなくてもラウンド終了まで耐え続けることがポイエーが勝利するもう一つの鍵だ。今回、ATTのもう一人のライト級ランカーであるマテウス・ガムロもキャンプに入れて「アンチ・レスリング」を練るポイエー陣営。

コーチのマイク・ブラウンは「ダスティンの特性は、パワーを失わないことにある。25分という試合時間は十分に長い。そのどこかで強烈なのを当てればいいんだ。開始1分でも、24分でもダスティンは相手を倒す威力のある打撃を打てるんだよ」と語る。

左右どちらからも、長い距離でも短い距離でも強烈な拳を持つポイエーだけに、試合が持続する限り、大アップセットを起こす可能性はあるだろう。

ポイエーのギロチン・シンドローム

さらに──実はもうひとつ、現在ファンたちの間でポイエーの悲願達成のための「隠れた鍵」と囁かれている技がある。それは、ギロチンチョークだ。

前回のサンドニ戦では何度もギロチンを狙っては失敗して下になり、自らピンチを招いていたポイエー。ラウンド間のインターバルにてコーチのマイク・ブラウンに「もうギロチンはやめろ」と言われても指示を聞かず、次のラウンドも狙い続けては極め損ねている。結局なんとか勝利した試合後のインタビューでは、「俺は試合で一度もギロチンを極めたことはないけど、これからもトライし続けるぜ!」とまったく悪びれていない様子だ。

実は5年前のヌルマゴメドフ戦でもポイエーはギロチンを狙っており、これが深く入ってヌルマゴメドフは何度かトップを一瞬譲るような形での対処を強いられた場面があった。なので、今回のマカチェフ戦でもポイエーは懲りずにギロチンを狙うのではないか、という期待がファンの間で盛り上がっているのだ。

この件についてブラウン・コーチは「ダスティンのギロチン病は前回のサンドニ戦に始まったことじゃないんだ。その以前から狙い続け、こっちはもう何年もやめろと言い続けているんだ。でも奴は聞きゃしない」とぼやいている。

実際今回の試合前のメディアインタビューでも「ポイエーのギロチンは警戒しているか?」との質問がマカチェフに飛ぶ場面があり、マカチェフが静かに「もちろん。今日もその対処を練習してきたよ」と答える場面まであったほど、この技は妙に話題となっている。

ちなみに筆者は以前、マカチェフとよく練習をし、階級下ではあるがおそらくMMA界世界一のギロチンの使い手であるパッチー・ミックスにインタビューをした際に「あなたが練習でマカチェフからギロチンを取れるようなことはあるのですか?」と尋ねたことがある。

その時にミックスは即座に「ノー、絶対無理だ。首がとんでもなく太いし、あれほどギロチンを極めるのが不可能な男はいない。そもそもイスラムが練習で極められるシーンすら一度も見たことがない。上に乗られたらトラックが胸の上にあるようなもんで、とんでもないプレッシャーだ。イスラムは僕の知る限りパウンドフォーパウンド世界一のグラップラーだよ」と答えてくれた。

それほどギロチンを極めるのが不可能な恐るべき最強グラップラーのマカチェフに、これまで一度も試合で極まったことのないポイエーのギロチンが炸裂するという、とてつもない奇跡が起こる可能性はあるのだろうか。 

味方であるはずのブラウンコーチでさえ「もし今回ダスティンがギロチンで勝ってしまったら、地球が爆発するだろうね! 少なくともインターネット界は爆発するね!」と語るこのネタも、今回の試合を楽しむささやかな要素としたい。

■視聴方法(予定)
6月2日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前7時00分~U-NEXT

■UFC302対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者]ダスティン・ポイエー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ショーン・ストリックランド(米国)
パウロ・コスタ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ケビン・ホランド(米国)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス(米国)
アレックス・モロノ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(ジャマイカ)
エリゼウ・カポエイラ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・コピロフ(ロシア)
セザー・アルメイダ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ(ポーランド)
アレクサンドル・ロマノフ(モルドバ)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
ジョー・ソレツキ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
フィル・ロウ(米国)
ジェイク・マシューズ(豪州)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
バシル・ホフェス(米国))

<女子バンタム級/5分3R>
ホセリン・エドワルツ(パナマ)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)(アルゼンチン)

<130ポンド契約/5分3R>
アンドレ・リマ(ブラジル)
ミッチ・ラポーゾ(米国)

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45 AB ABEMA BELLATOR MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN46 UFC イスラム・マカチェフ ウスマン・ヌルマゴメドフ ブラックパンサー・ベイノア ブログ 井上雄策

【RIZIN46】井上雄策と対戦、ヌルマゴ精神注入のベイノア「押忍のMMAを楽しみにしてください!」

【写真】 ヌルマゴに教えられた強さの神髄を戦いのなかで魅せることができるか(C)TAKUMI NAKAMURA

29日(月・祝)、東京都江東区の有明アリーナで開催されるRIZIN46で、“ブラックパンサー”ベイノアが井上雄策と対戦する。
Text by Takmumi Nakamura

2022年大晦日の宇佐美正パトリック戦でKO負けを喫したベイノアは単身渡米し、約1年間AKAで武者修行を行った。AKAではカビブ・ヌルマゴメドフ、イスラム・マカチェフ、ウスマン・ヌルマゴメドフらとも練習を共にし、積極的に柔術の試合にもチャレンジした。RIZIN神戸大会でのカード発表時には、失笑に終わった「格闘技は押忍です」という言葉。そこには深い意味があることをこのインタビューを通して知っていただきたい。


――まずはベイノア選手、米国武者修行おつかれさまでした。今回のインタビューでは米国での練習について聞かせていただきたいと思います。改めてこのタイミングで長期的な米国武者修行を行った理由を聞かせてもらえますか。

「一昨年の大晦日に宇佐美(正パトリック)選手にKO負けして『このままやっていても変わらない』という感じがあって、一度しっかり自分のMMAを作りこみたいと思って、米国で練習しようと思いました。米国でも色々な選択肢もあったんですけど、同じ階級で一番強い選手たちがいるところに行こうと思ってAKAを選んで、どうせ行くなら1~2カ月とかじゃなくてどっぷり入り浸ってやろうと思いました」

――ここ数戦は外からベイノア選手の試合を見ていて、なかなか自分を作り込めないままリングに上がっていたように感じていました。試合をするうえで迷いもあったのですか。

「ありましたね。当時の発言を見てもそうなんですけど『寝技がいい感じになってきた』と言ったり『空手ばっかりやっています』と言ったり、自分自身がブレていました。結局僕のバックボーンは空手で、それが強みであることには変わりないですし、今の競技化されたMMAの中で生きていくためには、もっともっと知っておかなければいけないことがある。自分のMMAのスタイルを確立させるためにもAKAで武者修行しようと思いましたね」

――改めてMMAを一から学ばなければいけないということですか。

「そうですね。もちろん日本でもちゃんとMMAを指導してもらえるジムは沢山あると思いますが、僕の場合は練習だけに集中したくて。だったら日本を離れて米国までいっちゃえば、練習せざるをえないじゃないですか。そういう環境に自分の身を置きたいという考えもありました」

――AKAはレスリングベースの選手が多い印象ですが、あえてそういったジムを選んだのですか。

「あまりジムのスタイルは気にしていませんでしたが、やっぱりAKAの選手はレスリングや組みが強いですよね。で、レスリング上がりの選手でも打撃が強いんですよ。ケイン・ヴェラスケス、ダニエル・コーミエ、ダゲスタン勢もそうですけど…みんなレスリング上がりとは思えない打撃スキルを持っているし、全てにおいて(AKAが)いいなと思いました」

――現地での大まかなトレーニングスケジュールを教えてもらえますか。

「朝9時から11時までプロ練をやって、一度帰宅して、夕方から3~4時間練習して、1日2回ですね。プロ練は日によってメニューが違っていて、火がレスリング、水金が打撃、木がグラップリング、試合前の選手はケージがある場所に移動してスパーリングですね。夕方からの練習は選手それぞれ自由にやっていて、僕は一般会員もいるクラスに参加させてもらったりしていました。

道場あるあるだと思うんですけど、プロじゃないのにやたら組み技だけ強い一般のおじさんとかいるんですよ(笑)。そういう人と練習したり、コーチにミットを持ってもらったり、仲間と集まってドリルをやったり、試合前の選手がいたら息上げ系のメニューもやったりしていました」

――練習メニューについてはいかがでしょうか。

「やっぱりドリルが多いですね。日本ではスパー中心で勢いでやっちゃっていたところがあったのですが、ドリルで技術を教えてもらうと、こんなにMMAは幅広いものなんだなと思い知らされました。打撃の練習もMMAを意識したものなので純粋な打撃とは違いましたね」

――全てがMMAを意識したものになっているんですね。

「そうです。しかも色んな形のドリルをやるので『試合になったらこういうシチュエーションあるな』みたいなことがたくさんあるんです。AKAには10年近く在籍して、今でもMMAを学び続けている選手もいるので、MMAは永遠にやることがあるんだなと思います」

――AKAではどういうメンバーが中心で練習を行っていたのですか。

「ハビア・メンデスがいるときはハビアが中心で、ハビアの息子が柔術のコーチなんですよ。あとはケインがずっとジムにいて、たまにコーミエが来て…という感じですね」

――そうそうたる面々にMMAのイロハを教わったのですね。

「あとはトップ選手の練習姿勢ですよね。カビブ・ヌルマゴメドフ、イスラム・マカチェフ(UFC世界ライト級王者)、ウスマン・ヌルマゴメドフ(Bellator世界ライト級王者)…彼らと一緒に練習していると、練習への取り組み方が刺激になって勉強になりました」

――SNSでカビブが若い選手たちに「プロで成功したかったら練習を休むな」と説教する動画が話題になりましたが、実際にそういう雰囲気なのですか。

「思いっきりそうですね。ある意味日本的というか、けっこう押忍系なんですよ」

――自由に練習するイメージの米国人とは違いますね。

「まさにタゲスタン勢はアメリカン・スタイルと押忍スタイルを融合していて、両方の良いところを取り入れている感じです。本当にカビブがいるとジムの空気が変わるんですよ。しかもハビブ自身、周りを煽りながら自分も動いて追い込むんですよ」

――カビブがそれだけやっていたら選手たちは休めないですよね。

「強さの神髄はエネルギッシュにどん欲に格闘技のことだけを考える。カビブも『練習に来るときは試合と同じように体調を整えてこい。練習以外の時間は寝て休んでコンディションを整えろ。それが出来ないなら練習に来るな』って言うんです。だから格闘技ってこういうこと、押忍だよなというのを思い出しました。RIZIN神戸大会と『格闘技は押忍です』と挨拶して、会場は『何言ってんだ?こいつ』みたいになっていましたが、そういうことなんですよ」

――なるほど。「格闘技は押忍です」の深い意味があることが分かりました。でも……ここまで説明しないと伝わらないですよ(笑)!

「失礼しました(笑)」

――現地では柔術の大会にも出場して優勝していましたよね。

「はい。試合経験が大事だと思って、自分で大会にエントリーして、一般の人と同じように参加費を払って出ました。ハビア・メンデスも言っていましたけど『UFCと契約するような選手は別だけど、そうじゃない選手はどんどん試合に出ろ』と。カビブもUFCに出る前は自分で調べて、サンボとか組み技の大会にも散々出ていたそうなんです。組み技の試合に出ることは練習の一環ですよね。だからニュースになった大会以外にも結構出ていました」

――そうした米国修行を経て戻ってきたベイノア選手が、どう変わったのか楽しみです。

「やっと僕のMMAを見せられるかなと思います。AKAでも僕の空手を活かすような指導をしてもらったので」

――「これがベイノアのMMAだ!」というスタイルが出来てきましたか。

「出来上がってきています。だからもう迷うことはないです。押忍のMMAを楽しみにしてください!」

■視聴方法(予定)
4月29日(月・祝)
午後4時30分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

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45 AB MMA o UFC   アレックス・ヴォルカノフスキー イスラム・マカチェフ ショーン・ストリックランド ダスティン・ポイエー パウロ・コスタ

6.1『UFC 302』でイスラム・マカチェフ vs. ダスティン・ポイエーのライト級タイトルマッチ、ショーン・ストリックランド vs. パウロ・コスタのミドル級マッチ

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 『UFC 300: Pereira vs. Hill』試合後会見でデイナ・ホワイトが6月1日にニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで開催する『UFC 302』のメインイベントがイスラム・マカチェフ vs. ダスティン・ポイエーのライト級タイトルマッチ、セミファイナルがショーン・ストリックランド vs. パウロ・コスタのミドル級マッチになることを発表。

 マカチェフは10月の『UFC 294: Makhachev vs. Volkanovski 2』でアレックス・ヴォルカノフスキーに1R KO勝ちして以来の試合で今回が3度目の防衛戦。ポイエーは3月の『UFC 299: O'Malley vs. Vera 2』でベノワ・サンデニに2R KO勝ちして以来の試合。現在UFCライト級3位。

 ストリックランドは1月の『UFC 297: Strickland vs. du Plessis』で行われたミドル級王座初防衛戦でドリカス・デュ・プレシに判定負けして以来の試合。現在UFCミドル級ランキング1位。コスタは2月の『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』でロバート・ウィテカーに判定負けして以来の試合。現在UFCミドル級ランキング7位。続きを読む・・・
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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC300 アルマン・ツァルキャン イスラム・マカチェフ キック シャーウス・オリヴェイラ

【UFC300】極めとパウンドの攻め・防ぎ合い。アルマン・ツァルキャンがオリヴェイラに2-1勝利

<ライト級/5分3R>
アルマン・ツァルキャン(アルメニア)
Def.2-1:29-28.29-28.29-28
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)

左ハイにオリヴェイラに軸端払いを合わされ、姿勢を乱したツァルキャンがシングルへ。切ったオリヴェイラはがぶりから、立ち上がったツァルキャンにジャンピングギロチン。懸命に腰を押すツァルキャンからマウントを奪うと、エルボーを落とす。もう一発エルボーを入れたオリヴェイラは肩ブリッジにもマウントをキープする。2度目の肩ブリッジでリバーサルし、胸を合わせたツァルキャンが細かいパウンドから左エルボーを2発決める。

スイープ狙いを防がれたオリヴェイラはクローズドガードを取る。ツァルキャンは強烈な勢いで右エルボー落とす。スイープ狙いで崩し、右足を掴んだ状態でツァルキャンの顔面を蹴ったオリヴェイラ。素晴しいバーリトゥード技術だが、ツァルキャンは左ヒザがキャンバスについており、明白に反則だ。ドクターチェックを受けたツァルキャンのトップポジションで試合は再開。オリヴェイラに減点はなかった。

ツァルキャンは狭いスペースでエルボーを入れ、オリヴェイラがスイープからスクランブルに持ち込む。エルボーを見せて離れたオリヴェイラに対し、ツァルキャンがスピニングバックキックを放ったところで時間となった。

ハグから始まった2R、オリヴェイラが右ストレートをヒットさせる。ワンツーでつめ、ヒザをボディに突き上げるツァルキャンがジャブへ。続いてカカト落としを蹴ったツァルキャンが、シングルレッグでテイクダウン。後転してスクランブルに持ち込んだオリヴェイラはボディロックに左腕で頭を抱える。頭を突っ込みギロチンを防いだツァルキャンが、その頭を抜いてテイクダウンに成功する。オーバーフックでツァルキャンのパウンドを防ぐ──巧妙なガードワークを駆使するオリヴェイラだが、それでもエルボーは受ける。

残り2分、三角絞めを防いだツァルキャンだがパウンドは打てない。オリヴェイラは致命傷にならない位置のパンチは打たせ、顔面だけは守る。それでもツァルキャンは左ヒジを連続してカットを誘うと、ついに勢いのある右のパウンドが打てるように。終了間際に腕ひしぎ腕固めで右腕を伸ばしたオリヴェイラだが、時間となった。

最終回、オリヴェイラの跳びヒザは空を切り、ツァルキャンがワンツー。オリヴェイラもワンツーから、フックの応酬へ。詰めてクリンチのツァルキャンが右腕を差す。ヒザのオリヴェイラに対し、エルボーのツァルキャンが離れてダブルレッグ。切ったオリヴェイラはジャブを被弾する。それでも右ミドルを決めたオリヴェイラだが、ダブルレッグにギロチンを合わせるも倒されてサイドで抑えられる。

ヴァンフルーのツァルキャンが、クルスフィックスを狙う。と、反転したオリヴェイラの動きを利してバックに回る。オリヴェイラは足のフックを許さないよう動き、強引に乗ってきたところで前方に落とす。すかさずダースから、ノーアームギロチンをセットしたツァルキャン。一瞬、腹ばいで体が伸びるような仕草を見せたツァルキャンが時間まで耐え、激闘が終わった。

結果、スプリット判定勝ちを手にしたツァルキャンは「この階級で最高の人間であるオリヴェイラに感謝している。ただ、ジャッジ1人が彼につけたのは理解できない。とにかく僕は王座に挑戦したい。5年前、ショートノーティスで戦ったけどイスラム・マカチェフにとって一番タフな試合になった。彼が機会を与えてくれるなら、次に勝つのは僕だ」と話した。


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