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Report UFC UFC263 イスラエル・アデサニャ ブログ マーヴィン・ヴェットーリ

【UFC263】イスラエル・アデサニャ、危なげなしにヴェットーリからフルマーク判定勝ち防衛

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
マーヴィン・ヴェットーリ(イタリア)

まず左ローを蹴ったアデサニャ、前に出てくるヴェットーリに左右のローを続ける。その左ローを掴んでテイクダウンしたヴェットーリが、背中をマットにつかせる。ハイガードから、後方回転して立ち上がったチャンピオンをケージに押し込んだヴェットーリだが、ダブルレッグを切られる。回って離れたアデサニャは右を伸ばし、左を蹴りかけて止める。

ここから左ローを入れ、スイッチしたアデサニャが右ジャブ。アデサニャは目に出てパンチを纏めるが、アデサニャはヘッドムーブでほとんどをかわしローから、右をヒットさせる。右ハイをブロックしたヴェットーリはボディを殴るが、右アッパーを被弾しハイを受けそうになった。

2R、鋭い左ローを蹴ったアデサニャは、ヴェットーリのパンチをかわして右ハイを蹴る。さらに左に右を合わせると、ロー。ケージを背負って、上体を振ってパンチをかわすチャンピンに対し、ヴェットーリはダブルレッグへ。側頭部にエルボーを入れ、ウィザーでバックを許さず離れたアデサニャは、右ミドルを蹴る。空振りが多く、口が開いてきたヴェットーリは左ハイをかわして右ジャブを伸ばす。

アデサニャはハイから左ローを蹴り、ウェービングでパンチをかわしている最中にダブルレッグで組まれても、ケージを背負っているために倒されない。残り30秒で離れたアデサニャが右ハイ。ヴェットーリはステップインからのワンツーもかわされ、最後に左ハイをチャンピオンが見せた。

3R、テンカオのような右ミドルを入れたアデサニャだが、ダブルレッグでヴェットーリが突進してテイクダウンを決める。ハーフで抑えボディを殴るヴェットーリに対し、アデサニャはブリッジも、マウントに移行される。背中を見せたアデサニャは、両足をフックされRNCをセットされた直後に、胸を合わせて危機を回避、立ち上がってパンチを落とす。外掛けヒールからスクランブルを狙ったヴェットーリは、その際に指が目に入ったとブレイクを要求する。

再開後、アデサニャが右アッパー、続く左ローでヴェットーリの体が傾く。左ローを蹴られても、前に出るヴェットーリはハイをかわしてジャブを当てる。ここからはアデサニャタイム、ヘッドムーブでパンチをかわしてジャブから左ローを蹴り込む。軌道の変わる左ハイはかわされたが、ローを効かせて左ハイへ。これもヴェットーリがダックでかわす。しかし、ついに左ローでヒザをつくようになったチャレンジャーは、ジャブから左ストレートをかわされ、続く前蹴りが急所に入る。ほとんど時間が残されていないなかで、2度の中断となった。そしてリスタート直後にラウンドが終わった。

4R、前に出るヴェットーリに対し、アッパー、右ハイ、左ローと攻撃を散らすアデサニャ。結果、ローを蹴られるヴェットーリだが、ダブルレッグでドライブしケージに王者を押し込む。小外で倒したヴェットーリは、すぐさまブリッジでリバーサルを許し、試合はスタンドに戻る。組まれても、比較的簡単に回って離れる王者が右ハイ、左ローを蹴っていく。

ヴェットーリもステップジャブ、そしてローを蹴るが、アデサニャはワンツーからインサイドの右ローを入れる。アデサニャがヒット数、精度で上回るが、倒すという気配はなく淡々と戦っており──ヴェットーリがダブルレッグへ。チャンピオンはケージに背負って、客を煽り、挑戦者の尻をよしよしという風に叩いた。

最終回、チャンピオンの右ハイをブロックし、ローを蹴られても組みついた挑戦者。ケージに押し込むが、アデサニャはダブルも右腕を差して耐える。離れて右ハイ、続いて左ハイをアデサニャが狙う。ジャブをかわしながら、左目を押さえ──痛いという仕草を見せたアデサニャ。見ていて気持ちの良い行為ではないが、これも彼のプロ意識なのだろう。

アデサニャはケージを蹴ってパンチ、着地にジャブを当てたヴェットーリがダブルレッグからバックに回るが、寝技に持ち込めない。残り45秒で、壁際のクリンチにブレイクが掛かると、アデサニャが右ハイ、右前蹴り、左ローを蹴る。最後の10秒で組んだ、ヴェットーリが右腿を殴る。試合終了と同時に、足を抑えて倒れ痛みを訴えるパフォーマンスを見せたアデサニャだが、それなら倒しに行く気持ちを見せてほしかった。

いずれにせよ、バックからのRNC以外危ないシーンはほぼ皆無だったチャンピオンがフルマークの判定勝ちでタイトル防衛に成功した。


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News UFC UFC263 イスラエル・アデサニャ テレンス・マッキニー デイヴィソン・フィゲイレド ネイト・ディアス ブランドン・モレノ ブログ マット・フレヴォラ マーヴィン・ヴェットーリ レオン・エドワーズ

【UFC263】計量終了 アデサニャ✖ヴェットーリ&フィゲイレド✖モレノ II。先週戦ったマッキニーに注目

【写真】ファンの前でフェイスオフし、激しく言葉を交換したアデサニャとヴェットーリ(C) Zuffa/UFC

12日(土・現地時間)にアリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナで開催されるUFC263「Adesanya vs Vettori 2」。その計量が11日(金・同)に行われた。

UFC世界ミドル級選手権試合=イスラエル・アデサニャ✖ 挑戦者マーヴィン・ヴェットーリ、UFC世界フライ級選手権試合=王者デイヴィソン・フィゲイレド✖挑戦者ブランドン・モレノという2つの世界戦が、観客が集まった会場で組まれている今大会。この2つの世界戦とも再戦だ。


世界ライトヘビー級王座挑戦失敗から3カ月、アデサニャは本来の階級でヴェットーリの挑戦を受ける。チャンピオンにとってヴェットーリは、2018年4月のオクタゴン2戦目で戦った相手で、その時はスプリット判定勝ちというきわどい勝負になっていた。その後、ヴェットーリは3年間で5試合しかこなしていない(※キャンセルが7試合)が、5連勝で今回の王座挑戦に辿り着いた。

フェイスオフで何やら言い合った両者。ヴェットーリは「イタリア人初のUFCチャンピオンになる。どんな代償を支払おうとも、構わない」とインタビューに答え、アデサニャは「この瞬間が大好きだ。ヤツはプレッシャーについて話していたけど、誰もが俺が感じるようなところまで到達できるわけじゃない。俺はそういうものを背負ってきたんだ。それを解き放つとき、その瞬間が大好きなんだ」と話した。

またコ・メインのフライ級の頂点を争う一番は、記憶に新しい昨年12月に歴史に残るような大激闘の末に痛み分けとなった試合の再戦となる。アリゾナのファンは、その土地柄もありサングラスを掛けて登壇した王者フィゲイレドに大きなブーイングを送り、メキシコ人のモレノを大いにサポートした。

モレノは終始笑顔を浮かべ、「あまり前の試合のことは話したくないけど、あの試合から今日まで人生はジェットコースターのようなモノだった。この試合で夢が現実になる。ただベストになりたい。今日、凄くサポート受けている。レッツゴー」と最後は絶叫した。対してチャンピオンは再びブーイングの下で、人を喰ったように「皆、愛している。メキシコ、愛している。皆に良い試合を見せるよ。1RでKOする。そして僕のことを好きになってくれ」と言い切り、さらに大きなブーイングを浴びた。

客入れして行われた──当然だが──パブリックウェイインで、一番の歓声を受けたのはネイト・ディアス。フェイスオフでは下あごを突き出すようにレオン・エドワーズをネイトは睨めつけた。

PPV大会のプレリミで注目はテレンス・マッキニーだ。1週間前のLFA109で、マイケル・イリザーリをパウンドアウトしたばかりマッキニーがマット・フレヴォラを相手に、どのようなパフォーマンスを見せるか。スタミナ、コンディションに関しても、LFAで戦う選手ならスクランブル発進を頭に入れて戦っており問題ないはずだ。

■視聴方法(予定)
6月13日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWプライム

■UFC263計量結果

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラエル・アデサニャ: 183.5ポンド(83.23キロ)
[挑戦者] マーヴィン・ヴェットーリ: 184.5ポンド(83.68キロ)

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] デイヴィソン・フィゲイレド: 125ポンド(56.7キロ)
[挑戦者] ブランドン・モレノ: 125ポンド(56.7キロ)

<ウェルター級/5分5R>
レオン・エドワーズ: 170.4ポンド(77.29キロ)
ネイト・ディアス: 170ポンド(77.11キロ)

<ウェルター級/5分3R>
デミアン・マイア: 170.4ポンド(77.29キロ)
ベラル・モハメッド: 170.4ポンド(77.29キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ポール・クレイグ: 204.5ポンド(92.76キロ)
ジャマハル・ヒル: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ライト級/5分3R>
ドリュー・ドバー: 154ポンド(69.85キロ)
ブラッド・リデル: 155ポンド(70.31キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
エリク・アンダース: 205ポンド(92.99キロ)
ダレン・スチュアート: 204.5ポンド(92.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ローレン・マーフィー: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジョアン・カルダーウッド: 125ポンド(56.7キロ)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ: 145.5ポンド(66.0キロ)
モフサル・エフロエフ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
パニー・キアンザド: 135.5ポンド(61.46キロ)
アレクシス・デイヴィス: 134.5ポンド(61.0キロ)

<ライト級/5分3R>
マット・フレヴォラ: 155ポンド(70.31キロ)
テレンス・マッキニー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<フェザー級/5分3R>
スティーブン・パターソン: 148.5ポンド(67.35キロ)
チェイス・フーパー: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライト級/5分3R>
フェレス・ジアム: 156ポンド(70.76キロ)
ルイジ・ヴェンドラミニ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ヘビー級/5分3R>
カルロス・フィリッピ: 262.5ポンド(119.06キロ)
ジェイク・コリアー: 264.5ポンド(119.97キロ)

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Report UFC UFC259 イスラエル・アデサニャ ブログ ヤン・ブラボヴィッチ

【UFC259】ヤン・ブラボヴィッチ、要所でテイクダウン決めアデサニャの二階級制覇を阻む

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)
Def.3-0:49-45.49-45.49-46
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)

スイッチしたアデサニャが左ローを蹴る。ブラボヴィッチは左ローを空振り、アデサニャは構えを変えて様子を伺う。右ローから左ハイ、そして左ストレートを伸ばすアデサニャに対し、前に出たブラボヴィッチが左フックを振るっていく。アデサニャはジャブと蹴りで距離を測り、ブラボヴィッチは打ち終わりに左ボディフックを放つ。

ジャブから左ボディストレートを素早く放ったブラボヴィッチが、ガードの上から左ハイを蹴る。ローから左ストレートのアデサニャが左ミドル、淡々とした流れの中でミドル級王者の手数が目立つ。アデサニャは左ヒザを繰り出し、ブラボヴィッチのダブルジャブはステップバック。ヒザのフェイクから、ブラジリアンキックと餌を撒くアデサニャだが、ブラボヴィッチは動くも少なくフェイクに掛かることなく5分が終わった。

2R、ブラボヴィッチが左ミドル、回転数を上げたアデサニャは左ジャブから右ロー、そして左ミドルを入れる。ブラジリアンキックからスピニングのフェイクを見せたアデサニャだが、距離が近いとブラボヴィッチがジャブから右を打っていく。左ボディストレートを入れたブラボヴィッチが、ハイヲスウェイで見切りジャブに左フックを被せようとする。

右ハイで姿勢を崩したアデサニャの汗が目立つ。左ローを蹴られた直後に、ブラボヴィッチがボディロックでテイクダウンへ。すぐに立って離れたアデサニャがアイポークがあり、ソーリーと声を変える。OKと答えたブラボヴィッチは左ミドル、ボディを打たれて右ストレートを当てる。と、アデサニャのローが急所に入り試合が中断。再開後、アデサニャは左ハイ、ブラボヴィッチが飛びヒザを見せる。パンチから左ミドルに繋げたブラボヴィッチが左ボディ、アデサニャはローを2つ返す。この5分も静かなキックボクシングが続いた。

3R、ブラボヴィッチが左ミドル、続いてワンツーで前に出る。ローをチェックしたが左フック、さらにワンツーから跳びヒザ、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。バックを譲りながら立ったアデサニャは、向き合って離れうと左ハイを繰り出す。頭を打って、肩を動かすフェイクを見せるアデサニャだが、ブラボヴィッチが組んでボディロックへ。

ケージにアデサニャを押し込んだブラボヴィッチだが、細かいパンチを受け首相撲に取られる。ここはアデサニャが離れ、スイッチして左フックを狙う。オーソに戻ったブラボヴィッチにローを蹴ったアデサニャは、左ジャブを被弾。さらに左フックを入れたブラボヴィッチは再びクリンチへ。最後の20秒で両者が離れ、ブラボヴィッチが左フックを軽く届かせた。

4R、アデサニャが左ロー、組んだブラボヴィッチがケージに押し込む。シングルは決らず、胸を合わせると右を打ちながら離れる。ブラボヴィッチが右を続いて当て、ジャブの打ち合ってから、左フック、左ミドルを入れる。アデサニャが左を返すと、続いて右からワンツー、ブラボヴィッチがダブルレッグでテイクダウンを決める。ハーフで抑え、右のパンチを入れたブラボヴィッチは、明らかに体格で上回るブラボヴィッチに抑えられ息が荒くなっていく。

スクランブルに持ち込めないアデサニャは、鉄槌で殴られ足を抜かれてサイドで抑えられる。エビでハーフに戻したアデサニャだが、背中をマットにつけた状態が続く。ブラボヴィッチがエルボーを落とし、上のまま時間に。試合は最終回へ。

5R、ローを蹴り合った両者、アデサニャのハイをかわしたブラボヴィッチが左を伸ばす。そこに右を合わせていくアデサニャだが、ローに右をカウンターで受ける。ブラボヴィッチは左リードフックを当て、アデサニャの右オーバーハンドを辛うじてブラボヴィッチに届いたか。淡々と打撃の効果が続くなかで、アデサニャがスピニングバックキックを繰り出す。ブラボヴィッチが右ストレートを当て、ダブルレッグを決める。

アデサニャは落とせない最終回も背中をマットにつけクローズドガードを取る。最初から最後まで盛り上がる場面がなかった世界戦は、ブラボヴィッチがハーフで抑えあ形で残り1分に。胸をつけコツコツと殴るブラボヴィッチと、暴れることもないアデサニャ。最後にパンチの数を増やしたブラボヴィッチが、鉄槌からマウントを奪い左右のパウンドを連打し試合終了に。

結果、ブラボヴィッチが3-0で判定勝ちを収め、アデサニャのチャンプ・チャンプを阻んだ。


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News UFC UFC259 アスカル・アスカロフ アマンダ・ヌネス アルジャメイン・ステーリング イスラエル・アデサニャ カイラ―・フィリップス カーロス・アルバーグ ケイシー・ケニー ショーン・ブレイディ ジョセフ・ベナビデス ソン・ヤードン トレヴィン・ジョーンズ ドミニク・クルーズ ピョートル・ヤン ブログ マリオ・バウティスタ ミーガン・アンダーソン ヤン・ブラボヴィッチ

【UFC259】計量終了 ジョーンズ、メディッチ、アルバーグ。アーリープレリミも注目カードがズラリ

【写真】上背でアデサニャが、ブラボヴィッチを上回っている?! (C)Zuffa/UFC

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC259「Blachowicz vs Adesanya」の計量が、5日(金・同)に行われた。

UFC世界ライトヘビー級選手権試合=王者 ヤン・ブラボヴィッチ✖チャレンジャーUFC世界ミドル級王者イスラエル・アデサニャ、UFC世界女子フェザー級選手権試合=王者アマンダ・ヌネス✖挑戦者ミーガン・アンダーソン、UFC世界バンタム級選手権試合=王者ピョートル・ヤン✖挑戦者アルジャメイン・ステーリングというトリプルクラウンに加え、メインカードからプレリミまで気になるカードが、並びに並んでいる今大会。


まずアーリー・プレリミの第1試合にトレヴィン・ジョーンズが出場する。

PXCからTOP FC、そしてACAを経てDEEPにも来日したグアムのジョーンズは、昨年に8月に劇的な大逆転KOでチムール・ワリエフという強豪を下しながら、マリファナの服用で勝利を取り消され今回が仕切り直しの一戦となる。

対するマリオ・バウティスタはCombate AmericasやLFAからUFCへステップアップ。コーリー・サンドハーゲンには敗れたものの、元DEEP王者キム・ジンス、元LFA王者マイルズ・ジョンズに勝利している実力者だ。ワリエフ戦同様に苦戦は避けられないジョーンズが、どのような戦いを見せるか。

アーリー・プレリミ第2試合に出場のウロス・メディッチは昨年8月にコンテンダーシリーズで見事なパウンドTKO勝ちを収め、ダナ・ホワイトに見初められたファイターだ。

KINGS MMAでハファエル・コルデイロに師事するセルビア人ファイターのメディッチ、どのようやUFCキャリアのスタートを切るのか。

メディッチと同様に昨年のコンテンダーシリーズから注目のデビューを果たすのが、カーロス・アルバーグだ。

アデサニャのトレーニング・パートナーのアルバーグは、NZのトップ・キックボクシング・プロモーションであるKing Of the Ringの8人制トーナメントを100キロと92キロ級で制している。アデサニャが86キロ級と100キロ級で3度頂点に立っているに続く、マルチ王者がアルバーグだった。

打撃の強さは絶対的。組みは未知数のアルバーグだけに、ハードヒッター=ケネディ・ンゼチェクウとは手の合う顔合わせといえるだろう。

さらにキャリア13勝0敗のショーン・ブレイディと豪州の親子鷹ジェイク・マシューズのウェルター級戦ら、他プロモーションならメインカードでもおかしくないカードがアーリー・プレリミから見られる。

プレリミではドミニク・クルーズ✖ケイシー・ケニー、ソン・ヤードン✖カイラー・フィリップスという2つのバンタム級戦と、ジョセフ・ベナビデス✖アスカル・アスカロフ、ホジェリオ・ボントリン✖カイ・カラフランスのフライ級マッチが組まれているが、アスカロフが今大会唯一の体重オーバーとなり、127ポンド契約マッチとなった。

WEC世代の生き残りベナビデスにとって、厳しくタフなアスケロフと背水の陣で戦うマッチアップだ。

群雄割拠のバンタム級の覇権争い、アデサニャがチャンプ・チャンプを目指すメインイベント。ここで注視したいのはアデサニャの体重がリミットより5ポンド近く軽いということ。ブラボヴィッチはリカバリーが見込まれるため、このライトヘビー級世界戦はパワー&瞬発力✖スピード&タイミングの争いとなりそうだ。

■視聴方法(予定)
3月7日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOライブ

■UFC259計量結果

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ヤン・ブラボヴィッチ: 205ポンド(92.99キロ)
[挑戦者]イスラエル・アデサニャ: 200.5ポンド(90.94キロ)

<UFC世界女子フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] アマンダ・ヌネス: 145ポンド(65.77キロ)
[挑戦者]ミーガン・アンダーソン: 144.5ポンド(65.54キロ)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ピョートル・ヤン: 135ポンド(61.24キロ)
[挑戦者]アルジャメイン・ステーリング: 134.5ポンド(61.0キロ)

<ライト級/5分3R>
イスラム・マカチェフ: 156ポンド(70.76キロ)
ドリュー・ドパー: 156ポンド(70.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
チアゴ・マヘタ: 206ポンド(93.44キロ)
アレクサンドル・ラキッチ: 206ポンド(93.44キロ)

<バンタム級/5分3R>
ドミニク・クルーズ: 136ポンド(61.69キロ)
ケイシー・ケニー: 136ポンド(61.69キロ)

<バンタム級/5分3R>
カイラー・フィリップス: 136ポンド(61.69キロ)
ソン・ヤードン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<フライ級/5分3R>
ジョセフ・ベナビデス: 125.5ポンド(56.92キロ)
アスカル・アスカロフ: 127ポンド(57.6キロ)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ホジェリオ・ボントリン: 126ポンド(57.15キロ)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジョーダン・エスピノーサ: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ケネディ・ンゼチェクウ: 205ポンド(92.99キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ショーン・ブレイディ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジェイク・マシューズ: 169.5ポンド(76.88キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
リヴィア・ヘナタ・ソーサ: 116ポンド(52.62キロ)
アマンダ・レモス: 116ポンド(52.62キロ)

<ライト級/5分3R>
ウロス・メディッチ: 156ポンド(70.76キロ)
アーロン・クルーズ: 155ポンド(70.31キロ)

<バンタム級/5分3R>
トレヴィン・ジョーンズ: 134.5ポンド(61.0キロ)
マリオ・バウティスタ: 135.5ポンド(61.46キロ)

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Report UFC UFC253 イスラエル・アデサニャ パウロ・コスタ ブログ

【UFC253】カーフでコスタを削ったアデサニャ、左でダウンを奪いエルボーで終幕。力の差を見せつける

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
Def.2R3分59秒by TKO
パウロ・コスタ(ブラジル)

オーソ同士、まずアデサニャが右ローを蹴る。続いて関節蹴りでコスタの左足を狙うチャンピオンは、さらに右カーフを蹴り込む。コスタは右ミドルを空振りし、右ローを入れる。左足への攻撃を続けるアデサニャは左ミドルハイをギリギリのところでブロックする。アデサニャは右ハーフをここでも蹴り、ミドルを掴んで右ボディを打ち込む。アデサニャはスイッチして左ハイ、スウェイでかわしたコスタだがカーフを受け続ける。

後ろ手で組み、「カモン」と挑発したコスタは、棒立ちで笑顔を浮かべる。アデサニャは右カーフ、左ジャブを見せ、コスタの前進にはサークリングで距離を取る。カーフが効いてきた風でもあるコスタは、右ブラジリアンキックをかわし前に出る──が、アデサニャはサークリングから左ミドルを決める。組みに行ったコスタは、ややバタついているか。対して落ち着いて間合を図り、前足を削った王者が初回を取った。

2R、すぐに右カーフを走らせたアデサニャ。コスタの左ふくらはぎは何カ所も赤くなっている。そのコスタの右ハイをかわしたアデサニャは、2発ローを受けると右カーフを返す。コスタは左リードフックを当てるが、アデサニャの左ハイでプレッシャーをかけ続けることができない。スイッチし左ミドルを入れたアデサニャは、コスタの突っ込みに左を打ち込む。コスタは左ハイを顔面に受けて下がり、左ジャブを被弾する。

右足にもカーフを入れたアデサニャは、ダブルのフックをスウェイでかわし左ジャブを打ち込む。続くコスタの前進に左フックを合わせてダウンを奪ったアデサニャが馬乗りになると、最後はエルボーまとめ勝負を決めた。


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Preview UFC UFC253 イスラエル・アデサニャ パウロ・コスタ ブログ

【UFC253】UFC世界ミドル級戦、コスタが王者アデサニャの制空権に入るには組みの圧は欠かせない

【写真】アデサニャが前に出ないと勝てない──という心境になるか(C)Zuffa/UFC

27日(日・現地時間)、UAEはアブダビ・ヤス島のUFC Fight IslandでUFC253 「Adesanya vs Costa」が開催される。

メインは19勝0敗の王者イスラエル・アデサニャに13勝0敗のパウロ・コスタが挑む、UFC世界ミドル級選手権試合だ。


最近はBlack Lives Matterでの言動でも分かるように、MMA界を越えた影響力を持つようになってきたアデサニャにとって、今回の試合は2度目の王座防衛戦となる。キックボクシングで75勝5敗(29KO)というレコードを持つアデサニャはMMAでも14度のKO勝ちを誇る。

スイッチヒッターで蹴りの距離に立ち、上中下の蹴り分けても重心が高くなったり、ブレることなくパンチに移行できる。アデサニャは蹴りを触覚とし、制空権を確保し相手の攻撃を受けずに、自らの打撃だけを入れるスタイルで勝利を重ねてきた。

このスタイルはUFCで戦うようになってからより、磨きが掛っているといっても過言でない。UFC参戦から数戦はブラッド・タヴァレス戦のように組まれることも多かった。ただし、ここで倒れずヒザという武器も披露していたが、その後のアデサニャが相手の踏み込みから攻撃を被弾し、リズムを崩したシーンは昨年4月の暫定王座決定戦、ケルヴィン・ガステラム戦ぐらいか。

ガステラム戦での経験があってか、初防衛戦となったヨエル・ロメロ戦では踏み込んで一発というスタイルを繰り返す挑戦者に対し、足を使い、カウンターも単発という試合でブーイングを浴びている。一方、挑戦者は13の白星のうち11試合がKO勝ち、その勝ち方もチャンピオンとは違い中間距離からのインファイトで相手を沈めてきた。

特徴的なのはオーソながら右は当然として、リードミドルともいえる左ミドルに威力がある点だ。コスタは腹を効かせ、制空権を広げると一気の絨毯爆撃で勝利を手にする。アデサニャに対し、蹴りの距離からさらに懐に踏み込むことができるか。そこが大きな勝負の鍵となろう。

接近戦を可能にするには、常に圧力をかけ攻撃も効かせ、アデサニャを打ち合わないと勝てないという心理状態にさせることができるかに掛かっている。当然のように、踏み込みにはカウンターを狙われるだろうが、コスタとしては距離を詰めない限りベルトを巻くことはできない。

実はコスタはグラップリングも長けておりテイクダウンからバック奪取、スクランブルでギロチンという勝利の方程式を持っている──が、公式記録には残っていないが2014年のTUFブラジル03でマーシオ・アレッシャンドリJrを相手に組みで猛攻を仕掛けた結果、ガスアウトで逆転判定負けを喫した経験がある。

5分✖5Rの戦い、世界の頂点を賭けた一戦でこのような冒険に出ない公算が高いが、それでも組みも圧力として、打撃の接近戦に持ち込むことはコスタにとって最上の策であることは変わらない。

打から組みに対しては、アデサニャの防御能力は異様に高い。では組みからの打撃──効かせるローやKOパワーを誇るパンチの持ち主に対して、同じような鉄壁のディフェンスと距離を取ることができるのか。コスタの総合力がプレッシャーとなり、アデサニャを慌てさせることができれば、非常にエキサイティングな試合になりそうだが、果たして……。

■視聴方法(予定)
9月27日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOW ライブ

■UFC253対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
[挑戦者]パウロ・コスタ(ブラジル)

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
ドミニク・レイエス(米国)
ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス(ニュージーランド)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ(ブラジル)
シジャラー・ユーバンクス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ(カナダ)
ズベア・トホゴフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ブラッド・リデル(ニュージーランド)
アレックス・ダ・シウバ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス(米国)
ジェイク・マシューズ(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ショーン・ヤング(ニュージーランド)
ルドヴィット・クライン(スロバキア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト(米国)
アレクサ・ケマー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジェフ・ヒューズ(米国)
フアン・エスピーノ(スペイン)

<ライトヘビー級/5分3R>
カディス・イブラヒモフ(ロシア)
ダニーロ・マルケス(ブラジル)

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