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【Pancrase351】2年振りのパンクラス復帰、猿飛流「別にUFCが目標じゃなくてもいいじゃん」

【写真】その通り──と共感ばかりの猿飛流の言葉です(C)TAKUMI NAKAMURA

15日(日)に東京都港区のニューピアホールで行われるパンクラス師走の大一番=PANCRASE350&351の昼夜大会。夜の部351で猿飛流がジョセフ・カマチョと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

3月のEternal MMA83でフライ級王者アンソニー・ドリリッチに2RKO負けを喫した猿飛流。UFC出場という目標に近づくために挑んだ一戦に敗れる結果に終わったが、この敗戦が猿飛流の格闘技に対する向き合い方を変えることになった。「僕はMMAに救われた人生。自分がどこまで強くなれるのかを満足いくまでやりきりたい」という想いを持ってカマチョとの戦いに臨む。


――本日は記者会見後の取材ですが(11月29日)、会見では「一時は格闘技を辞めようと思っていた」とお話されていました。改めてそのことを詳しく聞かせてもらえますか。

「ずっと自分の中ではUFCという目標があって、ちょうど2年前の防衛戦で鶴屋怜君と対戦することになったんですね。負けなしで期待されていた怜君に勝つことが出来たら『UFCを目指す』と言える資格があったと思うのですが、結果的にはRNCで一本負けてしてしまって。その時に自分の中でちょっとUFCへの気持ちが途絶えてしまって。そうなった時に、国内で目標だったパンクラスのベルトを獲って、先輩の仙三さんからベルトを受け継ぐことが出来て、もうやることはやったんじゃないかと思ったんです。

格闘技そのものは好きだし、まだ引退はしたくないと思って練習は続けていたのですが、自分の気持ちとしてはそういう状況でした。そんな時に、3月のEternal MMAでアンソニー・ドリリッチとタイトルマッチのオファーが来て、Eternal MMAはUFCのフィーダーショー的な位置づけで、UFCにつながる大会だと思ったので、これがラストチャンスだと思って試合を受けました。ただその試合でもぶっ飛ばされてしまって、また進退を考えたんですけど、 やっぱりまだ格闘技が好きで、仲間が好きで、僕に期待してくれる人もいる。パンクラスの坂本(靖)さんからも『またうちでやらないか』という連絡をいただいて、気持ちもすごく前向きになっていた時で、色々とタイミングが重なって(復帰を)決めました」

――2年前に鶴屋選手に敗れて、一気に目標を見失ったような気持ちだったのですか。

「そんな感じでしたね。自分がチャンピオンになった時は年齢的にも若くなかったし、1回でも負けたら正直UFCへの道は厳しいだろうと思っていました。僕は勝ち方も派手ではないので。でも、あのタイミングで怜君に勝てばUFCを目指す資格があると思っていたので、あそこで負けた時にバタっと(UFCへの道が)閉ざされた気がしました」

――Eternal MMAの試合を受けたのも、Eternal MMAがUFCにつながる可能性がある団体だからで、そこでもう一度気持ちが燃えましたか。

「燃えましたね。怜君に負けて、これからどうしよう?と考えながら練習を続けていた時にEternal MMAの話が来たんで、すぐに飛び乗りましたね」

――ただしUFCへの道という部分では、わずかな可能性に賭けて出場したEternal MMAでKO負けしてしまったわけじゃないですか。なぜそこからまた気持ちを持ち直すことができたのですか。

「実はあの試合がすごく楽しかったんです。怜君とやって以来、約1年3カ月ぶりの試合で初めての海外だったのですが、Eternal MMAの人たちがすごく歓迎してくれて。Eternal MMAは豪州以外の選手も多いのに歓声もすごいんです。僕も試合をしていて、すごく気持ちが良くて楽しくて、試合中に自然に笑っていました。

試合はぶっ飛ばされてKO負けだったのですが、やっぱり格闘技は最高だなと思って。試合後の気持ちは前向きでしかなかったし、帰りの飛行機でもセコンドのSASUKEと『ここからまた頑張っていこう!』という話をしていました。だからあの試合で格闘技への気持ちが再燃しました」

――映像・中継ベースでしか見たことがないのですが、Eternal MMAはホーム&アウェイ関係ないイベントという印象があります。

「めちゃくちゃいい団体でしたね。代表のカム・オニールさんが海外の選手に対してもすごくよくしてくれて、選手がUFCに行くことになったら、仮にチャンピオンであっても快く送り出してくれるような団体なんです。お客さんも豪州以外の選手にブーイングとかしないですし、他の試合を見ても判定が公平で、めっちゃ好きな団体になりました」

――日本で復帰するのではなく、海外に出てEternal MMAのようなイベントに出られたことが非常に大きかったのではないですか。

「はい。帰りの飛行機の中でも『UFCの道が途絶えてこれからどうしよう…』 じゃなくて『まだまだ強くなれる』や『すげえいい経験できたな』という感じでした」

――しかも気持ちが前向きになったところでパンクラスからもオファーがあって。

「ありがたいことに色んな試合の話をいただいていたのですが、パンクラスからオファーをもらっていて、僕はパンクラスに育ててもらって、パンクラスにずっとお世話になっていて、パンクラスに恩も感じています。しかも×外国人選手のオファーということもあって決めました」

――日本人相手ではなく外国人選手と復帰戦というシチュエーションも燃える要素になりますよね。

「そうなんですよ。今年初めて外国人選手とやって負けて、それを払拭したいという気持ちがある中でのオファーだったので、それも嬉しかったです。あとは唯一パンクラスで心残りだったのが伊藤盛一郎選手と戦えなかったことなんです。Eternal MMAの試合が決まる前、1月ぐらいですかね。まだ自分もギリギリでランキングに残っていたので、今復帰したらもしかしたら伊藤選手とやれるかなと思ったのですが、さすがにそれは出来ないということで。僕は伊藤選手が相手だったらすごい試合ができるんじゃないかなと思っていて、それもパンクラスで復帰するきっかけの一つですね」

――こうしてお話を聞いていると2年前はUFCという目標一択だったのが、鶴屋戦とドリリッチ戦の負けを経験して、MMAをやる上でのモチベーションのベクトルが変わったようですね。

「ホントに情けない話になるのですが、自分はUFCに行くレベルにいなかったんだと思います。怜君に負けて、Eternalでぶっ飛ばされて。でも格闘技が好きな気持ちは変わらないし、格闘技をやるのが楽しいし、まだ自分が強くなっている実感もあります。今、亀海喜寛さんにボクシングを教わっていて、亀海さんからも『伸びしろしかない』と言ってもらえるし、他の先生方も『絶対やめない方がいいよ』と言ってくれています。最後は格闘技を楽しもう、別にUFCが目標じゃなくてもいいじゃんという気持ちが芽生えています」

――しかも今回の対戦相手=ジョセフ・カマチョはまさに手が合う、戦っていても楽しめる相手ではないですか。

「はい。カマチョ選手はフィジカルも強くて”頑張る”選手なので、自分も楽しめる相手だと思います。今はUFCを目指すとかではなく、今までやってきたことの答え合わせというか、最後に自分がどこまで強くなれるのかというところを満足いくまでやりきりたいです」

――自分が考えるMMAを全うしたいですか。

「僕はMMAに救われた人生なので。MMAがなかったら精神疾患も克服できなかったと思うし、まだMMAをやりたいです」

――試合としてはどんな展開をイメージして勝とうと思っていますか。

「イメージ的には全局面で自分は勝ちたいと思います。相手も組みが得意だと思いますが、そこは自分も得意で自信があるところなので、試合スタートの時点で組みは自分の方が上回っていると思います。プラス打撃も強化できているので、打撃でも組みでも両方で圧倒できるんじゃないかなと思います」

――先ほどは現王者の伊藤選手とやりたいというコメントもありましたが、そこまで伊藤選手に魅力を感じる理由はなんですか。

「まず純粋に強い選手ですよね。あと伊藤選手はSASUKEの高校の先輩で、SASUKEから色々といい話を聞いていて、すごく人格者だと思っています。そんな伊藤選手と試合をしたら、自分たちも楽しめて、お客さんも巻き込んで盛り上がる試合ができるんじゃないかなと思うんです。

自分の中ではそれが格闘技で、それができるのが最高だと思うし、伊藤選手とはいつか戦いたいです。で、今回のカマチョ選手もそういう試合が出来る相手だと思います」

――これから自分が理想とする試合をやっていくためにも、カマチョ戦は結果も必要になる試合ですね。

「まさにその通りだと思います。カマチョ選手に勝たなければ、次の話もないと思うので。しっかりカマチョ選手に勝って、これからも自分のMMA、格闘技を見せていきたいと思います」

■ONE FN26視聴方法(予定)
12月15日(土)
U-NEXT

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45 DWCS DWCS S08 DWCS S08 Ep09 Report UFC アンソニー・ドリリッチ ショーン・ガウシー ブログ

【DWCS S08 Ep09】豪州チャンプ対決はHEX王者ガウシーが、Eternal王者ドリリッチに堅実判定勝ち

【写真】コンテンダーシリーズを考えると、手堅過ぎたかもしれない(C)Zuffa/UFC

<フライ級/5分3R>
ショーン・ガウシー(豪州)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
アンソニー・ドリリッチ(豪州)

HEX FSとEternal MMAのフライ級王座対決。サウスポーのドリリッチ、オーソのガウシーに左ストレートを伸ばす。ガウシーは右のガードをしっかりと固め、左頬は左肩で守るか前からダブルレッグを仕掛ける。簡単に切ったドリリッチはステップインにボディにショートのコンビを繰り出し、顔面を狙う。さらにダーティボクシングで左フックを入れたドリリッチは、左インローを蹴る。ガウシーは固いガードからダウルレッグも打撃が釣りがなく、組むこともできない。

ドリリッチは左ヒザから、ショートアッパーなど細かいパンチを纏める。左右に回りドリリッチが前に出てアッパー、左ミドルを入れる。ガウシーもようやくショートのパンチを見せるが、打ち返されて距離を取り直す。シングルからハイクロッチも切られたガウシーは左ミドルを蹴られるなど、本来の思い切りの良さがなかったがついに右フックをヒットさせる。ドリリッチのローが急所近くに入るが、ガウシーは構わず試合を続ける。右で前に出たガウシー、クリンチになったところで時間に。

2R、ドリリッチが右ジャブ、ガウシーが右前蹴りも左ミドルを蹴られる。右を振るったガウシーが、パンチを出す数を増やす。逆に組んだドリリッチは、切られると左ボディから左ミドルを決める。さらに左右のフックを受けたガウシーがシングルレッグでテイクダウン。すぐに立ち上がったドリリッチが首相撲からヒザをボディに突き刺す。離れたドリリッチがジャブを伸ばし左ストレートへ。ガードを固めたガウシーは腹を蹴られる場面が多いが、右をヒットさせる。間合いを外したドリリッチが左ミドルからインロー。シングルを切られたドリリッチは、ボディを効かされる。

ガウシーは右オーバーハンドから左ボディ、直後にダブルレッグでテイクダウンを奪う。ドリリッチが立ち上がったところで右エルボーを入れたガウシーは右フックを入れる。続いて右ボディを入れると、ドリリッチが左ミドル&ワンツーフックも威力はガウシーが上田。残り10秒、組んでバックを狙ったガウシーは正対したドリリッチに右を当てラウンドを取り返した。

最終回、ドリリッチがワンツーから左ミドル。続いて左を入れると、ガウシーが右ボディを2発繰り出す。とはいえ両者揃って手堅い攻撃を続き、ガウシーがボディから顔面とコンビを見せる。ドリリッチも左ボディ、左フックもボディから左フックがかすめる。ダブルレッグを切られたガウシーは右エルボーを当てて、直後にダブルレッグでテイクダウン。尻もちから立ち上がったドリリッチは近い距離でパンチの打ち合いの中で、右をクリーンヒットされる。ドリリッチがショートが多く、思い切った左ストレートを打つことがない中でボディを纏められてしまう。

接近戦のボクシングが続き、やはり威力があるのはガウシーだ。テイクダウンは切られてもエルボーを入れるガウシーは、残り30秒でテイクダウンを決めるとついにドリリッチがクローズドガードをついて背中をつける。エルボーを連続でいれたガウシーは、堅実なファイトで勝ち切る力を見せた。


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45 AB DEEP DWCS DWCS S08 DWCS S08 Ep09 Eterna MMA MMAPLANET o UFC アンソニー・ドリリッチ コディ・スティール ショーン・ガウシー ブログ

【DWCS S08 Ep09】スティール、仕切り直しの一戦。豪州国内フライ級最強決定戦=ガウシー×ドリリッチ

【写真】ガウシー×ドリリッチの一戦はぜひとも、日本のファンに視て欲しいフライ級の一番だ (C)Zuffa/UFC

8日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDWCS S08ラスト2となる第9週が実施され、いつものように5試合が組まれている。
Text Manabu Takashima

コメインではEp05で計量も済ませながら、対戦相手ケムエウ・オットーニの欠場で試合が流れたコディ・スティールが仕切り直しの一戦=チェイスン・ブレアとの対戦が組まれた。


2019年にコンバット柔術ウェルター級GPを制したチェックマット系の柔術家スティールは、トップから掌底で削りOTで勝ち切るという徹底した戦略をやり切る実行力と、何よりも防御能力の高さをコンバット柔術では見せてきた。

その一方で、バック宙パスなど派手な動きをグラップリングでは繰り出していたスティールのMMAは、当然組み技主体だ。そのうえで、組んでからのダーティボクシングや首相撲&ヒザも巧みに活用している。加えてグラップリングで鍛えられたフィジカルを武器に、決してテクニカルではないボクシングでもKO勝ちをした試合もある。

そんなスティールの打撃を見せて組みという絶対の戦いを如何にブレアが凌ぐことができるか。

と同時にUFCとの契約に向けてスティールはアグレッシブな姿勢を持ちつつ、ガスアウトを絶対に避けることが重要になってくる。

これまで米国人、ブラジル人勢の同朋対決はコンテンダーシリーズ見られてきたが、今週はついに第1試合で豪州勢、しかもライバル・フィーダーショーのチャンピオン対決が組まれた。

それが第1試合のショーン・ガウシー×アンソニー・ドリリッチの一戦だ。ガウシーはHEX FSフライ級王者で、ドリリッチはEternal MMAフライ級チャンピオンだ。つまりUFCへのステップアップを掛けてDEEP、修斗、パンクラスのチャンピオンが日本人対決を行うようなもの。

またHEXとEternalは、日本の主要プロモーションのような冷戦、あるいは停戦状態でなくチャンピオンの引き抜きが見られるなど同国フィーダーショーの覇権争いを展開中だ。本人たちはもちろんのこと、両イベント関係者にとっても結果が絶対というマッチアップとなる。

日本関連ではガウシーは中務修良を右クロスでKOし、ドリリッチは猿飛流を倒している。力強い右の持ち主のガウシーと、対戦相手をフィニッシュ・ショットとなる左の間合いに必ず誘い込むドリリッチ。後者の巧みな誘導が、半歩リードという印象もあるが、絶対に当たる位置は何も結界のお札がぶら下がっているわけでもない。誘われた以上に動けば、ガウシーの間合いにもなるだろう。

オーソ✖サウスポー、一般的には外をどう取るのか。つまりは相手の中心を、両者の左右どちらのパンチが軌道を確保するのか。前足のつま先の位置関係から注目したい──そんな豪州最強決定戦 in コンテンダーシリーズだ。

■視聴方法(予定)
10月9日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■ DWCS S08 Ep09対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
アルテム・ヴァキトフ(ロシア)
イスラム・マサハフ(フランス)

<ライト級/5分3R>
コディ・スティール(米国)
チェイスン・ブレア(米国)

<ヘビー級/5分3R>
マリオ・ピント(ポルトガル)
ルカス・カマショ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
イスラム・ドゥラトフ(ドイツ)
ヴァニウト・アントニス(米国)

<フライ級/5分3R>
ショーン・ガウシー(豪州)
アンソニー・ドリリッチ(豪州)

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45 AB DWCS DWCS S08 F1 LFA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase345 Road to UFC UAEW UFC YouTube   アリ・カラダギィ アンソニー・ドリリッチ アン・トゥアン・ホー アーセグ カイ・カラフランス クァン・リー コ・ソクヒョン ショーン・オマリー ショーン・ガウシー ショーン・シェルビー ジャマール・ヒル スティーブ・アーセグ ダナ・ホワイト チャンネル パンクラス ペイトン・タルボット モンテル・ジャクソン 中務修良 内藤由良 木下憂朔 猿飛流

【DWCS S08】Must Watch!! パンクラスがミドル級KOP内藤由良のコンテンダーシリーズ出場を公表

【写真】人生を賭けた一発勝負、痺れる展開になってきた(C)MMAPLANET

18日(水)、パンクラスが公式YouTubeチャンネルで「内藤由良選手がUFCに挑戦! 内藤選手は、ダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ2024に出場することが決まりました。詳細は追って発表されますが、一足先にパンクラスでの軌跡をご覧ください!」と公表した。
Text by Manabu Takashima

6月30日(日)のPancrase345のメインで、2年3カ月振りの実戦を戦ったミドル級KOP内藤。キルクリフFC所属のディラン・オサリバンの代役アリ・カラダギィを相手に、1R1分52秒でマウントからのエルボーでTKO勝ちを収め、改めてUFCを目指すことを宣言していた。


LFA、UAEW、TUF出演など実現しそうで流れたUFCへの道が、結果的に内藤にとって最上の形で歩を進めることになった。Dana White’s Contender Series=DWCSは、その名の通りダナ・ホワイト、ショーン・シェルビー、ミック・メイナードというUFC首脳の前の行われる御前試合で、1年に10大会が火曜日の夜にUFC APEXで実施される。

1大会=5試合というフォーマットで、UFCとの契約が審査される真剣勝負の場だ。2017年からスタートしたコンテンダーシリーズからは既にショーン・オマリーとジャマール・ヒルがUFCの頂点に立っている。そんなUFCに直結する今年の登竜門は8月13日にスタートし、10月15日まで10週に渡って鎬が削られる。

既にEp01とEp02&Ep04は5試合が決定しており、第3週と第5週は3試合が埋まっている状況だ。あとは第9週と第6週で1試合が決まっているがEp07 、08&10は5試合全て10人のスポットが空いたままなので、これらの週に内藤の雄姿が見られることになるだろう。

アジア勢にとってUFCとの契約を賭けた戦いはRoad to UFCが並行して開催しされているが、従来はフライ級からライト級、今年はフェザー級までの3階級しか実施されず、事実上ミドル級の内藤には、アジア勢で競い合ってUFCへ進むというルートは存在していなかった。

事実今年のシーズン8では既にEp01のウェルター級戦で中国のJCKウェルター級王者ティン・ワン、Ep4では韓国Angel’s FCウェルター級王者のコ・ソクヒョンと、中量級のアジアン・ファイターの出場が決まっている。

(C)LFA

広義でアジア系でいえばLFAで戦うベトナム人ファイター(アリゾナ州在住)のアン・トゥアン・ホーが第1週のフライ級に、同じくLFAからチャンスを掴んだクァン・リーも米国に住むベトナム人選手だ。

また、ここでこのカードを組むのか──と豪州のMMAファンが歯ぎしりをしつつ、注目せざるを得ないのがEp09で決まったショーン・ガウシーとアンソニー・ドリリッチのダウンアンダー対決だ。

ガウシーはHEX FSフライ級王者で、今年の5月に中務修良を右クロスで一蹴している。対してEternal MMAフライ級王者ドリリッチは3月に猿飛流を2Rに、6月には1Rでマックス・リアリをKOしている。しかも今、豪州MMA界ではHEX FSとEternal MMAがドメスティック大会#01の称号を得るために、チャンピオンの引き抜き合戦を繰り広げるなど、骨肉の争いを展開している。

とはいえ破壊力十分の右を持つガウシー、必ず当たる左の持ち主ドリリッチが、わざわざコンテンダーシリーズで戦う必要があるのか。なんせガウシーは戦績9勝1敗で5KO勝ち、ドリリッチは8勝1敗で4つのKOと2つの一本勝ちを誇っており、揃ってUFCが求めるフィニッシャーだ。

恐らく両者は8月18日にパースで行われるUFC305出場に標準を合わせていたはず。加えていえば、2人ともカイ・カラフランスとスティーブ・アーセグの両者のうち、どちらかが欠場となればショートノーティスで母国でオクタゴンに足を踏み入れる気持ちでいることも間違いない。

UFC側として、両者ともその力があるからこそ、8月でなく10月にガウシー×ドリリッチの試合を組んだとしか考えられない。

日本からは2年前の木下憂朔に続き、内藤が挑戦することで注目度も上がるに違いないDWCS S08だが、内藤以外の出場ファイターも状況としては、ガウシー×ドリリッチ戦ほどお膳立て揃っていなくても、世界中から人生を賭けて集まって来る。それらの戦いが熱い激闘にならないはずがない。

それらの戦いから明日のショーン・オマリー、ペイトン・タルボット、モンテル・ジャクソンが生まれる可能性が高い。日本のMMAファンにとって、2時間のコンパクトな大会ということも含めて、DWCSはマストウォッチと断言できる。

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45 DEEP Eternal MMA85 MMA MMAPLANET o UFC アンソニー・ドリリッチ 猿飛流

【Eternal MMA85】強い。UFC行き──デモ。アンソニー・ドリチッチが、初回KOでフライ級王座防衛

<Eternal MMAフライ級選手権試合/5分5R>
アンソニー・ドリリッチ(豪州)
Def.1R4分57秒by KO
マックス・リアリ(香港)

MAXの名でDEEPに参戦経験のあるリアリが、3月に猿飛流を破りベルトを守ったドリリッチに挑戦。サウスポーのドルリッチに対し、リアリがワイドスタンスから右カーフを狙う。かわしたドリリッチが得意の左を伸ばして前へ。右から組んだリアリだが、ドリリッチが簡単に切る。続くテイクダウン狙いもしっかりと防ぎ、リアリの遠くからのテイクダウン狙いにも対処したチャンピオン。それでも飛び込んでの右を当てたチャレンジャーが、もう一度ステップインから右フックを当てる。この前に出てのパンチを被弾するドリリッチだが、単発なのが幸いし組まれても切っていく。と、カウンターの左をクリーンヒットさせたドリリッチはレアリの大振りの右をかわす。

リアリは右インローを2度、そして3度と当てる。続く前進にアッパーを突き上げたドルリッチは右ミドルに左を打ち抜き、ダウンを奪う。シングルから立ち上がったリアリだが、もう一発左を受ける。残り10秒を切り、左から右を打ち抜いたドリリッチが初回KO勝ちで2度目の王座防衛に成功した。

「UFC、俺は契約が必要だ。レッツゴー。準備をできている。サインしようぜ」と何度もUFCとの契約をアピールした。8月のパース大会、ドリリッチのUFCデビューはあるか。


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45 Eternal MMA83 MMA MMAPLANET o UFC アンソニー・ドリリッチ キック スティーブ・アーセグ 猿飛流

【Eternal MMA83】猿飛流、警戒していたドリリッチの左を受けダウン──追い打ちの鉄槌でTKO負け

<Eternal MMAフライ級選手権試合/5分5R>
アンソニー・ドリリッチ(豪州)
Def.2R1分25秒by TKO
猿飛流(日本)

観客席に手を振ってケージインした猿飛流が、バック宙を見せる。試合はまず猿飛流がサイドキックを見せる。距離を取る猿飛流に対し、左をいきなり当てたドリリッチはステップバックの猿飛流がケージに詰まると追い打ちの左を入れる。猿飛流は左ローを蹴り、右に回る。ドリリッチはここも左ストレートを決める。左ハイを空振りとなったドリリッチだが、その踏込みは予想以上に速い。

猿飛流は右ハイをガードされ、間合いを取り直す。左インローのドリリッチは待ちの姿勢を貫く。そして一瞬のステップインに左ボディを狙ったドリリッチは、ジャブを見せるが狙いは左一本だ。かわして右に回った猿飛流は右ハイを空振りする。手を下げ、変則的な構えで挑発する猿飛流に対し、ドルリッチが左で距離を詰めて、その左をヒット。と、猿飛流がダブルレッグへ。ケージ際から回ったドリリッチが離れ、最初の5分が終了──猿飛流はリードを許した。

2R、ドリリッチの右ローに右を合わせようとした猿飛流が、前蹴りから右を伸ばす。猿飛流は右を当て組みに行き、直ぐに離れる。ドリリッチが右カーフ。と、猿飛流が左を見せて右を伸ばす。ここにドリリッチが左を合わせると、腰から崩れ落ちた猿飛流がシングルレッグへ。しっかりと切り、反転して足を抜いたドリリッチチが左の鉄槌を連打。体が伸びた猿飛流は、無念のレフェリーストップ=TKO負けとなり、唇を嚙みしめてケージを後にした。

ドリリッチは前Eternal MMAフライ級王者のスティーブ・アーセグがUFC世界フライ級王座に挑戦することを尋ねられ、「俺も続く、スティーブは素晴らしいファイターだけど、俺もすぐに同じステージに上がる」と答えた。


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45 Eternal MMA83 Gladiator LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC SASUKE UFC   アンソニー・ドリリッチ ジョシュ・トーゴ スティーブ・アーセグ パンクラス ムハンマド・サロハイディノフ 伊藤盛一郎 原口伸 大竹陽 海外 猿飛流 長谷川賢

【Eternal MMA83】フライ級王座に挑戦、テロル猿飛流。「これば爆発物だぞって(笑)」(SASUKE)

【写真】前田桂、猿飛流、SASUKEのチーム・エタノール(C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)にクイーンズランド州ゴールドコーストのサウスポート・シャークスで開催されるEternal MMA83で猿飛流がフライ級王者アンソニー・ドリリッチに挑む。

元フライ級KOPが1年3カ月振りの実戦復帰──そこに至るまえでの気持ちの変化、変わらなかった目標。そして初めての海外での試合で、信じられない事態に陥った珍道中を猿飛流with SASUKEに話してもらった。を果たすこととなった。


――猿飛流選手、一昨年のクリスマス以来の復帰戦が豪州のEternal MMAでフライ級王座挑戦となりました。かなり長いブランクを経験しましたね。

「佐須君(SASUKE)のセコンドでRoad to UFCに行って、現地でUFCを見てあの場で戦いたいと思うようになり──怜君との試合に勝ったら、UFCという名前を出して良いと思っていました。怜君との防衛戦で勝ったら、そこを目指すと明言しようと。でも怜君に負けて、30歳も過ぎているしUFCへの道は途絶えたと思いました。

そうなった時にパンクラスを含め、日本の団体でベルトを取ることが目標になるということがしっくりこなかったです。年齢的にも引退した方が良いとも考えました。周囲がジムを持ったり、普通の仕事をしながら生活をしているのを見て、次の人生のことを考えると、試合に出ようという気持ちにはなれなかった……です」

──そうなるのは、至極真っ当なことかと思います。それでもまたやろうと考えるようになったのは?

「佐須君や征矢(貴)さんのセコンドに就いたり、他の人の試合や弟(榎本明)の試合を見ていると、俺も終わりたくないなと思えてきて。去年の夏、取りあえず引退はせずに練習だけは続けようと。そうすればどこかからオファーがあるかもしれないし、腹が決まるかもしれないと。去年の夏からは、しっかりと練習をするようになりました。佐須君から『まだまだ全然いける。一緒に目指しましょうよ』と言って貰えたのも大きかったです」

──実際に試合を戦おうと思ったのは?

「やっぱり、1パーセントでもUFCに行けるチャンスがあるなら──と。でも、結論から言って佐須君と桂さん(前田桂氏、Fitness Shop在籍。マスタージャパン勢、原口伸ら海外での試合をサポート。国内外に知己の関係者が多い)でないと海外で試合をすることはなかったです。本当に桂さんの存在がなかったら……。僕自身、海外は経験がなく、安心できる国内が良いという風に思っていましたし。

パンクラスにはお世話になったし、ベルトを取ることも悪くないという風に考えるようになりました。ただお世話になったとか、恩があるというのはUFCとか考えていない判断だったと思います。最後に皆にベルトを見せたい。UFCは無理でも、まだ強くなれる自信はある……そんな風でした」

──それでもパンクラスとならかったのは?

「まずパンクラスで再起しようと──伊藤盛一郎選手とベルトを賭けて戦いたいというのはありましたけど、それはさすがに無理で。ならムハンマド・サロハイディノフと戦いたいと思いました。1月にパンクラスと話を繋いでもらっている河村(尚久)さんに動いてもらって。

同時にGladiator Challenger Seriesで戦い、LFA経由でUFCを目指しませんかと長谷川賢さんからも話をしてもらえました。それも凄く有難い話で、長谷川さんが気に掛けてくれているのが嬉しかったです。でも腹が決まらず、踏ん切りがつかないとう状況でした。そんな時に桂さんからETERNALの話を頂いて。最初は2月10日だったので、2週間ぐらいしかなくて。体重を落ちないですし、初めての海外の試合とかはビビりだから……お断りしました。

その時に『3月だったら、体重を落とせたのですが……』なんて言い訳がましく、言っていたんです。同時に3月のパンクラス大会にムハンマドという話も進行していて、でも踏ん切りつかない。坂本靖さんには『返事はもう少し考えてからさせて頂けたら』と保留にしてもらっていました」

──踏ん切りがつかず、躊躇してばかりという風にも聞こえます。

「ハイ。確かにその通りです。そうしたら、断ったEternalの試合が3月16日なら──ともう一度、来て。それでもビビっていて、断ろうとしていました」

──……。

「そうしたら、桂さんが1時間ぐらい説得してくれて。『こんなチャンスはない。行きましょう』と言って貰えて、それで腹が括れて『もう行きましょう』と。試合が1カ月スライドしてタイトルマッチ。プロモーションは豪州で一番のフィーダーショーで、前王者のスティーブ・アーセグはUFCにステップアップして、ランキングが9位。これはUFCに繋がっている道で、格闘技の神様に行けと言われているように感じました」

──ようやく……と。

「で、Eternalでタイトルに挑戦すると河村さんに話したら、『それはパンクラスに対して、オファーの返事待っている状態なのだから失礼だぞ』とお叱りを受けて。確かに……坂本さんに失礼なことをしてしまいました。でも河村さんが『チャンスだし、俺が説得しておくから行け!』と言ってもらえて。それでも天秤にかけたような形だったので、坂本さんを怒らせてしまったという気持ちは残っていたのですが、2月4日──僕の誕生日に、怜君がUFC決めた後にXで『誕生日、おめでとう。頑張ってこいよ!』とメッセージを下さって。凄く心が晴れて、パンクラスの代7代王者として誇りを持って頑張りたいと思うようになりました」

──良い話ですねぇ。

「そこからは猛練習をしました。桂さんと佐須君がいてくれるから、今も安心して試合を迎えることができています」

──初の海外でも、何も問題はないですか。

「いえ、それが……」

SASUKE 実は手荷物が引っ掛かって、入国できないところだったんですよ(笑)。

──へっ? というのは?

「あのう……僕は説明が下手だから、佐須君に任せても良いですか?」

──ハイ……。

SASUKE まず猿飛流さんは心配性すぎて、あり得ないほどの荷物を持ってきていて。羽田の段階でスーツケースが6個ぐらいあって。

──あり得ないです……。

「減量食とか、全部、日本から持って行こうとして……」

SASUKE そうなんですよ(笑)。ケアンズからトランジットでゴールドコーストへという飛行機で、まず羽田で半分ぐらいの荷物をご両親に持って帰ってもらいました。そして、ケアンズまでは別便だった桂さんがバッグ一つだったので、一つ預けて。もう1つは追加料金を支払って飛行機に乗れることはできたんです。

そうやって色々なモノを日本においてきたのに、荷物のなかで無水エタノールが含まれていたんです。水抜きのための……。

──いや、それは……いうとエチルアルコールですからね。まず、羽田で飛行機に乗れたことが検査の精度を疑います……。発火物ですからね。

SASUKE そもそもそこがあるんですけど……。豪州って持ち込み荷物にメチャクチャうるさくて。で、ケアンズの空港で『これは爆発物だぞ。お前たちはテロリストか』って足止めを食らったんです。

──いやぁ、まぁテロリストの疑いは晴れるでしょうが……なんちゅうことですか。

SASUKE なんか、ポリスとかいう言葉が聞こえてきて。そうしたら、もう猿飛流が一気に動揺し始めて。顔はソワソワしているんですよ。

──アウトじゃないですか、堂々としていないと(笑)。

SASUKE そうなんですよ。で、僕は僕で桂さんに電話をしようとしたら、『仲間に連絡をしようとしているのか』なんて疑われて(笑)。ポリスを呼ぶと言われて、2時間ぐらい尋問を受けました。飛行機の中では眠れないは減量苦もあるわで、ついに猿飛流が白目を剝いて気を失いかけて(笑)。そうしたらポリスが、『こいつは薬物中毒じゃないか』って(笑)。

──アハハハハハハ。もうミスター・ビーンばりの負の連鎖じゃないですか。最高です。

「翻訳機で『あなたはドラッグをやったことがありますか』って聞かれて。『一度もやったことがありません』って……」

──しかし、どう説明して無事に入国できたのでしょうか。

「試合があって、減量中なんですって話しました。減量で飯も食えなくて、水も飲めないから──と体を見せたんです」

──ハイ。

無水エタノールがなくても無事パス(C)KEI MAEDA

「そうしたら僕の話を信用してくれて。これだけはダメだからなって、無水エタノールだけは捨てられました。あぁ、あと馬肉も捨てられましたね」

SASUKE 僕は2メートルぐらい離れていたので、なんか体をチェックされていると思って……もう終わったなって思っていました(笑)。

「超焦りました……。でもいったん信用してくれると、取り調べが長かったから乗り継ぎがギリギリになっていてゲートまで連れて行ってくれたんです」

──もう、そんなことがあれば何も怖くないですよ(笑)。

「いや、高島さん。ホントにその通りです(笑)。色々と吹っ切れました」

──では自信満々になったかと思う、アンソニー・ドリリッチ戦ですが、改めて印象を教えてください。

「サウスポーで強力な左ストレートの持ち主です。そこを狙って、言うとそれしかないのですが、相手を誘い込むのが絶妙に上手いです。そこに移動させられて、左ストレートでKOされている選手が多い。加えてテイクダウンが切れて、自分からテイクダウンを取れ、バックキープも上手いです。

でも……なんか、その全部で自分が上回ることができる自信があるんですよね」

──その言葉で安心しました。今、言われた通りの選手なのですが、アーセグとは動きが違います。同じEternalのフライ級チャンピオンなのでアーセグ級だと怖いと思っていたので。

「それは思いました。アーセグと比較すると。今回、征矢さんと5分5R用のスパーをやって来て。征矢さんは凄くパワーもあって速い。なおかつ征矢さんを上回るパワーかもということは頭にいれてきました。その想定を超えることもあるかもしれないですが、やることが分かっているので。これまで自分がやってきたことをぶつけるだけです。

自分のそのままをぶつけます。サウスポーと左ストレート対策は、大竹陽選手とも5分5Rをやってきました。火曜日が征矢さん、木曜日が大竹選手。週に2度、5Rのスパーリングをやってきて、凄く自信がつきました」

──では改めて、意気込みの方をお願いします。

「深く考えすぎるとダメなので、大好きな格闘技を楽しみたいです。大好きな格闘技を続ける先にUFCがあるのかなって。だからメチャクチャ勝たないといけないというよりは、メチャクチャ楽しみたいですね。楽しんで、回りに感謝して、自分のやってきたことを全て出します」


■視聴方法(予定)
3月17日(土・日本時間)
午後7時00分~UFC Fight Pass

■ Eternal MMAメインカード対戦カード

<Eternal MMAミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョン・マーティン・フレイザー(英国)
[挑戦者]ベン・ジョンソン(豪州)

<Eternal MMAフライ級選手権試合/5分5R>
[王者]アンソニー・ドルリッチ(豪州)
[挑戦者]猿飛流(日本)

<ライト級/5分3R>
ジャック・ベイカー(豪州)
ジョシュ・トーゴ(豪州)

<フライ級/5分3R>
松山瑞穂(日本)
ジャック・ヘイス(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・シュルッピ(ブラジル)
ブローガン・スチュアート・ング(豪州)

<フェザー級/5分3R>
テサー・マローン(豪州)
イーサン・ミッチェル(豪州)

<ミドル級/5分3R>
ダーシー・ヌナン(豪州)
ブレア・ブレタッグ(豪州)

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【Eternal MMA82】タイトル戦は4→2階級のみ。KTTのRoad to UFCファイター=ホン・ソンチャンが出場

【写真】16日に河名マストを相手にGLADIATORフェザー級初防衛戦臨むパン・ジェヒョクと、激しいスパーリングを繰り広げていたホン・ソンチャン(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)、豪州・西オーストラリア州パースのHBFスタジアムでEternal MMA82が開催される。
Text by Manabu Takashima

豪州トップ・フィーダーショーのEternal MMAでは、次回3月大会に日本から猿飛流が出場することも決まっている。本来、猿飛流の挑戦を受けるアンソニー・ドリリッチも今大会に出場予定だったが、挑戦者及び代役挑戦者が負傷欠場となり、3月大会で猿飛流を迎えて防衛戦を行うことになった。


またウェルター級王座決定戦=アルディン・ベイツ✖ケイレブ・ライドアウトも中止となり、ベイツは3月2日(土・同)に同じく豪州フィーダーショーのツートップの一角HEX Fight Seriesに出場し、ジョナサン・ミカレフと同プロモーションのウェルター級王座決定戦(!!)を戦うことが決まっている。

(C)ETERNAL MNA

つまり4つのタイトル中2試合がなくなり、メインでライト級選手権試合=王者クイラン・サーキルド✖ドン・マール・ファンが組まれている。

コメインではバンタム級選手権試合=王者ロッド・コスタ✖ 挑戦者アラン・フィルポットの2つのタイトルマッチだけが実現することに。

(C)ETERNAL MMA

この4名のなかでフィルポットは来日経験があり、日本のファンの目に届く場所で戦ってきた選手だ。

そのフィルポット、2016年のVJT大阪大会に来日し竹中大地のRNCで敗れており、ONE Warrior Seriesで2勝2敗、さらにはEternalで1勝3敗ながら挑戦権が与えられた。

この2つのタイトル以上に日本のコアMMAファンにとってはライト級のレギュラーファイトの方が気になるかもしれない。それがウェズ・キャッパーXホン・ソンチャンだ。パースのご当地ファイターのキャッパーは勝つ時にフィニッシュ、負ける時は判定という4勝2敗の選手で、対するホン・ソンチャンはKTT所属でRoad to UFCライト級に出場も、初戦で優勝したロン・チュウに敗れている。

ホン・ソンチャンの再起戦が豪州=Eternalが組まれた。日本だけなく韓国と東アジアに急接近のEternal MMA、要注意が必要だろう。

■視聴方法(予定)
2月10日(土・日本時間)、
午後7時00分~UFC Fight Pass

■Eternal MMA82 対戦カード

<Eternal MMAライト級選手権試合/5分5R>
[王者]クイラン・サーキルド(豪州)
[挑戦者]ドン・マール・ファン(豪州)

<Eternal MMAバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ロッド・コスタ(豪州)
[挑戦者]アラン・フィルポット(英国)

<女子フライ級/5分3R>
コートニー・マーチン(豪州)
アミナ・ハダヤ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
トビー・ミーチ(英国)
ダニエル・ミッチェル(豪州)

<ライト級/5分3R>
ウェズ・キャッパー(豪州)
ホン・ソンチャン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
カーン・ディアタ(豪州)
イ・ジョンファン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
ジュリアン・ジュスティアーノ(豪州)
マーワン・ラヒキ(豪州)

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【Eternal MMA83】猿飛流が1年3カ月振りの再起戦で豪州No.1フィーダーショーのフライ級王者に挑戦!!

【写真】決して簡単ではないファイトになるはず。そして豪州一のフィーダーショーの実力が知れるファイトに(C)ETERNAL MMA & MMAPLANET

30日(火・現地時間)、豪州#01フィーダーショー=Eternal MMAが、3月16日(土・同)にクイーンズランド州ゴールドコーストのサウスポート・シャークスで開くEternal MMA83に猿飛流が出場しフライ級王者アンソニー・ドリリッチに挑戦することを発表している。
Text by Manabu Takashima

オーストラリアン・フットボール場やフィットネス、レストラン、宿泊施設が整った豪州型レジャーセンターで開催される同大会で、元フライ級KOPが1年3カ月振りの実戦復帰を果たすこととなった。


鶴屋怜に敗れベルトを失った猿飛流は、伝わってくる話によればこの1年、自身の目標をどこに置くのか、なかなか見定まらない状況が続き国内プロモーションからのオファーに応じることがなかったようだった。

そんな猿飛流が豪州のフィーダーショーで、UFC行きを狙う6勝1敗のチャンピオンに挑むことを決めた背景には何があるのか。猿飛流が挑む王者ドリリッチはUFCにステップアップしたスティーブ・アーセグが返上したベルトを、昨年10月にフランク・ジャンコスキーを4RにRNCで仕留め引き継いだ。

本来は2月10日のパース大会=Eternal MMA82で初防衛戦を行う予定だったがチャレンジャーと代役挑戦者の2選手を負傷欠場で失い、1カ月後の同大会で猿飛流と対戦することになった。

サウスポー、パワー溢れる左ストレートの持ち主であるドリリッチだが、当然のようにレスリングとグラップリングも消化している。バックを取った状態でのコントロールは執拗で、削ってからのサブミッションも持つ。

何よりグランビーロールやスイッチの仕掛けもしっかりと対処できており、自らが下にされずスタンドに戻れば得意とする打撃の展開に戻れるという強味を持つ。このドリリッチの組みに対する受けとカウンターの強さを考えると──猿飛流は、スタンドで自らの間を掴み、圧で上回ることが欠かせない。

パンチで殴り勝つ必要はない、ただし距離とタイミングを自分の状態が整った状況に置く──そして組み勝つことが必須となるタフな再起戦となろう。

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