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4.8『UFC 287』でミシェル・ウォーターソン vs. ルアナ・ピニェイロ、シンシア・カルヴィーロ vs. ルーピー・ゴディネス

4.8 UFCでロブ・フォントとエイドリアン・ヤネスが対戦(2022年12月31日)

 こちらの続報。


 UFCが4月8日に開催する『UFC 287』でミシェル・ウォーターソン vs. ルアナ・ピニェイロの女子ストロー級マッチが行われることをESPNのブレット・オカモト記者が確認したとのこと。

 ウォーターソンは昨年7月の『UFC on ABC 3: Ortega vs. Rodríguez』でアマンダ・レモスに2Rギロチンチョークで敗れて以来の試合で2連敗中。現在UFC女子ストロー級ランキング11位。ピニェイロは2021年11月の『UFC Fight Night 198: Vieira vs. Tate』でサム・ヒューズに判定勝ちして以来1年5ヶ月ぶりの試合で8連勝中(UFC戦績2勝0敗)。現在UFC女子ストロー級ランキング13位。

 なお、同大会は正式発表されてませんが、ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催される見込みだそうです。


 同じく『UFC 287』でシンシア・カルヴィーロ vs. ルーピー・ゴディネスの女子ストロー級マッチが行われることをMMAJunkieが確認したとのこと。

 カルヴィーロは昨年8月の『UFC on ESPN 41: Vera vs. Cruz』でニーナ・ヌネスに判定負けして以来の試合で4連敗中。現在UFC女子ストロー級ランキング14位。ゴディネスは同じく昨年8月の『UFC on ESPN 41: Vera vs. Cruz』でアンジェラ・ヒルに判定負けして以来の試合。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN42   アマンダ・ヒーバス アンジェラ・ヒル エミリー・ダコーテ エリク・アンダース カイル・ダウカウス クレイ・グイダ ケヴィン・ホランド シンシア・カルヴィーロ ジャック・ヘルマンソン ジョナサン・ピアース スティーブン・トンプソン タイ・ツイバサ ダレン・エルキンス ナタン・レヴィ ニコ・プライス ハファエル・ドスアンジョス パンクラス フィリップ・ロウ ブライアン・バルベレナ ヘナロ・ヴァルデス マイケル・ジョンソン マット・シュネル マテウス・ニコラウ ラファエル・フィジエフ

【UFC ESPN42】バルベレナと対戦、ハファエル・ドスアンジョス「ウェルター級は体を虐めることがない」

【写真】相当に渋さが増してきたドスアンジョス。2008年6月にパンクラスに来日。その5カ月から、14年に渡りオクタゴンで戦い続けてきた (C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、フロリダ州オーランドのアムウェイ・センターで開催されるUFC on ESPN42「Thompson vs Holland」で、ハファエル・ドスアンジョスがブライアン・バルベレナと対戦する。

元UFC世界ライト級王者のドスアンジョスは、近年ではライト級とウェルター級を行き来してキャリアを重ねてきた。黒星が続くこともあった38歳のベテランが、再度ウェルター級で戦う。ドスアンジョスはライト級とウェルター級の両階級で世界のトップと戦い続けてきたキャリアの終盤を迎え、試合までのプロセスをエンジョイすることの大切さを話してくれた。


――バルベレナ戦まで4日、今の調子はどうでしょうか。

「ウェルター級で再び戦うことになって、凄く良い感じだよ。ライト級で戦っていた時のように減量で体を虐めることがないからね。素晴らしいコーチ、最高の練習仲間と一緒にキャンプでやるべきことを完遂できた。やはり減量は体を痛めつける。そこまで体重を落とす必要がないから、ウェルター級だとキャンプの時の体調も良いままだし」

――ダイエット・コンペティションかと思うほど、試合前に体を虐めぬいている選手がいることは絶対ですね。

「そうなんだ。それでは戦うこと以外にストレスを感じてしまう。結果、キャンプをエンジョイできない。僕のように長く戦っていると、試合までの日々を楽しく過ごせるかどうかは凄く大きな意味を持つようになってくる。2つの階級で世界のトップと戦い続けてきたから、僕は自分が何をすべきか分かっている。

前回はライト級で戦って負けてしまった(※7月にラファエル・フィジエフに5RKO負け)けど、何がベストか。それはウェルター級で戦い、試合までのプロセスを楽しむこと。それが今の僕には必要なことで。そうやって過ごした今回のキャンプ自体がハッピーで、家族もフロリダにやってきた。もう、あとは戦うだけだよ」

――ウェルター級で戦うと、対戦相手がより大きいということはないですか。

「確かにウェルター級で戦うと、普通は対戦相手が少し大きい。でも大した問題じゃない。 僕は自分のサイズを知っている。それでも十分に力強く戦うことができるし、キャンプ中も体が一切ストレスを感じていないからフレッシュなんだ」

――かつてはKINGS MMAに所属していたように米国で練習していれば、飛行機での長旅もなく開催地に行けることが多いです。それでもハファエルは1年前からブラジルに戻り、今ではノヴァウニオンで練習をしています。

「米国には10年も住んでいた。去年、ケガをして手術をブラジルで行った時に戻ろうと決めたんだ。練習に関しては何も問題ないし、家族も自分のファミリーと近い距離での生活ができる。だから家族の皆も、この決断を喜んでいたよ。練習も家族との生活も最高だよ」

――そんななか対戦するバルベレナの印象を教えてください。

「パンチが重いタフファイター、喧嘩屋だね。でも、自信はあるよ。MMAを戦うということにおいて、打撃と組み、寝技をよりミックスできているのは僕の方だからね。46戦目、ファンに喜んでもらえる試合をしたい。自分がどれだけできるかを示したうえで、ファンに楽しんでもらいたいと思っているよ」

――38歳、UFCでライト級世界王者にもなったハファエルが、ここまで戦うことにモチベーションをキープできるのはなぜでしょうか。

「今も高いレベルで競いあっているかだよ。僕より試合数の多い選手はいるけど、試合の数よりも誰と戦ってきたのかが重要なんだ。ライト級時代、ベルトを巻く位置でファンに良い試合を期待され、応えることができた。ウェルター級に階級を上げても、同じように世界のトップと戦ってきた。そして、ファンの期待に応えることができたと思っている。UFCでずっとトップ選手と戦い続けることができたからこそ、これからも皆に良い試合を見てもらいたいと思っている」

――SUGでドラルド・セラーニと対戦したように、グラップリング戦にも出場したこともあります。

「あれはちょうど試合がない時期に、5分間のグラップリングとしては高額のオファーだったから出たんだ(笑)。ケガもなかったし、戦える状態にあった。なら断る理由はないからね」

――柔術黒帯のハファエルの格闘技への愛が、そうさせたのかと思っていました(笑)。

「いやあくまでもビジネス。良いビジネスだから、カウボーイと試合をしたんだよ(笑)」

――なるほど(笑)。ズバリ言っていただきスッキリしました。そして、今日は試合前の忙しい時にインタビューを受けてもらってありがとうございました。

「こちらこそ、アリガトゴサイマシタ。土曜日は日本のファンに喜んでもらえる試合をする。そしてまた日本に行きたい。今後は家族と一緒にね」

■視聴方法(予定)
12月4日(日・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
スティーブン・トンプソン(米国)
ケヴィン・ホランド(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
ブライアン・バルベレナ(米国)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マット・シュネル(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
セルゲイ・パブロヴィッチ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ジャック・ヘルマンソン(スウェーデン)
ロマン・デリツ(ジョージア)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース(米国)
カイル・ダウカウス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス(米国)
フィリップ・ロウ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アンジェラ・ヒル(米国)
エミリー・ダコーテ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ニナ・ヌネス(米国)
シンシア・カルヴィーロ(米国)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
スコット・ホルツマン(米国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
マーク・ディアキーシー(英国)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
ジョナサン・ピアース(米国)

<女子フライ級/5分3R>
トレイシー・コーテズ(米国)
アマンダ・ヒーバス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ナタン・レヴィ(イスラエル)
ヘナロ・ヴァルデス(英国)

<フェザー級/5分3R>
フランシス・マーシャル(米国)
マルセロ・ロホ(アルゼンチン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジャスミン・ハウレギ(メキシコ)
イステラ・ヌネス(ブラジル)

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【UFC ESPN42】ノヴァの注目株、マテウス・ニコラウ「ジャパニーズネクタイを教えてくれたのは……」

【写真】Shooto BRからTUF BR→UFC、3勝1敗でフリーとなりBRAVE CF経由でUFCと再契約。その後は3連勝中のニコラウに初インタビューを試みた (C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、フロリダ州オーランドのアムウェイ・センターでUFC on ESPN42「Thompson vs Holland」が開催される。

スティーブン・トンプソン✖ケヴィン・ホランドがヘッドライナーの同大会のメインカードに、フライ級のマテウス・ニコラウ✖マット・シュネル戦が組まれている。名門ノヴァウニオン所属のニコラウは、オクタゴンで通算6勝1敗という戦績を残している。

そんなニコラウは日本的にはワールド──国際的にはジャパニーズネクタイを技のレパートリーに加えている。なぜジャパニーズネクタイなのか。その答えにノヴァウニオンの強さが表れていた。


――今週末、マット・シュネルと対戦します。今の調子はいかがですか。

「バッチリだよ。ファイトキャンプも先週末に終えて、フロリダにやってきた。僕らの言葉でいえばシャベ・ジ・オーロ(chave de ouro)、英語だとゴールデン・キー……黄金の鍵で、ドアを開けることができる──まぁ絶好調だってことだよ(笑)」

──今回の試合の準備は、どこで行ってきたのですか。

「基本的にリオデジャネイロのノヴァウニオンでキャンプを行い、時々サンパウロに行ってアレックス・カルドゥーゾとボクシングの練習をしてきた」

──ジャクソン・ウィンクMMAの所属だった時期があったかと思うのですが、もう米国では練習していないのですか。

「この試合は100パーセント、ブラジルだけで準備してきた。ジャクソン・ウィンクには2016年かな1年ほど練習していた時期がある。それからサンパウロのデミアン・マイアの下で1年トレーニングして、5年前にノヴァウニオンに戻ってきたんだ。僕はもともと18歳の時からノヴァウニオンで練習してきたんだよ」

──ブラジル人ファイターも米国のジムで練習をすることが多いですが、マテウスはなぜ1年で米国から戻ったのでしょうか。

「米国のジムでトレーニングをするのはビジネスとして、試合の機会を手にしやすくなるからだよ。UFCは米国の会社で、イベントのほとんどが米国で開催されている。だからブラジルにいるよりも、チャンスは多い。

でも、僕はUFCと契約しているから自分にとってベストの場所で練習する。それがブラジルであり、またノヴァウニオンに戻った理由だよ」

──ノヴァウニオンで練習をしていれば、北米で練習をする必要もないと。

「練習設備と練習仲間、どちらも強くなるためには欠かせない。でも、どちらが重要かといえば僕はトレーナー、コーチ、練習パートナーの方が設備より大切だ。デデ(アンドレ・ペデネイラス)は米国に負けない規模で、最高のトレーニングセンターを建てている。設備も整っている。それでいてノヴァウニオンは、どこにも負けないトレーニングパートナーがいてくれる。特に軽量級はスバ抜けているよ。どんなスタイルの相手と戦うことになっても、ノヴァウニオンのなかで特定の選手を選んで対策練習ができるからね」

──技術的な質問を1つさせてください。マテウスは過去に2度、ジャパニーズネクタイで一本勝ちをしています。MMAの決まり手として、ハーフガードで相手を固定するのでなく、スプロールするようにダースチョークを仕掛ける選手が圧倒的と多いと思うのですが、マテウスはなぜジャパニーズネクタイを選択しているのでしょうか。

「僕のリーチはそれほど長くないというのが、理由の1つだよ。ダースよりジャパニーズネクタイの方がセットしやすいんだ。もちろん対戦相手の反応を見て、ダースチョークにに移行することもある。ハーフガードに対して、どういう風に動いて来るのか。それ次第だね。ジャパニーズネクタイはレオナルド・サントスから習ったんだ。さっきトレーニングパートナーの方が設備より大切だと言ったのは、そういうことなんだよ。

あの時、僕は練習は休みでノヴァウニオンで他の選手の練習を見学していたんだ。そうしたらレオ・サントスが、ジャパニーズネクタイを教え始めた。彼は僕に合っているからジャパニーズネクタイを教えてくれたわけではなくて、他の選手に指導しているのを僕がたまたま見て、次のトレーニングセッションからトライするようになった。あの技術を知っている練習仲間がいて、それを他のパートナーに教えていたから僕はジャパニーズネクタイをフィニッシュホールドに加えることができたんだ」

──なるほどぉ。ではマット・シュネル戦、どのような戦いをしたいと思っていますか。

「全ての領域で、自分の力を発揮して勝利を掴む。どんな状態でも相手がミスをしたら、そこをつく。マット・シュネルがスタンドでミスをすれば、そこにつけこむ。グラウンドでミスをすれば、寝技でつけこむ。そしてファンの皆には、僕が世界のトップ……もっともっと高く飛ぶことができることを示したい」

──では最後に日本のファンに一言お願いします。

「ノヴァウニオンの選手たちは、日本のMMAの歴史の一部になっている。デデ、ヴィトー・シャオリン、レオナルド・サントス、マルロン・サンドロ、ドゥドゥ・ダンタス、ジョズエ・フォーミガ、皆、日本で戦ってきた。 

日本の素晴らしいファンの前で戦うことは、僕にとって夢の1つなんだ。日本の豊かな文化に触れたい。ノヴァウニオンのレガシーを継承し、ノヴァウニオンの皆のように日本のMMAの歴史の一部に僕もなりたいと思っている」

■視聴方法(予定)
12月4日(日・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS

■ UFC ESPN42対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
スティーブン・トンプソン(米国)
ケヴィン・ホランド(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
ブライアン・バルベレナ(米国)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マット・シュネル(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
セルゲイ・パブロヴィッチ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ジャック・ヘルマンソン(スウェーデン)
ロマン・デリツ(ジョージア)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース(米国)
カイル・ダウカウス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス(米国)
フィリップ・ロウ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アンジェラ・ヒル(米国)
エミリー・ダコーテ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ニナ・ヌネス(米国)
シンシア・カルヴィーロ(米国)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
スコット・ホルツマン(米国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
マーク・ディアキーシー(英国)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
ジョナサン・ピアース(米国)

<女子フライ級/5分3R>
トレイシー・コーテズ(米国)
アマンダ・ヒーバス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ナタン・レヴィ(イスラエル)
ヘナロ・ヴァルデス(英国)

<フェザー級/5分3R>
フランシス・マーシャル(米国)
マルセロ・ロホ(アルゼンチン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジャスミン・ハウレギ(メキシコ)
イステラ・ヌネス(ブラジル)

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ABEMA ARAMI DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET NØRI o UFC   アンジェラ・ヒル ミッコ・ニルバーナ ラモーナ・パスカル 大島沙緒里 本野美樹 東よう子 栗山葵 海外 藤田翔子 須田萌里

【DEEP JEWELS39】須田萌里戦へ、本野美樹─02─「海外で試合がしたい。UFCを目指せないわけじゃない」

【写真】今日の計量は両者揃ってクリア。米国で感じた想いを、試合内容と結果でまずは形にすることができるか(C)DEEP

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS30のコメインで須田萌里と対戦する本野美樹インタビュー後編。

ABEM海外武者修行プログラム、最後のプロ練習後にシンジケートMMAでの練習の総決算を聞くと──UFCへの想いを募らせていた本野は、既に決まっていた須田戦を「圧倒しないと意味がない」と話していた。

<本野美樹インタビューPart.01はコチラから>


──強い選手に囲まれている環境を楽しめる自分がいることを、日本を発つ前に想像はできていましたか。

「ビビっていても勿体ないという気持ちではいました。昨日、アンジェラ・ヒル選手とスパーリングができたのですが、それまでは上の階級の選手がずっと相手でした。なので、昨日はビビるというよりも、1Rだけでも試合だと思ってやりました」

──シンジケートは女子も多いと聞いています。それでもストロー級は少ないと。

「今日は10人にいかないぐらいでしたけど、結構人数はいます。でもフライ級から上の選手が多いですね。ラモーナ・パスカルとか、あまり名前が分からないのですが、UFCの選手も3人ぐらいいて」

椎木努(ABEMAディレクター) 本当に女子が多くて。でも、僕が見る限り本当に楽しそうに練習されていました。

「ハイ。楽しいです」

──日本だとストロー級でもアトム級にミクロ級の選手のなかにあって、大きい部類に入ることもあるかと思います。

「ハイ。だから最初に来た時は、テイクダウンができないで。普通に止められて『アレっ?』って感じでした。それからどうやって倒そうとかを考えるようになり、スパーリングをやっていくうちにフェイントを多く入れて、全然倒しやすくなりました。そこは自分のなかで成長できたと思っている部分ではあります。でも、フィジカルが強いというのは最初に感じたところです」

──28歳になり、今後を考えるとホントに手遅れにならないギリギリのタイミングでその体験ができた滞在になったのではないでしょうか。

「色々と気付けたことが多かったです。本当に来て良かったです。これまで余り海外で試合をしたいと思っていなかったのですが、強い選手と練習していると本当に楽しくて。今は海外で試合がしたいという想いが強くなっています」

──海外というと?

「UFCに出たいです。以前は思っていなかったです。でも、こっちに来てUFCに出たいと思って、コンテンダーシリーズを観戦させてもらい……本当にこっちで試合に出たいって強く想うようになりました。今はUFCに出たいという気持ちが強いです」

──練習とはいえアンジェラ・ヒルをテイクダウンして、サイドを取った。UFCを目指す上で自信になりましたか。

「こっちに来るまでUFCは自分が届くモノじゃないと思っていました。でも最後に同じ階級の選手と練習ができて……試合と練習は違いますけど、目指せないわけじゃないという気持ちになれました」

──では帰国後、UFCを目指す上で試合と練習、どのようにキャリアを積んでいこうと考えていますか。

「11月にDEEP JEWELSでは49キロで試合をすることが決まっています。この試合は圧倒的に勝たないと意味がないと思っていて──。自分が目指したいステージが変わったので、ストロー級で戦っていきたい。でも日本だと選手が少ないので、そこは帰国して相談しつつストロー級で戦える体創りをしていきたいです。もう体重を落とす必要はないかと……思っているので(笑)。

練習は……また来たいです(笑)。UFCを目指すとなると、こっちでの練習を継続したい。これからも自分で来られるように、どうにか考えて行きたいです」

──その意識を日本で継続しないといけない。とはいえ、日本には日本の空気があります。より厳しく律さないといけないかもしれない。

「日本でも自分が一番上なわけじゃないし、AACCでも浜崎(朱加)選手だったりRENA選手、大島沙緒里と自分より強い選手がいっぱいいるので。皆、強くなりたいという気持ちは変わらないし、そこで海外で練習できたことを生かして帰国してもそういう練習を継続していきたいと思います」

──日本に戻ると『米国がこうだったから、こうしたい』という意見……言える環境と、言いづらい環境があると自分は考えています。

「AACCの練習でも、凄く良い練習をさせてもらっていますし、阿部さんはきっと米国がどうだったかを尋ねてくれると思います。そうなると、素直に話したいです。でも阿部さんが築き上げてきた練習を、自分が1カ月経験しただけのことで全てを共有してほしいとも思っていないです。だから『こうしてほしい』と言うこともない。練習の前後に自分でできることはできますし、自分の中の意識を高く取り組めばそれは大丈夫なはずです」

──阿部さんは「UFCを目指す」という意見がきっと嬉しいはずですし、帰国してからの報告を楽しみにしているかと思います。

「本当は阿部さんも来たがってくれていたので。凄く、こっちでの練習に興味を持っていると思います。だから海外で経験して良いと思ったことは、阿部さんに伝えたいです。阿部さんが上手く消化してくれると思います」

■視聴方法(水・祝)
11月23日(日)
午前11時30分~SPWN PPV
午前11時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP JEWELS39計量結果

<バンタム級/5分3R>
東よう子:61.6キロ
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット:61.1キロ

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹:48.9キロ
須田萌里:48.45キロ

<フライ級/5分2R>
ミッコ・ニルバーナ:56.7キロ
NØRI:56.25キロ

<フライ/5分2R>
栗山葵:56.65キロ
藤田翔子:57.17キロ

<ストロー級/5分2R>
長野美香:52.15キロ
松田亜莉紗:51.95キロ

<ストロー級/5分2R>
ARAMI:52.65キロ
万智:52.25キロ

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈:61.35キロ
細谷ちーこ:61.45キロ

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈:61.0キロ
細谷ちーこ:61.7キロ

<54キロ契約/5分2R>
MANA:53.9キロ
谷山瞳:53.7キロ

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【DEEP JEWELS39】須田萌里戦、53日前の本野美樹─01─「打撃は前よりもビビらなくなった」

【写真】溌剌という言葉が本当に当てはまるベガスでの本野だ(C)TSP

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS30のコメインで須田萌里と対戦する本野美樹。

元ストロー級暫定チャンピオンは9月の1カ月間をABEMAの海外武者修行プログラムに参加し、ラスベガスのシンジケートMMAで練習をしてきた。須田戦が決まっていたという水野だが、キャリア3年で7勝3敗というMMA歴の彼女が同プロジェクトに申し込んだ理由とは。そして──ベガスで何を掴んだのか。現地を離れる前日に行っていたインタビュー、本野がベガスで見つけたMMAファイターとしての生き方とは。


──今、どのような場所でインタビューを受けていただいているのでしょうか。

「UFC世界バンタム級チャンピオンのアルジャメイン・ステーリング選手のラスベガスの自宅です。アルジャメインは先週、NYに戻ったのですが、ここに泊まらせてもらっています」

──今回、ABEMA海外武者修行プロジェクトに申し込み、シンジケートMMAで約1カ月に渡り、練習をしてきました。偏見かもしれないですけど、AACC所属の本野さんがABEMAのプロジェクトで海外で練習をするというのが意外でした。このプロジェクト参加選手はルーキー的な選手が多いのですが、本野選手は既にDEEP JEWELSで暫定ストロー級のベルトを巻いていましたし。

「この企画をツイッターで見て、試合も組まれていなかったので直感的に海外で練習したいと思って、その日の練習の時に阿部(裕之)さんに伝えました。そして、すぐにABEMAに連絡してもらいました。正直、海外で戦いたいとか思っていたわけでもなかったです。ただ去年、田中路教さんが日本に帰国していた時にグランドスラムの練習で会って、練習への取り組みとかMMAへの姿勢を見て、自分の向き合い方と全然違っていると感じました。

本当に尊敬できて。田中選手は普段は海外で練習しているのを知って、その時から海外で練習したいと興味を持つようになっていました」

──田中選手に関していえば人生を賭けているのではなくて、人生を捨てているぐらいの取り組みです(笑)。

「アハハハハ。でも、スタート地点から違うような気がしました。だから武者修行プロジェクトに応募したのは海外で試合をしたいというよりも、海外のMMAに興味を持ったからです。どれぐらいの強さなのかを知りたいと思って。直感と海外の技術が進んでいると聞いていたので、その技術を学びたいと思いました」

──伊澤星花選手に敗れてから、キャリアの積み方など立ち位置が難しい状況になっているなど考えたことはなかったでしょうか。そもそも伊澤選手が何者か世に知れわたる前にプロ2戦目の選手と戦うことはベルトを持つ者として、どのように思っていたのでしょうか。

「ストロー級で戦う相手が本当にいなくて。伊澤選手のことは試合を見て、強いと思っていました。あの時はボクシングを習い始めたばかりだったので、それを試したくて。試合を組んでもらえるなら、誰とでも戦いたいと思っていました」

──タイトルマッチで挑戦を受ける時は、心構えは違っていましたか。

「全然違いました。初戦は舐めていたわけでもないですが、打撃を試したいという気持ちで戦って本当に打撃しか使わなかったです。そこもあって、2戦目は負けるわけにはいかないので自分の得意な組み技を使って、最初にペースを掴もうという作戦でした。でも、伊澤選手のペースに巻き込まれて腕十字でアッサリと負けてしまいました……」

──組み技主体の選手同士の対戦は、組み技力で試合の大勢が決まってしまうという印象がMMAでは強いです。伊澤選手との2連戦を終えて、MMAファイターとして完成度を高めたいという気持ちには?

「ストライカーと試合をするのとは全然違っていました。自分の得意なところが伊澤選手は得意で、自分より極めが上手でした。勝つポイントを見つけることが難しかったです。そういう相手とこれからも戦っていかないといけないのですが、最近は……ベガスに来てからもそうでしたけど、外国人選手と練習すると打撃でも手足が長いし、日本と同じような打撃をしていたら通用しない、圧されてしまいます。

なら彼女たちよりもスピードを速く、動きを増やしてみようとか。少しずつ考えながら……ようやくですけど、デキるようになったかもしれないです」

──そのベガスでの練習も、もうほとんど終了したタイミングだと聞いています。

「ハイ、選手練習は今日終わって。明日の一般のキックボクシングに出て終わりです」

──約1カ月の練習で、一番ガツンと来るものは何でしたか。

「正直、グラップリングに関しては細かい技術を教えてもらったのですが、今直ぐに使うことは難しいので日本に帰国して反復練習をしようと考えています。打撃は……日本にいた時はジャブならジャブと単発で終わっていたのが、こっちの選手はパン、パン、パンと連続で重たい形で来て、蹴りも多いので最初は戸惑いました。ただ練習しているうちに慣れてきて、打撃は前よりもビビらなくなったと思います。

日本では打ち合うということを練習でやっていなかったのですが、少し打ち合いがデキるようになったり、フェイントのバリエーションが増えました。打撃の部分では成長できているというのは感じられています」

──日本では男子とも練習をしていたのですか。

「グランドスラムではMMAスパーを男の選手ともやらせてもらっていました」

──なるほど。いやAACC女子部だと選手の特性上、打撃が続くというMMAスパーにはならないのかと……。

「ジムが広いので、下がりたいだけ下がることができます。だから組みたくて組めないという状況にはなりました。シンジケートで練習すると、皆、下がらないです。そこが日本と考え方、取り組み方が違うというのはありました」

──一発当てると、『この野郎』とより強くなることは?

「最初から強かったです(笑)。でも強く来てくれる分、こっちも強くできてやりやすい。試合のような練習ができました」

──アンジェラ・ヒルとのスパー映像を見せてもらったのですが、凄く溌剌としているように見えました。

「アハハハ。なんかこっちに来て練習していると、自分より強い選手がたくさんいて。考えてやらないとボコボコにされます。

強い選手とやっている練習は、凄く楽しくできました。環境的にも自分に向いているのかと思いました。たくさん考えてできるので、楽しいです」

<この項、続く>

■視聴方法(水・祝)
11月23日(日)
午前11時30分~SPWN PPV
午前11時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP JEWELS39対戦カード

<バンタム級/5分3R>
東よう子(日本)
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット(タイ)

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹(日本)
須田萌里(日本)

<フライ級/5分2R>
ミッコ・ニルバーナ(日本)
NØRI(日本)

<フライ/5分2R>
栗山葵(日本)
藤田翔子(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
松田亜莉紗(日本)

<ストロー級/5分2R>
ARAMI(日本)
万智(日本)

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈(日本)
細谷ちーこ(日本)

<54キロ契約/5分2R>
MANA(日本)
谷山瞳(日本)

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN36 アンジェラ・ヒル ヴィルナ・ジャンジローバ

【UFC ESPN36】テイクダウンとサブミッションで優位に立ったジャンジローバがヒルに逆転を許さず

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィルナ・ジャンジローバ(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
アンジェラ・ヒル(米国)

低く構えるヒル、ジャンジローバがボディロックで組むがすぐに離れた。ヒルは左フック、相手が出て来るところに左ジャブを合わせる。ケージ中央で組みついたジャンジローバがボディロックで相手をケージに押し込んだ。ヒルが差し込んできた左足を取って潜ったジャンジローバが、右足も抑えてヒールを狙う。ヒルは苦悶の表情を浮かべる。ヒルが上半身を起こすと、ヒザ十字に切り替えたジャンジローバだが、ヒルがトップへ。

スクランブルから立ち上がったジャンジローバをケージに押し込むヒル。ジャンジローバは再び足を狙うが、ここはヒルが左腕を差し込み、ケージに押し込んでいく。しかしジャンジローバもケージ中央まで押し戻した。残り1分で離れたジャンジローバが、ワンツーを打ち込む。ヒルも右ストレートを伸ばし、左ジャブで相手の前進を止めた。そして組みついたヒルがグラウンドに持ち込んで初回を終えた。

2R、互いに左ジャブを突く。ヒルは頭を振りながら距離を詰める。ジャンジローバはステップを使いながらワンツーを打ち込んだ。ヒルが距離を詰めたところで組みついたジャンジローバが、ケージに詰めながらパンチを放った。しかし振りが大きくなっているジャンジローバに組みついたヒルがケージに押し込む。押し返したジャンジローバが離れるも、ヒルの左右フックをもらってしまう。組みついてケージに押し込んだヒルが、首相撲からヒザを突き刺した。

ジャンジローバは離れてパンチを繰り出すが、疲れが見られる。それでもダブルレッグからテイクダウンを奪ったジャンジローバ。ハーフガードのヒルはジャンジローバの左腕を抑える。相手のクラッチを切ったジャンジローバが抑え込みつつパスを狙う。そしてパスから相手の左腕を取ったジャンジローバが腕十字を狙う。鉄槌を落としながらクラッチを切ろうと試みるジャンジローバだったが、ヒルが起き上がり、右ヒザでジャンジローバの顔面を抑え、腕十字を潰していったところで2R終了のホーンが鳴った。

最終回、左ジャブを当てたのはヒルだ。さらに距離を詰めて右を当てる。ヒルの左をもらってバランスを崩したジャンジローバ。シングルレッグで組みつき、ヒルをケージに押し込み、ハイクラッチからテイクダウンを奪った。ヒルは下から左足をかけていくも、ジャンジローバはパスへ。スクランブルに持ち込んだヒルのバックを狙う。立ち上がったヒルに右足を差し込んだジャンジローバが、再びグラウンドに持ち込んだ。

下からエルボーを打ち込むヒル、ジャンジローバはトップをキープする。ハーフガードでケージ際に下がったヒルをコントロールし、半身になった相手からバックマウントを奪ったジャンジローバ。しかしヒルはトップに回り、足を上げて来るジャンジローバを潰していったが、逆転とはならなかった。

裁定はジャッジ3者ともフルマークでジャンジローバへ。勝者は「ランキング10位以内の選手と戦いたい」とアピールした。


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【UFN177】計量終了 DEEPメガトン王者マルチネス、身長差10センチ&10勝10決着ののロマノフとUFC初陣

【写真】公称で身長差は10センチ。マルチネス、勝てば人気が出そうな絵面だ (C)Zuffa/UFC

11日(金・現地時間)、12日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN177:UFN on ESPN+35「Waterson vs Hill」の計量が行われた。

COVID19下で初めて行われたUFC249でカーラ・エスパルザに敗れたミッシェレ・ウォーターソンが、その翌週に攻勢に見えたクラウディア・ガデーリャ戦でスプリット判定負けを喫したアンジェラ・ヒルと戦う女子ストロー級がメインの今大会。

出場24選手に計量オーバーがなく、大会当日を迎えることとなった。


7月12日から12月12日まで24週で25大会を開くUFC、次週のAPEX大会を終えると9月27日にからは再び場所をファイトアイランドに移すことになっている。この連戦では谷間のような大会があるのも事実だが、それだけに試合結果によっては頭一つ抜け出すことが可能だ。

そんな性格を持つ今大会にDEEPメガトン王者のロッキー・マルチネスがオクタゴンデビューを果たす。地元グアムのロコ・プロモーションPXCでヘビー級王者に君臨し、アジア太平洋のヘビー級の頂点からRIZINも経験したマルチネスは、同じくUFC初戦となるモルドバのアレクサンドル・ロマノフと戦う。

アンコ型の体格とは対照的に、素早いハンドスピードと真っ向勝負が持ち味のマルチネスは、10勝0敗のフィニッシャー=ロマノフ戦の結果と内容によってはロイ・ネルソン的な人気を得ることもありうる。チームメイトのトレヴィン・ジョーンズが逆転KOでUFC初勝利を飾ったのに続けるか──注目だ。

■UFN177計量結果

<女子ストロー級/5分5R>
ミッシェレ・ウォーターソン: 115ポンド(52.16キロ)
アンジェラ・ヒル: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ライト級/5分3R>
カーマ・ワーシー: 155.5ポンド(70.53キロ)
オットマン・アザイタル: 156ポンド(70.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
アンドレア・リー: 125.5ポンド(56.92キロ)
ロクサン・モダフェリ: 125ポンド(56.7キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
エド・ハーマン: 205.5ポンド(93.21キロ)
マイク・ロドリゲス: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ライト級/5分3R>
アラン・パトリッキ: 156ポンド(70.76キロ)
ボビー・グリーン: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
ビリー・クゥアンティロ: 145.5ポンド(66.0キロ)
カイル・ネルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ジュリア・アヴィラ: 135ポンド(61.24キロ)
シジャラー・ユーバンクス: 135ポンド(61.24キロ)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ケビン・クルーム: 154.5ポンド(70.08キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ロマノフ: 261ポンド(118.38キロ)
ロッキー・マルチネス: 258.5ポンド(117.25キロ)

<165ポンド契約/5分3R>
ブロック・ウェーヴァー: 164ポンド(74.38キロ)
ジェイリン・ターナー: 163.5ポンド(74.16キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バルベレナ: 170ポンド(77.11キロ)
アンソニー・アイヴィー: 169.5ポンド(76.88キロ)

<女子フライ級/5分3R>
サビーナ・マゾ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジャスティーン・キッシュ: 125.5ポンド(56.92キロ)

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Bu et Sports de combat Interview UFC アンジェラ・ヒル クラウジア・ガデーリャ ブログ 岩﨑達也

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ガデーリャ✖ヒル=質量✖機動力

【写真】質量と機動力、質量もMMAを戦ううえで一つの要素であり、全てでは決していない(C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──クラウジア・ガデーリャ✖アンジェラ・ヒルとは?!


──今回は女子ストロー級の一戦です。

「あのう……この試合なんですが、あれはどういう判定なんでしょうか? この裁定は全く理解不能です。フルマークでアンジェラ・ヒルの勝ちです」

──初回はテイクダウンがあったので、カデーリャという見方は成り立つかもしれません。ラウンドマストで最終回もジャッジがどう判断するのか──なかにはガデーリャという人もいるかもしれない。でも、普通はヒルで……試合を通してなら判断するなら絶対的にヒルだったかと思います。

「この試合でいえば、もうカデーリャの方が強いんです。強いのは。でも、彼女は横着してしまっていました。正直、ヒルの方は打撃のレベルはホントに高くないです。でもね、彼女が偉いのはずっと動いていることです。止まらないですよ。常に距離をとって、そこで動き続けている。ガデーリャは、ああいうヒルの懸命なファイトを見習わなければいけないです。カデーリャは楽をして勝とうとし過ぎていました」

──コロナウィルス感染問題で、練習環境をなかなか作れなかったのか。いつもはもっと、ガンガン攻める選手です。それが動けず、横着するようなファイトになってしまったのかもしれないです。

「それはあったかもしれないですね。ただ、どういう状況であれガデーリャは動いていなかった。対して、ヒルは動き続けていた。そしてガデーリャの素晴らしい一発よりも、間断なく動いている攻撃の方が見えにくいということが、この試合から分かります。

ガデーリャは2Rに左フックを被弾してダウンをしましたが、あの時は見えていなかったです。質量がずっと高いのはガデーリャで、ヒルの動きはパタパタしたモノでした。実はああいう動きでなんとかするタイプは、私個人としては好きではないです。でも、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるという理屈で、回転数が高くなっているからガデーリャも被弾してしまいました。1発目は避けても、2、3、4と続くからどこかで貰ってしまいます。

ケージに押し込むシーンやテイクダウンなどはガデーリャでしたが、そこもスタミナが切れないよう彼女を慎重というか、横着にさせた点かと思います。そしてヒルも押し込まれた状態が続いた。あそこで動く練習をしないとは考えられないのですが……」

──確実に押し込まれた状態で押し返すか、もしくは体を入れ替える……回す練習はしているはずです。ただし、それをすると自分も疲れる。逆にガデーリャに押し込ませて体力を削り、ヒルはケージを背負ってエネルギーをセーブしていたことも十分に考えられます。

「あぁ、正に足し算と引き算があるMMAならでは攻防ですね。この試合は特にガデーリャの方が実力は上なので、ヒルが動き続けるために組まれると体力をセーブする対応に留めるということですね。う~ん……、そもそも論になってしまいますが……にしても今回はなぜ、この試合を取り上げたのですか?」

──あぁ、実はですね、もう既に岩﨑さんが全てを返答されているのですが、本来この両者で格闘家として強いのはガデーリャだと私は思っています。

「ハイ、それはどうだと思います」

──そして、私はアンジェラ・ヒルのスタイル……動き続けて、パンチで倒すのではなくて、パンチを当てて勝つタッチ・キックボクシングMMAが嫌いなんです。

「私もそういう試合は好きじゃないですねぇ(笑)」

──まだ、打撃を散らしてテイクダウンから寝技で勝負というのは分かります。でも、ただ打撃を散らすだけ。それは戦いなのか……と。

「まさに仰る通りですッ」

──ただし、MMAはコレが許される。こんな試合が許される競技格闘技はMMAだけだと思います。そして、この試合はあれだけ圧力、一発のあるガデーリャをそういうファイトで封じ込めた。判定負けはしましたが、岩﨑さんも言われているようにMMAとして、ヒルは勝っていた。その面白さがMMAにあるので、間や質量がどうだったのかを知りたかったのです。

「なるほどですねぇ(笑)。確かに強いのはクラウジア・ガデーリャで、それでもアンジェラ・ヒルが試合は勝っていた。意味不明な判定負けになりましたが、ヒルが絶対に勝っていました。まぁ、それもMMAではままあることですが……それにしても、この判定はおかしいです。

3Rになるとヒルが疲れました。でもガデーリャは、そこでも攻めなかった。そんななかヒルのローキックは良かったです。でも効かすことができているのも、自分で理解できているのかは分かりません。ヒルはパターンで練習しているのか、パタパタしている。逆にガデーリャは殴る実感が拳(けん)にあります。

中国武術に『意』という言葉がありますが、中国では意識と意は明確に違うモノとされています。意識は考えることで、意は本能……本能の発動のようなもので。例えばヘンリー・セフードのパンチ、蹴りには『意』があります。対して、ドミニク・クルーズは5Rをマネージメントして勝ちます。ただし、それは達人技です。彼だからできる戦いですが、武術的な意はないんです。

これはドミニクがそうだというのではなく、漫然な動きというのは格闘技の試合のなかにおいてもいくらでも見ることができます。練習でも漫然とシャドーをするのと、左で顔面を叩く、右で顔面を叩く──その実感を持って練習している人と、そうでない人の差は出てきます。それが日々の積み重ねなので。

と同時に、いくら意があってもコンディションというモノに左右されます。ガデーリャとヒルもそうで……いくら質量が良くても、それを動かす機動力がなければ格闘技の試合では勝てないです。質量が高くても、機動力に負けることはあります。つまり質量の高さを生かす戦術を立てないと競技では勝てない。私もここで質量、質量って言っていますけど、質量も格闘技の試合を戦ううえでは、一つの側面に過ぎないのです。

この試合は質量も間もガデーリャです。だけど、活かしきれていない。そこで機動力に負けてしまった。まぁ、試合結果としてはガデーリャが勝ったから、何とも意味の分からない裁定なのですけど(笑)。私もよく『ジャッジの善意を期待して戦ってはいけない』とは口にしているのですが、今回のこの裁定は意味が分からないです。クソボールでフォアボールだと思って一塁に向かって動き始めたら、ストライク!!って審判が言って、三振にさせられたようなものです……ヒルにとっては。

と同時に判定云々でなく、改めて理解できたのはMMAの攻撃とは回転数を無暗に上げられない。その側面が見えたことですね。

掴みがない、顔面殴打がないフルコンタクト空手、組み技がないキックボクシング、あるいは打撃のないレスリングという戦いは、攻撃する側がその回転を上げやすいです。左から右、右から左、上から下、下から上、外から中、中から外という風に間断なく回転を上げることができます。ワンツーからワンツースリー、ポンっというように。

ところがMMAはワンツー、ワンツースリーからポンっというリズムで勢いをつけていっても、その間に組みつかれることがあります。組みにしても、組みのテンポでは打撃で間隙をつかれます。そういう戦いは、やはり練習が難しいです」

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Report UFC UFC ESPN08 アンジェラ・ヒル クラウジア・ガデーリャ ブログ

【UFC ESPN08】譲らぬ両者、カデーリャがスプリット判定でヒルに勝利しエスパルザ戦を要求

<女子ストロー級/5分3R>
クラウジア・ガデーリャ(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
アンジェラ・ヒル(米国)

左ジャブを伸ばすヒル、右を見せて組んでいくガデーリャ。切ったヒルが右オーバーハンド、ガデーリャが右を返す。リーチアドバンテージのあるヒルが近づき、ヒザを入れる。ガデーリャは右ボディフック、左ジャブ、ヒルが左を当てる。互角の立ち上がりから、ヒルが左ロングをガードの上から当てる。ガデーリャが組んでケージに押し込み両ワキを差す。

ヒルが左を差し返し、小外掛けを耐える展開が続く。3度目のトライ、残り80秒でテイクダウンからサイドを取ったガデーリャが枕でプレッシャーを与える。ケージ際に移動したヒルがケージを蹴りに掛かるが、ガデーリャはニーインベリーから鉄槌を落とす。シングルに来たヒルに対し、腹固めから殴ったガデーリャは最終的に立ち上がられたが、ラウンドを取った。

2R、ヒルのジャブにワンツーを返すガデーリャ。アッパーを放ったヒルは、右を被弾する。ジャブで右目じりをカットしたガデーリャは、右ストレートを被弾してダウン。ヒルはスタンドで待ち受けるとガデーリャが左フックを打ち込む。シングルから逃れたヒルは、左ジャブから右ストレートをヒットさせる。ガデーリャは組むがヒザを受けて、胸を合わせた状態で崩される。そのまま体を入れ替えたヒルはシングルへ。耐えたガデーリャは、体を入れ替えようとするとヒルが離れた。

ヒルはパンチを当てて移動するが、左に右を合わされる。ガデーリャはジャブでヒルのバランスを崩させるも、ボディフックを被弾。フェイントから右を打つヒル、右から左、そしてハイを繰り出しポイントを五分に戻した。

最終回、ジャブから右を打ち合う両者。ガデーリャがテイクダウンのフェイクからフック、ヒルが近距離でエルボーを繰り出す。ジャブが当たる距離で戦うヒルだが、ローを蹴られ体がよれるシーンも。近距離ではヒルがアッパー、ガデーリャが左を当てる。左ハイ、左ストレートのコンビを見せたヒルが、踏み込んで縦ヒジを入れる。さらにジャブを当てるなど、手数で上回るヒルはガデーリャの前進に右を合わせる。

左フックにも右を合わせられたガデーリャは、左ミドルを蹴られ自分の距離で戦えない。それでもヒルの踏み込みに左のカウンターを決めたガデーリャが、右ストレートも届かせる。残り1分、勝負の時間帯でガデーリャが組みつく。入れ替えたアンジェラ、ガデーリャは右エルボーを当てて離れると右ストレートをヒットする。最後の10秒でヒルは勢いのある蹴り、カデーリャもパンチを振るいタイムアップに。

甲乙つけるのが難しい最終回、ジャッジは2人がガデーリャを支持しスプリット判定勝ちを手にするとカーラ・エスパルザ戦をアピールした。