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【BRAVE CF57】バンタム級王座を賭けて、カトーナ戦へ。バーレーンMMA界のパイオニア、ハムザ・コヘジ

【写真】 1993年1月生まれの29歳。MMA戦績は11勝2敗だ(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、バーレーンはマナーマのハリファ・スポーツシティ・アリーナで開催されるBRAVE CF57。そのメインでバーレーン人ファイターのハムザ・コヘジが、ブラッド・カトーナとバンタム級王座決定戦を戦う。

10年前、MMAのMの字もなかったバーレーンで、MMAファイターを目指し、ひたすら練習だけをしていたコヘジのMMAファイター人生は、バーレーンの歴史でもある。


――BRAVE CF史上、最大の大会といえる今大会のメインでブラッド・カトーナとバンタム級王座決定戦を戦います。今の調子は?

「絶好調だよ。過去、最高のキャンプができた。僕はずっとハードトレーニングを自分に課してきたし、コーチが練習量を抑えてようとするぐらい追い込んできたよ。全てをやってきた。良い試合になる自信があるよ」

――この試合に向けてキャンプはKHK MMAで行ってきたのですか。

「ホームのバーレーンでのキャンプの前にダゲスタンで調整してきたんだ」

――ダゲスタンですか!!

「そうだよ。それにバーレーンに戻ってきてもKHK MMAには多くのダゲスタン人ファイターが在籍しているから、引き続きハードなトレーニングができたよ。実際、ジムはKHKジムではなくKHKの皆と違う場所で、必要なエキップメントも移動させて練習してきたんだけどね」

――BRAVE CFでも本拠となるバーレーン人ファイターは少ないです。そしてまだまだ日本のファンはバーレーンのMMA事情を知りません。ハムザの歴史を尋ねるとともに、バーレーンのことが少しでも伝えることができればと思います。

「ありがとう。そういってもらえ、感謝しているよ。僕のことやバーレーンのことを日本のファンに伝えてもらえるなんて。僕が10年前、19歳際の時に喧嘩に明け暮れていてマーシャルアーツに興味を持つようになった。弟がムエタイと柔術をしていたこともあってね。ただし、MMAのジムはなかった。柔術のジムが一つ、ムエタイやキックが少し。あとは空手とテコンドーの道場ばかりで。

子供のころテコンドーをしたかったけど、僕の街にはジムがなかった。高校を卒業して、より自由になったときに新しいジムができて、会費も高くなくて飛び込んだんだ。もともとはテコンドーの先生だったけど、世界を回ってグラップリングの経験があったんだ。

ただ僕らにはレスリングも柔術もなかったよ。MMAを教えてもらえることも当然なかった。コーチ自身が22歳で、YouTubeで見たことを試したりして。全く科学的ではないけど、めちゃくちゃハードな練習だけ繰り返していたんだ。昔から人と同じことをやりたくなかったから、MMAにはまったのかもしれないね。あの頃、まったくMMAはバーレーンに存在していなかったから。でも明日は明日の風が吹く。とにかく、その日を懸命に練習した。今でもBRAVEが出来て、この国でMMAは本当に盛んになってきたけど、僕が始めたころは明日をもしれなかったよ……2年ぐらい、そういう感じだった」

――つまりハムザはバーレーンMMAのパイオニアなわけですね。

「そうだね、今も戦っている人間としては。MMAを始めても試合もなかったから、ドバイでセミプロの試合に出ようと思った。でも飛行機代がなくて、出られなかった。アマチュアの試合にしても、国内になくて外国に行く必要があったけど、そんな金はポケットをひっくり返しても出てこなかったからね。

そんな時にコーチがインドで試合があり、飛行機代も出ると教えてくれた。2012年、11月の話だよ。ハイレベルでなかった。アマチュア並みだったけど、あれがあって実戦経験のない僕はファイターとして戦う機会を得ることができるようになった。

Super Fight Leagueでデビューした後、UAEのDesert Forceがバーレーン大会を開くことになり、僕だけがMMA経験のあるバーレーン人だったら出場することができた。インドの試合から1年半も経っていたよ。そしてDesert Forceで3試合を経験したときに、BRAVE CFが活動を始めたんだ」

――それでもよく、MMAファイターを目指しましたね。

「精神的には厳しかったよ。練習だけしていて。ずっと同じ2人と練習していて。自分がどれだけ強くなれているのかも、分からなかったし。とにかく機会を得たときに、結果を残せるように何でも練習した。試合がなくても猛練習だけは続けた。あの時に相当、メンタルは鍛えられたと思う」

――そして話に出たBRAVEが母国で活動を始めたと。

「Desert Forceのタイトル戦に敗れ、夢も破れたと思った。そんな時にBRAVE CFが始まって、2試合連続で試合ができた。初めてだよ、3カ月の間隔で試合ができるなんて。本当にBRAVEの旗揚げで僕のキャリアは変わった。

でも、その2年前からバーレーンでMMAが始まることは分かっていた。もうすでにKHK MMAがオープンしていて、僕も練習していたから。まだ練習は3人だけだったけど、殿下が国内でナショナル・トライアウトを開き、選手を見出してジムは一気に賑やかになった。それからどんどん大きくなった、ジムもBRAVEも。

ホント、全てが変わったよ。殿下のおかげで、一気に変わった。この7年で、全くMMAをめぐる環境は変わったし、ジムも増えた。ゼロからここまで一気だ。まぁピンからキリまでだけどね。まだ始まったばかりだよ。

この変化を目の前で見てきた。素晴らしい経験ができたと思う。昔は日本の映画とかに出てくるマーシャルアーツの在り方が理解できなかったけど、実際に自分で練習するようになって規律を学ぶことができたんだ」

――そしていよいよBRAVE CFのバンタム級王座を賭けて戦う機会を手にできました。

「ずっとスティーブン・ローマンと戦うことが目標だった……2017年からね。でも、なかなか実現しない間に彼は1年間試合をしないで、BRAVEを去ってしまった。ずっと待ちぼうけを食わされたんだ。それもあって1度、ベラルーシでプロファイターとアマチュア戦を戦ったよ。試合をしたくて。そして、ついにタイトル戦が決まったんだ」

――カトーナはTUFを制し、UFCでも2勝2敗の選手です。

「経験豊かなのは確かだけど、経験が豊かなファイターがチャンピオンに居続けられることもない。若い力が育ってくるからね。彼がUFC出身とか関係ないよ。BRAVEでタフな相手と戦ってきたから」

――タイトル戦をホームクラウドの前で戦います。

「バーレーンのファンの声援は、いつも僕を後押ししてくれる。今回の試合はMMAだけでなくバーレーンのスポーツをステップアップさせる大切な戦いだよ。バーレーンには世界レベルで戦えるスポーツがほとんどないからね。僕らもできるという試合して、バーレーンのスポーツ界を変える……それが僕の使命だよ。

僕の目標は若い世代に、新しいスポーツの可能性を見せること。そして強い人間にはより責任感があり、守るべき規律がある。そこを理解してこそ、真の意味で強い人間になるということを若い世代に伝えたい。

だからこそ技術や経験だけじゃなくて、気持ちで戦うという姿勢を見せたい。バーレーン、アラブの人間は戦う気持ちを持っている。ここからの2年間が、僕らにとって本当に意味のある……勝負の年になる」

■視聴方法(予定)
3月12日(土・日本時間)
午前1時00分~ BRAVE TV

■ BRAVE CF57対戦カード

<BRAVE CFバンタム級王座決定戦/5分5R>
ハマザ・コヘジ(バーレーン)
ブラッド・カトーナ(カナダ)

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハマド・ファフレディン(レバノン)
モハメド・サイード・マレム(スイス)

<BRAVE CF暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
クレイトン・シウバ(ブラジル)

<スーパーウェルター級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ(ウズベキスタン)
ルイス・フィリッピ・ディアズ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン(英国)
クンカルパシャ・オスマエフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
イムラム・マガラモフ(アゼルバイジャン)

<ライト級/5分3R>
フセイン・カジマゴメアエフ(スイス)
アグシン・ババエフ(アゼルバイジャン)

<ライトヘビー級/5分3R>
ムルタザ・タルハ・アリ(バーレーン)
ミクヒル・サジニアニ(ジョージア)

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
メイサラ・ムハメッド(エジプト)

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【BICW2022】BRAVE国際コンバットウィーク in バーレーン―03―『SUPER CUP。激強、これでアマ??』

【写真】チーム・バーレーンのフェザー級選手ハジ・モハメッド・アリ、えげつないコントロール力を見せていた(C)MMAPLANET

バーレーン3日目、9日(水・現地時間)より、BRAVE International Combat Weekの二本の軸の一つ、MMA SUPER CUPが始まりました。

IMMAFランキング上位6カ国に2つのワイルドカード・チームを加えた8チームが男子7階級、女子2階級の9×9の国別対抗戦を行い、優勝した国の協会に10万ドルの賞金が与えられるという今大会。

ロシアのウクライナ侵攻の影響で両国の参加が見送られ、参加チームはアイルランド、オセアニア、メキシコ、アラブ王者、バルカン王者、カザフスタン、バーレーンの8チームとなりました。


ハリファ・スポーツシティ・アリーナでは朝の9時からアイルランド×オセアニアが始まり、普通にプロレベルの攻防が目の前で繰り広げられていました。

ボクシングができて、蹴りが使える。テイクダウンもスクランブルも、バックチョークも下からの仕掛けも。彼らがチーム別のラッシュを着ていなければ、誰もがプロの試合だと思ったはずです。

3分×3R、ヒールなし、エルボーなし。パウンドありを普通に戦い、何よりも怖いのはフライ級からヘビー級まで選手を揃えられて、一定以上の力をアイルランド勢、オセアニア勢が揃って持っていたこと。これは脅威意外の何ものでもないです。

ヤバいなぁ、日本は……とすぐに考えてしまうのですが、続くメキシコ×アラブ王者を見て、ここでベスト6に入るのか――なら、それほど悲観することないと思いなおすことができました。

ただし、それは余りにもアラブ王者チームが非力だったことも影響しているに違いありません。

早々に5勝を挙げたメキシコ勢は、それ以降の選手が翌日の準決勝を考慮してエナジーセーブ、試合開始直後にタップするという01秒決着後は、入場して不戦敗→ついには入場もなくメキシコ勢の勝利が場内に伝えられました。

ルールの盲点というか、先に対策が講じられて然りの状況において、この日のために準備をし、計量も済ませたにも関わらずヘラヘラ笑いながら、不戦敗を伝えるメキシコ勢を呆然と見つめるアラブ王者チームの後半出場予定だった4選手が、気の毒すぎました。

この試合後、会場ではカザフ×バルカン王者チームの試合が実施されましたが、記者団はマナーマ市内に戻り、BRAVE CF57の公開会見場であるオアシス・モールへ向かいました。

金曜日開催のBRAVE CFではバンタム級王座決定戦=ハムザ・コヘジ×ブラッド・カトーナ、ライトヘビー級王座決定戦=モハメド・ファフレディン×モハメド・サリード・マレム、暫定ライト級王座決定戦=アブディサラム・クバチニエフ×クレイトン・シウバら3つのタイトル戦を中心に、中央アジアなど旧ソ連圏、アラブ国家と世界17カ国から選手が集う、その日本での無名ぶりが楽しみでならない大会です。

会見にはバンタム級とライトヘビー級王座を賭けて戦う4選手、暫定ライト級のベルトに挑むクバチニエフとバンタム級戦出場のモハメッド・ファハッドが出席。ちなみに彼らの国籍はバーレーン、カナダ、レバノン、アルジェリア(※スイス在住)、キルギス、インドとなります。

選手権以外の試合の出場選手であるファハッドの会見出席とあいなったのは、マナーマにもヒンドゥー寺院があるようにバーレーンの労働力の主となっているのがインド人ということが影響していると思われます。

実際、会見のあったモールで「ラムを食べたい」とインフォメーションで尋ねると「アラビックのレストランはない。インド料理と中国料理がある」と言われたほどです……。ちなみにモールやホテルで働く人々は。英語はマストのように話しています。

そして両替所ではパキスタンやアフリカの家族に送金する人たちの姿が目立つ――市中を歩く機会はほとんどないなかで、感じたバーレーンの様子です(スーパーではアルファベット表記だけのフルーツジュースと、アラビア語表記のあるジュースでは値段が3倍ほど違うのと、ローストされたアーモンドを購入して、ホテルの部屋でグラスに入れておいても、まったくしけることがないほど、乾燥しています)。

閑話休題――会見では、思わぬバーレーン人気質を直視し驚かされました。メインで同国のヒーロー=コヘジと対戦するカトーナへのブーイングが半端なく、「僕はBRAVE CFで2勝、他でのキャリアは彼と違うし、そういう場所でタフな相手に勝ってきた」という発言に、「ステロイド!!」というヤジが飛ばすファンまでいるほど。

カトーナは苦笑いを浮かべながらコメントを続けると、コヘジ・チャントで妨害するという徹底ぶりでした。素直に、この人たちともめたくない――そう思った次第です。

そんな会見を終え、ハリファ・スポーツシティ・アリーナへトンボ帰りすると、SUPER CUP最後の準々決勝バーレーン×タジキスタンの開始直前でした。

実は雑誌の締め切りと、週末の世界各国の大会の記事を書くためにホテルに戻ろうとしていたところ、BRAVE CFの広報として働くブラジル人のジョアオ・ヴィトー君に「この試合を見ないと後悔するよ」と言われ、「ほんまかよ」と思いつつ同行した次第です。

ヴィトー君から直前に――自分も現地に行った2011年8月のUFCリオ大会=アンデウソン・シウバ×岡見勇信をブラジルの新聞社在籍時代に取材していたことを聞かされ、何より長年の友人でありブラジルMMAメディアのパイオニア=マルセーロ・アロンソを崇拝している彼の言葉を信じてみようと思った次第です。

結果、これはもうアマチュアではない。そしてブラジル人とロシア人で構成されたチーム・バーレーンに対して、タジキスタン勢の奮闘ぶりは……こ、本当に世界と戦うということは、どういう意味を持つようになるのか。再度、考えを改めないといけないことに気づかされました。

バーレーンの一番手は女子ストロー級のアリーサ・ベルトソ。

彼女は1月のIMMAF世界選手権の優勝者で、素晴らしい切れのジャブから蹴りのコンビネーション、さらにテイクダウン後も一本こそ取れなかったですが、RNCや三角絞め、腕十字とアグレッシブに攻め続け、判定勝ちに不満を感じるという強さを見せつけました。きっと1Rが3分でなく5分なら試合を終わらせていたに違いありません。女子戦の印象が強くないBRAVEですが、今後どのようなキャリアを積んでいくのか要注目です。

さらに2番手の女子バンタム級には前回のADCC女子60キロ級世界王者ビア・バジリオがバーレーン国旗を掲げて登場!! 荒いが馬力あふれる打撃から、テイクダウン――ここから先のマウント奪取、殴って腕十字という流れは見事の一言、反則モノの強さでした。

反則モノといえば、ウェルター級に出場したロシアからの帰化ファイター=ラマザン・ギチノフです。対戦相手のジョビドン・マクムドフがまた素晴らしいテイクダウンディフェンスと正確かつパワフルなストライカーだったことが、ギチノフの強さを際立たせました。

先の世界選手権MVPのギチモフが、マクムドフの打撃に屈せず組んで消耗させまくると、最後は逆にテイクダウンを狙ったマクムドフをアナコンダチョークで仕留め、世界大会決勝の再戦で返り討ちを果たしました。

フォークスタイルこそMMAに欠かせないという自分の信念にも似た想いを改める必要があるのか。とにかくロシアからの帰化選手に限らず、中央アジアやコーカサス勢のケージレスリングの強さはずぬけています。そしてBRAVEの中東勢は、そんなダゲスタンでキャンプを張る環境を持っています。

こんなアマチュアあってたまるか。EXFIGHTが可愛く見える……。日本だと修斗、パンクラス、DEEPの王者クラスの力が既にある、そう思ってしまうギチモフらバーレーン勢、準決勝はバルカン王者チームを5‐0で圧倒したカザフ勢とのマッチアップとなります。

「これ、見ない方が夢を見ることができた……」。ホテルに戻り、ざくろジュースを飲みながら「来て良かっただろう」と満面の笑みを浮かべるドラえもん体形のヴィトー君を思い出し、チョッピリ恨みたくなるSUPER CUPのレベルの高さでした。

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BRAVE CF47 other MMA Report アブディサラム・クバチニエフ ブログ ロランド・ディ

【BRAVE CF47】体重超過のクバチニエフが、ディを立ち技&TDから寝技で寄せ付けず挑戦権手にする

<BRAVE CFライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
Def.2R5分00秒by TKO
ロランド・ディ(フィリピン)

ジャブを伸ばすディが、右から左を振るう。クバチニエフの左ジャブを伸ばし、ステップインに左を合わせていく。ディの思い切りの良い右や左をレベルチェンジでかわして、パンチを伸ばすクバチニエフはローを蹴られる。ディはパンチをバックステップ、スウェイでかわされヒザを狙うが、逆に左から右を打たれる。さらにクバチニエフは左ジャブから右を当てる。

続いて右アッパーを当てたクバチニエフが、左フックを軽く被弾する。ディは左フックにダブルレッグを合わされテイクダウンを許すと、フックガードもエルボーを落とされる。クバチニエフは足を捌いて殴り、両足を束ねていく。足を戻したディだが、すぐにハーフを取られエルボーを受け、背中を見せると後方から思い切りパウンドを打たれる。ディは立ち上がるが、足払いで後方に崩され、それでもスクランブルに持ち込んだが最後は後方への投げを食らった。

2R、初回を圧倒したクバチニエフはロー、左ボディを入れ、右の相打ち後に左を当てる。さらにジャブから右フックを打ち込んだクバチニエフが、パンチを纏めて組みつくとダブルレッグでケージに押し込み、テイクダウン。右手首を引き寄せて背中をつかせ、さらにその腕に左ヒザを置いて固定し、パンチを連打する。スクランブルで胸を合わせて、離れたディが左フックをヒットさせる。

クバチニエフの拳の圧力は高く、殴り合いから組んでケージにディを押し込む。ヒザを突き刺したディに対し、クバチニエフが右エルボーからダブルレッグを決める。ハーフでエルボーを落とし、鉄槌からパンチと攻め続けるクバチニエフ。エルボーの連打に苦し気な表情を浮かべたディは、重く速いパウンドでクバチニエフがこの回も圧倒した。

と、インターバル中にレフェリーが試合終了を宣言し、クバチニエフのTKO勝ちが決まる。体重オーバーはいただけないが、圧倒的な強さを見せたクバチニエフが4月1日に組まれているアミン・アユブ✖アフメッド・アミールの勝者に挑戦する権利を得た。


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【BRAVE CF47】計量終了 挑戦者決定戦出場のクバチニエフが計量失敗。ルジボエフはガボン人選手と対戦

【写真】挑戦者決定戦の体重オーバーはいただけないクバチニエフだが、リーチの長いボクシング・レスラーというべきタイプの試合は興味深い(C)BRAVE CF

11日(木・現地時間)、バーレーンはリファーのバーレーン・ナショナル・スタジアムで開催されるBRAVE CF47「Asian Domination」の計量が、10日(水・同)に行われた。

4週連続開催のBRAVE CFの第1弾のメイン=BRAVE CFライト級次期挑戦者決定戦アブディサラム・クバチニエフ✖ロランド・ディ。なんと前者が計量オーバーで20パーセントのファイトマネーの減額のうえ、そのまま挑戦権獲得を賭けて試合は実施されることとなった。


キルギスのWEFでマルキーニョス・ソウザと対戦し、その後はREALで来日が予定されていたが大会自体が実現しなかったウズベキスタンのヌルスルタン・ルジボエフは、アンドレアス・ストールの代役でガボン人ファイターのイブラヒム・マネと戦うことになり両者問題なく計量をパス。

アフガンのフィリピンのラフマトゥル・ユスフザイから、元々はカザフのアス・アルマバエフと対戦予定だったキルギスのリスクルベク・イブライモフと対戦がシャッフルされたフィリピ人UFCベテラン=ジネル・ラウサも体重オーバーで、クバチニエフと同様に20パーセントの減額で契約体重戦を戦うことに。

さらに63キロ契約でアゼルバイジャンのアリ・グリエフと戦うインドのラナ・ルドラは2.1キロのオーバーで、ファイトマネーを40パーセント減額されて試合に臨むなど、体重超過が目立った大会となる。

■視聴方法(予定)
3月11日(木・日本時間)、
午前10時30分~ FITE
午前10時30分~ BRAVE TV

■ BRACE CF47計量結果

<BRAVE CFライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
アブディサラム・クバチニエフ:71.1キロ
ロランド・ディ:70.7キロ

<フェザー級/5分3R>
キム・テキュン:65.9キロ
フセイン・カジマゴマエフ:65.9キロ

<スーパーウェルター級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ:79.6キロ
イブラヒム・マネ:79.7キロ

<68キロ契約/5分3R>
ネマット・アブドラシトフ:67.9キロ
アンゾル・アブドゥルコザエフ:67.8キロ

<フェザー級/5分3R>
アブドゥルアジム・バダクシュ:66.1キロ
アグシン・ババエフ:66.1キロ

<フライ級/5分3R>
ジネル・ラウサ:57.8キロ
リスクルベク・イブライモフ:57.0キロ

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド:61.2キロ
ウルミ・カリム・シャヒーン:61.6キロ

<63キロ契約/5分3R>
ラナ・ルドラ:65.1キロ
アリ・グリエフ:62.2キロ

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【BRAVE CF47】ASIAN Domination=中央アジアの支配力が高まるのか。ルジボエフ&アルマバエフ参戦!!

【写真】中央アジアから続々とバーレーンにファイターが集まっている (C)MMAPLANET

3月11日(金・現地時間)にバーレーンはリファーのバーレーン・ナショナル・スタジアムで開催されるBRAVE CF47「Asian Domination」のラインナップが揃っている。

全8試合のラインナップにはキルギス、フィリピン、韓国、インド、パキスタン、アフガニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、インドとアジア全域からファイターが集まっているが、残念ながら日本人の出場はなかった。


メインのライト級次期挑戦者決定戦=アブディサラム・クバチニエフ✖ロランド・ディ、キム・テキュン✖フセイン・カジマゴマエフという既報のマッチアップ以外に決まった6試合、元UFCファイターのジネル・ラウサがBRAVE CFと契約し、ラフマトゥル・ユスフザイと対戦する。

ホゼ・トーレス、アリ・バガウディノフ、ダスティン・オーティスに加えラウサというUFCベテランが加わったBRAVE CFフライ級戦線に、中央アジア=カザフスタンから非常に興味深いファイターが今大会より参入する。それがカザフスタンのNaiza FCフライ級、そしてM-1 Challenge暫定フライ級王者のアス・アルマバエフだ。

キャリア12勝2敗のアルマバエフは、ボクシング&レスリングでテイクダウンの強さを見せる一方で、ここからパウンドで削ってからの絞め、あるいは一瞬の切り返しで極める腕十字など、局面に適した極め力を持っている。8つに試合でフィニッシュし、ギロチンでもペルヴィアンチョークへスイッチなど、やはり臨機応変さが目立つ。

対するリスクルベク・イブライモフも同じ中央アジアのキルギスのファイターで、7連勝中と右肩上がりの状態にある。

我々にはロシアの香りが非常に強い砂漠&ステップ気候の中央アジアが、今やアジア一のパワーハウスであることに気付かないと、日本人選手のアジアでのポジションはさらに下降してしまうだろう。

同じく中央アジアのウズベキスタンからは、ヌルスルタン・ルジボエフが参戦しアンドレアス・ストールと相対する。ルジボエフの名を覚えているファンがいるとすれば、相当なMMA通だ。ルジボエフは2018年11月にキルギスのWEFで日本から遠征したマルキーニョス・ソウザと対戦し、TKO勝ちを収めたファイターだ(※後日、ブレイクのタイミングがルジボエフよりだったとして、NCに変更された)。

マルキーニョス戦後は4勝3敗と調子に乗り切れないルジボエフが新天地BRAVE、そしてスーパーウェルター級という他にない階級で、UFCで2試合を経験しているスウェーデン人選手アンドレアス・ストールを相手に力を証明することができるか。楽しみな一戦だ。

■BRAVE CF47対戦カード

<ライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
ロランド・ディ(フィリピン)

<フェザー級/5分3R>
キム・テキュン(韓国)
フセイン・カジマゴマエフ(スイス)

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
ウルミ・カリム・シャヒーン(パキスタン)

<フライ級/5分3R>
ラフマトゥル・ユスフザイ(アフガニスタン)
ジネル・ラウサ(フィリピン)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
リスクルベク・イブライモフ(キルギス)

<スーパーウェルター級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ(ウズベキスタン)
アンドレアス・ストール(スウェーデン)

<68キロ契約/5分3R>
ネマット・アブドラシトフ(キルギス)
アンゾル・アブドゥルコザエフ(ロシア)

<63キロ契約/5分3R>
ラナ・ルドラ(インド)
アリ・グリエフ(アゼルバイジャン)

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【BRAVE CF47】メインでライト級挑戦者決定戦=クバチニエフ✖ロランド・ディ。スイスと韓国の無敗対決も

【写真】フック系でないストレート系を得意とするレスラー、キルギスはこういうタイプの選手も少なくない(C)BRAVE CF

BRAVE CFが3月から4月にかけて開催するバーレーン4週連続イベント、その第1週となる3月11日(木・現地時間)=BRAVE CF47「Asian Domination」のメインイベントを17日(水・同)に発表している。

コンバット・キングダムMMA月間第一弾のメインはライト級挑戦者決定戦=アブディサラム・クバチニエフ✖ロランド・ディに決まった。この一戦の勝者がBRAVE CFライト級王者アミン・アユブへの挑戦権を獲得する。


一方、マニー・パッキャオ以前のフィリピン・ボクシング界の国民的ヒーローであるロランド・ナパレッティを父に持つディ。

PXCバンタム級コンテンダーからフェザー級に階級を上げ、松嶋こよみを23秒でKOしているハードパンチャーだ。

BRAVEで1試合=NCで戦い、UFCにステップアップを果たしたディだが、石原夜叉坊戦を含め1勝3敗と結果は残せずリリースの憂き目に。その後は中東をターゲットとして、UAE WarriorsとBRAVEを行き来し前者ではフェザー級王座に挑戦も敗れている。

昨年9月と11月のBRAVE参戦ではライト級で戦い、減量の少ない階級がフィットしていたのか11月にはライト級チャレンジャー候補のジョン・ブレウィンを倒し、今回の挑戦者決定戦で戦う権利を得た。

リーチの長いクバチニエフがジャブとストレートで封じ込むのか、そこを上回る踏み込みとオーバーハンドをディが打ち込むことができるのか。総合力ではクバチニエフといえる一戦──果たして。

また、この日は韓国とスイスのフェザー級無敗対決が組まれることも18日(木・同)に明らかとなっている。TOP FCからDouble GFCと韓国の実力派パリーグで力をつけ、BRAVEでは現在2連勝中のキム・テキュンが、同じ7勝0敗のスイス人フセイン・カジマゴマエフと戦う。

カジマゴマエフはアマチュアと通算すると25連勝中、プロでも全てフィニッシュ勝利というアグレッシブなボクシング・レスラーだ。キム・テキュンとしては、韓国MMAの軸であるスプロール&ストライキングで削っていきたい。

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【BRAVE CF46】強力ロシアンがズラリ、2021年第一弾プレリミ注目数はキルギスの野生馬クバチニエフ

【写真】キルギスの野生馬、クバチニエフ。とにかく立っても寝ても、殴り続ける(C)BRAVE CF

16日(土・現地時間)、バーレーン王国ベースのBRAVE CFが2021年の最初のイベントをロシアはソチのWOWアリーナで開催する。KREPOST FCと共同開催の同大会──メインはバーレーンMMA界の重鎮エルダル・エルダノフがBRAVE CFスーパーライト級防衛戦戦でレオナルド・マフラの挑戦を受ける。


バーレーンのアマMMAを短期間でIMMAFのトップに育てた手役者は、抜群のテイクダウン&コントロール能力を誇る。そんなエルダノフにとって22カ月振りの防衛戦は母国凱旋試合となる。

今後BRAVE CFのバンタム級とフェザー級を主要キャストになるであろうアリ・バガウティノフとロマン・ボガトフの初出場。さらにコンスタンチン・エローヒン✖ジルガルベク・チョモノフというヘビー級戦、共同プロモーションのKREPOST FC期待のフェザー級ファイターでキャリア6勝で負け無しのマゴメド・アブドゥサラモフが、68キロ契約でアンドレイ・レザネフとのマッチアップなど5試合がメインカードとして組まれている。

8試合のプレリミで注目は71キロ契約でタジキスタンのジャホンギル・セイジャモロフと中央アジア対決に臨む、キルギスのアブディサラム・クバチニエフだ。戦績は16勝3敗で現在は3連勝中、カザフのAlash Pride、母国のWEFからロシアのACBヤングイーグルを経てBRAVEと契約したクバチイエフは右肩上がりの8連勝中だ。

クバチニエフはボクシング&レスリングを融合させたスタイルで、近距離でのアッパーやトップ&バックコントロールから力強いパウンドが持ち味だ。直ぐに組める距離で思い切りパンチを入れ、組み崩して殴り続ける。野性味あふれるファイトで、中央アジア対決を制すると──クバチニエフは、フランスのアミン・アユブが王者になったばかりのライト級王座挑戦が視界に入っている。

■視聴方法(予定)
1月17日(日・日本時間)、
午前0時30分~ FITE
午前0時30分~ BRAVE TV

■BRAVE CF46対戦カード

<BRAVE CFスーパーライト級選手権試合/5分5R>
[王者]エルダル・エルダノフ(バーレーン)
[挑戦者]レオナルド・マフラ(ブラジル)

<59.5キロ契約/5分3R>
アリ・バガウティノフ(ロシア)
オレッグ・リチコヴァカ(ロシア)

<67キロ契約/5分3R>
ロマン・ボガトフ(ロシア)
ナルザン・アキシェフ(カザフスタン)

<ヘビー級/5分3R>
コンスタンチン・エローヒン(ロシア)
ジルガルベク・チョモノフ(キルギス)

<68キロ契約/5分3R>
マゴメド・アブドゥサラモフ(ロシア)
アンドレイ・レザネフ(ウクライナ)

<71キロ契約/5分3R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
ジャホンギル・セイジャモロフ(タジキスタン)

<ミドル級/5分3R>
ガムザット・ヒラマゴメドフ(ロシア)
ラスタム・シエブ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
べア・シュテピン(ロシア)
アレクサンドル・キェシュトフ(ロシア)

<スーパーライト級/5分3R>
クンカルパシャ・オスマエフ(ロシア)
ユーリ・ヴェリニチン(ロシア)

<90キロ契約/5分3R>
ムルタザ・タル・アハリ(バーレーン)
ドミトリー・ウリヴレタス(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ムラッド・ビラロフ(ロシア)
ヒョードル・バビッチ(カザフスタン)

<59キロ契約/5分3R>
マゴメド・カラモフ(ロシア)
ゾキルスホン・ホシモフ(ウスベキスタン)

<スーパーライト級/5分3R>
セイギドグセイン・シュルクハエフ(ロシア)
エルキンバイ・アブシュラモフ(キルギス)

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