カテゴリー
45 AB BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#03 UFC アダム・ボリッチ アンドレイ・コレシュコフ オットー・ホドリゲス ガブリエル・ブラガ ゴイチ・ヤマウチ ジャスティン・ゲイジー タイラー・ダイヤモンド チムール・カイズリエフ ドン・マッジ ネイマン・グレイシー バッバ・ジェンキンス パトリシオ・フレイレ ブレナン・ワード ブレンダン・ラウネーン ペドロ・カルバーリョ ローガン・ストーリー

【PFL2024#03】1年半振りの復帰はPFL、ヒザ神=アダム・ボリッジ「ザ・キッドは生まれ変わった」

【写真】溌溂としていたアダム・ボリッチ(C)MMAPLANET

19日(金・現地時間)、イリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナでPFL2024#03が開催される。2024年シーズン、最後に開幕を迎えるのはウェルター級とフェザー級だ。
Text by Manabu Takashima

例年、一・ニを争う混戦となる両階級にBellator勢が加わり、さらにタフになることは間違いない。そんなフェザー級にアダム・ボリッチが参戦、実に1年半振りのファイトでエンリケ・ベルゾラとBellator対決を戦う。長いレイオフから復帰するザ・キッドにPFLで戦う心境を尋ねた。


──アダム、実に1年半振りの試合がBellatorではなくPFLになりました。それにしても長いレイオフでしたね。

「パトリシオ・フレイレ戦の直後にACLの手術をして、回復するまで本当に長い時間がかかった。ようやく、戻ってくることができた。心の底から嬉しいよ」

──心身ともにリフレッシュできたと捉えて良いでしょうか。

「そうだね。でも去年は少しストレスを感じていた。手術後、ハンガリーに戻って、1年間は向うにいたよ。少しでも早く復帰したかったのに、1年以上も時間がかかってしまって。12月になってようやくトレーニングに戻ることができた。そこからはヒザの調子も良いし、心身ともに過去最高の状態にあるよ。なんていうのか……生まれ変わったような気分なんだ。

でもフロリダに戻って、驚いたよ。凄く日本のファイターが増えていた(笑)。皆、礼儀正しくて『アリガト』っていつも言ってくるよ(笑)」

──アハハハハ。ところで、この間にBellatorがPFLに買収されました。

「何が起こっているから分かっていなかったから、ちょっと怖かった。これは事実だ。結果、Bellatorも継続して活動できることになり、MMA界にとって良かったと思う。その上で僕自身はPFLで戦うことになった。しかも長い間、実戦を経験していない状況でのPFLでの試合だから新しいチャレンジになる。

とにかく戦えることが嬉しい。別に試合前にゴチャゴチャ言い合うとか、そういうことはどうでも良いから。最後の試合のデキが良くなくて、あのままのイメージを引きづってしまっている。体調はあの時とは全く違う。これで、ようやくあの時の記憶を上書きできると思うとホッとしているよ」

──ではPFLとの対抗戦でBellatorが5勝1敗と大勝したことに関して、どのように感じましたか。

「そりゃあ、嬉しかったよ。でも、その強いBellatorファイターがPFLに大挙参戦する。つまりPFLの選手が強くなるということになる」

──これまでは2カ月、3カ月間、1人の相手に集中して調整できました。そして試合が終わると休息をし、次の試合が決まるまでは対策練習でなく自身の技量を上げるトレーニングができた。PFLのシーズンフォーマットは、まるで違います。

「ハードになる。それは絶対だ。だからこそ、新しいチャレンジになるんだ。だって、これまでにやったことがないんだから。ノウハウもない。ただケージの中でフィニッシュをし、ケガをしないこと。それってこれまでと何も変わらない。フィニッシュを狙わないことはなかったし、ケガをしても構わないなんて気持ちで戦うこともなかったから。

フィニッシュが多くなるのは、ファンにとっては良いだろう。僕自身は目の前の相手に集中すること。シーズンフォーマットだからって、この先のことを考えてケージに上がるなんてことはない。4月19日のエンリケ・バルボサとの試合しか、頭にないよ。違いは試合が終わってもハンガリーに戻らず、フロリダで次の試合に備えること。それで100万ドルを狙うことができるんだ。最高だよ。凄くタフなテストになるけど、だからこそ遣り甲斐があるってもんだよ(笑)」

──では、そのバルゾラの印象を教えてください。

「経験豊かなファイターだ。UFCとBellatorで、その強さを見せてきた。良い選手──だけど、チャンピオンになるような能力はない」

──アダム・ボリッチのカムバックとニューチャレンジ、楽しみでしょうがないです。

「ありがとう。ザ・キッドは生まれ変わった。この世界でベストの1人であることを証明したい。前回の世界タイトル戦は、コンディションに問題があった。あれがアダム・ボリッチの真の姿ではない。体調さえ100パーセントなら、僕はチャンピオンになれる力が十分にある。そう皆が思える試合を、次は見せたい」

■視聴方法(予定)
4月20日(土・日本時間)
午前7時45分~U-NEXT

■ PFL2024#03対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
アンドレイ・コレシュコフ(ロシア)
マゴメド・ウマラトフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
ペドロ・カルバーリョ(ポルトガル)

<ウェルター級/5分3R>
ローガン・ストーリー(米国)
シャミル・ムサエフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ブラガ(ブラジル)
ジャスティン・ゲイジー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)
ネイマン・グレイシー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
カイ・カマカ2世(米国)

<フェザー級/5分3R>
アダム・ボリッチ(ハンガリー)
エンリケ・バルボーザ(ペルー)

<フェザー級/5分3R>
チムール・カイズリエフ(ロシア)
ブレット・ジョンズ(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ラウレアノ・エスタロポリ(アルゼンチン)
ムラッド・ラマザノフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
ドン・マッジ(南アフリカ)
ブレナン・ワード(米国)

<フェザー級/5分3R>
タイラー・ダイヤモンド(米国)
オットー・ホドリゲス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ホマン・ドゥビエンヌ(フランス)
サッド・ジーン(米国)

The post 【PFL2024#03】1年半振りの復帰はPFL、ヒザ神=アダム・ボリッジ「ザ・キッドは生まれ変わった」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o PFL   アダム・ボリッチ ガブリエル・ブラガ ジェレミー・ケネディ パトリシオ・フレイレ ビビアーノ・フェルナンデス ヘスス・ピネド ライカ 金原正徳 鈴木千裕

【Bellator CS2024#01】ジェレミー・ケネディと防衛戦。パトリシオ・フレイレ─02─「神に祈っている」

【写真】鈴木千裕へのリベンジ。その想いの強さが伝わってきた(C)MMAPLANET

22日(金・同)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナで開催されるBellator Champions Series2024#01「Belfast」でジェレミー・ケネディの挑戦を受けるBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレ・インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

サウジアラビアでのヘスス・ピネド戦、そしてガブリエル・ブラガ戦が消滅したパトリシオは4週間後のケネディ戦を承諾した。Bellator勢の大勝と、ケネディとの防衛戦。そして鈴木千裕への想いを尋ねた。

<パトリシオ・フレイレ・インタビューPart.01はコチラから>

──ガブリエル・ブラガへの想い、しっかりと理解させていただきました。と同時にPFLとBellatorの対抗戦という歴史的なイベントに参加できなかったことに関しては、どのような想いでいますか。

「最初に戦うはずだったヘスス・ピネドがケガをした。それは誰もコントロールできないことで。ガブリエルに関しても、同じだ。BellatorとPFLの歴史的な対抗戦で、新しいベルトを手にしたかった。だから、そこは残念でならない。ただ、大会前からBellatorファイターの方が、PLFの選手よりも力があることは皆分かっていたはずだ。対抗戦でBellatorが大勝したことは、思った通りの結果だった」

──そしてジェレミー・ケネディとの防衛戦が決まりました。その時は、どのような気持ちでしたか。

「大会の翌日に正式にオファーがあったんだ。俺にとって防衛戦はアダム・ボリッチ戦以来となる(2022年10月1日)。ジャレミー・ケネディは、いずれ戦うことになるファイターの1人だと思っていた。互いが、互いのことをもう理解している。そして4週間の準備期間がある。2人ともタイトル戦を戦うことは、何も問題がなかった。ただタイトル防衛をするために、この4週間を過ごす」

──オファーを了承するまで、どれぐらいの期間が必要でしたか。4週間といっても、本来は試合を終えて休む期間だったはずですし、試合に向けての練習が4週間増える。そしてサウジアラビアからブラジルに戻り、アイルランドでの試合になります。

「戦うことを決めるまで、少し時間は必要だった。チームの皆も同じだったよ。やはりショートノーティスで試合を受けたチヒロとのファイトが、ああいう結果に終わったことは皆が引っ掛かっていた。4週間では万全なキャンプができるというわけでもない。でも、戦うこと決めた今は、完全な4週間にするしかない。そしてベルトをブラジルに持って帰る」

──ピネド戦は3Rでしたが、世界戦は5回戦です。その辺りはどのように考えていますか。

「そこは5Rの方が慣れているから、戦いやすい。もう5回戦ばかり戦ってきた。3Rよりも5Rの方が、俺にとっては都合が良いよ」

──ではジェレミー・ケネディの印象を教えてください。

「良いファイターだ。レスリングができるストライカーだね。スマートな選手で、どうすれば勝てるのかが分かっている試合巧者だ。自分自身を分かっていることが、ジェレミー・ケネディの長所だろう。ただ、俺はファイトに持ち込んでヤツの想う様な試合はさせない」

──ケネディのグラップリングは、レスリングと柔術を融合させていると思います。ビビアーノ・フェルナンデス仕込みのグラップリングをどのように評価しますか。

「う~ん、俺と戦う時は寝技勝負はしてこないはずだ。言っただろう? ジャレミー・ケネディの強味は、自分を理解していることだって。ただヤツは寝技もできるよ。そして、寝技でも俺の方が上だ」

──5R戦は体力を温存しないといけない面もあり、3Rよりもより慎重になる傾向があるかと思います。そして、それはファンが求める試合内容ではない。特にファブシリオは数々の試合で一撃の凄まじさを見せつけてきました。その辺りも踏まえて、ケネディ戦ではどのような試合をファンに見せたいと考えていますか。

「とにかく勝利すること。それが一番大切だ。KOだとか、サブミッションだとか、あるいはコントロールしてだとか勝ち方は問わない。この腰にベルトが戻ってくることが重要で、そのために勝つ」

──ところで鈴木千裕選手が4月29日に金原正徳選手と防衛戦を行います。今、千裕選手にはどのような想いでいますか。

「俺はチヒロがタイトルを防衛することを神に祈っている。そして、フェザー級で誰がベストなのか証明するために、チヒロともう一度戦う。再戦は、俺にとってリベンジの場となる。必ず再戦を実現させ、リベンジを成し遂げる」

──パトリシオ、いつもインタビューに快く応じてくれてありがとうございます。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「日本のファンの皆、いつも感謝している。皆が送ってくれるメッセージは、全て読んでいる。日本に戻る時を待っていてほしい」

■視聴方法(予定)
3月23日(土・日本時間)
午前1時30分~U-NEXT

The post 【Bellator CS2024#01】ジェレミー・ケネディと防衛戦。パトリシオ・フレイレ─02─「神に祈っている」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR Bellator286 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN40   アダム・ボリッチ キック クレベル・コイケ パトリシオ・フレイレ ベラトール マウリシオ・ショーグン

【Bellator286&RIZIN40】パトリシオ・フレイレ「ボリッチの全てが見えていた。クレベルは柔術で仕留める」

【写真】威風堂々といった感のあるパトリシオの登壇だった (C)MMAPLANET

26日(水)、東京都港区の六本木ヒルズアリーナで大晦日12月31日(土)に開催されるRIZIN40の会見が行われ、RIZIN×Bellatorの対抗戦に出場するチーム・ベラトールの一員としてBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレが来日した。

同会見の1時間前、滞在先のホテルでフレイレに1日のアダム・ボリッチを相手とした王座防衛戦、そして日本での戦いについてインタビューを行った。


──これから六本木に移り、RIZIN40の会見が控えていますが、まずは今月1日にアダム・ボリッチを下した防衛戦について振り返ってもらえますか。

「あの試合は完全にドミネイトできたね。とても落ち着いて戦えたし、自分のやるべきことを完璧にこなした試合だと思っている。ベルトを家に持ち帰ることができ、そして今、日本にいる。とても幸せに感じているよ」

──それだけ完璧な試合ができた要因はどこになると考えていますか。

「まずは忍耐強く戦えたことだと思う。そして、正しいタイミングで攻めることができた。そんな風に戦えたのは、経験の違いだ。今、僕はこのスポーツで最も完璧なファイターになったと思っている」

──ボリッチの攻めが本当にしっかりと見えていました。

「マトリックスのようにね(笑)」

──完全に解読できていたと。

「アダムの全てが見えていたよ。彼は何度も跳びヒザを狙って来た。本当に危険な動きだよ。でも、思った通りの動きだった。僕も以前から使っている技の1つだし、全く問題なかったよ」

──そして冒頭でパトリシオが言われたように、今、日本にいます。

「僕は子供の頃、ミノタウロ(アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ)、ミノトゥロ(アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ)、ヴァンダレイ・シウバ、マウリシオ・ショーグン、ムリーロ・ニンジャ、アンデウソン・シウバ、パウロ・フィリョの試合を見て育った。あの頃、いつの日か彼らと同じことがしたいと思っていた。その夢が遂に叶うよ。凄くハッピーで、心の底から日本でのファイトを楽しみにしている。日本の文化、人々、全てが最高だからね」

──3年前、お兄さんのパトリッキーがRIZINで戦いました。パトリシオもすぐにでも日本で戦いたかったかと思います。今回ただ単に試合が実現するのではなく大晦日の大会でRIZINルール、リングの上でRIZINフェザー級王者のクレベル・コイケ選手との試合になります。

「クレベルは才能豊かな選手だよ。素晴らしい柔術の使い手であり、ウォリアーだ。僕と同じブラジル出身の選手で、彼のことを凄く尊敬している。でも2人のキングは要らない。このスポーツに君臨するキングは1人だけだ。そして、キングは今、君の前に座っているんだ」

──今やどれだけ優れた柔術家でも、クレベルほど柔術の技術を駆使してMMAを戦う選手は世界中を見渡してもほとんどいないかと思います。もちろん打撃でやり合うこともできるクレベルが、下になることをいとわないで戦うことをどのように思いますか。

「とても難しいことだ。クレベルのようにまさに柔術だけでMMAを戦うことは。あんな風に引き込む選手はそうはいない。でも、何も問題はない。誰だって、僕がどれだけ柔術を使いこなせるか知っているはずだよ。柔術でクレベルを仕留めることは僕にだってできる。楽しみにしてほしい」

──柔術でクレベルに勝てると?

「そういう試合になることを楽しみにしているよ。と同時にサッカーボールキック、3点ヒザを使えることが嬉しくてたまらないんだ。僕がブラジルでバーリトゥードを戦い始めた時、グラウンド状態にある相手の顔面を蹴っ飛ばし、ヒザをぶち込むというルールだった。何でもありだよ」

──さすがに頭突きまでは使っていなかったですよね(笑)。

「それはない。ルールで認められていなかったから(笑)。あくまでも僕が使うのはルールで許された攻撃だけだ」

──日本のMMAファンも本当に楽しみしていると思います。

「本当に日本で戦うことができて、嬉しい。僕の夢が叶う日、バイオレンスを楽しんで欲しい!! レッツゴー!!!」

The post 【Bellator286&RIZIN40】パトリシオ・フレイレ「ボリッチの全てが見えていた。クレベルは柔術で仕留める」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR Bellator286 MMA MMAPLANET o アダム・ボリッチ アーロン・ピコ パトリシオ・フレイレ

【Bellator286】パトリシオ・フレイレ、危なげなくボリッチを下し──次はバンタム級王座狙い?

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
パトリシオ・フレイレ(ブラジル)
Def.3-0:50-45.49-46.48-47
アダム・ボリッチ(ハンガリー)

ケージ中央のフレイレに対し、ボリッチがまず左リードフックからローを蹴る。そこにカウンターを合わせにいったフレイレは、ボリッチのヒジをかわす。ジャブを伸ばすボリッチ、右ローのフレイレの慎重な立ち上がりにブーイングが起こる。ローをチェックし、左インサイローを蹴ったボリッチの左ジャブに、左右のフックをフレイレが打つ。ボリッチは跳びヒザも左フックを受けて、背中から落ちる。すかさずバックを取ったフレイレだが、ボリッチもクラッチを剥がして離れる。直後の攻防で組んできたボリッチを投げたフレイレが、トップを取る。

ボリッチはクローズドガードで頭を引き寄せる。足を抜きに掛かる王者は、クローズドのなかでポスチャー、細かいパンチを背中やワキ腹に入れる。残り1分、レフェリーがブレイクを命じ試合がスタンドに戻ると、ボリッチが左ジャブを繰り出す。ワンツーの右を当てたフレイレは跳びヒザ、回ってかわしたボリッチの右に右フックを打ち返す。圧で王者が上回った5分だった。

2R、左ジャブから左の蹴りを見せたボリッチが、右ストレートから左フックもまだ動きが固いか。フレイレは左カーフを蹴り、右にワンツーを打ち込む。ボリッチも右ストレートを届かせるも、左ジャブを打たれる。ボリッチも右カーフを蹴り、フレイレがチェックして右をヒットする。踏込み、カウンターの反応が速いフレイレは、右ローを蹴られながらワンツーを放つ。ボリッチは左ミドルを蹴り、ジャブを伸ばす。左ローを蹴って左に回るボリッチは、待ちの姿勢の王者の懐になかなか入ることができない。と、残り40秒でローをキャッチしたフレイレがテイクダウンに成功し、トップでラウンドを戦い終えた。

3R、ジャブを伸ばすボリッチが、ボディストレートを入れる。フレイレはダブルレッグも、ボリッチが切る。それでも打撃に勢いが出てきたボリッチにテイクダウンを印象づけるクレバーな攻撃だ。ここでボリッチは跳びヒザ一閃、フレイレが足を抱えるようにしてスラム。テイクダウンを奪うと、マウントを取る。腰を押して防御するボリッチだが、足を戻すことができない。

パンチ&エルボーを受けたボリッチが暴れるが、馬乗りを続けられブリッジにバックを許す。立ち上がったボリッチは手首を掴んで、両足をフックされた状態でRNCを防御する。強引に絞めないフレイレは、着地して足払いからバックを再び取り直す。ボリッチはここでも立ち上がる。フレイレは再び足をつけると、ボリッチが体を入れ替えてケージに押し込む──ケージクリンチの攻防が続き、ラウンド終了に。

4R、ボリッチがボディストレートも、距離をつめてコンビネーションという展開には持ち込めない。カウンターの上手さで、ボリッチの積極性を排除していくフレイレはさすがに試合巧者だ。ボリッチのローに右を合わせたフレイレは、逆にローで足を流させる。ボリッチが単発の攻撃に留まるシーンが続き、その一発にもカウンターを合わされそうになる。ジャブに右のカウンターを放ったフレイレが、ボリッチのアッパーをかわしてジャブ、カーフで攻撃する。

ボリッチも覚悟を決めたようにカーフを蹴られて、ワンツーを打っていく。右カーフを入れるフレイレに対し、ボリッチが右を届かせたが威力がない。右に右を合わせ、ボリッチの組みを潰して投げを打ったフレイレがやるべきことをやり、ボリッチは思うようにならない試合展開が続いている。

最終回、まずフレイレが右カーフを蹴る。右を伸ばすボリッチが左ジャブで前に出る。左から右とケージの前で足を使うフレイレに、ボリッチがコンビで左を当てる。ケージに詰め続けることができないボリッチは、後ろ回し蹴りも距離が合っていない。ここで右アッパーを入れたフレイレ、ボリッチは大砲狙いに頼り跳びヒザをまたもテイクダウンで切り返される。

ここでも背中を取ったフレイレは、スタンドながら両足をフックする。振り落とすことができないボリッチは時間を使ってしまい、残り2分を切る。フレイレは着地して、ワンフックで胸を合わされる。櫓投げような形で初めてテイクダウンを決めたボリッチは、ハーフで抑えて肩パンチを打っていく。フィニッシュさえ許さなけえれば勝ち切れるフレイレが、スイープ狙いからスクランブル。スタンドでケージに押し込まるとジャンピングガ―ド&キムラを仕掛けて、後方に倒れ込みトップを奪い試合終了に。

ボリッチの積極性を最後まで封じ込んだフレイレが、ジャッジのスコアこそ50-45、49-46、48-47とばらつきが見られたが、3-0の判定勝ちで防衛に成功。チャンピオンは「次はアーロン・ピコを指名しようと思っていたけど、あんなことになったからどうなるか。バンタム級王座を目指すかもしれない」と勝利者インタビューで話した。


The post 【Bellator286】パトリシオ・フレイレ、危なげなくボリッチを下し──次はバンタム級王座狙い? first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR o PFL UFC アダム・ボリッチ エマニュエル・サンチェス

Bellator286:メインカード第2試合・アーロン・ピコ vs. ジェレミー・ケネディ

フェザー級。ピコ3位、ケネディ7位。

かつての超新星ピコ。しかし26歳とまだ若い。キャリア序盤は鮮烈な秒殺勝利を見せることもあれば、逆に秒殺負けもする不安定なスタイルだったが、最近はレスリングをようやく武器として使えるようになり、現在6連勝。ただし、6連勝の相手のうち、無敗だったジャスティン・ゴンザレスを除けば明らかな格下が相手で、ゴンザレス戦はキャリア唯一の判定になっている。

今回のケネディは本来4月にピコと対戦予定だったが、直前でケネディが欠場し流れていた。UFCをリリースされた後、PFLベスト4を経て2020年にBellator参戦。1勝しただけだったがランキングに入り、2戦目にはメインでパトリシオのタイトルに挑戦するアダム・ボリッチと対戦したが判定負け。しかし昨年12月にはフェザー級GPベスト4のエマニュエル・サンチェスに判定勝ちしている。

ピコパンチ出でる。ヒットし組み付いた。しかし離れる。またパンチで出るピコだが、ケネディタックル。スタンドバックに。ボディロックでテイクダウン狙い。ピコ左肩を指さしている。脱臼?ケネディ投げてテイクダウン。立ったピコだがまだスタンドバック。ケネディ引き込んでバックマウント。チョークを狙うが防いでいるピコ。しかし防ぐのみで動きがない。ゴング。

1Rケネディだが、ピコ続行できるか?インターバル中に肩を入れるセコンド…。いや肩が入ってない。開始前にドクターチェック。止めた。

ケネディのタックルで手をマットに着いたところで外れた模様。腕が上がらないまま続行しようとしていたピコだが、続けられるはずもない。セコンドも無理矢理肩を入れて続けさせようとするのはどうなのか。

カテゴリー
BELLATOR Interview MIKE MMA o   アダム・ボリッチ キック スパイク・カーライル

パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ「バンタム級王座も狙いたい」「A.J.マッキーとの3戦目もしたい」


 『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』でアダム・ボリッチを相手にフェザー級王座防衛戦を行うパトリシオ・“ピットブル”・フレイレが「この試合で防衛した後にもうひとつ防衛戦をして、それから他のベルトを獲ってチャンプ・チャンプ(2階級同時王者)になりたい。(今度はライト級ではなく)バンタム級ベルトを獲りたいと思っていますが、直面する大きな敵はスケールだ。体は大きくないけどフィジカルは強いから、どうなるか見てみないといけない」とコメント。

 アダム・ボリッチについては「グレートファイターだ。彼は前回の敗北から進化している。コンプリートファイターだと思っている。彼はサブミッションで負けたのは一度だけだし、前回の負けから大きく進化している。彼は素晴らしいキックボクサーだが、レスリングも素晴らしく、柔術もたくさん練習している。コンプリートかつ危険な存在だと思っている。彼は良いキック、良いヒザ、速いパンチを持っているので、それに注意を払わないといけない。彼の目には夢があり、自信があるように見えた。だが、それは俺も同じだ」とのこと。

 また、今大会のセミファイナルでスパイク・カーライルと対戦するA.J.マッキーについては「まだ、解決しなければならない問題が残っている。彼とはまだ終わっていない。トリロジー(3戦目)をやらなければならない。俺はそうしたい。彼がこの階級から逃げるのも無理はない。今、彼はライト級にいるが、くだらないことを言い続けている。俺はすぐにでも戦うよ」とのこと。続きを読む・・・
カテゴリー
AJ・マッキー BELLATOR Bellator286 CJ・ハミルトン LFA MMA MMAPLANET o アダム・ボリッチ アーロン・ピコ イスラム・マメドフ ウラディミール・トコフ エンリケ・バルゾラ ガジヒ・ラバダノフ ジェイジェイ・ウィルソン ジェレミー・ケネディ スパイク・カーライル スミコ・イナバ ニック・ブラウン パトリシオ・フレイレ ファリド・バシャラット フアン・アルチュレタ ベラトール ベンソン・ヘンダーソン ペドロ・カルバーリョ ランス・ギブソンJr リチャード・パレンシア

【Bellator286】Bellatorの未来予想図?! プレリミのウィルソン、ギブソンJr、パレンシア、イナバに注目!!

【写真】正念場といえるジェイジェイ・ウィルソンのウラディミール・トコフ戦 (C)BELLATOR

大会スタートが間近に迫ってきたBellator286「Pitbull vs Borics」。1日(土・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチのロングビーチ・コンベンション&エンターテイメントセンターで開催される同大会は、粒ぞろいのメインカード4試合だけでなく、これからのBellatorを占う上で非常に楽しみな選手がプレリミカードで多く見られる。

そんなプレリミ・メインは1月にベンソン・ヘンダーソンに不可解と表現しても良いスプリット判定負けを喫したイスラム・マメドフが、ニック・ブラウンと対戦するライト級マッチだ。

LFAライト級王者からベラトール入りしたブラウンは、地味目な風貌とは対照的に足関節でも一本を取れるグラップラー。レスリングではマメドフが上だからこそ、ブラウンの下になり際が気になる一戦といえる。


同じライト級ではジェイジェイ・ウィルソンが、仕切り直しの一戦でウラディミール・トコフという同じく新鋭と戦うマッチアップが見られる。

ワールドGP出場のペドロ・カルバーリョを破り、フェザー級の超新星として注目されるようになったキウイファイターだが、体が大きくなりライト級転向を決める。が、その初陣でガジヒ・ラバダノフのTD&コントロールに敗れた。

モダン柔術から、VTを想定したオールドスクール柔術の手ほどきを受け、ノーギ柔道をも取り入れたウィルソン。経験値は自身よりやや少なく、対戦相手のクオリティもやや低いトコフを相手に、簡単に下になるようでは厳しい試合となる。

さらにライト級ではデビュー以来6連勝中のランス・ギブソンJrも出場し、ドミニク・クラークと戦う。

NHB世代のランス・ギブソンを父に持ち、競技として洗練される以前──喧嘩や決闘の香りがする時代のMMAのスキルを父から受け継いだ。そんなギブソンJrだけに、そろそろもう1段階上の相手との試合が見てみたい。それゆえにしっかりとフィニッシュが求められるクラーク戦だ。

バンタム級ではLFAバンタム級王者からサークルケージに進んだリチャード・パレンシアが気になる。

キャリア10勝0敗のパレンシアが、ベラトールで勝ち切れていないCJ・ハミルトンを相手にどのようなパフォーマス&可能性を見せることが可能か。パレンシアとLFA王座を争ったアラン・バゴッソはコンテンダーシリーズでファリド・バシャラットに完敗を喫しており、ハミルトン戦は査定マッチと受け取ることもできる。トップをやりあえるという期待を見る者に抱かせる勝利が、パレンシアには必要となる。

女子ストロー級のスミコ・イナバも見逃せない。この情報化社会にあって、今も未知の日系ハワイアン戦士は、2年前のプロデビュー以来、全ての試合をベラトールで戦い4試合連続フィニッシュ勝利中だ。

今回の相手は黒星先行のナディーン・マンディアウだけに、現時点のイナバの持ち味である超アグレッシブファイトのデモンストレーションとなるのか。

■視聴方法(予定)
10月2日(土)
午前7時30分~ U-NEXT

■ Bellartor286計量結果

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]パトリシオ・フレイレ: 144.6ポンド(65.58キロ)
[挑戦者]アダム・ボリッチ: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
AJ・マッキーJr: 155.8ポンド(70.66キロ)
スパイク・カーライル: 156.6ポンド(71.03キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ: 144.6ポンド(65.58キロ)
ジェレミー・ケネディ: 145ポンド(65.77キロ)

<141ポンド契約/5分3R>
フアン・アルチュレタ: 141ポンド(63.95キロ)
エンリケ・バルゾラ: 137.4ポンド(62.22キロ)

<ライト級/5分3R>
イスラム・マメドフ: 155.2ポンド(70.39キロ)
ニック・ブラウン: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン: 156ポンド(70.76キロ)
ウラディミール・トコフ: 154.6ポンド(70.12キロ)

<ミドル級/5分3R>
カジムラット・バスタエフ: 186ポンド(84.37キロ)
ハリド・ムルタザリエフ: 185.2ポンド(84.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ: 124.8ポンド(56.6キロ)
ナディーン・マンディアウ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<フェザー級/5分3R>
ヴェベウ・アルメイダ: 144.6ポンド(65.58キロ)
ライアン・ライリー: 144ポンド(65.31キロ)

<ライト級/5分3R>
ランス・ギブソンJr: 155.4ポンド(70.48キロ)
ドミニク・クラーク: 158.2ポンド(71.75キロ)

<ライト級/5分3R>
マックス・ロスコフ: 155.4ポンド(70.48キロ)
マイク・ハメル: 155.6ポンド(70.57キロ)

<バンタム級/5分3R>
リチャード・パレンシア: 136ポンド(61.69キロ)
CJ・ハミルトン: 135.2ポンド(61.32キロ)

<バンタム級/5分3R>
ボビー・セロニオ3世: 136ポンド(61.69キロ)
ミゲール・ペインバート: 131ポンド(59.42キロ)

<ライト級/5分3R>
ケオニ・ディッグス: 155.6ポンド(70.57キロ)
ヒカルド・セイシャス: 156ポンド(70.76キロ)

The post 【Bellator286】Bellatorの未来予想図?! プレリミのウィルソン、ギブソンJr、パレンシア、イナバに注目!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR Bellator286 MIKE MMA o ONE YouTube   アダム・ボリッチ アーロン・ピコ ジェレミー・ケネディ スパイク・カーライル フアン・アルチュレタ

『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』前日計量動画/スパイク・カーライルが体重超過


MAIN CARD (Showtime 10 p.m. ET)

・Champ Patricio Freire (144.6) vs. Adam Borics (145) – for featherweight title
・Spike Carlyle (156.6)* vs. A.J. McKee (155.8)
・Jeremy Kennedy (145) vs. Aaron Pico (144.6)
・Juan Archuleta (141) vs. Enrique Barzola (137.4) – 141-pound contract weight fight

PRELIMINARY CARD (MMA Junkie 7 p.m. ET)

・Nick Browne (156) vs. Islam Mamedov (155.2)
・Vladimir Tokov (154.6) vs. Jay Jay Wilson (156)
・Khadzhimurat Bestaev (185.2) vs. Khalid Murtazaliev (186)
・Sumiko Inaba (124.8) vs. Nadine Mandiau (125.8)
・Weber Almeida (144.6) vs. Ryan Lilley (144)
・Dominic Clark (158.2)* vs. Lance Gibson (155.4)
・Mike Hamel (155.6) vs. Max Rohskopf (155.4)
・Cee Jay Hamilton (135.2) vs. Richard Palencia (136)
・Keoni Diggs (155.6) vs. Ricardo Seixas (156)
・Miguel Peimbert (131.8) vs. Bobby Seronio III (136)

 『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』前日計量結果。メインカードではスパイク・カーライルが156.6ポンドと0.6ポンドオーバー、プレリミナリーカードではドミニク・クラークが158.2ポンドと2.2ポンドオーバー。共に出場給の一部を譲渡し試合は行われます。




 前日計量動画。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ vs. アダム・ボリッチは11人全員フレイレ支持。

・A.J.マッキー vs. スパイク・カーライルは11人全員マッキー支持。

・アーロン・ピコ vs. ジェレミー・ケネディはピコ支持10人、ケネディ支持1人。

・フアン・アルチュレタ vs. エンリケ・バルゾーラはアルチュレタ支持8人、バルゾーラ支持3人。続きを読む・・・
カテゴリー
AJ・マッキー BELLATOR Bellator286 CJ・ハミルトン MMA MMAPLANET o RIZIN   アダム・ボリッチ アーロン・ピコ イスラム・マメドフ エンリケ・バルゾラ ジェイジェイ・ウィルソン ジェレミー・ケネディ ジャスティン・ゴンザレス スパイク・カーライル スミコ・イナバ パトリシオ・フレイレ フアン・アルチュレタ ランス・ギブソンJr リチャード・パレンシア

【Bellator286】計量終了 充実のメインカード。アーロン・ピコ✖ジェレミー・ケネディは見逃し無用

【写真】タイトルマッチもそうだが、ピコ✖ケネディはマストウォッチだ(C)BELLATOR

1日(土・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチのロングビーチ・コンベンション&エンターテイメントセンターで開催されるBellator286「Pitbull vs Borics」の計量が9月30日(金・同)に行われた。

メインはイベント名にあるように王者パトリシオ・フレイレにアダム・ボリッチが挑むBellator世界フェザー級選手権試合。チャンピオンが144.6ポンド、挑戦者が145ポンドで計量を終え、セレモニアル計量でのフェイスオフではしっかりと握手を交わした。

改めて両者が並ぶと、身長差が浮き彫りとなっているが、それ故にパトリシオがレベルチェンジで組みやすいのか。そのタイミングでヒザ神のヒザ蹴りが炸裂するのか──非常に楽しみだ。


今大会は前フェザー級王者のAJ・マッキーJrがライト級でRIZINでも活躍したスパイク・カーライルと対戦するが、そのカーライルの計量失敗でキャッチウェイト戦で戦うこととなった。

また当初の予定ではバンタム級戦だったフアン・アルチュレタ:✖ エンリケ・バルゾラの一番もファイトウィークになり 141ポンド契約に変更されている。

141ポンド丁度だったアルチュレタと、137.4ポンドだったバルゾラ。この計量結果からみても体重を落とせない状況に陥っていたのはアルチュレタだったことは明白だ。そんな両者もしっかりと手を合わせてステージを後にしている。

粒ぞろいのメインカードにあって、マニア垂涎のマッチアップはアーロン・ピコ✖ジェレミー・ケネディのフェザー級マッチといえる。

殴って良し、倒して良し。MMAファイターとして理想的に各局面での地力が高いピコだが、なぜかMMAとしては穴があるのか手痛い黒星を喫することが多かった。そんな穴を埋めるべき、ジャクソン&ウィンクMMAで再生されたピコは、フィニッシャーの側面を残したまま、レスリング軸の手堅さを見せるようになり現在6連勝中だ。

特にジャスティン・ゴンザレス戦のゲームのまとめ方は、本来の意味でピコらしさを封印したことで、彼が上位陣に再び挑む状況にあることを知らしめた。

そんななかでのミスター・ウェルランディッドと呼んでも過言でないケネディとの一戦は見逃せない。もともとケネディも殴ってKO、テイクダウンからパウンドアウト、さらに一本勝ちができるオールラウンダーだ。とはいえ、ピコと比べると一つのエレメントでの強さは見劣りする。

とはいえ、全ての要素を混ぜ合わせた──結合ではなく、融合というべきMMAの完成度の高さではケネディはピコを上回る。特に、そのねちっこい展開における耐久性の高さがケネディの17勝3敗という戦績を支えている。

ピコとしては、タイトル戦線に名乗りを挙げるには、このタイプのファイターに勝利することが必須。もちろんハイライトリール的なKO勝ちも可能だが、そこに至るプロセスが打撃と組みの両面で、精神面も含め虚と実を交えた総合力争いであれば、ピコのMMAファイターとしての完成度はさらに上がる。

真のトップへの最後の一里塚に対し、ピコがどのようなMMAを仕掛けるのか、見極めたい。そんな両者、セレモニアル・フェイスオフの時点になってなお上背で優るケネディよりも、ピコの方が目の周囲がくぼんでおり、ハードな減量がなされたことが想像できる。ピコ✖ケネディは減量、リカバリー、戦術、技術、精神力、全てが問われるインディヴィジュアル総力戦だ。

■視聴方法(予定)
10月2日(日)
午前7時30分~ U-NEXT

■ Bellartor286計量結果

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]パトリシオ・フレイレ: 144.6ポンド(65.58キロ)
[挑戦者]アダム・ボリッチ: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
AJ・マッキーJr: 155.8ポンド(70.66キロ)
スパイク・カーライル: 156.6ポンド(71.03キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ: 144.6ポンド(65.58キロ)
ジェレミー・ケネディ: 145ポンド(65.77キロ)

<141ポンド契約/5分3R>
フアン・アルチュレタ: 141ポンド(63.95キロ)
エンリケ・バルゾラ: 137.4ポンド(62.22キロ)

<ライト級/5分3R>
イスラム・マメドフ: 155.2ポンド(70.39キロ)
ニック・ブラウン: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン: 156ポンド(70.76キロ)
ウラディミール・トコフ: 154.6ポンド(70.12キロ)

<ミドル級/5分3R>
カジムラット・バスタエフ: 186ポンド(84.37キロ)
ハリド・ムルタザリエフ: 185.2ポンド(84.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ: 124.8ポンド(56.6キロ)
ナディーン・マンディアウ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<フェザー級/5分3R>
ヴェベウ・アルメイダ: 144.6ポンド(65.58キロ)
ライアン・ライリー: 144ポンド(65.31キロ)

<ライト級/5分3R>
ランス・ギブソンJr: 155.4ポンド(70.48キロ)
ドミニク・クラーク: 158.2ポンド(71.75キロ)

<ライト級/5分3R>
マックス・ロスコフ: 155.4ポンド(70.48キロ)
マイク・ハメル: 155.6ポンド(70.57キロ)

<バンタム級/5分3R>
リチャード・パレンシア: 136ポンド(61.69キロ)
CJ・ハミルトン: 135.2ポンド(61.32キロ)

<バンタム級/5分3R>
ボビー・セロニオ3世: 136ポンド(61.69キロ)
ミゲール・ペインバート: 131ポンド(59.42キロ)

<ライト級/5分3R>
ケオニ・ディッグス: 155.6ポンド(70.57キロ)
ヒカルド・セイシャス: 156ポンド(70.76キロ)

The post 【Bellator286】計量終了 充実のメインカード。アーロン・ピコ✖ジェレミー・ケネディは見逃し無用 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR Bellator286 F1 o ONE UFC   アダム・ボリッチ アーロン・ピコ ジェレミー・ケネディ フアン・アルチュレタ 堀口恭司

『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』オッズ/視聴方法/見どころ

KAMINOGE 130


 5Dimesの『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』メインカードのオッズを紹介。

▼Bellatorフェザー級タイトルマッチ/5分5R
パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ-145(1.69倍)
アダム・ボリッチ+125(2.25倍)


▼ライト級/5分3R
A.J.マッキー-420(1.24倍)
スパイク・カーライル+335(4.35倍)


▼フェザー級/5分3R
アーロン・ピコ-700(1.14倍)
ジェレミー・ケネディ+500(6.00倍)


▼バンタム級/5分3R
フアン・アルチュレタ+105(2.05倍)
エンリケ・バルゾーラ-125(1.80倍)



 日本ではU-NEXT独占配信。プレリミナリーカードは日本時間10月2日午前8時開始、メインカードは午前11時開始。『UFC Fight Night 211: Dern vs. Yan』と若干被ります。続きを読む・・・