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【RIZIN48】井上直樹とバンタム級王座決定戦、キム・スーチョル「距離を潰し、攪乱することが一番大事」

【写真】一心不乱にミット、パッド、スパーリング相手に向かっていくキム・スーチョル、3時間動き続けた(C)MMAPLANET

29日(日)、埼玉県のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN48で、キム・スーチョルが井上直樹とRIZINバンタム級王座決定戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

ゲーム好きは日本のファンには浸透した。その裏でMMAの強さとは裏腹に、脆い人間性があったキム・スーチョル。2017年末の引退宣言と長期離脱にこそ、彼の陰陽──強さと脆さが表裏一体であったことが分かる。

そんなスーチョルを支えた内助の功と、自己啓発。そして自身を律する精神性が、RIZIN王座獲得直前という状況まで彼を引き上げた。MMAPPLANETでは本人、師匠、兄弟子を現地取材──3度のインタビューに分けて、キム・スーチョルを解剖したい。

第1回はキム・スーチョル自身が、今の強さと充実した人生を振り返る。


何年振りか、練習中に泣かされていますね(苦笑)

──1カ月後に井上直樹選手とRIZIN王座決定戦を戦いますが、今の調子の方はいかがでしょうか。

「練習がハードなので、体は疲れているのですが日程的にも大丈夫なように頑張っています」

──今日のスパーリングもハードでしたが、MMAのスパーリングはどれぐらいの間隔で行っているのですか。

「週に2、3回。3回ぐらいはやっていると思います」

──3度もあの打撃有りのスパーリングを!!

「かなり疲れています(苦笑)」

──トレーニングメニューは誰と考えているのですか。

「一応、ジョン・ムンホン代表が創ってくれています。代表が自分の状態を見て『そろそろ限界だな』と思われると、そこからさらに追い込まれています」

──体力的に相当に追い込まれる練習が控えているのですね。

「そうですね。今日も練習前から表情が暗かったのは『今日は死ぬな』って思っていたからでした(苦笑)。しんどい練習が続くから、しっかりしないとダメだと自らを鼓舞しました。精神的には追い込まれています」

──今日のスパーは打撃が多かったですが、MMAの経験値が高い選手とMMA全般のスパーリングを行うことは?

「できるだけ多くしたいと思っています。今日のようなスパーリングを始めて4週目に入っていますが、これからも続きます」

──Road gymウォンジュのスパーリングパートナーは、いつも今日と同じ顔触れなのですか。

「いつも同じではないですが、週に1、2度は今日の選手とやっています。彼ら以外にも他の地域、外国から来た人ともスパーリングをしようと思っています」

──この試合に向けて練習は、ほぼRoad gymウォンジュで行っている感じでしょうか。

「Road gymウォンジュが中心ですが、イ・ユンジュン監督の下に黒帯柔術家が4人いるので彼らとも週に10ラウンド以上のスパーリングをしていて、そこも厳しいスパーリングになっています」

──イ・ユンジュンさんのところ、つまりRoad gymロデオを拠点とするTeam AOMでの練習のために週に1度ソウルのアックジョンに行っているということですね。

「週に1度、寝技の練習をするのですが黒帯が多いので……シャークタンクのようになっています」

──獰猛なサメの生き残り合戦だと(苦笑)。イ・ユンジュン監督ともスパーリングを?

「ハイ。グラウンドで追い込まれた状態で、イ・ユンジュン監督とは打撃のスパーリングをして、食らっています(笑)。何年振りか、練習中に泣かされていますね(苦笑)」

──イ・ユンジュン監督……今も強いですか。

「まだバリバリの現役です(笑)」

──あの優しげなイ・ユンジュンも指導になると鬼コーチになると?

「自分だけにかもしれないですが、結構厳しいです(笑)。他の選手には厳しくないですが、自分にだけは厳しい叱責があります」

──それは古くからの仲だからでしょうか。

「中島太一選手に勝った(4月29日)後、ジョン・ムンホン代表とイ・ユンジュン監督に3時間ぐらい怒られ続けました。今も怒られ続けています」

──2人とも、そこまで追い込んでもスーチョル選手はやり抜くと思っているからではないですか。

「きっと2人のなかでどこまで戦えるのか設定を設けていて、その基準を満たさないと精神が擦り切れるまで怒られます」

──イ・ユンジュン監督はMMAを続けることができていれば、韓国でも最高のファイターになっていたと思います。彼の知識というのは、作戦面でもスーチョル選手の力になっているのでしょうか。

「KO率が高くなったのは、全てイ・ユンジュン監督のお陰です。ただ、監督は子供が生まれたばかりで次の試合はコーナーについてもらえないんです。残念なんですけど、しょうがないと思っています」

──イ・ユンジュン監督が来日できないことに不安を感じることは?

「ぶっちゃけ不安です。アハハハハハ。でも、こういう機会こそ自分の真価が問われる時だと思います」

トラクターは田んぼで稲作をするための乗り物

──このところ、インタビューの受け答えが本当にしっかりとしてきたスーチョル選手ですが、練習や試合の話になるとトーンが以前に戻ってしまいますね(笑)。

「今日の練習のように、ジョン・ムンホン代表がスパーリングの途中で怒鳴り始めると、なんでこんなにできないんだろうと落ち込みます。そこを解決するために、読書をするようにしています。最近は神田昌典の本がお気に入りで、たくさん読んでいるのですが、読書は自分を落ち着かせるために一番適していると思います」

──試合前になると不安を感じたり、感情にブレが生じしますか。

「自分は人間とは生きている間は、ずっとストレスと戦い続けると思っています。ストレスを解消するために瞑想とか、勉強や読書をしています。そうすることができていなかったら、今のキム・スーチョルは存在していないです。

正直なところ、最近の自分は収入が凄く増えていて感謝しています。その収入とともに、今の自分があるのは妻の内助の功があるからです。それとチームのサポートです。妻、チームに続いて読書や瞑想が自分の人生に欠かせないです」

──そのような状況で、RIZINのタイトル戦のオファーがあった時はどのように思いましたか。

「自分はやるべきことのリストを創っています。このタイトル戦が決まる前に、2024年にRIZINのチャンピオンになるとリストに書いていたんです。そして自分で書いた言葉を1日に100回、1000回と読み続けてきました。それぐらいの気持ちでいたので、RIZINからオファーが来た時には『やっと来たか』という想いでいっぱいになり、本当に嬉しかったです」

──そこまでするのは、自己暗示を掛けているということでもあるのでしょうか。

「書き続け、読み続けているのは自分の人生の目的を明確にするためです。例えばトラクターは田んぼで稲作をするための乗り物で、道路を走るためではないですよね。自分も目的を忘れず、常に目的に進む為にメモをして、常に考え、俺はこういう人生を生きて行くんだと、自分に言い聞かせています」

──続けることで、気持ちがより固まるということはありますか。

「周波数を合わせてラジオを聞くように、自分の意識を一点集中させています。自分の目標はただ2024年中にRIZINのチャンピオンになることなんです」

自分が井上選手より強いというより、自分の強味は井上選手に得意な形にさせないで戦うこと

──改めて井上直樹選手の印象を教えてください。

「若いのに、何でもできる選手です。リーチが長くて、スタミナもある。経験豊富なウェルランダ―ですね」

──打撃の距離を創るのが上手いという印象があります。

「井上選手は確かに距離を取るのに長けています。ただし、そこを気にしすぎると自分の体が反応し辛くなります。実はもう、それを崩す方法も見つけていますし、潰すこともできます。井上選手のやりたいことをさせないよう戦うことも十分に可能だと思っています」

──それは練習で確認できたように圧を掛けて、動き続けて手を出し続けることに関係していますか。

「井上選手の距離を潰し、攪乱することが一番大事だと思います。今日のスパーリングでも、自分と相手が互いの距離を取ることをシミュレーションしていていました。その状況で、どう制圧していくのかを。自分の好きな(堀口)恭司選手、扇久保(博正)さん、デメトリウス・ジョンソンの動きを参考にしています。

そのために自分が好きな選手を参考にして空手やボクシング、ムエタイと全て融合した複雑な動きを見せようと思います」

──構えた時の手の位置、ここにも工夫が表れているかと思いました。

「今言った選手たちの動きを真似して、自分だけのスタイルを創るよう努力しています。そのプロセスにある間は体力的には厳しいですが、同時に凄く楽しめています」

──井上選手の動きで、最も警戒するのはどこになりますか。

「打撃を使ってもスタミナが落ちないところです。そこは気を付けないといけないですし、加えてバックを取るのが上手いです。しっかりと時間を掛けて、井上選手の戦いをさせないよう対策をしてきたので不安が半分、自信が半分です」

──ここだけは井上選手に負けないという部分は、どこに持っていますか。

「自分が井上選手より強いというより、自分の強味は井上選手に得意な形にさせないで戦うこと。その自信がつきました」

──なるほどです。ところで日本でのタイトル戦はデビュー戦以来かと思います。

「そうです。あの時以来、初めてです」

──大阪の小会場でデビューをして、何万人という観衆の前でタイトル戦を戦う。そんな未来がやってくると思っていましたか。

「ジョン・ムンホン館長も『中学生のキム・スーチョルと今のキム・スーチョルもあまり変わらない』と言っていましたが、その通りです。一つだけ言えることは、自分はこの仕事がメチャクチャ好きだということです」

──日本ではスーチョルがニンテンドースイッチをいつ買ってもらえるのかという話題になります。その自信の程は?

「それが話題になるんですか(笑)。ニンテンドースイッチ本体だけでなく、やりたいゲーム・リストがあるんです。その全てを妻の財布から取り出す自信もあります」

──とはいえ井上直樹選手という強豪とのタイトル戦を終えると、1カ月後にはROAD FCグローバル63キロ級トーナメントの準決勝が控えています。このトーナメントに関しては、どのような想いを持っているのでしょうか。

「Road FCのトーナメント戦のことは、今は考えないようにしています。RIZINのベルトを巻いてからの楽しみとし、同時に心配しようと思います。ROAD FCのタイトルのことは、RIZINのタイトルを取った後で考えます」

──そこを考えると、タイトルマッチに集中できなくなる?

「周波数を間違えた所に合わせると音がちゃんと聞こえないですよね。自分が目指す目標も見えなくなります。目指した周波数の音をちゃんと出して、その後、次の周波数に早く合わせて次の音を聞くことが大事だと思います」

──では最後に改めて、井上選手とのタイトル戦の意気込みをお願いします。

「日本のファンの皆さんには感謝の気持ちしかありません。でも自分はそんなに大した人間でもありません。自分のことを実物以上に評価してくださる人たちがたくさんいます。日本のファンの皆さんが、自分のことを本当に高く評価してくださってくれて心より感謝しています。

自分は日本のファンに恩があります。今回は死ぬつもりで試合をするので、見届けてください。カムサハムニダ(ありがとうございます)」


■RIZIN48視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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【ONE FF81】ムエタイルール4戦目へ、小笠原瑛作「ベルトを目指せる選手だというところを見せたい」

27日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催される「ONE Friday Fights 81」にて小笠原瑛作がリッティデット・ソー・ソンマイと対戦する。
text by Takumi Nakamura

昨年8月のONE初参戦から約1年、小笠原はONE Friday Fights(ONE FF)で3試合を戦い、2勝(1KO)1敗と勝ち越している。また日本で主戦場になっているKNOCKOUTでもMMAグローブでのムエタイルールで2戦1勝1敗の成績を残しており、MMAグローブで戦うムエタイルール=ONEムエタイの先駆者と言ってもいいキャリアを積んでいる。

今回は武尊、秋元皓貴、陽勇の日本人3選手がキックルールで参戦する中、小笠原はムエタイルールで結果を残し、ONE王座への道を切り拓こうとしている。


――試合まで6日となりましたが、タイに入るのはいつですか。(取材日は9月22日)

「24日、火曜日の夜に入る予定です。ONE FF(ONE Friday Fights)は自分の試合で3回、仲間のセコンドで1回、合計4回行っているので、どういう流れで試合を迎えるかは分かっているし、試合までの調整にも慣れてきました」

――小笠原選手は昨年8月からONEに参戦していますが、大会の盛り上がりは感じていますか。

「そうですね。試合では負けてしまったんですけど、昨年末の大会(12.22ONE FF46)はテントポールと呼ばれるビッグマッチで、かなり盛り上がっているなと思いました」

――今回も昨年12月と同じテントポール大会ですが、こういった大会で試合できることはうれしいですか。

「他の時期・大会のオファーもあったんですけど、自分としては注目度の高い大会で目立って、最短距離でベルトに近づくことがベストだと思っていたので、この大会で試合が決まってうれしいですね」

――小笠原選手は昨年11月・12月と連敗していて、そこから今年4月・6月と連勝しています。連敗脱出となった4月ONE FF60でのソーンスックノーイ・FAグループ戦はプレッシャーもありましたか。

「正直、去年後半に連敗した時は、もう格闘技をやめようかなぐらい落ち込んでいました。そこから今年一発目の試合、4月のソーンスックノーイ戦は本当にプレッシャーもありました。でもそこをまた乗り越えられることが出来て、自分の中ではすごく大きな経験になったし、今は自分のために格闘技をやれているというか、今までキックボクシングやムエタイをやってきて、今が1番『この競技が楽しい!』と思ってできている時期かもしれないです」

――経験を積むという意味では3分3Rフルラウンド戦って勝ち切ったこともよかったのではないですか。

「やっぱりトップファイター同士の試合になると、倒しきるということが難しくなるんですけど、そのなかでもしっかり勝つことは大事で、倒すだけじゃなくて勝つために頭を切り替えることも必要です。そういう部分は今までの自分になかった部分で、成長できたかなと思います」

――6月のKNOCKOUT代々木大会ではONEの常連ファイターでもあるデーングリアングライ・シンマーウィンとの対戦でした。(小笠原の判定勝利)

「あの試合は4月からの継続という意味ではないですけど、 4月・6月と繋がって出来たところはすごい良かったですね。過去に自分が勝ったり負けたりしているムエタイ選手たちがONEでいい試合をしてボーナスをもらったり、チャンピオンレベルの選手と絡んでいる姿を見ると、自分の実力がどういうレベルなのかも分かりますし、6月に対戦したデーングリアングライはONEで名前がある選手でしたけど、そこと比べて自分のレベルが劣っているとは思わなかったし、そこで勝ち切れたことも自信になりました」

――また小笠原選手はONE参戦以降、MMAグローブでしか試合をしていないんですよね。

「そうなんですよね。最初は何がなんだか分からない感じMMAグローブで試合をやっていた部分もあったんですけど、試合と練習を繰り返すうちに、小さいグローブの特徴、戦い方の変化、気を付けなければいけないポイント……自分の中でしっくり来るようになりましたね」

――普段の練習でもMMAグローブがメインなのですか。

「その時々で使い分けていますね。MMAグローブは拳の負担が大きいので、例えば試合で拳を痛めてしまったら、拳を守るために通常のボクシンググローブでミット打ちをやって、対人練習で軽くMMAグローブを使って試合をイメージして…ですね」

――今回対戦するリッティデットにはどんな印象を持っていますか。

「身長は僕よりちょっと大きくて、パンチも伸びてくるし、蹴りも伸びてくる。上手い選手だけど気持ちが強いファイターなんで、打ち合って倒すこともあれば倒されることもあるみたいな。そういう強引さもあるファイターだなと思います。決して楽な相手ではないし、思っている以上に強い選手だと思っています」

――試合映像を見ても勝っても負けても面白い試合をする、いわゆるONEらしい選手だなと思いました。

「そうですよね。盛り上がるファイトをするなという感じがあります」

――ONE FFにはリッティデットクラスの選手がゴロゴロいるわけで、ここを勝ち抜いていかなければいけません。どんな試合で勝ちたいと思っていますか。

「相手の長い距離の攻撃をしっかりディフェンスして、自分がもらわないことを第一に考えて、その中で攻撃を合わせて、どこかのタイミングでいい攻撃を当てて倒せればいいなと思っています」

――例えば一か八かの打ち合いではなく、ちゃんと攻防して勝ちたいですか。

「言い方は難しいですけど、パンチをブンブン振り回して当たったらラッキーみたいな試合をしていたら、自分が目指すところにはいけないと思います。僕はもっと高いレベルの試合をして、ONEのベルトを巻くことが目標なので、そこに繋げる道筋を作るのであれば一発狙いみたいな戦い方は考えてないです」

――6月のデーングリアングライ戦の際にはKNOCKOUTの山口元気代表が「(小笠原)本人がONE王者になりたいと希望している。KNOCKOUTとしてもONEに快く送り出したい」と小笠原選手のONE王座への挑戦をバックアップする姿勢を見せていました。そこは小笠原選手にとっても大きかったのではないですか。

「そこは本当に大きいですね。僕はずっとKNOCKOUTを主戦場にしていて、KNOCKOUTを大きくしたいという気持ちを持って戦ってきました。その一方で心の片隅のどこかには、世界最強の選手たちがゴロゴロいる場所でベルトを獲りたい気持ちもあったと思います。そういう気持ちもあったなかで山口さんから『ONEのベルトを獲りに行ってこい』と背中を押していただいて、そこで自分の目標や目指すものがはっきりして、自分がやりたいことをやらせてもらっている感じがあります」

――小笠原選手も50戦以上やってきて、どこに目標を置くかを悩んでいた部分もあったかと思います。

「KNOCKOUTを大きくするという目標を作って、実際にKNOCKOUTは大きくなっているし、盛り上がってはいるんだけど、じゃあどこがゴールなのかと言われると、明確に見えない部分があるわけじゃないですか。もしかしたら武尊選手もそうだったのかなと思うことがあって、武尊選手もK-1を大きくしようと思って試合をしていて、その目標は徐々に叶っていったと思うんですけど、一格闘家としてのゴールというか、目的地が定まっていないと、どうしてもモヤモヤしてしまう部分はあると思うんです。そこで武尊選手はONEのベルトという目標があって、僕自身も今そこを目指して戦っている。やっぱりそこがはっきりしたことは本当に大きいです」

――昨年8月にONEに初参戦&MMAグローブの試合に初挑戦した時はここまで広がるとは思っていなかったですよね。

「本当にそうですね。去年連敗した時に辞めなくて良かったなと思います」

――ONEに参戦する選手も増えていますが、ムエタイルールでは小笠原選手が第一人者と言ってもいい位置にいると思います。

「ONE FFは毎週大会があって、日本人選手が出るチャンスも増えていますけど、ONEのスタッフはすごく格闘技のことを知っていて、僕のことも評価してくれているんだなと思います。僕はずっとタイ人と試合が組まれていて、タイ以外の外国人選手を当てられるのとは意味合いが違うと思っているし、求められているものも違うと思っています。これからもしっかりベルトに向かって、確実に勝ち続けていくことが大事かなと思います。自分がONEでベルトを目指せる選手だというところを見せていきたいです」

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【RIZIN48】新井丈と対戦、ズールー=TUF24で競演「オウギクボと一緒に練習をして技術交流をしたい」

【写真】くっきり二重のズールー。ストライカーという触れ込みだが、インタビューではレスリングに精通していることが伺えた (C)RIZIN FF

29日(日)、埼玉県のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN48で、南アフリカからエンガジムーロ・ズールーが初来日を果たし新井丈と対戦する。
Text by Manabu Takashima

南アフリカ、いやアフリカ大陸#01ショーといえるEFC Worldwideでフライ級とバンタム級を制したズールーと修斗でストロー級とフライ級を制した新井の対戦。そのズールーは2016年に世界中のローカルプロモーションからフライ級王座が一同に会したTUFシーズン24に参加し、扇久保博正と対戦している。

戦ってなお友情を育み、扇久保を尊敬し──あの日の敗北を払拭したいという想いを持つズールーは初めてのリングでのMMA、そしてRIZINルールでの戦いに興奮を隠せずにいた。


ケージレスリングより、ピュアレスリングが大切になってくる

──約2週間後に日本で新井丈選手と対戦します。今の気持ちを教えてください(※取材は17日に行われた)。

「日本を初めて訪れることに凄くワクワクしているし、最高の気分だよ。加えて、初めてリングでMMAの試合をすることが楽しみでならない」

──MMAの試合が初めてということは、他のルールではリングの経験があるということでしょうか。

「そうだよ。MMAでは初めてだけどムエタイとK-1はリングで戦ってきたからね」

──リングとケージは別モノという見方もできます。今回の試合に向けてどのような調整を行ってきましたか。

「ずっとボクシングはリングで練習をしてきているから、その辺りの知識は持っているつもりだ。もちろん、金網がないことで押し込んでからの逃げ方などは違ってくるから、ケージとリングでは違う技術や作戦が必要になっている。それでも、どうすればリングで対戦相手をコントロールできるかは分かっているよ」

──90度のコーナーがあるリングと、ケージでは距離の取り方なども違ってくるかと思います。

「そこに関しては、問題ないよ。僕の方がプレッシャーをかける方だから、下がる相手はコーナーに詰めることができる。だからリングでの試合は僕にアドバンテージが与えられるわけで、相手にはディスアドバンテージでしかない」

──では組みの展開になると、ロープが使われているリングでの戦いはどうなると予想していますか。

「レスリングはレスリングだ。ケージでないなら、壁が使えない。そのつもりで戦えば良い。つまり、普通にレスリングをすれば良いんだ。金網があればレスラーはプレッシャーを掛けやすい。リングだと、レスリングではなくK-1のプレッシャーの掛け方で構わなくなる。

ボディロックが取りやすくなる? そうだね、組む方はケージと比べると腕を自由に動かすことができる。ただ、組まれた方も腰の使い方がケージの時よりも楽になる。つまりロープはあっても、ピュアレスリングと同じ技術になるんだ。ケージレスリングより、ピュアレスリングが大切になってくる」

──ではRIZINルールも初めてだと思います。このルールセットにはどのような印象を持っていますか。

「エルボーとニーが好きなので、ヒザをグラウンドで使う機会がやってくることを願っている(笑)。グラウンドでのヒザが認められていることは、リングと同様に僕にとってアドバンテージになる。これまでテイクダウンを奪っても、ヒザはボディにしか打てなかった。それが頭部、顔面に入れることができるんだから。

これまで戦って来たルールでは、それが可能なポジションでも使うことが許されていなかった。でも、次の試合は違う。凄く楽しみだ」

──ところで2016年のTUF以降、ずっと南アフリカで戦ってきました。南アフリカの選手はズールーと同じEFC World Wideでキャリアを積みUFCやONE、そして中東に旅立っていくケースが多いですが、母国に留まっていたのは何か理由があったのでしょうか。

「まあ南アフリアで戦い続けてきたことは、不運だったかもしれない。でも、英国、ブラジル、ジンバブエという国外の選手との試合も経験してきた。それ以前にカンボジアでMMAを2試合戦い、タイで1度ムエタイの試合を戦ったこともある。僕への応援がない環境でも戦ってきているからね。

確かに母国で戦うのと、そうでない試合は違う。でも、それが問題になることはない。試合場に上がり、やるべきことを遂行する。それだけだよ。結果、ファンが僕の試合を気に入ってくれると最高だ。何より世界でも有数の団体の1つであるRIZINで戦えるんだ。この力を見せつけるよ。そして、ずっとRIZINで戦い続けてチャンクーラを手にし続けたい」

──チャンク―ラ?

「マネーのことだよ(笑)。RIZINで戦うことでチャンクーラを稼ぎ、日本の文化に触れることもできる。この機会を手にすることができて、とても嬉しい」

──その日本のMMAに関して、どのような印象を持っていたのでしょうか。

「日本のMMAもそうだけど、日本の文化に興味があった。日本の人々を尊敬しているし、日本でどんな経験ができるのか凄く期待しているんだ。僕自身、極真空手を習って成長してきたからね」

──そうなのですかっ!!

「そうなんだよ。茶帯を巻いていた。極真時代は1度のトーナメントで、26試合も勝ち抜かいといけないなんてことも経験したよ」

──!!!

「極真空手から学んだことは本当に多い。その極真は日本生まれだから、日本の文化に興味を持ち続けてきたんだよ。マスター・マス・オーヤマの教えが僕の根底にはあるから」

──ところで南アフリカの治安の悪さは、日本にも伝わっています。そういうなかで生まれ育っていると、試合でも危機管理能力が発達するということはありますか。

「残念なことに南アフリカはどこが安全で、どこが危険か分かっていないと本当に危ない。でも素晴らしいところもあるんだけどね……。そのような国の状況とファイトを比較することはできない。僕自身が荒れた地域の出身であるからこそ、リングの上と一緒にはできないんだ。

それこそ日本のような治安の良い国からでも、RIZINのビッグスターの1人でThe Ultimate Fighterで活躍したヒロマサ・オウギクボのような選手が生まれているじゃないか。本当に心穏やかで、礼儀正しい人物だった。凄くフレンドリーで、僕は彼と戦ったけど心の底から尊敬している。

オウギクボとは言葉がちゃんと通じ合ったことはない。彼はTUFに出ていた全員とコミュニケーションを取るのに苦労をしていた。でも、言葉じゃない。彼の佇まいで、どういう人間なのかは伝わる。僕らは戦い、オウギクボは2Rに僕をRNCで仕留めた。でも、戦ったあとでも僕らはカタコトの言葉で意思を伝えあい、友情を育んだ」

最高の勝者に自分がなれると思っている

──実は扇久保選手のことは、後ほどお伺いしようと思っていたのですが、ズールーから話してくれましたね。それだけの関係にあったことが伝わってきます。と同時にRIZINのフライ級で戦うということは、どこかで扇久保選手にリベンジをしたいという気持ちが残っているのではないでしょうか。

「もちろん、僕はファイターだから敗北は払拭したい。リベンジの機会があれば、そうしたいよ。でもそれは何も僕らの間にパーソナルな問題があったからではないことだけは言っておきたい。実際に試合後も、彼は僕にアドバイスをしてくれた。僕も同じようにオウギクボの役に立てるならと助言もした。僕らは心が通じ合っていた。戦っても敵対関係になるようなことは一切なかったよ。

今でも日本に行った時に、オウギクボと一緒に練習をして技術交流をしたいと思っている。それができれば、本当に光栄だ」

──その扇久保選手はRIIZNフライ級を世界最高のクラスにしたいという目標を持っています。そうなると実際に戦うライバルであっても、夢を叶える同志になるわけですね。

「それは今、知ったことだから……何て言えば良いのか。ただ、その目標を達成して欲しい。人間として、彼と同じ目標を持ちたい。同時にファイターとして、ウォリアーとして僕にも夢がある。今もチャットで会話するオウギクボが目標を達成するために、僕らが戦う必要があるなら問題なく応じるよ。それは彼が本当に素晴らしいヤツだからだよ」

──そのような未来が来るためにも、今回のRIZINデビュー戦は非常に大切になってきます。

「動画でジョー・アライのファイトは視た。運動神経が良くて、強いパンチの持ち主だ。カウンターも上手い。なにより、気持ちがタフだ。激しい戦いになって、最高の勝者に自分がなれると思っている。

いつだって観客の皆に喜んでもらうために、ベストを尽くしてきた。日本のファンは騒ぐこともなく、じっと戦いを見てくれる。そんな日本の皆も、僕も試合を気に入ってくれるはずだ。そして、最高の時を過ごして欲しい。フィニッシュして勝つ。その準備はできているよ」

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午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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【2/3日目】第4回全日本マスボクシング選手権大会(エリート、シニア、シルバーエイジ準決勝)

大会情報:https://x.gd/l8iY2
大 会 名:第4回全日本マスボクシング選手権大会
競技日時:2024年9月22日㈰ 14時~
大会区分:エリート、シニア、シルバーエイジ
大会会場:佐久市総合体育館

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【ONE FF81】約2年半ぶりの勝利へ。秋元皓貴「今回は泥臭く、エナッシにいい動きをさせない」

【写真】元キックボクシング王者対決を制して、連敗脱出を目指す秋元(C)TAKUMI NAKAMURA

9月27日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催される「ONE Friday Fights 81」にて秋元皓貴がイリアス・エナッシと対戦する。
text by Takumi Nakamura

Evolve MMAプロ部門の事実上の解散により、日本に活動拠点を移し、POWER OF DREAMで練習を続けている秋元。その初陣となった5.4ONE Fight Night22でのウェイ・ルイ戦はウェイ・ルイのアウトボクシングにポイントが入る形で敗北を喫したが、自身のパフォーマンスには手応えを感じた。

練習環境を変えて挑む2戦目の元ONEキックボクシング世界王者エナッシで、豪華対戦カードが並ぶ今大会のなかでも注目のマッチアップとなった。この一戦に向けて秋元は「エナッシが嫌なことをやって、エナッシの良さを消す」と2022年3月以来となる勝利への執念を口にした。


――前回5月のウェイ・ルイ戦は判定負けという結果でしたが、秋元選手が勝ったという声も多かった試合です。秋元選手も試合後に色んな想いがあったと思いますが、あの試合を振り返ってもらえますか。

「やっぱり自分の中では、もっともっとできたという気持ちはあるんですけど、しっかり仕事はできたのかなというか。自分がやることはできたと思っていたので、結果として判定で向こうに上がってしまったっていうのはすごく残念でした」

――試合後に判定や再戦についてSNSでも発言されていましたが、実際にONEのスタッフと話をする機会はあったのですか。

「ONEのスタッフを通じて、ONEに対して判定に対する抗議だったり、どうにかなりませんかという話はしました。どちらかと言うとリマッチに関してですね。正直、判定結果が変わるのは難しいと思っていたので、リマッチできないかということだったり、そうした動きをした方がいいのかなと思って、普段はやらないことなのですが、少しだけやりました」

――ご自身のパフォーマンスという部分ではどんな手応えがありましたか。

「POWER OF DREAM(POD)にきて最初の試合ということもあって、本当に一から作り直した部分もありました。それが一発目にしてはできたのかなとは思うし、出来としてはそんなに悪くはなかったと思います。ただもっともっと改善点だったり、やれることがあったかなと感じています」

――PODで練習→試合をやってみて、ご自身の中でのファイトスタイルの変化やどういった部分でレベルアップしたと感じていますか。

「本当に色々あるんですけど、また今回は前回とは違うスタイルで今はトレーニングしていますし、練習する相手によって色々と変えながら。PODに行ったから、PODのスタイルのなかで僕のスタイルを確立するというよりは、色んなことをやりながら、目の前の相手に対して何が一番いいのか?をやっていければなと思っています。そのうえでPODはパンチが強いジムなので、パンチ力は純粋にかなり上がったと思います」

――色んな選択肢があった中でPODを拠点にしようと決めたのは、学ぶものが多かったり、ここで強くなれるという実感があったからですか。

「そうですね。ここでならもう1回やれるんじゃないかと思ったのが、PODを選んだ理由です」

――秋元選手から見てPODの古川誠一会長の指導にはどんな特徴的があると思いますか。

「古川会長は格闘技だけでなく、色んな競技・スポーツのコーチやトレーナーの経験があって、格闘技でも相撲を教えられていたり、すごく頭が柔軟だなと思います。キックボクサーだからこうじゃなきゃいけないとか、そういう固定観念みたいなものが全然ないというか。そういう姿勢に学ぶことも多いですし、いろんな競技・スポーツのいいところを総取りするというか、そういったところが魅力だと思います」

――練習中に古川会長と話すことも多いのですか。

「もちろん自分から聞くこともしますが、どちらかというと僕の練習だったりマスだったり、スパーリングだったりを見て、こういう動きをしていこうよとか、そういうアドバイスをいただくことが多いです」

――今大会では元ONEキックボクシング世界フライ級王者のエナッシと対戦することになりました。エナッシにはどんな印象を持っていますか。

「印象はシンプルに”強い”というのがありますね。あとはスピードが速くて、手足の使い方が上手い。そういった小さな技術ももちろんありますし、階級上げてきてパワーがかなりついているだろうなと思います」

――お互いに穴が少ないタイプだと思うので、どう攻略するかを双方練っていると思います。秋元選手はかなり戦略やプランを作っていますか。

「かなりそこは作っています。自分の中では倒せる技や、タイミングが合えば倒せるだろうなっていうところが何カ所かあるので、そういったところをしっかりと狙って。あとは逆に自分がもらわないように意識してやりたいなと思います」

――以前インタビューさせてもらったときに、秋元選手はOFGのムエタイではなく、グローブでのキックボクシングルールにこだわりやプライドを持っていると感じました。エナッシとはハイレベルなキックボクシングの試合を見せられそうですか。

「そうですね。ただ自分がいい動きをすれば、相手も絶対いい動きをしてくるので、いかにそうさせないかというところを意識しています。今回は泥臭くというか、エナッシの嫌なこと嫌なことをどんどんやっていきたいです」

――今回はそれだけ勝つこと、結果を出すことにこだわっていますか。

「はい。エナッシにとって嫌なことをしていくことで、エナッシにフラストレーションが溜まって、動きが大雑把になると思うので、そういったところを狙っていきたいと思っています。今回はエナッシのいいところを消せるように頑張りたいです」

――いい意味でかみ合わせない、と。

「そうですね」

――そして今大会はONE Friday Fightsシリーズの中でもテントポール大会と呼ばれる通常よりも豪華なマッチメイクが並ぶ大会です。この日は日本はもちろん、タイでも大きく盛り上がりそうな興行ですよね。

「チケットもすぐ完売したみたいですし、かなり会場も盛り上がると思います」

――日本人からも秋元選手以外に武尊選手、小笠原瑛作選手と合計3選手が出場します。(※取材後に陽勇の参戦が決定)そういった形でONEでも日本人選手が増えています。秋元選手の中では仲間でもあり、いい意味で切磋琢磨するライバルという気持ちもありますか。

「そうですね。最終的には個人競技なんで、言い方は難しいですが、完全な仲間ではないと思うんですよ。おそらくないとは思いますが、もし武尊選手が階級を上げることになれば試合をする可能性もあるわけで、そういうことになれば、もちろん僕は戦いますし、僕が階級を上げる・下げることになったら、その階級の選手とは誰とでも戦う可能性があると思います。もちろん同じイベントに出るという意味で応援はしていますけど、もしかしたらいつか戦わなきゃいけないかもしれないというのは常に頭に入れています」

――日本でも多くの人がこの大会を見ると思うのですが、そういった中で秋元選手は自分のどんな姿を見せたいと思ってますか。

「ずっとONEを見てきた日本のファンの方ももちろんいると思いますし、もともと武尊選手やK-1を見ていてONEはあまり見ていないという方、小笠原選手やKNOCKOUTは見ていたけどONEは見てないという方もいると思います。今回のONEはどの試合もレベルが高いですし、エナッシも相当強いんで、かなりレベルの高い試合を見せられると思っています。その中で自分がいかに目立てるかが重要だと思っています」

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【煽り】因縁再び!大男同士の大喧嘩/K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選【K-1 WORLD GP 2024 Recap】

2024年10月5日(土)K-1 WORLD GP 2024で行われる
K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選/3分3R・延長1R
シナ・カリミアンvsクラウディオ・イストラテの煽りVTRを公開!

「K-1 WORLD GP 2024」
2024年10月5日(土)
11:00開場/13:00試合開始(予定)

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45 GLORY GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIX MMA MMAPLANET o ONE RISE WORLD SERIES 2024 FINAL キック ペットパノムルン・キャットムーカオ ボクシング 海外

【GLORY×RISE】ペットパノムルン、世界T制覇へ「タイの若い選手にムエタイで夢が叶うことを伝える」

【写真】ムエタイを世界へ――。そんな想いを持って戦い続けてきたのがペットパノムルンだ(C)TAKUMI NAKAMURA

12月21日(土)千葉県千葉市の幕張メッセイベントホールにて行われるRISE WORLD SERIES 2024 FINAL。この大会はGLORY協力のもと、RISE・GLORY両団体から選手が出場する65kg以下・8名参加のワンデートーナメント=GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIXが開催される。
text by Takumi Nakamura

このトーナメントに初代RISE世界スーパーライト級(65kg)王者、そして現GLORY世界フェザー級(65kg)王者として参戦するのがペットパノムルン・キャットムーカオだ。2016年からGLORYに参戦し、世界を相手にムエタイファイターとしての強さを証明し続けているペットパノムルン。トーナメント参戦、そしてリングに向かうモチベーションにはムエタイ、そして恩師たちへの感謝と特別な想いがあった。


――ペットパノムルン選手、今日はよろしくお願いします。タイの選手はインタビューや記者会見などに慣れていない選手も多いですが、ペットパノムルン選手はとてもコメントが上手ですよね。

「ありがとうございます。私も海外で試合をするようになって、取材を受けることも多いので、かなり慣れてきました」

――ペットパノムルン選手は2016年からGLORYで試合をしていますが、昔から海外で試合をしたいという考えはあったのですか。

「タイで試合をしていた時は海外で試合することを考えたことはなかったのです。『海外でキックボクシングの試合に出てみないか?』と声をかけられて、それから海外で試合をやるようになって、GLORYに出ることになりました。GLORYのおかげで今があると思っていますし、GLORYには本当に感謝しています」

――今でこそペットパノムルン選手はGLORYを代表するチャンピオンですが、参戦当初は敵地に乗り込むような気持ちもあったのですか。

「確かに周りはヨーロッパの選手ばかりで、私はタイから試合をしに行っていたので、周りとの違いは感じていました。でもそれでアウェー感を感じたことはなく、むしろタイからGLORYに出ている数少ない選手として、タイを代表するつもりで戦っていました」

――ペットパノムルン選手はGLORYのベルトを8度防衛していて、この階級で世界最強の選手だと思います。今はどこに戦うモチベーションがあるのですか。

「自分に求められている役割を果たすために勝ち続けることが私のモチベーションです。自分に求められていることが何かと言われれば、それはタイを代表して世界の舞台で戦って勝つこと。そして今私がいる地位を守り続けることです」

――今回は1日3試合のワンデートーナメントに出場することになりました。ワンマッチではなくトーナメントでも強さを証明したいという想いはありますか。

「トーナメントは1日3試合戦うので、難しいものだと思います。だからこそ緊張もするし、ワクワクしています。難しいからこそ自分の実力を証明できると思っているので、このトーナメントで勝つことで、私の強さを証明するつもりです」

――組み合わせは未定ですが、戦いたい相手はいますか。

「どの選手も素晴らしいし、全員と戦いたいと思っていますが、まだ戦ったことがない相手と試合をしてみたいのでミゲール選手やぺポシ選手と戦ってみたいですね」

――ペットパノムルン選手は現在カナダに活動の拠点を置いているんですよね。

「もともと私の通訳をしてくれていたスタッフがカナダ出身だったんですね。私自身、65kgで試合をするうえで外国人選手と練習する機会を増やしたいと思っていて、カナダのジムを紹介してもらって、2年前からカナダジムを拠点に練習しています」

――長年ムエタイはタイでギャンブルとして行われ、試合や選手もギャンブルの対象として見られてきました。それがペットパノムルン選手をはじめ、タイの選手たちがGLORYやONEで活躍することで、スポーツや競技として認められるようになり、よりグローバルなものになってきたと思います。そのことは率直にどう感じていますか。

「それは本当にうれしいことで、私も光栄に思っています。世界中の人たちがムエタイをやりたいと思ってくれたり、ムエタイのことを知りたいと思ってくれることは、ずっとムエタイをやってきた人間として誇らしいです。ムエタイは護身にも役立つし、エクササイズとしても効果があるので、もっともっとたくさんの人にムエタイを知ってもらいたいです」

――ONEで活躍するタイの選手に取材すると、どの選手も「今のムエタイはギャンブルのことを気にしなくてよくなった」と言います。ペットパノムルン選手も同じ考えですか。

「おっしゃる通りです。ギャンブルとしてのムエタイでは、常にギャンブラーや賭けのことを考えて試合をしなければいけませんでした。でも海外で試合をする時には、そういったことを考える必要がありません。私が本来やりたいと思っている戦い方、私が持っているムエタイのテクニック、攻撃の強さや正確性、そういったものを存分に見せることが出来ます。純粋にファイターとして評価してもらえるので、私は海外で試合をする方が好きです」

――ペットパノムルン選手もムエタイをスポーツ・競技として世界的に発展させたいですか。

「ムエタイがあったから今の自分がいて、ムエタイの経験があるからこそ、私はGLORYのチャンピオンでいることが出来ます。今は海外の試合が主になっていますが、私がタイでやってきたムエタイのことは本当に大切に思っています。だからこそ私がタイのために、ムエタイのために、ムエタイがもっと発展する力になれるように戦っていきたいです」

――例えばタイにいる若い選手たちに、自分の試合を通じて夢を見せたいですか。

「そうですね。今タイで戦っている若い選手たちには夢を見せたいですし、ムエタイでその夢が叶うことを伝えていきたいです」

――ペットパノムルン選手はONEで活躍しているスーパーレック選手とは同じジム=キャットムーカオの同門ですよね。

「スーパーレックとは同じ地域で生まれ育って、実は血がつながっている親戚なんです。僕の方が少しだけ年上ですが兄弟のような関係……というか兄弟ですね(笑)。私がカナダに行ってからは会う時間が減ってしまいましたが、子供の頃からいつも一緒にいましたよ」(※正確にはペットパノムルンは1995年5月26日生まれ、スーパーレックは1995年11月6日生まれ)

――同門以上の関係だったんですね。スーパーレック選手の活躍は刺激になりますか。

「もちろんです。彼は兄弟であり、友達であり、そして仲間です。戦う舞台は違いますが、彼が世界的に活躍している姿を誇らしく思うし、自分も彼の活躍には刺激をもらっています」

――同じ地域・ジムで育った2人が世界的な格闘家になって不思議な感覚はないですか。

「それはすごくラッキーで幸運なことだと思いますし、そのチャンスを掴むことが出来た2人だと思います」

――キャットムーカオはジムが閉鎖してしまい、以前、スーパーレック選手が試合後に「ジムの人たち恩返ししたい」とコメントしていましたが、ペットパノムルン選手も同じ気持ちですか。

「そうですね。今でも私やスーパーレックはジムの先生たちを支援する活動を続けています」

――またムエタイではジムや所属が変わるとリングネームを変えますが、ペットパノムルン選手は今でもキャットムーカオのままですが、自分が育ったジムへのリスペクトやプライドがあるのですか。

「ジムはなくなってしまいましたが、私はキャットムーカオで生まれ、育ててもらった選手です。今でもキャットムーカオへの感謝と尊敬の気持ちは変わりません。私とスーパーレックはこれからもキャットムーカオの選手として、この名前を背負って戦い続けます」

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45 DEEP MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#07 キック パンクラス ボクシング 住村竜市朗 修斗 松根良太 西條英成

【Shooto2024#07】迎撃準備完了。住村竜市朗戦へ、西條英成「私は塩漬けにされるような選手ではない」

【写真】制圧。それが西城のMMA (C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで行われるShooto2024#07で、西條英成が元DEEP&パンクラス2冠王者の住村竜市朗を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike

昨年12月にウェルター級KOPとなった住村にとっては修斗初参戦となる試合。その相手に選ばれたのは昨年のプロデビューから4戦無敗で、新人王も獲得している西條だ。筋骨隆々のヒットマッスルから繰り出されるテイクダウンとコントロール、グラウンドのパンチ&エルボーで相手を制圧する西條のファイトスタイルは如何に培われてきたのか。これまでのキャリアと住村戦について訊いた。


――今回はMMAPLANET初のインタビューとなります。西條選手はもともと自衛官だったのですか。

「そうです! 去年の3月、プロデビューの1カ月前まで自衛官でした」

――というと、プロデビューのために自衛隊を辞めたということなのでしょうか。

「もともと自衛官を続けるかどうか悩んでいた時期がありまして。その頃にMMAと出会い、プロデビューを機に退職という形をとりました」

――そうだったのですね、自衛官になるまでのスポーツ歴から教えてください。

「中高では空手をやっていました。流派は劉衛流といって、東京五輪で金メダルを獲得した喜友名諒選手は直属の先輩になります。そのあと自衛隊に入り、主に日本拳法をやっていました」

――自衛隊で日本拳法ですか。特格闘術ではなく。

「私は18歳から26歳まで航空自衛隊にいたのですが、空自で日本拳法をやっていて、競技大会も実施されていました。同時に陸上自衛隊でやっている徒手格闘の練習にも参加していました」

――なるほど。中高で空手を経験し、自衛隊に入ったあとも日本拳法をやっていたということは、ずっと格闘技をやっていきたいという気持ちはあったのですね。

「自衛隊で日本拳法を始めた当時、自分がそこまで格闘技をやっていきたい気持ちがあったかどうかは分からないです。最初は『やってみろよ』と言われて始めたもので(苦笑)。しかし練習や試合を通して『やっぱり自分は格闘技=対人で戦う競技が根っから好きなんだな』と感じました」

――その気持ちが、どのようにしてMMAへと移っていくのですか。

「最初にTheパラエストラ沖縄(現THE BLACKBELT JAPAN沖縄)に入会したのは柔術を学び、自衛官として徒手格闘の技術を高めたいと思ったからでした。そこで柔術だけでなくMMAも学んで、戦闘術のために技術を上げていこうと考えていました。しかし時を経て、それよりも選手として一人前になりたいという気持ちが大きくなったんです」

――最初は自衛隊の任務のために柔術を始めたのですね! ちなみに柔術は自衛隊内の徒手格闘で役立ちましたか。

「はい! まず自分が所属していたのが警備を担当する部隊でした。有事に限らず平素からテロを見据えた活動をします。そこで人間に対する拘束要領、相手を制圧する動きというのは、柔術の技術がとても大切になってくるものでした。そのため柔術から取り入れたものは大きかったです」

――制圧ですか。その言葉を聞いて理解できました。西條選手のファイトスタイルは相手に何の余裕も与えない、まさに制圧という言葉が相応しいです。

「おぉ、その言葉は嬉しいです! 自衛隊時代からその戦いを求めていたといいますか、やはり部隊として求められていたのが『相手を制圧する』というものでした。

自衛隊時代からそうですし、THE BLACLBELT JAPANでは『いかにリスクを負わず、しっかりと勝ち切るか』を求められました。それは自分の考え方と合っていたことは、MMAを戦ううえで良かったです」

――すると今は自衛隊時代の日本拳法より、THE BLACKBELT JAPANで学んだ柔術とMMAの要素のほうが大きいですか。

「ジムに入ってからの要素のほうが大きいですね。空手と日本拳法のバックボーンはありますが、今までMMAの試合でその技術を駆使してきたか――と訊かれたら、そういうわけではありません。ジムに入ってイチから柔術を学び、レスリングを学び、キックボクシングを学んできました。このジムで学んだものでMMAを戦っています」

――プロデビュー以降は4戦無敗。この2年間で変化してきたものはありますか。

「先ほども言ったとおり、これまでジムで学んだことを試合で出してきました。ただ、松根良太さんからも『今までやってきた空手や日本拳法を思い出しながら、その技術を使えるようになったほうが良い』とアドバイスを頂いています。プロデビューして以降で考えると、変化よりも成長してきたというほうが大きいです」

――修斗に限らず、国内ウェルター級は層が薄いなかで、どのようなキャリアの積み方を考えていましたか。まさか修斗のベルトに挑む前に、ここで元DEEP&パンクラス王者の住村選手と対戦することになるとは……。

「住村選手と対戦できるのは、自分のキャリアにとって本当に大きいです!自分が人生を賭けて成し遂げたいと思っているチャンピオンの称号を、住村選手は2度も経験しています。選手として尊敬していますし、そのファイターと戦える……そのファイターを倒すチャンスを頂くことができたのは『嬉しい』の一言に尽きます」

――では住村戦について自信のほどは?

「自信は非常に強く持っています。住村選手のことを尊敬しているからといって、胸を借りるつもりは一切ありません。これまで住村選手が積み上げてきたものは、凄く大きいと思いますが、自分がそれを奪います」

――その住村選手について、どのような印象を持っていますか。

「打投極において、とてもバランスが取れている選手です。しかし住村選手と比べて、自分に不安な要素はないと思っています。自分は普段やっている動きを出すだけです!」

――住村選手の「塩漬け上等」については、何か思うところはありますか。

「戦い方として塩漬けだろうと何だろうと、勝っているので何も文句はありません。それが全てです。しかし私は塩漬けにされるような選手ではないし、相手が考えるような戦いはできないと思っています。自分はここで住村選手に勝つので、次はベルトまでのレールを敷いてほしいです。よろしくお願いいします!」

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45 AB DEEP DEEP121 MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC306 キック ショーン・オマリー ボクシング ライカ 江藤公洋 野村駿太

【DEEP121】DEEPライト級王座奪取直後の野村駿太「ジャブで右が当たる距離が創ることができた」

【写真】 右の突きが何度も江藤の顔面を襲った(C)MMAPLANET

16日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP121 Impactで野村駿太が江藤公洋を破りDEEPライト級チャンピオンの座についた
Text by Manabu Takashima

昨年7月にテイクダウン&コントロールで江藤に敗れた野村は、所属するBRAVE Gymや出稽古先のロータス世田谷で組みを磨き、組まれても構わないという自信を持ってMMAファイターとしてタイトル戦に挑んだ。

結果、江藤を入らせずに打撃を入れる。その打撃も伝統派空手のエッセンスを生かしつつ、MMAに昇華させた野村ならではの打撃となっていた。将来に関して、UFCという言葉も訊かれた試合後の合同インタビューから、MMAPLANETの問いへの返答を抜粋してお届けしたい。


──ベルト奪取、おめでとうございます。

「ありがとうございますっ!!」

──極端にいえば殴られるのが嫌な江藤選手と、組まれても構わない野村選手。その差が如実に出た試合になったかと感じました。

「完成度が高いという江藤選手の評価に、自分は疑問を抱いていました。去年戦った時はそういう風に思っていましたけど、ここのところは『そんなに完成度が高いかな?』って自分のなかで思うようになっていて。

自分が足りないと指摘されている組みの部分に関しても、かなり練習をしていますし。組みのトップの選手と、ずっとやりあえているんで。でも、江藤選手は打撃のトップの選手と打撃をやり合えるわけじゃないということが、自分の心のなかで余裕になってきていました。

自分は組みのトップの選手とずっと練習をしてきたことが心の支えになっていたので、落ち着いて戦えました」

──江藤選手が自分の距離とタイミングでないところから、組みつかないといけないほど圧をしっかりと掛けることができていました。

「イメージで言えばマクレガーとか、昨日、負けてしまったのですがショーン・オマリーのような戦い方が自分のなかでデキましたし、ジムの宮田先生だったり、指導をしてもらっている石渡さんからも、そこを創ることができれば今回はいけると言ってもらっていて。自分の意見も含め、全員の総意でした。チームと、自分の『これをやったら行けるんじゃないか』という意見が合致していたので、そこを淡々とやるだけっていう感じでした」

──上段回し蹴りも様子見ではなく、拳の攻撃と連動がありそうな雰囲気がして、これまで以上に有効に見えました。

「ローを警戒しているのが伝わってきたので。ローに対しては反応がメチャクチャ早かったです。そうですね、ローとストレートを気にしているなかで、天の声じゃないですけど『ハイを蹴ったら良いんじゃない?』って頭に浮かんだ形です。

セコンドが『下から』という風に声を出してくれていたので、江藤選手は下を凄く警戒していたのだと思います。だから、自分が何もしなくてもセコンドの声がフェイントになっていました」

──テイクダウンを何度目かに切った時に、ニヤッとかなり悪い笑顔を浮かべていました。

「していましたか?(笑)」

──ハイ。ただし、この勝利が100点満点にならないのは最終回です。テイクダウンされバックを取られた。あそこが守れなかったのは、どのようなことが原因だと思われますか。

「ただただ自分の弱さだと思います。動けたはずです。でも『このまま耐えておけば』と考えてしまって。1Rはアレで1分ぐらい過ごせたという気持ちが残っていて、このまま耐えたらエェかなっていう感じになっていました」

──つまり江藤選手が組んでくること有りきの受け方になってしまった?

「そうですね。そこまでにやってきたことが、最後に崩れて。それがまだ自分っぽいところなのですが、その当たりを修正できればもっと強くなれると思います。あの場面の自分に対しては『何してんねん!』という気持ちと、『もっと強くなれるな』という気持ちがあります」

──今後に向けて、世界へ行くという言葉も聞かれました。とはいえ、その道に明確な道筋は存在していないのが実情です。

「ハイ。目標はやっぱりUFCです。昨日(※UFC306)を視ていても『ここで戦えると、格闘家として最高やな』という気持ちになりました。そのなかで世界を代表するストライカーのショーン・オマリーがああいう形で負けたりして、自分もああなるのかっていう迷いも少し生じたのですが、この勝利で『俺も世界に行けるな』って気持ちがしています」

──空手家がグローブをつけると、拳の届く距離でボクシングやキックになることが多いと思います。今夜の野村選手は、右の突きが伝統派空手の動きながらしっかりと当たり、ダメージを与える突きになっていたように思いました。パンチがフック系になることはなかったかと。

「ジャブで自分の拳を伸ばしたところで、相手に当てることができ距離を創ることができたのが大きかったです。接近戦や頭を下げる場所で戦うという選択もったのですが、伸ばしたところで殴る距離が創れたことで右が当たり、だからこそテイクダウンが切れたということもあります。

あの距離を創ることができれば、自分の時間をずっと続けることができます。制空圏を創ることができた。これまでは打ち気になって浮き気味になっていたのに対して、ジャブが有効だったからストレートが生きました。

Road to UFCを視ていても倒せるかどうかが、問われていて。DEEPに来てから4試合、5試合前から他の選手にはないミッションを自分に課してきました。今回のミッションはケガをしても良いから、勝つということ。その気持ちがあったのでリラックスして戦えることができました」

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