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【Black Combat13】駒杵嵩大とフライ級王座決定戦、消防士戦士ユン・ホヨン「毎日練習よりメリハリ」

【写真】MMAファイター、Black Combatファイター・バージョンのユン・ホヨン。下のリモート取材時とは、相当に感じが違う(C)MMAPLANET

28日(土・現地時間)に韓国はソウルのソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)で開催されるBlack Combat13で、駒杵嵩大とフライ級王座決定戦を戦うユン・ホヨン。
Text by Manabu Takashima

かつてZSTに来日経験のあるユン・ホユンは「日本のMMAを尊敬している」と言いつつ、駒杵はその日本のトップ中のトップではないと言い切った。普段は消防士として生きるファイアーファイターMMAファイターに話を訊いた。


――5日後に駒杵選手とフライ級王座決定戦で戦うユン・ホヨン選手です(※インタビューは23日に行われた)。日本人選手とは他の韓国人選手との対戦のようにBlack Combat特有のYouTube等でのストーリー創りは難しい面があるかと思いますが、どのような背景があって駒杵選手とのタイトル戦が決まったのでしょうか。

「自分がランク1位なのですが、ランキング2位は以前に勝っている選手で、3位はチームメイト。なので4位の駒杵選手と戦うことになりました。やはり日本人選手なので言葉の壁はあります。それでもBlack Combatは映像などで盛り上げることに長けているので、それほど難しくなく盛り上げることはできていると思います。

日本でも撮影をしたのですが、駒杵選手は仕事があると撮影に来ませんでした。その時に『Black Combatに愛がないのか』と挑発しました」

――ハハハ。ところでユン・ホヨン選手は7,8年前にZSTで試合をしていますね。

「日本のMMAのことは、すっと尊敬しています。特にフライ級はワールドクラスの選手が多いですし。ZSTでは伊藤盛一郎選手に負けました。伊藤選手と比べると、駒杵選手はそこまで強くはないと思っています。今は駒杵選手に勝ってBlack Combatのチャンピオンになることに集中していますが、その先には強い日本人選手と戦ってみたいという気持ちもあります」

――そのような中で駒杵選手の実力をどのように考えていますか。

「テイクダウンが特に強くて、寝技も巧いです。日本の頂点ではないですけど、経験値の高い選手だと思います。ただ組み技のディフェンス面には自信があるので、しっかりとテイクダウンを防いで打撃で勝負したいと思っています」

――入場の際、消防士の恰好をしていますが、本職が消防士ということですか。K-MMA界の消防士ファイターといえば。Road FCのシン・ドングク選手の印象が強いです。

「MMAのプロデビューが2015年で、4年後に消防士の試験に受かりました。そしてRoad FCの最後の試合の時は消防士になっていたので、シン・ドングク選手とプロモーション活動をしたこともあります」

――日本では消防士は交代制勤務で24時働いて、48時間非番という形態らしいですが、韓国も同じように交代制なのでしょうか。

「日本と同じですね。24時間働いて、非番は48時間です。その48時間を使って練習をしています。勤務の日も現場への出動がない日は、体を鍛えることができています」

――試合前でもまる1日練習ができない時もあるということですか。

「ハイ。でも今の自分は、この生活サイクルが馴染んでいます。毎日練習できるよりも、この方がメリハリがあり集中して練習できるんです」

――消防の仕事は、それこそ命がけで身の危険に直面することもあるかと思いますが、そういう部分でMMAに役立つことはありますか。

「現場ではケージに入っている時と同じように緊張します。そういう部分ではどちらの経験も、互いに生きる。マインドコントロールができるようになったように感じます。ただ、命を落とすかもしれないという現場は何年も消防士をやっていて、滅多にあるものではないです」

――その時のための日頃の訓練が必要という部分では、MMAも良く似たモノかもしれないですね。そんな日々を送るユン・ホヨン選手ですが、土曜日のタイトル戦ではどのような試合をしたいと思っていますか。

「駒杵選手はアグレッシブな選手だと思います。打撃なら打撃、グラップリングならグラップリング。駒杵選手の出方に合わせて、積極的に対応して動きのある試合にしたいと思います」

■視聴方法(予定)
12月28日(土・日本時間)
午後6時30分~メインカードBlack Combat YouTubeメンバーシップ
午後2時00分~アンダーカードBlack Combat YouTubeメンバーシップ

■Black Combat13対戦カード

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
木下カラテ(日本)

<Black Combatミドル級選手権試合/5分3R>
[王者]チェン・ウォンジュン(韓国)
[挑戦者] オ・イルハク(韓国)

<Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
[王者]大原樹理(日本)
[挑戦者] ムン・ギボム(韓国)

<Black Combatバンタム級王座決定戦/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
山本聖悟(日本)

<Black Combatフライ級王座決定戦/5分3R>
ユン・ホヨン(韓国)
駒杵嵩大(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ジン・テホ(韓国)
チェ・ジュンソ(韓国)

<ライト級/5分3R>
パク・オジン(韓国)
ジョン・ハングク(韓国)

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【Black Combat13】ユン・ホヨンとフライ級王座決定戦、駒杵嵩大「1月の忘れ物を取りに行く」

【写真】駒杵は所属するFIGHT BASE 都立大、坂口道場でも準備を続けBlack Combatでの王座獲りにチャレンジする(C)KOMAKINE TAKAHIRO

28日(土・現地時間)に韓国はソウルのソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)で開催されるBlack Combat13で駒杵崇大がBlack Combatフライ級王座決定戦でユン・ホヨンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

今年1月のBlack Combatでキム・ソンウンの持つフライ級王座に挑んだ駒杵。この試合はソンウンが計量オーバーのため王座剥奪、駒杵が勝った場合のみ新王者として認められる変則タイトルマッチとなった。試合はソンウンのペダラーダで駒杵がダウンし、レフェリーが試合をストップ、ノーコンテスト裁定という、駒杵にとってはすっきりしない結果に終わった。

その後、駒杵は6月のBlack Combatでキム・ジュファンに一本勝ちし、今大会では再びフライ級のベルトをかけた戦い=ホヨンとの王座決定戦に挑む。2025年に新たなチャンスを掴むためにもBlack Combatのベルトは駒杵にとって必要なもの。決戦を前に駒杵は「忘れ物をしっかり取りに行く」と語った。


――Black Combat13でのフライ級王座決定戦が決まりました。

「もともと年内にタイトルマッチを組みたいとは言われていて、最終的にそれが12月に決まった感じですね。なので6月の試合が終わってから、そのつもりで練習を続けていました」

――その6月のBlack Combatではキム・ジュファンに一本勝ちでした。あの試合を振り返っていただけますか。

「いつも通りに試合を運べて極めることができたと思います」

――韓国やBlack Combatでの試合も慣れてきましたか。

「そうですね。インタビューや事前撮影の拘束時間が長くて大変ですけど、それにも慣れてきましたね」

――会場の雰囲気はいかがですか。

「アウェー感みたいなものは感じなくて、むしろ自分のことを好いてくれている感じがあります。Black Combatは熱狂的なファンが多いし、選手がチケットを売らないからお客さんがフラットに試合を見てくれるんですよ。逆に日本の方が選手の応援団が会場に来るので、Black Combatで試合するよりもDEEPで応援団が多い選手とやる方がアウェーぽい感じがします(笑)」

――それは意外な感想ですね(笑)。Black Combatのタイトル戦で言えば、1月にフライ級王者キム・ソンウンに挑むも、ソンウンが計量オーバー。試合そのものはソンウンのペダラーダで駒杵選手がダウンし、レフェリーが試合をストップ→ノーコンテスト裁定でした。試合直後はどんな心境でしたか。

「やっちゃったなっていうのが一番ですね(苦笑)。終わってみての話なんですけど、試合中は気持ち的に極め急いでしまったところがあって、もっと勝ちにこだわって試合をしてもよかったのかなと思います」

――ソンウンには昨年9月にDEEPで一本勝ちしていて、その相手とダイレクトリマッチという部分でのやりにくさはなかったですか。

「それプラス相手が計量オーバーして、ここで負けたらヤバイみたいな心境になっていたかもしれないです。例えばRIZINだったら対戦相手が計量オーバーすると、計量をパスした側が負けてもノーコンテストになって、戦績に負けがつくことはないじゃないですか。でもBlack Combatから説明されたのは、毎ラウンドでオーバーした選手にイエローカードを提示されるけど、場合によっては勝敗がつくみたいに言われて。それで試合前にどういう条件が揃ったら自分が負けになるのか?を確認したり、結構バタバタしてたんですよ。試合当日は普段通りでしたが、そういうこともあって焦ってしまったかもしれないです」

――ソンウン戦を経て、Black Combatのベルトを巻きたいという気持ちは強くなりましたか。

「何かしらの形を残したいという気持ちはあります。仮にDEEPでベルトを目指すと言ってもDEEPの試合からは遠ざかっているし、今の自分の流れ的にBlack Combatでベルトを狙って、チャンピオンになって色々なチャンスを目指すタイミングだと思っています」

――さて今大会で対戦するユン・ホヨンにはどんな印象を持っていますか。

「イメージ的にはストライカーなのかなと思うので、相手の打撃をもらわずに中に入って組んでいければ、自分のペースになると思います。そこは(佐藤)将光さんと研究していて、一発もらうとペースを崩されてしまうので、そこをちゃんと気を付けて、ですね」

――駒杵選手にとっては対戦相手に関係なく、どう自分の得意なグラウンドの展開に持っていくか。そこがテーマになりそうですね。

「はい。いかに打撃をもらわないようにするかは常々将光さんに言われています」

――例えば最近の試合でその部分が伸びているという実感はありますか。

「そうですね。詰め方や距離感はやっていくうちに上達しているのかなと思います。練習でも強いストライカーとやっても段々とできるようになってきていると思います」

――今回はどんな試合をして勝ちたいと思っていますか。

「僕はほとんどフィニッシュして勝っているので今回もフィニッシュして勝ちたいし、見ていて面白い試合をしてベルトを巻きたいです」

――試合内容にもこだわりたいですか。

「もし来年Road to UFCを狙うとしたら、フィニッシュ率の高さも関わってくると思うので、結果にもこだわりたいです」

――RTUも視野に入れているんですね。そこも含めて2025年はどこを目指して戦っていきたいと考えていますか。

「Black Combatのベルトを獲ってからDEEPのベルトに絡めるなら絡みたいし、RIZINやUFC絡みの試合に出られるなら出たいです。いただいたオファーやチャンスの中から挑戦することを選んでいきたいです」

――なるほど。どんなオファーがあるにせよ、ベルトを持っているかどうかでチャンスの内容や数も変わりますよね。

「そうですね。そういう意味でもちゃんとベルトを巻きたいです」

――今回の試合に勝てばBlack Combat王者として、韓国での防衛戦も組まれると思います。韓国でも人気選手になりたいという考えはありますか。

「はい。Black Combatは韓国でものすごい人気なので、僕でも韓国では会場で出待ちされたり、声をかけられたりするんです。日本でも新大久保にいたら、韓国のファンの方に声をかけられたこともありますし、佐伯(繁)さんや大原(樹理)選手も同じことを言っていました」

――改めてですが今年最後の試合をきっちり締めて、来年につなげたいところですね。

「1月にポカをしてしまったので、その忘れ物をしっかり取りに行くつもりで、2024年をいい一年で終わらせたいです。2025年は日本でも試合をやると思うので、日本でも応援よろしくお願いします」

■視聴方法(予定)
12月28日(土・日本時間)
午後6時30分~メインカードBlack Combat YouTubeメンバーシップ
午後2時00分~アンダーカードBlack Combat YouTubeメンバーシップ

■Black Combat13対戦カード

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
木下カラテ(日本)

<Black Combatミドル級選手権試合/5分3R>
[王者]チェン・ウォンジュン(韓国)
[挑戦者] オ・イルハク(韓国)

<Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
[王者]大原樹理(日本)
[挑戦者] ムン・ギボム(韓国)

<Black Combatバンタム級王座決定戦/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
山本聖悟(日本)

<Black Combatフライ級王座決定戦/5分3R>
ユン・ホヨン(韓国)
駒杵崇大(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ジン・テホ(韓国)
チェ・ジュンソ(韓国)

<ライト級/5分3R>
パク・オジン(韓国)
ジョン・ハングク(韓国)

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