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【UFC ESPN29】計量終了 トレヴィン・ジョーンズ、4度目の正直(?)はキャッチウェイト戦

【写真】2カ月で4人目の対戦相手──が、体重オーバーもトレヴィン・ジョーンズは絶対にオクタゴンに入りたかっただろう (CZuffa/UFC

21日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」の計量が、20日(金・同)に行われた。

メインでミドル級のジャレッド・キャノニア✖ケルヴィン・ガステラムが組まれている同大会、計量失敗はバンタム級でトレヴィン・ジョーンズと戦うサイドユカップ・カクラモノフが、3.5 ポンド・オーバーでファイトマネーの20パーセントをジョーンズが手にしてキャッチウェイト戦で戦うこととなった。


そのジョーンズ、今年の3月にマリオ・バウティスタをアッパーからパウンドアウトでUFC初勝利(昨年8月のチムール・ヴァリエフ戦の勝利は、テストでマリファナ使用が発覚しNCとなった)以来、7月に2試合、8月に1試合と3試合連続で試合が流れている。

トニー・ケリー、ロニー・ローレンス、マナ・マルチネスと対戦相手の欠場が続き、明日こそは契約体重だろうが、4度目の正直──絶対にケージインしたいジョーンズだ。

ジョーンズ✖カクラモノフ、クレイ・グイダ✖ジ・オリンピアン=マーク・マドセン、アレッシャンドリ・パントージャ✖ブランドン・ロイヴァルなど、今大会はメインカードで6試合が組まれている。

同様に6試合が組まれたプレリミ、そのオープニングマッチではAngel’s FCウェルター級王者からUAEWを経てオクタゴンで1勝1敗のサーシャ・パラトニコフが、米軍で日本滞在経験のあるラミズ・ブラヒメジと戦う。

また第2試合では昨年のコンテンダーシリーズから、今年の4月にUFCデビューもジョン・マクデッシにスプリットで競り負けたイグナシオ・バハモンデスが出場する。ルーズベルト・ロバーツを相手に今回こそ本領発揮でき、バハモンデスがドミニク・クルーズ張りのシャッフルMMAを見せることができるか。

加えてブライアン・ケレハー✖ドミンゴ・ピラルテなど、序盤戦から興味深い試合が組まれているUFC ESPN29だ。

■視聴方法(予定)
8月1日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN29対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ジャレッド・キャノニア: 185ポンド(83.91キロ)
ケルヴィン・ガステラム: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ: 155ポンド(70.31キロ)
マーク・マドセン: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
チェイス・シャーマン: 256ポンド(116.11キロ)
パーカー・ポーター: 262ポンド(118.84キロ)

<バンタム級/5分3R>
トレヴィン・ジョンソン: 135ポンド(61.24キロ)
サイドユカップ・カクラモノフ: 138.5ポンド(62.82キロ)

<ライト級/5分3R>
ヴィンス・ピッチェル: 155.5ポンド(70.53キロ)
オースティン・ホバート: 156ポンド(70.76キロ)

<フライ級/5分3R>
アレッシャンジ・パントージャ: 126ポンド(57.15キロ
ブランドン・ロイヴァル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フェザー級/5分3R>
ルイス・サルダーニャ: 146ポンド(66.22キロ)
オースティン・リンゴ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ケレハー: 136ポンド(61.69キロ)
ドミンゴ・ピラルテ: 136ポンド(61.69キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ビー・マレッキ: 135ポンド(61.24キロ)
ジョシアニ・ヌネス: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト: 206ポンド(93.44キロ)
ファビオ・チェラント: 205ポンド(92.99キロ)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ: 154.5ポンド(70.08キロ)
イグナシオ・バハモンデス: 154ポンド(69.85キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ラミズ・ブラヒメジ: 171ポンド(77.56キロ)
サーシャ・パラトニコフ: 170ポンド(77.11キロ)

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UFC UFC ESPN29 クレイ・グイダ ブログ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】クレイ・グイダと戦う、マッド・マドセン─02─「オリンピアンはライフスタイル」

【写真】マドセンはオリンピアンという人種なんだろう (C)Zuffa/UFC

21日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」クレイ・グィダと戦う、マーク・マドセン・インタビュー後編。

デンマーク史上最高のレスラーで、グレコリオ五輪シルバーメダリストのマドセンは、全てをやり切ったレスリング人生のあとに、なぜMMAに情熱を注ぐことができるのか。

そして彼が「グレコの有効性」について、同じくグレコの五輪銀メダリストでありUFCでもミドル級の頂点に輝いたマット・リンドランドはどのように答えたのか。

<マーク・マドセン・インタビューPart.01はコチラから>


──マークはグレコローマンレスリングで輝かしい戦績を残していますが、そのスタイルとしてフリーやフォークスタイルと比較すると、アンダーフックの取り合いで足を触わることができないグレコの技術はMMAレスリングのなかで有効性は決して高くないのではないでしょうか。

「グレコローマンがMMAで効果的でない……それは僕も、実際のところ深く考えてきたことなんだ。そして君が指摘したように、フリースタイルやフォークスタイルとは別物だ。この2つのレスリングが、MMAで実効性があることは明らかだよ。そしてグレコローマンレスリングからMMAに転向したファイターは、決して多くない。

それでもランディ・クートゥアー、マット・リンドランド、ダン・ヘンダーソン、ジョー・ウォーレンがいる」

──米国のレスラーはカレッジまで、フォークスタイルをやり込んでいるかと思います。

「確かにね。だから、僕はUSレスリングのヘッドコーチを務めているマット・リンドランドに尋ねたんだ。彼が僕の住む、デンマークの小さなレスリングコミュニティを訪れてきてくれた時に。『マット、グレコの技術ってMMAでは実際のところどうなんだろう?』とね」

──ハイ。リンドランドの答は、どのようなモノでしたか。

「即答だったよ。『グレコを疑っているのかい? 冗談だろう(笑)。グレコローマンはMMAにとってパーフェクトだよ』ってね」

──本当ですかっ!!!

「僕はフリースタイルも、フォークスタイルも経験がなかった。でも、キャプテンがフリースタイルやフォークスタイルのアタックからの防御方法を伝授してくれた。フリーやフォークとは違う。でもレスリングという解釈の下では、グレコもレスリングなんだ。だから、僕はグレコの技術をもとにフリースタイルやフォークスタイルに順応し、そういうレスリングがベースにあるファイターと戦うことが、とてもチャレンジングなんだよ」

──グレコのレスラーたちは、あの限定された攻撃対象のなかで、その穴を見つけていくことで、どのコンバットスポーツのファイターと比較してもフィジカルに優れているように感じます。

「グレコローマンレスリングの経験は、MMAファイターとして他のレスリングやグラップリングを習得するうえで、とてつもないアドバンテージになっている。打撃にたいしても、そうだよ。MMAは全てのマーシャルアーツが、混ざり合っている。そして僕はグレコローマンレスリングの黒帯だ。ボクシング、打撃、グラップリングでもグレコで得た圧力は絶対的に武器になる。

MMAは体を使って戦う、チェスゲームのようなものだ。そして僕はこのスポーツのなかで、ベスト・グレコローマンレスラーだ。UFCでは素晴らしいボクサー、フリースタイルレスラー、フォークスタイルレスラー、グラップラーが活躍してきた。そして、僕がUFCで戦うことによって、その戦いにベスト・グレコローマンレスラーが加わった。

だからこそ、クレイ・グイダと戦えることが楽しみでならない。彼のようなレジェンドを相手に、僕がやってきたことが通じるのか、否か。しっかりと準備してきたし、凄くエキサイティングだ」

──グレコという五輪スポーツで、全てをやりつくしたと思いますが、なぜMMAのようなハードなスポーツに、それだけのモチベーションを持って臨むことができるのでしょうか。

「オリンピアンのライフスタイルだよ。なぜ、その競技に夢中になるのか。それは個々の競技を愛しているからだ。僕の人生は、直接は金を稼ぐことができないレスリングと常にあった。レスリングマットで戦っていたのは、金のためじゃない。レスリングを愛していたからだよ。技術の習得、体力強化、食事、睡眠、休息、全てがレスリングのためだった。その頂点を決める戦いに挑むオリンピアンにとって、競技を続けることが人生なんだ。

今、僕はMMAファイターだ。MMAは五輪競技じゃない。でも、僕にとって人生なんだ。死ぬまで、僕はオリンピアンだ。それが僕のライフスタイルだから。レスリング、MMAで戦うこと、それが僕の生き方なんだよ。それってサムライ、武士道と同じだろう? そして僕は一つのスタイルを究めた。同じようにMMAを戦っていきたい。

MMAを戦うことで、本当に多くのことが学ぶことができる。それこそが僕のモチベーションになっているんだよ」

──マーク、今日はありがとうございました。では日本のファンに一言お願いします。五輪直後ということもあり、五輪レスラーのMMAへのチャレンジはいつになくファンの間でも注目されるかと思います。

「日本のレスラーたちのハードワーク振りは、僕は百も承知だ。そして、彼らは今回の結果を残すことができた。それを誇りに思ってほしい。五輪は4年に1度の祭典だ。ただし、それは1日、1日、4年間積み重ねてきた日々の結晶なんだ。歯を食いしばり、没頭し、全てを捧げてきた日々の。

そして日本の皆が素晴らしい五輪を開いてくれたことを祝福したい。こんな状況で、よくあれだけのオリンピックゲームを遂行してくれた」

──日本、東京に住む人間としては、五輪だけが市井の人々の状況とかけ離れていたことに対して、どの競技も素晴らしかったがゆえに整理はつかないというのが本当のところです。

「だからこそ、僕に日本の皆を祝福させてほしい、感謝しているんだ。そのような状況で日本の皆は五輪のホストを務め、やり切ってくれた。この危機的状況で、日本の皆の勇気、忍耐力が五輪を最高のモノにしてくれたんだ。胸を張って欲しいし、そしてオリンピアン・アスリートに誇りを持ってほしい」

■ UFN ESPN29視聴方法(予定)
8月22日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

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MMA UFC UFC ESPN29 クレイ・グイダ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】グィダ戦へ、五輪グレコ銀=マーク・マドセン─01─「もしTOKYOを目指していれば……」

【写真】溢れんばかりの自信、MMAということでなく自身の歩んできた人生に自信を持っているという雰囲気だったマドセン (C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」が開催され、デンマーク人ファイターのマーク・マドセンがクレイ・グィダと戦う。

マドセンはデンマーク史上最高のレスラーで、2016年リオデジャネイロ五輪グレコローマン75キロ級で銀メダルを獲得。世界選手権でも4度のシルバーメダリストに輝き、ノルディック選手権では6度の優勝──デンマーク選手権に至っては69キロから96キロまで4階級で11度の優勝を誇る。

まさに不世出のレスラーながら、ロンドン五輪とリオの間にMMAにデビューし2連勝──ここからレスリングに戻りメダルを獲得すると、レスリングを引退し通算8連勝でUFCと契約を果たした。UFCでも2勝0敗、キャリア最強の相手グイダ戦を前にしてオリンピアン、そしてメダリストがなぜMMAで戦うのか。加えて、グレコの技術はMMAに効果的なのか等を尋ねた。


──土曜日にクレイ・グイダとの試合が控えています。今、どのような気分ですか。

「とてもエキサイトしている。クレイ・グイダの試合をずっと見てきた。その彼とUFC3戦目で戦えるなんて、とんでもないチャンスだ。そして、凄く光栄なことだよ」

──ところで東京五輪が終わったばかりですが、レスリングはチェックしていましたか。

「もちろん。NBCでは24時間、ずっとオリンピックが流れていた(笑)。今回はキャプテン・エリック・アルバラシンの下、アリゾナでキャンプを行ったけど、キャプテンとはずっと昔に五輪の準備をしていたコロラドスプリングスのオリンピックセンターで出会って以来の仲でね。今回は、彼と一緒にレスリングをチェックしながら、『ああだ、こうだ』って話していたんだ。

そうだね、僕自身はレスリングだけでなく、どんな競技でも見ていたよ。アリゾナに3カ月間いたけど、五輪の間はずっとデンマーク代表のあらゆる競技を応援していた。デンマーク代表は素晴らしい活躍をしていたよ」

──デンマークでは、レスリング人気が高いのですか。

「そうだね、とてもとてもニッチなモノさ。米国や日本と比べると、凄く小さい。でも東京でも1人、デンマーク代表がレスリング競技に参加していた。デンマーク人レスラーが予選を勝ち抜くことだけでも、本当に大変なんだ。1回戦負けだったけど、グレコローマンレスリング67キロ級で戦ったフレデリクホルムクイスト・ビャレフーを心の底から尊敬しているよ」

──日本ではレスリングのトップ選手は一流企業に就職できたり、学校や自衛隊に就職して安定した生活を送ることができます。マークは2度五輪に出て、銀メダルを獲得していますが、MMAに転向しました。

「訂正させてもらうと、僕は3度五輪に出ているんだ(笑)」

──おお、スミマセンでした。では北京、ロンドン、リオと五輪を経験しているのですね。そしてロンドンとリオの間にMMAデビューをしています。

「世界大会では5度、メダルを取っている。それが人生をレスリングに捧げてきた、結果さ(笑)。日本のように、ロシアや旧ソ連の国々、米国でもレスリングは素晴らしい安定した人生を手に入れることができるプラットフォームを持っている。

きっと僕もそういう人生をレスリングのおかげで送ってきたはずだ。自分でいうのもなんだけど、デンマークでは誰よりも認識されたレスラーのはずだからね。3度の五輪出場は初めてだし、84年の歴史で初めてメダルを獲得したのだから。自分のデキることは全てやり、最高の結果を残せたと思っている。

ただ2016年にメダルを取った時も、MMAで結果を残せるのかって自問自答をしていた。レスリングとMMAを同時に戦うのではなく、100パーセントMMAに専念したくなった。もし、東京を目指していれば4度目のオリンピック出場もなっていたと思う。でも、2016年にレスリングは引退した。もうやり切ったし、MMAにフォーカスしたかったんだ。

MMAをやり切りたいと思ったからね。自分の可能性を最大限に引き出すチャレンジがしたかった。幸運にもレスラー時代から、世界を回って色々な国のオリンピック・センターでトレーニングもできた。レスリングでやるべきことはやり遂げたと思っている。だから、MMAでも同じように自分の力を出し切れる環境で練習をしたいと思い、今回はキャプテンとヘンリー・セフードの下で3カ月間、試合の準備をしてきたんだ。

この環境で練習していると、放っておいても自分が強くなっていることが分かる。ライト級のトップとしてやっていけるという確信を持てたよ」

──デンマークでは、米国のような練習はできないということですか。

「デンマークのMMAは、もの凄い勢いで成長しているよ。それでも正直、MMAではまだ第3世界だ。それでも、ここ3年のMMAの発展は凄いし少なからずとも、僕も寄与できていると思う。僕がUFCデビュー戦を戦った大会は、コペンハーゲンのロイヤル・アリーナで行われ1万2000人以上のファンが集まったんだ。

ただし、それ以前はデンマークにMMAの歴史はなかった。僕自身、MMAに転向を考えた時に相談した相手はデンマークのレジェンド、マーティン・カンプマンだったんだ。当時、クレイ・グイダの所属しているチーム・アルファメールのコーチを辞した彼は、デンマークに帰国した直後だった。

そしてマーティンは僕がMMAファイターになる手助けをしてくれた。どういう練習から始めれば良いのか、そこからマーティンに指導を受けた。ただし、僕が住んでいた街からコペンハーゲンまで車で片道90分も掛かり、朝の練習をして夕方の練習まで時間をつぶさないといけない。夜の練習を終えて、家に戻ると11時だ。全くもってチャレンジングな日々だったよ(笑)。

フェラーリと馬ぐらい、米国とデンマークでは環境が違うけど……あの日々は、僕にMMAファイターとしてやっていけるという自信を与えてくれたんだ。そして、さらに強くなるために、自分の能力を最大限に引き出してくれる練習環境を求めるようになった。それを今回、アリゾナで見つけたんだよ」

<この項、続く>

■ UFN ESPN29視聴方法(予定)
8月22日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

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Report UFC UFN ESPN+24 UFN184 クレイ・グイダ ブログ マイケル・ジョンソン

【UFN184】動きを止めないクレイ・グイダがアンチエイジ・ファイトでジョンソンからフルマークの判定勝ち

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
マイケル・ジョンソン(米国)

左ジャブを伸ばし続けるグイダが、頭を位置を変えながらパンチを出して前に出る。ジョンソンも右ジャブから左を放つとグイダが右フックを振るう。ジョンソンも左フックを返すが、グイダは右を当て、近距離でパンチをまとめると、再び右を当ててから右ハイキックを蹴っていく。ここで組みつき、ケージに押し込んだグイダがテイクダウンを決める。ハーフで抑えたグイダがケージ際でギロチンの機会を伺う。

許さず立ち上がったジョンソンがヒザを突き上げて離れると、アゴに再びヒザを入れ、左ミドルを2発決める。間合いを取りなおした両者、ジョンソンの精度が上がりワンツーフックから3発、4発と当てラウンドが終わった。

2R、パンチを見せてダブルレッグを決めたグイダ。腰をコントロールされかかったジョンソンだが、しっかりとウィザーを取って立ち上がる。押し込み続けるグイダがシングルレッグを執拗に仕掛け、ハイクロッチとの連係で削っていく。切って鉄槌を入れたジョンソンは、ヒザを入れるも息が相当に荒くなっている。

グイダはシングルで再びケージにジョンソンを押し込む。倒れず耐えたジョンソンが、体を入れ替え押し込み返す。残り1分で離れたジョンソンは、右フックを被弾する。両者、腰を下げてワイドスタンスの打撃戦はジョンソンが自分の戦い方ができていない表れだ。このままケージにジョンソンを押し込んだグイダはしてやったりの表情で、ホーン後に自陣に戻った。

最終回、すぐに距離を詰めたグイダがテイクダウンを切られ、殴られながら右を当てる。グイダが頭を動かすたびに反応してしまうジョンソンは、1分を経過したところでシングルでヒザをつかされケージに押し込まれる。胸を合わせて立ち上がり、シングルを切ろうとするジョンソンだが、そのまま尻もちをつかされる正座状態でケージに押し込まれる。

半分が過ぎ、スクランブルでバックに回ったグイダがついに両足をフックする。パンチからRNCを決めたグイダが、背中を反らせる。手首を掴んで耐えるジョンソンだが、強烈な四の字フックに捕らえられ厳しい時間に。そのままバックグラブを続けたグイダが、タイムアップと同時にケージを中でランニングを見せ、大きなゲップ一閃。

39歳、15分間動き続けたグイダがフルマークの判定勝ちを手にした。


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Interview UFC UFN ESPN+42 UFN184  ソン・ソンウォン クレイ・グイダ ブログ マイケル・ジョンソン

【UFN184】「年齢が僕に追いつくことはデキない」マイケル・ジョンソンと対戦、クレイ・グイダ

【写真】一つの質問でインタビューが完結するほど、多くを語ってくれたクレイ・グィダ。修斗での思い出のくだりは落涙モノだ(C)Zuffa/UFC

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN184:UFN on ESPN+42「Overeem vs Volkov」で、クレイ・グィダがマイケル・ジョンソンと対戦する。

これがキャリア56戦目(※35勝2敗)という誰からも愛されるハードワーカーは、39歳を迎えてなお「日々若がっている」と話した。誰からも愛されるキャラ、スーパーアグレッシブなファイターは常にスーパーナイス・ガイだ。


──マイケル・ジョンソン戦を週末に控えています。今の調子はいかがですか。

「精神的にも肉体的にも、申し分がない仕上がりだよ。そうであるのことが当然なんだけど、先月39歳になってなお毎日のように若くなっている気分なんだ。ユライア・フェイバー率いるチーム・アルファメールで、ジョシュ・エメットやアンドレ・フィーリ、ダレン・エルキンス、コディ・ガーブラント、チャド・メンデス、ソン・ヤードンというワールドクラスのファイターがマイケル・ジョンソンを倒すために協力してくれた。

それだけじゃない。ビッグプロモーションで戦うために懸命になっている若い選手たちも皆でこの試合に向かってきたんだ。そんな状況でやっているんだから、メンタルもボディも過去最高だよ。39歳だろうが21歳や25歳の時よりも、コンディションはずっと上がっている。

ライト級で戦うには減量も必要ない。絶対的にライト級では最小サイズだけど、減量してフェザー級で戦うよりずっと調子が良いよ。正直、ライト級のトップ10は巨人みたいな連中が揃っている。でも、一番小さなファイターがしっかりとトレーニングを積んで、アイツらを打ち負かしていくんだ。気持ちも肉体も、奴らよりずっと調子が良いからね。

今もケージに足を踏み入れるたびに、強くなっている。技術的にも成長しているし、僕のペースについてこられる対戦相手はいないよ。そうやって動き続けて、世界中のファン──東京、香港の皆に楽しんでもらえる試合をするよ」

──サイズは関係なく、ペースは一番だということですが、誰もが加齢していくものです。39歳、この39という数字はクレイにとっては、ただの数字なのでしょうか。

「僕はプロフェッショナル・アスリートとして、ケージの外でもアクティブな生活を送っている。ハイスクール・レスリングのコーチ、山を走りまくって、釣りをする。カヤックに乗ってフィッシングだ。1年中アウトドアでエンジョイしているから、スローダウンする暇がないんだ。だから年齢が僕に追いつくことはデキないんだよ」

──いやぁ、まさにクレイらしい言葉です。

「勿論、下り坂はやってくるよ。でも、常に自分の中にガソリンがどれだけ残っているかをチェックして動き続けている。そうやって動き続けることで、ケージのなかでしのぎ合いを続けることが可能になるんだ。

それはアルティメット・フィットネス、チーム・アルファメールがあるからだ。何より、しっかりとリカバリーに努めている。マッサージ、カイロプラティック、セラピー、ヨガ、厳格なストレングス・コンディショニング・プログラムに則して生活している。

そうすることで体を休め、回復力させて日々のトレーニングが可能になる。常にレスリング・コーチとマットの上に、生徒や選手達と一緒にいる。レスリングととともに、タフに成長し、立ち上がってきた。年齢を重ねているのは確かだ(笑)。でも、気分は日々若くなっている」

──好きなことをしていると時間が過ぎるのは遅くて、年を取るのが遅くなる。嫌なことをしていると時間が過ぎるのが早くなり、年を取るのも早いという学説もあります。

「その通りだ。人生は楽しまないと。好きなことを仕事にしないと、人生を賭けることはできないよ。MMAを戦い続けているから、僕は健康を意識することができるんだ。

9時から5時の仕事をしていたら、毎日のようにジムにいって若い連中とパンチの交換なんてできっこない。ジムで互いにプッシュしあって、僕らは強くなっている。好きなことをやっているとボディもメンタルもグッドシェイプでいられる。嫌なことをやっていると、早く時間が過ぎてほしくなる。そりゃあ、年を取ってしまうよ」

──若さをキープしているクレイですが、マイケル・ジョンソンの印象を教えてください。

「凄いヤツだよ。最高の試合をやってのける。あのパンチ力はベストの中のベスト、トップ中のトップだよ。ずっとトップ5の相手と互角の勝負をしてきた。

ただし、マイケルは僕のプレッシャーとペースに耐えきれなくなるだろう。ケージを背負い、ずっとしんどい時間か続くよ。気の毒なことにね」

──サウスポー対策はしてきましたか。

「もちろん。チーム・アルファメールでは常に4、5人のサウスポーのトレーニング・パートナーがいてくれる。リーチが長くて、レンジをキープできる練習相手がね。パンチもフットワークもしっかりとマイケルをコピったパートナーと練習を続けることができた。この素晴らしいキャンプの最終的な成果を土曜日の夜に見ることができるよ」

──そのクレイ・グイダらしいファイトを期待している日本のMMAファンに一言お願いします。

「僕のMMAファイター人生で最高の経験の一つが、2006年に日本へ行き修斗で戦ったことなんだ。決してベストパフォーマンスでもベストファイトでもなかった。でも、あの後楽園オールの素晴らしいファンの前で戦ったことは、決して忘れることはないよ。

コーナーマンだった兄と、コール・ミラーと一緒に日本へ行き、ユースケ・エンドー(遠藤雄介)に1Rに腕十字で負けた!! でも、僕のスラムで日本のファンがメチャクチャ盛り上がったんだ。どれだけ日本の皆がMMAを愛しているのか、あの空間にいて理解できた。そしてアニキと2人で感激してしまって。日本のカルチャーに触れることができた経験は何物にも代えがたいよ。

そして、UFCではタカノリ・ゴミとタツヤ・カワジリと戦うことができた。2人は世界中のライト級の強豪と戦ってきた僕のヒーローだった。日本は僕にとって特に特別なんだ。スペシャルなスペシャル。今もさいたまスーパーアリーナで戦いたいと思っているんだ。Thank you for your support。アリガト!!」

■視聴方法(予定)
2月7日(日・日本時間)
午前7時~UFC FIGHT PASS

■UFN184対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
アリスター・オーフレイム(オランダ)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
フランキー・エドガー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
マリオン・ルノー(米国)
メイシー・チアソン(米国)

<フライ級/5分3R>
アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<バンタム級/5分3R>
コディ・ステーマン(米国)
アスカル・アスカル(米国)

<ライト級/5分3R>
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)
ベニール・ダルーシュ(米国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
クレイ・グィダ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス(米国)
ダニーロ・マルケス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チムール・ヴァリエフ(ロシア)
マーチン・デイ(米国)

<160ポンド契約/5分3R>
ジャスティン・ジェインズ(米国)
デヴォンテ・スミス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホザ(ブラジル)
ホセリン・エドワルツ(パナマ)

<女子フライ級/5分3R>
モリー・マクマン(英国)
ララ・プロコピオ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ユーゼフ・ザラル(米国)
チェ・スンウ(韓国)

<140ポンド契約/5分3R>
オード・オズボーン(米国)
デニス・ボンダル(ウクライナ)

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