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【UFC310】パウンドを見せることできず──グイダ、チェイス・フーパーの腕十字に初回一本負け

<ライト級/5分3R>
チェイス・フーパー(米国)
Def.1R3分41秒by 腕十字
クレイ・グイダ(米国)

長身&リーチで優るフーパーに飛び込んで、右を振るうグイダ。サウスポーのフーパーの左の蹴りをキャッチしてテイクダウンを狙うが、首狙いを察ししたグイダが離れる。グイダ・チャントのなか、フーパーが左ストレートを当てる。組んだフーパーはボディロックで押し込むと、小外掛けへ。ウィザーでバックに回らせてないでいたグイダだが、後方にテイクダウンを許す。反転した立ち上がったグイダを払い腰で投げたフーパー。即立ち上がったグイダをシングルでテイクダウンし、ギロチンを防いでバックに回る。

フーパーは両足をフックするも、グィダは胸を合わせにいく。腕を取られそうになったグイダは、そのまま担いで立ち上がるが、シングルで倒され再びバックを許す。半身の状態のグイダにフーパーは左の鉄槌を落とし、腕十字へ。グイダは後転、そして前転とエスケープを図るも仰向けにされたところで右腕が伸び切りタップをした。


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【UFC310】1年振りのファイト、クレイ・グイダ「まだここでやれるということを世界中の皆に見てもらう」

【写真】 喋りもハイペース、10分のインタビューで文字量は20分に匹敵するグイダ(笑)(C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイルアリーナで開催されるUFC 310「Pantoja vs Asakura」にクレイ・グイダが1年振りにファイトを戦う。
Text Manabu Takashima

42歳、MMA戦績は38勝24敗。オクタゴンでは18勝18敗とイーブンの戦績でこのところは2連敗だ。ところが驚いたことにグイダの戦意、勢いは全く衰えることを知れない。41歳で拳を折り、練習再開まで半年を要した。それでいて、引退を考えることは全くなかったというグイダの元気の源は、チーム・アルファメールの若い選手たちとのトレーニングにある。

チーム全体が底上げされることで、今も強くなり続けている豪語するグイダ。2年前にグラップリング・マッチで敗れているチェイス・フーパーとの戦いで、パンチが許された組みの展開がグラップリング戦とは別モノであること──そして今も上を目指す力を持ち続けていることを世に証明するためにオクタゴンに上がる。


ケガは、人生の一部

──クレイ、練習は終わりましたか。

「終わったよ。すまない、トレーニングでインタビューの時間をずらしてしまって」

──当然のことです。

「ありがとう。こうやって汗をかくと、気持ちも盛り上がって来る。いつだって、ベガスで戦うのは最高さ」

──去年の12月にジョアキン・シウバ戦で敗れて以来、1年間のブランクがありました。これだけ試合をしていないと、本当にクレイは引退してしまうのではないかとファンも心配していました。

「ノー、引退の噂なんて嘘っぱちだよ。あの試合の1Rに右の拳を骨折して、結構酷い状態だったんだ。手術をして、半年間は回復に努めていた。手術の影響でフルでトレーニングをするまで、時間が掛った。でも、もう今は大丈夫だ。レッツ・ロックンロール!! こうやって戻って来ることができた。なんといっても、ヘルシーでいることが一番だ」

──42歳を迎え、それだけ練習ができない期間があると、それこそリタイアを考えることはなかったですか。

「ノー。そんなことは心配しないでくれ。俺にとってケガは、人生の一部だ。常にケガと付き合って来たキャリアだ。もっと最悪なケガも経験しているし、もう過ぎたことだよ。それで20年間もプロフェッショナル・ミックスマーシャルアーチストを続けて来られたんだ。悪いことじゃないだろう」

──どうしても昨年4月のラファ・ガルシア戦で、グローブを外して引退を匂わせたトリックが頭に残ってしまって。あれはダナ・ホワイトもオカンムリでしたし(苦笑)。

「ハハハハハ。契約期間中だったし、ダナもカットすることなんてないよ。引退なんて全く考えない。気持ちの強さもキープしているし、大志を抱いて毎日トレーニングに向かうことができている。チーム・アルファメールでレスリング時代に戻ったようにトレーニングしている。凄くハングリーだ。土曜日の夜は、まだここでやれるということを世界中の皆に見てもらう」

──逆にこの1年間で、MMAファイターとして成長できる要素を見つけることができたということは?

「あったよ。賢くなった。MMAを戦ううえで賢くなり、技術力も上がった。トレーニングキャンプの1日、1日と強くなり成長できた。チームの皆の技術があがり、動くが良くなる。その事実が俺をプッシュしてくれるんだ。若いヤツらは、瞬く間に強くなっている。ただタフに。ただ強く。ただ速くなりたくて懸命に汗を流している。

そんな連中と練習を続けているから、肉体ではなく判断力や反応という部分でも全く衰えを感じることはない。シャープだし、スタミナに関しては今もキングだ。それは誰もが知っていること。日々のトレーニングの成果を土曜日には見せる。ワイルドで、タフで、ナスティに」

──クレイがデビューをした21年前は、40歳を過ぎてここまでMMAを戦える選手がいるとは想像もできなかったです。

「確かに、その通りだ(笑)」

──フィジカルやコンディショニング、ダイエット等あらゆる部分で進化したこともあると思います。20年前に40代でバリバリに戦っていたのは鉄人と呼ばれたランディ・クートゥアーだけでした。実は昨夜、元修斗世界フェザー級王者で55歳で最後のMMAを戦った大石真丈選手のインタビューをしました。彼はフィジカル的には戦える。でも、目の問題でMMAを続けられくなったと。

「その55歳まで戦っていたという修斗のチャンピオンだった選手の話は、凄いね。本当に素晴らしいよ。そしてランディ・クートゥアーは俺のヒーローだ。ファイターの鏡だよ。最高のMMAファイターだ。40代になって戦い続けていただけでなく、成功を収めていた。あの頃に40代で活躍できたってのはすさまじいこと。俺らの世代はやはり医学やトレーニングの進歩に助けられている部分があるからね。俺もライト級のランディ・クートゥアーを目指している。実績でランディに肩を並べられるなんて思っていないけど、ずっとトップレベルで戦い続けたい」

よりテクニカルに、よりハイペースで、よりアグレッシブに

──ところでチェイス・フーパーとは2年前にFury Pro Grapplingで対戦して、カーフスライサーで敗れています。

(C)Zuffa/UFC

「そうグラップリングマッチでね」

──カーフスライサーの前にバック、トラックポジションを譲ったことは少し気になっています。

「だから、グラップリングマッチだよ。彼は柔術家で、素晴らしいグラウンド・ファイターだ。でも素手で組みあうのではなく、グローブをつけて殴ることができると何もかも変わって来る。ぶっ倒すためのポジショニング、ぶん殴るためのスクランブルがMMAだ。しっかりとパウンドを落とす」

──グラップリングとMMAでは、考え方も違いが出てきますか。

「グラップリングでもMMAでも、いつもドミネイトしたいと思って戦っている。よりテクニカルに、よりハイペースで、よりアグレッシブに。それが戦ううえでの気構えだ。パンチをミックスしたハイペースのグラップリング、レスリングと同じような勢いで戦う。ヤツはついてこれないよ」

──土曜日の試合、クレイ・グイダのMMAを期待しています。

「年齢はただの数字に過ぎない。何もその数字で変わることはない。俺はUFCで戦い続ける。そして今もUFCのトップを目指していることをファイトで証明する」

──その言葉を日本のファンに伝えることができて光栄です。では日本のファンに一言お願いします。

「2006年に修斗で戦って以来、ずっと日本のファンに応援してもらっている。また日本を訪れたい。さいたまスーパーアリーナで試合をして、その後はしっかりと日本を観光で回りたい。アリガトー!!」

■視聴方法(予定)
12月8日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前12時~PPV
午前7時 30分~U-NEXT


■UFC310対戦カード

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
[挑戦者] 朝倉海(日本)

<ウェルター級/5分5R>
シャクハト・ラクモノフ(カザフスタン)
イアン・ギャリー(アイルランド)

<ヘビー級/5分3R>
シリル・ガンヌ(フランス)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ブライス・ミッチェル(米国)
クロン・グレイシー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ネイト・ランドヴェール(米国)
チェ・ドゥホ(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ドミニク・レイエス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ(ブラジル)
テンバ・ゴリンボ(ジンバブエ)

<フェザー級/5分3R>
モフサル・エフロエフ(ロシア)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(ジャマイカ)
ブライアン・バトル(米国)

<195ポンド契約/5分3R>
クリス・ワイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<フライ級/5分3R>
コディ・ダーデン(米国)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<ウェルター級/5分3R>
マイケル・キエーサ(米国)
マックス・グリフィン(米国)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
チェイス・フーパー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
ウーカシュ・プジェスキ(ポーランド)

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45 AB K-1 MMA MMAPLANET o UFC UFC310 YouTube   アルジャメイン・ステーリング アレキサンダー・ヴォルコフ アレッシャンドリ・パントージャ アンソニー・スミス イアン・ギャリー エリク・アンダース キック ギャリー クリス・ワイドマン クレイ・グイダ クロン・グレイシー ケネディ・ンゼチェクウ コディ・ダーデン シャクハト・ラクモノフ シリル・ガンヌ ジョシュア・ヴァン チェイス・フーパー チェ・ドゥホ テンバ・ゴリンボ ドミニク・レイエス ニック・ディアス ネイト・ランドヴェール ブライアン・バトル ブライス・ミッチェル ボクシング マイケル・キエーサ マックス・グリフィン モフサル・エフロエフ ランディ・ブラウン ヴィセンチ・ルケ 佐藤天 朝倉海 空手

【UFC310】ゴリンボ戦へ、元祖K-1 MMA=ヴィセンチ・ルケ「積極性を失うことは、自分を見失うこと」

【写真】UFCにあってもフィジカルモンスター=ゴリンボを相手に、どのような接近戦打撃MMAをルケは見せるころができるのか (C)Zuffa/ UFC

明日7日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイルアリーナで開催されるUFC 310「Pantoja vs Asakura」。同大会でヴィセンチ・ルケが、テンバ・ゴリンボと戦う。
Text Manabu Takashima

魔裟斗に憧れK-1の距離でMMAを戦ってきたオクタゴンの激闘王ルケは、コロナ期の4連勝からその後は1勝3敗と調子を落としている。パンデミック期間中、名前のあるファイターは戦いを控え、上昇志向の強いファイターは次々と試合を受けた。

そんな時期に名を挙げたものの体は疲弊し、調子を落とした。ルケもその1人かどうかは分からないが、彼は負けが込む間に自身の戦い方を見つめ直してきたという。ニック・ディアス戦が流れることすら想定内、溢れんばかりの戦闘意欲を持ちながら落ち着いた様子のルケ。彼は再びタイトルに向けてウイニングトラックを駆けることができるのか──。


──ヴィセンチ、テンバ・ゴリンボ戦を週末に控えた今の調子を教えてください(※取材は4日に行われた)。

「100パーセントの状態で試合に挑めるよう、仕上げることができた。肉体的にも精神的にも、完璧な状態でバトルに向き合える。キルクリフFCという世界一の練習環境があるので、問題なく調整できている」

──ゴリンボは同門の佐藤天選手に勝っていますね。チームとしてリベンジを果たしたいところではないでしょうか。

「その件があるから、この試合は普段以上に高いモチベーションで臨むことができている。タカシ・サトーは僕にとって最高の友人だ。タカシは1週間後に韓国で試合があるから、今回はずっと一緒に練習してきた。リベンジを果たして、タカシに続いてほしい。

タカシは素晴らしい柔道テクニックの持ち主で、ゴリンボのテイクダウンについて凄く効果的なアドバイスをしてくれたんだ」

──ところでヴィセンチは8月にニック・ディアスと対戦予定でしたが今大会に延期され、さらに負傷欠場でゴリンボと戦うことになりました。どちらがタフな相手云々は問わずして、ただ注目度という点では圧倒的にニック・ディアス戦がゴリンボ戦を上回るのは事実です。このビッグファイトが流れて、気落ちすることはなかったですか。

「8月にディアスとの試合がなくなった時は、本当に落ち込んだよ。それから12月にリスケされたけど、ディアスとの試合を想定して練習をしつつ、今回も試合が組まれないもあると思ってやってきた。誰も何が起こるか分からない。だからディアス戦がまたなくなっても、気持ちをキープすることができていた。もう、これ以上オクタゴンに上がれない時間を過ごしたくなかった。対戦相手がゴリンボになっても、これまで培ってきたモノを全てぶつける。

これが8月の時だったら、代役と戦うことはできなかったかもしれない。あの時の精神状態では。でも、今回は全く問題ない。全力でゴリンボに向き合い、最高のバトルを繰り広げたい。今回のファイトキャンプではサウスポーだけでなく、色々なタイプのファイターとスパーリングを繰り返してきた。その頃から、何があっても大丈夫なように準備をしていたんだ。誰とでも戦えるように」

──ところで2020年と2021年の好調ぶりと比較すると、この2年は厳しい時間を過ごしてきたかと思います。

「確かに過去4試合で3つも黒星をついてしまっている。それも絶好調だった2020年と2021年のファイトとキャンプの繰り返しという日々の跳ね返りだ。ちょっと心身ともに疲れてしまっていた時に、プライベートでも問題があって……。

でも、なかなか勝てない日々こそ僕が進化できるチャンスだった。自分のミスに直視して、トレーニングを続けて成長できた。この3つの敗北の分、僕は強くタフになっている。今のヴィセンチ・ルケがどういうファイターか、土曜日の夜に明らかになるよ」

──この間、ヴィセンチの得意だったキックボクシングのような距離の打撃戦が近年のMMAでは増え、この距離で戦う術を身に着けたファイターが多くなっているように感じます。

「僕はMMAでも、K-1の距離でアグレッシブに戦うスタイルを貫いてきた。でもUFCで20試合以上も戦っていると、少しずつ対戦相手が僕の戦いを研究し、対策を練るようになってきたことは感じていた。だからこそ、この間に自分の打撃戦を見直してきたんだ。技術の幅を広げ、より多様性のある戦いができるように。でも、このトライはすぐにオクタゴンの中で成果が分かるモノじゃない。年単位で堅実な変化があるかどうか。それが今回の試合で見られるのか。新しいウェポンを持ってオクタゴンに上がり、微調整を加えたファイトをするつもりだよ」

──激闘王が、自制をしてアグレッシブ一本槍ではないファイトを心掛けるようになる?

「時には距離を取って戦う必要は、あるだろう。ただ、積極的に戦うことが僕のファイトの軸にある。それは変わらない。積極性を失うことは、自分を見失うこと。そうなると戦えない。ヴィセンチ・ルケとして、僕は自分の戦いを全うするつもりだよ」

──では改めてゴリンボの印象を聞かせてください。

「彼は打撃もできるし、グラップリングも強い。スタミナもあるウェルラウンディットな対戦相手だ。人並外れたフィジカルの持ち主で、そのパワーで勝利を手にして来た。打撃にしても、組み技にしてもパワフルで粗い。それがここまでは、功を奏してきたといえる。

ああいう戦い方をされると、リズムが狂ってしまうことが多々あるんだ。ただ、彼はまだ僕と同じレベルの厳しい戦いを経験したことがない。この試合で、ゴリンボはソレを知ることになるだろう。キルクリフFCには様々なタイプのファイターが練習している。だから自分のリズムで戦えない時のアジャストの仕方、想定外の事態に陥った時の対処方法を身に着けている。土曜日の試合はゴリンボにとってビッグファイトになるだろうし、全力で向かってくることは間違いない。でも、僕はその全てに対応できるだろう」

──再起へ、どのような試合をしたいと思っていますか。

「前回の試合で、僕はもう下り坂を転がり始めたと思う人がたくさんいたようだ。でも、僕のピークはこれからだよ。33歳を迎えてフィジカル、メンタル、テクニックと全てにおいて成長している。来年、ウェルター級をドミネイトするだけの力があることをゴリンボとの試合で証明する。大きくジャンプをする前には、一度屈むことが必要だろう?  前回のまでの試合が、それだったんだ」

──押忍。ではヴィセンチの復活を期待する日本のファンに一言お願いします。

「日本の皆の応援に、いつも感謝している。僕のママは実は黒帯の空手家なんだ。子供のころから、ずっと日本の武道の規律を教わってきた。僕の夢は日本で戦うこと。いつの日か、実現させたい。そのためにUFC310で皆が楽しめ、納得いく試合をして勝利を手にすることを約束するよ」。

■視聴方法(予定)
12月8日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前12時~PPV
午前7時 30分~U-NEXT


■UFC310対戦カード

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
[挑戦者] 朝倉海(日本)

<ウェルター級/5分5R>
シャクハト・ラクモノフ(カザフスタン)
イアン・ギャリー(アイルランド)

<ヘビー級/5分3R>
シリル・ガンヌ(フランス)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ブライス・ミッチェル(米国)
クロン・グレイシー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ネイト・ランドヴェール(米国)
チェ・ドゥホ(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ドミニク・レイエス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ(ブラジル)
テンバ・ゴリンボ(ジンバブエ)

<フェザー級/5分3R>
モフサル・エフロエフ(ロシア)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(ジャマイカ)
ブライアン・バトル(米国)

<195ポンド契約/5分3R>
クリス・ワイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<フライ級/5分3R>
コディ・ダーデン(米国)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<ウェルター級/5分3R>
マイケル・キエーサ(米国)
マックス・グリフィン(米国)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
チェイス・フーパー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
ウーカシュ・プジェスキ(ポーランド)

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UFC310:オッズ/予想と展望

アレシャンドレ・パントージャ 1.36
朝倉海 3.25
シャフカト・ラフモノフ 1.26
イアン・マシャド・ギャリー 3.90
シリル・ガーン 1.29
アレクサンドル・ボルコフ 3.60
ブライス・ミッチェル 1.14
クロン・グレイシー 5.50
ネイト・ランドウェア 1.71
チェ・ドゥホ 2.20
ドミニク・レイエス 1.28
アンソニー・スミス 3.70
ビセンテ・ルーケ 2.30
テンバ・ゴリンボ 1.65
モフサル・イヴロイエフ 1.38
アルジャメイン・スターリン3.15
ランディ・ブラウン 2.90
ブライアン・バトル 1.43
クリス・ワイドマン 1.87
エリク・アンダース 1.95
コーディ・ダーデン 2.30
ジョシュア・ヴァン 1.65
マイケル・キエーサ 2.05
マックス・グリフィン 1.80
クレイ・グイダ 7.50
チェイスフーパ1.09
ケネディ・ンゼチュク 1.15
ルーカス・ブジェスキー 5.25

過去のパントージャのオッズ(直近3戦+朝倉海同様RIZINバンタム級王者で初参戦のケイプ戦)。

アレシャンドレ・パントージャ 1.54
ティーブ・エルセグ 2.50
アレシャンドレ・パントージャ 1.53
ブランドン・ロイバル 2.60
ブランドン・モレノ 1.50
アレシャンドレ・パントージャ 2.65
アレシャンドレ・パントージャ 1.91
マネル・ケイプ 1.91

アンダードッグだったモレノ戦以降はいずれもSlight Favorite(僅差でフェイバリット)だったが、今回はModerate Favorite。僅差ではないが大差でもない、中程度の差と見られている。朝倉海UFCデビュー戦、7年ぶりのフライ級、初の5分5Rと不安要素が多いので、この評価は致し方ない。

それでも一発勝負なら勝つチャンスはある。5Rマッチだが、ペース配分を考えるようだと長期戦になり、経験に勝るパントージャのペースになる。4R以降に失速する覚悟で、いつも通りの戦い方をしていった方がKO勝ちのチャンスが出てくる。開始直後に自ら間合いを詰めていけるかどうか。様子見してくる相手に合わせてしまったり、逆にパントージャが攻めてくるのを受けてしまうようだと厳しくなる。

予想はパントージャの判定勝ちだが、アップセットでのKO勝ちに期待。

セミは、本来メインでベラル・ムハメドのタイトルに挑戦予定だったラフモノフが、ベラる欠場により、イアン・マシャド・ギャリーとの無敗対決に。てっきり暫定王座決定戦になるものと思っていたし、そうしても文句は出ないと思っていたが、ノンタイトル戦5Rマッチに。ギャリーは昨年までキルクリフFCに所属しており、ラフモノフとは同門だったが、現在はシュートボクセ・ディエゴ・リマに移籍している。

こちらはやや離れたオッズに。同じ無敗だが、ラフモノフは全試合フィニッシュ勝利。自称ネクストマクレガーのギャリーはUFC8戦のうち5試合が判定での勝利。前戦はBellatorから移籍のマイケル・ペイジのUFC2戦目での対戦で、組んでバックを取っての判定勝ちだった。ラフモノフに比べると、慎重に勝てる相手をチョイスされてきた印象。

ラフモノフ一本勝ちと予想。

メインカードでビセンテ・ルーケとの対戦が予定されていたニック・ディアスの欠場により、急遽組まれたのがブライス・ミッチェル vs. クロン・グレイシーの一戦。2019年のカブ・スワンソン戦ではパンチを被弾しながらも組みに行くものの、引き込みすらさせてもらえず完封負け。4年ぶりの復帰戦となった昨年5月の試合では、シャルル・ジョーデイン相手に打撃のスキルが劣化しており打ち負け、引き込みを繰り返しても付き合ってもらえないという、スタイル的にも退化していた内容で完敗。なのに今回はランカーのミッチェルとの対戦に。

柔術黒帯で、16勝中KO勝ちはゼロ、一本勝ちが9回のグラップラー・ミッチェルだが、さすがにクロン相手には寝技に付き合わない方がイージーに戦えるだろう。オッズでは今大会で2番目の大差でミッチェルがフェイバリット。メインカードに抜擢されているが、クロンにとっては正念場となる試合。しかし、前回の戦い方を見る限りは望み薄か。

第1試合開始は8日朝8時から。速報します。

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MMA o RIZIN Road to UFC UFC YouTube その他 アレックス・ペレス アンソニー・スミス クレイ・グイダ ジョシュア・ヴァン タティアナ・スアレス タリソン・テイシェイラ チェイス・フーパー ドミニク・レイエス ニック・ディアス ブランドン・モレノ マックス・グリフィン マネル・ケイプ モフサル・エフロエフ ランディ・ブラウン 中村倫也 佐々木憂流迦 堀口恭司 平良達郎 朝倉海 木下憂朔 風間敏臣 魅津希 鶴屋怜

UFC 310:朝倉海 アルティメットメディアデー Presented by U-NEXT

概要欄
UFC® 310:ムハマッド vs. ラフモノフ
日本時間:2024年12月8日(日)
会場:T-Mobileアリーナ(アメリカ・ネバダ州ラスベガス)
配信:U-NEXT / UFC Fight Pass

世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体であるUFC®(Ultimate Fighting Championship)が日本時間12月8日(日)に開催を予定しているUFC® 310のセミメインイベントにて、UFCフライ級王者アレシャンドレ・パントージャが、UFCデビューを飾る朝倉海を相手に3度目の防衛戦に挑みます。

2023年7月に開催したUFC 290で、当時のUFCフライ級王者ブランドン・モレノを下してUFCフライ級王座を獲得したアレシャンドレ・パントージャ(28勝5敗、ブラジル/アハイアウ・ド・カボ)は、以降の1年間でブランドン・ロイバルとスティーブ・エルセグを退けて王座防衛に成功しました。パントージャはサブミッションで10勝、ノックアウトで8勝、第1ラウンドフィニッシュ10回を記録しており、モレノ(3戦)、アレックス・ペレス、マネル・ケイプ、佐々木憂流迦、カイ・カラ・フランスら強豪に勝利しています。

UFCデビュー戦がタイトルマッチという歴史的な一戦に挑む朝倉海(あさくら・かい、21勝4敗、愛知県)は、現在、日本で最も有名なMMAアスリートであり、10年以上のMMA経験を持つ実績あるノックアウトアーティストと称されています。朝倉のベーススタイルは打撃とグラップリングを包括する日本の空手、禅道会。UFC参戦までに2連勝を収めており、日本のRIZIN FFでは過去12試合中9試合でメインイベントまたはセミメインイベントを務めています。最近では2023年12月にフアン・アーチュレッタを破ってRIZIN FFバンタム級王座を獲得した経歴を誇ります。また、これまでに朝倉はマネル・ケイプ、堀口恭司、佐々木憂流迦らを下してきました。

朝倉の参戦により、UFCロースターに名を連ねる日本人選手はフライ級ランキング5位の平良達郎、女子ストロー級の魅津希、ウェルター級の木下憂朔、ROAD TO UFCシーズン1バンタム級ファイナリストの中村倫也と風間敏臣、ROAD TO UFCシーズン2フライ級優勝者である鶴屋怜の7名となります。

対戦カード一覧(予定)
【メインイベント】
ウェルター級タイトルマッチ
ベラル・ムハメド vs. シャフカト・ラフモノフ

【セミメインイベント】
フライ級タイトルマッチ
アレシャンドレ・パントージャ vs. 朝倉海

【その他カード:順不同】
ヘビー級:シリル・ガーン vs. アレクサンドル・ボルコフ
ウェルター級:ビセンテ・ルーケ vs. ニック・ディアス
フェザー級:モフサル・エフロエフ vs. アルジャメイン・スターリング
ウェルター級:ランディ・ブラウン vs. ブライアン・バトル
ヘビー級:タリソン・テイシェイラ vs. ルーカス・ブジェスキー
女子ストロー級:タティアナ・スアレス vs. ビルナ・ジャンジロバ
フライ級:コーディ・ダーデン vs. ジョシュア・ヴァン
ライト級:クレイ・グイダ vs. チェイス・フーパー
ウェルター級:マイケル・キエーザ vs. マックス・グリフィン
ライトヘビー級:アンソニー・スミス vs. ドミニク・レイエス

※対戦カードおよび試合順、試合数は事前の予告なしに変更となる場合がございます。

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【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:7月 エドワーズ×モハメッド「モハメッドの良さを伝えたい」

【写真】決して派手なスタイルではない。だからこそモハメッドの試合にはMMAの奥深さが詰まっている(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾、良太郎というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は水垣偉弥氏が選んだ2024年7月の一番──7月27日に行われたUFC 304「Edwards vs Muhammad 2」のレオン・エドワーズ×ベラル・モハメッドについて語ろう。


――7月の一番として、レオン・エドワーズ×ベラル・モハメッドのUFC世界ウェルター級選手権試合を選んでもらいました。この試合を選んだ理由を教えてもらえますか。

「僕はモハメッドの地味強感が好きというか、彼はフィジカル的にすごく優れているわけでもないし、リーチが長かったり、なにか特徴があるわけでもない。バックボーンはレスリングですが、決してエリートレスラーというわけでもなくて、そういう選手がMMAファイターとしてUFCのトップ戦線で戦っている。しかもフィニッシュするのではなくて、5Rフルに使って戦って勝つというのが非常に僕好みですね。

今回はエドワーズ相手にモハメッドの良さがすごく出ていて、こういう試合をみなさんに伝えられたらなと思って選びました。おそらくもっと派手な試合、例えばエドワーズのKO勝ちを期待したファンの方も多いと思うんですけど、僕的には見たいものを見ることが出来た試合です」

――この取材前にモハメッドのプロフィールを調べたら、モハメッドは高校時代にレスリングをやっていたくらいの経歴なんですよね。それで開始早々にモハメッドがテイクダウンするという展開でスタートしました。

「まずそこがすごく驚きました。エドワーズのここ数戦を見て カマル・ウスマンやコルビー・コヴィントンといったテイクダウンが強い相手に対して(エドワーズは)はほとんどテイクダウンを許してないんですよ。そのエドワーズ相手にモハメッドは開始早々テイクダウンをとってるんですよね。その作り方もすごく上手いですし、この最初のテイクダウンが活きて、その後のラウンドも有利に試合を進めていくので、試合の作り方の上手さも感じました。

もちろん1個1個の格闘技の技術もバランスよく使うものは持ってるんですけど、それ意外の部分での試合巧者というか、相手の心理を読むというか。そういう心理戦がすごい上手いんじゃないかなと思います。それがまさに最初のテイクダウンで、あれはほぼファーストコンタクトに近いようなタイミングでのタックルでしたが、おそらくエドワーズはああいうタックルはが来るとは思っていなかったと思います」

――結果的に最初にモハメッドがテイクダウンを取ったことで、エドワーズはモハメッドのテイクダウンを警戒せざるをえなくなりましたよね。逆にモハメッドはテイクダウンだけでなく打撃でもいけると踏んだと思いますし、まさにあの一発目のテイクダウンが25分間の試合の流れを決めたと思います。

「そうなんですよ。エドワーズはいきなり予想外のタックルに入られて、焦ってテイクダウンを取られてしまった。 それで打撃・スタンド勝負でも、モハメッドは楽になったと思うんですよね。それで1Rの終わりぐらいにモハメッドが打撃をまとめるシーンがあるんですよ。あれはおそらくエドワーズがテイクダウンを警戒して自分の打撃ができなかったところに、モハメッドがパンチを当てて、明らかにエドワーズが嫌がったんです。

ここでモハメッドは打撃で攻めるんじゃなくて、もう一回タックルに入るんですよ。で、そこでもまた1発でテイクダウンを決めました。そういった試合運びの巧さというかクレバーさ。フィッシュを狙うファイターであれば、打撃であそこまで行けたら そのまま打撃で行くと思うんですよね。でもそこで自分がやることを明確にして、打撃からテイクダウンに切り替えることが出来る。相手が打撃を嫌がって意識が上に行ったら、タックルに行くという。そこをパっと切り替えられることの凄さですよね」

――またモハメッドは上(打撃)と下(テイクダウン)の散らしが絶妙ですよね。

「僕もモハメッドのテイクダウンの何がいいのかを考えて、僕は理由が2つあると思うんですよ。まず1つは位置取りですよね。モハメッドはたまにスイッチを使いながら、 ナチュラルに相手にケージを背負わせるんですよ。それで相手のバックステップを殺しておいて、パンチかタックルの2択にして、パンチを散らしてタックルって入っていますよね。あともう1つは左手=前手の使い方がすごく上手いです。ジャブだけじゃなく、アッパーも打ったり、左のパンチを散らすことができる。その2つの要素がモハメッドの試合の作りにすごく関係している気がします」

――エドワーズからすると知らないうちにケージに詰められていて、打撃を散らされてテイクダウンに入られていたわけですね。

「おそらく打撃の1発はそんなにないと思うんですよね。いざ打てば強いかもしれないですけど、そういう打ち方をしていない。相手としては(モハメッドのパンチを受けて)これなら大丈夫かなと自然にステップしていたら、いつの間にかケージを背負っていって『あっ!』と思った時には、目の前で左のパンチを散らされている。今度はそれを鬱陶しいなと思ったら、タックルに入られているみたいな。そういう作りが完成されている気がします」

――技術的なところで言えば、股下で腕をクラッチして相手を持ち上げるテイクダウンが目立っていました。

「僕はあれをクレイ・グイダ・スローと呼んでいるんですよ。クレイ・グイダがネイト・ディアスを投げた時の技があれだったので(笑)」

――確かにクレイ・グイダがやっているイメージがあります(笑)。

「ハイクロッチから股下でクラッチして持ち上げる技なんですけど、あれはサクラバアームロック(キムラロック)を取られた時のカウンターでやると有効なんですよね」

――モハメッドはバックを取った時でも、すぐに両足フックせずにレスリング的なコントロールで上手く時間を使っていました。

「時間の使い方もすごい上手いですよね。バックキープはしつつも、あまりそこには固執せず。下になったシーンもありましたけど、基本的にはもう1回上を取りに行っている。あの辺りのポジションコントロールも、いい意味でフィニッシュにこだわりすぎていない。 本人もインタビューで言っているように、ドミネイトして制圧して強さを見せることが好きなんでしょうね。僕もそういう戦い方は好きですね」

――しかもそういった試合運びをエドワーズにやったことがすごいと思います。

「エドワーズはウスマンやコビントンのテイクダウンを切って、逆にテイクダウンするぐらいの選手なので、このレスリング力で、あの打撃があったら、なかなか崩せる選手はいないだろうなと思っていたところで、モハメッドが開始早々にテイクダウンを取って。モハメッドがMMAというものを見せてくれた感じがして、すごくよかったです」

――年齢的にも36歳での王座戴冠でした。

「階級がウェルター級なので、軽量級よりも多少は競技寿命が長いと思うのですが、身体能力に頼った戦い方ではないですよね。反射神経や瞬発力に頼らず、試合運びや駆け引きを武器として戦ってる選手なので、基本的な技術プラス試合作りが上手いですよね。その試合作りで言うと、3Rにエドワーズにバックを取られた時点で、僕はモハメッドがラウンドを捨てたような印象があるんですよ。このラウンドを取られてもいいから、体力回復にあてよう、みたいな。だから僕は5Rこそモハメッドの良さが出る気がしています」

――ポイントを計算できるからこそ、そういった戦い方もできる、と。

「3Rも最初はモハメッドが攻めに行って、スクランブルの攻防でバックを取られちゃって、その瞬間に、フィニッシュさえされなければいいやと思ったんじゃないのかなと。僕は見ていてそう感じていて、そういったラウンドを捨てる潔さもいいなと思いました。

例えなハビブ(・ヌルマゴメドフ)の過去の試合を見てみると、試合中に休むんですよね。1・2Rを明確に取ったら3Rは休む、みたいな。ただハビブの場合はポジションを許して休むのではなくて、攻めのテンションを一旦落ち着けて休むみたいな戦法で。モハメッドの場合は先に攻めたんだけど、守勢に回る展開になって、そこで休むことを選択したように見えました。そこでの切り替えの良さというか、すごくクレバーだなと思いましたね」

――なるほど。3Rはサブミッションさえ凌いで休めればいいという判断だったんですね。

「僕はそう思いました。バックを取られて相手に首を絞められたり、うつ伏せで潰されてしまうとダメですが、モハメッドのようにエドワーズを下にして、自分が天井を見ているような状態でバックを取られている分には強い打撃をもらうことはないと思うんです。

だからダメージもそんなに受けないし、サブミッションだけ気をつけていれば意外に疲れないのかなと。もちろん寝技が超一流の相手にバックを許して休むのは危険ですけど、エドワーズからはそういった危険を感じなかったと思うんですよね。だから一本を取られないようにディフェンスして、休もうという感覚もあったのではないかと思います」

――少し話題はずれますが5Rにモハマッドがバックを取っていて、最後の最後にエドワーズが正対して肘で流血させたじゃないですか。ああいう展開でエドワーズにポイントが入ることもありえそうですね。

「それはあると思います、ダメージ重視の視点でいくと」

――バックを取られて相手に攻めさせないで守るというのも戦法の一つとしてありえるのかなと思いました。

「自分と相手の技量を比べて極められない自信があって、ポイント的にもリードしているという、非常に限定されたシチュエーションにはなりますけど、5Rマッチであればそういう選択もありなのかもしれません。

もちろんモハメッドがバックを取られた状態から粘るのが得意だったのかもしれないし、その辺も含めて自分が持ってる引き出しと使い方、それを完全に熟知して戦っていると思います。ずば抜けて特別なものを持った選手ではないけれど、自分が持っている引き出しをどう使えばいいかを分かっている。だから勝つ。そういう選手なんだと思います。僕もそういう戦い方をしたかったので、モハメッドにはすごく惹かれますね」

――今のUFCチャンピオンの顔ぶれを見ると、また新たな個性を持ったチャンピオンが誕生しましたよね。

「ぶっちゃけ人気は出ないと思うんですよ(笑)。PPVが売れなくて、ダナ・ホワイトがキレる姿を想像しちゃいますけど、間違いなく通好みの選手ではあるので。MMA好きはチェックすべき試合、選手だと思います」

――確かに派手さはないかもしれませんが、例えば選手サイドからすると参考になる点が多い選手かもしれませんね。

「この企画でも以前話したことですが、教科書にしていい選手としちゃいけない選手がいて、ショーン・オマリートやコナー・マクレガーを真似するのは相当難しいと思うんです。そういう選手に憧れる気持ちは分かりますが、僕のような凡人が(笑)憧れる選手、見本とする選手は今回のムハマッドだったり、僕は結構ベンソン・ヘンダーソン戦い方が好きだったんですけど、そういう真似できる可能性がある選手を見るべきだと思いますね」

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o UFC クレイ・グイダ

UFC on ESPN+90:第12試合・チェイス・フーパー vs. ジョーダン・レビット

ライト級。

若きフィニッシャーのフーパー。今成ロールなどのトリッキーな攻めから一本を狙いに行くスタイル。しかし攻めが荒くポジションを失いがちなところと、打撃やテイクダウンに穴がある。前回からライト級に上げると、UFC0勝1敗のグラップラー・ニック・フィオーレに対して打撃で対抗。雑な打撃で上位陣には通用しそうにはないが、フィオーレレベルには通用して判定勝ち。185cmの長身で、リーチも192cmある。フィオーレ戦の前には、グラップリングマッチでレジェンドのクレイ・グイダからカーフスライサーで一本勝ちしている。24歳。

レビットはUFC4勝2敗。レスリングがバックボーンで、一本勝ちの多いグラップラー。微妙な判定勝利で物議を醸したことのあるパティ・ピンブレットには、1Rはテイクダウンから優勢に試合を進めていたが、2Rにチョークで一本負け。前戦はUFCデビュー戦の相手に首相撲からの膝連打でキャリア2度目のKO勝ち。28歳。

いきなりパンチで出たフーパー。レビット組んでボディロックしバックに着くが、フーパー反転して上に。レビット立ったが、フーパーの投げをすかして上に。スクランブルで上を取り返したフーパー。レビットがさらに上を取るが、フーパーガードから腕十字。クラッチが深い。レビット持ち上げてスラムで外した。また下から足を絡めて足関狙い。レビットインサイドからパウンドを落とす。草刈りから足関を狙うフーパー。レビットも足をキャッチする。インサイドヒール。しかし回転したフーパーがバックに回った。四の字バックからチョーク!タップアウト!

激しく攻防が入れ替わるグラウンドゲームを制したのはやはりフーパー。レビットも寝技師相手にグラウンドで真っ向勝負したが、分が悪かった。

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN44 クレイ・グイダ ラファ・ガルシア

【UFC ESPN44】ラファ・ガルシアのジャブに完敗、クレイ・グイダ。試合後グローブを外し……勝者と交換!!

<ライト級/5分3R>
ラファ・ガルシア(メキシコ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
クレイ・グイダ(米国)

大グイダチャントの下、グイダは頭を振って右から左を振るう。そして右を当てると、ガルシアの右をかわして右をヒット。動き続けるというよりも、圧をかけて近距離では足を踏ん張って打ち合う戦いを見せるグイダは、テイクダウンを仕掛けない。対して、ガルシアはジャブから右を狙う。

右ローのガルシアが、右をヒット。グイダはジャブも被弾し、ボディから左を返すがタッチ程度か。残り1分を切り、まだ組みを見せないグイダがエルボーを受けそうになる。ガルシアのジャブの精度がグィダを上回り、初回を取った。

2R、腰を落として殴るにいくグイダに対し、ガルシアの右とヒジが襲い掛かる。組んでも右エルボーを顔を打たれたグイダは、レベルチェンジから右アッパーを繰り出す。ガルシアはワンツーを入れ、シングルレッグを切る。そしてジャブを続けるガルシアが、グイダを追い込んでいく。

それでもワンツーを返し、ジャブを当てたグイダは打たれながらも前に出て、右を打たれる。手を出せば出すだけ、ガルシアの攻撃を被弾するグイダは厳しい時間が続く。誘い込むように右ストレートを打ち抜いたガルシアは、ショートを連打。グイダもパンチを振るうが、手打ち気味になってしまっている。自らの呼吸で戦い続けたガルシアが、この回もガルシアをリードした。

最終回、勝利にはフィニッシュが必要なグイダだが、開始直後に右を打たれる。蹴りから右に繋げるガルシアが、左ハイからのダブルレッグをしっかりと受け止めて切る。直後に細かいコンビを入れたグイダ。やはり組みとのコンビが必要か。グイダは蹴りからパンチ、そして組もうという動きを見せるも、ガルシアは後方に移動して攻撃をかわし、自らのパンチを打っていく。

懸命のシングルも切られたグイダは、打つ手がない状況でも前に出る。そして殴られる。ガルシアはジャブを続け、左ハイ。続いて右から左ジャブを入れ、右から左とグイダの顔面を正確に撃ち抜く。残り1分を切り、逆に組んでケージにグイダを押し込んだガルシアが、シングルを解いてショートのコンビを決める。

最後までガルシアに動きを封じ込まれ、パンチを被弾し続けたグイダは0-3で完敗を喫した。そしてガルシアの勝利者インタビューを待ち、グローブを外したグイダはなんと「DC、俺は皆を欺いた。ガルシアとグローブを交換したいから外したんだ」と話すと、母親の誕生日を祝福し、さらに言葉を続けようとしてインタビューを打ち切られた。


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【UFC ESPN44】ロイヴァルとフライ級トップ対決、マテウス・ニコラウ「今回もシャベ・ジ・オーロだ」

【写真】この試合がプレリミって……どういうこと(C)Zuffa/UFC

15日(土・現地時間)、ミズーリ州カンザスシティのTモバイル・センターで開催されるUFC ESPN44「Holloway vs Allen」でブランドン・ロイヴァルと戦うマテウス・ニコラウ。

マネル・ケイプ、ティム・エリオット、デヴィッド・ドヴォルザーク、マット・シュネルと勝利を重ね、確実にランクを上げてきた。「過去最高にタフな試合になる覚悟はできている」という一方で、確かな自信を持っていた。

勝てば確実にタイトル挑戦が見えてくる一戦を前にして、ニコラウの心境とは。


――マテウス、前回のマット・シュネル戦の前のインタビューでは全ての局面で優っていると話していましたが、右フックでKO勝ちしました。

「言った通りになったよね。全てのエリア、全ての要素で僕が上だった。練習してきたことの全てを出せたわけじゃないけど、練習をしてきたことで勝てた。だから凄くハッピーだったよ。

でも満足はしていない。ただ思ったように練習の成果を見せて勝つことができたので、今回の試合も同じメンタルで臨むことができる。しっかりと準備してきたから、ブランドン・ロイヴァルがミスをすると、そこにつけこんでしっかりと勝利を手にするよ」

──そのロイヴァル戦、今週土曜日の試合に向けて精神的に良い状態のようですね。

「メンタルもフィジカルも最高さ。ケガなく、予定していた練習メニューを全てやり切ることができた。過去最高のシェイプだし、技術力も上がっている。より強くなり、より成熟した。その姿を土曜日に見てもらうよ。

全てをやってきた。これ以上の準備はない。今回もシャベ・ジ・オーロだよ。黄金の鍵を掛けて、キャンプを終えることができた」

──ではブランドン・ロイヴァルの印象を教えてください。

「タフなファイターだ。背が高くて、サウスポー、良いペースで戦うことができる。スタンドでも積極的に攻めるけど、グラウンドでのサブミッション・ゲームを好んでいる。きっと良い試合になるよ」

──サブミッションを狙う。そこに付け入る隙があるという見方は、正しいでしょうか。

「だいたい長所は短所になるもんだよ。良いペースで戦うと言ったけど、やり過ぎる面がある。だから、隙を与えてしまうんだ。僕としてはブランドンがアグレッシブに攻めてくる方が、距離を取ってくるより戦いやすい。

ブランドンはスタンドでもそうだけど、グラウンドでもミスをする。もちろんデンジャラスだし、一気呵成に攻める強さを持っている。でも、彼が攻撃を仕掛けてくる時こそ、僕が攻撃を仕掛ける時でもあるんだ。今回はキャリアで一番タフな試合になる覚悟ができているけど、精神的にはこれまでと何も変わりない」

──ここで勝てばブランドン・モレノ✖アレッシャンドリ・パントージャ戦の勝者への挑戦権を得ることができると思っていますか。

「そう信じている。ブランドンを一方的に破ることができればね。フライ級は世界戦で戦う選手が固定されてきた。新しいチャレンジャーの誕生をファンも待っているはずだ。この試合でブランドンに勝ち、その場に進むことができると信じている。準備はできているよ。

そのために今回の試合で圧勝する。KO勝ちか一本勝ちかは、どうでも良い。とにかく圧倒して、良い試合にしたい。一方的に勝つ、それだけだよ。ベストを尽くすから、日本の皆のサポートを期待しているよ。アリガト」

■視聴方法(予定)
4月16日(日・日本時間)
午前6時30分~UFC FIGHT PASS
午前6時~U-NEXT

■ UFC ESPN44計量結果

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ: 146ポンド(66.22キロ)
アーノルド・アレン: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
エジソン・バルボーサ: 146ポンド(66.22キロ)
ビリー・クゥアンティロ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分5R>
ダスティン・ジャコビー: 206ポンド(93.44キロ)
アザマット・ムルザハノフ: 205ポンド(92.99キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ: 206ポンド(93.44キロ)
タナー・ボザー: 203ポンド(92.07キロ)

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ムニョス: 136ポンド(61.69キロ)
クリス・グティエレス: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ラファ・ガルシア: 154.5ポンド(70.08キロ)

<フェザー級/5分3R>
TJ・ブラウン: 146ポンド(66.22キロ)
ビル・アレジオ: 146ポンド(66.22キロ)

<フライ級/5分3R>
ブランドン・ロイヴァル: 126ポンド(57.15キロ)
マテウス・ニコラウ: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
エド・ハーマン: 206ポンド(93.44キロ)
ザク・カミングス: 206ポンド(93.44キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス: 116ポンド(52.62キロ)
ジリアン・ロバートソン: 116ポンド(52.62キロ)

<ライト級/5分3R>
ランド・バンナータ: 156ポンド(70.76キロ)
ダニエル・セジューベル: 156ポンド(70.76キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ブルナ・ブラジル: 116ポンド(52.62キロ)
デニース・ゴミス: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
ガストン・ボラノス: 136ポンド(61.69キロ)
アーロン・フィリップス: 136ポンド(61.69キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ホセリン・エドワルツ: 136.5ポンド(61.91キロ)
ルシエ・プシオワ: 136ポンド(61.69キロ)

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『UFC on ESPN 44: Holloway vs. Allen』前日計量動画


MAIN CARD (ESPN+, 8:30 p.m. ET)

・Max Holloway (146) vs. Arnold Allen (146)
・Edson Barboza (146) vs. Billy Quarantillo (146)
・Dustin Jacoby (206) vs. Azamat Murzakanov (205)
・Tanner Boser (203) vs. Ion Cutelaba (206)
・Chris Gutierrez (136) vs. Pedro Munhoz (136)
・Rafa Garcia (155) vs. Clay Guida (154,5)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 5:30 p.m. ET)

・Bill Algeo (146) vs. TJ Brown (146)
・Matheus Nicolau (126) vs. Brandon Royval (126)
・Zak Cummings (206) vs. Ed Herman (206)
・Gillian Robertson (116) vs. Piera Rodriguez (116)
・Lando Vannata (156) vs. Daniel Zellhuber (156)
・Bruna Brasil (116) vs. Denise Gomes (115)
・Gaston Bolanos (136) vs. Aaron Phillips (136)
・Joselyn Edwards (136,5)* vs. Lucie Pudilova (136)

 『UFC on ESPN 44: Holloway vs. Allen』前日計量結果。ルーシー・パディロヴァと対戦するジョセリン・エドワーズが136.5ポンドと0.5ポンドオーバー。出場給の一部を譲渡し試合は行われます。その他の選手はパスしています。




 前日計量動画。


UFC on ESPN 44 predictions: Who's taking Arnold Allen over ex-champ Max Holloway in mighty K.C.?(MMAJunkie)

 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・マックス・ホロウェイ vs. アーノルド・アレンはホロウェイ支持9人、アレン支持2人。

・エジソン・バルボーサ vs. ビリー・クアランティーロはバルボーザ支持6人、クアランティーロ支持5人。

・ダスティン・ジャコビー vs. アザマット・ムルザカノフはジャコビー支持1人、ムルザカノフ支持10人。

・イオン・クテラバ vs. タナー・ボザーはクテラバ支持2人、ボザー支持9人。

・ペドロ・ムニョス vs. クリス・グティエレスは11人全員グティエレス支持。

・クレイ・グイダ vs. ハファ・ガルシアはグイダ支持7人、ガルシア支持4人。続きを読む・・・