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【RTU ASIA 2022 Ep.06】UFCへの道、準決勝=野瀬翔平戦へ。中村倫也─01─「達人がここにいる」

【写真】ちょっとリー・ジンリャンな中村倫也(C)MMAPLANET

10月23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode06で、中村倫也が野瀬翔平と対戦する。

UFCとの契約を賭けたトーナメント準決勝まで3週間を切り、追い込み練習の真っ最中というなか中村はこの日(※10月5日)、正午前から夕方までパンクラスイズム横浜で汗を流し続けた。

プロ練習、ファンクショナルトレ、そしてマモルとのパーソナル。中村はキャリアの分岐点となる一戦を前に「未来を見据えた」トレーニングもしていた。


──Road to UFCまで3週間弱、現時点での仕上がり具合はいかがですか。

「実家住まいで移動が大変という面はやはりありますが、自分のことを本当に応援してくれる人が常に近くにいる。5年以上1人暮らしをしていた時と比較すると、今の状況はモチベーションになりやすいと改めて実感しています。1日1日のエネルギー量が増えた。『1日24時間じゃ足らない。もっと練習したい』という感覚が久しぶりに戻ってきています」

──そんななか今日はパンクラスイズム横浜での練習となりましたが、スパー等も少し軽めのように映りました。

「そうですね、時期的にも疲労がピークにあるのはもうしょうがないことで。だからこそ自分のやるべきことの確認、そのためのムーブメントとグラップリングの対応……これはしつこいタイプの野瀬選手と戦うための対策練習でもあります。そこを頭においてスパーリングを行い、そのまま岳(大宮司)さんと打撃から組みのつなぎという部分でのファンクショナルトレーニング。そして、このインタビュー後にマモルさんのプライベートで、首相撲の指導を受けます」

──疲労がピークで確認作業と言いつつもスパーリング中心のプロ練習が正午から1時間半、そしてファンクショナルトレーニングが1時間、本来であればそのままパーソナルに入るところで取材を挟ませてもらったということで、実際は3時間半ぶっ通しのトレーニングではないですか。

「だからこそ体の訴えを全て感じ取って、無理をして良いところとしないところの見極めをしながら練習しています。そのためにも午後はずっとパンクラスイズム横浜さんで、練習を続けさせてもらうことにしているというのもあります。移動は実家とここだけで、間に何か挟まない。違う場所に移動すると、疲労が蓄積してしまうので。移動時間は減らして、パンクラスイズム横浜さんで集中して体を動かすようにしています。

ここにはそれぞれの部門でプロフェッショナルが集まっているので、凄く有難い環境で練習させてもらえています」

──マモル選手と倫也選手の組み合わせは、凄く新鮮に感じました。

「でもMMAに転向してから、パンクラスイズム横浜のプロ練習に参加させてもらっていて、月に2回はマモルさんが仕切る日だったんです。だから2年前から少しはマモルさんから教わっていました。この間にマモルさんに習ってきたことが、色々なパーツを接合……融合しやすいと感じていたので、パーソナルをお願いすることにしたんです」

──打撃と組みの融合、それが首相撲ということなのですか。

「メインが組み相撲ですね」

──私の印象ではレスリングは力のぶつけ合い、真っ向勝負だという感覚をずっと持っていました。ただし、R-1のリコ・チャッパレリのスパーリングを見た時に引退して10年以上も経つリコが、MMAファイターにほぼ手をつかわず肩を使っていなすなどしていて。『レスリングの達人は合気道だ』と感じたことがありました。

「マモルさんも達人です。先週とか『ちょっと組んでみようか』と言われて、胸を合わせて取り合ったらめっちゃ吹っ飛ばされました(笑)」

──五輪を目指し、U23で世界チャンピオンだった倫也選手のレスリングは、達人系ではなく真っ向勝負系だったのですか。

「実は……自分では体の機能とか他の選手とは違っていると思っていて。力でやるのではなく、抜いても戦えるという気でいました。でも今となっては、こうやってマモルさんと組ませてもらったりしていると、まるっきり力でやっていたことが分かりました。ホントに、達人がまさにここにいるという感じですね(笑)」

──マモル選手は東農大でレスリングの出稽古をしており、そこからムエタイに傾倒していったことで、MMAに適した首相撲を身に着けたという印象が強いです。

「その通りだと思います。シチュエーションによっては大木のように大地に根をしっかりと張っていて、びくともしない。でも、違う状況になると滑落……重心がストンと抜けるような動きでいなされます。脱力こそ最高のスピードが出るので、そこがマモルさんは本当に上手いです」

──まさにJ-MMA界のエロ系……もとい無形文化財ですね(笑)。

「アハハハ。現状、僕はまだMMAでは常にフルパワーのように動いてしまうので、その足りない要素をマモルさんに教わり、力や瞬発力でいくところとミックスすることで、凄く良いモノがデキるんじゃないかと思っています」

──世界レベルのフリースタイルレスリングと、達人の首相撲の融合。これは楽しみです。

「そうですね、要所でヒジを入れてレベルチェンジだとか。それがあることでテイクダウンを取りにくい選手からも、取れるようになるだろうし。そこをイメージしつつ、ミットでは絶対的な動きをバンバン打つことで、体に落とし込んでいます。そういう風に流れが切れないミットを持ってくれて、自然と体から出るような感じの創り方をしてくれます」

──MMAに落とし込む。そこをイメージできるという部分こそ、中村倫也の最大の武器ではないかと。

「ただし、これが次の試合で成果が出るかと言えば、そんなに簡単なモノでないです。やはり試合ですから、色気を出すようなことはしたくない。それで足下をすくわれると元も子もないので。実際にそういう経験をたくさんしてきましたし。だから、マモルさんから習っていることが次の試合で出るかは分からないです。ただし、ここが勝負だという時には形になっていたいですね」

──つまりはUFCとの契約を賭けたトーナメント戦のなかでも、次の試合に勝つためだけでなくベースアップとなる練習も続けてきたということですか。

「ハイ。常に野瀬選手のことは意識していますけど、そこが当然あるうえで未来を見据えた練習をしていくということですかね」

──では改めてですが、野瀬選手の印象を教えてください。

「大変な過去がある(※高校時代に柔道の試合で首を骨折。呼吸ができなくなる危険な状態で、搬送された大学病院では手術ができないほどの重症だった。運よくこの症状に対応できる日本で2つしかない病院の1つがドクターヘリで移動できる距離にあり、脊椎損傷センターで足の骨を削り、脊椎を繋いで固めるという6時間の手術を受けて命を繋ぐ。野瀬本人によると術後は『痛みという言葉の範疇に入らないほど全身が痛いけど、何もできないので殺してくれと泣き叫ぶばかりでした。また手術をして、あの痛みを経験するなら舌を噛んで死のうと思っていました』という状態だったという。痛みが消えたのは1年後、それでも一生車椅子の生活と宣告をされたが、強靭な肉体と精神力で体を縛った状態で立った状態を保つというリハビリを経て、文字通り奇跡的に回復。『拾った命、体だからやりたかったMMAをやろう』と柔道ではなく、MMAの道を進むこととなった)選手です。

正直なことをいえば、対戦が決まるまで余り注目していなかった。でも改めてちゃんと試合をチェックすると、蹴りが上手くてグラウンドも強い──普通に強いだと思いました。気を抜くことはできないです」

<この項、続く>

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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『ROAD TO UFC ASIA 2022』準決勝は10月23日アブダビで開催/対戦カードも決定






エピソード5:10月23日(日)湾岸標準時15時/日本時間20時
フェザー級:イー・ジャー(中国) 対 松嶋こよみ(日本)
フライ級:チウ・ラン(中国) 対 チェ・ソングク(韓国)
ライト級:キ・ウォンビン(韓国) 対 ジェカ・サラギ(インドネシア)
バンタム級:風間敏臣(日本) 対 キム・ミヌ(韓国)
非トーナメント戦フェザー級:パラジン(中国) 対 佐須啓祐(日本)

エピソード6:10月23日(日)湾岸標準時17時/日本時間22時
フェザー級:リー・ジョンヨン(韓国) 対 ルー・カイ(中国)
バンタム級:中村倫也(日本) 対 野瀬翔平(日本)
フライ級:トップノイ・キウラム(タイ) 対 パク・ヒョンソン(韓国)
ライト級:アンシュル・ジュブリ(インド) 対 キム・ギョンピョ(韓国)
非トーナメント戦バンタム級:シャオ・ロン(中国) 対 フェリペ・リマ(ブラジル)

 『ROAD TO UFC ASIA 2022』準決勝の日程と対戦カードが決定。バンタム級トーナメントは風間敏臣 vs. 中村倫也、キム・ミンウ vs. 野瀬翔平の予定でしたが、シャッフルされています。理由は不明。また、フェザー級トーナメント1回戦のイー・ジャー戦で試合中に右肘を脱臼し直後にリアネイキッドチョークで敗れたSASUKEこと佐須啓祐はワンマッチで出場します。

 日程は日本時間10月22日午後11時からアラブ首長国連邦アブダビのエティハド・アリーナで『UFC 280: Oliveira vs. Makhachev』が開始、同大会のメインカードは10月23日午前3時開始で午前6時頃に終了。その後午後8時から『ROAD TO UFC ASIA 2022』エピソード5、午後10時からエピソード6が行われます。UFC Fight Passの他にABEMAでも生配信予定です。

【RTU ASIA2022】中村倫也が、これからを語る─01─「ケジメをつけることができたとも思っていない」(MMAPLANET)

【RTU ASIA2022】中村倫也─02─「『UFCチャンピオンになります』と口にすることは止めました」(MMAPLANET)

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【RTU ASIA2022】準決勝大会が正式発表、10月23日──日本時間で午後8&午後10時スタート!

【写真】松嶋が某RIZINファイターと対策練習をするなど、既に各選手の準決勝での戦いは始まっている(C)MMAPLANET

13日(火)、UFCよりRoad to UFC ASIA2022準決勝の10月23日(日・現地時間)にUFC280「Oliveira vs Makhachev」ウィークの一環としてUAEはアブダビで開催されることが正式発表された。

先日、明らかになったようにバンタム級のトーナメントでシャッフルが見られた以外は、6月に勝ち上がった選手が順調に対戦することになっている。

1回戦大会と同じく、1大会で5試合=4階級の準決勝とワンマッチ1試合がダブルヘッダーとして実施される。そのワンマッチでは日本からSASUKEがライト級マッチに出場し、ライト級Tを欠場した中国のパラチンとエピソード05で対戦する。

同様にエピソード06では同じく中国からバンタム級T初戦をキャンセルしたシャオ・ロンが、フィリッピ・リマとのワンマッチが決まった。


日本のファンが気になるのはイベントスタート時間、松嶋こよみ、風間敏臣が出場するエピソード05は湾岸標準時の午後3時、つまり日本では午後8時スタート。中村倫也×野瀬翔平が行われるエピソード06は午後10時スタートとなり、1回戦と同様にABEMAでも中継される見込みだ。

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU ASIA2022】中村倫也─02─「『UFCチャンピオンになります』と口することは止めました」

【写真】 心機一転=原点回帰(C)MMAPLANET

LDH martial arts及EXFIGHTを離れた中村倫也インタビュー後編。

今、彼が何をし、今後どうしていくつもりか。UFCという世界最高峰での戦いにリーチをかけている中村は、これからに関して原点回帰というべき、本音を口にした。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


──準決勝まで45日ほどですが、対戦相手が風間敏臣選手から野瀬翔平選手に代わったことはどのように捉えていますか。

「対戦相手が代わっても、向うが僕にしようとすることは変わらないと思います。風間選手はオーソで、野瀬選手はサウスポー。そこぐらいです。いや……まぁ大丈夫です。特に心配も何もないです。今やるべきことは、同じです。対戦相手が代わっただけで。細かい対策はシミュレーションして変えていくことはあっても、大筋が変わることはないです」

──現状、倫也選手の練習を把握し、各指導者と横の繋がりを持つヘッドコーチのような存在がいないかと思います。米国のMMAでは各コーチとキャプテンシーを持つヘッドコーチがいる。対して倫也選手にはケツを叩く存在がいない。この現状をどのように捉えていますか。

「ケツを叩くのは、ずっと前から自分自身でした。自分で自分を鼓舞する。それでもあがらないときはメンタルコーチに原因を探ってもらってきました。恐怖心から動きが止まってしまうということを結び付けてくれる専門家なので。そこで気付かされて、修正していくという風に今のところはできています」

──では別々の場所でトレーニングする練習環境に関して、満足できていると?

「良い練習が精神的にもできています。専門的な技術を学ぶ。それを融合させるのは自分です。それがマーシャル(※勇ましい)アーチストなので。専門家から色々な技術を指導してもらっているので、それをミックスしたものを久喜とか、パンクラスイズム横浜のスパーリングで試させてもらっています」

──それでも不安が先立ってしまうのは、移動時間の長さです。選手は疲労からのリカバリーも凄く大切なので。

「もちろん、生活が落ち着いたら都内に家を借りるつもりです。でも今は今で、この電車で移動している時間も上手く使えると思っています。家にいるとやはりリラックスしてしまうので、それがだらけにもつながります。だから電車のなかで戦略を練るとか、前の練習の反省、これからする練習の組み立てだとかを考える。そういう風に移動時間を必然的に使うようになっています。移動の間で練習に対するワクワクを創る。だからワクワクして練習ができる。そういう好循環になっていて、移動をポジティブに捉えて、有効活用しています」

──試合に向かうという実務面で、アブダビでコーナーは誰が就く予定でしょうか。

「アーセンです」

──おお、倫也選手の試合で『ナイスゥ』の声が聞かれるわけですね。

「ああ、『ナイスゥ。それ良いよ』って言いますよね(笑)」

──冗談はともかく、アーセン選手は英語が堪能で海外遠征では大きな力になってくれますね。

「ハイ。英語力もありますし、一緒にいて気を使わないので試合までストレスフリーで過ごすことができると思います。野瀬戦に関していうと、アーセンもサウスポーでスピード感のある組みもできるので、直前まで良い調整ができます。僕らが2人でつるむと色々といわれることは僕ら自身が一番理解しています。だからこそ、そういう風に見られないようにしっかりと生活していこうと思います」

──さきほどワクワクという言葉がありましたが、木下憂朔選手がコンテンダーシリーズからUFC行きを決めました。これは刺激になりましたか。

「正直、自分のことで頭がいっぱいで以前のようにUFCをしっかりとチェックすることができていなかったです。そんな状態だったのですが、木下君の勝利は最高でした。やっぱり楽しんでいるヤツが本当に強い。僕自身、MMAをやっていて本当に楽しいです。自分のやっていることが繋がる瞬間が本当に楽しみで。そんななかで若い木下君が、勢いと楽しさで勝った。大切な部分を忘れていない選手ですし、あの試合を見て凄く嬉しかったです」

──先を越されたという想いは?

「ホントに自分に焦点が当たり過ぎているので、そういう風には思わないです。僕は日本のMMAを上げたくて。その日本から活躍してくれる選手が出てきた。木下選手はこれまでにないことをやったので、有りです」

──ダナ・ホワイトの『UFCには長い間、日本人のタレントが欠けていた』という言葉はどのように聞きましたか。

「その状況があることは、残念でした。ただし、日本人を待ってくれている。やっぱり待っていてくれたんだということで嬉しかったです」

──これからどう選手生活を送ろうが、今回の件はついて回ります。それでもMMAを戦い続けるという意気込みのほどを最後にいただけますか。

「あのう……僕の心の底は……僕は修斗の朝日昇×ペケーニョ戦や、PRIDE19のエンセン井上✖ミノタウロ・ノゲイラ戦を見て、本当に死ぬ覚悟でリングに立った人が、死んでしまった姿を見てきました。あの人らにとっては敗北は死を意味します。その死に対して大人が称賛したり、熱狂したり、号泣したりしているの目の当たりにして『こんなに格好良い死に様はない』と思いました。そして、格好良さが垣間見え『なぜ、この人達はこの競技をやっているんだろう?』という好奇心が芽生えました。

『俺はコレを表現したい』と思いました。そして格闘技の道を選んだ。正直、そういう覚悟を創って……『もう死んでも良い。自分の生きてきた全て、叡智や魂をその日、その相手にぶつける』というマインドを創って戦うことができれば、その時点で僕の夢は叶ったことになります。

『UFCチャンピオンに絶対になります』ということが、本当の夢ではないです。そういう戦いをすることで僕の夢は叶います。1人、1人、勝ち進み、全員を相手に同じような気持ちで戦うけど、『UFCチャンピオンになります』と口することは止めました。自分で自分の首を絞めている。本来はそこじゃないです。

でも対戦相手全員に対して、そういう想いで試合をして、そのなかで自分を表現していきたい。本気の準備を……毎回、毎回、自分を追い込んでいけば、伝わるモノもあると思います。何か共鳴していただけるモノがあれば、本当に嬉しいです。なので応援して下さる人たち、支えてくださる人たちに感謝しています。いつも、ありがとうございます。今後とも……良いモノを見せるので、応援のほどよろしくお願いします」

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ABEMA K-1 MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Road to UFC Special UFC   クルムアリ・マイマイティトゥハティ ボクシング 大沢ケンジ 風間敏臣

お蔵入り厳禁【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:6月:風間敏臣✖マイマイティトゥハティ

【写真】風間選手、スミマセン。師匠は一切、試合について触れていません…… (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年6 月の一番。

お蔵入り厳禁、6月9日に行われたRoad to UFC ASIA2022 Ep01で行われた風間敏臣✖クルムアリ・マイマイティトゥハティ戦──と記しつつも、一切試合内容には触れなかった大沢親分の格闘技界の現状への危機感とMMA愛とは!


──大沢さんが選んだ6月の一番は?

「ウチの風間がRoad to UFCで戦った長い名前の中国人選手との試合です」

──クルムアリ・マイマイティトゥハティ戦ですね。

「行く前とか、ついてからも特別想うところはなかったんです。シンガポールには何度もONEで行っているし。会場も同じ、スタッフの顔が違っていて──ちょっとスムーズだなってくらいで。

どうせRoad to UFCだから。敏臣がRoad to UFCに出場が決まった時も昂りのようなモノは一切なくて。取りあえずUFCに続く道に立つことができた。それだけで。

でも入場してケージを目の前にした時に『来たな』と(笑)。テレビで視ているヤツだと。僕はWECからUFCに行けなかったから。WECは間違いなく、軽量級の世界のトップでした。そこに誇りはあるけど、僕はUFCファイターにはなれなかったという気持ちは持ち続けています。

WECとUFCが一つになる1カ月ぐらい前に、僕はWECをリリースされているんです。アントニオ・バヌエロスに負けて、どうなるのかって思っていたら、しっかりとリースされました」

──あの時の3Rが、今の大沢さんの指導の軸となる『行け』という部分に多いに影響していると私は思ってきました。

「僕、現役時代には後悔ばかりなんです。最初は激しい試合をしていたけど、戦績としては芳しくなかった。そして勝ちに徹しようと思ったら、本当につまらない試合ばかりやっちゃって。終わってから現役時代の話になると、最初の頃の激しく戦っていたことの試合ばかり皆が口にするんですよね。だから結局、俺は何もしていないとか色々な想いがあって。

なんといってもWECの時に戦い方が定まっていなかった。激しい試合をしようか、勝ちに徹しようか。一番自分の中で煮え切らない時期で……。振り切れていなかった。ホントに悔いが残っています。そして敏臣のセコンドでケージの前に立った時に、なんか本当に色々なことが蘇ってくる感覚があって」

──あの時のWECはUFCです。誇りに思うべきことかと。

「それは僕自身が想っていても、結局、回りの人はUFCで戦ったのか、そうでないかでしか判断してくれないですしね。自分で『当時のバンタム級ではWECはUFCと同じなんだ』なんて言うと、余計に軽く見られちゃいますよ(笑)。

それに水垣は実際にWECからUFCに生き残って、元UFCファイターとして認知されているわけですし。僕はWECまでだったということで、そこを自分でアレコレいうのは恰好悪いから」

──分かってくれる人は分かってくれる。それで良いのではないですか。

「そこなんですよ。今の日本のMMAって。どれだけ頑張っても分かってくれる人が分かってくれるレベルで、普通の人は分からない。そして格闘技的なモノは話題になって。そこを無視して良いのかってことなんですよね」

──う~ん、別モノですし。実際、その格闘技的とされているモノをMMAPLANETが格闘技として掲載してPV数を稼ごうとは思っていないので。

「でも、その価値が分かる人が増えた方が良いじゃないですか。Road to UFCがあって、UFCの認知度が上がっている。それはRIZINがあって、MMAに興味がある人が増えたから、この現象があるわけで。だから分かる人に分かれば良いじゃんって思っていると、分からないままで終わるイメージを僕は持っています。

例えば凄く美味しいラーメン屋さんが、家族と友達にしか食べてもらえないと──もう、そこまでなんです。僕はそう思うんです。いくら美味しくても、家族と友達しか分かってくれないなら、それは世界一という評価は無くて。

だから価値が分かって、伝えるのが上手な人が、その美味しさを伝えないといけない。そこに世界一があるなら、色々な人が認めてくれるように」

──味で世界一、店舗数で世界一、売り上げで世界一。色々な世界一があるかと思うんですよね。味はイマイチでも値段と戦略で大いに繁栄する企業もあるだろうし、味にこだわって味の分かる人を相手に商売をし、慎ましく生きるラーメン屋さんもいるでしょう。格闘技でいえば味は強さ、店舗数が知名度、売り上げが収入なら、そのどれを目指すかではないですか。

「じゃあ最高に美味しいのに、知名度がなくて、売り上げがいかないとどうすれば良いと思っているんですか? やっぱり最高の美味しいラーメンを創っているのに、誰も知らないって……それじゃやっていけないじゃないですか」

──じゃあ、店を閉めれば良い。本当に世界一のラーメンを創りたくて努力して、でもやっていけないなら。

「それは違いますよ。高島さん、何言っているんですか。だって、俺たちは今、どうやれば格闘技、MMAは日本で人気が出て、知名度が上がるのかっていう話をしているのに。辞めれば良いって、そんなの絶対違いますよ。そんな話をしているんじゃない!!

味が分かってもらえないなら、生き残るために自分の信じた味を変える必要だってあるはずです。例えば、本格的な味を追求していなくても、味がそこそこでもやっていけるとことはある。そこから学ぶ必要があるって、俺は言っているんですよ」

──それが格闘技的なモノから、格闘技をしている人間は学ぶ必要があるということに通じるのですか。

「ハイ。格闘技を辞めないで済むように、辞めないために格闘技的なモノから学ぶ必要もあるだろうって、俺は思っています。そこを無視して、強くなることだけに努力していれば良いって……それは違いますよ。だってね、強いだけじゃやっていけないですから」

──でもMMAファイターが、MMAファイターして生きていくには強くないとどうしようもないではないですか。

「いや、選手だってSNSを活用して、自分を知ってもらうことは必要ですよ。それで自分のチャンスを広げることはできるわけだし。実際にそうやってチャンスを手にしている選手もいる」

──う~ん……。そうやりたい人がいれば、やれば良いし。強さだけ追求したい人が、強さを追求して、活路を見出すという方法論もあるのではないでしょうか。SNSで名前が売れて、チャンスが広がるって──MMAファイターとして活路が広がることになるのでしょうか。

「いや、何か噛み合わないっスね……話が。必死で強さを追求して、それだけやれば良いってことはないってことを俺は言いたいんですよ。そういうところも、選手は自分を売るために努力しないと。

いくら強くても、世間に認めてもらわないと。プロモーションだって結果的に選手が頑張って良い試合だった──で完結するんじゃなくて、その最高の試合をもっと認知されるために考えてくれって。

試合は良いけど、格闘技的なモノより話題にならない大会ばかりですよ、実際のところ」

──選手のSNS活用については、色々な考えがあるでしょう。ただしプロモーションは本当にそうだと思います。プロモーションがラーメン屋さんだったら、味の分からない人にもその美味しさを分かってもらう努力は絶対に必要です。友達や親せきだけをお客さんにするのではなくて。

「ですよね。言うとアレですけど、本当のMMAの面白さを分かっていない人も、本当に分かっている人が面白さをアピールすれば、それが面白いと思うようになることがあると思うんです。それがRoad to UFCで起こったことかと。

UFCに強い日本人選手を送り込むには、現状の日本の格闘技界よりもお金が流れてこないといけないですから」

──確かに強い選手を生むには、資本がある方が良い環境を創れます。大会もイベント自体のグレード、そして選手のファイトマネーのアップと、全ては経済の理論ですからね。だから大沢さんの言われている、格闘技的なモノから学ぶ必要もあるのでしょうね。

「そうなんですよ。そうでないと1分間、ただ殴り合うってものにK-1でもMMAでもファンが流れてしまう。でも、喧嘩しろって言っているわけじゃないんです。見られる努力もしろってことなんです。

格闘技的なモノって、MMAが本当に好きな人間にとっても何かを考えるきっかけになるはずなんです。やっぱり、俺思ったんですよ。Road to ONEでケージサイドに陣取ったときに、ここだって。ここがMMA……いや格闘技界の頂点はUFCだって。ボクシングはメインしか良い目を見ないけど、MMAは興行全体で出場している選手にリスペクトがある。だから、それをやっぱり、もっともっと色んな人に知って欲しいです。

そのために色々と言っちゃうけど、それすると業界内の人から文句を言われちゃうんですよね(笑)」

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【RTU ASIA2022】えっ、10月開催?? Road to UFCバンタム級のセミファイナルがシャッフルされる?!

【写真】トーナメント戦がシャッフルされるのは、正直不可解。でも、やるしかない。そんなこと構っていられない(C)MMAPLANET

10月23日(日・現地時間)、22日(土・同)のUFC280の翌日にUAEはアブダビ開催が濃厚なRoad to UFC準決勝。6月9&10日に一回戦がシンガポールで実施されたRTU ASIA2022はそのファイトウィークから準決勝は10月のアブダビという話が聞かれていたが、以前としてオフィシャルの発表はない。

フライ級はパク・ヒョンソン×トップノイ・キウラム、チェ・スングク×チウ・ウェン。バンタム級では風間敏臣✖中村倫也、キム・ミンウ×野瀬翔平。フェザー級はイー・チャア✖松嶋こよみ、イ・ジョンヨン×ルー・カイ。ライト級はキム・ギョンピョ×ジェカ・サラギ、アルシュル・ジュビリ×キ・ウォンビンという準決勝の顔合わせが決まっていた。

が、ここに来てバンタム級でトーナメント・ブラケットのシャッフルが見られる模様だ。


当然、次の相手が決まっているのがトーナメント戦の特徴であり、各自がその準備に取り掛かっていたことは間違いない。そのなかで準決勝まで7週間になろうという時点で、バンタム級の準決勝が風間✖キム・ミンウ、中村✖野瀬に変更されたという話が伝わってきた。

MMAPLANETでは準決勝出場4選手中、2選手のマネージメント関係や指導者に確認を取ったところ、既にその通達と同時に契約者も届いている模様だ。また他の階級の対戦カードの変更は現時点ではなく──なぜバンタム級ではシャッフルが見られたか、その理由は不明。

いずれにせよ、UFCとの契約を賭けたトーナメント戦の準決勝、対戦相手が誰になろうが次がその次で顔合わせすることは絶対だっただけに、MMAPLANETがコンタクトした陣営は「やるだけ。大した問題ではない」と言う姿勢で、(恐らくは)10月決戦に臨むことにブレはない。

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中村倫也がLDH martial artsとの契約解除について声明を発表「大きな決断でしたが…」「ROAD TO UFCへは継続して出場させていただきます」

契約書のツボとコツがゼッタイにわかる本[第2版]


『ROAD TO UFC ASIA 2022』準決勝を控える中村倫也、LDH martial artsとの契約解除が発表される(2022年08月11日)

 こちらの続報。


 中村倫也がLDH martial artsとの契約解除についてツイッターで声明を発表。なんというか、EX FIGHTの発表を読むと何か問題を起こして契約解除されたのではと心配してしまいましたが、この感じだとどうやら中村選手が契約解除を申し入れて受け入れられたということでしょうか。

 準決勝で予定されている風間敏臣戦の結果次第では色々と言われかねない時期の契約解除。頑張っていただきたいところです。続きを読む・・・
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LDH martial arts MMA MMAPLANET News o Road to UFC Road to UFC ASIA 2022 UFC   ググン・グスマン 中村倫也 風間敏臣 髙谷裕之

『ROAD TO UFC ASIA 2022』準決勝を控える中村倫也、LDH martial artsとの契約解除が発表される

弊社所属格闘家 中村倫也に関するお知らせ(EX FIGHT)

10日午後8時、サラリとだが重大な発表がEX FIGHTのホームページで発表されている。

「弊社所属格闘家 中村倫也に関するお知らせ」という題目の下、髙谷裕之代表取締役CEOの名で『平素よりEXIFHTを応援いただき誠にありがとうございます。この度、弊社所属格闘家の中村倫也を本日付けで契約解除といたしました。これまで応援していただいたファンの皆さま並びに関係者の皆さまには深くお詫び申し上げます。EXFIGHTは引き続き、若き格闘家の夢をサポートしてまいりますので今後とも応援のほどよろしくお願いいたします』という発表がなされた。

契約解除理由などは一切記されていないが、LDHが本気で格闘技界と関わり、新たなエンターテイメントを構築する先駆けとしていち早く支配下選手となった中村の契約解除は、一企業の判断として非常に重いことであることは間違いない。

Rinya Nakamura(Tapology)

中村倫也(格闘家)(Wikipedia)

 中村倫也についてはこちらを参照。6月10日にシンガポールで開催された『ROAD TO UFC ASIA 2022』Episode 3でググン・グスマンに1Rキーロックで勝利し1回戦突破。風間敏臣との準決勝が予定されています。続きを読む・・・
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【LDH martial arts & Road to UFC】LDH martial artsが中村倫也との契約解除を発表!!!!

【写真】一体、何があったのか……(C)MMAPLANET

10日午後8時、サラリとだが重大な発表がEX FIGHTのホームページで発表されている。

「弊社所属格闘家 中村倫也に関するお知らせ」という題目の下、髙谷裕之代表取締役CEOの名で『平素よりEXIFHTを応援いただき誠にありがとうございます。この度、弊社所属格闘家の中村倫也を本日付けで契約解除といたしました。これまで応援していただいたファンの皆さま並びに関係者の皆さまには深くお詫び申し上げます。EXFIGHTは引き続き、若き格闘家の夢をサポートしてまいりますので今後とも応援のほどよろしくお願いいたします』という発表がなされた。


契約解除理由などは一切記されていないが、LDHが本気で格闘技界と関わり、新たなエンターテイメントを構築する先駆けとしていち早く支配下選手となった中村の契約解除は、一企業の判断として非常に重いことであることは間違いない。

中村は格闘DREAMERSからプロ修斗でデビュー、キャリア3戦目でPOUNDSTORMのメインを張り、6月にはRoad to UFCに参戦しググン・グスマンをアメリカーナで一蹴、10月には準決勝の風間敏臣戦が控えている。

今後、LDH martial artsは格闘技事業を変わらず展開していくことがリリースから確認できるが、この件に関して中村サイドから何かアクションがあるのか。MMAは続け、Road to UFCに関してはイリディウムがマネージメントしており継続参戦、所属ジムも新たに設けるという話も一部から伝わってくるが――果たして。

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Shooto Shooto2022#05   ソルト パク・ソヨン パンクラス 今成正和 修斗 倉本一真 児山佳宏 内藤頌貴 大竹陽 山内渉 岩﨑大河 平川智也 根津優太 渡部修斗 風間敏臣 高岡宏気 黒部三奈 齋藤奨司

【Shooto2022#05】計量終了 復活の根津✖平川より後で組まれた、内藤弟✖キャリア1年の山内渉!!

【写真】修斗が時折り組む、キャリア差マッチ。壮絶な結果になることもあるが、果たして……(C)THEONE

明日16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#05の計量が、本日15日(土)に港区の10KOLで行われた。

メインの女子スーパーアトム級で戦う黒部三奈✖パク・ソヨンを始め──第1試合のキッズ修斗以外に出場する9試合、18人の選手は全て計量をクリアした。


今回、修斗公式戦では2019年11月の倉本一真戦以来2年8カ月振り、MMA自体も2020年9月のRoad to ONE=今成正和戦から、1年10カ月間ブランクが空いた元環太平洋バンタム級チャンピオンの根津優太が平川智也と対戦するが、この両者の再戦をセミ前に追いやり、フライ級で内藤頌貴✖山内渉が組まれている。

根津にブランクがあるため、世界10位の平川とランク外の対決よりも、内藤が5位で山内が9位ということでランク的にはそうあるべき試合順かもしれないが、山内は昨年の7月大会でプロデビューをしたばかり今回が4試合目となる。

格闘DREAMERSで注目され、盟友・齋藤奨司とともに番組終了後はEXFIGHTでなくFIGHT FARM所属に戻り、プロキャリアを歩み始めた。今大会にも出場する齋藤が4月にPOUNDSTORMでパンクラス1位の風間敏臣をヒザ蹴りで破る金星を挙げており、山内のキャリア差を越えたアップセットを目指す。

とはいえ、齋藤が勝利した風間はパンクラス・トップファイタアーだがキャリア2年の新鋭だ。対して内藤は2013年から修斗のリング&ケージに上がってきただけに、この試合で遅れをとることは断じて許されないと思っているはず。特に昨年10月にRIZIN LANDMARKで1階級上のバンタム級とはいえ、渡部修斗にダースチョークで敗れており、プロ1年生の山内との対戦を受けた時点で──内藤の相当な覚悟が伝わってくる試合といえる。

さらには、その齋藤に対して──FORCEだけでなくNEXUSでもキャリアを積んできた高岡も一階級上の試合へのスクランブル発進で、4月の齋藤の立場になるよう一発を狙っているはず。

このバンタム級の一戦も高岡の意地が何かを起こす可能性も十分にある。

■視聴方法(予定)
7月16日(日)
午後6時00分~ABEMA格闘CH
             
■Shooto2022#05計量結果
※赤字の選手はクリックするとインビューに

<女子スーパーアトム級/5分3R>
黒部三奈:49.9キロ
パク・ソヨン:49.7キロ

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴:56.7キロ
山内渉:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:61.2キロ
根津優太:61.1キロ

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河:83.8キロ
イム・ドンジュ:83.3キロ

<バンタム級/5分2R>
齋藤奨司:61.0キロ
高岡宏気:60.8キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.8キロ
木下タケアキ:65.8キロ

<49キロ契約/5分2R>
永尾音波:49.0キロ
北野きゅう:48.9キロ

<2022年度新人王決定T1回戦 女子ストロー級/5分2R>
柳仙香:52.0キロ
ソルト:52.0キロ

<フライ級/5分2R>
大竹陽:56.6キロ
佐々木駿友:56.5キロ

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