【写真】「UFCを目指す選手のために」と開催理由を語るISHITSUNA MMAの林巧馬氏(C)JFC
12月1日(日)、愛知県瀬戸市文化センターで新たなMMA大会「Japan Fighting Championship」が開催される。
Text by Shojiro Kameike
JFNの主催者は現バンタム級KOPの透暉鷹が所属するISHITSUNA MMA代表の林巧馬氏だ。今大会の名称は「JFN00」となっており、プレ大会のような位置づけで試合もセミプロ戦のみ。次回からプロの試合も組まれる。
現在、愛知県内で5つのMMAジムを展開する林代表は、昨年11月26日に瀬戸市のISHITSUNA MMA本部内にあるケージを利用し、「Modifight MMA(MFM)」というアマチュアMMA大会をスタートさせた。これまでMFMを4大会開催している林代表は、ジム運営、指導の勉強のため米国、アジア、オセアニアなどを回ってきた経験を踏まえ、「UFCを目指すためには海外と同様にアマチュアからパウンド&ヒジあり、ヘッドギアなし、試合時間5分2R~3Rのルールに慣れておいたほうが良い」と考えた。MFMの主なルールは以下のとおりだ。
「アルティメット」カテゴリー
着用防具:MMAグローブ、エルボーパット、ニーパットのみ
試合時間:5分2R
ルール:パウンドあり、ヒジあり(ユニファイドと同様)「フィーダー」カテゴリー
着用防具:MMAグローブ、エルボーパット、ニーパット、レガース、ヘッドギア
試合時間:5分2R
ルール:パウンドあり、ヒジあり(ユニファイドと同様)「フィーダー ビギナー」カテゴリー
着用防具:「フィーダー」カテゴリーと同様
試合時間:3分2R
ルール:パウンドあり、ヒジなし、ヒールフックなし等
ヒジ打ちについては独自のアンコ部分が厚いエルボーパットを開発し、トーナメント戦ではなく5分2R~3Rのワンマッチにこだわってきた。現在、愛知県内ではプロ興行は主にDEEPとHEAT、アマチュアはDEEPとアマ修斗が行われているものの、増えているMMAファイターの数に対して大会数は少ないかもしれない。そんななかでアマチュア大会を開催している林代表は、透暉鷹が今年8月にRoad to UFCで敗れたことを受けて「このままではいけない」と、プロ興行開催を考えたという。
JFCの方向性については「他の大会の邪魔をするつもりはありません。また、出場選手に対して『この期間は他のところに出てはいけない』といった制限も設けません。そういった立ち位置で、UFCのベルトを目指すための大会を行っていきたい。今まで日本人は誰もUFCのベルトを巻いていない。だから今までとは違うやり方をやっていきたいんです」と語る。
こうした林代表の想いからスタートするJFC。12月1日のプレ大会「JFC00」はセミプロ5試合がマッチメイクされ、アマチュア大会であるMFMも同時開催される。注目は昨年のJBJJF全日本ブラジリアン中樹選手権、アダルト黒帯ライト級を制している大浦マイケのMMA初戦(ウェルター級で浅野功暉と対戦)、グアムSpike22からショーン・メンディオラの参戦だ。
さらに今回はすでにDEEPで前薗渓と対戦経験のあるウズベキスタン出身のアシルベックが、経験のためにセミプロ戦に出場する。「アシルベックは、もともとMMAの経験が少なかった。もっと上を目指すためにセミプロで経験を積むことになりました。言っちゃえばアシルベックに限らず、セミプロの結果はUFCを目指すためのレコードには関係ありません。出場する全員がチャレンジとして頑張ってほしいです」(林代表)
世界の頂点を目指すためにはルールだけでなく、対戦相手の質も重要になる。アマチュア~セミプロの段階からユニファイドルールはもちろん、海外選手との対戦経験を積むことができるのは大きい。海外にネットワークを持つ林代表の手腕とともに、今回のプレ大会を踏まえたプロ興行の展開も注目だ。
■JFC00 対戦カード
※大会前にアマチュア大会「Modifight MMA」を実施
<フライ級/5分2R>
高山晃輝(日本)
村田和生(日本)
<ウェルター級/5分2R>
浅野功暉(日本)
大浦マイケ(日本)
<ライト級/5分2R>
ショーン・メンディオラ(グアム)
冨島優佑(日本)
<バンタム級/5分2R>
アシルベック(アゼルバイジャン)
山内瑠土亜(日本)
<フェザー級/5分2R>
辻純也(日本)
小宮諒也(日本)