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Grachan52 Interview J-CAGE ブログ 伊藤空也 手塚基伸

【Grachan52】手塚基伸の挑戦を受ける伊藤空也「ここで負けるようだとそれまでの選手と思われます」

【写真】随分と失礼なことを尋ねてしまっていますが、しっかりと答えてくれました(C)MMAPLANET

12月19日(日)に千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで開催されるGrachan52でGrachanバンタム級チャンピオン伊藤空也が、手塚基伸の挑戦を受ける。

RIZINバンタム級GP出場を経て、古巣での凱旋防衛戦に向けて、伊藤は何を想うのか。10月25日に渋谷区の恵比寿カルフールSTUDIOで行われた記者会見後に、訊いた伊藤空也の声を届けしたい。


──グラチャン出場は1年3カ月、そしてバンタム級王座の初防衛戦になります。

「正式に発表されたし、逃げられないです。あとはもう作っていくだけで、ホントにやるだけです」

──この間、RIZINで戦った経験というのはキャリアのなかで、どのように捉えていますか。

「自分、2度目(✖渡部修斗)戦はコロナで陽性になり欠場したのですが、1回目(✖金太郎)は会場も当然デカいし、演出とかあの規模のお客さんの前で試合をするのは初めてでした。当然相手も強かったんで、ね。キャリアも僕より全然上だったので、あの状況下でああいう相手と試合ができたことで僕自身、殻を破れたかと思います。

あの試合に向けて、いつも通りの練習じゃ絶対に無理だと思っていたから、試合に対してやれることを全部やっていきました。だからこそ、成長を出来たと思います」

──私は正直、伊藤選手がバンタム級GPに出場することに対して、あのトーナメントに出場していなくても修斗、DEEP、パンクラスには伊藤選手だけでなく、獅庵選手、渡部修斗選手より強いバンタム級のファイターがいる。そういう見方をしていました。グラチャンのチャンピオンになる、それはステップアップをしていく道程ですが、いきなりRIZINというのは違うだろうと。

「もちろん、そう思われるのは当然です。僕もRIZINが全てだと思っていないです。でも世間では、なかなかそうは思ってくれない。当然、Grachanって何?っていう人が多いです。

パンクラス、修斗、DEEPからRIZINに行くモノじゃないのかと、格闘技界のなかで思わるのも分かります。あのトーナメントに出場するのに、僕は相応しくないと最初は思っていました。そのなかで声が掛った。なら、そこに何か意味があるはずだし」

──オファーがあって、「No」という必要な全くありません。

「だから勝てば良いんだろうって(笑)。見せてやれば良いんだろうっていう気持ちで、やっていました」

──それが殻を破ることに繋がったと。だからこそ、その成果を見せるにはしっかりと手塚選手と戦う必要がありますね。それにグラチャンとしても、チャンピオンが戻ってタイトル防衛戦をすることがRIZIN参戦効果だと思います。

「RIZINに出る選手って、もともと出ていた大会に出ない人が多いじゃないですか。僕はそれはちょっと違うんじゃないかなって思っています。正直、手塚選手とのタイトルマッチのオファーが来た時も、気持ちが上がりました。グラチャンで戦うこともそうですけど、手塚選手が相手だって聞いて断る理由はないですからね。もう2度とないチャンスだし、勝てば僕の力を証明できる試合になります。

僕にとって格闘技を始めた原点はプロレスで、プロレスラーは会場を選ばないです。小さな会場でもリングに立つと、やることは同じです。大谷晋二郎さんとか、絶対にそうですし」

──う~ん、スミマセン。その例えは分からないのですが、言われている言葉は格好良いです。

「アハハハ。会場の大小に関係なく、やるべきことをやる。僕もそうありたいと思っていますし、そのつもりでMMAを戦っています」

──幕張ベイパークアリーナでの試合にも、モチベーションが下がることがないと?

「ないですね。言うと、もっと魅せる試合をするつもりです。そこは変わんないです。だからこそ、負けられないです」

──強さを見せる試合と、負けられない試合では感じるプレッシャーも違うかと。

「ベルトを防衛するのもそうですし、RIZINに出て何だかんだと以前よりも注目されるようになりました。でも、ここで負けるようだとそれまでの選手と思われます。UFCに出てHEATとグラチャンのベルトを巻いた手塚選手に、どこまでできるのか。これは自分が試されている試合です。ここで勝つことができれば、僕自身を証明できる」

──大きな舞台を経験して自信がついたのか、口ぶりも変わりましたね。

「(囁くように)その振りです。自信は全然ないです。強気で言っているだけなんです。人間が変わったということはないので、大丈夫です」

──以前の伊藤選手に一気に戻りましたね(笑)。

「場慣れ……とか、分からないです。インタビューは緊張しているままですし(苦笑)」

──では12月19日、どのような試合……いや試合ではないですね。どのような伊藤空也を見せたいですか。

「そうっスね。マジの選手を相手にして、グラップラーだとかレスラーとかは関係なく勝てる……そういうMMAの強さを見せたいッスよね。このベルトを防衛できるだけ、防衛し続けたいです」

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Grachan51 Grachan52 MMA NEXUS25 伊藤空也 修斗 手塚基伸 藤村健悟 鈴木崇矢 長野将大

【GRACHN51】長野将大が、初出場。グラチャン、ネクサス、修斗にEXFIGHT12月19日はJ-MMA Day

【写真】選手はいつも負けられないが、8月に続き本当に負けられない一戦に長野が挑む (C)MMAPLANET

16日(火)、GRACHANより12月19日(日)に千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで開催される二部興行=Grachan51&52に長野将大が出場し、佐々木歩夢と対戦することが発表された。

長野にとっては、8月にEXFIGHTで16歳の鈴木崇矢にKO負けからの再起戦──後がない状態でのグラチャン初出場となる。


所英雄のDNAを持つ長野はMMAだけでなく、ZSTでKOKルールやIREでコンバット柔術なども経験しており、常に動き続けることが信条のファイターだ。鈴木戦という危ない賭けに出て、敗れたこ事実は残るが、あのファイトに挑んだことこそ、長野の逃げない姿勢を表している。

今大会では長野✖佐々木以外に藤村健悟✖林 RICE 陽太のライト級戦、さらにはヨコヤマクレガー✖田馬場貴裕のヘビー級、さらにはミランダ亜廉✖中嶋紳乃介、寺石恭平✖上田賢人の育成枠マッチと、グラチャンの特性が出たマッチアップが揃っており、伊藤空也✖手塚基伸というバンタム級戦がメインで組まれた夕方からのGrachan52にバトンをつなぐことになっている。

千葉でGrachan51&52、東京ではNEXUS25とEXFIGHT03、そして大阪ではプロ修斗と、12月19日はクリスマス前のJ-MMA Dayとなっている……。

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DEEP Grachan52 K-1 MMA RIZIN   上田幹雄 伊藤空也 手塚基伸

【Grachan51&52】極真世界王者から、MMAへ。上田幹雄「顔面パンチ? 空手本来の部分が好きなので」

【写真】この拳、どのような突きがMMAで見られるのか楽しみ (C)MMAPLANET

25日(月)に東京都渋谷区の恵比寿カルフールSTUDIOでGrachan51及びGrachan52、そして上田幹雄の極真会館大会&MMA転向決意表明会見が行われた。

Grachan51&52は11月28日(日)に千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで昼・夕2部制で開催される。その夕方の部=Grachan52ではメインでGrachanバンタム級選手権試合=王者・伊藤空也✖挑戦者・手塚基伸の間で組まれ、伊藤が会見に出席した。

伊藤のバンタム級王座防衛戦に関する質疑応答の後、第50回全日本空手道選手権及び第12回全世界空手道選手権大会優勝の上田のMMA転向会見に場が引き継がれた。


「4年前に極真の全日本を取った時以来、どうすれば空手の強さを広められるのかを考えてきて、大晦日の試合とか見ていると自分がやるべきことはそこ。MMAで戦うことだと自然と思うようになりました。もともと小学生の時にK-1の選手になりたいと思い、ああいう大舞台で戦いたいという気持ちがあった」と質疑応答で上田はMMA転向理由を話した。

「日本の重量級なら今でも勝てる」と上田を指導する宮田和幸BRAVE代表は言い、さらに「レスリングを今やらせていますが、柔道をしていたので組みに対するアレルギーはないです。レスリングと空手はMMAに生かせるので活躍できる」と太鼓判を押している。

柔道だけでなく相撲の経験もある上田は「抑え込みの基礎やどういう体の状態が抑え込まれやすいのか。レスリングというか相撲ですが、組み合いで何が悪い状態かは頭の中にはあるので、今は心と頭を一致させる作業をしている」という風に組み技対策の現状を話した。

その上田本人はデビューの時期は周囲に任せると言い、グラチャンの岩﨑ヒロユキ代表は「国内でやるならヘビー級ということもありグラチャン、DEEP、RIZINしかないですが、世界に行くための過程なので、一発目で世界のローカル団体かもしれないですし、グラチャンかもしれない。他の2つの団体かもしれない。僕はグラチャンに拘っているわけでなく、純粋に世界で戦える人を応援したい。そういうつもりでやっていて、そのなかでグラチャンは経験を積む場になる」とのことだった。

ここからは顔面直接打撃に関する上田と宮田への質疑応答を抜粋して再現したい。

──MMAでは顔面パンチという要素が大きいと思いますが、フルコンタクト空手出身の選手は蹴りが非常に綺麗ですが、この顔面パンチという部分で慣れが必要になるかと。

宮田 うちの川中(孝浩)というKO勝ちもしている打撃の強い選手がいますが、パンチでも普通にやれています。100パーセント、ガチのスパーリングではないですけど、ほとんどのパンチが見えていると思うし、BRAVE以外の打撃の選手もみていますが、特殊な……見えない角度からの蹴りもあって、皆ビックリすると思います。

上田 そこが一番心配される部分ですが、自分自身はそれほど違和感……ヤバイな、怖いなという意識はないです。空手ではルール上は顔面パンチはないですけど、型とかで常に顔面への意識をしていますから。ルールに依存していると、そういうこともあるかもしれないですが、自分自身は空手本来の部分が好きなので、そこは意識してやってきたので、恐怖心もなく、そこには自信があります。

──MMAグローブの方が、ボクシンググローブより素手に殴る感覚に近いということはありますか。

上田 そこは凄く感じました。ボクシンググローブの方が自分は難しい。そのグローブテクニックというのか、それは素手でやってきたのでないですし。そういう意味でいえば、MMAグローブの方が攻撃的な部分ではやりやすいです。防御的な部分でいえば、それほど変わりないかと思うんですが、大きさもあるので今後、続けていくと違いを感じることもあるかと思います。とにかく攻撃面でいえばMMAグローブは変わりないです。練習ではMMAグローブをつけてきたので。

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Gladiator015 MIKE MMA NavE 一慶 井上啓太 修斗 八木敬志 原口央 宮城友一 手塚基伸 竹本啓哉 藤井章太 釜谷真

【Gladiator015】釜谷真が竹本啓哉の持つバンタム級王座挑戦。藤井章太は7年振りの出場

【写真】これは楽しみなタイトル戦だ (C)MMAPLANET

30日(月)、GLADIAOTRから9月26日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR015を追加カードが発表された。

既にフェザー級選手権試合=王者MIKE✖チャレンジャー原口央、フライ級選手権試合=王者NavE✖宮城友一が組まれることが決まっている同大会で、さらに2つのタイトルマッチ──バンタム級とミドル級のベルトを賭けた対戦が決まった。


バンタム級は今大会のメインとなり、チャンピオン竹本啓哉に釜谷真が挑戦し、ミドル級は藤井章太に一慶がチャレンジする。

竹本は8月のGladiator49で手塚基伸に敗れたばかりだが、2度目の王座防衛戦が再起戦となった。釜谷にとっては2019年10月の昇侍戦以来、1年11カ月振りの実戦復帰だ。この間、10年以上拠点としていた東京から故郷の京都に戻り、SWAG GYM KYOTOという自らのジムを開いた釜谷にとって、ジムでの活動を勢いづけるためにもベルトを巻きたいところだ。

またフィジカルと並び、打撃が課題とされる竹本ではあるが、実のところグラップラー対決よりも、ストライカーとの対戦に燃えるという思考の持ち主だ。打撃系ファイターに対し、『柔術で勝つ』という異種格闘技的MMAを要望してきた竹本。グラップラーやスクランブラーとの対戦が続いたため、ここは燃える防衛戦となろう。

とはいっても、釜谷は十分に組み技も積み上げてきたものがある。大きな夢を持つ、小さな男は「そんなもん、ギロチン極めたるわ」という意気込みで、地元・関西でのベルト奪取に勢いづいているに違いない。38歳、キャリア55戦目の釜谷は経験値、対戦相手の質のどちらも竹本を上回る。とはいっても、ケージのなかは1✖1で2021年9月26日の強さが勝敗を決める場だ──釜谷がこれからの先の皮算用は忘れ、目の前に相手に集中しないと、足元をすくわれる、いや背中を取られ続ける可能性も十分にある。

ミドル級チャンピオンの藤井は、その王座奪取は2015年2月で旧体制時代のこと。新生Gladiatorには初出場となる藤井は、山口での初めての修斗公式戦=闘裸男22を最後に、3年間ケージに上がっていなかった。

対して一慶は2年2カ月振りのグラジ出場で、ベルトに挑むこととなった。一慶もその後パンクラスで1試合を挟み、実戦から遠ざかっており、コロナパンデミック以降は初めての試合となる。両者とも、この間のつもりに積もった想いをケージの上でぶつける試合となるに違いない。

またグラジから8月のグラチャンに出場し、高橋譲斗に敗れた上田祐起の仕切り直しは、これもグラジ&パンクラスで3連敗中、1年7カ月ぶりのグラジ参戦となる神田T-800周一との対戦に決まった。両者揃って背水の陣、これ以上相手の勝ち名乗りは聞いていられないマッチアップとなった。

IBJJF競技柔術で実績を残しながら、MMAでも戦い6月大会でDREAMERS出演、八木敬志をヒールで一蹴した井上啓太が連続参戦、石田拓穂と対戦する一番も楽しみだ。

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Grachan49 Interview J-CAGE ブログ 手塚基伸 竹本啓哉

【Grachan49】手塚基伸に競り負けた竹本啓哉「土肥選手でも釜谷選手でもやります。プロしてノーはない」

【写真】 終始、申し訳なさ悔しさが言葉から滲み出ていた試合後の竹本だが、色々なルールに挑戦したいと話した時だけは声が1オクターブ上がっていた(C)MMAPLANET

8日(日)に大阪府豊中市の176boxで Grachan49が開催されGladiatorバンタム級王者の竹本啓哉が、手塚基伸と対戦し判定負けを喫した。

グラップリング主体の個性的な戦い方をする竹本は、スタイルだけでなく人としても個性的だ。その彼が今回の試合で敗れたことで、今まで目を瞑ってきた弱点の克服に乗り出すと明言した。


──結果として1Rは優勢で、2Rと3Rを落として手塚選手に敗れました。

「そうですね……1Rが良かったから、同じことをしようとしてしまいました。後半は得意なところも、ことごとく防がれて最後は、ポイントを取られて……悔しいです。本当に悔しいです。

負けたこと自体も悔しいですし、負けたことで何が足りていなかったのかが気付き、その足りていなかった存在が悔しいです。周囲の人からは指摘してもらっていたのですけど、『これで勝てているから良いじゃん』という風にしっかりと自分を見つめることができていなかったです」

──その足りていなかった部分とは?

「技術を追求するのが好きで、そこはしっかりと練習してきたのですが、アスリートとしての能力が足りていないです。それと好きなことばかりやっていました。打撃だって、もっと試合で使えば良かったです。

2Rと3Rに粘ることなく下になって、しかも下で作ることができなかった。この自分の弱さと向き合わないといけないです。やらないといけないことを無視してきたので」

──竹本選手は人間もファイトスタイルも個性的です。その尖がっている部分を周囲も大切にしてくれていたのでしょうね。

「ハイ、MMAとして必要な全てにおいて平均点があってこその尖った部分だと思います……。本当に……これから、たくさんのことを修正していかないといけないと自覚できました。負けて……こんなことを言ってはいけないのですが、勝てない試合ではなかったです。今日の時点では手塚選手の方が試合をコントロールするのが上手くて負けたけど……それが手塚選手の方が強いということなのですが……悔しいです」

──レッツ豪太選手もKO負けし、Gladiatorの王者がGrachanで2敗しました。

「本当に櫻井代表に申し訳ないです……。それでも負けた後に『悪い試合ではなかったです』という風に励ましてくださいました。気を遣わせてしまって、もっと強いチャンピオンにならないといけないです」

──Gladiatorの6月大会で土肥潤選手が挑戦をアピール。そして京都に戻った釜谷真選手も竹本選手のベルトをターゲットとしているという話も伝わってきました。

「釜谷さん……僕のことを好きな人多いですよね。組まれるなら、やります。弱い部分を修正して……今日の試合が成長する良い機会になれば良いと思っています。そうですね……土肥選手でも釜谷選手でも櫻井代表が組んだ相手と戦います」

──9月にはGladiatorが、ここ176BOXで大会を開きます。

「えぇと……時間が余りないのは確かです。でも、プロとして頂いた仕事に関して、ノーということはありません。本当は休みたいですけど、櫻井代表から話が正式にあれば戦います」

──でも『本当は休みたい』わけですよね(笑)。

「それで負けるなら、それだけの選手です。仕事を断ることはできないです」

──なるほどぉ。竹本選手もそういう考えの選手だったのですね。ところでグラップリングを主武器にしてMMAを戦う竹本選手ですが、ピュアグラップリングや柔術、コンバット柔術などの試合に出るということはないのですか。

「凄く出たいです。今日、MMAの試合で負けていて──こんなことを言うのはどうかと思うのですが、僕はどんなルールの試合でも挑戦してみたいんです。だからグラップリングでも、掌底のコンバット柔術でもトライしたい。もっと言えばキックだってやってみたいです。自分がこれから先、格闘を続けていても、いつか引退する日がやってきます。

その時がくる前に、できるだけ色んなルールの戦いを経験しておきたいんです。結果を出すことに拘るだけでなく、色々とやってみたい。挑戦できる機会があるならグラップリングでも、コンバット柔術でも戦いたいと思っています」

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DEEP Grachan49 MMA RIZIN タクミ ボクシング レッツ豪太 修斗 岩﨑ヒロユキ 川中孝浩 手塚基伸 日沖発 植田豊 漆間將生 竹本啓哉

【Grachan49】初の単独大阪大会、岩﨑ヒロユキ代表に訊く「大阪に足らなかった部分に力を入れたい」

【写真】グラチャンらしさという部分で、突き抜けた感のある千葉・幕張大会も9月5日に行うこととなった岩﨑ヒロユキ代表 (C)MMAPLANET

8日(日)、豊中市176boでGrachan49が開催される。同大会はでグラチャンにとって初の大阪での単独イベントとなる。

なぜ、このタイミングで大阪大会なのか。そして、このカードなのかをグラチャン岩﨑ヒロユキ代表に訊いた。


──このタイミングで大阪で初の単独イベントを開催する。その意図はどこにあったのでしょうか。

「選手から大阪大会を開いてほしいと、ずっと言われてきました。東京の大会に出たいという気持ちが強い選手が多くて、東京とつながりがあるグラチャンを開いてほしいと。何年越しかで言われてきました。

あとアマチュア大会がアマ修斗しかなくて、プロデビューできる実力があっても試合機会がないという声もありましたし、アマチュアのグラチャンチャレンジと一緒にやろうかと思いました。

それと……獅庵がRIZINが決まる前にもう辞めるという話になったことあって。『ちょっと待て、お前が希望していた大阪大会をやるつもりで、俺はこうやってタクミさんと話をしているんだ』という話になりました。タクミさんも『お前、ここまで岩﨑さんが言ってくれているんだぞ』って。そうしたらRIZINの話が持ち上がってきたんです。

そんな風ないろいろな理由があって、どう考えても赤字になるだろうけど……人肌脱ぐかっていう、変な漢気を見せてしまいました」

──それがこのタイミングであったと。

「五輪期間中は緊急事態宣言はないだろうという勝手な見込みでした(笑)。でも大変ですねぇ、リングアナの確保から……地方の自主興行って本当に大変で。サステインさんって、改めて凄いなって思いました。

それでもGLADIATORの櫻井さんとは結構話し合いをしてきました。あとはDEEPの佐伯さん、サステインの坂本さんには報告させてもらって。大阪の場を荒らさないように大会開催に至りました」

──場を荒らさないマッチメイクということですか。

「手塚はグラジエイターに出ないだろうし、竹本君には名前を挙げるチャンスです。竹本君にとっておいしい試合という形で、櫻井さんと組んだ試合です。手塚にしても、坂本さんからは『岩﨑君のところに出るのだったら、また修斗に出てもらえるようにできる』と言ってもらっています」

──選手の今後も考えてのマッチメイクということですね。

「ハイ、そこは選手を守って試合機会を与えたいと思っています。関西の選手はグラチャンから修斗に出て、回れば良いという風にも坂本さんは言ってくれていますしね」

──グラジからはレッツ豪太選手も出場します。

「レッツも連敗中で、このまま埋もれるのは惜しい。だからラストチャンスのつもりで戦ってほしいです」

──グラジとすればチャンピオン2人が潰される可能性もある勝負の場でもあります。

「それが格闘技じゃないですか(笑)。櫻井さんも選手を育てるということで、片意地を張らずに興行に向き合っていますし、そういう彼に背中を見せたいという気持ちもあります。それを櫻井さんもわかってくれています。

先人たちとも付き合い、あとに続いてくれる人とも協力してやっていく。櫻井さんも選手の試合出場を創ってくれてありがたいと言ってくれています」

──そんななかグラップリングも楽しみです。

「日沖さん、RIZINの名古屋大会で目が合ったんです。その時にジム経営も上手くいっているし、ありなんじゃないかと思いました。日沖さんには試合感覚を取り戻すためにもグラップリングはありじゃないかと。それでALIVEの鈴木(ヨーイチ)さんに伝えると、『発が乗り気です』という返事をもらって」

──つまりは日沖選手にはMMAも、いずれ戦ってもらうという腹積もりなのですか。

「それはグラチャンではないです。どこかふさわしい舞台で、最後に1試合だと僕は思っています。中途半端にウチで試合をする意味合いはないですから、それは考えてはいないです。それと以前から日沖さんとタクミさんは練習をしていたこともあったようで、その信頼関係も実現した大きな要因ではあります」

──今回の大阪大会、東京での大会にも線としてつながっていってほしいです。そうでないと奉仕で終わってしまいます。

「今回、アマチュアが凄く集まりました。夢と希望を持っています。若い選手たちのモチベーションが高まっていると手塚と獅庵から聞きました。パーソナルまで受ける選手がいるそうです。ここが大阪に足らなかった。なので、ここにはしっかりと向き合っていきたいです。

若い選手が上に出てくるという部分を活性化させたいのは、東京でも同じですね。9月5日は幕張ベイパークアリーナで初めて大会を開きます。ニューピアを予定していたのですが、ワクチン接種会場になってしまって……、そうしたら今回の会場を紹介していただいて。

ここも若手中心のカードとアマチュア大会になります。20歳の藤村がメインで、DEEPで戦ってきた小川道的選手と対戦します。山本琢也はフェザー級でやっていくことになるでしょうし、ライト級の今後を睨んだカードですね」

──そのほか、若い選手というのは?

「2019年の全日本レスリング選手権フリー70キロ級優勝の原口伸がプロデビューを戦います」

──おおBRAVEの原口選手はアマ・マッチですが、EXFIGHTで漆間將生選手をテイクダウンとパウンドで圧倒した試合を見ました。

「そうなんですか。もう既に十分に強いかと。それと全日本空手道連盟の全日本組み手の部で5位という野村駿太もBRAVEからデビューします。鶴屋さんのパラエストラ柏からはボクシングで国体3位の松井斗輝もプロMMAデビューとなります」

──思い切った舵取りで、独自性がありますね。

「先輩方と同じことをやっても、しょうがないです。だから色は創っていかないといけないと思っています。それでいえばヘビー級ですね。今、ヘビー級はDEEPさんのメガトン級とグラチャンでしか組まれていないですが、うちはヘビー級もアマチュアから育てているので、ここも力を入れていきます。

大阪大会に関しては配信もしません。この状況で配信をすると、ネガティブな反応があるからもしれないです。『この時期に何やっているんだ』と言われないようにと思ってのことです。

先輩方が引っ張ってくれた格闘技界の足を引っ張りたくない。だから検査もしかり、当日計量もアマチュアの選手は会場を別にしました。そこを意識しながら、グラチャンらしい大会を大阪、そして東京と開いていきます」

■ GRACHAN 49対戦カード

<Grandウェルター級挑戦者決定戦/5分3R>
レッツ豪太(日本)
川中孝浩(日本)

<バンタム級/5分3R>
手塚基伸(日本)
竹本啓哉(日本)

<フェザー級/5分2R>
小島勝志(日本)
村田俊(日本)

<グラップリング70キロ契約/4分2R>
TAKUMI(日本)
日沖発(日本)

<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
林 RICE 陽太(日本)

<無差別級/5分2R>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
田馬場貴裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
高橋謙斗(日本)
上田祐起(日本)

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Grachan49 Interview J-CAGE ブログ 手塚基伸 竹本啓哉

【Grachan49】竹本啓哉と対戦──手塚基伸─02─「塩になるか、動かされるか。どっちでも良いけど塩かな」

【写真】4月のパンクラス大阪大会では、リングで土肥潤に勝利している手塚。ねちっこいファイトで、竹本と相対する (C)FREAKS

8日(日)に豊中市176boxで開催されるGrachan49で、竹本啓哉と対戦する手塚基伸インタビュー後編。

一見してグラップラー対決となる今回の一戦だが、手塚によると両者はタイプが違うという。

GrachanながらDEEPな組技MMAの世界へ。手塚に竹本の印象と、そのスタイルについて訊いた。

<手塚基伸インタビューPart.01はコチラから>


──そのような状態での竹本選手との対戦です。グラップラー同士のMMAになりますね。

「グラップラーはグラップラーやと思うんですけど、飄々とやっていますよね。スタンドも飄々とやりながら、ソツなくはできるんかなとは思います。極め力が強いのか、バックテイクが強いのか──実際に早く組んでみたい気がします。

あとはフィジカルとかがどうなのか。よく動くと思いますけど、こっちは漬けてボロを出すのを待っているようなタイプなので。塩になるのか、結構動かされる展開になるのか。どっちかの試合展開になるんじゃないですかね」

──手塚選手としては、自分の戦いを貫きたいと。

「どっちでも良いんですけど、やっぱり塩ですかねぇ。ヘヘヘヘ」

──なるほどぉ(笑)。

「漬けて、削って。気持ちが折れたところを最後にフィニッシュみたいな感じになるのが、理想といえば理想です」

──3R、疲れた方が圧倒的に不利になるかと思われるのですか。

「ハイ。その辺りは……結構、僕も疲れる方なんで。1Rはだいたい取って、2Rは取られて。で3Rに取り返すというのが最近は多かったので……う~ん、まぁ……疲れる試合になるとは思います」

──土肥選手はともかく、修斗で戦った試合は倒されない、倒されても立つというタイプの対戦相手が多かったので、倒して抑えるということに力を使ってきたということはあるかと思います。ただし、今回の試合は組みの展開、寝技の展開の主導権争いになる。そうなると、また違ったスタミナの浪費になるかと予想されます。

「向うのレベルが低かったら、余裕でしょうけど(笑)。そのレベルという部分で、自分では『俺は負けることはない』と信じてやっているんですけど。そこで相手の方が強いとどうなるのか。まぁ……そういう感じですかね」

──対策練習として、グラップラーと練習してきたというのはありますか。

「対策という対策はそんなにしていないです。パラエストラ東大阪さん、自分のジムに鍵山(雄介)さんに来てもらったり。金太郎、獅庵君とスパーリングをしてきた感じですね」

──金太郎選手と獅庵選手、全く竹本選手とタイプは違うじゃないですか。

「ヘヘヘヘヘ。そういうことですよね。対策練習ではないですよね(笑)。タイミング的には金太郎と獅庵君がRIZINに出るので、(中村)優作さんとか一緒に練習してきた感じで。みんな、組まないですね(笑)。でも、そういう組みを拒否する選手とやっていると体力もつきますし、言うたら向うの対策練習を僕がしてきた感じですね(笑)」

──アハハハ。興味深い竹本戦ですが、この先を見ることはありますか。

「やっぱりRIZINには行きたいと思いますけどね。選手が揃ってきていますからね。目標としてはONEに出たかったんで、修斗に出たんですけど……そうですよね」

──どちらも分かりやすい試合が求められます。

「ホント、そうなんですけど……そういうタイプではないから。その色気を出すと、自分の戦いが崩れてしまいます」

──クレベル、サトシ効果で寝技に注目が集まっているかと思いますが。

「まぁ、あの2人は神憑っているので何とも言えないです(苦笑)。クレベルは前に練習させてもらったことがあって、やばいほど強かったです。これまで海外とかでも練習したことがあるんですけど、信じられないほど極められました。だいぶ強いかあら……ああいう風にできるんやろうなって」

──クレベルやサトシにはなれなくても、これが手塚基伸の試合だということを一言お願いします。

「とにかく勝たないと意味がないと思っているので。勝ちを追求するスタイルのなかで、練り上げてきたモノを持っているつもりです。そこで通用するモノをピックして、勝つ──そういうことですかね。

今回はジムで練習している子が3人、Grachan Challengeっていうアマチュアの試合に出るんですよ。ジムを立ち上げてからMMAを始めた経験も1年ぐらいの子なんですけど、あの子たちも自分と同じ日に試合をするということで、気合が入っています。なかなかエェ感じなんで、練り上げてきたモノで勝つところを見せたいです。

イチから教えた、まだ若い子たち……自分の生徒と同じ舞台に上がることができる機会はそんなにあるもんじゃないだろうし、そういう姿を見せたいなと思います」

■ GRACHAN 49対戦カード

<Grandウェルター級挑戦者決定戦/5分3R>
レッツ豪太(日本)
川中孝浩(日本)

<バンタム級/5分3R>
手塚基伸(日本)
竹本啓哉(日本)

<フェザー級/5分2R>
小島勝志(日本)
村田俊(日本)

<グラップリング70キロ契約/4分2R>
TAKUMI(日本)
日沖発(日本)

<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
林 RICE 陽太(日本)

<無差別級/5分2R>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
田馬場貴裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
池田貴一(日本)

<バンタム級/5分2R>
高橋謙斗(日本)
上田祐起(日本)

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【Grachan49】タクミと組み技戦、突然カムバックの日沖発「顔見せとか、エキシという気持ちは全くない」

【写真】stArtもJAPANとesteemと2カ所でジム展開しており、多忙な日沖はジムを持つ前より痩せたという(C)MMAPLANET

8日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGrachan49で日沖発が、タクミとグラップリング戦に臨む。

2019年7月にブラジリアン柔術の試合に出て以来、プロという場は2018年8月のRIZINでの朝倉未来戦が最後になっていた日沖が、まさかのGrachan出場だ。

今回の組技戦に向けてインタビューを行うと、日沖発というMMAファイターの戦う目線は一切変わりないことが伝わってきた。


──2019年6月に全日本マスターオープンに出場して以来、2年振りに実戦の場に復帰する日沖です。いやグラチャンで、しかもグラップリングということで驚きました。

「なぜですかね(笑)。まぁ、話を貰ったからなんですけど。条件とかで出るというわけではないですよね」

──道場を開いて3年半が過ぎ、最後の実戦から2年。この間、日沖選手自身の練習をすることはあったのですか。

「自分の練習というか、選手達との練習は続けてきました。それにこの試合に向けては、しっかりと準備してきました。勝つための練習です。顔見せとか、エキシビションとかっていう気持ちは全くないです。

正直にいえば、回りの空気やノリはそんな風に感じられることもあります。客観的に見て、そう風に感じることはありましたね。でも、勝負だし──勝負は勝つためにやります」

──ならば、しっかりと日沖発を見せてほしいです。

「そうですね……ジムで一般の人たち、あとは選手練習、それと以前からプライベートレッスンで、パンクラスに出ている透暉鷹選手とやってきたことを出したいですね」

──透暉鷹選手と、ですか。

「ハイ。石綱MMAの林代表にお願いされて2年ぐらい一緒にやってきたんです。彼が相当に力をつけてきているので、良い練習ができました。彼はまだ世界レベルでは厳しいですが、頑張っています。今回の試合に向けても週に1度ですが、しっかりとスパーリングの相手をしてくれました」

──了解しました。ところで盟友・久米鷹介選手の名前が出てこないですが……。

「昨日の夜も久米と作戦会議もしていましたよ(笑)。やってきたことを出せれば……出すために、試合中に気を付けて指示してほしいことも伝えました。その通りに進めば良いですね」

──久米選手と……完全にガチモードじゃないですか。

「ノーポイントで、サブオンリーなので、ある程度のキャリアがあると守ることだけなら、それほど難しくなくなります。逆に極めに行くとフィジカル的にも厳しくなる。でも、せっかくの試合ですから守りに入らず、極めにいきたいですからね。取られるリスクはあっても、試合に出るなら斬るか、斬られるかをやらないと意味はないと思っています」

──MMAグラップリング、サブオンリーのグラップリング。日沖選手はどちらもできると思いますが、タクミ選手を相手にどちらを見せてくれるのか。

「それをここで言っちゃあ、対策されてしまうじゃないですか(笑)」

──ではリバース・デラヒーバからのベリンボロを期待しています。

「アハハハ。それもあるかもしれないです。とにかく攻めます。ただし、タクミ選手だって狙ってくるはずです。やはり展開を創って戦いたいですね」

──実戦前の昂ぶり、緊張感はありますか。

「試合前という空気はあります。ただMMAではないですし、ピリピリはしていないです」

──今大会ではALIVE時代の後輩、竹本啓哉選手も出場して手塚基伸選手と試合をします。

「タケとも一緒に練習をしていますよ。対策とか、何か特別なことをするということはないですが、一緒にやっていて。タケも強くなっています。ホント、吹上にALIVEがあった頃と比べると随分と強くなりました」

──そりゃそうでないと(苦笑)。

「そうですよね(笑)。タケはのんびり屋でマイペース。風変わりですけど、頑張っています」

──アハハハ。確かに個性的ですね(笑)。ところで日沖選手、ケージでグラップリング、またMMAを戦うということを視野に入れていると考えても良いのでしょうか。

「MMAは……そうですね、区切りをつけたいというのはあります。ちゃんと引退したわけではないので。どこで戦うとか、そういうことは何も決まっていないですけど、以前のようにMMAに取り組むことはできないのは明白ですからね」

──だから区切りのファイトと?

「自分が強くなることだけ考えて、それだけのために練習して生きていくという人生ではなくなったので。生徒もいますし、違った責任が出てきていますから。それでも自分が成長したい、強くなりたいという気持ちはまだいっぱいあります。火が消えていない部分も少しあります」

──強くなりたいという想いが、今も。

「強くなりたいですよ。ただし、僕が今からUFCで戦うとかいっても、現実にそぐわないことで。若い選手と同じような舞台を考えているわけではないですが、強くなりたいとは思っています。そういう場が創れれば、やりたいという気持ちは残っています」

──その気持ちがあるから、今回のケージでのグラップリングの試合を受けたということは?

「言ってみれば、その気持ちだけですね。あとは頑張っている生徒に見せたいのと。今はもう、自己顕示欲的な部分で試合に出るというところはないです」

──なるほどぉ。でも、以前から自己顕示欲があったようには見えなかったですが……。

「まぁ、そうですね(笑)」

──では日沖選手、日曜日の試合はYouTubeで後日公開になるそうですが、長い間応援してきてくれたファンに一言お願いします。

「守りに入らない試合をします。応援、宜しくお願いします」

──そこは三角極めます──で、お願いしますよ(笑)。

「そんなの、もう誰も知らないですよ(笑)」

■ GRACHAN 49対戦カード

<Grandウェルター級挑戦者決定戦/5分3R>
レッツ豪太(日本)
川中孝浩(日本)

<バンタム級/5分3R>
手塚基伸(日本)
竹本啓哉(日本)

<フェザー級/5分2R>
小島勝志(日本)
村田俊(日本)

<グラップリング70キロ契約/4分2R>
タクミ(日本)
日沖発(日本)

<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
林 RICE 陽太(日本)

<無差別級/5分2R>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
田馬場貴裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
池田貴一(日本)

<バンタム級/5分2R>
高橋謙斗(日本)
上田祐起(日本)

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【Grachan49】3年振りのグラチャン出場、コロナ禍の手塚基伸─01─「良い時間を知らないで、ここまで」

【写真】修斗では3連勝、4月のパンクラス大阪大会で土肥潤を破っており現在4連勝中の手塚だ (C)MMAPLANET

グラチャンにとって8日(日)に行われる豊中市176box大会は初の大阪での単独イベントとなる。そのGrachan49で手塚基伸が竹本啓哉と対戦する。

2018年9月以来、実に3年振りのグラチャン出場となる元バンタム級チャンピオンに、このタイミングでのグラチャン復帰の理由を尋ねた。

コロナ禍を生きるMMAファイター、そしてシークレットベース・ドミネイトという自分の経営者として、手塚基伸という人間が時代と世の中の変化に翻弄されながらも、その試合スタイルと同様にしぶとく生き抜いている姿が浮き彫りとなった。


──今回、Grachanに約3年振りに出場することになりました。このタイミングでグラチャンで再び戦うというのは?

「堀(友彦)に負けた時、子供が生まれたタイミングでもあったので、一旦区切りにしよう……引退しようと思ったんです。それでパーソナル・トレーナーになり、とあるジムに就職もしました。

そこで働いていて1年ぐらい続けたときに、独立しようと決めました。ただ、この7月まではパーソナルの仕事も続けていて、先月から自分のジムに専念するようになったんです。まぁ成り立っているかと言われると、ギリギリですけど。それまでは働いていた分を、ジムの運営に回していた感じでした(苦笑)」

──ではパーソナル・トレーナーとして就職をしていた時代に、修斗で戦うようになったということですね。

「ハイ。生活が落ち着いてきたら、またMMAで別の舞台を見てみたいと思うようになり、修斗に参戦しました。一応、3連勝したのでベルトまで行こうと考えていたのですが、コロナのこともありタイミングが合わなくなってしまって……」

──昨年3月に安藤達也選手との試合が決まっていましたが、コロナの影響で大会が中止になりました。そこで修斗参戦が途絶えてしまいました。

「無観客でやるという話が、やっぱりないとかギリギリのタイミングで……あそこでちょっとモチベーションが落ちたということはありました。次に5月でという話はあったのですが、まだコロナの時期でしたし2回も流れて作り直すのは無理やと思いました」

──まだ緊急事態宣言が非常に重かった時ですしね。

「無観客ということが分かっていなくて、また中止になったりだとか考えましたね。それと2月の終わりにジムを開いた時でもあったので、あのタイミングで東京へ行くのはどうなのかとか考えて、結果的に断らせてもらいました」

──致し方ないことかと思います。

「その後に安藤と田丸がタイトルマッチをやったんですけど、そこから試合が組まれなくなったので4月にパンクラスの大阪大会に出たんです。

僕がグラチャンを離れてからバンタム級で活躍していた獅庵君や伊藤空也とかがRIZINに出場するようになったタイミングで、岩﨑(ヒロユキ代表)さんに話を貰って参戦することになりました。岩﨑さんは『いつでも戻ってきて』という風に言ってくれていたんです」

──ちょうどご自身のジムに専念するというタイミングでの試合というのは躊躇しなかったでしょうか。

「う~ん、自分のジムを開いてからもパーソナルを続けていたことで、道場生の募集にそれほど力を入れるでもなく中途半端な状態でした。自分でも区切りをつけないといけないとは思っていたんです。

で、3回目ですかね……緊急事態宣言が明けたこともあって会員さんが増えてきて、ジムを開いてからでいえば一番良いタイミングだから、試合をするのも『ここだ』と思いました」

──そうしたら、また緊急事態宣言が発出されてしまいました。このところの感染者数の増え方を見ていると、ジムを閉鎖しないといけないとか、試合前にも関わらず不安材料とならないでしょうか。

「まぁ、こういうとアレなんですけど、ジムを開いてから1カ月もしたら、緊急事態宣言が始まって。言うと、良い時間というのを知らないでここまできました。ずっとこんな感じでやってきているので……今、思っていることは試合だけはなくならんとってほしいということですね」

──なるほどぉ、タフな時代です。

「ハイ、もう本当にそんな感じですね(笑)」

──ここまでくると(※取材は8月1日に行われた)、さすがにあると思うのですが、手塚選手からすると去年の3月のことがトラウマになっているということですね。

「ハハハハ。ハイ、もう本当に試合は流れてほしくないです。でも、こればかりは大会当日まで分からないですからね」

<この項、続く>

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【Grachan49】Grachan Invasion、グラジ&関西勢の正念場。ガチンコ大会で日沖発が組み技戦出場へ

【写真】岸本欠場は残念だが、日沖のグラップリングは素直に楽しみだ(C)MMAPLANET

3 日(土)、Grachanが8月8日(日)に豊中市の176boxで初の大阪での単独イベントとなるGrachan49の対戦カードの変更と新たなカードを発表している。

手塚基伸✖竹本啓哉、レッツ豪太✖川中孝浩、林RICE陽太✖植田豊、荒東”怪獣キラー”英貴✖田馬場貴裕と並んで組まれていてグラップリングマッチ=中山巧と岸本泰昭の一戦が、契約体重がまとまらず中山が日沖発と相対することになった。


TKO、修斗、SRCのフェザー級王者からUFCに参戦した日本を代表するMMAファイターが、プロ興行では2018年8月のRIZIN以来、3年振りに出場を果たす。

またグラップリングとはいえ、日沖のケージでのファイトは2017年10月の髙谷裕之戦以来となる。2019年7月には全日本マスターオープン柔術では、色帯時代以来道着の試合を経験しているが、ノーギのワンマッチ出場は非常に興味深い。

中山もKOTCライト級王者、パンクラスでは暫定フェザー級キング・オブ・パンクラシストとなっている往年の日本を代表する実力者だ。47歳の中山と37歳の日沖──10歳違いだがプロMMAデビューは2年ほどしか違わない。それでも中山が70キロで戦っている期間が長かったため、2人が修斗や他のリングで拳を交えることはなかった。そんな両者が、時を経て手を合わせる非常に興味深い。

また今回のリリースによると、岸本も引き続き組み技で出場予定だったが、見合う相手が見つからず今大会は欠場となるとのこと。

MMAではBRAVE所属、無敗の高橋謙斗がreliableの上田祐起と対戦するバンタム級マッチも決まっている。上田はキャリア3勝3敗ながら、Gladiatorで3連勝中と調子を上げている選手だ。

グラチャン初の大阪大会はアママッチ=グラチャン・チャレンジの実施など、関西のMMAの揺り起こし的な意味合いがあるものの、プロマッチに関しては完全に関西、いやグラジ侵攻といえる。このGrachan Invasionに対しては、新体制から15度のイベント開催を経たグラジ&関西勢の真価が問われる大会となる。そんなガチンコ・バトルにあって、一服の清涼剤となる組み技戦だ。

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