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MMA o RIZIN アキラ キック ストラッサー起一 北方大地 手塚基伸 萩原京平

RIZIN.34:萩原 vs. ドミネーター、ストラッサー vs. 阿部、ヤマニハ vs. 手塚、北方 vs. 村元他決定。

フェザー級(66.0kg)5分3R
萩原京平(SMOKER GYM)
弥益ドミネーター聡志(team SOS)

この試合がメインになる模様。萩原は芦田に敗れてから4勝1敗だが、勝った相手は全員ストライカー。MMAファイターとしての実力が問われる試合。

ウェルター級(77.0kg)5分3R
ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)
阿部大治(フリー)

階級下のライト級でアキラに一本負けした阿部。元のウェルター級でどこまでやれるか。

バンタム級(61.0kg)5分3R
アラン・ヒロ・ヤマニハ(ボンサイ柔術
手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)

初参戦の手塚は最近はGRACHANに帰還し伊藤空也を破ってバンタム級王座を獲得。

▼フライ級(57.0kg)5分3R
北方大地(パンクラス大阪稲垣組)
村元友太郎(ALIVE)

地元の北方はRIZINではまたフライ級での出場。それならまずパンクラスでもフライ級に上げて結果を出してから参戦すればという気がするが。

他、キック4試合も発表。さらに3~4試合追加されるとのこと。ジモティ中心のマッチメイク+キックといういつものRIZIN地方大会。

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ABEMA MMA MMAPLANET Shooto Shooto2022#01 中村倫也 修斗 小野島恒太 手塚基伸 藤井伸樹

【Shooto2022#01】新環太平洋バンタム級小野島恒太「手塚選手の名前を出さないと漢じゃない」

【写真】 小野島はかつてFight &Lifeでアルバイトとして働いていた(C)MMAPLANET

16日(日)、東京都文京区後楽園ホールで開催されたShooto2022#01のメインで藤井伸樹に判定勝ちし、修斗環太平洋バンタム級のベルトを小野島恒太が巻いた。

修斗デビューから、あと2カ月で12年になる小野島は多くのケガ、ここ一番での敗北を乗り越え──スタイルチェンジも含め、自分を貫いてきた。そんな彼がマイクで手塚基伸と中村倫也の名前を出した。この2人に触れること自体が、彼の修斗道、小野島恒太道を貫く姿勢の表れだった。

試合後の会見から、MMAPLANETの質問への返答に特化した小野島の言葉をお届けしたい(※抜粋)。


──おめでとうございます。

「ありがとうございましたっ!!」

──個人的にはあのバイト君がチャンピオンになったかと思うと感慨深いです。本当に紆余曲折を経て修斗のベルトを巻きました。

「前十字を切ってブランクを創った時は終わったかと思いました。8年前に根津選手と環太平洋王座を争った時の悔いも、いくつか残っていました。負けた言い訳になるので、言いたくないのですが……2カ月前に足の甲を折ったりミスがあったので。今日は万全の体調で試合に臨むということ、ベルトを取るということ。この2つの悔いを晴らせて凄く良かったです」

──今の小野島選手のスタイルだと、対戦相手は消化不良になることが多いと思います。ただし藤井選手はあのスタイルで全力でやりあえる相手だったのではないでしょうか。

「似た者同士だとは思っていました。とはいえ、自分も自信がある方なのでディフェンスが緩い選手だと考えていました。それが結構体も強くて、ちょっとビックリしましたね」

──藤井選手は攻められている時でも、バックを取りに行くという動きが絶妙で初回から見られました。

「相手の攻撃を受けているなかで、自分のなかで余裕があると思えるようになったことが大きかったです。トレーニングパートナーが攻撃力のある選手が多いので、そこらへんで試合でも余裕が持てたかと思います。自分のなかでは初回はほとんど消耗しなかったです」

──来させて迎えうつ。組ませて切る。藤井選手相手にはなかなか度胸のいる選択だったかと。

「最後にバックを取られた時もセコンドはヒヤヒヤしたみたいですけど、自分のなかで余裕がありました。あそこから逃げることも練習してきたので、いつ体を入れ替えようかと思っていました」

──何があっても自分を貫く。それはインフィティの最終戦で判定勝ちだと優勝はないのにケージに詰めて組んでいった時に感じました。

「インフィニティに関しては、今でもドローの試合も勝ったと思っています。正直、全員に勝てる……ただ、全員に判定で勝つというのが戦略でした。だからインフィニティの主旨とは違っていましたね(笑)。

スタイルをストライカーから組みへチェンジして、また極めるに至っていないんです。打撃でKOしようと戦っていた人間が、組みに変えて技量がまだ足りていない。そこを完成させるうえで、今日言った手塚選手や中村倫也選手とやるのは良いチャレンジだと思います。

自分はチャンピオンですが、その試合はチャレンジだと思っています」

──Grachanバンタム級王座に挑戦しますか?

「(笑)。手塚選手は他団体のチャンピオンだから、正直難しいと思っています。ただ、あそこで手塚選手の名前を出さないと漢じゃないです。『俺はコロナの影響で修斗で試合をしていないけど、アイツに勝っているから。俺のこと無視できるのか』って思われたくないです。ダサくなりたくないので……やっぱり、負けているって嫌なんです。でも、ちょっと難しいですかね……手塚選手は」

──そこはプロモーター間の話し合いで、業界を盛り上げてもらいましょう。もちろん、手塚選手の同意が必要になって来るかと思いますが。

「ハイ……。手塚選手は自分がテイクダウンをしたから、どうなんだというスタイルなので相性が悪いんです。だから、ここから練習して手塚選手のような選手に勝てるようになれると自分は本物だと思えます。打投極の極の部分を鍛えられる相手なので。自分の修斗の完成のためには避けられない相手です。

それとスーパールーキーの中村倫也選手は無視できない相手です。去年、自分は勝ったと思っていますがドローだった野尻選手に、あの勝ち方をしているのに名前を出さないとダサいです(笑)。ここはいつでもやってやるという気持ちです」

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Brave Fight26 Grachan53 K-1 MMA MMAPLANET ONE RIZIN UFC 佐藤将光 修斗 原口伸 小野島恒太 岩﨑ヒロユキ 手塚基伸 松場貴志 竹本啓哉 藤村健悟

【Grachan53&Brave Fight26】J-MMA界の梁山泊から原口伸&野村瞬太揃い踏み。小野島の対戦要求に対して

【写真】 オリジナルの競技をどのように進化させ、MMAを創っていくのか──非常に楽しみな原口と野村(C)Zuffa /UFC

17日(月)、2月13日(土・同)に東京都大田区の大田区産業プラザPIOでGrachan53 とBrave Fight26の開催及び対戦カードの発表があった。

昨年6月以来のホームで開催は恒例のBrave Fightとの共催となり、全12試合の後半6試合にBrave勢が出場する。


メインイベントでは2019年フリースタイル70キロ級全日本王者の原口伸が出場。MMA3戦目でALIVE所属で柔術ベース──松場貴志と竹本啓哉臭のする大宮優と対戦する。

セミでは岸本篤史がモリシマン。セミ前に全日本空手道選手権5位の野村瞬太もプロMMA3戦目で──藤村健悟と戦うというマッチアップも見られる。伝統派空手の距離とタイミングにレスリングを融合させるスタイルの野村が、回転体MMAの申し子を相手にどのような戦いを見せるか、興味深い。

さらに高橋謙斗はフミ・グローブTVと、また硬式空手出身で2019年K-1甲子園東日本トーナメント60キロ級優勝の黒井海成が杉本静弥とプロMMA初陣を戦うことも決まった。

9月にBreakingDown、11月にBrave FightのアマMMAで試し切りを終えている黒井のプロデビュー戦、今やJ-MMA界の梁山泊と化しているBraveジムの勢いを示すことができるか──注目だ。

また昨日のプロ修斗公式戦で環太平洋バンタム級王座に就いた小野島恒太が現グラチャン・バンタム級王者の手塚基伸への対戦を表明したことに関して、グラチャンの岩﨑代表に尋ねると以下のような反応だった。

岩﨑ヒロユキ
「小野島選手は漢気のある選手ですね。ただ手塚君からすると、一度勝っている選手なのでモチベーションが上がるのかというのはあります。修斗さんやONEの選手に関して本人は以前『佐藤将光選手と戦いたい』と言ってはいました。タイミング……小野島選手と手塚君が戦うルートがあれば、多分受けると思います。RIZINなど複数と交渉中ですので、やはりタイミングですね。私もサステインの坂本代表を先輩として慕っているので、不可能ではないと思います」

なお今回のリリースではグラチャン・フライ級王者の松場貴志のGRANDフライ級王座の返上も伝えられている。

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【Shooto2022#01】藤井のTDを防ぎ切った小野島が環太平洋王者に。手塚基伸と中村倫也との対戦を希望!

【写真】小野島が約8年ぶり、2度目のチャレンジでベルトを腰に巻いた(C)MMAPLANET

<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分3R>
小野島恒太(日本)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
藤井伸樹(日本)

開始早々、距離を詰めた小野島。様子をうかがう藤井に対し、左ミドルハイを見せる。しかし藤井もプレッシャーをかけ、小野島を下がらせる。ガードを下げたりスイッチしながら、相手が前に出てくるとバックステップを使う小野島へ、藤井は右のスイングを繰り出した。小野島は前に出てくる藤井に右のカーフキック。藤井のプレッシャーをかわしながら、パンチとローで牽制する。サウスポーにスイッチした小野島に、藤井は左のアウトロー。さらに左ジャブを伸ばしてからテイクダウンを狙う。

これをカットした小野島が右腕を差し込み、藤井をケージに押し込む。藤井も右腕を差し上げ、左のオーバーフックでテイクダウンを防ぐ。小野島は左足へのシングルに切り替え、上下に揺さぶるもグラウンドに持ち込むことはできない。ケージ際で体勢を入れ替え合う中でレフェリーがブレイク。再開後、残り25秒で藤井がテイクダウンを狙うも、切った小野島が右腕を差し上げて投げを打つも、藤井は倒れずに1Rを終えた。

2R、藤井がサウスポーに構える小野島に左ジャブから右ストレート。しかしダブルレッグはスプロールされ、小野島が右腕を差し上げて藤井をケージに押し込む。藤井も小野島のボディロックを外して体勢を入れ替えるも、小野島も切り返す。藤井はダブルレッグを仕掛けたが、スプロールした小野島が逆にダブルレッグで藤井に尻もちを着かせた。立ち上がり、小野島をケージに押し込む藤井。しかしケージ際でも小野島が藤井をケージに押し込む場面が多い。

しっかりと右腕を差し上げている小野島。藤井がケージ際から離れるも、小野島がパンチで藤井にケージを背負わせる。前に出てくる小野島に、右のカウンターを合わせた藤井が、続いて右を当てる。小野島も返してパンチの打ち合いに。ここで藤井が小野島の右足へシングルレッグを仕掛けて、そのまま相手をケージに押し込んだ。小野島はガブるも、藤井は左足へのクラッチに切り替えた。これも防いだ小野島は、右腕を差し上げて体勢を入れ替える。下がって離れた藤井。ケージ中央で左ジャブを放ちながら前に出るも、小野島の右フックがヒットする。残り10秒で藤井がテイクダウンを狙うも、小野島がスプロールした。

最終回、前に出る藤井に対して右フックから左ミドルハイを見せた小野島。藤井は組み付くも、小野島が切り返す。パンチ中心の藤井に対し、ロー、ミドルハイ、そして右クロスを見せる小野島。藤井はダブルレッグを狙うも、距離が遠い。ここで藤井の左ローを掴んだ小野島が尻もちを着かせるも、藤井もすぐに立ち上がる。ケージ際で鋭い左ジャブを当てる藤井。小野島が右フックからパンチを返していく。藤井のダブルレッグをスプロールした小野島が、パンチの連打で藤井をケージに追い込んだ。

離れた藤井がダブルレッグへ。しかしここも倒すことはできない。さらにダブルレッグをカットした小野島が、左右のフックを振って藤井を中に入れさせない。藤井の左ジャブに右クロスを合わせ、さらにダブルレッグを切る小野島。ここで藤井が、小野島のパンチをかわしながらシングルレッグでグラウンドに持ち込み、すぐにバックへ回り込んでRNCを仕掛けた。これを凌いだ小野島が藤井を前に振り落としてから立ち上がり、ケージに押し込んでバックへ。ラスト10秒は両者パンチで打ち合ったところで試合終了となった。

ジャッジ1人がフルマーク、残り2人が1ポイント差をつける裁定で、環太平洋バンタム級のベルトを巻いた小野島。試合後、ケージの中で戦いたい相手として手塚基伸と、この日KO勝ちを収めた中村倫也を挙げ、3月21日後楽園ホール大会での実現を希望した。


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Grachan51 Grachan52 MMA 伊藤空也 手塚基伸

【GRACHAN52】52秒、手塚基伸が腕十字で伊藤空也を下し5年振りにグラチャン・バンタム級王座奪還

【写真】グラチャン王者に返り咲いた手塚のチャンピオンロードはどうなるのか──楽しみだ(C) NOB YASUMURA

19日(日)に千葉市美浜区の幕張ベイパーク・アリーナでGRACHAN51&52が開催された。

そのレポート最終回として夜の部=Grachan52のメインで組まれたバンタム級選手権試合の模様をお届けしたい。

Text by Nob Yasumura


<GRACHANバンタム級選手権試合/5分3R>
手塚基伸(日本)
Def.1R0分52秒by 腕十字
伊藤空也(日本)

1R、左ローの伊藤に、手塚は低い姿勢でテイクダウンを狙う。

金網を背にした伊藤が耐えると、手塚は自ら下になりガードポジションへ。手塚は下から伊藤の腕を自身の肩に固定させてストレートアームバーの体勢へ。

伊藤が必死に腕を抜いて脱出したところ、手塚はすぐに下から腕十字を仕掛ける。

腕が伸びるも耐えていた伊藤だったがタップし、手塚が僅か52秒の短期決着で王座奪還に成功した。

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News RIZIN 伊藤空也 手塚基伸

【GRACHAN】手塚基伸が伊藤空也に一本勝ち 試合後にRIZIN参戦をアピール

スクリーンショット (1819)

956: 実況厳禁@名無しの格闘家 2021/12/19(日) 18:32:17.48 ID:aOBF6AM6a
手塚やりやがったぜ!
 2021年12月19日(日)千葉・幕張ベイパークアリーナで『GRACHAN 52』が開催された。メインイベントでは、RIZIN帰りの王者・伊藤空也(BRAVE/王者)が、元王者の手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)を挑戦者に迎え、GRACHANバンタム級タイトルマッチが行われた。(全文は以下リンク先参照)

https://news.yahoo.co.jp/articles/9afd6c89e3001e459e4313737e93ad7ccf9f14e3



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【GRACHAN51&52】岩﨑ヒロユキ代表に訊く─02─「選手派遣は第三者機関のみ。団体間は辞めます」

【写真】51大会のメインで小島と対戦する──人見知り──崎山勲に注目!!(C)MMAPLANET

19日(日)に千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナでGRACHAN51&52が開催される。2021年のグラチャン最終興行=2部制大会を前にGRACHAN放送局が立ち上げた岩﨑ヒロユキ代表インタビュアー後編。

51&52大会、伊藤空也✖手塚基伸のバンタム級選手権試合を始め、注目カードと2022年の動向を代表自らが話してくれた。

<岩﨑ヒロユキ・インタビューPart.01はコチラから>


──伊藤選手に手塚選手が挑戦するというのも、グラチャンの歴史が繋がる形で良いタイトルマッチですね。

「修斗の坂本さんもグラチャンとなら、タイミングが合った時に修斗もオファーを出したいと言ってくれています。だから、色々な意味で一度修正をするということもあって8月の大阪大会からグラチャンで試合をすることになりました。

手塚を送り出すための試合でもありますし、伊藤空也ともどもRIZINに出たいなら勝負です。大阪大会ならワンチャンあるかもしれないし、それでも肩書がないと厳しいというのもあります。手塚も自分のジムを創って、格闘技に対する取り組み方も変わりましたしね。楽しみです」

──ファン目線の岩﨑さんに尋ねます。どちらが有利と見ていますか。

「持っているのは伊藤空也だと思っています。勢い、運、流れが。ただし、細かい技術や経験値で手塚は伊藤空也を遥かに上回っています。手塚の組みを伊藤空也が如何に突き放すか。逆に手塚はそこに持ち込めないとキツイです。無暗に色気を出して打撃に行くと、伊藤空也にやられる可能性も十分にあります」

──なるほど。では、2大会からタイトル戦以外に注目のカードを挙げて頂けますか。

「51のメインで小島勝志と戦う崎山勲という子がいます。2019年に芦田崇宏、鍵山雄介に連敗した後ケガをして、復帰戦になります。センスは凄くあります。夜中の零時や1時にジムで1人で練習しているようで」

──なぜ、そんな時間に?

「人見知りなんじゃないですか」

──アハハハ。

「いや、本当なんです。崎ちゃんとは、ずっと連絡を取ってようやく心を少し開いてくれた感じで。小島君もグラップラー相手に勝利したり、課題を克服してきたので良い試合になるのかと」

──藤村健悟✖林 RICE 陽太戦はライト級タイトルに絡んでくるファイトかと。

「ライト級はチャンピオンの山本琢也がどうするのか。フェザー級なのかライト級なのかも関係してきますが、藤村君に関しては焦らず、育てる。1年、2年後を見ています。本当の強さを身につけるために、じっくりと……と考えつつ、来年の1発目にはルクク・ダリとか強い選手を当てようかと勝手に思っています。小谷(直之)君も面白いかなって。そこもオファーのタイミングだと思います。ただ宮田(和幸)君は、藤村君に原口伸を当ててもらって良いと言ってくれています」

──おお、どれも楽しみですね。

「やはりタイトル戦線がクリアだと、分かりやすいですね。ライト級とフェザー級、山本琢也がどちらかを返上することになるかと思います。いずれにせよ、フェザー級は小島と崎山の勝った方がタイトルに近づくことは確かです。

ライトはさっきも言ったように若手の藤村、原口、植田豊君は小谷君に負けてしまったので……それとダリが正式にライト級に落としてきますし、混戦模様ですね。実力派の小谷君もいますしね」

──9月大会では原口選手以外にも野村瞬太選手もデビューし、揃って2戦目でVTJを経験しました。

「2人ともデビュー2戦目で大したものです。その一方で原口、野村に関しては宮田君とも、トータルファイターになるために時間は用意しようと話しています」

──再びVTJに出場することも?

「VJTさんは第三者機関な感じがしますし、RIZINさんも団体色が消えます。なので、この2つの大会には選手を出していきたいとは考えていますが、団体間での派遣は辞めようと思っています。それはグラチャンを強化していきたいからです。

RIZINでチャンスを頂いても、結果を残せなかった。これはグラチャンに勢いをつけられなかった俺の責任だと思っています。俺に許さがあった。グラチャンで切磋琢磨させて、力をつけて出せば結果を残せる。なら、俺のやれることもあるなって思ったんですよ」

──では2022年のグラチャンの方向性は?

「イベント開催に関しては2月13日が決まっています。5月か6月、8月は大阪、9月、12月ですかね。そこに北海道大会が1月か2月に入りそうです。今までGLADIATORさんとも色々とやってきましたが、自力でやっていく環境をどうするかが今後のグラチャンの選手のレベルアップにつながると思っています。そこは惜しみなくやっていきたいと思います。

19日の2大会、新しい顔が凄く増えました。2021年最終興行ですが、今回から新生グラチャンの色合いがついてくる大切な大会です。この選手たちが、どう勝っていくか。選手たちの人生ストーリーも映像で伝えていき、より一層グラチャンを楽しんでもらいたいです」

■Grachan52視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後4時30分~GRACHAN放送局

■Grachan51視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後1時00分~GRACHAN放送局

■ GRACHAN 52対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 伊藤空也(日本)
[挑戦者] 手塚基伸(日本)

<無差別級/5分3R>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
ラデック(チェコ)

<フェザー級/5分2R>
拓MAX(日本)
和田健太郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
善司郎(日本)
松本尚大(日本)

<バンタム級/5分2R>
フミ・グローブTV(日本)
平田純一(日本)

<フェザー級/5分2R>
高須将大(日本)
大搗汰晟(日本)

<フライ級/5分2R>
児玉勇也(日本)
御代川敏志(日本)

<フライ級/5分2R>
吉田哲之(日本)
小林大介(日本)

■GRACHAN 51 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
小島勝志(日本)
崎山勲(日本)

<ライト級/5分3R>
藤村健悟(日本)
林 RICE 陽太(日本)

<無差別級/5分2R>
ヨコヤ・マクレガー(日本)
田馬場貴裕(日本)

<ライト級/5分2R>
宮内拓海(日本)
水谷健人(日本)

<60キロ契約/5分2R>
長野将大(日本)
佐々木歩夢(日本)

<ライトヘビー級/5分2R>
舘野コング(日本)
石川廉(日本)

<バンタム級/5分2R>
松井斗輝(日本)
池田貴一(日本)

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【GRACHAN52】禅道会対決?! 伊藤空也に挑戦、手塚基伸─02─「伊藤選手は、金太郎戦で過大評価された」

【写真】伊藤への厳しい評価がトラッシュぽくなく、淡々と話しているのは自信の表れか(C)MMAPLANET

19日(日)、千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで開催されるGrachan52で、同バンタム級王者の伊藤空也に挑む手塚基伸のインタビュー後編。
Text Shojiro Kameike

伊藤のことを「眼中になかった」と斬って捨てた手塚。練習仲間である獅庵や金太郎と対戦経験のある伊藤に対し――いや、それがあるからこそ言える、手塚の回答ともいえる。

王者について訊くごとに辛辣な言葉が手塚の口から飛び出すなか、彼が発した、この試合に挑むモチベーションとは?

<手塚基伸インタビューPart.01はコチラから>


――手塚選手と伊藤選手の一戦は、元・禅道会対決となっています。

「元・禅道会! そうやって煽ってもらうぶんには構わないんですけどね(笑)。ただ、自分も禅道会を離れてから、もう14~15年は経っているので」

――これで喜ぶのはカットマンやラッピングマン、お寿司屋さんなどたくさんの肩書気を持つ某氏ぐらいですね(笑)。手塚選手が禅道会松本支部に所属していたのは、もうそれほど前になりますか。

「はい。僕は今34歳で、禅道会に所属していたのは19歳ぐらいまでやと思うんで」

――伊藤空也選手は禅道会の中信支部出身……つまり同じ長野県ですが、世代的にもそこで伊藤選手と絡むことはなかったですか。

「年齢も離れているので、禅道会での絡みは無いですね」

――Grachan時代も伊藤選手のことは眼中になかったということですが、今回の試合へのモチベーションは、やはりベルトへの意識が強いでしょうか。

「Grachanに復帰するとなった時、伊藤選手がベルトを持っているので、伊藤選手と試合することになるんかなとは思っていました。あとは伊藤選手がRIZINに出て金太郎と戦って、あぁ頑張ったな……それぐらいの感じです」

――伊藤空也選手は2021年6月、RIZINバンタム級トーナメント1回戦で、金太郎選手と対戦して判定負けを喫しています。手塚選手にとっては、金太郎選手は練習仲間なのですよね。

「はい、金太郎とは一緒に練習しています。RIZINで伊藤選手と試合する時も練習していました」

――そこで金太郎選手に対して、仮想・伊藤空也のような練習は……。

「ないですね。頼まれたら、そういう対策をやる時もありますけど、基本的には普通にスパーリングをやっています」

――あの時は、会場で試合を見ていたのですか。

「会場にはいましたけど、そんなに試合は見ていなかったですね。その時は獅庵君のセコンドに就いていたので」

――それでいえば獅庵選手もGrachanのバンタム級王座決定戦で伊藤選手と対戦していますね。

「そういえば、周辺には伊藤選手と対戦している仲間が多いですね。不思議な縁です(笑)」

――RIZINでの金太郎×伊藤空也戦は、当日のベストバウトと謳われました。

「あぁ、あれはね……あの試合が上出来だった、と思うだけです。あの試合を見て、果たしてレベルが高いのかって言われたら、違うのかなって。伊藤選手は、あの試合で過大評価されたと思っています。自分にとっては、良い試合したよなっていうぐらいの感じですね」

――辛辣ですね。

「そんなに散らしが上手いわけでもないし、テイクダウンが上手いわけでもないし、ディフェンスが上手いわけでもない。ボチボチの選手かなって思います。一発を持っているわけでもないですし」

――それだけ自分とは差がある、と。

「正直、ここ2戦の相手――土肥選手や竹本選手と戦って勝てるかって言ったら、たぶん勝てないんちゃうかな。金太郎が打撃の選手やから、ああいう試合になったんやと思います。伊藤選手は組みの選手と対戦したら、どうなるのか。自分も実際に組んでみないと分からないですけど、そんなにどうこう……っていうのは無いですよね」

――ご自身とは、戦っているステージが違いますか。

「はい、それは本当に違うと思いますよ。戦ってきたフィールドも違いますし、試合の場数も違うし、もう全然ちゃう」

――では手塚選手にとって、この試合へのモチベーションというのは……。

「今のモチベーションは、ベルトですよ。ベルトに挑戦できる機会なんて、そんなに多いわけじゃないし、これから何回挑戦できるか。ベルトは獲れるうちに獲りたいです」

――インタビューの冒頭にもありましたが、やはり3年前の堀戦でベルトを獲り返せなかったことが、心残りになっているのでしょうか。

「堀戦の時は、ベルトを獲れると思っていました。あの試合で勝ったら続けるし、負けたら引退しようと考えていたんですけど、結果は負けて。そのあとパーソナルジムに就職して、現役には一区切りつけようと思ったんです」

――しかし、手塚選手はケージに戻ってきました。

「堀選手と試合した時は子供が生まれていて、その時にベルトを獲りたかったけど獲れなかった。それで今回、こういうベルト挑戦のお話を頂いたので、良いなぁって思いました。ベルトは形ですから。自分の子供もそうですし、ジムの会員さんや応援してくれている人たちに、またベルトを巻いている姿を見せたいです」

■Grachan52視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後4時30分~GRACHAN放送局

■Grachan51視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後1時00分~GRACHAN放送局

■ GRACHAN 52対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 伊藤空也(日本)
[挑戦者] 手塚基伸(日本)

<無差別級/5分3R>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
ラデック(チェコ)

<フェザー級/5分2R>
拓MAX(日本)
和田健太郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
善司郎(日本)
松本尚大(日本)

<バンタム級/5分2R>
フミ・グローブTV(日本)
平田純一(日本)

<フェザー級/5分2R>
高須将大(日本)
大搗汰晟(日本)

<フライ級/5分2R>
児玉勇也(日本)
御代川敏志(日本)

<フライ級/5分2R>
吉田哲之(日本)
小林大介(日本)

■GRACHAN 51 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
小島勝志(日本)
崎山勲(日本)

<ライト級/5分3R>
藤村健悟(日本)
林 RICE 陽太(日本)

<無差別級/5分2R>
ヨコヤ・マクレガー(日本)
田馬場貴裕(日本)

<ライト級/5分2R>
宮内拓海(日本)
水谷健人(日本)

<60キロ契約/5分2R>
長野将大(日本)
佐々木歩夢(日本)

<ライトヘビー級/5分2R>
舘野コング(日本)
石川廉(日本)

<バンタム級/5分2R>
松井斗輝(日本)
池田貴一(日本)

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【GRACHAN51&52】グラチャン放送局、発進。岩﨑ヒロユキ代表に訊く─01─「選手をより知ってもらう」

【写真】他団体と歩を合わせるところは合わせ、一歩前を目指すグラチャン岩﨑ヒロユキ代表(C)MMAPLANET

19日(日)に千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナでGRACHAN51&52が開催される。2021年のグラチャン最終興行=2部制大会を前にGRACHAN放送局が立ち上げられた。

大会ライブ配信、アーカイブ配信は当然として、グラチャン岩﨑ヒロユキ代表が自らインタビュアーを務め選手の内面に触れ、また試合の予想も行う。サブスクリプション時代の先駆けを目指す岩﨑代表に話を訊いた。


──今回、Grachan放送局を立ち上げられました。どういう意図をもって、開局されたのでしょうか。

「オンライン・サロンっぽくもあるのですが、これまでYouTubeも含めてジェネラルの人達に発信してきたものから、サブスクっぽくファンの囲い込みが日本のMMA界でも始まって来ると思うんです。その先駆けを自分でやってしまおうと思って。コアのファンとグラチャン、出場選手の距離感を近くする。そういう場所や機会を創りたくて。その一つがこのサイトになります」

──コンテンツを見させていただいたのですが、岩﨑代表がより忙しくなりますね。

「忙しくなる……暇より良いですよね(笑)。RIZINさんのおかげで新しいファンも増えてきました。YouTubeで発信するのも一つの手です。ただ、皆さんがやっていることを俺はやりたくないっていうのがあって。月額1500円のなかで試合を視聴してもらい、選手のことをより知ってもらえる環境にしたいと考えています」

──月額1500円という金額設定は、お手頃かつ少し良い感じのランチぐらいの価格ですね。

「あまり高額にすると、やはり来てもらえなくなります。僕なりのマーケティングをし、他とのバランスをみた結果で1500円になりました」

──コロナ禍において日本のMMA大会もチケット収入に変わる手段として、PPV配信が定着しました。そして1大会で2000円から3500円、4000円という価格が一般的です。

「そうですね」

──UFC Fight Passのプレミアム会員だとPV大会を含め年間2万7000円程度、月額に換算すると2300円ほど。私の場合はFlo Grapplingが年間1万7000円で、月に換算すると1400円強になります。加えてTITE.TVの単独イベントが10ドル前後の大会、ACA.TVは月300円から400円程度だったか、BRAVE.TVはフリー。コアファンの定義が、MMA全般を視聴するのか、あるいはグラチャンの固定ファンを差してくるのかといいうことになってくるかと。

「あぁ、なるほど。その通りですね。それだけ視聴するとお金は掛かってきますね。実は他団体さんにカップリングでUFCファイトパスの日本MMA版のようなモノができなかと話したこともありました。そうなれば理想で、どこも分かっていますが…… 」

──実現するには乗り越えないといけないハードルがいくつも存在すると。

「その通りです」

──そのなかで配信となると、競合相手はMMAに留まらない。我が家の場合はNetflixが月額1490円、Disney +は990円、ここにU-NEXTとDAZNが加わります。他にHulu、Amazonプライム、AMEBAプレミアム等も存在しています。

「今、挙げられた配信関連のなかからグラチャンも実は話をもらったことがあります。格闘技に力を入れたいということで。ただし人的リソースもあって、諦めたというのが事実です。何より、うちが放送局をたちあげたなかにPPV配信に変わる伝え方を考えてのこともありました。

PPV配信は実況解説をつけたり、テロップが必要になり機材費もかかります。放送局は会場内で流すスクリーンと同じ定点カメラでライブ中継をします。そっちに振り切りました。そしてアーカイブとして、完全に編集された動画を放送局内でイベントから10日後までを目途にアップしていく予定です」

──なるほど。YouTubeから完全に切り替えた形なのですね。

「今後はアーカイブも放送局でしか開示しないです。YouTubeはダイジェストになります。完全にグラチャンが好きな人に焦点を当てています。間口が狭くなるという意見も当然のように聞かれるかと思いますが、13年やってきた経験値からそこの影響はさほどないと考えています」

──というのは?

「チケット代もそうですが、高額になったから来なくなるということはほぼないんです。来ない人は低価格でも来ないです。そうでなくても、来てくれる人は観に来てくれます」

──招待券でも同じだと聞きました。招待券だから来る人は一握りで。来る人は来る。来ない人は来ない。それが格闘技興行だと。

「そうなんです。そういうことが分かってきました。なので会員になる人はなってくれる」

──と同時に大会がバッティングすると、両方視聴したいファンがどちらかを選択しないといけなくなる。19日に関してはNEXUSや修斗大阪大会、そしてEXFIGHTと被ります。

「ネクサスの山田峻平代表とは、ファン層は被っていないということで見解が一致しています。修斗さんは大阪だから……あと、EXFIGHTもあるのですね。まぁ会場にくるファン、放送局に入会してくれるファンは被らないかと。それは問題ないと思います。

グラチャンに関しては、ライブ配信は違う形の話を頂いていて、ひょっとすると来年の2月から違う形も選択できるようになるかもしれないです。そういう2つの軸がPPVに関してはできてくることもあり得ます。それでもどっちも視たいのにと言ってくれる方がいてくれるでしょうし、そうなると他に負けない魅力的な大会創りが必要になってきます」

──という言葉を頂いたことで、グラチャン51と52から岩﨑代表の見所紹介に移らせていただきます(笑)。

「グラチャン52のメイン、バンタム級タイトル戦は勝負論で勝たれるファイトですね。僕には代表の顔とファンの顔があって、ファン目線になると……これは久しぶりに勝負論のある対戦カードです」

──久しぶり……と言っちゃいますか(笑)。

「アハハハ。伊藤空也が成長した。その証が、今回の勝負論で盛り上がるカードに繋がったかと思っています」

<この項、続く>

16分20秒

■Grachan52視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後4時30分~GRACHAN放送局

■Grachan51視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後1時00分~GRACHAN放送局

■ GRACHAN 52対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 伊藤空也(日本)
[挑戦者] 手塚基伸(日本)

<無差別級/5分3R>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
ラデック(チェコ)

<フェザー級/5分2R>
拓MAX(日本)
和田健太郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
善司郎(日本)
松本尚大(日本)

<バンタム級/5分2R>
フミ・グローブTV(日本)
平田純一(日本)

<フェザー級/5分2R>
高須将大(日本)
大搗汰晟(日本)

<フライ級/5分2R>
児玉勇也(日本)
御代川敏志(日本)

<フライ級/5分2R>
吉田哲之(日本)
小林大介(日本)

■GRACHAN 51 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
小島勝志(日本)
崎山勲(日本)

<ライト級/5分3R>
藤村健悟(日本)
林 RICE 陽太(日本)

<無差別級/5分2R>
ヨコヤ・マクレガー(日本)
田馬場貴裕(日本)

<ライト級/5分2R>
宮内拓海(日本)
水谷健人(日本)

<60キロ契約/5分2R>
長野将大(日本)
佐々木歩夢(日本)

<ライトヘビー級/5分2R>
舘野コング(日本)
石川廉(日本)

<バンタム級/5分2R>
松井斗輝(日本)
池田貴一(日本)

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【GRACHAN52】伊藤空也に挑戦、タイトル奪還を狙う手塚基伸─01─「まぁ、眼中に無かったので」

【写真】手塚も今や絶滅危惧MMAファイターといえるスタイルの持ち主だ(C)MMAPLANET

19日(日)、千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで開催されるGrachan52で、手塚基伸が伊藤空也の持つバンタム級のベルトに挑む。

Grachanバンタム級のベルトは2014年から2016年にかけて、手塚がその腰に巻いていた。しかし2016年7月、グラジエイターの舞台で同フェザー級王者の大道翔貴に敗れたことで、手塚は同王座を返上した。

その彼が今年8月、3年ぶりにGrachanへ参戦し当時のグラジエイター・バンタム級王者である竹本啓哉を判定で下し、今回の伊藤への挑戦に至った。タイトル奪回に向けた一戦の前に、竹本戦を振り返ってもらうとグラップラーとしての新たな自信を得ていることが分かった。


――Grachan復帰2戦目にして、伊藤空也選手の持つバンタム級王座挑戦が決まりました。今年8月、3年ぶりにGrachanで戦ううえでベルトに挑むことは、当初から念頭に置かれていたことだったのでしょうか。

「やっぱり出るからにはベルトを獲りたいですよね。3年前、堀(友彦)選手と対戦した時に獲れなかったので」

――手塚選手は2014年7月、中村謙作戦で判定勝ちしてGrachanバンタム級王座を獲得しました。そのベルトは一度防衛後に返上しましたが、2018年9月には当時の王者・堀友彦選手に挑戦するも再びベルトを腰に巻くことはできませんでした。

「あれから、自分の中でもいろいろ変わりましたからね」

――ずいぶん前の話になりますが、2016年1月のGrachanとWardogの合同興行で青木孝明選手に勝利したあと、「いろんな団体のベルトを集めたい」という言葉がありました。これまではGrachanとHEATのベルトを腰に巻いています。

「そんなこと言っていましたね(笑)。今は、そこまでの気持ちは無くなってきています。それやったら今の日本で一番デカい団体――RIZINとかに出たいとは思いますけど」

――今年はRIZINでバンタム級トーナメントも開催されていました。

「RIZINのトーナメントは、正直出たかったです。『これぐらいの戦績で出られるんや』と思ったところもありますけど、それなりにメンツも揃って良い感じやったんで」

――では、今の目標はRIZIN出場なのですか。

「大きいところで試合をしたいということもありますけど、強い相手と試合したいんです。ここまで続けてきて、今はモチベーションを維持するのも難しいというか。ファイターとして強い選手と試合をしないと、“こなし”になってしまうんで」

――ただ試合をこなしていくだけになる、ということですね。

「今は自分の成績が上がってきたから、そう思うのかもしれないですけど……」

――堀選手に敗れて以降は、2019年から現在まで5連勝中です。

「最近は『この試合、ヤバいんちゃう?』って感じることがないんです。そう感じられる試合をしたいですね。それもあって修斗に出たところはあったんですけどね」

――修斗は2019年から3試合で全勝しました。ただ、2020年1月の試合後、新型コロナウィルスによるパンデミックが起こってしまい……。

「まぁ、そういうことですね」

――ではまず前回の竹本啓哉戦についてお聞きしたいのですが、3年ぶりのGrachanの試合は、何か感じるものはありましたか。

「あの試合は大阪なので、そんなにGrachan感は強くなかったと思うんですよ。次、関東の大会に出た時、どう感じるかじゃないですか。これだけ試合をしてきているので、どの大会に出ても同じっちゃ同じです。でも自分の中でGrachanはホームやと思っているんで」

――竹本戦前のインタビューでは「塩になるのか、結構動かされる展開になるのか、やっぱり塩ですかね」と仰っていました。

「アハハハ。まぁ、一般受けする試合だったかといえば、そうじゃないと思います。だから、塩だったかもしれないです(笑)。でも自分の中では、まあまあの出来だったかなと思うんですけどね」

――1Rは竹本選手がグラウンドで固めてきました。しかし2R以降は完全に手塚選手のペースとなりましたが、あれは1Rで相手のやってくることが見えたのでしょうか。

「そうですね。1Rも焦ることはなかったです。これ(クルスフィックス)を凌いだらイケるわっていうのと、極められることはないと思って。そこから相手が出してきたものには全部対処したので。相手がやることは読めたし、何より1Rで持っている技を使い果たした感があって、それなら2Rと3Rで行こうと思いました」

――では、試合内容は満足していますか。

「フィニッシュしていないので、満足しているかといえば、そうでもないです。でも最近、グラップラーとの対戦が続いたじゃないですか」

――2021年は4月に、聖帝・土肥潤選手に判定勝ち。続く竹本選手もグラップラーでしたね。

「グラップラー同士の試合で凌いでいけたのは、自信になりました。俺も寝技は弱くないんやなぁって(笑)。自分のスタイル的には、打撃の選手と試合をしたほうが、見ている側は面白いかもしれないですけど」

――そことで、次の対戦相手の伊藤空也選手は、RIZINの金太郎戦で激しい打ち合いを見せたファイターです。Grachanに出場していた頃、伊藤選手のことを意識したことはありましたか。

「世代が違いますからね。Grachanでも一緒の大会に出たこともあるとは思いますけど、そこまで見てもいなかったです。まぁ、眼中に無かったので」

<この項、続く>

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