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【ONE FN06】佐藤将光がキム・ジェウンとキャッチ戦。マイキーは草原のコンバット柔術世界王者と

【写真】佐藤にとって10カ月振りのファイトはショートノーティスか (C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)にタイはバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE Fight Night06の全対戦カードが発表された。

キック2階級の世界戦、スタンプ・フェアテックスとアニッサ・メクセンのミックスファイト、ロッタンのキックとスーパーガールの女子ムエタイ戦が確定カードとなり、イベントまで2週間を切ってもMMAが組まれないイベントのなるのかと危惧された同大会。

結果として本日のアナウンスでMMA3試合と仕切り直しのグラップリングの世界戦が組まれONEにとって2023年のスタートを切る相応しい混合イベントとなった。


その3つのMMAマッチとは215ポンドキャッチ戦=オンラ・ンサン✖ジルベウト・ガルバォン戦、フェザー級のゲイリー・トノン✖ジョニー・ヌネス戦、そして佐藤将光✖キム・ジェウンの150ポンドキャッチ戦だ。

佐藤とキム・ジェウンの1戦は女子ムエタイのスーパーガール・ジャルーンサックムエタイ✖エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ戦とともに米国&カナダ向けのAmazon Prime カードのメイン終了に行われるポストリミ・ファイトとして実施される。

佐藤は昨年3月のONE Xでスティーブン・ローマンに敗れて以来、実に10カ月振りのファイトとなる。対するキム・ジェウンは、そのONE Xでタン・カイに敗れバンタム級に転向すると10月にシャミル・ガサノフにRNCで一本負けも、11月にはケビン・ベリンゴンをパウンドアウトしている。

つまり同じ大会で敗れながらキム・ジェウンにはその後も2度も戦う機会があり、佐藤にはなかった。今回の対戦はバンタム級同士の顔合わせながらキャッチウェイト戦になったことで緊急オファー&準備期間が十分でないことは予想される、が、佐藤は過去にキム・ジェウンのチームメイトであるキム・ウォンイルにはRNC初回で一本勝ちしているだけにエクストリーム・コンバット勢を何としても連破して、存在感を上げたいファイトだ。

またグラップリングでは、コメインの1戦としてONEサブミッショングラップリング世界フライ級王者マキシー・ムスメシがガントゥルム・バヤンドォーレンの挑戦を受けることも決まっている。

昨年10月1日にクレベル・ソウザを破り、初代フライ級組み技王に輝いたマイキーは本来、昨年のサンボ世界選手権58キロ級優勝のロシア人サンビスト&柔道家のサヤン・ヘルテックの挑戦を受ける予定だった。

しかし、ヘルテックの負傷欠場となり、ここでマイキーは同じく昨年のサンボ世界大会の金メダリスト=ガントゥルム・バヤンドォーレンに対し、インスタを通して「サンボ・ワールズ優勝おめでとう。ONEで僕と戦うことに興味はないかい? 君と戦えると凄く光栄だ」とメッセージを送った。

バヤンドォーレンはこれをFacebookで公開し、両者の対戦が実現に向かったという背景がある。実はバヤンドォーレンはRoad to ONE Mongolia決勝大会で、グラップリングマッチに出場しており一本勝ちを収め、ONE関係者の目にも止まっていたファイターのようだ。

とはいえバヤンドォーレンはヘルテックのようにスポーツサンボの世界王者ではなく、コンバットサンボの58キロ級金メダリストでMMAでも3勝1敗の戦績を残している選手だ。柔術では茶帯のバヤンドォーレンが、サブオンリーでマイキーに如何に対抗できるのか。MMAとグラップリングのフリースタイルやコンバット柔術でも見てみたい顔合わせだ。

■放送予定
1月14日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN06対戦カード

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<150ポンド契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
佐藤将光(日本)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<ONEキックボクシング世界フライ級王座決定戦/3分5R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ダニエル・プエルタス(スペイン)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] ガントゥルム・バヤンドォーレン(モンゴル)

<フリースタイル女子アトム級(※52.2キロ)/3分4R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アニッサ・メクセン(フランス)

<215ポンド契約/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ジルベウト・ガルバォン(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジドゥオ・イブ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
ジョニー・ヌネス(米国)

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ABEMA ADCC2022 JT・トレス MMA MMAPLANET o ONE ONE FN03 PJ・パーチ   アレックス・シウバ ウアリ・クルジェフ エコ・ロニ・サプトラ キック キム・ジェウン クレベル・ソウザ グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ジャレミー・ミアド ジャンカルロ・ボドニ ジョン・リネケル ダニエル・ウィリアムス チャンネル ファブリシオ・アンドラジ ボクシング マイキー・ムスメシ ヨッカイカー・フェアテックス リース・マクラーレン ロベルト・ヒメネス

【ONE FN03】越えろ、Do Sportsの壁。ケイド・ルオトロ「サンビストはTDもレッグロックもできる」

【写真】ケイド・ルオトロがONEを舞台にグラップリングの歴史を変えることができるか(C)SATOSHI NARITA

22日(土・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」でONEサブミッショングラップリング世界ライト級王座決定戦が組まれ、ケイド・ルオトロがウアリ・クルジェフと対戦する。

ケイドといえば9月に行われたADCC2022の77キロ級で4試合連続一本勝ちを飾り、19歳9カ月という最年少ADCC世界王者に輝いたばかり。今、最も注目されているグラップラーだ。

ADCCは前半がサブオンリー、後半からポイントという特殊なルールセットとなっているが、ONEはケージ使用のサブオンリーで極めが重視される。とはいえ、先のライト級王座決定戦=マイキー・ムスメシ✖クレベル・ソウザ戦のようにテイクダウンの攻防はスルーできるルールになっている。投げ、抑え、スクランブルというのはグラップリング競技の醍醐味の一つであり、ADCCでも勝負の行方を分けるキー・ファクターであった。

ルールの違いが、試合展開の違いを生むのは当然。それでもケイドの唯一無二のゴールは対戦相手を仕留めること。ルールによってプロセスが変化するが、ケイド自身はサンビストであり柔道家のクルジェフとの対戦を楽しみにしている。その理由こそ、グラップリングを見る側にとっても楽しめる要素となっている。

グラップリング=Do Sportsという壁を破るべき、世界最高のグラップラーの組み技、柔術論に注視してほしい。


──ADCCで世界一に輝いたグラップラーの多くが、暫らくは競技会から離れるかと思いますが(※88キロ級優勝のジャンカルロ・ボドニは10月23日開催のEBI=エディ・ブラボー・インビテーショナルに出場)、ケイドは10月23日にクアランプールで、ONEチャンピオンシップのサークルケージでサブミッショングラップリング世界ライト級王座を賭けてウアリ・クルジェフと対戦します。

「今回の対戦相手はサンボと柔道出身で、上半身への攻めが強力だ。うん、凄く楽しみだよ。サンビストはテイクダウンが強くて、レッグロックに秀でている。興味深いよ。テイクダウンとレッグロックって、ADCCのメイン・スタイルだからね」

──確かにその通りですね。

「ADCCにレスリングは必須だよ。レスリングを避けているようでは、絶対に勝てない。でもADCCに出ているレスラーの弱点はレッグロックなんだよ。サンビストは違うだろう? テイクダウンもレッグロックも強いクルジェフと、僕の戦いがどうなるのか。想像するだけでも、ワクワクしてくるよ」

──ムエタイやキックボクシング、MMAを見に来ているファンの前でのサブオンリーファイト、観客を満足させることを意識するとタップを奪うことが絶対です。そのような戦いを心掛けることで、ケイドはサブミッション・ファイターとして進化するのでしょうか。

「イエス、絶対的にね。ONEでの試合はサブミッションにフォーカスしている。ただし前回のシンヤ・アオキとの試合は、そこを意識する余りにミスが多かった。サブミッションを仕掛けすぎると、対戦相手のディフェンスへの意識は高まる。だから、あの試合は極めそこなってしまったんだ。僕はサブミッションに気持ちがいき過ぎていた。フィニッシュすることが、自分の役目だと思っていたんだ。決して僕自身のためじゃなくて、柔術のために必要だと考え過ぎていた」

──柔術のために? それはどういうことでしょうか。

「柔術は普及にもの凄く時間が掛かるスポーツだ。普通の人が視て楽しむことは、とても難しい。世界最高峰の黒帯の世界大会で、どれだけ退屈な試合が続くか。一般の人が見たら、10分間何も動きがない。ずっと同じことをしていると思われる。それが柔術の最高峰の戦いなんだ。

でもONEで戦う時はムエタイやMMAというエキサイティングなマーシャルアーツと見比べられる状況にあることを忘れてはいけない。だからこそ、次の試合でも必ずフィニッシュを狙うよ」

──観客がエキサイトするのは、サブオンリーかポイント制か、議論の余地があるかと思います。サブミッション決着は、ファンの求めるところでしょう。ただポイントがあれば、どちらが優勢なのか可視化できるという良さもあります。それにサブオンリーでは引き込みにより、テイクダウンの攻防がなくなることも多いです。

「テイクダウンの攻防がなくなるのは、僕の戦い方じゃない。僕はテイクダウンして、パス。そしてサブミットする。誰と対戦しても戦い方は変わらないよ。作戦も同じだ。テイクダウンが強い相手とレスリングで勝負する。そういう風に戦うことが、エキサイティングなんだ。そして素早くサブミッションを仕掛ける。もちろん、上手くいくかどうかは分からない。でも、僕のゴールは常にサブミッションだよ」

──柔術はポイントを取れば守って勝てます。ケイドは優勢でも、フィニッシュを狙うのですね。

「柔術ではサブミッションの前のポジションが重視される。そこがちょっと僕と違うところで。僕はポジションよりも、先にサブミッションを仕掛ける。ポジショニングを重視過ぎると、その先にあるサブミットするという意識が希薄になるからね。そして、守りのファイトになってしまう。

同様にサブミッションを意識し過ぎると、さっきも言ったように、相手が防御一辺倒になってしまって結果的には、エキサイティングな試合にならない」

──やはりグラップリングを観賞用スポーツとするのはハードルが高そうです。

「結果としてサブミットすれば良いんだよ。ただし、一つの技にトライしてタップを奪えないなら、違う技を仕掛けなければならない。ADCCでもノーポイントの時間帯からテイクダウンを取ってフィニッシュを狙った。でも一本を奪えないなら、ガードを取っても構わない。一つの技に拘ると、ポイント制だろうがサブオンリーだろうが、退屈な試合になってしまうんだ。

ミカ(ガルバォン)のガードからのアタックは同じことが繰り返されて退屈な試合になってしまう。僕はそういう戦いはしない。ミカがガードに固執すると、エキサイティングな試合にはならない。ガードが上手く機能しないなら、レッスルアップしてスタンドでレスリングをすれば良い。そういう風に戦い方を変えることで、グラップリングはエキサイティングなスポーツとして普及できるよ」

※ADCCを制した4試合、ステロイド・フリーの大会で「ナチュラルなのは僕とタイ(ルオトロ)、ロベルト・ヒメネスの3人だけ」(※注インタビュー中のケイドの発言)という爆発力とアイソメトリック・ストレングスの違い。2回戦のヒメネス戦、準決勝のPJ・パーチ戦、そして決勝のミカ・ガルバォン戦とJT・トレス論が聞かれたケイド・ルオトロのインタビューは、10月28日発売のFight & Life#93に掲載されます。

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

ONE162「Zhan vs Di Bella」

2022年10月21日(金・現地時間)
マレーシア クアラルンプール
アシアタ・アリーナ
ONE162「Zhan vs Di Bella」

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE FN02 PJ・パーチ クレベル・ソウザ ケイド・ルオトロ ジョン・リネケル ファブリシオ・アンドラジ ブラジリアン柔術 マイキー・ムスメシ ライニア・デリダー ロベルト・ヒメネス 青木真也

【ONE FC03】ケイド・ルオトロがワールドクラスのサンビスト&柔道家クルジェフとライト級王座決定戦

【写真】今最も旬のグラップラーが、抜群のタイミングで絶妙な相手と世界戦を戦う (C)SATOSHI NARITA

1日(土・現地時間)、ONE Championshipが10月22日(土・同)にマレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催するONE Fight Night03でケイド・ルオトロがウアリ・クルジェフとONEサブミッショングラップリング世界ライト級王座決定戦を戦うことを発表している。

2年11カ月振りとなるマレーシア大会、そして北米向けイベントに関しては既にONE世界ミドル級選手権試合=王者ライニア・デリダー×挑戦者シャミル・アブデュラエフ、ONE世界バンタム級選手権試合=王者ジョン・リネケル×挑戦者ファブリシオ・アンドラジという2つの世界戦が組まれることが明らかとなっていたが、ここに2階級目の組み技世界タイトル戦が加えられた。


5月のONE初戦で青木真也から判定勝ち。9月のADCC世界大会でラクラン・ディアスを腕十字、ロベルト・ヒメネスを内ヒール、PJ・パーチを腕十字、そして柔術の神の子ミカ・ガルバォンを内ヒールで下し77キロ級を制したケイドは、今一番勢いがあり旬のグラップラーといえる。

先週土曜日のONE FN02ではマイキー・ムスメシがクレベル・ソウザを判定で下し、フライ級のベルトを巻くなど──本格的にワンマッチ&サブオンリー&ケージグラップリングをイベントの軸に加えたONEにあっても、極めという部分においてケイドほどMMAファンや立ち技ファンの支持が得られる存在はいないだろう。

対するクルジェフは33歳のロシア人サンビストであり柔道家だ。クルジェフはサンボでは2011年と2012年、そして2019年と74キロで3度世界選手権を制しており、双子の弟のアリ・クルジェフは2013年の世界銅メダリスト、2017年は欧州選手権を制したサンビストでもある。

そのクルジェフは柔道でも、グランドスラムの73キロ級で優勝経験があり、グランプリ大会も同様に金メダルを1つ、銅メダルを3個獲得している。ケイドにとってもONEにとっても、クルジェフがワールドクラスのサンビスト兼柔道家という点において特色のあるマッチアップになる。

先のフライ級王座決定戦はマイキーとクレベル・ソウザともにIBJJF柔術のトップ同士であり、攻めることが前提のコンバットスポーツにおいて唯一といってよいほど守ること(※逃げることではない)が評価されるIBJJF柔術を勝つ抜く術が身についている。関節を狙う、攻めるという部分でも身を守る感覚が浸透しており、関節技を狙うマイキー、パスを狙うソウザと共に──実は相手の領域に踏み込んだ仕掛けは少なかった。柔術を知り抜いているが故に、水と油ように触れても交わらない攻防に終始し──よりルールセットに準じた戦いをしたマイキーが順当に勝者になった一戦だった。

その点、今回のケイドの相手クルジェフはサンボと柔道とトップアスリートであり、ケイドの領域で戦うとなると攻めるなら攻める、守るなら守るという風に掛け逃げ風のファイトにはならないはずだ。

そしてONEがケージのなかで行うサブミッショングラップリングは──最終的にはこのルールを用いる限りブラジリアン柔術を習得している選手が圧倒的に有利になるが──決してノーギ柔術ではなく、あらゆるスタイルの組み技格闘家がしのぎを削る場として世にアピールすることができる。

ずばりケイドが圧倒的に有利な王座決定戦といえるが、柔道家の投げと抑え、相手が立ち上がっても攻防が継続されるルールでサンビストの極めが如何に強力なのか。そんな組み技浪漫が可視化できる一戦だ。

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o ONE   アンジェラ・リー キック クレベル・ソウザ ジヒン・ラズワン スタンプ・フェアテックス ティモフィ・ナシューヒン ハリル・アミール ボクシング マイキー・ムスメシ

『ONE Fight Night 2』試合結果

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▼ONE世界女子ストロー級選手権試合 5分5R
〇ション・ジンナン(中国)125.00 lbs, 1.0005
[判定3-0]
×アンジェラ・リー(米国)123.75 lbs, 1.0005

▼ONE世界フライ級サブミッション・グラップリング選手権試合 1R12分
〇マイキー・ムスメシ(米国)134.50 lbs, 1.0233
[判定]
×クレベル・ソウザ(ブラジル)135.00 lbs, 1.0191

▼アトム級→54.77kg契約 5分3R
〇スタンプ・フェアテックス(タイ)115.00 lbs, 1.0107
[判定3-0]
×ジヒン・ラズワン(マレーシア)120.25 lbs, 1.0053 ※体重超過

▼フェザー級
×マーティン・ニューイェン(豪州)155.00 lbs, 1.0083
[1R 3分33秒 TKO] ※パウンド
〇イリヤ・フレイマノフ(ロシア)154.50 lbs, 1.0091

▼ライト級 5分3R
〇ハリル・アミール(トルコ)169.50 lbs, 1.0214
[2R 0分58秒 TKO] ※パウンド
×ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)170.00 lbs, 1.0183

▼キックボクシング フェザー級 3分3R
〇マラット・グレゴリアン(アルメニア)154.00 lbs, 1.0172
[判定3-0]
×タイフン・オズカン(トルコ/オランダ)154.75 lbs, 1.0087

▼フェザー級 5分3R
×髙橋遼伍(日本/KRAZY BEE)154.75 lbs, 1.0074
[判定1-2]
〇オ・ホテク(韓国/Extreme Combat)154.00 lbs, 1.0036

▼ムエタイ アトム級 3分3R
〇アニッサ・メクセン(アルジェリア)114.75 lbs, 1.0095
[判定3-0]
×ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)115.25 lbs, 1.0066

▼キックボクシング ヘビー級 3分3R
〇ラーデ・オパチッチ(セルビア)245.00 lbs, 1.0036
[2R 1分52秒 KO]
×ヤニス・ストフォリディス(ギリシャ)238.75 lbs, 1.0009

 10月1日にシンガポール・インドアスタジアムで開催された『ONE Fight Night 2』の試合結果。メインイベントはション・ジンナン vs. アンジェラ・リーのラバーマッチで、ションが判定勝ちし女子ストロー級王座を防衛。世界フライ級サブミッション・グラップリング選手権試合はマイキー・ムスメシがクレベル・ソウザに判定勝ち。スタンプ・フェアテックスがジヒン・ラズワンに判定勝ち。髙橋遼伍はオ・ホテクにスプリットデシジョンで敗れています。続きを読む・・・
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【ONE FN02】初代ONE組技王者に輝いたマイキー・ムスメシは、リスペクトの気持ちからDJの名前を挙げる

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
Def.3-0
クレベル・ソウザ(ブラジル)

すぐに座ったマイキー、足首を掴んで圧をかけるクレベルの足を取りに行く。体を捩じって足を抜いたクレベルは、腰を引いて足首を振ってパスを狙う。左足を取り、後方回転から足首を取ったマイキーだが、クレベルは逆に足首を掴み足を抜ききる。マイキーは内ヒールへ。ここからバック狙いのマイキーに対し、クレベルが胸を合わせてトップに戻る。頭をつけてパス狙いのクレベル、腕を取られても引き抜く。

パスを狙われては、足を取っていくマイキーが、外ヒールからトーホールドを狙う。ここも足を抜いたクレベルは足を果敢にマイキーの方に持っていく攻めを見せ、ここでも右足を取らせて抜いていく。立てというクレベルの挑発に乗らないマイキーは、果敢なパス狙いにも足を掴む──その刹那クレベルが足を抜くという攻防が繰り返される。

とマイキーは、足でなく腕十字から足を取りにく。クレベルの担ぎに、右腕から右足を取りサドルのマイキー。クレベルがこれを抜いてついには正座状態に。残り2分強、右足を取り、トーホールドのマイキーにキャッチが入る。

キャッチの基準が曖昧で、足関節のキャッチは掛け逃げを助長するというグラップリング界の定石を守る──スレイマン・レフェリー。試合は残り1分を切り、足関を凌いで担ぐクレベルだがパスを取り切れず、側転パスにシンガポールの客がわく。最後も足関スイープでの仕掛けにアームロックを狙ったクレベルだが取り切れず、時間となった。

笑顔でベルトを肩にかけたマイキーは「本当にタフな相手で、ウォーだったよ。虫垂炎の手術から戻って、ハードに練習してきた。このタイトルをとるために練習し、22年の柔術人生はこのタイトルを獲るためにあったんだ。ずっとサブミッションを狙っていたし、キャッチもあったから判定をモノにする自信はあったよ。全ての瞬間、攻撃し続けた。一本を取れなくて申し訳ない。でも皆が楽しんでくれたらと思う。次? マイティ・マウスとケージをシェアしたい。コールアウトじゃない。尊敬しているから名前を挙げたんだ」と話した。


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【ONE FN02】アンジェラと決着戦。シィオン・ヂィンナン「ベルトをキープし、他競技のベルトに挑みたい」

【写真】凄く落ち着き、笑顔も多いパンダだった(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night02「Xiong vs Lee 3」。そのメインでONE世界女子ストロー級王者シイォン・ヂィンナンがアンジェラ・リーの挑戦を受け、7度目の王座防衛戦を行う。

アンジェラとはこれまで1勝1敗、2試合とも東京で戦い──初戦のストロー級王座防衛戦ではTKO勝ちし、2試合目のアトム級王座挑戦試合ではRNCに敗れた。2試合とも決着5Rという激闘だったが、それ以降の3度のタイトルディフェンディング・ファイトでヂィンナンは全く付け入る隙を見せずに防衛に成功してきた。

しかし、そんな彼女を支えてきたEvolve MMAのシアー・バハドゥルサダが4月にチームを離れた。固い絆で結ばれていたと思われた関係が、一瞬に崩れた影響は? 新体制で挑む今回の防衛戦への意気込みをシィオン・ヂィンナンに尋ねた。


――土曜日の朝、アンジェラ・リーの挑戦を受けます。今の心境を教えてください。

「凄く楽しみだけど、とても落ち着いているわ。土曜日の朝に、サークルケージでこの興奮をぶつけるつもりよ」

──ヂィンナンはONEで初の中国人世界王者となりましたが、中国人男子として8月にタン・カイがONEの世界フェザー級王座に就きました。

「今はまだ2つだけど、これから中国人選手が巻くベルトの数はもっと増えるわ。それはMMAだけでなく、他のルールも含めてね。中国のコンバットスポーツは凄い勢いで成長しているから。この成長は嬉しいことだし、誇りでもあるわ」

──これから増えるということは、土曜日に減ることは絶対にないということですね。

「もちろん、このベルトはキープし続けるし、私自身はONEがチャンスを与えてくれるなら他の競技のベルトにも挑みたいと思っている」

──それはムエタイやキックのベルトに挑戦したいということですか。

「ONEで組まれている全ての競技ね。サブミッショングラップリングも含めて」

──何と、それは素直に楽しみです。特に女子ストロー級王座は敵なしの状態ですから。とはいえ今回のチャレンジャーはアンジェラ・リーです。この世界戦に向けての仕上がり具合を教えてください。

「この試合は私にとって、とても重要なチャレンジになる。新しいコーチとの初めての試合だし、合流して1カ月で新しい戦術やテクニックを採り入れてきたから。それが、どう試合で生かすことができるか」

──元ONEファイターで、柔術黒帯のアダム・カユーンがヘッドコーチになったと聞きました。実はヂィンナンに尋ねたかったのは、そこだったんです。ヂィンナンはイヴォルブMMAのチームメイトの試合でコーナーに就き、勝利も敗北にも付き添い本当にチームを大切にしてきました。そしてチームを離れたシアー・バハドゥルサダとの絆も深かった。彼が突然、チームを離れた時はどのような気持ちになったのでしょうか。

「あの時は少し……いえ、涙を止めらないほど動揺したわ。シアーの突然のチーム離脱によって、精神面と肉体の両方で影響を受けたのは事実。でも人間って、どういう経験も糧にしないといけないと思うの。シアーが離れたことで調子が落ちた分、自分で考えて取り戻さないといけないという意志を持って回復に取り組み、乗り越えることができた。その事実に対して、私は自分を誇りに思っている。

シアーのチームからの突然の離脱があったから、私はより強くなれた。人生には良いことも悪いことも起こる。でも立ち止まらないでモチベーションとして前に進まないと、ね。今の私は以前より進歩しているわ」

──素晴らしいです。そしてこれまでアンジェラとは1勝1敗。その2試合ともキャリアで最もタフな戦いだったと思います。この3度目の戦いで、前回の2試合とどのような違いを見せたいと考えていますか。

「絶対的に、いくつか新しい部分を見せることになるでしょうね。誰だって進歩し、成長している。私自身もそうだし、ファンの皆に多くの違う面とよりシェイプされた戦いを見せたいと思っている」

──今回は125ポンドでの試合です。115ポンドで戦った時は、減量が厳しくて本来の力を発揮できなかったのではないかと思ってきました。実際、ストロー級の防衛戦でアンジェラに勝利し、アトム級王座に挑戦して敗れていますし。

「敗因は階級だけじゃなくて、コンディショニングやレンジなどあらゆることが関係していたはず。そういうことが合わさって、穴ができて私の弱点になっていた」

──ストロー級ではそのような不安要素は少ないと思います。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「東京で試合をした時に応援してくれた日本のファン、皆に感謝しているわ。試合が終わってからも、皆が応援メッセージを送ってくれて。そんな日本のファンに、最高の試合を見せると約束するわ。いつもサポートありがとう。謝謝」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night02対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] タイフン・オズカン(オランダ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(アルメニア)
ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
オ・テホク(韓国)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE FN02】初の組み技世界王者へ、マイキー・ムスメシ「このルールは……結果、柔術の発展に寄与する」

【写真】いつも通り、興奮しているようで理路整然とした返答ばかりのマイキーだった(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night02「Xiong vs Lee 3」で、マイキー・ムスメシがクレベル・ソウザを相手にONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦を戦う。

昨年、ノーギの世界一を目指し道着を脱いだ戦いに進出するや、すぐに強烈な強さをサブオンリー・ルールでも見せつけたマイキーだが、目標としていたADCC世界大会への出場はキャンセルされ、今回のタイトルマッチに集中することとなった。

ファンにとっては残念でならないこの決断だが、マイキーがサブミッショングラップラーいや柔術家といて生きていくためにごく自然が判断だった。


――マイキー、サブミッショングラップリングの世界王座を賭けて世界最大のファイティング・プロモーションの一つであるONEで試合をし、その模様が米国のプライムタイムにAmazon Prime Videoで配信されます。今の気持ちを教えてください。

「それほど深く考えていないよ。いつものように試合の準備に集中してきた。体の調子も良い具合でキープできているし、もう100パーセントの状態で試合に向かうことができるよ。イコー!!」

──イコー??

「日本語でGoっていう意味だよね?」

──おお、行こうですね。Let’s go !!

「そうだよ。イコー!!だよ(笑)。ONEで最初のサブミッショングラップリングのタイトルショットに出場できてホント、ワクワクしている。僕の人生で一番のビッグファイトだしね」

──今回の試合の準備はラスベガスで?

「そうだよ。いつも通りFTCC(Faito Tamashii Combat Club)の柔術マットと僕のガレージで、これまで柔術の世界タイトルを取った時と同じ仲間たちと練習してきた。全ての練習が僕がタイトルを取るために欠かせないモノだったよ」

──このタイトル戦のために、しっかりと集中してきたと思います。が、それでもADCCに不参加だったのは残念です。

「6月に虫垂炎の緊急手術をしないといけなくなり、その影響でトレーニングと試合から離れないといけなくなった。試合用にハードな練習ができるようになったのは8月の中旬で、これだと2週間少ししかADCCへの準備ができなかった。その状態で無理をして、本来の僕の階級よりも2つも重い階級で戦う意味はないと思ったんだ。それなら、この試合の集中したかった。このタイトル戦は、僕にとってもっと重要な試合だから」

──ADCCは勝ち上がりに4試合、決勝では30分以上試合をすることになるかもしれないですしね。

「その準備をするのに、あの時の僕の体調は厳しすぎたよ。繰り返すけど、2階級も重いクラスで戦うわけだからね」

──戦い方を変える必要はそれほどないかと思いますが、金網があることを意識しますか。

「マットとは全く違う経験だね。僕は米国の狭くて小さい体育館のマット、床で試合をしてきた。今では数千人のファン、数億人のTV視聴者の前でケージのなかで戦っている。本当にこれまでに経験したことがない環境だけど、凄く楽しんでいるよ。こんな状況の一部として、戦ったことは過去になかった。だから、この環境で戦えることが心地良いんだ。もっと、こういう試合を重ねていきたいと思っている。

前回、今成との試合でしっかりとケージに対応できていた。あの試合を経験できたことで、今回はずっと戦いやすくなるだろう。前回のイマナリとの試合が、今回のタイトル戦に生きてくるに違いない」

──金網があるから、その方向に回れないだとか考えることはありますか。

「それほど影響はないよ。レスリングだと金網に押し込む展開とか重要になってくるけど、僕はレスリングをそれほど使うわけでもないし。大した影響はない。ただ足関節を使った時、ケージがあるから相手がロールできないとか、蹴って離れることができないということはある。そういう時はケージが役立つこともあるだろう。そういうところが、また楽しいんだよ」

──ではクレベル・ソウザの印象を教えてください。

「タフだよ。とても強い。でも、相手のことはそれほど関係ない。自分がどう戦うか。自分がどういうポジションを取れるかが重要になってくるから、普段から対戦相手のことを想定して練習をしたりはしないんだ。僕が取れる最高のポジションで戦う。大切なことは、そこだよ。対して、相手がどういう反応をしてくるのか。見極めるのは、そういうところだよ」

──これまで柔術でもグラップリングでも、その知識があるファンの前で戦っていました。ただし、ONEではキックやムエタイのような打撃が好きなファンの前で組み技マッチを戦います。

「ムエタイ、キックボクシング、柔術、そしてMMAというマーシャルアーツが一つのイベントで行われ、全てのファンが集まるっていうのは最高だよ。だからこそ、エキサイティングな試合をしないといけないという責任感が生じる。特に柔術を知らないファンに対して、ね。サブミッショングラップリングでも柔術でも、他の競技を見たいと思っている人に認められないといけない。

そういう責任感を持って戦うことが、また楽しいんだよ。サブミッショングラップリングをメジャーなプラットフォームで届けることができる。そしてサブミッショングラップリングを戦うことで、MMAの人々と同じようにファイトマネーを得ることができる。以前はサブミッショングラップラーが大金を手にするには、MMAに転向するしかなかった。それが柔術家やサブミッショングラップラーが、サブミッショングラップリングを戦うことでビッグマネーを手にデキる時代がやってきた。最高だよ。サブミッショングラップリングを戦って、生きていけるなんて」

──エキサイティングな試合をする。サブミッションで極めるというメンタルを持つことで、マイキーはより強くなれるでしょうか。

「僕らが戦ってきた柔術トーナメントは、ポイント制でポジションとドミネイトを第一に考えて戦う。サブミッションの仕掛けは減ってくるよ。でも、このルールでは一本を極めることが唯一のゴールに設定されている。ポジション支配でなく、サブミッションのキャッチが有効になるのだから、純粋により攻撃的になるよね。つまり、僕のゲームがよりアクティブになるんだ。このルールだと、アスリートはよりアグレッシブになる。結果、柔術の発展に寄与すると信じているよ」

──マイキー、ケージのなかでベルトを賭けて戦う姿を見るのが待ち切れないです。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「最高だね。ホント、僕は日本に行きたくてしょうがないんだ(笑)」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night02対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] タイフン・オズカン(オランダ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(アルメニア)
ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
オ・テホク(韓国)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE FN02】3度目のパンダ✖アンジェラは、ストロー級世界戦。組み技世界王座制定へ、ムスメシ✖ソウザ

【写真】ONEサブミッショングラップリング王座決定戦。直接対戦は1勝1敗──とはいえ、実績は圧倒的にマイキーがソウザを上回っている(C)MMAPLANET

16日(火・現地時間)にONE Championshipより10月1日(土・同)にシンガポールはシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE FIGHT NIGHT02でMMA、キック、そしてグラップリングの世界タイトル戦が組まれることが発表されている。

米国とカナダでAmazon Prime Videoによりライブ配信され、北米の金曜プライムタイムに合わせてアジアでは土曜日の午前中に試合が実施されるONE Fight Night。その第2回大会のメインは女子世界ストロー級王者シィオン・ヂィンナンにアトム級世界王者アンジェラ・リーが挑戦する一戦に決まった。


パンダとアンジェラは2019年3月と10月の日本大会で2度対戦しており、3月のストロー級世界戦でパンダ、10月のアトム級世界戦ではアンジェラが勝利、そして3度目の対戦はアンジェラがパンダに挑戦する形となる。

3月のONE Xでスタンプ・フェアテックスに腹を抉られ、打撃の猛攻を受けながらテイクダウンから形勢逆転、最後はRNCで一本勝ちで5度目の防衛に成功したアンジェラに対し、パンダは1月に三浦彩佳を下しており今回が7度目のタイトルディフェンディング戦となる。

チャトリ・シットヨートンも大興奮のグラップリング王座制定。ONE世界サブミッショングラップリング・フライ級王座決定戦はマイキー・ムスメシとクレベル・ソウザの間で争われる。

道着からノーギへ。マイキーはWNOライト級王座決定Tでガブリエル・ソウザのノースサウスに敗れた以外、従来の階級では負け知らずの快進撃中で、今年の1月にWNOバンタム級王座に就くとONEと契約を果たした。そして4月の今成正和戦でサークルケージデビューし、RNCで完勝している。

対するソウザはマイキーの去った今年のムンジアル・ルースター級で3位獲得も、世界のタイトル歴はなく──本来なら立派なパン柔術優勝という肩書もマイキーの前では心もとない。とはいえこの両者、5年前のアブダビ・ワールドプロと翌年の同大会で戦っており、初戦でソウザがレフ判定、2戦目はマイキーが2-0のポイント勝利となっている。

3度目、そしてONEとグラップリング界にとっては新しい一歩となる世界戦──だが、本音をいえばこの2週間前に開かれるADCC66キロ級でマイキーの雄姿を見てみたかった、というのは偽らざる本音だ。

またキックの世界戦はONEキックボクシング世界フェザー級王者スーパーボン・シンハマウィーンにフェザー級GP優勝のチンギス・アラゾフが挑戦する一戦がマッチアップされている。

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