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【PFL2024#04】プレーオフ進出へ、カモーシェと再戦。渡辺華奈「リーグ戦を超えた大きな意味を持つ」

【写真】ポジティブな空気と日差しの恩恵を受けているような渡辺。良い空気感です (C)TAKAO UEDA

13日(木・現地時間)、コネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナでPFL2024#04が開催される。今大会ではヘビー級と女子フライ級でシーズン2戦目が実施され、渡辺華奈とリズ・カモーシェが対戦する。
Text by Shojiro Kameike

PFL2024年シーズンの初戦となった今年4月のシェナ・ヤング戦では、計量オーバーの相手に判定勝ちを収めて3Pをゲットした。プレーオフ進出を賭けた2戦目で、3年前に敗れているリズ・カモーシェと対戦することに。ここでまさかの再戦が実現するとは――改めて渡辺にPFL初戦の感想と、念願ともいえるカモーシェ戦への想いを訊いた。


『まさかココで当たるのか』と(苦笑)

――今回がPFL2戦目となります。4月の初戦では、まず対戦相手であるシェナ・ヤングに計量オーバーがありました。ペナルティとしてヤングはリーグ戦のポイントがマイナス1、そしてファイトマネーの一部が渡辺選手に与えられる……そこはリーグ戦のポイントが与えられないのかと思いました。

「そうなんですよ。相手がマイナス1ポイントなら、そのポイントを私に欲しかったです(笑)。相手がマイナス1ポイントだと、私以外のファイターも得するわけじゃないですか。私は体重オーバーの相手と戦うことで損をするのに」

――ファイトマネーの一部を貰えても、その金額が何百万円になることは稀でしょう。一方、優勝賞金100万ドルが賭かっているわけで。

「アハハハ、ファイトマネーの額なんて選手によって違いますしね。でも、そういうルールなので仕方ないと思うことにはしましたけど。柔道だとトーナメントで計量オーバーだと、その時点で終了ですよ。でもこの試合だけキャッチウェイトで、リーグは引き続き出場できるんだなって(苦笑)」

――試合で相手の計量オーバーの影響、たとえば「重いなぁ」と感じましたか。

「若干ですけど『重いな』って感じました。でも思っていたほどは重くなかったです。ヤングが上になった時、いつもの試合よりも相手が重いなと感じたぐらいですね」

――相手がギリギリまで体重を落としているか、それとも途中で諦めているかによっても、試合当日に何キロ戻っているかも変わってくるように思います。

「計量前日、ヤングのSNSを見たら『63キロあり、今から地獄の減量が始まる』みたいなことを書いていたんですよ。その投稿からSNSが更新されずに……だから計量当日は『やりやがったな』と思いました(苦笑)」

――それでも試合は出場できますし、海外の場合は『試合が成立したのだから何なの?』という割り切り方も凄いです。良くも悪くも、それが海外で戦うということなのだなと。

「凄いですよね。最近はビックリするぐらい、MMAでも計量オーバーが多いじゃないですか。選手も『お金を払えば良いんでしょ』みたいな感じで」

――柔道というオリンピック競技をやってきた渡辺選手からすると信じられませんか。

渡辺が125.75ポンド、カモーシェが126ポンドで計量クリア。左が本計量、右がセレモニアル。渡部はメイクが変わったぐらいしか変化がない? 対してカモーシェの腰回りにリカバリー感を感じるのは考え過ぎか(C)PFL

「信じられないです。

私たちの時代は、計量オーバーだと試合に出場できないのはもちろん、日本では一発で全日本強化選手から外されていました。柔道も今は大会前日の夜に計量が行われていて。でも大会当日にランダム計量があるんですよ」

――ランダム計量とは、大会中に抜き打ちで計量が行われるのですか。

「試合直前に各階級で何人かランダムに選ばれて計量するんです。『自分の階級の5パーセントまでしか増やしてはいけない』というルールがあって。だから体重を戻そうとリカバリーもできないし、過度の水抜きもできないです。水抜きをすると、どうしても大幅に体重が戻ってしまうことがありますからね」

――MMAと柔道、プロとアマを単純に比較することはできませんが、それがオリンピック競技に臨む選手たちの考え方なのですね。

「柔道では水抜きをしている選手はいないと思います。最後の1キロとかはあるかもしれないけど、MMAファイターのように3~5キロを水抜きで落とすことはないですね。自分も今でも、それほどの水抜きはやっていないです。試合が決まった時から減量を開始して、2カ月ぐらい掛けて落としていきますから。

私もMMAを始めて一度、体重調整では大変だった時があったんですよ。ホテルにバスタブがなかったり、アップ会場もメチャクチャ冷房が効いていて。その時は試合間隔が短くて減量も大変でした。それ以降は結構、余裕を持って体重を落とすようにしています」

――いつ試合があるか分からないのも大変ですが、PFLのように短いスパンで定期的に試合があるのも難しいのですね。どちらが適しているのかも人によって違うようですし。

「自分の場合は、試合間隔が空いていたほうが良いんです。今回は4月の次に6月なので、減量という減量はせずに体重を維持していました。前回の試合が終わって、帰国後からすぐに練習を開始して。しかも追い込み練習をしていたので体重も増えなかったです」

――なるほど。PFLの話に戻すと、3Pスタートという点については…。

「やはり6Pを取っておきたかったです。1Rから狙いに行って、まず1Rで極めることができなかった。2R、3Rも取り切れず、消耗してどんどん極めづらくなっていきました。相手のディフェンスも巧かったですね。細かいポイント――たとえばバックコントロールの時の位置などをズラされていました。

ただ、ぶっちゃけポイントについては、そこまで深くは考えていなかったです。PFLのフォーマットとしてリーグ戦であり、プレーオフはトーナメントですけど、自分にとってはあくまで一つの試合であって。あまり周りのことは考えず、自分のベストを尽くすことを考えていました。だから一つの試合として考えて、一本を取れなかったことが悔しいです」

――続く2戦目の相手が、リズ・カモーシェになると思っていましたか。

「できればプレーオフ決勝で当たりたかった――とは思います。プレーオフまではリーグ戦だけど総当たりではない、という時点でどうなるかは分かりませんでした。それにしても『まさかココで当たるのか』と(苦笑)」

――初戦で渡辺選手もカモーシェも3Pを獲得しています。対して上位3人はいずれも6Pという状況のなか、3P同士を当てるとは……。

「もう主催者のさじ加減ですよね(苦笑)。潰し合いさせられているのかな、とは思います。あわよくば二人とも消えてほしいのかな――って。完全に推されている選手が一人いるじゃないですか。みんな『今回のマッチメイク、どうなの?』と言われることも多くて。

私とカモーシェが試合をして、どちらが勝つにせよ判定決着なら3P……合計6Pでプレーオフに進めない可能性が高いです。ここで負けても6P、という選手もいますからね。0P同士の試合もあるし、なかなか面白いですよ(笑)」

――渡辺選手とすれば、次は6Pの選手と対戦すると思いますよね。

「はい、6Pの選手と試合したかったです。それがまさかのカモーシェが相手で」

ジムの仲間たちに『このジムで頑張っていたら世界でも通用するんだ』と思ってもらえるよう

――次の試合はクイックシックスでないと、プレーオフ出場は厳しくなります。もちろん上位3選手の試合内容次第ではありますが。

「私もカモーシェも、フィニッシュしないといけない。当然クイックシックスのことも頭にはあります。でもそれ以上に、私の中ではリーグ戦を超えた大きな意味を持つ試合なので。この試合に全てを賭けるつもりでやってきました。フィニッシュを狙うことはもちろんですけど、何が何でもカモーシェに勝つという気持ちのほうが強いです」

――Bellator時代とPFL時代で、カモーシェのファイトに変化はありましたか。

「ヴェラスケス戦ではクイックシックスを狙っていたことも大きいのでしょうけど、雑なところが多いと思いました。あとは今までの試合を視ていると、下になると苦手ですよね。上になると強いけど、テイクされて下になると巻き返せなかったりすることもある。そこがウィークポイントかなと思っています。あとはカモーシェ自身が前に出て来るので、逆に前に出て来る相手も嫌なのかもしれません」

――対して、渡辺選手は初戦から何が変わりましたか。

「全部ですね。変わっていないところがない、というぐらいですよ。打撃もまず構えから変わっていて、レスリングのテイクダウンも向上してきたので。

3年前、カモーシェに負けて『もっと打撃をしっかりやらないといけない。テイクダウンもバリエーションを増やさないといけない』と思って、ここまでやってきました。……とにかく組みたいです。前回は組めなかったので。組んでカモーシェの強さを感じたいです」

――3年前は1ラウンド35秒TKO負けで、渡辺選手としては『出し切れなかった』という想いが強いですか。

「それは強いです。内容は何も言えないぐらいの完敗でした。同時に自分がやってきたことを出し切れなかった悔しくて、そこからマインドを変えたんです。勝つことはもちろん、出しきる。出しきったうえで負けたら、それは仕方ないから。とにかく自分がやってきたことを出し切る、ベストを尽くすというマインドに変えてきました。

この試合に関しては、いろんな想いがあります。日本で練習していては海外で勝てない、という人もいるじゃないですか。海外では練習していない自分が勝つことで、日本で格闘技をやっている人たちが『日本で練習していても勝てるんだ』と思ってもらいたい。特にジムの仲間たちに『このジムで頑張っていたら世界でも通用するんだ』と思ってもらえるような、道になりたいです。日本のMMAを明るくできるように、全力を出し切って勝ちます」

■視聴方法(予定)
6月14日(金)
午前6時15分~U-NEXT

■ PFL2024#01対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
ヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア)
リントン・ヴァッセル(英国)

<女子フライ級/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
チェルシー・ハケット(豪州)

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
チアゴ・マヘタ・サントス(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国)
渡辺華奈(日本)

<女子フライ級/5分3R>
タイラ・サントス(ブラジル)
ジェナ・ビショップ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
オレッグ・ポポフ(ロシア)
デヴィオン・フランクリン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
マルセロ・ゴルム(ブラジル)
タイレル・フォーチュン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ(ブラジル)
シェナ・ヤング(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ダニーロ・マルケス(ブラジル)
ティム・ジョンソン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国)
リサ・マールディン(米国)

<女子フライ級リザーブ戦/5分3R>
スミコ・イナバ(米国)
サライ・オロスコ(メキシコ)

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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 アンテ・デリア エメリヤーエンコ・ヒョードル オレッグ・ポポフ ダニエル・ジェイムス デニス・ゴルソフ ヴァレンティン・モルドフスキー

【PFL2024#01】モルドフスキーが右を効かせてヒザ蹴り&パンチの連打で初回TKO勝利

<ヘビー級/5分3R>
ヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア)
Def.1R2分17秒by TKO
アンテ・デリア(クロアチア)

エメリヤーエンコ・ヒョードルがセコンドについたモルドフスキーとミルコ・クロコップの同門デリアによる一戦。モルドフスキーがインロー、デリアはジャブを突いて、ワンツースリーとパンチをつなげる。モルドフスキーがインローを蹴ると、デリは右から返しの左フックを合わせる。

モルドフスキーもワンツーと左フックで前進。デリアにケージを背負わせると左ミドル、右ストレート、ワンツーから左フックと手数を増やす。デリアも足を使って距離を取ると、モルドフスキーは右カーフ。再びデリアにケージを背負わせるとジャブから右ボディ、右ストレートを効かせると横を向いてしまうデリアにヒザ蹴りとパンチを連打。これでデリアの動きが止まり、レフェリーが試合を止めた。

■PFL2024ヘビー級(4月4日時点)
1位:ヴァレンティン・モルドフスキー(6P/1R2分17秒)
2位:オレッグ・ポポフ(5P/2R3分47秒)
3位:ダニエル・ジェイムス(5P/1R4分59秒)※体重超過のため-1P
4位:デニス・ゴルソフ(4P/3R3分11秒)
5位:セルゲイ・ビロシチェニ(3P)


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 デニス・ゴルソフ リントン・ヴァッセル

【PFL2024#01】初回リードのヴァッセルが一転、2Rから急降下。ゴロソフが最終回にパウンドアウト

<ヘビー級/5分5R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
Def.3R3分11秒by TKO
リントン・ヴァッセル(英国)

右ローを蹴ったヴァッセル。ゴルソフは左ジャブを伸ばす。直後にヴァッセルがダブルレッグでテイクダウンを奪うと、ゴルソフがクローズドガードを選択する。ヴァッセルは足を一本抜くと、パウンドを落としワキ差しパスへ。ゴルソフは足を抜かれると同時に、ブリッジから足を戻す。ヴァッセルは再度パスを極め、サイドで抑えるとボディに鉄槌を落とす。クルスフィックス狙いを察知したゴルソフが腕を引き抜くが、残り30秒でヴァッセルがマウントを奪う。ガードを固めるゴルソフは、腰を押して状態を起こすとリバーサルに成功する。スクランブルのヴァッセルにギロチンを仕掛けたゴルソフだが、すっぽ抜けて下になりラウンド終了を迎えた。

2R、すぐに上を取ったゴルソフが殴っていく。ヴァッセルのレッスルアップにダース狙いのゴルソフは、がぶり移行するが起き上られてリバーサルを許す。と、その直後にスイープを決めたゴルソフが背中を向けたヴァッセルにをサイドバックで殴る。亀のヴァッセルはアゴの下から顎、さらにテンプルに左右のパンチを被弾する。

ケージを利して、正対してアンダーフックのヴァッセルはフレームでスペースを作られると、パンチ&鉄槌の連打に動きを止める。レフェリーの呼びかけ、何とか顔を上げたヴァッセルはストップは逃れたが急降下の2 Rとなった。

3R、完全に動きが止まっているヴァッセルはパンチとヒザを受け、バックを許すと自ら膝をつく。ゴルソフは左のパンチで殴り、右に切り替える。首をすくめて、文字通りの亀のように動きを止めたヴァッセルに対し、ゴルソフの振りが大きくなる。ヴァッセルは体が伸び、殴られるままだがゴルソフも殴り疲れたか。ヴァッセルはケージ際に移動して立ち上がろとする。潰したゴルソフのパンチに、ついにレフェリーが試合を止めた。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 ジェナ・ビショップ ジュリアナ・ヴェラスケス タイラ・サントス ダコタ・ディチェバ リズ・カモーシェ 渡辺華奈

【PFL2024#01】べラトール王者カモーシェがヴェラスケスとの3度目の対戦に判定勝利、3P獲得で4位発進

<女子フライ級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
ジュリアナ・ヴェラスケス(ブラジル)

サウスポーのヴェラスケスに対し、カモーシェは右を振って組みつく。右腕を差してヴェラスケスをケージに押し込んだカモーシェがヒザ蹴り。ヴェラスケスは態勢を入れ替え、距離を取ろうとするがカモーシェは離れない。ヴェラスケスもテイクダウンを許さず、距離を取ってヒザ蹴りを突き刺す。

カモーシェはインローと右ストレート。ヴェラスケスも左ストレートと右フックを返すが、カモーシェが右を振って前に出る。ここも先にカモーシェが組みつくが、ケージに押し込むのはヴェラスケスだ。カモーシェは首相撲からボディにヒザ蹴りを入れてシングルレッグへ。これでヴェラスケスをケージに押し込むと、ヴェラスケスがラウンド終了のホーンのタイミングでテイクダウンを決めた。

2R、カモーシェが右フックからダブルレッグに入り、そこから四つの攻防へ。カモーシェがヴェラスケスを持ち上げるようにテイクダウンする。カモーシェはハーフガードで上体にプレッシャーをかけ、ヴェラスケスもフルガードに戻す。

立ち上がって距離を取ったカモーシェは、ヴェラスケスの左足をまたいでハーフに移行。カモーシェはヴェラスケスの奥の腕(右腕)にアームロックを狙いつつ腕十字へ。ヴェラスケスが腕をクラッチして耐えると、カモーシェは顔面にパンチを落とした。

3R、すぐに組む両者。ヴェラスケスがケージに押し込む形で四つの攻防になると、カモーシェはボディにヒザ蹴りを入れて距離を取る。カモーシェがインロー、ヴェラスケスが左ストレートを当てると、カモーシェはヴェラスケスの前足にシングルレッグに入ってテイクダウンする。

一度離れたカモーシェは担ぎパスでサイドに出ると、そこからマウントポジションへ。ヴェラスケスはカモーシェの体に両足を絡めてTKシザーズでポジションを返すと、カモーシェが強引にヒールを狙った。試合は判定3-0でカモーシェが勝利し、初戦を終えての上位5選手は以下の順位となった。

■PFL2024女子フライ級(4月4日時点)
1位:ダコタ・ディチェバ(6P/1R3分54秒)
2位:タイラ・サントス(6P/1R3分57秒)
3位:ジェナ・ビショップ(6P/1R4分15秒)
4位:リズ・カモーシェ(3P)
5位:渡辺華奈(3P)


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 ダコタ・ディチェバ リサ・マールディン

【PFL2024#01】PFL期待のディチェバ、期待以上のパフォーマンス=腹攻めでマールディンに圧勝、首位に

<女子フライ級/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
Def.1R3分54秒by TKO
リサ・マールディン(米国)

試合開始時点でのオッズは、驚愕の-4500フェイバリットというディチェバが右カーフを蹴る。マールディンは前蹴りも、ディチェバが左から勢いのある前蹴りを繰り出す。ジャブを当て、右カーフのディチェバがパンチのコンビから右ミドルを決める。すでに距離を掴んだ感のあるディチェバが蹴りをキャッチすると、マールディンは引き込んで足を狙う。

直ぐに察知してバックに回ったディチェバだが、ここはマールディンがスクランブルに持ち込んで正対する。ケージにマールディンを押し込みクリンチアッパーのディチェバは、小手投げでテイクダウンを奪われる。

背中を預けた立ち上がったディチェバは、すぐに胸を合わせて体を入れ替えると距離を取り直す。右ストレートを入れ、ヒザを決めたディチェバが左インロー、マールディンの右ハイを余裕をもってかわすと、顔面からボディショット、さらにヒザをボディに突き刺す。ヒザをついたマールディンは一度は立ち上がるが、引き込む。ディチェバがスタンド待ち受け、再度前蹴りから左をボディに打ち込む。ヒザ蹴りの前にしゃがみこんだマールディンにパウンドを落とすと、レフェリーが試合を止めた。

6Pゲットのディチェバは、試合タイムの短さで現時点で首位に立った。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 イララ・ジョアニ タイラ・サントス

【PFL2024#01】タイラ・サントスが初回にRNCでジョアニに一本勝ち。ピショップに続いて6P獲得

<女子フライ級/5分3R>
タイラ・サントス(ブラジル)
Def.1R3分57秒by RNC
イララ・ジョアニ(ブラジル)

ジョアニが左ミドル、左右のフックを強振する。サントスはコンパクトなワンツーを見せ、左フックから組んでテイクダウンする。サントスはジョアニの足関節を潰し、肩固めを狙いつつマウントへ。ジョアニがハーフガードに戻すと、サントスはストレートアームバーを狙う。

ジョアニがガードポジションに戻し、サントスはインサイドガードからパンチを落として立ち上がる。ジョアニが立ち上がると、その際にサントスがパンチを打ち込んで組みつく。投げを狙うジョアニだったが、サントスはすぐにバックに回ってRNCへ。これでジョアニからタップを奪い、ビショップに続いてクイック6=6ポイントを獲得した。


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45 BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 オレッグ・ポポフ スティーブ・モウリー

【PFL2024#01】Bellator勢同士の米ロ対決は、クルスフィックスからパウンドでポポフに凱歌

<ヘビー級/5分3R>
オレッグ・ポポフ(ロシア)
Def.2R3分47秒by TKO
スティーブ・モウリー(米国)

ジャブから左右の蹴りを繰り出すモウリーに対し、ジャブを伸ばすポポフが組みつく。体を入れ替えてヒザ、そしてボディにパンチを入れるモウリーだが、シングルレッグでテイクダウンを許す。モウリーはクローズドガードを取り、背中を預けて立ち上がる。バックダウン狙いのポポフは、正対してシングルも切ったモウリーがバックに回る。ここから両足をフックされ、両足をフックされたポポフは背中を伸ばされ仰向けにされる。

モウリーはボディトライアングルにとり、うつ伏せに。上体をあげ正座状態になったポポフはフェイスロックを耐える。残り20秒を切り、胸を合わせたポポフがトップを取ってパウンドを落とすがモウリーのラウンドとなった。

2R、ワンツーのポポフが、レフトボディフックから左フックを顔面に放つ。真っ直ぐ組まれたモウリーはケージを背負った状態から回って離れると、ヒザ蹴りへ。これを掴んだポポフがテイクダウンに成功する。初回と同様に下になったモウリーが、三角絞めへ。ポポフは担いでパス。サイドからクルスフィックスを取り、左のパンチを落とす。回転は速くないが、ゴツゴツとパンチを続けるポポフ。厳しい状態のモウリーは足を絡ませに行くが、返すことができない。パンチの数が増え、レフェリーがモウリーを覗き込む。そして試合を止めた。ポポフが幸先良い5Pを手にした。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 シェナ・ヤング 渡辺華奈

【PFL2024#01】渡辺華奈、体重超過のヤングを組みで圧倒。判定勝利で3P獲得

<128.6ポンド契約/5分3R>
渡辺華奈(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
シェナ・ヤング(米国)

今回がPFLデビュー戦の渡辺だが、対戦相手のヤングが計量失敗のためキャッチウエイトでの試合となった。サウスポーの渡辺はジャブと右フック。ヤングも右ストレートを返すが、渡辺が打撃のプレッシャーから組みつくと、そのままケージに押し込んでバックにつく。

渡辺はスタンドのまま両足をフックしてバックキープし、ヤングの体を伸ばすようにグラウンドに持ち込み、パンチを入れながらRNCへ。一度腕を外した渡辺はパンチを入れながら再びRNCを狙う。ヤングは腰を上げて渡辺を前に落とし、渡辺は腕十字を狙ったところでラウンド終了となった。

2R、前に出る渡辺がすぐに組みつく。ヤングの打撃でバランスを崩した渡辺だが、すぐに立ち上がり、パンチで来るヤングに組みつく。渡辺は内股でテイクダウンを仕掛け、その流れでバックにつく。ディフェンスに徹するヤングに対して、渡辺はバックキープを続けてグラウンドに持ち込むが、ヤングも立ち上がって正対する。

渡辺はボディロックから足をかけてテイクダウンしてマウントへ。ヤングはブリッジを効かせてトップポジションを取り返すと、インサイドガードからパンチを落とす。渡辺はガードポジションから腕十字を狙う。ヤングがこれをディフェンスした状態で

3R、渡辺が細かいパンチで前に出る。ヤングはそこに左フックを返すが、渡辺はそのまま距離を詰めてバックについてテイクダウンする。渡辺は右足をフックしてバックコントロール。立ち上がるヤングだが、渡辺はしつこくバックコントロールを続ける。

残り40秒でグラウンドに持ち込んだ渡辺が腕十字へ。これは極まらなかったものの、渡辺は最後までフィニッシュを狙う姿勢を見せた。判定では3-0で渡辺が勝利。PFLデビュー戦を勝利で飾るとともに判定勝ち=3ポイントを獲得した。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 ジェナ・ビショップ チェルシー・ハケット

【PFL2024#01】女子フライ級開幕戦、ジェナ・ピショップが初回に腕十字を極め6P獲得

【写真】下になった刹那、腕十字を極めた(C)PFL

<女子フライ級/5分3R>
ジェナ・ビショップ(米国)
Def.1R4分15秒
チェルシー・ハケット(豪州)

サウスポーのビショップが中央を取り、ハケットが右に回る。右を放ったハケットに対し、ビショップは頭を下げて踏込み左オーバーハンドを2度繰り出す。続いて、同じ構えからパンチを振って組んだビショップが、即バックに回る。ビショップはスタンドで両足をフックし、パンチを打つ。手首を掴んでパンチを防いでいたハケットは、グラウンドに持ち込まれ仰向きでボディトライアングルに捕えられる。

ビショップは左のパンチを続け、RNCの機会を伺う。ハケットは必死にアゴを守るが、バックグラブから逃れることはできない。残り70秒でついに胸を合わせたハケットだが、ビショップが腕十字を仕掛ける。ハケットのスラムにも右腕を伸ばしたビショップがクイック6──、プレーオフ進出へ大きな一勝を挙げた。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 キック ディミトレ・アイヴィー ボクシング ルーカス・ブレナン

【PFL2024#01】極め中心のブレナンは初黒星。アイヴィーが打撃の圧力とケージ際の攻防で判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
ディミトレ・アイヴィー(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
ルーカス・ブレナン(米国)

サウスポーのブレナンが右カーフを放つ。アイヴィーが距離を詰めると右サイドキックで距離を取るが、アイヴィーも右ハイを見せる。さらにアイヴィーが右ストレートを繰り出すと、ブレナンがマットに背中を着けた。スタンドに戻り、ブレナンの右カーフにアイヴィーがテイクダウンを合わせる。ブレナンはボトムからアイヴィーの左腕を取ったが、アイヴィーは立ち上がり腕を抜いた。背中を着けたブレナンは蹴り上げを見せたが、レフェリーがブレイクをかけた。

スタンドで再開後、ブレナンが左ミドルを打ち込む。しかしアイヴィーの右に対して下がってしまう。アイヴィーがブレナンのローをかわし始めた。ブレナンが組むとアイヴィーがダーティボクシングへ。ブレナンも首相撲で対応するが、アイヴィーがケージに押し込みボディロックに切り替えた。ブレナンも差し返したものの、アイヴィーが右腕を差し上げてケージに押し込んでいく。首相撲で捉えるブレナンにボディブローを突き上げたアイヴィーが離れると、ブレナンは右カーフを当てていく。アイヴィーの右ショートがブレナンの顔をかすめた。ブレナンの左ミドルをキャッチしたアイヴィーがドライブし、ケージ際でダーティボクシングを見せる。アッパーでブレナンの顔を跳ね上げたアイヴィーがパンチを浴びせて下がると、ブレナンが組み直した。

2R、アイヴィーが距離を詰めて右インローから右ハイに繋げる。ブレナンの右ハイはモーションが大きい。続く左ミドルをブロックしたアイヴィーは、右の蹴りから左右のパンチを振るう。ブレナンがダブルレッグからドライブし、バックに回った。右足を差し入れ、左足でケージキックのブレナン。アイヴィーはケージ際に戻ったが尻もちを着かされた。バックマウント→四の字フックからRNCを狙い続けるブレナンに対し、アイヴィーも腰を上げてディフェンスるする。フェイスロックは耐えるアイヴィーだが、ケージ際でうつぶせになりパンチの連打を受ける。ブレナンがラウンド終了まで鉄槌を落とし続けた。

最終回、ブレナンが飛び出した。しかしアイヴィーが打撃のプレスをかける。ブレナンの右サイドキックをかわしたアイヴィーのパンチが顔面を捉えた。ケージを背負ったブレナンが前に出るも、ここでもアイヴィーが右ショートを合わせる。ブレナンは右サイドキックを連発して距離をつくる。ケージ中央でアイヴィーが右ハイを見せたが、これはブレナンがブロックする。ブレナンは右カーフキックからボディロック、そしてバックに回ってグラウンドに持ち込んだ。RNCから肩固めに切り替えると、アイヴィーが立ち上がり右腕を差し上げてケージに押し込む。ブレナンも切り返してダブルレッグを狙うが、ここはアイヴィーが耐えて押し込んでいく。ブレナンがケージから離れると、中央でサイドキックとスピニングバックキックを連打していった。

1Rと3Rがアイヴィー、2Rはブレナンが取ったという印象だが――ジャッジ3者ともアイヴィーの29-28と付け、ブレナンにとっては10戦目で初黒星となった。


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