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Interview ONE ONE TNT04 ONE118 エドゥアルド・フォラヤン ブログ 青木真也

【ONE TNT04】青木真也と対戦、エドゥアルド・フォラヤン「生き永らえるだけでなく、夢を掴もうと……」

【写真】現在2連敗中のフォラヤン。10月30日とはコンディションが違うことを期待したい (C)ONE

29日(木・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE119:ONE TNT04で、青木真也と対戦するエドゥアルド・フォラヤン。

当初の予定ではライト級初陣となる秋山成勲との対戦が決まっていたが、秋山とセイジ・ノースカットの欠場により対戦カードがシャッフルされ、青木との3度目の対戦が決まった。チーム・ラカイは厳格なコロナ予防対策をこうじるフィリピン政府の方針で、昨年10月大会に出場した時点ではコンディション不良が目立った。そして今、チームはコロナの影響を受け続け、一度は決まった試合が実現しない選手も少なくない。そんな逆境にあり、自身も連敗中で過去5試合の戦績が1勝4敗というONEの歴史を創った漢は、どのような想いで青木戦を迎えているのか──23日(金・同)に行ったフォラヤン・インタビューをお届けしたい。


──40日ほど前にエドゥアルドにZoomインタビューをさせていただいた時は秋山成勲選手との試合について、でした。今日は青木真也選手との試合に関してのインタビューになります。

「そうだね。アジャストすることは、簡単ではなかったよ。アキヤマとシンヤはまるで特徴が違うファイターだからね。シンヤは僕と違い、前回の試合で素晴らしい勝ち方をしている……、いつだってシンヤと戦えることは光栄だよ」

──では対戦相手の変更で試合を断るということは考えなかったですか。

「僕はウォリアーのつもりでいるからね。何があろうが、戦う準備はしているよ。それにこのコロナ禍では、いつ次の試合ができるのかも分からない。特にフィリピンの状況は悪化している。巡ってきた試合の機会を大切にしたいんだ。

何よりチームはどんな困難な時もしっかりとした練習環境を与えてくれるから。練習に関しては、前回の試合よりも確実によくなっている。レッツゴー、それだけさ(笑)」

──新型コロナウィルスに感染に関しては4月8日の大会にリト・アディワン、スティーブ・ローマンの両者が出場できず、チームも影響を受けているかと思います。

「そこはね……、どれだけ準備ができていてもテストで陽性になれば試合はできない。僕も何度もテストをして、陰性という結果を得ている(苦笑)。とにかく、このまま無事に試合ができるよう願っているよ。

全てが人生の一部。強くなるしかない。コロナは終わらないし、また問題が大きくなることも十分にある。だから、人間として強くないといけないし、チャンスを逃しちゃダメなんだ」

──現状はチーム・ラカイで練習できているのですか。以前は自宅のあるバギオからジムのあるラトリニダードに行くだけで、診断書の提出が必要だったと言われていましたよね。

「今はそこまで厳格ではなくなったよ。ああいうことを続けていると、皆が疲れ果ててしまうからね。今は診断書の提出などなくて隣町に移動できるよ。

とはいえ、従来と同じ練習ができるということじゃない。今はジムと家でしかトレーニングは許されていないからね。他の施設を使うことができないので、調整はどうしても必要になってくるよ。

練習に関しても人数制限があって、従来の30パーセントしか人が一か所に集まってはいけないんだ。チーム・ラカイもプロメンバー全員が集まって一緒に練習することはできない」

──それは正直、青木選手の置かれている状況とは相当に違いがありますね。

「でもね、こんな状況だからこそチームは一体化しているし、精神的にもタフになれている。凄くハングリーになっているよ(笑)。こんな状態で試合ができるんだ……勝利を目指して一直線だよ。

僕には家族がいる。子供は僕の背中を見て育つ。ただコロナが収束に向かうまで指を咥えて立ち止まっているなんてできない。ここで父親として強さを見せないと、何がダディなんだって。ただ生きながらえるだけじゃない、夢を掴もうとし続けないとね。

幸せになるためには、ちょっとした自己犠牲が必要になるってことも子供たちは学ぶだろう。だからこそ、人々は協力しあわないといけないと知るはずだ。それを子供たちだけではなくて、僕らも学んでいるんだよ」

──そんな気持ちを持って戦う青木選手との3度目の試合ですが、TNTライブ中継でなくリードファイトになりました。ONEの歴史を創ってきた2人のトリロジーが、アンダーカードとはどういうことだという気持ちはないですか。

「シンヤはメインカードで戦うべき選手だ。ジェイムス・ナカシマ戦で、あれだけの試合をしてのけた。きっと、ここ最近の僕の戦績のせいだろう……(苦笑)。それでもフィリピンではアンダーカードでも、十分に注目されている。試合順がどうなろうが、ベストを尽くして戦うことが一番だよ」

──午前中の試合になります。

「そこも踏まえて調整しているよ。きっと朝の9時半ぐらいに戦うんだ。とにかくベストを尽くす。それしかない。僕はまだライト級戦線のトップでやっていけることを証明したいしね。それをシンヤに勝つことで、証明してみせるよ」

■視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ライニア・デリダー(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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Interview ONE ONE TNT01 ONE TNT03 ONE118 ブログ

【ONE 】ONE世界フライ級王者アドリアーノ・モライシュ─02─「今はワカマツ✖アクメトフが見たい」

【写真】ONE世界フライ級王者アドリアーノ・ミキーニョ・モライシュが、 神のお告でなく悪魔の囁き?(C)ONE

8日(木・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE118:ONE TNT01で、デメトリウス・ジョンソンをKOで下し王座防衛に成功したONE世界フライ級王者アドリアーノ・ミキーニョ・モライシュ・インタビュー後編。

試合翌日の収録では、既にミキーニョは若松佑弥✖リース・マクラーレン戦の結果を知っていたようで──その若松のタイトル挑戦について彼の意見を話していた。

<アドリアーノ・モライシュ・インタビューPart.01はコチラから>


ここから外掛けも内掛けもせず、スイープを成功させた

──そのアッパーを入れる前の攻防で、テイクダウン狙いから引き込んでストレートフットロックを取り、スイープを決めました。あの動きも作戦だったのでしょうか。

「ストレートフットロックでフィニッシュを狙ったわけじゃない。あの形からスイープをして、トップを取ろうと思っただけだよ。作戦ではなくて、あの場で臨機応変に動いた。掛かるなって思ったんだ。

あの流れは長い間、ブラジリアン柔術の試合で決めてきた動きなんだ。使える、上を取れるというタイミングが体にしみこんでいる」

──いわばIBJJFの競技柔術に則した動きが、MMAでも有効だということですね。

「僕は柔術家だ。柔術の技術だけでなく、柔術のフィロソフィーと共に生きている。DJは素晴らしいレスラーだけど、寝技になると僕は彼を絞めるで眠らせることができるよ(笑)。黒帯を巻いているんだから」

──おお、素晴らしいです。フィニッシュはグラウンド状態のDJへのヒザ蹴り、つまり北米ユニファイドでは禁止されているONEスペシャルというべき攻撃でした。

「米国のファンだけでなく、世界に向けて戦ったつもりだけど、より強いインパクトを残せたと思う。誰もが最後の攻撃を気に入ってくれたはずだ。米国のファンはあの攻撃でなくても、DJが負けるところは視たくなかっただろうけど。

でも僕はブラジルの皆、アジアの皆、日本の皆のため、中国のファンのために戦った。グラウンドでヒザを使って良いことを知っているファン達のために。試合後、最高だったというメッセージを世界中のファンからもらったよ。凄く誇りに思っている。

そしてこれこそが、ONEルールだ──ということを世界に向けて発信できた。ONEのルールがベストだとね。ONEチャンピオンシップには、ああいうキラーな要素がたくさんあるんだ」

──タイトル防衛に成功したばかりのミキーニョですが、タイトルコンテンダー候補の若松佑弥選手がリース・マクラーレンと戦っています。結果はまだ伏せられていますが、この試合に勝てばミキーニョに挑戦もあるかと思います。

「ユーヤ・ワカマツはDJ戦の負けから、随分と成長している。ただ……僕は彼とカイラット・アクメトフとの試合が見てみたい。その試合で勝った方の挑戦を受ける準備を始めるよ」

──つまりミキーニョは若松選手がマクラーレンに勝っていたとしても、アクメトフと戦う必要があるという考えなのですね。

「イエス。フライ級ランキングでリース・マクラーレンは5位だ。カイラットは2位。2位の相手と戦ってからだ、僕に挑戦するのは。神のお告げじゃなくて、悪魔の囁きかな。アハハハハハ」

──王者の特権じゃないでしょうか(笑)。

「でも、ユーヤは本当に気持ちの良い男だよ。以前、プーケットで一緒に練習したことがあって、若くて強い意志を持っていると感じた。タフなKOアーチストだ。しかも、前の試合ではグラップリングでの成長を見せつけた。ユーヤは既にフライ級でワールド・ベストの1人だよ」

──ところでDJを完全にKOしたことで、やり切った感は出てこないですか。

「DJに勝てたこと、自分のこれまでの業績に満足している。フライ級チャンピオンになって8年、ずっとトップで戦ってきた。誇りに思っている。そして、試合を終えたばかりなので、次のことに関して色々と発言はしたくない。

そうだね、僕は本物のチャレンジャーが現れるのを待っているよ。今は心の底からユーヤ・ワカマツ✖カイラット・アクメトフの試合が見てみたい」

──しっかり書いておきます。ミキーニョ、ありがとうございました。

「こちらこそ、ありがとう。あっ、最後に一つ良いかな。日本のファンに伝えてほしい。僕がどれだけキョージに感謝しているか。キョージが練習相手をしてくれて、僕の勝利がある。キョージに、彼のコミュニティに、そして彼のファンにありがとうと伝えたい。

キョージを通して、日本の皆が僕を応援してくれた。本当にありがとう」

■ ONE TNT04視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONT TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ヴィタリー・ビクダシュ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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ONE ONE TNT03 ONE118 Report ジョン・リネケル トロイ・ウォーセン ブログ

【ONE TNT03】ボディ。顔面に左右のフックを連打し、最後は右ストレート一閃。リネケル、完勝

【写真】最後は見事なカウンター、リネケルがウォーセンに圧勝(C)ONE

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
Def.1R4分35秒by KO
トロイ・ウォーセン(米国)

左ミドルを蹴ってきたウォーセンとの距離を詰めて、いきなり連打を見せるリネケル。さらに左ミドルに右フックを合わせ、ローから距離を詰めてボディを連打する。そのボディが急所に入り試合が中断するが、直ぐに再開。左右のボディフックから顔面に攻撃を移すリネケルが、圧倒的な圧力でウォーセンを攻める。

ウォーセンも必死にロー、右フックを繰り出すと左ジャブでリネケルのバランスを崩させる。構わず前に出たリネケルはほぼ大振りの左右のフックでウォーセンを攻めたて、腹と顔面を射抜いていく。ジャブから左リードフックを入れたリネケルが、ボディにパンチを纏める。そして右、左とフックを入れウォーセンのテイクダウンを切る。これだけ腹を殴られても、効いた風でもないウォーセンに対し、リネケルはローでバランスを崩させ、顔面へコンビを入れる。と、頭を振って右を打ってきたウォーセンに右ストレートをカウンターで一閃。

一発で後方にウォーセンが倒れ、勝負は決した。「僕のパンチが重いことは分かっている。初回でKOした。次はタイトル戦だ。チャンピオンになるためにONEに来た。ビビアーノより僕の方が強い。僕がベストであることを世界に証明する」とリネケルは勝利者インタビューで話した。


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ONE ONE TNT03 ONE118 Report ブログ リース・マクラーレン 若松佑弥

【ONE TNT03】テイクダウン、寝技に対応し→がぶり&ヒザ。若松佑弥がリース・マクラーレンに競り勝つ

【写真】成長の証、日々の努力の表れ。終盤の若松のがぶり(C)ONE

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
Def.3-0
リース・マクラーレン(豪州)

まず右ローを蹴り、左ジャブを伸ばした若松。さらに右ストレートから左フック、そして右オーバーフックを繰り出す。組んだマクラーレンがバックに回って持ち上げるも、テイクダウンを許さず離れた若松は、続くダブルレッグからボディロックに対し、小外掛けで逆にテイクダウンを奪う。

マクラーレンのオモプラッタ、腕十字を防いでパウンドを落とした若松がハーフで上をキープする。足を戻したマクラーレンはハーフ、そしてディープハーフへ。若松は立ちあがり、続いたマクラーレンにワンツー。マクラーレンは組んでいくが、逆に若松がケージに押し込む。両ワキを差したマクラーレンは、一本戻され体を入れ替えられる。

マクラーレンのダブルレッグ狙いに頭を押して耐える若松だが爪先が両方、ケージ中央を向いているのは危ない。1度ポジションを入れ替えた両者、ついにマクラーレンがテイクダウンを決めてマウントからバックへ。前方に落とした若松だが、バタフライスイープを許しマウントからエルボー、パンチを被弾する。一気にスクランブルを狙い動いたマクラーレンの背中をキープしたマクラーレン、直後に時間となり若松はリードを許した。

2R、サウスポーに構えるマクラーレン。若松はテイクダウンを恐れずパンチを打っていかなければならない。と、シングルにアッパーを受けそうになったマクラーレンがバックへ。ここも落とした若松は腕十字を防いで、スクランブル。ヒザを蹴り合い、エルボーを入れて離れる。オーソのマクラーレンにワンツーを入れた若松は、フックにダブルレッグを合わされても反応して倒れない。

ケージにその若松を押し込んだマクラーレンは、バックに回りグラウンドへ持ち込む。若松はここも落としてガードの中に収まる。マクラーレンはスイープからスクランブル、若松は離れて左を見せて、逆にテイクダウンを仕掛ける。右を当てた若松は、ダブルレッグを切って、右エルボーを打ち込む。マススピースが飛び出しそうになったマクラーレンのダブルレッグを切り、エルボーを突き上げた若松。マクラーレンは削られ始めたか。

相手の土俵で戦いながら息が切れない若松は、十分に逆転できる状態で最終回へ。左アッパーを見せてからの右を入れた若松は、ダブルレッグでケージに押し込まれる。若松はエルボーを落とし、頭を抑えて離れることに成功する。ここから右ロー、間合を図る若松がローを続け、右を振るう。スイッチした若松は、シングルを取られてもエルボーを連打しマクラーレンが足をリリースする。続くシングルを切り、がぶってヒザを放った若松だが、ここはマクラーレンがケージに押し込む。

残り2分を切り、ウィザーの若松はハイクロッチにエルボー、ほとんどネックロック気味に頭を押しテイクダウンを防ぐ。ついに体を回して離れた若松は、ダブルレッグを切ってがぶるるとヒザを頭に入れる。さらにバックに回り、パンチを打っていった若松は最後のスタンド戦でパンチを振るいに来たマクラーレンを迎え撃ち、タイムアップに。

最後のがぶってからのヒザは、若松が気持ちと体力でマクラーレンを上回った証だ。コール前から若松を指さすマクラーレンは、判定負けに「心が折れた。何て言えば良いのか……とにかくハートブレイクだ」と話した。

一方、若松は「寝技が成長したかと、練習でやってきたので。勝負できるかな、今後の自信になります」と厳しい表情で話した。


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ONE ONE TNT03 ONE118 Report オク・レユン ブログ マラット・ガフロフ

【ONE TNT03】初回のバックグラブを耐えきったオク・レユン、マラット・ガフロフに判定勝ち

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
オク・レユン(韓国)
Def.3-0
マラット・ガフロフ(ロシア)

それほど膨らんでいないガフロフ、身長で上回るオク・レユンが右カーフを蹴っていく。ケージまで下がったガフロフは、3発のカーフが既に効いているか。ダブルレッグでドライブし、ケージにオク・レユンを押し込んだガフロフ。ウィザーのオク・レユンを前方に崩し、パンチからバックに回る。背中を取ったガフロフはスタンドで両足をフックしてパンチを打ちつける。後頭部パンチに一度注意が入り、鉄槌、ワキの下からのアッパーと入れるガフロフに、もう1度注意が与えられる。

ガフロフは絞めに切り替え、アゴの上からネックロック気味にRNCを狙う。オク・レユンが手首を掴んで耐えるが、ガフロフはパームトゥパームで絞め、四の字フックを続ける。オク・レユンが後方へエルボーを入れて我慢の時間も、弱冠の余裕は感じられるか。オク・レユンはグラウンドへ行かないことで、ガフロフのバックグラブを耐えきった。

2R、ワンツーからパンチをまとめたオク・レユンは、ガフロフのダブルレッグにヒザを顔面に打ちつける。それでもケージに押し込んだガフロフはウィザーのオク・レユンに対し、ヒザも急所に入る。試合は続行され、オク・レユンがダブルレッグを切りつつエルボーを頭部に落としていく。執拗にダブルレッグを続けるガフロフに、頭を股間の下に置き体を捩じることで耐えきり、バックを伺う。

前方に落とされたオク・レユンは、三角絞めへ。オモプラッタに移行しつつパンチを入れたオク・レユンだが、クローズドガードに落ち着く。再度、三角を仕掛けたオク・レユン、ガフロフは腕を送られないように対処するが、下からのパンチを嫌がる。鉄槌を落としたガフロフが、クローズドガードの中に収まりラウンド終了を迎えた。

最終回、オク・レユンが右カーフロー、続いてワンツーへ。打撃戦に応じることができないガフロフは、足を効かされガスアウトが顕著だ。ダブルレッグを切ったオク・レユンがパンチを纏め、左フックをクリーンヒットさせる。さらに左ボディフック、右ストレートを決めたオク・レユンがカーフを2発蹴る。動きが止まったガフロフにワンツーを打ち込んだオク・レユンは、ダブルレッグからバックも許さずケージを背負っても倒れない。

残り2分、頭を下げられヒザをついたガフロフの激しい息遣いが聞こえてくる。一度は尻もちをつかされたオク・レユンだが、すぐに立ち上がる。ボディロックからバックに回ったガフロフは見事なコントロールで、前方に落とされることなく両足をフックへ。

維持できないとみたオク・レユンが着地すると、逆にオク・レユンがバックに回る。アームロック狙いで下になったガフロフから、上を取り背中にオク・レユンがついたところで時間となった。

結果、オク・レユンが3-0で勝利。勝者コールに叫び声を挙げたオク・レユンは、ガフロフに握手を求めて感謝の意を表した。


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ONE ONE TNT03 ONE118 Report ブログ ミャオ・リータオ 澤田龍人

【ONE TNT03】澤田龍人、勝負所で下に。ミャオ・リータオはスクランブル発進とは思えないコンディション

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
ミャオ・リータオ(中国)
Def.3-0
澤田龍人(日本)

ジャブを伸ばす澤田に対し、ミャオはフックを振るう。澤田のダブルレッグに対し、右腕を差して投げを狙ったミャオ。澤田はダブルレッグからリフトアップ。着地したミャオにシングル、再度ダブルに移行してテイクダウンを奪う。倒されてもすぐに立つミャオに対して、澤田はシングルを続ける。尻もちまでいくが、背中をつけることがないミャオ、澤田は残り2分で組みながら下になってしまう。

スイープ狙いから腕十字も、立ち上がって力で腕を振り抜くミャオは担いでサイドへ。澤田もスクランブルに持ち込み、ダブルレッグからバックを制す。ワンフックで背中に取った澤田がグラウンドに持ち込む。ミャオの動きにトップ狙いに切り替えた澤田だったが、ここでミャオが胸を合わせてラウンドと終了となった。

2R、フックから右を伸ばす澤田が、ジャブ&ワンツー。続くダブルを切られ、澤田は離れるのでなくガードを選択する。バタフライガードからフックガード、下でエルボーを使う澤田だが、ミャオはパスのプレッシャーからバックへ。ワンフックのミャオが、亀の澤田に鉄槌を落とす。

澤田は前方に落とし、スクランブルではがぶってヒザを突き刺す。ワンツーの打ち合いで一歩も引かない澤田に対し、間合を取り直したミャオの圧力が高くなる。残り90秒、右に左を合わされた澤田がジャブを当て返す。直後に右を被弾し真っすぐ下がった澤田のフックが大きくなる。待ちの姿勢で、力強いパンチを伸ばすミャオが左リードフックを当てる。澤田はフックにシングルを仕掛けるも、組まされたテイクダウンとなっていた。

最終回、澤田のテイクダウン狙いをスプロールしたミャオ、ケージに詰められてもシングルレッグを許さない。ダブルに切り替え、シングルでミャオを浮かした澤田だが、スクランブルから間合を取り直されてしまう。澤田は左ジャブを伸ばし、ダブルレッグは切られる。ミャオは右フックをヒット、下がってから組みつき──結果、澤田は引き込む。

ここで下になったのは印象点として、致命傷か。5日前の試合合意、テイクダウン狙いで削れてしまったように見える澤田は、最後の2分で動けない。セコンドのシアー・バハドゥルサダの「リュート、アンダーフックだ」という叫び声も届かず、背中を見せた澤田。懸命に右足を取りに行くが、力でグラウンドに持っていかれる。それでも足が掛かっておらず、澤田は上をとりにかかったところで時間に。クリアポジションでなく──異様に元気なミャオとは対照的に、澤田は完全に体力を消耗していた。

結果、澤田は0-3で無常にもミャオにリベンジを許してしまった。「何発が良いパンチを貰ってしまってスローダウンしてしまいました。彼は前回の試合から凄く強くなっていて、僕も一から練習してやり返したいと思います」と澤田は落胆した表情で話した。

対して勝者は「シンジャン・ファイトクラブの皆に感謝している。しっかりと準備できた。連敗していて、この試合に賭けていた」と語った。


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Interview ONE ONE TNT03 ONE118 ブログ リース・マクラーレン 若松佑弥

【ONT TNT03】若松佑弥戦へ、リース・マクラーレン「ワカマツは僕の仕掛けを分かっていないことが多い」

【写真】とにかく陽気で勝ち気だったリース・マクラーレン(C)TSP

本日22日(木・現地時間)に午前9時半から中継が始まるONE118:ONE TNT03。同中継内で若松佑弥✖リース・マクラーレン戦が放送される。

フライ級タイトル戦線、この勝者が限りなく王座挑戦に近づくことは間違いない大切な一戦の約1週前に──マクラーレンをインタビューした(取材は3月31日)。

コロナ禍において、豪州は厳格なプロトコルを用いるケースが多い。彼もまたあらゆる制限を受けてきたに違いない。その表れがボクシングの試合を行ったことでもあろう。

全ての言葉がポジティブで、自信に溢れているように感じられたマクラーレンだが、そのような心境になることで若松戦に向き合うことができたように感じられた。


──TNTのプライムタイム中継で若松佑弥選手と対戦します。

「凄くエキサイトしているよ」

──8日に試合をして、中継されるのは録画です。こういう状況はコロナ禍以前ではほぼ考えられなかったですし、ライブで中継してほしいという選手の意見も聞かれます。

「まぁビジネスがそういう方向にあるのだから、僕は不平をいう立場にはないよ。やるべきことは戦うこと。まぁ、試合が中継されるのだから、とやかく言うもんじゃない」

──10月のアレクシ・トイヴォネン戦では打撃の成長の跡を見せ、よりコンプリートファイターに近づいたように感じました。しかも、あの試合のあとにボクシングの試合に出ているのですね。

「そうなんだ。本来はもっと前に予定されていたけど、ONEで試合が決まったから、MMAを優先した。ボクシングを戦うことで、パンチを成長させたかったんだ。試合に出られる機会が巡ってきたから、経験を積むために戦ったよ」

──ボクシングを経験したことで、MMAファイターとしてコンプリートファイターに近づけたと思いますか。

「そりゃあ、そうさ。キックができれば、もっとだよ。立ち技だけの試合を経験したことで、自信にはなったよ。柔術は何百回と戦ってきたけど、ボクシングは1度も試合をしたことがなかったからね」

──では対戦相手の若松選手の印象を教えてください。

「強い相手だ。特に右のパンチが強いね。凄く良いボクシングができる。ただ、僕はワカマツが何をしてくるのか分かっているけど、彼の方は僕が何を仕掛けることができるのか、分かっていないことが多いはずだ」

──若松選手がDJと戦った時の組み技の能力をどのように思っていますか。

「倒されても立ち上がっていたね。あれが可能になったのは、体のサイズが違うからだよ。DJより大きいから、アレができた。DJは小さいからね。ただし、僕はDJのように小さくはない。あんな風には戦えないよ」

──グラップリングには絶対の自信がありますか。

「ワカマツと比較すると、どう考えてもレスリング能力で僕の方が上だよ。日本人選手はケージレスリングにハンデを持っている。彼らはリングで戦ってきたから。ケージでは中央でレスリングなんてほとんどないからね」

──ただし、グラップリングがそれほど評価されないのもONEのジャッジの傾向にあります。

「正直なことをいえば、あの裁定基準は好きになれないよ。ストライカーの方がグラップラーより有利だというのは感じている。ただし、ファイターとしてフィニッシュすれば良いだけのこと。フィニッシュに向けて戦えば、自ずとグラップラーだって判定勝ちできる」

──そして若松選手はフライ級のベスト・ストライカーの1人です。

「この試合のためにハードにトレーニングしてきた。その成果を見せる。より力強くなり、より速くなった。そこを見てほしい」

──この試合、タイトル挑戦を考えても非常に対戦な1戦になります。

「トップ4の相手にインパクトを残す勝ち方が出来れば、次はタイトルショットだろう。フライ級のトップコンテンダーは団子状態だけど、僕が抜け出すよ。

だからワカマツに怪我無く、ベストの体調で僕に向き合ってほしい」

──豪州も州によってコロナ対策がさまざまですが、この試合に向けてトレーニングに制限はなかったですか。

「幸運にもゴールドコーストやブリスベンは、このところはロックダウンがなかった。練習も人数制限はあるけど、続けることができたからね。何より、飛行機に乗ってシンガポールへ来ることができ、飛行機でブリスベンに戻ることができる。今の世の中、それだけで十分だよ」

■視聴方法(予定)
4月22日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT03対戦カード

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
トロイ・ウォーセン(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
リース・マクラーレン(豪州)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
ウェイン・パー(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
マラット・ガフロフ(ロシア)
オク・レユン(韓国)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
ミャオ・リータオ(中国)

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Interview ONE ONE TNT03 ONE118 ブログ ミャオ・リータオ 澤田龍人

【ONE TNT03】5日前、1度勝った相手との試合を受けた澤田龍人「フィニッシュして次の試合でランカーと」

【写真】これが澤田龍人が下した判断。あとは、もう勝つだけ──だ(C)ONE

22日(木・現地時間)に中継されるONE118:ONE TNT03で、澤田龍人✖ミャオ・リータオ戦が放送される。

昨年10月8日に勝った相手と、試合の6日前になって戦うことが決まったドラゴンボーイ。コロナ禍はコロナ禍以前と状況が違う。負けるとシャレにならないマッチアップだが、それもコロナ禍のMMA、コロナの時代のONEチャンピオンシップだ。

一見、勝っても得の無いファイトを受けることで、澤田龍人は発言力を高めようとしている。


──ミャオ・リータオ……確か昨年10月に判定勝ちを収めている相手との試合です。

「そうですね。ホントに急に決まった形です。試合があるかもという風に話が来たのが、先週の金曜日でした」

──明日が試合で、今日が水曜日(7日)。本当に試合まで1週間前の時点が「あるかもしれない」という状況だったと。

「相手が決まっていなくて、もしかしたらリト・アディワンになるかもという話でした」

──それで返答はイエスだったわけですか。

「正直、厳しいなとは思いましたけど『やる』と返事しました」

──う~ん、いやぁMMAファイターは凄いなと思うのみです。

「コーチのシアーも『やれる。今なら勝てる』という風にいってくれましたし……でも土曜日になってアディワンがシンガポールに来られないということで、ミャオ・リータオに対戦相手が決まりました」

──逆に迷うことはなかったですか。

「相手もショートノーティスですし。同じ条件ですからね。でも、こういうことってあると思っていたんです。試合ができない選手が出てカードがかなり変わっているというのは知っていましたし、僕はシンガポールに居るから話が来るかもなとは思っていました。

実際、上久保選手なんて今日、対戦相手が代わっていましたし(苦笑)。それでもカタランのお兄ちゃんの方とかとできないかなとか考えてはいました」

──現状として、フィリピンはないという風に感じます。それにしてもリータオは良いですよ。前回、澤田選手に負けてリベンジ戦の機会を得たわけですから。対して澤田選手は1度勝っているという部分で戦う必要があるのかと……。

「本当だったらランキングに入っている選手とかとしたかったです」

──体重もキャッチウェイトでなく、普通にストロー級なのですね。

「話がきてから、直ぐに落とし始めました。1週間で4キロほど、水を飲みながら。ハイドレーションは気になりましたけど、2度目のトライでパスしました」

──あのう、これはもう正直に言うと番頭さんから丁稚に『お使い行ってこい』と言われて、『行きません!!』なんて言えないというような感じではないのですか。

「アハハハ。でも、ここで受けたことで勝ってからランカーと戦いたいと言える材料にしようと思っています」

──いや、アッパレです。そこが聞きたくて、いじわるな質問をして申し訳なかったです。自分はもう常時でなく、コロナ禍のMMAファイターは、どんどんチャンスを掴みに行くべきだと思っています。全てチャンスだと思って。

「ハイ。僕もコロナだから試合をするというのはあります。ホント、全ては強くなるためだと思います。1週間のオファーだから、リータオとも戦う感じで。これが1カ月、2カ月時間があれば違う相手と戦いたいと言っていたかと思います。ランカーと戦いたいと。

それに10月にリータオと試合をした時はMMAもグラップリングも練習ができていなかったので、明日は前回より極めに行ける試合になるかと思います。コーチからも下にならないようにと言われていますし、今回は上を取って試合をコントロールしたいですね。

ファイトキャンプはしていないですが、アレックス・シウバやデェダムロン・ソーアミアイシルチョークと週に2度はスパーリングをし、規制なく練習をしてきていたので」

──もう、そうやって想えるということは既に澤田龍人は強くなっていると感じます。

「ありがとうございます。前回、極めきれないで下になってしまう機会が多かったので、明日は絶対にフィニッシュして次の試合でランカーと戦えるようにしたいです」

──個人的にフィッシュは結果論。それよりも、下にならないこと。そこに注目させてもらいます。そして──澤田千優選手、修斗で5月16日のプロデビューが決まりました。

「アハハハハ。ホントに……。お兄ちゃんのメッセージは届かなかったです。ただ、もうやると決めたのだから頑張ってほしいです。しっかりと勝って──修斗でもJEWELSでも勝ち続けてほしいです」

■視聴方法(予定)
4月22日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE TNE03対戦カード

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
トロイ・ウォーセン(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
リース・マクラーレン(豪州)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
ウェイン・パー(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
マラット・ガフロフ(ロシア)
オク・レユン(韓国)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
ミャオ・リータオ(中国)

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Interview ONE ONE TNT03 ONE118 ブログ リース・マクラーレン 若松佑弥

【ONE TNT03】リース・マクラーレンと対戦、若松佑弥─02─「こんな前座みたいな試合で負けられない」

【写真】20代半ば、恐るべき眼の濁りのなさ(C)MMAPLANET

22日(木・現地時間)に中継されるONE118:ONE TNT03で、リース・マクラーレン戦が放送される若松佑弥インタビュー後編。

インタビューも、練習環境も、そして人生もある意味開きなかった若松は全てにおいて自分流を貫く覚悟ができている。

<若松佑弥インタビューPart.01はコチラから>


──現状を受け入れて、ここで強くなると。

「だって武蔵とか、何もないところで自分で考えて、あれだけ強くなったわけだし。もちろん、米国に行って設備を見たり、色々な選手を見ることは良いことだと思います。けど、自分は自分なりの強さがある……人生観ですか、日本人としての人生観を日本にいながら……わけわからなくなってきました(苦笑)」

──アハハハハ。念のためですが、武蔵は宮本武蔵ですよね? 長男の武蔵君ではなくて。

「宮本武蔵です(笑)」

──宮本武蔵は海外と比較しようがない時代の人だとは思いますが、とにかく自分のやるべきことをやり切るということなのですね。

「そうです。取材とかも全てこなしていって、試合に向かって生きてピークを迎えたいです」

──舌も滑らかに、自分の考えを話せるようになっていますね。

「開花したというか(笑)」

──開花、好きですね(笑)。

「何か分かってきたというか、喋ることができるようになってきました。上手く話そうと思ったら、言葉が止まってしまうので、もういいやって思って」

──その考え方は、強くなる方向性と一致していますね。

「ハイ。同じです。自分が生きてきた学力とか、そこも上手く見せようとはせずに、分かってもらうために発信していければ良いかなって」

──言葉の選択が違っているのは、もうしょうがないかと思うので、話す内容に芯が通っていますね。

「それだけしか考えていないので」

──ところでこれまでは金曜の夜の試合が多かったですが、今回は木曜日の昼過ぎから夕方に掛けて試合が組まれそうです。

「午後からだろうっていう気持ちでいますが、正確な時間はまだ知らないです。現地について、何試合目か聞いて午前中か午後かは、相手も一緒なので。そこに向けてコンディションを作るのも、勝負のうちです。

前の時にあれだけ急がされたので、ああいう経験を先にできた良かったです。あの時が順調で、今回がそうでないよりも良いと思います」

──また同じようなことがあっても大丈夫だと。

「大丈夫ではないですけど(笑)。でも、あの右手のグローブが前回みたいに痺れて感覚がないようにならなければ大丈夫です(苦笑)」

──十分覚悟も決まっているし、本当にあとは戦うだけですね。4連勝が掛った試合ですが、そこを意識することはありますか。

「連勝を続けたいと思っているので。ただ、前に勝っているとか関係なく、いつも連敗しているぐらいの気持ちで……『負けたらどうしよう』ってなるのですが、今回はそこはあんまり気にしていないです」

──練習仲間の和田選手が微妙な判定ですが敗れた相手です。そこが気になることは?

「そこに関しては、和田選手が越えられなかった壁を越えを越えることで日本人選手の株も上がるだろうし、越えていきたいです。体格面では外国人の方が強いかもしれないですけど、メンタル面では舐めんなよっていうのはあります。

なんで、負けられないです。タイトルマッチでも負けられないですけど、こんな前座みたいな試合ではなおさら負けられないです。結局、試合なんで当日にならないと相手が何をやってくるのか分からないですし。単純に全てを対処すれば良くて。それを自分はこれまでもやってきたので」

■視聴方法(予定)
4月22日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE TNT03対戦カード

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
トロイ・ウォーセン(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
リース・マクラーレン(豪州)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
ウェイン・パー(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
マラット・ガフロフ(ロシア)
オク・レユン(韓国)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
ミャオ・リータオ(中国)

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Interview ONE ONE TNT03 ONE118 オク・レユン ブログ マラット・ガフロフ

【ONE TNT03】ガフロフ戦前のオク・レユン「77キロでどれだけ戦えるのか。ガフロフ戦の不安はそこだけ」

【写真】ガフロフ戦に勝っていたら、エディ・アルバレス戦という展開が待ち受けることになるとは。アルバレスが2019年のフォラヤン戦のような状態なら、オク・レユンに勝つチャンスはいくらもである。なので時系列がおかしいが、マラット戦は本当にキャリアを左右する試合になっていた……(C)MMAPLANET

22日(木・現地時間)に中継されるONE118:ONE TNT03で、マラット・ガフロフとの一戦が放送されるオク・レユン。

元HEATライト級チャンピオンは、日本でも知る人ぞ知る実力者だ。コロナ後はDouble GFCでブレンゾリグ・バットムンク戦、そしてキ・ウォンビン戦で勝利しライト級のベルトを巻いた。

クォン・アソルが長い間、半リタイア状態のK-MMA界において、キ・ウォンビンを破ったオク・レユンはUAEWをセンタしたキム・ギョンピョと並び、韓国最強のライト級ファイターであることは間違いない。

この試合の勝者がエディ・アルバレスと戦う──そんな味付けが試合後になされたオク・レユンのONE初陣前の心境をお届けしたい。


──レユン選手がONEで戦うようになったこと、凄く興奮しています。

「ありがとうございます。最高のデビュー戦にしたいと思います」

──パンデミック後、Double GFCで2度戦いキ・ウォンビン選手を破りライト級王者になりました。今や韓国最強のライト級の1人といえます。ここでONEと契約したのは?

「コロナが広まり、外国人選手が韓国にやってきて、試合をすることはできなくなりました。キ・ウォンビンを破りチャンピオンになったことで、韓国で戦うべき相手はいなくなったと思います。もう、自分の相手は韓国人選手にはいないです。

それでも、より強くなるために外国人選手と戦っていかなければならないです。それが今の韓国では不可能です。来韓しても隔離措置が必要で、この状況では外国人選手は韓国では戦えないです。だから海外のより環境が整った場所で戦いたいと思いました。

今年の1月にONEから連絡がきたことは、タイミングとしてパーフェクトでした」

──チームMADの仲間もONEで戦っています。

「ペ・ミョンホ選手がONEで試合をしていますね。ぺ選手はウェルター級からライト級に落とすので、同じ階級で切磋琢磨することになります」

──レユン選手も170ポンドのライト級にアジャストする必要があります。

「この計量システムは素晴らしいです。自分は韓国で減量のし過ぎでリスクが高すぎるという状況を見てきました。だから、この体重とハイドレーションを用いることは本当に賛成しています。でも経験のないことですから、不安を感じているのは確かです。

77キロのリミットで、自分がどのように動けるのかも分かりません。これまでより若干重いですし、また計量前の体重の調整方法もまだ分かっていないです。

だからこそ、全てが完璧にいうことはないという腹積もりでいます。今回の経験で次からもっと上手く調整していけると思っています。相手も同じ条件で計量を行うわけですし、結果的にとして公平です。しっかりと今後のためになるようにしたいですね」

──2012年から韓国人選手と日本人選手の試合は、韓国勢が優位で韓国のMMAの実力は日本を凌駕しアジアで1番だと思ってきました。しかし、ONEではなかなか結果が残せていないという事実が存在します。

「MMAに絶対はありません。ハードな練習をして、勝率を上げる努力をするだけです。韓国人選手が日本人選手を上回ったのかと言うと、韓国はMMAを戦う層が日本にように広くないので、精鋭が日本人選手と戦ってきたということはあるかと思います。

そしてONEに関していえば日本人選手の方が結果を残せています。でも韓国からも、もっと良い選手がONEで戦うようになり戦績は良くなっていくと信じています」

──ONEデビュー戦で元世界フェザー級王者と戦います。レユン選手のキャリアを考えても、本当に大切な試合かと思います。

「マラット・ガフロフはMMAにおいても、多くの場合グラップリングで戦ってきています。そういう点でいえば、自分は日本で多くのグラップラーとケージで戦うことができました。石川英司選手との試合や、岸本泰昭選手と戦ったことでガフロフと戦う下地ができていると思っています。

自分自身、グラップラーと戦った時の勝率は高いですし、自信は十分にあります。ただ、話が戻ってしまいますが77キロでどれだけ戦えるのかには不安を残っています。そこだけです、マラット・ガフロフと戦ううえで不安な点は。70キロの時と同じように動けるなら、ガフロフを倒す絶対の自信を持っています」

──逞しい言葉です。と同時にONEのフェザー級で戦うことは考慮しなかったですか。

「ハイドレーションがあるので70キロでは戦えないかと思います。今回、試合まで準備期間がなかったので実行できなかったのですが、この試合が終わるともっと食べて体を大きくします。もっと筋肉を増やし、体重も増やして77キロに合った体創りをしようと思います」

──なるほど。それだけに今回の試合は大切です。万全でないからと、パフォーマンスで劣るわけにはいかないですね。

「だからこそ、チャンスだと捉えています。長い間の努力の成果をこの試合で見せ尽くします。ゾーンに入ります。この試合が終われば、世界が自分を知ることになるはずです。世界を舞台に戦える力があることを示せるよう、ベストを尽くします」

──ではHEAT時代からレユン選手のことを注目していた日本のファンに一言お願いします。

「日本のファンの皆さん、応援ありがとうございます。自分自身、理由は分からないのですが、日本ではいつも調子よく戦えました。そして良い経験が詰め、良い思い出ばかりです。

コロナが収まれば、日本へ行って数週間か1カ月ぐらい滞在し、日本の選手たちと練習をしようと計画しています。日本のMMAの練習の仕方と栄養摂取について学んでみたいので、真剣に考えています。そのためにも、マラット・ガフロフとの試合でしっかりと勝ちたいと思っています。そして、日本へ行く計画を実行します」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
4月22日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT03対戦カード

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
トロイ・ウォーセン(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
リース・マクラーレン(豪州)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
ウェイン・パー(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
マラット・ガフロフ(ロシア)
オク・レユン(韓国)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
ミャオ・リータオ(中国)

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