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【DEEP JEWELS41】J-女子MMA界の未来、須田萌里と万智がK-女子MMAファイターと対戦

【写真】この揃い踏みは〇〇過ぎる──とか、〇〇美女とか、そういう枕詞は必要ない。 (C)MATSUNAO KOKUBO&MMAPLANET

10日(月)、DEEPより5月28日(日)に東京都港区のニューピアホールでDEEP JEWELS41の開催とカードの発表が行われている。

そして3回戦では49キロ契約マッチ=須田萌里✖パク・ジョンウン、ストロー級では万智✖キム・ユジョンがマッチアップされた。


若い力の台頭が目立つJEWELSで、象徴的な活躍をしている2選手が韓国勢を迎え撃つことが決まった。

2004年7月生まれの須田は、なんとチビウルフことパク・ジョンウン──ハム・ソヒに次ぐK-MMA界アトム級の強豪と対戦する。

2015年5月、18歳の時に藤野恵実を相手にプロデビューを果たしたキム・ジョンウンはキャリアで優る日本勢との対戦、層の薄さが影響して早々に女王=ハム・ソヒへの挑戦を実現させた。その結果、戦績的にはザッツK-MMAというべき8勝7敗1分で決して綺麗でレコードではない。

それでもレスリングを消化する以前とはいえ、パク・シウに判定勝ちし、他の選手が育って来るのを待つように組まれた日韓での過去5戦は4勝1敗と大きく勝ち越している。

シン・ユリには思わぬスプリット判定負けで、Road FCアトム級王座を獲得することはできなかったが、韓国国内最強の選手であることは間違いない。

今年で19歳になる須田も、この年齢にしては8勝4敗という試合数をこなし、また大島沙緒里や本野美樹という国内トップと既に拳を交えている。打撃の成長もハッキリ認められ、寝技も技術的には申し分ない。

特に組みではパク・ジョンウンを十分に仕留める力を持っているであろう須田だが、やはり気になるのはフィジカルか。最近の日本の女子選手の急成長の裏には格闘技だけでなく他競技の経験が生き、体ができているという背景がある。

パク・ジョンウンはフレームだけでなく、体の力が須田を上回っているとみて良い。その違いが打撃の質、回転力の差に繋がり、組みでも須田の技術を跳ね返す可能性がある。それゆえにパク・ジョンウンと伍することができ、一発勝負の関節技でなく攻防のなかで、ポジションをとってから極めることができれば、須田は早くも日本のトップに限りなく近づいていることを示すことができる。そんな一戦となる。

対してストロー級3回戦でキム・ユジョンとのマッチアップに臨む万智は、國學院大栃木高時代にケガとコロナに泣かされた柔道家人生に見切りをつけ、MMAに転じた。今回はプロ3戦目=19歳と358日で初の国際戦を戦う。

昨年11月のプロ初戦でARAMIから判定勝ち、今年2月の2戦目でHIMEをRNCで下した万智は柔道ベースで、体ができているスーパールーキーだ。

HIMEとARAMIを下したことで、アトム級と違い層が薄いストロー級では──同じ2022年デビュー組、キャリア2戦目で長野美香を破った松田亜莉紗と並び、遥かなる頂=伊澤星花の背中を遠くに眺めるという位置に既に立っている感もある。

それゆえDEEPも国際戦を万智に用意した。対戦相手となる、MMA版20世紀のキミ=キム・ユジョンはモディファイドMMAのARCとRoad FCで3勝1敗という戦績を残しており、うち2試合はRNCで一本勝ちを収めている。

サウスポーの構えから果敢に打撃を打ち込み、クリンチ&テイクダウンも力強いパク・ユジョン。彼女を相手にしてなお、万智がマット運動をしているように躍動感あふれる動きで、運動量の面で上回り続けて勝利をするようだと……今後は日本最高峰の舞台で欧米系の対戦相手を用意してもらうしか、万智が日本で強くなる道はなくなってしまうかもしれない。

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【Road to UFC2023】鶴屋怜出場のフライ級。韓国のイ・ジョンヒョン。ワンマッチ出場選手も見逃せない

【写真】強気な発言も魅力的なイ・ジョンヒョンが、オクタゴンでどのようなパフォーマンスを見せることがデキるか (C)ROAD FC

11日(火・現地時間)、UFCよりRoad to UFC2023の全陣容が発表された。

5月27日(土・同)&28日(日・同)の両日には中国は上海のUFC PIにおいてワンマッチ&1階級ごと4試合✖4大会というフォーマットで実施されるRoad to UFC2023の1回戦を実施する。

ここでは鶴屋怜が出場するフライ級から、鶴屋の対戦相手と注目選手を紹介したい。


鶴屋の対戦相手ロナル・シアハーンはインドネシアのONE PRIDE MMAでキャリアを積んできた7勝0敗のファイター。フィジカルが強く、馬力に任せたスクランブルやブジッジ返し、そしてクリンチでのヒザを得意とする。レスリング力では圧倒的に鶴屋だが、初の国際戦ということもあり、その力任せのファイトに如何に対応するかが重要になってくるだろう。

この他、フィリピン系米国人選手のマーク・クリマコは、AKA所属でフィジカル、スピードを兼ね備えている──が、LFAでは堀内佑馬に敗れている。そのクリマコの対戦相手イ・ジョンヒョンは、より注目したい。

コロナ禍のK-MMAが生んだ超新星は3分3Rで寝技は30秒のARCからRoad FCにステップアップし山本聖悟、秋葉太樹を下している。レスリング力は未知数だが、そのKOパワーは絶対的に侮れない。

同じ韓国からは前回大会の準優勝、コリアンゾンビの愛弟子チェ・スングクが連続出場を果たす。この実績こそ、他の選手が目標設定としてくるだけに、昨年以上に厳しい戦いが待ち受けているか。

(C)ONE

未知のインド勢とインドネシア勢、そして中国勢がどのような力を持っているかは本当に分からない。

そのなかでワンマッチ出場の昨年ベスト4のトップノイ・キウラム、Gladiatorで恐るべきKO劇を見せたナムジャルガル・トゥメンデムベレエル、ONE FFでポテンシャルの高さを見せたピーター・ダナソー、BRAVE CF韓国大会で勝利しているシンガポールのシャン・シンカイらはトーナメント出場選手以上の能力を秘めている可能性もある。それだけに、補欠戦の意味合いもあるワンマッチに注目したい。

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【Gladiator021】ゆうと✖キム・ウィジョンの日韓戦。アマMMAに平本蓮の弟、平本丈が出場!!

【写真】1年11カ月ぶりの実戦、19歳になった平本丈がどのようなMMAを見せるのか (C)MMAPLANET

26(日)、豊中市の176BOXで開催されるGladiator021の追加カードとして、新たなる国際戦とアマMMA2試合等が発表され、MMAマッチ全15試合が出揃った。

GLADIATORフライ級選手権試合、NavE✖ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル、バンタム級3回戦=神田T-800✖テムーレン・アルギルマーの日本✖モンゴル戦、そして55キロ契約=中務修良✖エイドリアン・バトト・ジェマーの日本✖フィリピン戦に続き日韓対決、ゆうと✖キム・ウィジョンのバンタム級3回戦が行われることが明らかとなった。


リリースによると、昨年10月にWARDOGバンタム級王座を獲得したゆうとは、4度目のGLADIATOR参戦に当たり「強い相手と組んで欲しい」と主催者側が交渉した日本人選手との対戦を2度に渡り固辞したという。Gladiatorの櫻井雄一郎代表はその意気に応えるために韓国からキム・ウィジョンを招聘する運びとなった。

キム・ウィジョンは柔道ベースで、中国のICKFフェザー級チャンピオンでもある。MMA戦績は4勝3敗だが、黒星を喫した相手は現Doubule GFC暫定フェザー級パク・チャンス、ヒョンデやサムスンの工場がありロシア、中央アジアからの出稼ぎ外国人チームに所属するカザフスタン人のセルゲイ・イム選手など自力のある選手だ。いわばK-MMA的な綺麗なレコードでない実力者──キム・ウィジョンはそのようなファイターで、ゆうとは厳しいが戦いが予想される。

また今大会ではアマMMA戦2試合が組まれ、平本蓮の実弟・平本丈選手と剛毅會空手の練習パートナーである佐藤フミヤが、関西アマMMAシーンから出場となる飴山聖也、北原蓮と戦うことも明らかなとなっている。

2021年4月の格闘DREAMERSの最終選考試合で鈴木崇矢と対戦して敗れた平本丈が、1年11カ月の沈黙を破りアマMMA戦績2勝1敗の飴山と再スタートの一歩を踏み出す。19歳にしてキック歴14年の丈は、海外MMA通の兄・蓮の知恵袋、情報源といっても過言でないほど世界のMMAファイターに精通しており、その場に向かうため仕切り直しの戦いに挑むこととなった。

一方、平本兄弟の稽古仲間である佐藤はキックボクシング3年で2戦2勝0敗のレコードを持ち、今回がMMA初陣となる。

CAVEで練習をしていた時期もあるという佐藤は現在、丈とともに剛毅會空手で平本と稽古を積んでおり、キックからMMAに対応した打撃を習得中。その打撃力に関してはプロ級という評判だけに、実戦でどれだけのパフォーマンスを見せることができるか注目だ。

今回の発表でMMAのラインナップは出揃ったGLADIATOR021、今──来ているグラップリング、プログレス提供試合の発表も待たれるところだ。

■ Gladiator020対戦カード

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎

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Gladiator Gladiator021 K-MMA MMA MMAPLANET NavE o YouTube チェ・ドンフン ブラジリアン柔術 長谷川賢

【Gladiator021】K-MMA王者が負傷欠場。NavEへの挑戦者はMGL-1FC王者&騎馬任侠ニャムジャルガルに

【写真】いやあ、只者じゃない雰囲気しかないニャムジャルガルだ(C)MMAPLANET

1日(水)、Gladiatorより3月26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR021で組まれる予定だったGladiatorフライ級選手権試合=NavE×チェ・ドンフンが後者の負傷により、チャレンジャーがモンゴルのニャムジャルガル・トゥメンデムベレルに変更されることが発表された。

Double GFCフライ級王者のチェ・トンドンは発表直後にトレーニング中に以前より痛めていた箇所の痛みが酷くなり、立っていることもままならなくなったことで病院へ。結果、右足小指の中足骨骨折、全治6週間診察を受けた。

中足骨骨折は疲労骨折の一種であることが多く、スポーツ選手にはよく見られる症状だ。MMAPLANETが現地関係者に確認を取ると、骨折箇所が一カ所でなく骨癒合がなされていない状況で、体重負荷時にさらに骨折箇所が広がる恐れがある状況だという。


なんとも残念なK-MMA現役チャンピオンの欠場だが、その代役がモンゴルのMGL-1FCフライ級王者ニャムジャルガルに決まったことは非常に興味深い。

同選手は1月にグラジのタレントリレーションズ代表の長谷川賢がモンゴル視察を行った際に、いの一番に招聘リストに名前を書き記した選手だという。本来は今大会で他の選手と戦う予定で交渉が進められていたが、チェ・ドンフンの欠場でまぐって来た挑戦のチャンスを二つ返事でOKしたとのこと。

出身地のボヤンホンゴル県バヤンボラグ村ではモンゴル相撲のナチン(隼。トーナメントで5回戦進出選手に与えられる)の称号を得ているニャムジャルガル。また今回のリリースによると、ニャムジャルガルは柔道ではアジアオープン3位、モンゴル学生選手権準優勝、柔術は青帯でコンバットサンボではモンゴル選手権で銅メダルを獲得しているとのこと。

そのニャムジャルガルはウランバートルのASMアソシエーション所属。同ジムはモンゴルMMA界では珍しくブラジリアン柔術黒帯のバヤルサイハン・バットバヤルが指導しており、柔術的な寝技を使いこなす選手が多い。

(C)MGL-1FC

MMAではアマ2戦2勝、プロ5戦全勝。

昨年11月19日にモンゴル内MMAチームトップの一つであるワンチーム・ファイティングセンターのエース=ナムスライ・バットバヤルを2RにRNCで下し、MGL-1FC フライ級王座を獲得。現在もベルトを巻くニャムジャルガルは、騎馬遊牧民フライ級最強の1人であること待ちがいない。

その面構え、そして虎、ミミズク、ドクロが入り交ざったタトゥーとモンゴル任侠臭が凄まじいニャムジャルガル。NavEと同じ柔道ベースだが、喧嘩の強さが気になるファイターが初来日を果たすこととなった。

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【UFN218】韓国MMAを知る。パク・ジュンヨンが語る韓流MMA=「自分の限界を引き上げること」

【写真】ハ・ドンジン監督、チョン・ダウンと。このちょっととぼけた感が良い (C)MMAPLANET

昨年末、大晦日に開催されたBlack Combatを取材するために渡韓し、複数のジムで選手、指導者、プロモーターに会いK-MMA界の今を探ってきた。

ここでは4日(土・現地時間)のUFN218:UFN on ESPN+76「Lewis vs Spivak」でデニス・チュルリンと戦うパク・ジュンヨンの目線で、K-MMAとUFCの関係を探りたい。UFCミドル級で5勝2敗の戦績を残す、彼にとってKTTの練習が全てだった。


──今回、韓国のMMAがどうなっているのか。選手目線からパク・ジュンヨンから語ってもらいたいと思います。まず、韓国の若い選手達はどこをゴールに戦っている場合が多いのでしょうか。

「UFCで戦うことを目標にしているんじゃないかと思います。そのためにも一番大切なのはいつでも戦えるよう気持ちを創っていることです。そうしていればUFCでも戦えるようになります」

──日本では一般層にはUFCはそれほど認知されていなくて、RIZINの知名度が高くUFCを目標としない選手も多いです。UFCファイターとしてパク・ジュンヨン選手はそのような日本の事情をどのように思いますか。

「日本がそうなっていることは、初めて知りました」

ハ・ドンジン監督 日本ではUFCのTV中継がなくて、地上波でやっているRIZINの方が有名なんだ。

「そうなのですね。韓国ではUFCが一番なので……。自分は国内とか関係なく、UFCです」

──ではパク・ジュンヨン選手も街中を歩いていると、周囲の人に注目されるような感じなのでしょうか。

「自分はあまり街とか歩かないんです(苦笑)。特にコロナになって、マスクもしていますし。ただ毎週、サッカーをやっているのですが、そこでは名前と顔は知られているようです(笑)。色々な人に声を掛けられます」

──改めてUFCで戦い続けていて、UFCの良さはどこだと思っていますか。

「もちろんUFCの環境は最高です。何よりUFCで戦っていると、試合のたびに自分が成長していることが感じられるんです。そこが一番良いところですね」

──アジア人選手がミドル級で勝ち越すというのは、凄いことですね。これまでのUFCでの活躍をどのように捉えていますか。

「岡見選手がいるじゃないですか」

──もちろん、岡見選手の功績は絶対です。と同時に、岡見選手がUFCにデビューした当時はここまえ層が厚くなかったです。

「……(苦笑)。いや……そんなことはないと思います」

──そのUFCでここまで結果を残す自信はありましたか。

「UFCで戦うようになってから、相手の動きが良く見れるようになったりして。自信はUFCで戦うようになってから持てるようになりました」

──ハ監督が近くにいて答えづらいかもしれないですが、KTTで練習していて米国に練習に行く必要性を感じたことはないしょうか。

ハ・ドンジン 俺は向うに行くから、正直に話せよ(笑)。

「自分は韓国流でやっていきたいです。結局、どれだけ優れた指導者がいようが、そこについていけるかどうかは自分次第で。自分は今のKTTでの練習で強くなれたのでハ監督とジョン監督の下で十分な練習ができています」

──韓国流とはスパルタと考えて良いですか。

「簡単にいえば最後までやりきる。そして、やり続けることです。韓国のやり方は自分を限界まで追い込んで、その限界点を引き上げることにあります。設備や世界中から選手が集まるということはないですが、ファイターとして監督と一緒にいるだけでなく、人間として一緒にいさせてもらっています。健康な精神、健康な体が一番大切です」

──2023年は2月から試合が組まれていますが、どのようにステップアップを図りたいと考えていていますか。

「まず、2月に勝つことです。UFCで一番長く戦うことができた韓国人選手になりたいと思っています」

──開催地がソウルからラスベガスに移り、残念ではないですか。

「いえ、ベガスの何も周囲の雑音がないところで戦う方が好きです。もうラスベガスで6度試合をしていて、今ではラスベガスのほう好きです」

■視聴方法(予定)
2月5日(日・日本時間)
正午~ABEMA格闘Ch(プレリミのみ)
正午~UFC FIGHT PASS

■ UFN218計量結果

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス: 265 ポンド(120.2キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
チョン・ダウン: 205ポンド(92.99キロ)
デヴィン・クラーク: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ: 253.5ポンド(114.98キロ)
ブラゴイ・イワノフ: 256.5ポンド(116.34キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・ドゥホ: 145.5ポンド(66.0キロ)
カイル・ネルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔: 170.5ポンド(77.34キロ)
アダム・ヒューギット: 170.5ポンド(77.34キロ)

<Road to UFCライト級決勝/5分3R>
ジェカ・サラギ: 155ポンド(70.31キロ)
アンシュル・ジュビリ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCフェザー級決勝/5分3R>
イー・チャア: 145.5ポンド(66.0キロ)
イ・ジョンヨン: 145ポンド(65.77キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
風間敏臣: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 124.5ポンド(56.47キロ)
チェ・スングク: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
キム・ジヨン: 125.5ポンド(56.92キロ)
マンディ・ブーム: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
デニス・チュルリン: 186ポンド(84.37キロ)

<フライ級/5分3R>
平良達郎: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヘスウ・サントス・アギラー: 125ポンド(56.7キロ)

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ABEMA Black Combat K-MMA KTT MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFN on ESPN+76 UFN218 アダム・ヒューギット アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア キム・ジヨン ジェカ・サラギ ジョン・チャンソン セルゲイ・スピヴァク チェ・スングク チェ・ドゥホ チョン・ダウン デリック・ルイス デヴィン・クラーク パク・ジュンヨン パク・ヒョンソン ブラゴイ・イワノフ マンディ・ブーム 中村倫也 佐藤天 平良達郎 木下憂朔 水垣偉弥 風間敏臣

【UFN218】韓国MMAを知る。UFC4勝1敗1分のLH戦士チョン・ダウン「他国から出稽古? 無理だと思います」

【写真】同じような背格好の練習仲間がいなくてもUFCで結果を残せているチョン・ダウン (C)MMAPLANET

昨年末、大晦日に開催されたBlack Combatを取材するために渡韓し、複数のジムで選手、指導者、プロモーターに会いK-MMA界の今を探ってきた。

そのなかに4日(土・現地時間)のUFN218:UFN on ESPN+76「Lewis vs Spivak」でデヴィン・クラークと戦うチョン・ダウンも含まれていた。UFCライトヘビー級戦線で4勝1敗1分けという戦績は、まさにMMA版漢江の奇跡。チョン・ダウンは自身がUFCで結果を残せているのは、所属するKTTでの練習にあると考えていた。


──かつて日本のHEATでライトヘビー級王者に君臨し、6連勝と強さを見せつけていたチョン・ダウン選手ですが、UFCにステップアップを果たした時、アジア人のライトヘビー級ファイターがオクタゴンでこれだけ活躍できるとは、本当に思っていなかったです。スミマセン。

「いえいえ……そんなことないです。まだまだです」

──日本人選手だとUFCで5連勝は水垣偉弥選手、そして岡見選手が4連勝。ダウン選手は引き分けを挟んで岡見選手と同じ結果をライトヘビー級で残しました。そしてジョン・チャンソン選手の3連勝を既に越えています。UFCと契約をした時に、ここまでやれるという自信はありましたか。

「実は連勝できるとは思っていなかったです。ただ1試合、1試合と勝とうと思ってやってきました。この連勝は運が良かったと思っています」

──謙虚ですね。ただUFCで勝利を重ねることで、自信がついたのではないですか。

「初めてUFCで戦った時は、もの凄く緊張しました。だけど2試合目、3試合目と経験を積んでいくと対戦相手も自分と同じ人間だと思えるようになり、自信はついてきました」

──前回、敗北を経験しましたが、そこから学んだことは何でしょうか。

「負けたことによって、気持ちがスッキリしたというのはあります。負けたことで、学ぶべき点に気付けました」

──今、UFCで勝つには米国のジムに行くという風潮が世界中であります。日本でもウェルター級の佐藤天選手が、スパーリングパートナーを求めてフロリダに拠点を移しています。ライトヘビー級のダウン選手も韓国にいると同じ体格のスパーリングパートナーを見つけることも簡単でないと思いますし、米国で練習をしようという考えは持たないですか。

「それぞれの選手が、何を求めているのかだと思います。自分に関しては、ことが上手く行かなかったときに練習環境のせいにしたくないんです。それでもハ(ドンシン)館長から、米国で練習しないかと言われています。だから米国に行って練習し、そこで学んだモノをKTTに持ち帰ろうと思っています。

今はまだどこで練習するのか決めていないですが、ATTかキルクリフFCに行きたいと考えています。ただし、所属はKTTのままです。米国に行かなくても、KTTにはUFC選手でなくても強い選手がいますから」

──KTTは10年以上前から取材をさせてもらっていて、ハ監督とジョン(チャンヨル)監督の『私は殴ります』という言葉が今も鮮明に耳に残っています。そして、そのスパルタ指導の印象も強いままです。

「この厳しさこそが、自分の精神を強くしてくれました。自分はこのKTTの練習が合っています」

──KTTの練習に他の国から出稽古にくると、ついていけるでしょうか。

「多分、無理だと思います(苦笑)」

──その言葉を聞けば、米国でなくても日本人選手もKTTで練習するのも良いと考えてしまいます。

「選択できる権利を持っているのは、選手です。だから韓国でなく日本人選手が米国に行きたがるのは理解できます。自分自身、KTTの所属選手でここの練習が欠かせないですが、米国や日本に練習に行き、経験値を高めたいと思っています」

──なるほどぉ。では2023年、初戦は2月に決まっていますが、どのような1年にしたいと思っていますか。

「自分も30歳になりました(※韓国の年齢の数え方で、日本では昨年12月18日に29歳になったばかり)。年を重ねるほど、技術の上達にしても強くなることが難しくなっています。なので34歳になるまで、1年に4試合はしたいと思っています。試合に勝る経験はないので、どんどん戦っていきたいです」

──UFCで脚光を浴びるには英会話は欠かせないです。その点、どのように考えていますか。

「努力しています……。(※非常に小声で)英語の勉強をします」

■視聴方法(予定)
2月5日(日・日本時間)
正午~ABEMA格闘Ch(プレリミのみ)
正午~UFC FIGHT PASS

■ UFN218計量結果

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス: 265 ポンド(120.2キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
チョン・ダウン: 205ポンド(92.99キロ)
デヴィン・クラーク: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ: 253.5ポンド(114.98キロ)
ブラゴイ・イワノフ: 256.5ポンド(116.34キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・ドゥホ: 145.5ポンド(66.0キロ)
カイル・ネルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔: 170.5ポンド(77.34キロ)
アダム・ヒューギット: 170.5ポンド(77.34キロ)

<Road to UFCライト級決勝/5分3R>
ジェカ・サラギ: 155ポンド(70.31キロ)
アンシュル・ジュビリ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCフェザー級決勝/5分3R>
イー・チャア: 145.5ポンド(66.0キロ)
イ・ジョンヨン: 145ポンド(65.77キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
風間敏臣: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 124.5ポンド(56.47キロ)
チェ・スングク: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
キム・ジヨン: 125.5ポンド(56.92キロ)
マンディ・ブーム: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
デニス・チュルリン: 186ポンド(84.37キロ)

<フライ級/5分3R>
平良達郎: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヘスウ・サントス・アギラー: 125ポンド(56.7キロ)

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【Gladiator020】計量終了 新・新生グラジ=10代が4名、外国人選手は8人出場。全選手が一発クリア

【写真】ここには確実にハイパーリカバリー・ウォーが見られる (C)MMAPLANET

明日22日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR020の計量が、21日(土)に同市スモーカージムで行われた。

中川皓貴とチョ・ソンビンの間で行われるフェザー級王座決定戦、王者キ・ウォンビンに挑戦者グスタボ・ウーリッツァーが挑むライト級選手権試合。さらにProgress提供フォークスタイル・グラップリングのウェルター級王座決定戦=森戸新士×ジョセフ・チェンという3階級タイトルマッチに出場する6選手を始め、14試合に出場する28選手の全員が一度目の計量でパスをした。


笹晋久とバンタム級戦で対戦するフィリピンの19歳、ジョン・オリニドは月曜日の時点で71キロあった体重をしっかり落としきった。そのうえで膚艶の良さを見せスケールの上で、一声挙げた。

ここからどれだけ戻すことができるのか、明日のケージの中でのサイズ感が気になるオリニドだ。減量といえば韓国勢。長身チョ・ソンビンのガチガチボディを見ていると、どれだけリカバリーするのか――想像するのも恐ろしくなる絞り具合だった。そんなK-MMA勢に負けじと、久保健太と対戦する宮城友一も限界に挑戦するような乾燥警報発令ボディを披露した。

またキックで璃久と戦うイゴール・シルバは体重を落としても、握った拳の大きさが強い印象に残るフェイスオフに。

この他、アマチュア女子MMA戦でグラジエイター初陣を戦う住村竜市朗の愛娘セアリは、対戦相手のMIYUと共にクリアし明日のオープニングマッチを戦う。

プログレス提供試合ではコンバット柔術で江木伸也と対戦する竹本啓哉も一発クリア。

井上啓太と戦う山田崇太郎は道に迷い計量会場入りは遅れたが問題なくパスしている。

MMA、グラップリング、キック、コンバット柔術と4つのルールに国内在住と来日組を合わせて5ヵ国の外国人選手が出場し、7試合が国際戦。HEAT的な特徴を兼ね備え、さらに10代のファイターが4人のあすなろイベントでもある今大会――グラジエイターの2023年の戦いの幕が切って落とされる。

■視聴方法(予定)
1月22日(日)
午後2時20分~THE 1 TV YouTube

■ Gladiator020計量結果

<バンタム級/5分2R>
今村豊:60.95キロ
秋田良隆:60.8キロ

<フライ級/5分2R>
坪内一将:56.15キロ
陸虎:56.3キロ

<ウェルター級/5分2R>
藤田大:76.5キロ
スティーブン・ギレスピ:76.95キロ

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴:65.7キロ
チョ・ソンビン:65.8キロ

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン:70.25キロ
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー:69.55キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士:75.2キロ
ジョセフ・チェン:76.8キロ

<フライ級/5分3R>
宮城友一:56.5キロ
久保健太:56.45キロ

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久:69.9キロ
イゴール・シルバ:70.00キロ

<バンタム級/5分3R>
笹晋久:61.05キロ
ジョン・オリニド:61.2キロ

<バンタム級/5分2R>
溝口司:60.85キロ
ガッツ天斗:60.75キロ

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助:99.5キロ
チョン・ホチョル:96.2キロ

<Progressフォークスタイル・グラップリング79キロ契約/5分2R>
山田崇太郎:78.6キロ
井上啓太:78.6キロ

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉:61.6キロ
江木伸成:59.8キロ

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
セアリ:47.55キロ
MIYU:46.45キロ

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【ONE FN06】韓国MMAを知る。佐藤将光と対戦、キム・ジェウン「高校生の時から試合を見てきました」

【写真】非常に物静かなキム・ジョウン。ボディショットに代表される、殴り合いの強さはまるで感じられることはない (C)MMAPLANET

昨年末、大晦日に開催されたBlack Combatを取材するために渡韓し、Gladiator1月22日大会出場選手の取材と同時に、複数のジムや選手、指導者、プロモーターに合いK-MMA界の今を探ってきた。

その中の1人、エクストリーム・コンバット所属のキム・ジェウンが14日(土・現地時間)にバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE Fight Night06で佐藤将光と対戦する。

訪韓時、まだ佐藤戦は正式発表されておらず、現地では韓国におけるONEのポジション等について尋ねていた。今回、改めて佐藤戦に向けてバンコク入りしたキム・ジョウンにインタビューを行い──ソウル郊外コヤンで訊いた話とともにお届けしたい。

韓国において少数派のONEで戦うキム・ジェウンは、佐藤将光を心底尊敬していた。


UFCが頂点のMMAヒエラルキーが大勢を占めるK-MMAにあって、Road FCという国内メジャー=老舗を活躍の舞台とする選手とともに、ONEに戦いの場を求めるファイターも存在している。

キム・ジェウンはそんなコリアンONEファイターの1人だ。その彼は韓国におけるONEの現状を以下のように語っていた。

「UFCには歴史があって、韓国でもメディアによる露出が多いのも事実です。有名なのはUFCです。活躍している韓国人の数も違います。でもONEはハイドレーションもあって、選手を守ってくれています。計量に関しては、自分はONEが正しいと思っています。それにUFCが最強といっても、UFCチャンピオンがONEで負けることもありますし、自分はONEで頂点を目指したいです。ONEは選手が主人公になれる場を提供してくれます。韓国の若い選手がONEで戦いたいかどうか。そこにはONEなのか、UFCなのかという部分でジムがUFC志向のところもあります。

ONEはルールも計量方法は違うし、選手が戦いたい団体で戦うのが一番だと思います。これからONEで活躍する韓国人が増えれば知名度も変って来るでしょうし、とにかく自分に関しては、試合のオファーがあれば今日でも明日でも戦います。バンタム級でとにかく強い選手と戦いたい。最強になりたい」

そして今週末に迫った佐藤戦を控え、本日1月10日に行ったインタビューは以下の通りだ。

──韓国でお会いした時は、まだ佐藤選手との試合に関して話を伺うことができなかったですが、今回は150ポンドでの試合となります。

「試合まで2週間を切ってのオファーでした。準備期間もそれだけしかありません。でも、ジムでお会いした時に言ったようにオファーがあれば、自分はその日でも翌日でも戦うつもりでいました。常に試合がしたいとONEに伝えていましたし、『ショートノーティスだけど、戦えるかい?』という連絡に『戦う』と即答しました。

複数の対戦相手候補がいましたが、佐藤将光選手も戦う準備ができているということでした。素晴らしいチャンスですし、ぜひとも戦いたいと思いました」

──両者ともバンタム級の選手です。この試合がキャッチウェイトになったのは、体重を落とす期間がなかったという理解で良いでしょうか。

「準備期間が少なったオファーで、選択肢は2つありました。この間、戦うための練習をそれほどせずにバンタム級のリミットまで体重を落とすことに専念するのか。それとも良いコンディションで、より良いパフォーマンスを見せることができるキャッチウェイトで戦うのか。バンタム級の正規の体重で戦うことは重要です。しかし、良い状態で良い試合をすることの方が大切だと思いました。それは佐藤選手も同じだったはずです。

良いコンディションで、良いパフォーマンスを見せてファンに喜んでもらう。この判断は正しかったと思っています。だからこ、契約体重で戦うという決断をしたんです」

──揃ってアグレッシブなファイターで、好勝負が絶対視されています。佐藤選手に関して、どのような印象を持っていますか。

「彼は頭の良い選手です。そして、とても経験豊富です。佐藤選手の戦績を見てください。ONEでは誰も彼をフィニッシュできていません。彼は勝ち方を知っています。距離を取り方が上手く、全くもってイージーな試合にはならないです。そして、佐藤選手の勝負強さを知っているので、闇雲にフィニッシュを狙う試合は自分もしないです。

スマートに戦おうと思っています。コンディションは抜群なので、3R動き続けます。途中で疲れるようなことは決してないです。今回の試合は頭を使って戦います」

──MMAは個人戦ですが、チーム戦の側面もあるといえます。そしてエクストリーム・コンバットのチームメイトであるクォン・ウォンイル選手が既に佐藤選手と戦っています。佐藤選手が2週間のショートノーティスでそれほどキム・ジェウン選手のことを知る猶予がなかったのに対し、チームが彼を既に研究していた過去があることはアドバンテージにならないでしょうか。

「佐藤選手が自分のチームメイトと戦ったのは、1度だけじゃありません。自分がエクストリーム・コンバットに合流する前にも、先輩たちと戦っていました。当時、自分は高校生でアマチュアでした。以来、ずっと自分は佐藤選手の試合を見てきたんです。彼はずっとトップで戦ってきた選手です。

佐藤選手がRoad FCで戦った時から、自分はずっと彼を追っていました。もちろん、対戦相手として見ていたわけじゃないです。戦う日が来るなんて、当時は思っていなかったですから。でも、ずっと彼の試合を見てきました。

自分の周囲には、佐藤選手のことを安全パイだという人がいます。でも、自分は全くそんな風に考えていないです。確かに彼は自分よりも年を重ねています。それだけ経験があるということです。今も進化している。佐藤選手を軽視することはないです。前回の試合とは違う、何かを試合でやってくるはずです。そうなっても戦える準備を自分はしてきました」

──いやぁ、聞き入ってしまうほどの熱量ですね。確かに佐藤選手も今は成熟しましたが、いざとなると喧嘩上等のファイターです。そんな佐藤選手とどのような試合をしたいと思っていますか。さきほどはスマートに戦うと言っていましたが。

「佐藤選手は動き回って、テイクダウンから寝技に持ち込みたいはずです。自分の重いパンチを受けないために。でも、構いません。どの局面でも受けて立ちます。一つだけ言えるのは彼の戦いをさせないということです。自分のファイトを彼に強います。それがこの試合の作戦です」

──熱い試合になること間違いなさそうです。ではこの試合を視聴する日本のファンにメッセージをお願いします。

「あのう……自分は佐藤選手の対戦相手ですよ(苦笑)。自分が何か言って、日本のファンは自分のことを嫌わないでしょうか」

──アハハハハ。そんなことありません。そりゃあ佐藤選手を応援するでしょうが、キム・ジェウン選手のことをしっかりと尊敬してこの試合を日本のファンは視てくれます。

「分かりました。日本のファンの皆さん、この試合は自分にとって本当に特別なファイトになります。高校生の時から、佐藤選手の試合を見続けてきました。彼に近づいて、皆さんに喜んでもらえる爆発的な試合をします。ベストを尽くすと約束します。カムサハムニダ」

──コマスニダ。

「アリガトゴジャイマス」

■放送予定
1月14日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN06対戦カード

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<150ポンド契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
佐藤将光(日本)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<ONEキックボクシング世界フライ級王座決定戦/3分5R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ダニエル・プエルタス(スペイン)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] ガントゥルム・バヤンドォーレン(モンゴル)

<フリースタイル女子アトム級(※52.2キロ)/3分4R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アニッサ・メクセン(フランス)

<215ポンド契約/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ジルベウト・ガルバォン(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジドゥオ・イブ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
ジョニー・ヌネス(米国)

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BELLATOR Black Combat DEEP K-MMA KTT MMA MMAPLANET o ONE ROAD FC Special TOP FC UFC YouTube   カン・ギョンホ キム・ジヨン ジョン・チャンソン チェ・スンウ ハ・ドンシン パク・ジョンヨン パンクラス ボクシング 修斗

【Special】韓国MMAを知る。KTTハ・ドンシ代表「実力がなくても、人気が出るのはMMAの一部」

【写真】すっかり丸くなったと思いきや、ハ・ドンシン節は健在で嬉しい限りだった (C)MMAPLANET

昨年末、大晦日に開催されたBlack Combatを取材するために渡韓し、Gladiator1月22日大会出場選手の取材と同時に、複数のジムや選手、指導者、プロモーターに合いK-MMA界の今を探ってきた。

韓国MMA界の今、第一弾はコリアントップチームを率いるハ・ドンシン代表の話をお届けしたい。知る人ぞ知るホットテンパー、選手育成はスパルタ主義の権化。ハ・ドンシンも丸くなったと思いきや──その軸にあるMMAへの想いはまるで変わりなかった。


12月29日、午後3時の選手練習に25人近くのファイターが集まる

──UFCにおいて韓国人ファイターは日本人選手より契約選手も多く、活躍度、戦績も上です。

なぜ、韓国人選手たちが日本をリードできるようになったのか。そこをハ代表に伺いたいと思います。

「ジョン・チャンソン、チェ・ドゥホ、カン・ギョンホ、キム・ジヨン、チョ・ダウン、パク・ジョンヨンの6人、チェ・スンウは前の試合が契約最後の試合で更新できるか分からない。きっとリリースでしょう。だから、それほど韓国人選手がUFCで活躍しているとは私は思っていないです。

話せば長くなりますが、結論として歴史もある日本のMMAを韓国が越えたとは思ってないです。日本でUFC人気が上がり、UFCで戦いたいと思う選手が増えれば韓国人ファイターよりも、日本人選手の方が活躍するはずです」

──それはハ代表の見立てなのですね。ところで日本は毎週末のようにMMA大会があり、試合機会も多いです。ただし国内で大会数もさほどないニュージーランドにはUFCで活躍する選手があれだけいる。その点において国内でTOP FCも開催されていたハ代表からすると、今の韓国国内のMMA界の実状はどのように捉えられていますか。

「日本と比較すると大会数は多くはない。それでも増えてきました。新しいプロモーションも出てきています。そして、TOP FCも近いうちに活動を再開する予定です。そうやって韓国のMMAの盛り上げていきたいと思っています」

打ち込みからスパーの合間に首の強化。つまり、スパー待ちの間だけが2時間の練習の休息タイムとなる

──KTTで選手を指導し十分な実績があるハ代表ですが、プロモーター業はコーチ業とは勝手が違うかと思います。

「その通りです。だからこそ歴史が20年以上、30年もある修斗、パンクラス、DEEPという大会が活動を続けている日本が素晴らしいと思っているんです。TOP FCをやって、どれだけ団体運営が難しいが分かりましたから。本当に日本の中小団体を尊敬しています」

──特に強い選手を育てたいハ代表からすると、チケットを売る選手が必要となる興行は本当に難しくなかったですか。

「今は試合を見て、MMAの練習をしようという層も出てきました。だから強い選手も必要だし、フィットネス感覚でMMAをやる人も必要で。そして見るだけの人も必要だと実感しています。そうですね……実力がなくても、人気が出る。それはMMAの一部だと思うようになりました」

この日のスパーはボクシング&テイクダウン。蹴りがないのは、思い切りテイクダウンを狙い、攻防ともに強化させるため

──随分と丸くなりました!! あのROAD FCとの罵り合いが遠く昔に感じます(笑)。

「アハハハハハ。ただし、MMA……格闘技の本質を守らず、MMAをやっている人間には腹が立つばかりです」

──良かった。ハ・ドンシンは健在だと分かりました。ところで日本の選手たちの多くが、UFCを目指し叶わないと、国内に留まります。その一方で韓国選手はロシア、中東などにチャレンジしており、この一点においてもハングリーだと感じます。

「だから強くなれるということもあると思います。ただし、そこも良し悪しです。年を重ねて引退をしないといけない選手、チャンピオンになれない選手もいます。再チャレンジをする選手、一線を引く選手。それは選手個人の判断です」

──ではROAD FCが引っ張り、Double GFCやAngel’s FCがコロナ期を耐えた。そしてBlack Combatが生まれ、TOP FCも活動再開される韓国内のMMA市場をどのようにハ代表は感じていますか。

「個人的な感情は抜きにして、とにかく選手たちに試合機会を数多く与えるためには団体の数と大会の数が多いに越したことがないので、それらの団体の長には感謝の気持ちを抱いています」

──ではUFCで2人の選手が活躍するKTTの代表として、アジアで独自の活躍をするONEはどのように思っていますか。

「もちろんONEも素晴らしいプロモーションだと思っています。だから教え子でONEに出たいという選手がいればプッシュします。ただし、米国に行けばONEがどのように捉えられているのかは、ダイレクトに伝わってきます。UFCやBellatorがONEより人気があるのは絶対です。

ないより大切なのはファイトマネーの額、そしてUFCのファイターは自分がUFCで戦っていることに、プライドを持つことができるはずです。そこにUFCとONEの差があります」

──今日は練習開始前に色々と話していただきありがとうございました。最後にハ代表は、今後韓国のMMAをどのように成長させていきたいと考えていますか。

練習の締めは、心身ともに削りまくる補強運動。慧舟會東京本部練習が思い出される

「UFCは絶対のトップです。

ただし、誰もが契約できるプロモーションではありません。UFCで戦いたいという気持ちがなく、ただ人気者になりたいという選手が最近は増えたように思います。それは選手個人の自由です。

そのなかでウチの選手達は本当にマジメに練習をしています。そんな彼らに関しては、自己発信ではなくても周囲の人がどれだけやっているのかを理解してくれています。そういう選手をKTTでは育て続けたいと思っています。

それと……最後に言わせてください。マジメに練習をしてUFCに出ている選手と、YouTubeで有名になった選手、10年後に記憶に残っているのはどちらの選手だと思いますか。今、人気があっても実力不足では、将来何もできません。対して実力があっても人気が無い選手は、これからもずっとMMA界で生きていくことができます。

MMAファイターなら実力がなくて人気があるより、人気がなくて実力がある方が価値があります。それはだけは絶対です」

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Black Combat Black Combat04 DEEP K-MMA MMA MMAPLANET o PRIDE ROAD FC UFC YouTube エメリヤーエンコ・ヒョードル ブラック ボクシング

【Black Combat04】謎が謎を呼ぶ、ブラック代表に訊く新しいK-MMA─01─「PRIDEとUFCの良さを」

【写真】ブラック代表にインタビューをする際、日本だけでなく韓国の関係者からも「どんな人物だったか教えてほしい」と尋ねられるぐらい──謎な人物だ。ブラック代表は、コーヒーにはミルクも砂糖もいれないでほしい……(C)MMAPLANET

12月31日(土・現地時間)に韓国はインチョンのパラダイスシティホテル内クラブ・クロマで開催された Black Combat04「The Era of New Kings」。

大晦日大会はイ・ビョンホンがPR大使を務めるパラダイスシティ内のクラブで開催された

YouTubeを駆使したオーディションと煽り番組。ライブ配信を行わない。これまでのK-MMA界、いやMMA界の常識を覆す新興プロモーション=ブラックコンバット。

DEEPとの対抗戦が現実味を増すなか──謎が謎を呼ぶ、噂のプロモーションのブラック代表に話を訊いた。新しいMMAの形は、実は温故知新な部分もある──今、我々が目にしているブラックコンバットはブラック代表とブラックコンバットの壮大なプロジェクトの第一歩でしかない。


──K-MMA界の新興勢力、そして謎だらけのBlack Combatの代表Blackさんです。大代表がブラックと名乗ること自体が異例です。本名や生年月日は公表しているのでしょうか。

「神秘的な存在でいたいので、そういうことは秘密にしています。別に記者さんに年齢や年を伝えても良いですが、それは記事にしないでください(笑)」

──なるほど。とはいえ韓国のSNSは、日本よりも誹謗中傷など怖い印象があるので、素性を暴かれるような投稿もあるのではないですか。

「もうメチャクチャ多いですよ(笑)。コメント欄も、そのような言葉で埋め尽くされます(笑)。今では外を出歩く時も、自分が何を話しているのか聞き耳をたてられているのが分かるので、もう口を開かないようにしています。それでも先日、済州島に旅行に行くとプライベートを楽しんでいる写真を撮られ、それがDMで届くような感じなんです」

クラブ・クロマは韓国随一の大箱クラブだ

──最悪ですね。

「もうしょうないです。そういう状況も楽しむようにしています」

──それだけブラックコンバットが浸透していることが分かるエピソードですが、そもそもブラック代表はなぜMMAイベントを開催するようになったのでしょうか。

「自分はYouTuberでした。ただMMAが好きなユーチューバーだったんです。MMAを分析し、UFCの動向を伝えるようなYouTubeをやっていました。ただ、同じようなことをしているユーチューバーも少なくなくて、他のユーチューバーから言いがかりをつけられました。その時、『格闘技のユーチューバー同士、ボクシングで決着をつけようや』というようなことを言われました(笑)。

でも自分たちはMMAを伝えているんだから、『ならMMAでやりましょうよ』と。このやりとりが盛り上がって、その流れで『大会を開こう』と考えるようになったんです。喧嘩を吹っかけていた人間はボクシングで戦うことを主張していたのですが、ならもう関係ない。自分の相手はその彼でもなくて良いので、MMAを戦うから誰でも戦うと対戦相手を募りました。そうしたらボクシングの国家代表だった人や、ムエタイの選手が応募をしてきました。その結果、最初の大会を開いた。それがブラックコンバットの始まりだったんです」

選手が使用したグローブ等がオークションにかけられ、ファイターの収入となる

──喧嘩を売られて、イベントが始まったということですか。

「そのイザコザがある前から、MMA大会を開きたいという気持ちはありました。あのやり合いが始まった時に、これは良い機会だと思ったんです。ただし、自分自身が選手として戦うつもりはなかったです(※ブラック代表はブラックコンバットのアマ部門フェザー級王者。ニックネームはゴッドファーザーで、アマMMA通算戦績は3勝0敗だ)。

でも自分が戦うことで、イベントが盛り上がるのであればやるしかないと思いました。結果、ボクシングの国家代表やムエタイの選手と戦って勝ちました。そしてアンダーグラウンド(=アマチュア部門)のベルトを持っています」

試合後のインタビューには、選手のスポンサーのアピールタイムも設けられている

──その時は『俺に勝ったら、〇〇〇万ウォンだ』みたいな煽り方をしたのですか。

「実際にはファイトマネーは支払いました」

──MMAのユーチューバーでも、ブラック代表はMMAなど格闘技歴があったわけですね。

「MMAが好きで、普通の一般会員で練習していました(笑)。ただ、それだけです。兵役に就くまでに1度だけアマチュアの試合に出ています。でも、MMA歴はそれだけです」

──MMAが好きな人はいても、実際に練習するようになる人はやはり競技特性上も限られていると思います。真のMMA好きだったのですね。

「人それぞれの人生、生き方がMMAに凄く似ています。MMAこそ人生だと魅力を感じたんです」

本計量後には、ケータリングで昼食がファイターと関係者にふるまわれた

──好きになったきっかけのMMA大会とは?

「米国留学中に見たUFCです。自分はお酒もたばこもやりません。趣味は映画鑑賞でした。そんな時に偶然MMAを見るようになり、UFCからPRIDEをチェックするようになりました。一番好きだった選手はエメリヤーエンコ・ヒョードルです。ヒョードルやミルコの時代からMMAが好きでした」

──さきほど一般会員でMMAの練習をしていたと言われていましたが、ブラックコンバットに出場している選手が所属しているジムに在籍していた可能性もあるのですね。

「ハイ。サビMMA、ボン柔術、ライフジムという3カ所で練習していて、試合前には3部練をしていました」

──過去の練習仲間は正体不明のブラック代表が、誰なのか分かっていると。

「ハイ(笑)。公式にブラックコンバットを始めて、まだ4カ月や半年なので回りの皆が驚いているのは事実です。『あの時のお前がなぁ』という声もありました。そこから2度戦い、勝ち星を得たことで以前の自分を知っている人も皆が認めてくれているように感じます。実際に『こういうことをやると思っていた』と言ってくれる人と、『全く想像もつかなかった』と言う人は半々ですね(笑)」

3階の100万ウォンのVIP席の観客は、直結した4階のジャグジーと温水プールを試合開始の2時間前から使用できる

──UFCやPRIDEが好きだったブラック代表にとって、K-MMAの大会はどのように映っていたのでしょうか。

「UFCやPRIDEが好きで、当然のように国内のMMAも見るようになりました。Road FCやTOP FCをずっと追ってきました。その当時から団体ごとに長所と短所があることを感じていましたね。今、ブラックコンバットはその良い部分だけを参考にしています」

──自分ならMMAを「このようにプロモートする」というアイデアを持ちながら、韓国の国内イベントを見てきたのですね。

「その通りです。今の時代に合わせて団体を運営していくというのもありますが、伝統的なMMA団体の在り方も良いところがあると思っています。その2つを混ぜて、ブラックコンバットをプロモートしていきたいと思っています。

韓国のMMA団体だけでなく、例えばPRIDEからはドラマチックなMMA、イベントの完成度の高さを学びました。UFCはランキング性があり、勝てば上に上がっていくというフォーマットがあります。どちらが良い悪いではなく、どちらも良いのでこの2つのMMAの有り方を採り入れたいと考えています。ドラマチックであり、競技性の高いモノをブラックコンバットは目指します」

──現状、優れた映像でYouTubeを媒介して、プロモーションをしている。ここが従来のイベントを明確な違いとなっています。

「MMA団体にこれまでになかった新しい映像を創ることは、ずっと興味を持っていました。そしてYouTubeを駆使してマーケティングの開拓に成功した団体はブラックコンバットが初めてです。一番の後発団体ですが、他の団体は既にブラックコンバットを模倣し始めています。ならば自分たちはここに留まらず、今は映画館を使ったパブリックビューイングを実施しようかと考えています。もちろんTV放送についても、アイデアはあります」

<この項、続く>

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