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2.11『DEEP 112 IMPACT』& 2.18『DEEP JEWELS 40』対戦カード

KAMINOGE 133




 2月11日に後楽園ホールで開催する『DEEP 112 IMPACT』で以上の対戦カードが発表されています。伊藤裕樹、福田龍彌、宇田悠斗、本田良介によるフライ級グランプリ準決勝の組み合わせは近日中に抽選で決定します。


 2月18日に新宿FACEで開催する『DEEP JEWELS 40』で以上の対戦カードが発表されています。続きを読む・・・
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【DEEP JEWELS39】本野美樹戦へ、須田萌理─02─「どこで練習しても変わらないんじゃないかなって」

【写真】勝手に命名させていただきましたSudaddy──スダディこと智行さんと(C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS30で、本野美樹と対戦する須田萌里のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

相手の本野は元DEEP JEWELSストロー級王者で、今年3月のにっせー戦からアトム級に転向している。今年9月から『ABEMA格闘チャンネル 海外武者修行プロジェクト』に参加し、米国ラスベガスのシンジケートMMAで練習してきた。そんな本野を相手に須田は、さらにMMAファイターとして進化した、新しい力を見せると語った。

<須田萌里インタビューPart.01はコチラから>


――村上戦はボクシングと走り込みという、この1年間の練習の成果が出た試合だったわけですね。

「走り込みは、K-Clannの横田一則さんから『絶対に走り込みをやらないといけない』って言われて、お父さんが練習メニューに取り入れてくれました。東京に行ったらK-Clannで練習させてもらっているんです」

――K-Clannということは、伊澤星花選手と練習しているのですか。

「はい。一緒に走ったり、スパーリングもやらせてもらっています」

――伊澤選手の印象はいかがですか。

「……強いです。スパーリングではもう――勝てるのは走るのと体力だけです(苦笑)。前の試合(村上戦)は3ラウンドまでやりましたけど、まだ続けられるぐらいの体力はありました。試合が終わっても、そんなに息も乱れていなくて」

――では、5分5ラウンド戦えるのではないでしょうか。

「いや、それは(笑)」

・智行 アハハハ、5ラウンドやれるやろ。

「1ラウンドでバテたらどうしよう、とか考えちゃいます。昨日のクリスチャン・リー(取材はONE FN04の翌日に行われた)を見ていると、自分はスタミナが切れてから取り戻せるかどうか」

――クリスチャンが特別なのかもしれないですし……では次の試合に関するお話ですが、前回のインタビューでは村上選手に勝った場合、次の相手が本野選手になる可能性について触れていました。

智行 もともと村上選手に勝ったら、次はHIME選手か本野選手やと思っていました。いつも僕は試合が終わって1週間以内には、プロモーターサイドと次の試合について話をしています。僕たちとしては、次は本野選手と試合したかったので。

「本野選手は寝技が得意で、噛み合うんじゃないかなと思いました。それと本野選手は大島(沙緒里)選手と一緒のチームやから、試合してみたいなって」

――本野選手を踏み台にして大島選手へのリベンジを果たしたい、と。

「アハハハ、そんなことは言っていません! 本野選手は強いです。1階級上やったからか、フィジカルも強いと思いますし」

――階級を落とす前と落とした後で、本野選手の印象は変わりましたか。

「強いな、っていう試合の印象は変わらないです。ただ、計量の時はすごく体が細いな、と思いました。かなり減量しているんですかね」

――その本野選手はABEMAの企画で、米国ラスベガスで約1カ月間、練習してきたことについては、どう思いますか。

「動画を見ましたけど、どこで練習しても変わらないんじゃないかなって。海外で練習することは良い刺激になるやろうし、いろんな経験ができて良いなぁとは思います。でも結局は、自分の気持ち次第じゃないですか。どこに行っても、その場所でどれだけ頑張るか。だから、本野選手が海外で練習してこようと、そこは気にしなくて良いかなと思っています」

――須田選手は、これまで海外に行ったことはあるのですか。

「ないです。試合や練習だけじゃなく、プライベートでも行ったことがなくて。外国人選手と練習したこともないので、いずれ海外の選手と試合したいとは思いますけど、今はちょっと怖いですね」

――では、上の階級から落としてきた本野選手のフィジカルは怖くないのですか。

「普段の練習相手が、お父さんなので(笑)。お父さんより大きな女子選手は、私の階級にいないから、そう考えたら気持ちは楽です」

――智行さんは須田選手との練習に、何パーセントぐらいの力で臨むのでしょうか。

智行 70パーセントぐらいですね。昔より上がっています。今は自分も本気を出していかないと、寝技で取られることがあるので。特に下からの腕十字は強いですよ。僕がタップしていても離しませんし。

「アハハハ」

――須田選手も否定しないのですね(笑)。前回の村上戦では、進化した打撃を見せました。次の本野戦では何を見せたいですか。

「削り続けて、相手が全体的に弱まったところで仕留めたいです。打撃でも寝技でも。体力には自信があるので、フルラウンド削ってから仕留めることも考えて戦います。もう試合のプランも出来上がっています」

――ただ、まだテイクダウンは苦手と仰っていました。村上戦でもケージ際で、須田選手のほうからテイクダウンを狙いながら、相手にトップを奪われるシーンもありました。本野選手のテイクダウンは、村上選手よりも強いという印象です。

智行 重要なのは、倒され方ですよね。サイドで抑え込まれるようなテイクダウンと、こちらが相手をガードの中に入れられるテイクダウンでは違いますから。相手がガードの中に入ってくれたら、こちらとしては『ありがとう』っていう感じです。

「確かにテイクダウンを取られたら印象は悪いけど、私は下になっても相手をガードの中に入れられたら、そこからが勝負だと思っています」

――ケージ際でテイクダウンされ、頭をケージに押し込まれても……ですか。

智行 はい、頭の位置は気にしていません。ケージキックから動かしていく練習もしているので。

――なるほど。では最後に、試合への意気込みをお願いします。

「本野選手は体も大きいし、フィジカルも強くて、とても強い相手です。でも、私もしっかり練習してきたし、この1年間は試合数も経験してきました(本野戦が今年5試合目)。それだけ成長してきたと思うので、今年を良い形で締めくくれるように勝ちます!」

■視聴方法(水・祝)
11月23日(日)
午前11時30分~SPWN PPV
午前11時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP JEWELS39対戦カード

<バンタム級/5分3R>
東よう子(日本)
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット(タイ)

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹(日本)
須田萌里(日本)

<フライ級/5分2R>
ミッコ・ニルバーナ(日本)
NØRI(日本)

<フライ/5分2R>
栗山葵(日本)
藤田翔子(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
松田亜莉紗(日本)

<ストロー級/5分2R>
ARAMI(日本)
万智(日本)

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈(日本)
細谷ちーこ(日本)

<54キロ契約/5分2R>
MANA(日本)
谷山瞳(日本)

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『DEEP JEWELS 38』&『DEEP TOKYO IMPACT 2022 5th ROUND』試合結果

Sports Graphic Number1057号(「格闘技に何が起きているのか。」)


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DEEP DEEP JEWELS38 HIME MMA MMAPLANET o RIZIN 桐生祐子

【DEEP JEWELS38】「49キロの意味」。HIME、右から連打→右で桐生祐子を37秒で倒しRIZIN出場アピール

【写真】跳びヒザで距離を詰め、一気に試合を決めた(C)MATSUNAO KOKUBO

<49キロ契約/5分2R>
桐生祐子(日本)
1R0分37秒by TKO
HIME(日本)

大島撃破のHIMEが、桐生を相手に左足の構えから一気に距離を詰める。続いて跳びヒザから右ストレートを当てると、連打を纏めると桐生の動きが止まる。レフェリーが割って入るかと思われた刹那、右ストレートを打ち抜いたHIMEが圧倒的なKO勝ちを決めた。「49キロでやっている意味、RIZINに出たいんで。これだけ格好良く終えたので、そろそろ出ても良いんじゃないでしょうか」と勝者はマイクで話した。


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DEEP DEEP Tokyo Impact HIME K-1 o UFC ブログ 観戦速報

【DEEP JEWELS】速報中!DEEP JEWELS 38

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今日は朝から格闘技一色。UFCに始まり、DEEPJEWELS、パンクラス、DEEP TOKYO IMPACTにK-1とイベント花盛り。可能な限り速報したいと思います。まず初っ端はDEEP JEWELS 38。村上彩(フリー)×須田萌里(SCORPION GYM)をメインに桐生祐子(フリー)×HIME(毛利道場)、古瀬美月(K-PLACE)×山崎桃子(坂口道場一族)など塩梅が絶妙のマッチメイク。ネット配信を観戦しつつ、電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【第1試合 アマチュアSPルール フライ級】
×万智(スポーツジム67’s)
(判定0-3)
◯齊藤百湖(EXFIGHT)
1R、前に出る万智に対して齊藤はジャブ、フックを的確に当てる。有効打では圧倒的。終了間際に万智がタックルで組み付いたが倒せないままラウンド終了。
2R、齊藤の大振りのフックに合わせて万智がタックルでついにテイクダウン。しかし齊藤もケージを背にして立ち上がる。スタンドに戻ると万智のタックルを切った齊藤がフックをヒットさせる展開。このまま試合終了。判定は齊藤に軍配。


【第2試合 アマチュアSPルール 60kg契約】
◯鈴木“BOSS”遥(SAI-GYM)
(判定3-0)
×近藤世里菜(パラエストラ柏)
1R、距離を置いてのスタンドの展開。鈴木は軽快なステップからローを着実にヒットさせる。しかし終了間際に近藤が押し倒すようにテイクダウンしてラウンドを終えた。
2R、パンチを出し始めた鈴木に対して近藤は胴タックルでテイクダウン。鈴木は立ちあがろうとするが近藤は必死に組みつく。ケージ際で差し合い。身体が離れると打撃の交差で試合終了。判定は鈴木に軍配。
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【DEEP JEWELS38】村上彩と再戦、須田萌里─01─「コロナで柔術大会がなくなって、MMAやったら……」

【写真】2004年7月29日生まれ……コロナが彼女の格闘家人生を変えたといっても過言でない(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS38のメインで、須田萌里が村上彩と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

現在18歳の須田は高校1年生の時にMMAでプロデビューした。結果は2連敗、しかし3戦目から連勝を重ね、わずか2年でジュエルス王者・大島沙緒里と対戦する機会を得ている。王者の前に完敗を喫した大島は、RIZIN出場を経て今回、デビュー戦で敗れている村上との再戦を迎えることとなった。スダコンガのリングネームで知られる父、智行とともに目指す王者への道とは──。


父・智行さんとのグラップリング練習では上を取ると掌底も見られた。コンバット柔術練!!

――須田選手は幼少期からブラジリアン柔術を始めたそうですね。

「小学5年生の時にブラジリアン柔術を始めました。もともとお父さんが格闘技をやっていて、弟のほうが先に柔術をやりたいと言っていたんです。そこでお父さんがジムを開いた影響もあって、私も柔術を始めることになりました」

――お父さんの智行さんは、スダコンガのリングネームでプロMMAの試合にも出場されています。智行さんの格闘技歴を教えていただけますか。

智行 僕はずっとボクシングをやっていて、空手を経験したあとMMAをやりたくなって、まずKFNという格闘技サークルを始めたんですよ。そこからPOWERGATEに出始めて、今のスコーピオンジムに所属して活動するようになりました。

――KFNとは、関西格闘技交流ネットワークのことですか。

智行 そうです。ご存じですか。

――取材で伺ったことはありませんが、2000年代に近畿圏で活動していた格闘技サークルですよね。とても懐かしいです。

智行 当時はmixi(ミクシィ、2000年代に流行したSNS)で仲間を募集して、月に1回ぐらい集まって練習していました。格闘技サークルというレベルでもなく、格闘技サークルごっこという感じでしたけどね(苦笑)。

――関西MMAの黎明期から発展に至る頃に活動されていたかと思いますが、お子さんも格闘技を始めるとは考えていましたか。

智行 何も考えていなかったです。僕は僕で格闘技をやりたいから、やっていた。僕のほうから娘に「格闘技をやりなさい」とか言ったことはないんです。「ちょっとやってみるか」と誘ったり、あとは試合会場へ子供を連れていったことがあるぐらいで。

「私にとっては、『あぁ、やっているなぁ』っていうぐらいで。ただ、お父さんはよく怪我して帰ってきていて、手術することもあったし……格闘技って危ないものなんだなとは思っていました。だから自分もやろうという気にはならなかったです(苦笑)。でも柔術は、あまり怪我をすることはないからと言われて」

――お父さんは試合のたびに怪我をして帰ってくる。その格闘技を娘さんもやろうと言った時の、お母さんの反応は……。

智行 柔術だったらいいよ、っていう感じでしたね。

――それは柔術だったら、という条件ですよね。打撃のある格闘技ではなく。

智行 まぁ、子供を応援していくうちに、感覚は麻痺していくんですよ(笑)。柔術から徐々に、打撃もやるのも慣れていって。今は何でもいいよ、と。

――アハハハ。須田選手ご自身がMMAをやろうと思ったキッカケは何だったのですか。

「もともとMMAをやるつもりはなかったんです。大晦日にテレビで見たり、自分がグラップリングマッチに出た時、MMAの試合も見て『すごいなぁ』と思っていたぐらいで。でも、その頃からコロナの影響で柔術の大会がなくなって、打撃をやってみようかなと思ったんですよね。MMAやったら試合にも出られるやろうし、っていう感じで。

柔術では全日本選手権で優勝することが目標で、それは中2の時に達成しました(2018年JBJJF全日本キッズ柔術選手権 女子ティーン2白/灰/黄帯フェザー級優勝)。そこから連覇するとか、海外の大会に出てみたいと思うこともありました。ただ、当時は私の実力も全然足りなかったし、ムンジアルで優勝したいとか、そこまでは考えられなかったです」

――中学時代に他のスポーツはやっていなかったのですか。

「中学ではバスケ部に入っていました。結構、成績も良かったんですけど、そこで燃え尽きちゃったんです。高校では、これ以上できへんなって。でも柔術は……失礼な言い方になるんですけど、自分はそこまでじゃないのに全日本で優勝できたんです。もっと練習すれば、もっと上に行けるんじゃないか。だから高校生になったら柔術を頑張りたいと思いました」

――子供の頃から格闘技をやっていると動きも違ってきますか。

「小さい頃からやっているので、もう体が覚えているというか……。考える前に体が勝手に動いているんですよね。今はさらに、そこから考えながら体を動かすようになっていて」

――そしてMMAを始めるようになった時点では、どのような目標を持っていましたか。

「高校生の間にプロのチャンピオンと試合できるようになっていたいね――お父さんとそう話をしていました」

――練習メニューや生活もガラリと変わったのではないでしょうか。

智行 その前に社会が変わりましたよね。コロナ禍で学校も休みになったし、ジムのレッスンも止めていました。だからジムも1日中空いていて、使い放題に(苦笑)。だから打撃もイチから仕込もうと。朝から晩まで練習していたな?

「……もうマンツーマンで(苦笑)。朝から走って、5時までジムで練習して。オンラインレッスンを受けたあと、また夜8時まで練習していました。やっぱり最初は打撃も難しかったです。私も覚えが悪いので、アハハハ」

智行 この年齢の時に、それだけしっかり仕込むことができたのは大きいです。1カ月か2カ月ぐらい練習して、『いざMMAに挑戦!!』という感じでしたね。プロデビューは早いかなと思っていました。でも上を目指すためには、少ないチャンスをモノにしていかないといけない。だからオファーを頂いて、『チャンスやからどんどん行け!』 と思ってデビューさせました。

――しかし、プロデビュー戦は今回対戦する村上彩選手に判定負けを喫してしまいました。当初は村上選手と対戦する予定ではなかったのですよね。

「試合前に対戦相手が代わったんですけど、それは相手も同じなので。私は……村上選手が柔術黒帯っていうことにビビっていて、内容も全然ダメでした(苦笑)。試合中に焦ってしまって、セコンドの声も全然聞いていなかったですし」

智行 相手は寝技が強い。MMAやから打撃で行こう、と考えていたんですよ。そこで寝技の勝負に付き合ってしまったのはミスでした。そこはセコンドのミスでもあったんですよ。娘がデビュー戦で、自分のセコンドとしてのレベルも低かったので。プロ2戦目までは、なかなか上手く指示できていなかったと思います。そこから練習方法や作戦の立て方、セコンドの指示も見直しました。

「2戦目まで負けて、3戦目ぐらいからだんだん体も大きくなってきたんで。高校の制服も肩のあたりがパッツンパッツンになってきたから、友達からも『デカなったなぁ』って言われるぐらいで(笑)。体が大きくなるとパワーもついてきて、それに併せてテクニックも身についてきたのが大きいですね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月11日(日)
午前11時50分~SPWN PPV
午前11時50分~ニコニコ生放送

■ 対戦カード

<アトム級/5分3R>
村上彩(日本)
須田萌里(日本)

<49キロ契約/5分2R>
桐生祐子(日本)
HIME(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古瀬美月(日本)
山崎桃子(日本)

<50キロ契約/5分2R>
ケイト・ロータス(日本)
サダエ・マヌーフ(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古瀬美月(日本)
竹林愛留(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
井上智子(日本)

<59キロ契約/5分2R>
栗山葵(日本)
Te-a(日本)

<ミクロ級/5分2R>
ちびさい KYOKA(日本)
ジャカ季美香(日本)

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【DEEP JEWELS37】須田萌里と王座防衛戦、大島沙緒里―02―「実力をもう一度証明したい」

【写真】極め争いはポジショニング争い。そして組み力の勝負だ(C)MMAPLANET

8日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP JEWELS37で、須田萌里を相手にDEEP JEWELSアトム級王座の初防衛戦を行う大島沙緒里のインタビュー後編。

2022年3月、大島沙緒里は49キロ以下契約のノンタイトルマッチでHIMEと対戦し、判定負けを喫した。当日は2試合前、青野ひかるに一本勝ちした須田萌里が大島の持つベルトへの挑戦をアピールし、今回のタイトルマッチに至っている。大島にとってHIME戦での敗北から見えた、須田戦そして今後勝っていくための術とは。

<大島沙緒里インタビューPart.01はコチラから>


――2021年は4戦全勝でしたが、2022年はHIME戦での判定負けからスタートしました。あの試合から2カ月、大島選手の中であの敗戦はどのように捉えていますか。

「言い訳になってしまうんですけど、3週間前に新型コロナウィルスに感染してしまって1週間ぐらい動けなかったんです。欠場するわけにはいかないと思って、残り1週間ぐらいで練習の量は詰め込むことができました。でも気持ちの面では、試合に集中することができていなかったですね。

ただ、どんなに準備ができていたとしても、HIME選手には勝てなかったと思います。私にとって、とても相性の悪い選手でした」

――HIME戦では、試合中に大島選手の表情から気持ちが消えているように見えました。これまでは常に気持ちが前面に表れていた大島選手に、何があったのかと気になりました。

「正直、最初の打撃で少しクラッとしたんです。上の階級の打撃をもらうと、こんなに効くんだなって。だから試合中のことは、あまり覚えていないんですよ。ただ、相手が遠い距離にいるから『もっと近づかないといけない、もっと近づかないと』という気持ちばかりが強くなって。それでようやく組んでクラッチすることができても、相手を動かすことができない。どうしたらいいのだろう……と思いながら試合をしていました」

――大島選手は2冠王者となり、2021年は全勝という結果を残したことで、他の選手からは研究し尽くされるファイターになっていると思います。

「はい。私は相手のことを研究していなかったわけではないんですけど、細かいところまでは考えられていなかったと思います。試合が始まった瞬間、HIME選手がサークリングし始めたので、こう来るのかと思ってしまって。あの試合は、すごく勉強になりました」

――今後は対戦相手が全員、同じようなことをしてくるでしょう。

「そうですよね。HIME選手のように距離を取ってくるパターンも増えるでしょうから、練習でもそういったシチュエーションを意識するようにしています。細かいことは言えないんですけど、練習相手にも同じようなシチュエーションをお願いしたり」

――前回の試合は、49キロのノンタイトルマッチでした。大島選手にとって49キロというウェイトは重く感じられるのでしょうか。

「RIZINでも感じたんですが、確かに49キロは重いかもしれないです。でも49キロでの試合に慣れていかないといけないと思って、前回のHIME戦は49キロで試合しました」

――49キロに慣れていかないといけない、とは。

「RIZINに出た時、体の小さい私が勝ったことで、感動しましたというメッセージをたくさん頂いたんです。私の試合で何か感じてもらえることがあるなら、今後も49キロで試合をしていこうと考えています」

――現在、国内女子MMAは49キロがメインストリームとなっています。大島選手もそのウェイトで試合をしていきたい、という考えはないのでしょうか。

「そういう考えはないです。私は44キロでも、47.6キロでも試合していますし、44キロでも強い外国人選手もいますから。でもRIZINに出て49キロで試合をして、勝ったことで周りの人からそういう声を頂いてから、49キロでも試合をしていきたいと思ったんです。前回の試合で負けてしまったので、またRIZINに出るには時間もかかるでしょうけど……」

――なるほど。そのHIME戦が行われた段階では、次の試合がタイトルマッチになるお話はあったのでしょうか。

「その時はまだ無かったですね。須田選手がアピールして、すぐにタイトルマッチが組まれるとは思っていなかったです。HIME戦が終わって数日後に、今回のタイトルマッチのお話を頂きました。私も負けたまま試合を決めずに、負けた気持ちをずっと引きずるのは良くないと思って。須田選手も私と試合がしたいと言ってくれているし、ここでしっかりベルトを防衛して、自分の力を証明できたらと考えました」

――では、須田選手の印象を教えてください。

「柔術をやっていて、極める力がある選手ですよね。試合を見ていても、得意なパターンがある。毎試合、相手に合わせて作戦を考え、その作戦を完全に実行して勝っているんだろうなと思います。それは、その作戦を実行するために日々練習して、体に染み込ませているということなので」

――大島選手は、そのタイプではないのですか。

「そういうタイプではなかったです。……今までは。HIME戦の後から変わりました。一緒に作戦を考えてくれる人もいるし、一緒に対策練習してくれる仲間もたくさんいますから」

――HIME戦については、相性が悪かったというお話がありました。須田選手は、相性の良い相手だと思いますか。

「そうですね……。悪くはないと思いますけど、同じようなタイプなので、相手にとっても私は相性が悪くないということですよね。しかも相手のほうが身長も6センチほど高くて、手足も長いので、相手との距離感については考えていかないといけないです」

――その須田選手を挑戦者に迎えてのタイトルマッチ、どのような試合にしたいですか。

「自分の実力をもう一度証明したいです。打撃も練習しているので、それを見せたいとも思っています。でもグラップラー同士なので、最後は組みつくのかなって。そうなれば私が一本を取れるように、自分が得意な形に持ち込んで勝ちたいと思います」

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【DEEP JEWELS37】須田萌里戦=アトム級王座防衛戦、大島沙緒里―01―「8日は夫も講道館で試合が……」

【写真】夫婦揃って大勝負を迎える大島 (C)SHOJIRO KAMEIKE

8日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP JEWELS37で、アトム級王者の大島沙緒里が須田萌里を挑戦者に迎え、ベルトの初防衛戦を行う。

大島は2021年、DEEP JEWELSアトム級GPを制するなど、4戦して4勝。国内女子MMAの軽量級トップファイターとなった。しかし2022年初戦は3月、HIMEに判定負けを喫している。再起戦がタイトル戦となった大島、実はこの日は夫である柔道家・大島優磨も大切な試合を控えている。MMAファイター、妻、母という立場にある大島が語った葛藤とは――。


――試合を1週間後に控えてのインタビューとなります(※取材は5月1日に行われた)。もう追い込みの練習は終わった頃でしょうか。

「まだやっているところですね。私は試合ギリギリまで練習しているほうだと思います。スケジュールはその時によって違うんですけど、今回は木曜日まで練習して、金曜日は動きを確認する程度で土曜日に計量という感じです」

――大島選手は2021年を4戦4勝という結果で終えました。すでに2022年に入って5カ月が経っていますが、2021年の結果についてはどのように考えていますか。

「去年は全ての試合で勝つことができて、私の中でも世界が変わりました。2020年末、パク・シウ選手に負けてからDEEP JEWELSのアトム級トーナメントに出場することについて、悩んでいたんです。でも出場を決めてからは1戦1戦、全力を注いできました」

――トーナメントで1日2試合を戦ったにせよ、国内女子MMAのトップファイターで年間4試合もこなせるのは、なかなか珍しいですよね。

「そうですね。私も子供がいるなかで、こんなに試合して大丈夫なのかな、と考えることがあるんです。でもオファーを頂いたからには、やるしかないかなと思って」

――「子供がいるなかで、こんなに試合して大丈夫なのかな」とは?

「試合が決まると、あまり子供に時間を割けなくなってしまいますよね。試合の日から逆算して練習やトレーニングのスケジュールを組んでいかないといけないので。すると、どうしても練習のことを配慮して、あまり子供と遊びに行くことができなかったり……。それは子供たちに対して、ちょっと申し訳なく思っています」

――お母さんがMMAの練習や試合で忙しいことについて、お子さんは何と言っているのでしょうか。

「子供はまだ3歳で、まだそんなに喋れないんですけど、どう思っているのか……。あんまりよく分かっていないと思います。でも最初に試合会場へ連れていった時は、泣いていました(笑)。でも今は、私の試合を見ていると、『ママ、ママ』と言ってくれています。

そんななかで、大きくなるにつれて、もっと子供のために時間を割きたいという気持ちが強くなっているんです。それでもプロのファイターとして、そこは割り切ってやっていきたいと思っています」

――母は強し、ですね。

「チャンピオンになって、今年は試合が減るかなと思っていたんですが、むしろ去年よりも多くなりそうですね(苦笑)。プロのファイターとしては、オファーを頂けることは嬉しいです。××とは戦いたくない、と他から避けられて試合が組まれないタイプの選手もいるじゃないですか。そういうタイプの選手と比べたら、私は恵まれているほうだと思っています。いろんな階級で試合をしていることもあって、私と試合したいと言ってくれる選手が多いので。でも対戦したいという選手が多すぎて、これだと試合ばっかりになってしまうなって(苦笑)」

――今回、須田萌里選手とタイトルマッチも、須田選手の挑戦表明から始まりました。他に大島選手との対戦を希望している選手といえば……。

「ミクロ級では村上彩選手が連勝していた時に、私と試合したいと言ってくれていて。にっせー選手もRIZINで勝ったあとのインタビューで、私の名前を出してくれたり。他の選手からもチラホラ聞きますし……」

――DEEPミクロ級とDEEP JEWELSアトム級、2冠王者の宿命ですね。

「結婚してからは夫(大島優磨)をサポートしないといけないのに、私の試合も多くなってしまって」

――ご主人は大島選手が結婚して柔道から離れたあとにMMAを始めて、ここまで試合が多くなっていることについて、何と仰っているのですか。

「全然、大丈夫だよと言ってくれています。でも家事や子育てを夫に任せてしまうと、罪悪感もあって。夫が柔道の現役選手で月に1回、1週間は合宿で家を空けるんですよ。その間は私一人で、子供のごはんとか送り迎えとかをやることになります。でも私の試合も入ってきたら……。コロナ禍で柔道の試合も少なくなっていて、ようやく夫の試合があるという時に、私の試合と被ってしまったので」

――お二人とも勝ち進めば、試合が被ってしまうことは仕方ないでしょうね……。

「実は次の試合、8日は夫も柔道の試合があるんです。しかも私は後楽園ホールで、夫は講道館で試合をします」

――えっ!? 同じ日に後楽園駅を挟んで徒歩圏内で、二人が試合をしているわけですか。

「全日本強化選手選考会といって、2022年度前期の全日本強化選手を選考するための大会が行われるんです。夫は中学生の頃から強化指定選手なんですけど、この大会で勝つかどうかで、引き続き強化選手となれるかどうかが決まります。そんな大事な試合の日に、私の試合が被ってしまって(苦笑)」

――大島選手の試合は昼興行として開催されます。ご主人の試合は……?

「柔道の試合は基本的に昼に行われるので、ほぼ同じ時間帯に試合をしていると思います。ゴールデンウィークで幼稚園もお休みなので、今は夫の実家で子供を預かってもらっています。試合が終わったらすぐ迎えに行きます」

<この項、続く>

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