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【Gladiator020】元UFC&現PFL=チョ・ソンビンと王座決定戦、中川皓貴「メチャクチャ強そうやん!!」

【写真】リライアブルの一体感は関西、いや日本最強でしょう(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator020で、中川皓貴がチョ・ソンビンと空位のフェザー級王座を争う。
Text by Shojiro Kameike

中学、高校と柔道部に所属し、地元である神戸市兵庫区の総合格闘技道場reliableでMMAを始めた中川にとっては、今回が初の国際戦であり、初のタイトルマッチとなる。UFCとPFLへの出場経験を持つ強豪、チョ・ソンビンを相手にどのような試合を見せるのか。中川に現在の練習と、チョ・ソンビン戦への自信のほどを訊いた。


――試合を2週間後に控えてのインタビューとなります(※取材は1月8日に行われた)。現在はまだ追い込みの時期でしょうか。

「はい、まだ追い込みの時期ですね。今日も午前中はトレーニングしていて。プールで有酸素運動をしていました」

――プールですか。1度プールに行くと、どれくらい泳ぐのでしょうか。

「30分くらいの間に25メートルを10本泳いで、さらに息を止めて泳いだりとかですね。あとはプールの中を歩きながらシャドーをしたり。MMAでも組みの展開で、息を止めて動くことがあるじゃないですか。その中でも体を動さないといけない。そこで勝てる体をつくるためにプールでトレーニングしています」

――中川選手は柔道出身のMMAファイターです。プールでのトレーニングは以前から行っているのでしょうか。

「以前ウチ(総合格闘技道場リライアブル)にいた秋葉太樹と一緒にやらせてもらっていて、今も自分だけでやっています。柔道時代からやっていたことではなく、MMAを始めてから取り入れているトレーニングですね」

――そのトレーニングの効果は実感できていますか。

「結果に繋がっているかと言われれば難しいですけど、確実に体力面で向上してきているとは思います。プールでは隣のコースで競泳選手も練習していて、その人たちに負けじと泳いでいます(笑)」

――プロのMMAファイターになってから、柔道時代よりもハードなトレーニングを自身に課しているのでしょうか。

「高校の柔道部もキツかったですね。朝練も毎日ありましたし。ただ、今のほうが自分で考えながら練習できています」

――もともと柔道を始めたのは、いつ頃なのですか。

「中学の時です。今もリライアブルで一緒に練習している田中有君が、中学で1学年先輩やったんですよ。その有君から『柔道部は楽やから入ってみ?』と誘われたんです。もともと僕は帰宅部で、学校が終わったらすぐ家に帰りたいタイプやったんですよね。それで楽なら良いかぁと思って柔道部に入ったら、顧問の先生が厳しくて(笑)」

――アハハハ。練習が楽な柔道部というのは聞いたことがないですよね。

「そうなんですよ。有君の言葉に騙されて。すぐに帰れるような雰囲気は全然なく、毎日練習し続けることになりました。アハハハ」

――田中選手は中川選手に入部してほしくて、練習が楽だと嘘をついたのでしょうか(笑)。

「どうなんですかね? 当時について話をしたことはないけど、有君が誘ってくれたおかげで高校まで柔道をやって、今こうしてMMAにつながっているので感謝しています」

――田中有選手は高校で柔道は引退したものの体を動かしたい、ということでお兄さん(田中淳、総合格闘技道場リライアブル代表)が運営しているジムに入ったそうです。中川選手もMMAを始めるのは、同じような流れだったのですか。

「自分の場合は、淳君や有君のアマチュアMMAの試合を見たことがキッカケなんです。『何やコレ!? めっちゃカッコいい。俺もMMA始めよう!』と思いました。リライアブルには先に同級生の増田拓真が入っていたこともあって」

――DEEPやパンクラスの大阪大会を主戦場としている増田選手ですよね。その増田選手は同級生だったのですか。

「彼も有君に誘われてリライアブルに入ったんです。僕は、その増田から『道場へ見学に来いよ』と誘われて。ただ、見学に行った時がちょうど代表の試合前で、道場も結構ピリついていたらしいんですよ。だから僕は『試合が終わってから行くわ』と返事をしたんですけど、増田が『エエから来いって』と言ってくれて――そこから今に至ります」

――田中淳代表と田中有選手が兄弟で、中川選手は有選手の後輩、増田選手も中川選手の同級生という関係なのですね。リライアブルというのは、昔から知っている仲間が集まって出来上がった道場なのですか。

「そうなんです。もともとは淳君が始めて、そこに柔道時代の繋がりで集まってきて――。ハンセン玲雄や斎土泰斗も有君と柔道で同期やったから、僕も昔から知っていました。今は一般会員さんも多いですし、一般クラスからプロになる選手もいます。でも一般会員さんも含めて、仲間意識はウチのジムが一番強いと思っています」

――なるほど。そのリライアブルでMMAを始めて2018年にプロデビューし、1つのノーコンテストを含めて2020年まで負けなしでした。

「あぁ……、そうですね。ただ、結果は勝ちでも自分の中では負けていた試合が、何試合かありました。だから戦績は気にしていなかったです。それでも初めての負け(2021年7月、遠藤来生に判定負け)はキツかったですね。

ずっと自分との戦いやったと思います。勝っている時は、何でもイケる気がしていましたよね。『誰でもかかってこい、やったんで』みたいな(笑)。でも一回負けると――怖さを知ると、その後も試合前は不安になるんです。また負けたらどうしよう、ここを落としたら次はない。そういう不安が大きくなってきて、試合前は不安で仕方なかったです」

――2連敗を喫したあと、2022年3月にRIZIN Triggerで小島勝志選手に判定勝ちしました。小島戦は、そのような不安は大きくなかったのですか。

「あの試合は何も考えていなかったです。2連敗して、吹っ切れていました。もうやるしかない。反対に、連勝している時のような気持ちに戻ることができていたように思います」

――中川選手と田中有選手の試合を見ていると、柔道出身というイメージは少なく、どちらかといえばトータルファイターのイメージが強いです。

「代表からは『もっと柔道を使っていけ』と言われています。MMAファイターには柔道経験者はいるけど、僕や有君の柔道技を防げるような選手は少ない。もっと柔道技を使っていけ、と指導を受けています。練習でも壁際の差し合いになった時、『そこで柔道技を使え!』と言われたり。自分でも、やらなアカンなって思います。どうしても壁際になると、レスリングの意識が強くなりすぎるんですよね」

――スタンドの攻防でいえば、組んで柔道技の展開に持ち込むよりも、打撃戦をやりたくなってしまうのではないですか。

「いや、それは……正直に言うと、僕は打撃が怖いですんですよ。できれば打撃はやりたくないです」

――打撃が怖い……次の相手がチョ・ソンビンで、それを言いますか。

「アハハハ、そうなんですよね。相手はバリバリ打撃が強い選手で。あんなにブンブン振ってきたら怖いですよ。自分もブン殴りに行きますけど(笑)」

――どちらなのですか(笑)。まずチョ・ソンビン戦のオファーが来た時は、どのように感じましたか。

「『初めて外国人選手との試合や』と思いました。写真を見たら、韓国の俳優さんかと思うようなルックスで。でも経歴を見るとUFCやPFLに出ていて、プロフィール写真でもベルトを3つ持っていたりとか。『メチャクチャ強そうやん!』 と思って試合を見てみると、ストライカーで前にどんどん出てきて――メッチャ殴られそうやな、と思いました(苦笑)。でも穴は見つかったので、その穴を突けるよう考えて練習しています」

――差し支えなければ、見つけた穴を教えてください。

「……やっぱり寝技じゃないですかね。相手のほうがリーチも長いし身長も高いので、打撃で打ち合ってしまうよりは、サクッと組んで倒してしまおうかなと思います」

――もともとチョ・ソンビンはテイクダウンに行くこともありましたが、ここ数試合は打撃戦を挑んで反対にグラウンドへ持ち込まれる場面も増えています。

「面白い試合というか、目立つ試合を求められるとああやって打撃戦になってしまうんですかね。どちらにしても、自分もテイクダウンできる自信があります。それこそ代表の言うとおり、自分の柔道技を生かしていきたいです」

<この項、続く

■ Gladiator019対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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DEEP Gladiator019 Gladiator020 MMA MMAPLANET o Progress ROAD FC Road to UFC UFC YouTube オク・レユン キック キム・ギョンピョ キ・ウォンビン グスタヴォ・ウーリッツァー コンバット柔術 ジェカ・サラギ ジョセフ・チェン ジョン・オリニド チョ・ソンビン 中川皓貴 久保健太 修斗 宮城友一 森戸新士 江木伸成 海外 竹本啓哉 笹晋久 藤田大

【Gladiator020】Road to UFCから日本で再起、ライト級王者キ・ウォンビン「自分の覚悟を見せる場」

【写真】気持ちを切り替えて、キャリアの再構築に踏み出したキ・ウォンビン(C)MMAPLANET

22日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR020でライト級王者キ・ウォンビンが3年8カ月振りの来日を果たし、グスタヴォ・ウーリッツァーの挑戦を受ける。

10月にRoad to UFC準決勝で、インドネシアのジェカ・サラギに予想もしないTKO負けを喫したキ・ウォンビンが、再起の場の古巣グラジエイターを選択した。RTUの敗北という厳しい時期を過ごし、日本からキャリアのリスタートを切るキ・ウォンビンをソウルでインタビューした。


──3年8カ月振りの来日が決まりました。今の気持ちを教えてください。

「本当にこの間もグラジエイターで試合をしたいと思ってきました。自分が無名の頃から、グラジエイターには試合の機会を貰っていたのでグラジエイターを愛しています。それがコロナもあって日本に行くことができなくなり、今回は久しぶりにグラジエイターでの試合なので本当にワクワクしています。日本の皆さんに良い試合を見せたいです」

──個人的にオク・レユン、キム・ギョンピョ、キ・ウォンビンという3選手をずっと追ってきたつもりでしたので、本音をいえばUFCに行って欲しかったです。Road to UFC準決勝での敗北をどのように捉えていますか。

「あの敗北に関しては、本当に厳しかったです。今も眠れないことがあります。でも、ここで立ち止まるわけにはいかないです。だからこそ、このタイミングでオファーを出してくれたグラジエイターでの試合を再出発にしたいと思っています。そのために良い試合をして、進化した姿を見せたいです」

──それにしてもキム・ギョンピョ選手も同時に敗れたことをどのように感じましたか。

「ギョンピョとは仲が良くて。準決勝前には『決勝で当たったらどうしよう』なんて話をしたこともありました。そのギョンピョも負けたことは、本当にショックでした。ギョンピョが負けるとは一切思っていなかったです。だからこそ、自分もギョンピョもこのままで終わるわけにはいかないです。

韓国に帰国する飛行機でギョンピョが隣の席だったので、そういう話をしました。『ここから一緒に頑張ろう』と」

──良い話です。キム・ギョンピョ選手の今後も注目したいです。では、先ほど言われたようにリスタートがグラジエイターになったことにはどういう想いがありますか。

「自分に活躍する機会を与えてくれたグラジエイターで、再び戦えることは凄く嬉しいです。気合も入りますし、絶対に良い試合をするので期待してほしいです」

──ところでRoad to UFCは無観客でも、UFCと同じ会場で実施された大会で、UFCのオクタゴンで戦えたことが凄く良い経験になったと言っている日本人選手もいます。残念ながら勝ち上がれなかったですが、あの場で戦った経験はキ・ウォンビン選手に何をもたらしたでしょうか。

「MMAファイターなら全員が同じだと思いますが、UFCは自分にとって夢の舞台でした。敗れはしましたが、これまで見てきたUFCファイターと同じ環境で戦えたことは自分にとって、これからの人生に生きる経験になっています」

──韓国で再起戦という選択もあったと思います。それが日本で戦う。仕切り直しとして、海外での試合というのは何か違いがありますか。

「韓国で再起戦を戦っていたとしても、同じだけの気持ちで戦えていたと思います。それでもグラジエイターという団体に愛情を持っているので、一段階上の気持ちで戦うような精神状態にはなっています」

──では挑戦者グスタボ・ウーリッツァーの印象を教えてください。

「寝技中心の選手だと思いますが、打撃も思い切りが良いです。試合映像もしっかりとチェックしました。自分は勝敗以上にその日の試合のなかで、もっとも盛り上がる試合をしたいと考えていいます。そういう戦いができる相手だと思います」

──今の言葉を伺って素直に思うところがあります。キャリアの序盤、キ・ウォンビン選手はしっかりとケージレスリングを戦い、マニア好みの重厚な試合をしていました。それが韓国のMMA界の傾向かRoad FCの戦いでは殴るけど殴られる、一か八かの打撃戦をするようになり、Double GFCでも続いたと思います。その結果、打たれ弱くなった。ダメージの蓄積があるのではないかとRoad to UFC準決勝を見て心配になりました。それでも、やはり打撃戦で盛り上げる試合をしたいと考えているのですね。

「よく自分の試合を見てくださっているのですね。ケージレスリングは自分にとって、勝負の鍵を握る攻防でした。そこで優位に立てると、勝てる。その反面、自分には乱打戦をしてしまう傾向があります。次の試合では派手さのあるファイトとともに、しっかりと勝てる戦いをしたいと思います。ツボを押さえて」

──このタイトル戦を終えて、どのようにキャリアの再構築を考えていますか。

「MMAファイターとして、戦うことが本当に好きです。これからも自分が納得して、ファンの皆さんに喜んでもらえる試合を心掛けます。そういう戦いを続けることで、トップになれる。そういう風に成長した姿を毎試合見せることができるファイターになって戦い続けたいです」

──またUFCを目指したいですか。

今回の取材場所4TPフィットネスにはキ・ウォンビンが持つ2つのベルトが飾られていた

「一番の目標はUFCです。

そこにたどり着くまでにグラジエイターもそうですし、韓国ではDouble GFCで勝ち続けないといけないです。これからも地道に1つずつ勝利を重ねていきたいと思います。それとグラジエイターのチャンピオンとして、修斗やDEEPのチャンピオンとダブルタイトル戦をやってみたいです」

──おおチャンプチャンプ対決ですね。凄く難しいとは思いますが、それぐらいでないと選手は強くなれないかもしれないです。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「Road to UFCで自分の敗北を目撃したファンの人もいるかと思います。あの敗北は自分がミスをした結果です。それを次の試合で証明します。次のグラジエイターでの防衛戦は、自分の覚悟を見せる場になります」

■ Gladiator019対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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Gladiator019 Gladiator020 MMA MMAPLANET o PFL Progress Road to UFC UFC   キック キ・ウォンビン コンバット柔術 ジョセフ・チェン ジョン・オリニド チョ・ソンビン バッバ・ジェンキンス ホン・ジュンヨン 中川皓貴 久保健太 宮城友一 松嶋こよみ 森戸新士 江木伸成 竹本啓哉 笹晋久 藤田大

【Gladiator020】中川皓貴とフェザー級王座決定戦。チョ・ソンビン─01─「大阪といえば世界の台所」

【写真】180センチの公称が低く感じられるチョ・ソンビン。ここまで長いリーチの選手と中川は対戦経験はないだろう(C)MMAPLANET

1月22日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR020に元UFCファイターで、PFLと契約するチョ・ソンビンが出場し中川皓貴とGladiatorフェザー級王座を懸けて戦う。

チョ・ソンビンのプロMMAデビューは大阪のACF、そしてWARDOGという関西インディ・シーンから中国のクンルンファイト、母国・韓国のTOP FCで活躍しUFCにステップアップを果たした。そのTOP FCではRoad to UFCで松嶋こよみと激闘を繰り広げたホン・ジュンヨンと暫定フェザー級王座を懸けて戦い、ACF&Wardogに続きベルトを腰に巻いている。

3冠となり挑んだUFCでは1敗でリリースの憂き目にあうが、PFLと契約。2021年シーズンに初戦で悔しい敗北を喫し以来の実戦が、今回のタイトル戦となる。大阪という思い出の地で挑むグラジの王座──今も契約中のPFLからは絶対勝利の条件を付きつけられてなお、チョ・ソンビンは今回の戦いを挑む選択をした。


──22日にグラジで中川選手とフェザー級王座決定戦を戦います。今の心境を教えてください。

「久しぶりの実戦になるので、過去一番に集中して準備をしているところです」

──前回の試合が2021年4月のPFLにおけるタイラー・ダイヤモンド戦です。1年9カ月振りの試合ですね。何が原因でこの間試合は行われなかったのですか。

「去年の4月にPFLでバッバ・ジェンキンスと戦う予定でしたが、ケガをしてキャンセルになりました。あの試合の後も2度オファーがあったにも関わらず、戦う状態にはなくて試合ができませんでした」

──現状、PFLとの契約はどのようになっているのでしょうか。既にフリーランスになっているのですか。

「PFLとの契約は今も残っています。2023年シーズンに出る話もありますが、PFLがグラジエイターで戦うことを許可してくれました。PFLが認めてくれたので、このタイミングで日本で試合ができることになったんです」

──PFLは快くOKをくれたのでしょうか。

「実はPFLからはグラジエイターがどのようなプロモーションかと尋ねられました。そして『この試合で負けるようなことがあれば、4月からの新シーズンに向けて良くない影響が出る覚悟はしてほしい』と言われています(苦笑)」

──えっ!! そのようなことを言われてまで、グラジエイターで戦うことにしたのですか。リスクがあり過ぎて、オファーを受けないという選択もあったと思います。

「自分がMMAデビュー戦を戦ったのは、日本でした(※2014年12月31日のACF07。A-Toys Challenge Fight。ACFフェザー級王座決定戦で上野友暉を1R1分29秒RNCで下す)。日本のMMAには愛情を持っています。と同時に今回の試合で負けるとは思っていないです。絶対に負けない自信があります。だから、この試合を戦うと決めました」

──ACFとWardogで戦ってきた。そして今回の試合も大阪が開催地です。その点について思うところはありますか。

「まずデビューを果たした街、大阪に帰ることができて嬉しいです。大阪といえば世界の台所、美味しいモノがたくさんあります。大阪で食事を楽しむためにも、必ず勝ちます」

──次回大会は2部制になっていて、Wardogとの合同興行になっています。

「最初は知らなかったです。ただ、Wardogに関係している永井(明広)さんにバンテージを巻くのをお願いしたら、自分が出る大会の前にWardogがあることを知りました。駆け出しの頃にお世話になったWardogで今戦っている選手達、いわば後輩である彼らがどのような試合をするのか。とても興味深いです」

──Wardogからクンルンファイト、Top FCを経てUFCと契約。あの時はWardogからUFCファイターが生まれたと、素直に驚かされました。ただしUFCでは不本意ながら1試合でリリースに。そこに関しては、どのように思っていますか。

「今からしても悔しさでいっぱいです。UFCは自分にとっても夢の舞台でした。実際に戦っている時は気付いていなかったのですが、あとからすれば相当に緊張してしまっていました。自分の本来の動きが、全くできなかったです。自分にとってあのUFCの試合は、悔しさしか残っていないです」

<この項、続く>

■ Gladiator019対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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DEEP Gladiator019 Gladiator020 MMA MMAPLANET NavE o PFL Progress RIZIN Road to UFC UFC キック キ・ウォンビン ジェカ・サラギ ジョセフ・チェン チョ・ソンビン パンクラス ボクシング ライカ 中川皓貴 久保健太 井上啓太 住村竜市朗 修斗 吉村友菊 宮城友一 森戸新士 荻窪祐輔 藤田大

【Gladiator020】RTUからの仕切り直し。ライト級王者キ・ウォンビンが初防衛戦。宮城友一✖久保健太も!!

【写真】こ、これは……グラジがHEAT化したかのようなタイトル戦だ!! (C)MMAPLANET

15日(木)、Gladiatorより来年1月22日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator020の追加カードが発表されている。

既にGladiatorフェザー級王座決定戦として中川皓貴✖チョ・ソンビン、Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座戦として森戸新士とジョセフ・チェンの一戦が発表されている同大会。

元UFC&PFLファイターと、アジアの組み技界の超新星の来日というスマッシュヒットに続き、今回の発表ではライト級王者キ・ウォンビンの3年半ぶりの出場&同王座の初防衛戦をグスタボ・ウーリッツァー相手に行うことが明らかとなっている。


ウーリッツァーは9月のGladiator019で井上啓太を劣勢のなか、左フック一発で逆転KOし挑戦権を手にしていた。キャリア50戦越えのブラジル人ファイターを迎えるキ・ウォンビンは10月のROAD TO UFC準決勝でインドネシアのジェカ・サラギを相手にまさかのKO負けを喫し、最高峰で戦う夢と閉ざされた。

そんなキ・ウォンビンがキャリアのリスタートをグラジで切ることとなった。打たれ弱さは心配なチャンピオンだが、組みとリカバリーが凄まじいフィジカルでチャレンジャーを上回っており、どのようなパフォーマンスを見せるか楽しみだ。

またグラジでは今回のリリースでメインカードはタイトル戦以外もこれまでの2回戦から3回戦中心のラインナップに変更することを明記しており、その3回戦で宮城友一と久保健太のフライ級マッチを組むことも決まっている。

パンクラスからグラジでキャリアを再生し、修斗でも活躍する宮城に対し、久保はDEEPからグラジでレズレクションしRIZIN TRIGGERでも勝利を挙げたファイターだ。ともにストライカー、この一番の勝者がNavEが王者に君臨するフライ級戦線で頭一つ抜けることになるだろう。

再生、復活という意味ではパンクラスで活躍してきた荻窪祐輔がグラジに初参戦し、吉村友菊と相対する一番も組まれる。さらにシュートボクシング・スーパーウェルター級2位の璃久が、イゴール・シルバとケージキックで対戦する。

2回戦にも韓国のTeam MADからヘビー級の新鋭チョン・ホチョルが来日し、大場慎之助と戦うことも決定している。その2回戦では、ウェルター級でパラエストラ千葉の異端的な存在=藤田大が9月大会に続き、連続参戦。10月にはEXFIGHTのアママッチでも勝利し、8月にJBJJF全日本の茶帯無差別級を制している藤田はスコティッシュ=スティーブン・ギレスピとプロ2戦目を戦う。さらにはオープニングマッチで組まれたアマ女子MMAででは住村竜市朗の長女セアリが、MIYUと戦うことも公表されている。

なお今大会は午前11時からWARDOGも行われる二部構成、なにわのMMAが1月22日に2023年の活動を開始する──といっても過言でない力の入ったカードが揃ったグラジだ。

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Gladiator019 MMA MMAPLANET o ライダーHIRO 南出剛

【Gladiator019】ライダーHIROに尻もちを着かされても殴り続けた南出剛、復帰戦を判定勝利で飾る

【写真】2年2カ月ぶりの復帰戦、グラジでは5年ぶりの勝利を収めた南出(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分2R>
南出剛(日本)
Def.3-0
ライダーHIRO(日本)

開始早々南出が強いローをヒット。ライダーのシングルレッグをスプロールした南出は、プレッシャーをかけ続ける。ケージを背負ったライダーは、南出の右足をシングルレッグで掴み、耐える南出に尻もちを着かせた。ケージに背中を着けて足を伸ばす南出、ライダーはその両足を持ち上げてトップをキープ。しかしバックを狙ったところで、南出に立たれてしまう。

ケージ際の攻防から離れたライダー、追う南出。ライダーのシングルレッグに右アッパーをカウンターで合わせた南出は、食らいつくライダーに鉄槌の連打を浴びせる。ここで離れたライダーを追いかける南出の左インローがヒット。南出のパンチをもらいながらもシングルレッグで組みついたライダーがバックへ。右足をかけたライダーに対し、南出も倒れず。そのまま初回終了のゴングを聞いた。

最終回、南出が前に出て左ハイ。ライダーは左ジャブを突きながら下がる。南出の左インローでライダーの足が流れ、後続打で尻もちを着いた。立ち上がったライダーがシングルレッグでグラウンドに持ち込むも、南出はケージを背にしながらスプロール+鉄槌の連打を浴びせる。

なおも食らいつくライダーの頭部にヒジとパンチを打ち込んでいく南出。しかしライダーはクラッチを解かない。腰を上げて押し込むライダー、南出は相手の左足を抑えている。ライダーはハイクロッチから抱え上げるが、ここで南出が一気にパンチを連打。ライダーはパンチとヒジをもらいながらも、相手をケージに押し込み続けた。

裁定はユナニマスで南出の勝利に。
愛息を抱えながら南出は「5年ぶりぐらいに、やっと勝てました。嬉しいです。今日は苦手な相手に判定で勝つことができたので、また上を目指して頑張ります」と述べた。


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Gladiator019 MMA MMAPLANET NavE o RIZIN キック 有川直毅

【Gladiator019】フライ級王者NavEが2RにTDから畳みかけ、有川直毅を下してRIZN再出場を希望

【写真】ラストの畳みかけは流石といえたフライ級王者NavE(C)MMAPLANET

<フライ級/5分2R>
NavE(日本)
Def.3-0
有川直毅(日本)

サウスポーのNavEが距離を詰めると、有川が右ストレートを合わせる。NavEはダブルレッグへ。これをスプロールした有川が左腕を差し上げ、NavEをケージに押し込む。NavEは右のオーバーフックから投げを打ったが、テイクダウンを奪うことはできず。再度、有川を大きく投げ飛ばしにいったNavEだが、有川が切り返したトップに回った。相手をケージに押し込み、パスした有川。NavEはハーフガード、さらにフルガードへ戻す。相手の首を抱えてプレッシャーを与える有川は、さらにパンチで削る。

NavEの三角、腕十字をかわしながらトップをキープする有川。NavEは腕十字を狙い続けるも、振りほどいた有川がNavEをマットに叩きつけ、パスを狙い続ける。下から有川の顔面を蹴り上げるNavE、有川はそれをかわしてトップをキープし、パウンドを落とす。NavEはケージを背にして立ち上がり、体勢を入れ替える。有川はケージ際から離れ、グローブのテープが外れたとアピールし、試合は一時中断。再開後、パンチの打ち合いからNavEが組みついたが、離れた有川が打ち合いを見せ右フックを当てた。

最終回、有川が右を振りながら中に入る。NavEの左ストレートが有川の顔面を捉えた。シングルレッグで組みついた有川がドライブ、左腕を差し上げて相手をケージに押し込むも、バックを狙ったところでNavEが体勢を入れ替えた。ケージ際の組合の中、NavEが小外刈りを仕掛ける。有川も立入れず、ボディロックで相手をケージに押し込み、逆にテイクダウンを狙った。これを防いだNavEが有川の左ヒザを抱え上げ、尻もちを着かせてからバックに回る。パウンドで攻め込むNavEは、バックマウントを固めると有川の首を狙う。

ケージキックを狙う有川を、パンチで削るNavE。四の字ロックをキープし、左腕を有川の首に回してRNCへ。苦悶の表情を浮かべながらも耐える有川。NavEは再びパンチで削りながら、バックをキープして最後はマウントへ。有川の顔面にパンチとヒジを浴びせて、試合終了のゴングを聞いた。

裁定は、最終回を完全に制したNavEへ。王者の力を見せたNavEは、「必ずまたRIZINに上がって、勝ち星を挙げたい」と語った。


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Gladiator019 MMA MMAPLANET o グスタヴォ・ウーリッツァー 井上啓太

【Gladiator019】戦慄の左フック! ライト級挑戦者決定戦でグスタヴォ・ウーリッツァーが井上啓太をKO

【写真】グスタヴォが井上をマットに沈め、ライト級挑戦権の行方や如何に(C)MMAPLANET

<ライト級次期挑戦者決定戦/5分2R>
井上啓太(日本)
Def.2R3分25秒 by KO
グスタヴォ・ウーリッツァー(ブラジル)

左を伸ばしながら距離を詰める井上、対するグスタヴォは構えから打撃の強さがうかがえる。ローから攻める井上に対し、右ロングを伸ばしたグスタヴォはパンチの連打。バランスを崩した井上に対し、パンチで攻め込むグスタヴォ。井上は引き込み、ガードポジションから足を上げていく。グスタヴォはトップをキープしていたが、立ち上がって離れ、背中を着けている井上に強いローを浴びせる。レフェリーが促して立ち上がる井上。ケージ中央で右カーフを当てる井上に対し、グスタヴォは右クロスをヒットさせた。井上はグスタヴォをグラウンドに誘うも、その誘いにグスタヴォは乗らない。ジワリジワリと距離を詰める井上が、右のカウンターをを効かせてから右ヒザ蹴りを当てる。

グスタヴォが組んで来ると、反対に大外刈りでテイクダウンを奪った井上。さらにマウントからパウンドを連打する。さらにバックマウントに移行した井上は、パンチを浴びせながら狙いはグスタヴォの首へ。グスタヴォが振り落とそうしたが、井上はグスタヴォの左腕を取って腕十字を狙う。ここでラウンド終了のゴングが鳴った。

最終回、グスタヴォの右ローに井上が右ストレートを合わせる。距離を取るグスタヴォに対し、井上も深追いはしない。井上の右ローに右フックを合わせるグスタヴォが、さらに右ローで井上をこかせた。マットに背中を着く井上。グスタヴォがスタンドを要求し、レフェリーがブレイクをかける。

スタンドで再開後、井上が右を伸ばす。しかし井上が右ヒザを放つと、グスタヴォがそれをキャッチ。すぐに井上は離れた。足を使うグスタヴォを、右で追う井上。グスタヴォが前に出たところで、カウンターの右ヒザを入れた井上だったが、これがローブローに。一時中断後、試合が再開されると井上が前に出る。グスタヴォは右ストレート、さらに右ローを当てた。井上は左ジャブを突き続ける。ここで井上が一瞬動きを止めたところで、グスタヴォが左フック一閃。井上は背中からダウンし、グスタヴォのKO勝利となった


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Gladiator019 MMA MMAPLANET o 中川皓貴 島村裕

【Gladiator019】島村裕の投げを防ぎ、2Rは組んでコントロールした中川皓貴が判定勝ちで王座挑戦アピール

【写真】中川は試合の流れを読む目、そして反応が速く相手を上回った(C)MMAPLANET

<フェザー級/5分2R>
中川皓貴(日本)
Def.3-0
島村裕(日本)

サウスポーの島村に対し、足を使って距離を取る中川。島村は右手を伸ばして距離を詰め、右ローを見せるが、中川がポジションを入れ替えて島村にケージを背負わせる。前に出る島村、中川は距離を取ってから右ミドルを繰り出した。プレッシャーをかける島村は手数が少ない。中川が右ストレートを伸ばす。両者が見合うなか、レフェリーが割って入り注意を与えた。再開後、中川が左ローを打って離れる。島村の右ローを受けて足が流れる中川。島村が組みつき、左腕を差し上げてケージに押し込んだ。

押し込まれながらもヒザ蹴りで削っていく中川。島村も中川のボディに右ヒザを突き刺す。ここでレフェリーがブレイクをかけた。ケージ中央で試合再開、島村の左インローを受けた中川がバランスを崩す。直後、パンチで前に出る中川をかわした島村が、プレッシャーをかけ返す。スーパーマンパンチ気味に飛び込んだ中川に対し、島村は左を当てながら回る。ケージ中央で島村の左ストレートをかわした島村が、左の足払いで中川をよろめかせた。

最終回、島村が左前蹴りを突き刺してから左ロー。しかし、さらに左ローを放った時に足を滑らせ、すぐに中川がトップを奪い、サイドへ移行した。島村の顔面に右ヒジを落とす中川。島村が体を起こそうとしたところで、相手の左腕を取りに行くが、島村がスクランブルに持ち込んだ。立ち上がり、四つで中川をケージに押し込む島村。足技を狙う島村に対し、中川もコツコツとヒザを打ち込む。しかし島村のヒザが当たる回数のほうが多い。

裏投げで中川に手を着かせた島村は、相手が立ち上がってもボディロックのままケージに押し込んでいく。左腕を差し上げた島村と、中川は細かいヒザを打ち合う。一瞬、投げを見せた中川は、それを防がれると四つで組み直して島村に尻もちを着かせた。立ち上がる島村。中川はボディロックでコントロールし、小内刈りを仕掛ける。島村の投げも防いだ中川が、そのままコントロールして試合終了となった。

裁定は2Rに明確なコントロールを見せた中川の勝利となった。
勝者の中川は試合内容を反省しながらも、タイトル挑戦をアピール。櫻井代表も「(王者へ)伝えておきます」と答えた。


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Gladiator019 MMA MMAPLANET o 森戸新士 須藤拓真

【Gladiator019】須藤拓真の足関節を凌いだ森戸新士が、引き込みで得たポイントを守りきる

【写真】これまで自身が見せていた戦略を取る相手に対し、森戸はトップからパスを狙い続けた(C)MMAPLANET

<プログレス71キロ契約/5分2R>
森戸新士(日本)
Def.4-1
須藤拓真(日本)

ケージ中央からプレッシャーをかける須藤。森戸は手四つからケージ際へ押し込み、シングルレッグで須藤に背中を着かせた。これで森戸にテイクダウンの2ポイントが入る。パスを狙う森戸は、須藤の右足を掴んでケージ際から引きはがす。左ヒザをスライドさせるが、須藤のディフェンスは堅い。須藤が森戸の右足を取ってセットアップへ。右足にヒールフックを仕掛けるも、足を抜こうとした森戸にヒザ十字を狙った。暴れる森戸へ、再びヒールフックを狙う須藤。森戸は起き上がるも、須藤が依然、森戸の左足に絡みついている。

パスを狙う森戸。須藤は下から森戸を蹴り上げてディフェンスする。森戸の左腕に右足を絡める須藤、森戸は離れてケージ中央へ。須藤がシッティングガードで森戸についていく。マットに背中を着けたまま、下から様子をうかがう須藤。森戸がグラウンドに戻ったところで、須藤はすかさず森戸の左足を取ってヒールフックへ。森戸が回転して足を抜くと、須藤が立ち上がり1ポイントを獲得した。

最終回、ケージ中央で組み合う両者。森戸がケージへ押し込んでいくと須藤が引き込んだ。これで2ポイントを獲得した森戸、須藤はフルガードで森戸の両手首を取る。離れて立ち上がった森戸に対し、須藤はシッティングガードから回転して森戸を追う。ここでレフェリーがブレイク、須藤にスタンドを促すも須藤は応じない。プログレスのルールをい考えれば、須藤の拒否は当然だ。

一旦試合は中断され、同じ状態から再開。須藤は森戸の左足を狙う。離れた森戸の足に食らいつく須藤、しかし森戸もグラウンドに入って須藤との足の取り合いに応じた。離れて立ち上がる森戸の足に絡んで、ヒールを狙い続ける須藤。それを切った森戸が完全に立ち上がる。そしてケージ際で再びガードの中に入った森戸がパスを狙うも、須藤がカウンターで森戸の左足に内ヒールを仕掛けた。森戸はディフェンス、反対にアンクルを取りに行ったが、ここで試合終了のゴングが鳴った。

試合は須藤の引き込みで4ポイントを得ていた森戸が勝利。


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Gladiator019 MMA MMAPLANET o カウアン・タニノ キック 小谷直之

【Gladiator019】小谷直之が終盤に猛攻も逆転ならず、TDポイントを得たカウアン・タニノが逃げ切る

【写真】タニノの安定したグラップリング力はもちろん、小谷のプログレスルールへの適応力も目立った(C)MMAPLANET

<プログレス84キロ契約/5分2R>
カウアン・タニノ(ブラジル)
Def.4-2
小谷直之(日本)

タニノが距離を詰め、横へ目をやりながらテイクダウンを狙う。初手は防いだ小谷に対して、タニノは同じ方法でダブルレッグから小谷をグラウンドに引きづりこんだ。小谷はタニノの左足を取ってヒールフックへ。これを凌いだタニノは、立ち上がる小谷をシングルレッグでケージに押し込む。ここで先のタニノのテイクダウンに2ポイントが与えられる。ケージ際でバックに回るタニノ。小谷は両手を抑えてクラッチを解こうとするが、タニノがバックに飛びついたところで正対。タニノが離れると、小谷にスクランブルの1ポイントが入った。

ケージ中央で見合う両者。小谷がフェイントをかけるなか、タニノがテイクダウンを狙う。しかしスタンドで組み合うと、そのまま小谷がドライブしてケージ際へ。右腕を差し上げ、さらにタニノの左足へ手を伸ばす小谷。タニノが押し返し、右のオーバーフックから投げを見せるが小谷は倒れない。反対に小谷がタニノをケージに押し込む。スライドしてケージ中央へ戻ったタニノは組みつくも、小谷はスプロール。1R終了間際に小谷が押し込むと、タニノが支え釣り込み足を仕掛けたが小谷は倒れなかった。

最終回、両者はケージ中央で見合う。タニノのシングルレッグをスプロールする小谷。さらにダブルレッグも切った小谷がガブりに行くと、タニノが離れた。小谷は両手を上下させて揺さぶる。距離が詰まったところで小谷が押し込んでいくも、タニノが切り返してシングルレッグへ。耐える小谷を足払いで倒し、テイクダウンの2ポイントを得る。グラウンドに持ち込み、パスしたタニノが再度へ。小谷はケージキックで頭をケージ中央に向け、タニノがパスを仕掛けたところで相手を蹴って離れた。これで小谷に1ポイントが入る。

タニノがボディロックで小谷をケージに押し込むが、小谷は右のオーバーフックでディフェンス。離れたタニノのテイクダウンを切った小谷が組みつき、ボディロックからタニノに背中を着かせた。起き上がろうとするタニノのバックを狙う小谷。しかし相手を抑え込むことができず、テイクダウンのポイントは入らない。タニノが切り返してバックに回ったところで、試合終了のゴングが鳴った。


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