#朝倉未来#UFC#KO
朝倉未来はこの強豪たちに勝てるのか?
フェザー級のトップランカーKO集!
アレキサンダー・ボルカノフスキー
マックス・ホロウェイ
ブライアン・オルテガ
ヤイール・ロドリゲス
カルヴィン・ケーター
ジョン・チャンソン
パトリシオ・ピットブル
AJ・マッキー
#朝倉未来#UFC#KO
朝倉未来はこの強豪たちに勝てるのか?
フェザー級のトップランカーKO集!
アレキサンダー・ボルカノフスキー
マックス・ホロウェイ
ブライアン・オルテガ
ヤイール・ロドリゲス
カルヴィン・ケーター
ジョン・チャンソン
パトリシオ・ピットブル
AJ・マッキー
<Bellaotr世界フェザー級選手権試合/5分5R>
パトリシオ・フレイレ(ブラジル)
Def.3-0:49-46.48-47.48-47
AJ・マッキー(米国)
試合開始早々、右のサイドキックをボディに入れたマッキー。さらにサイドキックを続けて左ミドルを見せる。右ローに右を合わせたフレイレは、間合いを図る。左ミドルなど距離の長い攻撃を続けるマッキーが、腹を蹴っていく。飛び込んで右を伸ばしたフレイレ、すぐに下がってマッキーのステップインに左を狙う。スリップしたマッキーが立ち上がり、タイミングを計って左ストレート、そしてミドルを蹴る。
一瞬オーソに構えたチャンピオンは、サウスポーに戻りスピニングバックキック。フレイレはローをキャッチして、右を伸ばす。さらに右ローを入れてフレイレが、ジグザグのステップで距離を詰める。ローからワンツーを伸ばしたフレイレに対し、マッキーは右ジャブ。ローを入れたフレイレの前進を前蹴りでマッキーが突き放し、初回が終わった。
2R、フレイレが左右のロー。マッキーは左ミドル、ワンツーで左オーバーハンドを繰り出す。ダブルレッグを切られたマッキーだが、ヒザをボディに突き刺して離れる。フレイレは左右のローを繰り返し、ローをキャッチしていく。足を抜いたマッキーは遠いレンジを維持してジャブを伸ばす。フレイレは走り込みながら距離を詰めようとするが、これは察知されやすい。とスピニングバックキックにバックを取られたマッキーが前転からガードを取る。立ったままでローを蹴ったフレイレ、レフェリーがマッキーを立たせた。
近い距離で拳の交換も見られたが、マッキーが間合いを取る。続くステップインに頭が当たりそうになったフレイレも、距離を取り直す。ともにクリーンヒットといえる一発がないなかで、フレイレはボディを決めダブルレッグを切る。さらにヒザに右を合わせた前チャンピオンがこの回を取った。
3R、オーソをすぐにやめたマッキーは再びオーソからスピニングバックキックも、全くタイミングはつかめていない。両者の距離のマネージメントが続き場内にブーイングが起こる。フレイレはそこで右ロー、マッキーは右ジャブと距離は変わらない。しかし、両者同じタイミングでステップイン、ここでフレイレの右が当たってマッキーが姿勢を乱す。距離を詰めてきたフレイレをダブルレッグに取ったマッキーがトップを取り、ケージ際で細かいパンチ、ヒジを打つ。
立ち上がったフレイレをアンクルピックで崩したマッキーは、右を差してウィザーのフレイレにパンチ、エルボーを打ち込む。ここでテイクダウンを狙ったマッキーだが、フレイレはギロチンから引き込む。右腕が喉下に入るが、スラムするようにマッキーが頭を抜く。残り15秒で腰を切ったフレイレに対し、マッキーは担いでバックへ。そのまま時間となった。
4R、右ローを蹴ったマッキー。フレイレは後ろ足の右ローを返す。慎重な姿勢のまま時間が過ぎ、場内はまたもブーイングに包まれる。マッキーは左ミドルから左の追いつき、これを被弾したフレイレは、左ストレートも顔面に打たれる。マッキーの距離から前に出て右ボディを決めたフレイレは、手数が少ないなかで左のカウンターを入れる。マッキーは構わず前蹴りやジャブを繰り出すも、アイポークがあったとレフェリーを見やる。
この隙に距離を詰めてワンツーを放ったフレイレだが、ここも距離を取りなおす。右ハイ、ワンツーで前に出るフレイレは、残り20秒のダブルレッグを切り、がぶる。正座状態で両腕を伸ばしたままマッキーはラウンド終了の合図を聞いた。
最終回、右ジャブを伸ばしたマッキーがサイドキック、直後にシングルでケージ際までフレイレをドライブする。ヒザ裏で手を組み、尻餅をつかせたマッキーが、片ヒザをつくフレイレに左エルボーを見舞う。さらに立ち上がったフレイレをボディロックでテイクダウンし、バックへ回る。
立ち上がられるとエルボーを放って離れたマッキーは左ストレートを伸ばす。フレイレは疲れたか、手数の足の動きも少ない。マッキーも組みを続けることなく、息を整える。そこにフレイレが右ミドルを放つ。残り2分、マッキーはダブルレッグを切られる。左ハイも重心が上がってしまったマッキーも疲れている。それでもワンツーから前蹴りをマッキーが見せ、フレイレはアッパー&ワンツーを打っていく。
マッキーは2度ワンツーを入れ、左ジャブ、組んでヒザを見せる。疲れたフレイレは懸命に距離をつめるが、ダブルレッグを決められ万事休す。フレイレは背中を譲りつつ立ち上がり、胸を合わせたところで時間に。
初回、3Rはフレイレ。2Rと最終回はマッキーか。結果はフレイレが3‐0で3度目の王座返り咲き――マッキーは19試合目の初黒星となった。「彼はタフだった。デンジャラスだし、戦術を駆使したよ。兄が言ったように兄弟でチャンピオンだ。ベルトを家に持って帰る」とフレイレは話した。
【写真】良い雰囲気のマッキー。フレイレは落ち着き払っていた(C)BELLATOR
15日(金・現地時間)にカリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催されるBellator277「Mckee vs Pitbull 2」の計量が、14日(木・同)に行われた。
メインは昨年7月と立場を変えてダイレクトリマッチとなったBellator世界フェザー級選手権試合=王者AJ・マッキー挑戦者パトリシオ・フレイレ、コメインがライトヘビー級ワールドGP決勝を兼ねた世界ライトヘビー級選手権試合=王者ワジム・ネムコフコーリー・アンダーソンだ。
ネムコフの肩にベルトが賭けられ、GPのベルトをスコット・コーカーが手にしたフェイスオフを終え、どうすれば勝てるのかと尋ねられたアンダーソンは「マーク・ヘンリーの見立て通り」と返答。そのアンダーソンはこれまでの相手とは違うのかと聞かれたチャンピオンは「ただ1人の対戦相手でしかない。良い試合をして勝つ」と話した。
セレモニアル計量最後に登壇したマッキーは、ルイヴィトンのパロディーブランドのマスク(※それでも日本では1万2000円で取引されている)着用でフレイレと向き合う。チャレンジャーのフレイレは過去にリマッチで6勝1敗という好成績を残しているが、「その経験について考えることはない。ただ、今回も勝ちたいと思っているだけだ」とコメントした。
一方チャンピオンとGPウィナー2つのベルトを両肩に下げたマッキーは──前回は1Rで勝利しながら、明日の防衛戦は2Rまで試合が進むと発言したことを尋ねられ「今回は少し落ち着いて我慢が必要かと思う。ただし、結局のところは同じファイト。僕のモノになる」と返答した。
今回、メインカードではフェザー級でアーロン・ピコがジェレミー・ケネディ、プレリミではヘビー級でティレル・フォーチュンがスティーブ・モウリーと対戦するという注目カードが組まれていたが、ケネディとモウリーが欠場に。
ピコはアドリィ・エドワーズ、フォーチュンはラキム・クリーブランドと対戦することになった。
ウェルラウンダー、9勝1敗のエドワーズはレコードも良いがスピードはない。持ち味のスクランブル&柔術がピコに通じるか。フォーチュンが戦うクリーブランドはモウリーに初回にキムラで下っている。勝てばタイトル・コンテンダーとなるべき一戦で、対戦相手が変わった今、ピコもフォーチュンも勝ち方が問われるファイトとなった。
■視聴方法(予定)
4 月16日(土)
午前7時30分~ U-NEXT
■Bellator277計量結果
<Bellaotr世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]AJ・マッキーJr: 144.9ポンド(65.72キロ)
[挑戦者]パトリシオ・フレイレ: 144.6ポンド(65.58キロ)
<Bellaotr世界ライトフェザー級選手権試合& 同級ワールドGP決勝/5分5R>
[王者]ワジム・ネムコフ: 204.4ポンド(92.7キロ)
[挑戦者]コーリー・アンダーソン: 205ポンド(92.99キロ)
<150ポンド契約/5分3R>
アーロン・ピコ: 149.4ポンド( 67.76キロ)
アドリィ・エドワーズ: 149.6ポンド(67.85キロ)
<ヘビー級/5分3R>
ティム・ジョンソン: 260ポンド(117.93キロ)
リントン・ヴァッセル: 239.6ポンド(108.68キロ)
<ヘビー級/5分3R>
ティレル・フォーチュン: 258ポンド(117.02キロ)
ラキム・クリーブランド: 238ポンド(107.95キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
ドブレジャン・ヤギュシュムラドフ: 205.4ポンド(93.16キロ)
ハファエル・カルバーリョ: 206ポンド(93.44キロ)
<フェザー級/5分3R>
ガストン・ボラニョス: 144.4ポンド(65.49キロ)
ダニエル・カーリー: 144.8ポンド(65.68キロ)
<ウェルター級/5分3R>
カイル・クラッチマー: 170.5ポンド(77.34キロ)
マイケル・ロンバート: 170.3ポンド(77.24キロ)
<バンタム級/5分3R>
ボビー・セロニオ3世: 135.8ポンド(61.59キロ)
ケウロブ・ラミレス: 135.7ポンド(61.55キロ)
<ウェルター級/5分3R>
タイソン・ミラー: 170.4ポンド(77.29キロ)
ハーラン・グレイシー: 170ポンド(77.11キロ)
<フライ級/5分3R>
エドウィン・デ・ロス・サントス: 124.8ポンド(56.6キロ)
アルバート・メンデス: 124.5ポンド(56.47キロ)
<フェザー級/5分3R>
ソクラテス・ヘルナンデス: 145.4ポンド(65.95キロ)
ロジェリオ・ルナ: 145ポンド(65.77キロ)
<フェザー級/5分3R>
レアード・アンダーソン: 145ポンド(65.77キロ)
JT・ドナルドソン: 144.6ポンド(65.58キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
テオ・ヘイグ: 201.5ポンド(91.39キロ)
アラン・ベンソン: 203.4ポンド(92.26キロ)
【写真】「その実力の出し方が分からなかった。導き方が分からなかった」という印象を矢地に持っていた柏木さんだからこそ、今の矢地に期待したいこととは…… (C)MMAPLANET
過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年3月の一番。12日に行われたBELLATOR276より、アダム・ボリッチマス・ブーネル──からのRIZIN TRIGGER03のメイン=ルイス・グスタボ矢地祐介戦について語らおう。
<月刊、柏木信吾のこの一番:3月:アダム・ボリッチマス・ブーネルPart.01はコチラから>
──柏木さんのお気に入りアダム・ボリッチがマス・ブーネルを破りました。とはいえ15日にBellatorはAJ・マッキーJrとパトリシオ・フレイレのダイレクトリマッチの世界戦を組んでいます。マッチメイカーとしての柏木さんにお伺いしますが、一本決着だったタイトル戦だったにも関わらず、ダイレクトリマッチが組まれるというのは?
「人情的に分からないでもないです。人情ですね、理屈ではなくて。やはりパトリシオ・フレイレがベラトールに果たしてきた貢献度は高いです。タイトルを失う試合までずっと勝っていて、固定ファンもついている。そういう部分も考慮すると、スコットなりのリスペクトだと僕は思います。
あとは一本負けですけど、地力で負けた試合でもなかった。言ってしまえば事故系の負け方でした。完膚なきまで負けたわけでもない。一発入ってからギロチンですしね。まぁ左ハイを一発当てたマッキーが素晴らしいのですが、あれが当たっていなかったら──どうなっていたんだろうという風に、プロモーターやマッチメイカー目線でも言える試合でした」
──マッキーのモチベーションはどうでしょうか? 一度、タップを奪っている相手です。
「マッキーもビッグネームのパトリシオともう1試合やって、ファイトマネーも高くなる。だからモチベーションは上がると思いますよ」
──それは明快で良いですね……という再戦をキーワードに、ここは16日のRIZIN TRIGGER03に関してですが、ついに国際戦が組まれます。
「あぁ、そういう流れですか(笑)。ありがとうございます。ついに来ましたね。MMAPLANETで高島さんとお話をするきっかけになったTRIGGERですが、ついに外国人選手の試合……国際戦を組めます。あの時は2人ぐらい呼びたいと言っていましたけど、色々と事情もあって今回はまずルイス・グスタボと矢地選手の再戦ですね」
──正直2試合、見たかったです。
「2人ぐらい──ですから、僕が口にして活字になったのは。グレーですけど、僕は嘘を言っていないですよ(笑)」
──アハハハ。柏木さんの口から説明していただくと、ルイス・グスタボとはどのようなファイターでしょうか。
「良い意味で昔のシュートボクセを引き継いでいる選手です。悪くいえば、まだ粗い。当時のシュートボクセの選手が、今通用するかと言えばクエスチョンじゃないですか?」
──トーマス・アルメイダをより荒くしたような。ただ、そのアルメイダも柏木さんの言われているように、UFCで序盤は4連勝したのですが、最終的に4連敗で5勝5敗となりリリースとなりました。
「でも、魅力的な部分を持っている。見ている人が楽しめる戦いをします。遠いところからパンチを振りまわし、遠近両方でヒザを使います。巧い選手は苦手ですが、その尖がっている部分が魅力的ですね。そんな魅力を最大限に生かすためにもレスリングをすれば良いなと思っていたのですが、この2年間は試合がなくずっとトレーニングを積んできたので、どこをどう強化してきたのか。そこが見ものです」
──そこで矢地選手と再戦を組んだ故というのは?
「今回、RIZIN35のカードを見てもらうと分かるようにリベンジがテーマで……ソウザ選手とジョニー・ケースもそうですし、本来は大晦日で考えていたモノが、新規ビザ申請は受け付けないという外国人選手が入国できない状況になりました。岸田首相が発表した時に、まさに米国に発つ直前で……。
『嘘でしょ!!』っていう心境でした。外国人選手も当然、大晦日に向けてコミットしていて、時間もお金も掛けてトレーニングをしてきた。その選手たちが入国できるようになったのであれば、まず同じテーマで試合を組む。『だから少し待っていて』という連絡をして、ようやく状況が整いリブッキングしたという形ですね」
──つまりはリベンジマッチを組みたかったけど、できなかった。そのリベンジでもあるのですね。
「そうなんです。そういうなかでTRIGGERとの連日興行を打つ。グスタボも矢地選手も前回の試合で──それぞれGPとタイトル戦という大勝負ですが、負けてしまっているので。TRIGGERで再起を図るという形でメインになりました」
──いやぁ、ありがとうございます。矢地選手の試合、ケージで見たかったので。
「これまで本能に任せて戦っていたのが、八隅さんの指導を受けるようになり、組み立ててスマートに戦えるようになった。そういう評判ですよね。もともとポテンシャルの高い選手だったけど、その実力の出し方が分からなかった。導き方が分からなかったというか……導く人がいなかったのだと思います。導くシステムになかったのでしょうね」
──矢地選手自身も、人の良さというか……ファイターとして、甘い部分もありました。
「天真爛漫ですよね。良い感じで。人として凄く良くて、このままおじいちゃんになって欲しいというか(笑)」
──ただし、彼の良さがMMAでは巧く機能していなかった。それが八隅さんのコーチングで変わってきたと。最近では、荒々しさもあると聞きます。
「ほぉ。そういう面が出てきたのですか。それは楽しみです。緩急がつけられるようになったのですね!!」
──そのような戦いを、グスタボを相手にしてデキるのか。日本人相手にデキる戦いが、外国人選手を相手にしてもデキるのか。これは永遠のテーマです。
「そうですね。変に考え込まず、思い切りの良さと爆発力がある選手なので。そこは大切にしてほしいです。贅沢な話ですけど、自分の良いところを全て出して融合して欲しいですね」
──ではグスタボ矢地、生か映像がどちらでファンに楽しんで欲しい試合ですか。
「この試合は生です。この試合は生でやらないと……じゃない、生で見ないと勿体ない試合です!!」
──とりあえず自発的な発言ですし、そのまま書かせていただきます(笑)。
「やるじゃないですよ。見ないと、ですよ(笑)」
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過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年3月の一番。12日に行われたBELLATOR276より、アダム・ボリッチマス・ブーネル──からのRIZIN TRIGGER03のメイン=ルイス・グスタボ矢地祐介戦について語らおう。
<月刊、柏木信吾のこの一番:3月:アダム・ボリッチマス・ブーネルPart.01はコチラから>
──柏木さんのお気に入りアダム・ボリッチがマス・ブーネルを破りました。とはいえ15日にBellatorはAJ・マッキーJrとパトリシオ・フレイレのダイレクトリマッチの世界戦を組んでいます。マッチメイカーとしての柏木さんにお伺いしますが、一本決着だったタイトル戦だったにも関わらず、ダイレクトリマッチが組まれるというのは?
「人情的に分からないでもないです。人情ですね、理屈ではなくて。やはりパトリシオ・フレイレがベラトールに果たしてきた貢献度は高いです。タイトルを失う試合までずっと勝っていて、固定ファンもついている。そういう部分も考慮すると、スコットなりのリスペクトだと僕は思います。
あとは一本負けですけど、地力で負けた試合でもなかった。言ってしまえば事故系の負け方でした。完膚なきまで負けたわけでもない。一発入ってからギロチンですしね。まぁ左ハイを一発当てたマッキーが素晴らしいのですが、あれが当たっていなかったら──どうなっていたんだろうという風に、プロモーターやマッチメイカー目線でも言える試合でした」
──マッキーのモチベーションはどうでしょうか? 一度、タップを奪っている相手です。
「マッキーもビッグネームのパトリシオともう1試合やって、ファイトマネーも高くなる。だからモチベーションは上がると思いますよ」
──それは明快で良いですね……という再戦をキーワードに、ここは16日のRIZIN TRIGGER03に関してですが、ついに国際戦が組まれます。
「あぁ、そういう流れですか(笑)。ありがとうございます。ついに来ましたね。MMAPLANETで高島さんとお話をするきっかけになったTRIGGERですが、ついに外国人選手の試合……国際戦を組めます。あの時は2人ぐらい呼びたいと言っていましたけど、色々と事情もあって今回はまずルイス・グスタボと矢地選手の再戦ですね」
──正直2試合、見たかったです。
「2人ぐらい──ですから、僕が口にして活字になったのは。グレーですけど、僕は嘘を言っていないですよ(笑)」
──アハハハ。柏木さんの口から説明していただくと、ルイス・グスタボとはどのようなファイターでしょうか。
「良い意味で昔のシュートボクセを引き継いでいる選手です。悪くいえば、まだ粗い。当時のシュートボクセの選手が、今通用するかと言えばクエスチョンじゃないですか?」
──トーマス・アルメイダをより荒くしたような。ただ、そのアルメイダも柏木さんの言われているように、UFCで序盤は4連勝したのですが、最終的に4連敗で5勝5敗となりリリースとなりました。
「でも、魅力的な部分を持っている。見ている人が楽しめる戦いをします。遠いところからパンチを振りまわし、遠近両方でヒザを使います。巧い選手は苦手ですが、その尖がっている部分が魅力的ですね。そんな魅力を最大限に生かすためにもレスリングをすれば良いなと思っていたのですが、この2年間は試合がなくずっとトレーニングを積んできたので、どこをどう強化してきたのか。そこが見ものです」
──そこで矢地選手と再戦を組んだ故というのは?
「今回、RIZIN35のカードを見てもらうと分かるようにリベンジがテーマで……ソウザ選手とジョニー・ケースもそうですし、本来は大晦日で考えていたモノが、新規ビザ申請は受け付けないという外国人選手が入国できない状況になりました。岸田首相が発表した時に、まさに米国に発つ直前で……。
『嘘でしょ!!』っていう心境でした。外国人選手も当然、大晦日に向けてコミットしていて、時間もお金も掛けてトレーニングをしてきた。その選手たちが入国できるようになったのであれば、まず同じテーマで試合を組む。『だから少し待っていて』という連絡をして、ようやく状況が整いリブッキングしたという形ですね」
──つまりはリベンジマッチを組みたかったけど、できなかった。そのリベンジでもあるのですね。
「そうなんです。そういうなかでTRIGGERとの連日興行を打つ。グスタボも矢地選手も前回の試合で──それぞれGPとタイトル戦という大勝負ですが、負けてしまっているので。TRIGGERで再起を図るという形でメインになりました」
──いやぁ、ありがとうございます。矢地選手の試合、ケージで見たかったので。
「これまで本能に任せて戦っていたのが、八隅さんの指導を受けるようになり、組み立ててスマートに戦えるようになった。そういう評判ですよね。もともとポテンシャルの高い選手だったけど、その実力の出し方が分からなかった。導き方が分からなかったというか……導く人がいなかったのだと思います。導くシステムになかったのでしょうね」
──矢地選手自身も、人の良さというか……ファイターとして、甘い部分もありました。
「天真爛漫ですよね。良い感じで。人として凄く良くて、このままおじいちゃんになって欲しいというか(笑)」
──ただし、彼の良さがMMAでは巧く機能していなかった。それが八隅さんのコーチングで変わってきたと。最近では、荒々しさもあると聞きます。
「ほぉ。そういう面が出てきたのですか。それは楽しみです。緩急がつけられるようになったのですね!!」
──そのような戦いを、グスタボを相手にしてデキるのか。日本人相手にデキる戦いが、外国人選手を相手にしてもデキるのか。これは永遠のテーマです。
「そうですね。変に考え込まず、思い切りの良さと爆発力がある選手なので。そこは大切にしてほしいです。贅沢な話ですけど、自分の良いところを全て出して融合して欲しいですね」
──ではグスタボ矢地、生か映像がどちらでファンに楽しんで欲しい試合ですか。
「この試合は生です。この試合は生でやらないと……じゃない、生で見ないと勿体ない試合です!!」
──とりあえず自発的な発言ですし、そのまま書かせていただきます(笑)。
「やるじゃないですよ。見ないと、ですよ(笑)」
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過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年3月の一番。12日に行われたBELLATOR276より、アダム・ボリッチマス・ブーネル戦について語らおう。
──柏木さんが選んだ3月の一番は?
「Bellatorフェザー級のアダム・ボリッチマス・ブーネル戦です。これは良い試合でしたねぇ。面白かったです。ただ、この試合は生より映像で視た方が面白いのかなって思いました」
──まさに洋モノですね(笑)。実際だと躊躇してしまいそうで、でも映像なら大丈夫というか……。
「何を言っているんですか!! 水垣さんにはF1が出てきて、なんで僕にはエロ方向へ、振るんですか(笑)」
──いやいやいや……我々の過去の10年の付き合いでMMAに次ぐ話題がそうだったので(笑)。
「僕、今ではそういうキャラじゃないので(笑)。でも、すぐにボロがでるでしょうし。まぁ、生では……」
──野獣みたいで怖いじゃないですか……。
「それよりボリッチブーネルの話をしましょうよ」
──そういう意味では個人的に両者揃って野獣的ではなかったかと。
「えぇ? そうですか。凄くハイレベルで面白かったと僕は思いました。この試合は日本では見ることはできない。あの内容は……。それが正直な感想です。ここまでの試合、日本で見ることができますか?
あれを5Rやり抜く、凄まじいです。5Rを意識した戦い方、あれを25分やり切るのは本当に凄いと思いました。MMAグローブで、あの距離で殴り合うなんて」
──私は正直、これなら怖くないと思ったんです。2人とも強くて、上手くて、タフです。ただぶっ殺してやるという怖さのある殴りではなかった。このボリッチなら朝倉未来選手、松嶋こよみ選手らは臆することなく戦えると。
「あぁ5Rを考えて、僕が上手く戦ったというところが、そういう風に見られたわけですね。クリーンヒットの数は凄く多かったですけど、試合が終わる空気はなかったです。それも確かです」
──当てるけど、終わらせる意識が少ない。それは疲れないため。5Rを想定してそうなったのかと自分は感じました。勝てる、負けるは別にして──なら朝倉未来、松嶋こよみなら対抗できると。あれぐらいの気迫指数なら。
「なるほどぉ。それとグラップリングをしていないですよね。組みに行かないし、組んでも長続きしない。5Rを戦い抜くためにセーブしている部分があったのは確かです。疲れることをせずに、離れてリセットしていたようで」
──柏木さんはそこも踏まえて両者が巧くて、素晴らしかったと。
「そうなんです。いやぁ、面白いですね。一つの試合で、両者の強さを認めたうえで意見が相反してくる。これが3Rだと彼らも違う戦い方をしていたでしょうね。それが5Rだと殺気が薄れた、野獣のようではなかったということですね。そこは分かります。綺麗に戦って、イカレた部分がなかったですから」
──ハイ。なら日本人選手も立ち会える。ボクシングなら12R戦って、勝てますし。それとブーネルに関しては、もっと組むと思っていました。あれだけ近距離でボクシングができるとは露知らず、ジョン・フィッチのコントロールにパウンドが加わるようなファイトをするのだと。
「まぁジョン・フィッチになるとプロモーター側は、それが良い戦い方だとは言い辛いですけど(苦笑)」
──アハハハ。結果、テイクダウンを奪ったり、クリーンヒットの数が多いという判断でしょうか。ボリッチが3-0で判定勝ちを収めました。ただ……。
「50-45はないですよね(笑)」
──あり得ないと思います。
「2Rもブーネルが失って48-47もあるかと思いましたけど、49-46が2人いましたね。とはいえ3Rがボリッチというのはないです」
──あの3Rがボリッチなら、どういう風に戦えば攻勢と判断されるのか分からないですね。
「本当にそうだと思います。ボリッチの勝ちで良いかと思いますけど、あの試合で50-45は……。にしてもボリッチの良さが出ましたね。打撃の選手は数多くいても、ボリッチのように遠距離、中距離、近距離の全てで武器を持っているファイターはそんなにいないと思います。どの距離でも攻撃できて、25分間やりきった。アレをやられると、ブーネルは全ての距離がボリッチになるので難しいだろうなと思いました」
──下がって誘うことができるのもボリッチの強味ですね。その一方で、接近戦ではブーネルの左ボディが相当に効いていたようにも見えました。
「あれ、なぜブーネルが打つのを止めたのか。腹を意識させて、テイクダウンを狙うとか行って欲しかったです。そうすればボリッチが受け身になる展開もあったかと思います。優勢の間に組まない。逆にテイクダウンを取られましたからね。やっぱり5R制という部分が影響したのでしょうかね。
あのハイペースで組みから寝技をなるとヘトヘトになるから、あえてしなかったのか。ボリッチの苦手な部分で勝負しなかったのはそういうことなのかもしれないですね」
──5R、テイクダウンとスクランブル、寝技もあって殴り合いもある。それって今やACAだけではないかと。もう、どういうことなのか明白ですよね。
「……そうですよね(笑)。凄く分かりやすいです」
──サムシング・スペシャルのない人間の戦い。凄くリアルなボリッチブーネルだったかと思います。加えて15日のAJ・マッキーパトリシオ・フレイレの再戦、その勝者への挑戦はほぼ決定でしょうし、ボリッチは5Rを試したのか。
「そうなりますよね。挑戦者決定戦とはいわずタイトル・イリミネーションマッチと名乗っていたので、ズルいですけど(笑)。ブーネルの脱落は決定ですよね。勝ったボリッチは、こういうこともデキたのか、と。こうやって25分戦えるボリッチの世界王座挑戦、個人的にも凄く楽しみです」
<この項、続く>
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12日(金・現地時間)、ミズーリ州セントルイスのザ・ファミリー・アリーナで開催されるBellator276「Borics vs Burnell」の計量が行われた。
メインはAJ・マッキー時代のフェザー級戦線サバイバルマッチ=アダム・ボリッチ×マス・ブーネルの一戦だ。
UFCで1勝2敗、英国Cage Warriorsで4連勝からベラトールと契約したブーネルは、ここまで3連勝中。同じ欧州勢のソウル・ロジャース、エマニュエル・サンチェスといったフェザー級ワールドGP出場組を連破してのボリッチ戦となった。
対して、ワールドGPではその負け方しかない――というテイクダウンからバック&チョークでダリオン・コールドに敗れ、準々決勝敗退に終わるも、その後は3連勝中のボリッチにとって、今回の一戦はベラトールの生え抜きの威信を賭けた戦いといえる。
直近の試合――昨年4月には、UFCとPFLで実力者ぶりを発揮してきたジェレミー・ケネディを下しており、2試合連続で外敵を迎え撃つこととなった。打撃と組み、寝技が回転し始めると厄介なボーネルとの3連勝対決は、ボリッチにとって同世代のチャンピオンに挑戦するために絶対に落とせない試合だ。
もちろん個人差もあるが、UFCで結果を残してきたわけでなくベラトールを選択したファイターは、バンタム級のエンリケ・バルゾラもそうだが、動きに波ができても気持ちが途切れることが少ない。乱暴な言い方をすると、ここがUFCファイターとベラトール生え抜きファイターから感じられるタフさんの違いとも思える。
とはいえハンガリーから、勤め先の仲間やお客のカンパでフロリダにやってきて運命を切り開いたボリッチが、気持ちでブーネルに遅れを取ることはないだろう。しかし、一瞬でも間が空くとそこをついてくるのがブーネルだ。気を抜くというよりも、迷いが生じた時こそ危ない。ヒザ神がどれだけ我儘なファイトをやりきるか。そこが勝負のカギとなる。
またライト級転向のマオリキッド=ジェイジェイ・ウィルソンは、ガジヒ・ラバダノフというガチな相手が与えられた。
裸の柔道とVT時代&モダン柔術の融合体ジェイジェイが、パンチがテイクダウンの一部と化したコントロール軍団のラバダノフと下にならずに戦うことができるか。
下になれば攻撃でなく、守り。それがVT柔術といっても過言なく――デビュー以来最強の相手に対し、どのようなアプローチでジェイジェイが9連勝を目指すか見ものだ。
■視聴方法(予定)
3月13日(日)
午前8時00分~ U-NEXT
■Bellator276計量結果
<フェザー級/5分5R>
アダム・ボリッチ: 145.8ポンド(66.13キロ)
マス・ブーネル: 145.5ポンド(66.0キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイヴィス: 206ポンド(93.44キロ)
ジュリアス・アンリカス: 206ポンド(93.44キロ)
<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン: 185.8ポンド(84.27キロ)
ジョン・ソルター: 185.8ポンド(84.27キロ)
<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン: 156ポンド(70.76キロ)
ガジヒ・ラバダノフ: 155.8ポンド(70.66キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
アレックス・ポリジ: 204.4ポンド(92.7キロ)
ジョゼ・アウグスト・アゼヴェド: 206ポンド(93.44キロ)
<ミドル級/5分3R>
ロメロ・コットン: 185.2ポンド(84.0キロ)
フレディ・サンドヴァル: 185.2ポンド(84.0キロ)
<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ: 125.8ポンド(57.06キロ)
キーラ・バタラ: 124.6ポンド(56.51キロ)
<フェザー級/5分3R>
ジャムス・アドコック: 145.4ポンド(65.95キロ)
コディ・ロー: 145.6ポンド(66.0キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ローマン・ファラルド: 171ポンド(77.56キロ)
ケルヴィン・レイフォード: 171ポンド(77.56キロ)
<バンタム級/5分3R>
ジョーダン・ハワード: 135.8ポンド(61.59キロ)
トレヴァー・ワード: 136ポンド(61.69キロ
【写真】GPに入ってもおかしくない力をベラトール参戦後の2試合で見せているミハイロフ (C) BELLATOR
過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年1月の一番。29日に行われたBellator273より、エンリケ・バルゾラダリオン・コールドウェル戦に──続き、ニキータ・ミハイロフやバンタム級ワールドGPについて語らおう。
――実はファイト&ライフ誌で水垣偉弥さんにBellatorバンタム級ワールドGPの優勝者予想をしてもらったところ、コロナ禍で何が起こるか分からない。補欠戦に入れば、バルゾラ優勝もある、大穴だという話になりました。ジェイムス・ギャラガーより全然、強いのではないかと。
「でもギャラガーは本来、あのメンツに入る実力はないです。バルゾラの方が強い。ただし地域的、そして放送環境的に外せないんだろうなと。ギャラガーは普通に残れない。彼を残すなら、ベラトールが戦略的にトーナメント枠を組むしかないと思います。ただ誰と当てても勝てない……という感覚ではいます(笑)」
――力はそこそこあると思います。ただし、キャラ優先であることは間違いないですよね。
「ギャラガー1人いれば、アイルランド大会やUK大会は大成功です。そう考えると、凄い選手ではあるんです。ベラトールが大切にする理由は凄くよくわかります」
――とはいえ純粋にファイターの技量としては、AJ・マッキーと同時期に注目され始め明白に差がでました。
「実はずいぶんと昔からアントニオ・マッキーに『俺の息子は凄いんだ』と言われていたのに、スルーしていたんですよね(苦笑)。『お前の息子だろうッ!!』って」
――いやいや、失礼な。かの実力者アントニオ・マッキーを捕まえて。
「強いです。強いですけど、まぁまぁまぁ……試合が……(笑)」
――アハハハハ。
「でもあの時からマッキーは『息子は俺とは全然違う。蹴りだってフライングニーや、スピニングシットが好きなんだ』って言っていたんですよね。2012年、もう10年近く前でVTJの招聘をしていた時期ですけど、『俺の息子は世界チャンピオンになる』って言っていました」
――父親の印象が強すぎて、大魚を逃してしまいましたね。
「マッキーのところに、なぜかハワイアンがいて。カナ・ハヤットをVTJに呼んだころですね。成績は綺麗でなくても、面白い試合をする選手が多かったんです。あの時に父親の方がそういう風に言っていて、いやぁ懐かしいですね」
――これぞ秘話ですね。いずれにせよ、ギャラガーは難しいと。
「ハイ、連勝はしていたけど、明らかに勝たせるマッチメイクで。誰だコイツっていう相手が多くて。マイケル・ペイジも序盤はそうでしたよね」
――とはいえ、ギャラガーやMVPの価値を欧州であげた。それこそベラトールの面白い点かと思うんです。軸が北米にただ一つ存在するのではなくて、欧州は欧州で機能している。
「ハイ、結果がマイケル・ペイジのように強い人は強い、北米レベルにある人間を育てているわけですしね。ベラトールには米国とヨーロッパという2つの軸があり、そのうえでドミナンスMMAマネージメントから、××××フっていう名前のコーカサスの選手も増えてきている。アリ・アブデルアジスが連れてくる──そういう選手もいるので、しっかりとした選手が今のベラトールには揃っています」
──ついつい話が逸れてしまいますが、バルゾラにしてもニキータ・ミハイロフにしても、既にポスト・ワールドGPが動いているような。
「ミハイロフに関しては、ヒョードル軍団って重い選手ばかりだと思っていたら、あんなに良い軽量級の選手がいるのですね。普通に強い。倒せる打撃を持っているのに、どこでも戦える」
──打撃に関しては、ちょっと貰うことがあるかと。
「そうなると、組んで勝てる。ガチでいけば、ワールドGPにバルゾラとミハイロフが入っている方が自然だと思います。ただ彼らにはスコット・コーカーの好きな華が欠けています。今はチームで色々と修正も見られますが、スコットは本来そういう華の部分が好きですよね」
──それは決して男前とか、ルックスではないですよね?
「そういうわけではないです(笑)。ただしバルゾラとミハイロフを入れて、彼らが勝ち進むとどうなるんだという風になるのも分かります。現在のGP出場のメンバー8人は、これまでベラトールのバンタム級を温めてきた選手たちですしね」
──逆に出ない方が、その後が楽しみなるという風な気もします。
「ホントにその通りで。GPが始まってもいないのに、他の選手が活躍して『この選手たちが見たい』という意見が挙がるぐらいですからね。
でもタイガー・マゴメドフとニキータ・ミハイロフが戦えば、どんな試合になるんだろうとか、凄くワクワクしてきますよね。でもマゴメドフの方が、上ですかね。あの打撃を潰していくか。ブレイン・シャットに入れた最初の右ストレートなんて強力でしたよ」
──その楽しみなベラトールのバンタム級ファイターとRIZINバンタム級ファイターが絡むことは?
「絡みたいです。当然、GPの補欠に関しては『RIZINにもバンタム級には良い選手が揃っている』という話をしています。日本から米国に行くのは可能で、何かをしたいということは常にスコットと話しています。
野望……希望として、絡みたいです。ぜひ絡みたい。日本人同士でしのぎを削ってきたなかで、次は海外に挑む、迎え撃つというのは選手のモチベーションも上がるし、良いコンセプトです。日本のMMA界が一つになれる機会でもあるので、GPの補欠、その他に日本の選手がチャレンジしていければと本当に思っています」
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25日(金・現地時間)、アイルランドはダブリンの3アリーナ・ダブリンでBellator275「Mousasi vs Vanderford」が開催される。
メインでBellator世界ミドル級王者ゲガール・ムサシに、オースティン・ヴァンダーフォードが挑むタイトルマッチが組まれた今大会は、2022年初の欧州大会ということもあり、チャレンジャーのヴァンダーフォードと、メインカードでブライアン・ムーアと戦うジョーネル・ルゴ以外は、全て欧州&ロシアのファイターが占めている。
そんななかロシア勢といえども、米国に拠点を置くカサン・マゴメドシャリポフが出場し、10勝1敗のスペイン人ファイター=ホセ・サンチェスと対戦する。
カサンはサビット・マゴメドシャリポフの実弟で21歳、6勝0敗の記録を持つ。兄同様、回転系の蹴り技を使いこなしテイクダウン&寝技も強いウェルラウダ―だ。そのカサンは22日(火・同)に共同のリモート会見を行いサンチェスに対し、「彼はグッドファイターだし、自分にとってチャレンジになる。10勝1敗で、僕より経験がある。そういう選手と戦い、い、自分の動きができるか確認できることは嬉しいよ」と話している。
とはいえ、スペイン国内でキャリアを積んできたサンチェスはレコードこそ綺麗だが、過去の試合を見る限りフックを振りまわして組みつく、ケージに押し込んでテイクダウンからパウンドを狙うというパターンが多い。対戦相手の力量も、実際のところは分からないが、北米やロシアのフィーダーショーに出場する選手のレベルにないように映った。
レコードは立派だが、押し込まれることがあってもカサンがテイクダウンを奪われたり、寝技で攻め込まれるシーンは想像し難い。ばかりか、ハサンの期待値の高さでいえば一方的な勝利がデフォルトともいえる。
カサン自身も会見が進むと「彼はウェルラウンダー、打撃が使えるグッド・レスラー。きっとMMAの前はレスリングをやっていたんだろう。でも、もうやるべきことは分かっている。金曜日の試合に勝って、今年はできるだけ多くの試合をしたい。ただ、このあとはラマダーンが始まるので、その間は試合を避け、またモスクワ大会があるなら、そこで戦いたい」と、サンチェスを軽視するような発言は控えていたが、絶対的な自信を伺わせていた。
カサンは会見中の他の質問で同い年、同じく6勝0敗のルーカス・ブレナンについて認識していなかったことが露呈したほどで、言葉とは裏腹にサンチェス相手に苦戦するとは思っていないだろう。
AJ・マッキー時代のベラトールフェザー級戦線で、今後が特に楽しみなカサンだけに上では一方的な勝利がデフォルトと記したが、絶対とさらに高い要求をしたい今回の一戦だ。
■視聴方法(予定)
2月26日(土)
午前2時30分~ U-NEXT
■対戦カード
<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分3R>
[王者]ゲガール・ムサシ(オランダ)
[挑戦者]オースティン・ヴァンダーフォード(米国)
<女子フェザー級/5分3R>
リア・マコート(英国)
シネード・カヴァナー(アイルランド)
<フェザー級/5分3R>
キアラン・クラーク(米国)
アブ・ダンカラ(フランス)
<フェザー級/5分3R>
カサン・マゴメドシャリポフ(ロシア)
ホセ・サンチェス(スペイン)
<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ムーア(アイルランド)
ジョーネル・ルゴ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ブレット・ジョンズ(英国)
クルシェ・カクロフ(タジキスタン)
<ライト級/5分3R>
チャーリー・レアリー(英国)
デヴィ・ギャロン(フランス)
<女子ストロー級/5分3R>
ダニー・マコーマック(アイルランド)
ステファニー・パージ(フランス)
<ライト級/5分3R>
ジュニア・モーガン(英国)
デラー・キャリー(アイルランド)
<ライト級/5分3R>
ダニエル・スカティッツィ(イタリア)
ウラディミール・トコフ(ロシア)
<ヘビー級/5分3R>
キリル・シデルニコフ(米国)
ゴカン・サリカム(トルコ)
<フェザー級/5分3R>
スコット・ピーダーソン(英国)
ネイサン・ケリー(米国)
<ライト級/5分3R>
リー・ハモンド(アイルランド)
ジェイミー・ヘイ(英国)
ライト級。
DREAMで高谷に勝っているカラカニヤンも36歳とベテランの域に。フェザー級GPでは1回線でAJ・マッキーに8秒でKO負け。以降はライト級に上げているが、サウル・ロジャースとマイルス・ジュリーに敗れており3勝2敗。
ピコロッティはBellator8勝4敗で、ゴイチ・ヤマウチ、ベンヘンなどに敗れているが、ベンヘン戦はスプリット判定となる僅差の内容だった。
蹴りをキャッチしたピコロッティがタックルに入りテイクダウン。ハーフ。押さえ込みながらパウンド・肘を入れるピコロッティ。パウンド。ガードに戻したカラカニヤンが腕十字を狙うが読んでいて腕を引き抜くピコロッティ。インサイドからパウンドを落とし、担ぎパスしたピコロッティ。バックマウントを狙うが両足フックはさせないカラカニヤン。ピコロッティパウンド。ゴング。
1Rピコロッティ。
2R。右を打ち込んだカラカニヤン。ピコロッティスタンドで劣勢。しかしタックルへ。テイクダウンしてバックへ。四の字バック。チョークを狙う。自ら外して殴るピコロッティ。四の字バックから殴り続ける展開でゴング。
2Rもピコロッティ。
3R。詰めていくカラカニヤンだが、タックル警戒で間合いになかなか入れない。ピコロッティタックル。テイクダウン。サイド。カラカニヤンスクランブルで脱出して立った。詰めていく。組み付いたピコロッティ。ケージに押し込む。膝を入れて離れたピコロッティ。カラカニヤンが出ていくと下がるピコロッティ。タックルに入るとカラカニヤンはギロチンに抱える。ピコロッティ自ら下に。ギロチンが外れてハーフ。カラカニヤンパウンドを入れる。残り40秒。ストレートフットロックに入るカラカニヤンだが浅い。外してパウンドを入れるピコロッティ。タイムアップ。
30-27、29-28×2の3-0でピコロッティ勝利。