【写真】 MIBUROキャップをしっかりと写るように被る律儀な修斗世界フライ級チャンピオン(C)MMAPLANET
4日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2021#04の第2部のメインで修斗世界フライ級チャンピオン福田龍彌が、平良達郎を相手に初防衛戦を戦う。
チャレンジャーの平良に注目が集中する今回の世界戦──ネガティブパワー全開のチャンピオンを京都市十条、釜谷真率いるSWAG GYM KYOTOに訪ねた。
──もう追い込みは終わりましたか(※取材は6月29日に行われた)。
「日曜日に……ルーティンがあって、やってきていることがあるんですけど。日曜日の朝に、豊国廟っていう東山七条の上に豊臣秀吉のお墓があるところに凄く長い階段があって。489段の階段を走って試合前の練習を終えるんです」
──489段ですか!!
「ベガ・ダッシュって呼んでいるんですけど、階段走りやったら京都で一番やと思います。下からだと上が見えないです。そこを3往復します」
──3往復!? 下りとか危なくないですか。
「もう、めっちゃ足やばいですよ。それが追い込みの締めなんです。追い込み中でイライラすることも多いのに、色々な人に支えてもらっています。そこからケジメをつけるために、走っています。ベガ・ダッシュが終われば、もう普段通り生活します。ほんまに結構、しんどいことをいっぱいしてきたから。あとは疲労を抜いて、当日を迎えたらエェかな」
──2月にインタビューをさせていただいた時と比較して、まったく輪郭が違いますね。
「そうですかぁ? あの時で66キロぐらいで、今が61キロ。あとは塩抜き、水抜きで落とします。計量の時はミイラみたいになりますよ。しんどいけど、まぁこれが普通ですね」
──塩抜き、水抜き。人として必要な要素をそぎ取るわけですから、本当に大変です。
「危険だって声は聞くけど……そうですよね。でも、こんなことは人にはできない。ろくでなしにならないと、できないです」
──挑戦者の平良選手に関して、どのような印象をもっていますか。
「フィニッシュ力がありますね。前田選手との試合を見ても。エェ選手やと思いますけど、僕は純粋に戦う場が欲しかっただけやから、あんまり相手のことは気にしていないんですよ、いつも。相手が平良やからどうこうでなく、俺が自分を貫きたい」
──防衛戦ということも意識はしないですか。
「気にしていないです。別にチャンピオンとも思っていないから、正直。認知されているわけでもないし。そうそうそう修斗のサイトに俺、2020年世界フライ級チャンピオンって書かれているんです」
──? どういうことですか。
「チャンピオンは、みんな第〇代って書かれているのに」
──あぁ、そういうことですか。フフフフ。
「俺だけ年度限定なんですよ。今、2021年になっちゃったのでもう世界チャンピオンじゃないんですよ」
──アハハハハ。PFLみたいですね。
「賞味期限が切れちゃったんです。そんなもんなんですよ、俺がチャンピオンかどうかなんて」
──負のパワーに満ちていますね(笑)。
「いやいやいや、でもネガティブから生まれるパワーって凄く強くて、自分を強くしてくれるから」
──平良選手はスーパーポジティブで、まるで陰陽対決ですね。
「ほんま正反対のキャリアの積み方をしてきたと思うんで。面白いんじゃないですか」
──日陰者の意地を見せるという感じでしょうか。
「意地を見せるというより、自分を表現しようと思います」
──福田龍彌を表現する、貫くとはどういうことになりますか。
「どういうこと? ど突きまくることですね。しっかり上手く戦う気はないんで、もともと。いっぱい痛いことしてやりたいっていう感じかな。シンプルに殴って、蹴って」
──そこに平良選手は対応できると予想していますか。
「やってみないと分からないです。寝技も映像じゃ分からないですし。組んでみないと分からないから、そこは楽しみです」
──今回の試合の準備はどのようにしてきましたか。
「釜谷(真)さんのおかげで、東京でも練習させてもらったんです。TRI.H Studioで和田竜光さん、上久保(周哉)選手、Tribe Tokyoさんにもお世話になり、若松(祐弥)君、石井逸人君、小川(徹)選手、あとはAllianceでも練習させてもらいました」
──収穫はありましたか。
「和田さん、上久保選手は達人系で。こっちにいて『知らんな』ってことはあんまりないんですけど、初めてされたこととかいっぱいありました。知っていることも、やられる。そういう体験もさせてもらって。だから収穫はたくさんありました。
関西ではBLOWSさんで毎週やらせてもらっていました。中蔵さんが認めてくれて。ちょっと離れていた中本龍平君とか、めっちゃ良いですよ。もちろんMIBUROでも週に3回やっていました。ウエタ(ユウ)さんと、少しだけ『こういうことしてきそうですね』とか話をして。あとは自分がどうあるか。俺がこうしようと思うことを貫こうと。それだけですよ」
──土井潤選手も、そのようなタイプに見えます。
「マイペースこそ、土井ですから。MIBUROはそういうタイプ多いですよ。でも土井は心を開いたら、よぉ話してくれます。心開くまで時間がかかりますけどね。そういう意味では土井と俺は似ているかもしれないですね、考えていることは。
もう自分のやることは決まっているんで。ここにきてスタイルが確立されたというのがあって」
──今回の試合結果によって、試合機会が増えるという状況を創れるかもしれないです。
「そういう意味ではチャンスです。お仕事が増えるようになれば、嬉しいです。これまでの状況を変えられるチャンスなので、変えよって。ケージのなかを見てください」
■視聴方法(予定)
7月4日(日)
第1部:午後1時~ ABEMA格闘チャンネル
第2部:午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル
■第2部対戦カード
<修斗世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]福田龍彌(日本)
[挑戦者]平良達朗(日本)
<ストロー級/5分3R>
田上こゆる(日本)
安芸柊斗(日本)
<ストロー級/5分3R>
マッチョ・ザ・バタフライ(日本)
旭那拳(日本)
<フェザー級/5分2R>
ムテカツ(日本)
神武羅☆ヒカル(日本)
<バンタム級/5分3R>
エダ塾長こうすけ(日本)
左海清之(日本)
■第1部対戦カード
<72キロ契約/5分3R>
キャプテン☆アフリカ(日本)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)
<フェザー級/5分3R>
山本ケントデリカット(日本)
高橋孝徳(日本)
<バンタム級/5分2R>
ダイキライトイヤー(日本)
高岡宏気(日本)
<バンタム級/5分2R>
青柳洸志(日本)
キシシ(日本)
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