【写真】これが小見川パイセンの山の中、野獣トレだ(C)MMAPLANET
DEEP95でDJ.taikiと対戦予定だった小見川道大インタビュー後編。
コロナウィルス感染拡大、緊急非常事態宣言下、大会が中止され、道場が閉められても小見川は山を駆け回り、トレーニングを続けている。
そんな小見川にとって、コロナ時代の格闘技とは何かを引き続き尋ねた。そして「皆、格闘技は必要でも我慢しているんだ。不要ではない」という言葉が訊かれた。
<小見川道大インタビューPart.01はコチラから>
──今も対人練習ではなくても、トレーニングを続けている小見川選手ですが、大会が中止になった時はどのような気持ちでしたか。
「中止が決まった時は、無理やりやることはないんだとホットしました。あの状況では大会は開けないので、素晴らしい判断だと思いました。それに大会が決行されるなら、自分から辞退しようと考えていたので」
──そうだったのですね。いずれにせよ、4月7日に中止の発表があり、そこからの世の中の進み方は急でしたしね。
「僕が柔道から教わったのは、攻めから入らないこと。受け身、自分の体を守るということなんです。どうしても自分の体、家族のこと、道場生のことを考えると、このタイミングの大会で試合はできなかったです」
──では17日にRoad to ONE02が開催されたことは、どのように感じましたか。
「あの大会はABEMAで見ているとケージの回りに防護服を着ている人がいて、凄いなって思いました。記事を読んだり、話を聞いた限りでも相当な覚悟をもって開いていたことは分かりました」
──この状態が続くと、ああいう形でしか大会は開けないかもしれない。そのために準備をするという考えがあったと思います。『科格闘技大会は仮死状態が続くと、そのまま死んでしまう』という言葉も聞かれました。
「そこまで思ってやっているなら、凄いですね。世の中には。そうでもない人もいますからね。まぁ、やりたいならやりたいなりにそれぐらいの覚悟をしてやっているということですよね」
──ただし、是非は人それぞれだと思います。
「出ている選手の気持ちは伝わってきましたよ」
──今後DEEPでも、他の大会でもあのような状況で大会が開かれオファーがあった場合はどうされますか。
「戦いたいというのはあります。何もなけりゃ、戦いたいです。僕は戦うのが好きなので。格好良くなれる瞬間だし。それでも道場もあるし、家族もいるから……コロナがどんなものかも分かっていないので……。
でも僕らは格闘家で。格闘技を不要とは言われたくないです。みんな、格闘技が必要なのに我慢しているんですから。そこは分かって欲しいです」
──まったくもって、その通りですね。
「山とか走っていて思うんですけど、俺は戦いたい派なんです。でもコロナ騒動でずっと戦えないなら、俺は山の中に相手を呼んで一対一でやっても良いんじゃないかっていう気持ちになってくるんですよ(笑)。レフェリーがいないと示しがつかないから、3人でやって。
誰かが動画で撮影して。それでも戦いたいなって思っちゃうことがあるんです。本当にこれから、どうなるのか……ってことですからね」
──そこも批判されてしまいますけどね。
「そうですね。この間の大会もそうですけど、格闘技界からは反対の声はあまり出ないです。でも一般社会から見ると、それは違いますしね。
山で4人でやっても、そこに無症状の感染者がいて、そこでうつることもありえますからね」
──そこで2週間、隔離してまで試合ができるのか。そういうことと向き合う時代になったかもしれないです。格闘技を続けるには。
「いや、本当にそうですね」
──11✖11で90分、ボールを追うのも。10人ぐらいの集団で、10キロ、20キロ走るのも、皆、そういうリスクがある世界。でもワクチンがあれば、インフルエンザと同じになるかもしれないです。
「そう考えると、格闘技は一対一ですからね。とにかく覚悟ですよね。覚悟」
──ではパイセンも、覚悟をもってDJ.taiki選手と山の中での試合を(笑)。
「一対一で(笑)。でも、ホント許されるなら、それでも戦いたいですよ。僕が柔道から格闘技を続けているのは自分自身が格好良くありたいからです。格好良い人間、それは強い人間だと思っています。
だから、また戦える時がきたらビンビンでやります」
──今はビンビンは控えてくださいね。濃厚接触はキケンです。
「アハハハハ。最後はそっちですか(笑)。了解しました。消毒して……ね」
──バカヤロー!!(笑)
「アハハハ。でも、高島さんもこんな時ですから、本当に体に気を付けてくださいね」
──押忍、ありがとうございます。