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【RIZIN48】井上直樹とバンタム級王座決定戦、キム・スーチョル「距離を潰し、攪乱することが一番大事」

【写真】一心不乱にミット、パッド、スパーリング相手に向かっていくキム・スーチョル、3時間動き続けた(C)MMAPLANET

29日(日)、埼玉県のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN48で、キム・スーチョルが井上直樹とRIZINバンタム級王座決定戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

ゲーム好きは日本のファンには浸透した。その裏でMMAの強さとは裏腹に、脆い人間性があったキム・スーチョル。2017年末の引退宣言と長期離脱にこそ、彼の陰陽──強さと脆さが表裏一体であったことが分かる。

そんなスーチョルを支えた内助の功と、自己啓発。そして自身を律する精神性が、RIZIN王座獲得直前という状況まで彼を引き上げた。MMAPPLANETでは本人、師匠、兄弟子を現地取材──3度のインタビューに分けて、キム・スーチョルを解剖したい。

第1回はキム・スーチョル自身が、今の強さと充実した人生を振り返る。


何年振りか、練習中に泣かされていますね(苦笑)

──1カ月後に井上直樹選手とRIZIN王座決定戦を戦いますが、今の調子の方はいかがでしょうか。

「練習がハードなので、体は疲れているのですが日程的にも大丈夫なように頑張っています」

──今日のスパーリングもハードでしたが、MMAのスパーリングはどれぐらいの間隔で行っているのですか。

「週に2、3回。3回ぐらいはやっていると思います」

──3度もあの打撃有りのスパーリングを!!

「かなり疲れています(苦笑)」

──トレーニングメニューは誰と考えているのですか。

「一応、ジョン・ムンホン代表が創ってくれています。代表が自分の状態を見て『そろそろ限界だな』と思われると、そこからさらに追い込まれています」

──体力的に相当に追い込まれる練習が控えているのですね。

「そうですね。今日も練習前から表情が暗かったのは『今日は死ぬな』って思っていたからでした(苦笑)。しんどい練習が続くから、しっかりしないとダメだと自らを鼓舞しました。精神的には追い込まれています」

──今日のスパーは打撃が多かったですが、MMAの経験値が高い選手とMMA全般のスパーリングを行うことは?

「できるだけ多くしたいと思っています。今日のようなスパーリングを始めて4週目に入っていますが、これからも続きます」

──Road gymウォンジュのスパーリングパートナーは、いつも今日と同じ顔触れなのですか。

「いつも同じではないですが、週に1、2度は今日の選手とやっています。彼ら以外にも他の地域、外国から来た人ともスパーリングをしようと思っています」

──この試合に向けて練習は、ほぼRoad gymウォンジュで行っている感じでしょうか。

「Road gymウォンジュが中心ですが、イ・ユンジュン監督の下に黒帯柔術家が4人いるので彼らとも週に10ラウンド以上のスパーリングをしていて、そこも厳しいスパーリングになっています」

──イ・ユンジュンさんのところ、つまりRoad gymロデオを拠点とするTeam AOMでの練習のために週に1度ソウルのアックジョンに行っているということですね。

「週に1度、寝技の練習をするのですが黒帯が多いので……シャークタンクのようになっています」

──獰猛なサメの生き残り合戦だと(苦笑)。イ・ユンジュン監督ともスパーリングを?

「ハイ。グラウンドで追い込まれた状態で、イ・ユンジュン監督とは打撃のスパーリングをして、食らっています(笑)。何年振りか、練習中に泣かされていますね(苦笑)」

──イ・ユンジュン監督……今も強いですか。

「まだバリバリの現役です(笑)」

──あの優しげなイ・ユンジュンも指導になると鬼コーチになると?

「自分だけにかもしれないですが、結構厳しいです(笑)。他の選手には厳しくないですが、自分にだけは厳しい叱責があります」

──それは古くからの仲だからでしょうか。

「中島太一選手に勝った(4月29日)後、ジョン・ムンホン代表とイ・ユンジュン監督に3時間ぐらい怒られ続けました。今も怒られ続けています」

──2人とも、そこまで追い込んでもスーチョル選手はやり抜くと思っているからではないですか。

「きっと2人のなかでどこまで戦えるのか設定を設けていて、その基準を満たさないと精神が擦り切れるまで怒られます」

──イ・ユンジュン監督はMMAを続けることができていれば、韓国でも最高のファイターになっていたと思います。彼の知識というのは、作戦面でもスーチョル選手の力になっているのでしょうか。

「KO率が高くなったのは、全てイ・ユンジュン監督のお陰です。ただ、監督は子供が生まれたばかりで次の試合はコーナーについてもらえないんです。残念なんですけど、しょうがないと思っています」

──イ・ユンジュン監督が来日できないことに不安を感じることは?

「ぶっちゃけ不安です。アハハハハハ。でも、こういう機会こそ自分の真価が問われる時だと思います」

トラクターは田んぼで稲作をするための乗り物

──このところ、インタビューの受け答えが本当にしっかりとしてきたスーチョル選手ですが、練習や試合の話になるとトーンが以前に戻ってしまいますね(笑)。

「今日の練習のように、ジョン・ムンホン代表がスパーリングの途中で怒鳴り始めると、なんでこんなにできないんだろうと落ち込みます。そこを解決するために、読書をするようにしています。最近は神田昌典の本がお気に入りで、たくさん読んでいるのですが、読書は自分を落ち着かせるために一番適していると思います」

──試合前になると不安を感じたり、感情にブレが生じしますか。

「自分は人間とは生きている間は、ずっとストレスと戦い続けると思っています。ストレスを解消するために瞑想とか、勉強や読書をしています。そうすることができていなかったら、今のキム・スーチョルは存在していないです。

正直なところ、最近の自分は収入が凄く増えていて感謝しています。その収入とともに、今の自分があるのは妻の内助の功があるからです。それとチームのサポートです。妻、チームに続いて読書や瞑想が自分の人生に欠かせないです」

──そのような状況で、RIZINのタイトル戦のオファーがあった時はどのように思いましたか。

「自分はやるべきことのリストを創っています。このタイトル戦が決まる前に、2024年にRIZINのチャンピオンになるとリストに書いていたんです。そして自分で書いた言葉を1日に100回、1000回と読み続けてきました。それぐらいの気持ちでいたので、RIZINからオファーが来た時には『やっと来たか』という想いでいっぱいになり、本当に嬉しかったです」

──そこまでするのは、自己暗示を掛けているということでもあるのでしょうか。

「書き続け、読み続けているのは自分の人生の目的を明確にするためです。例えばトラクターは田んぼで稲作をするための乗り物で、道路を走るためではないですよね。自分も目的を忘れず、常に目的に進む為にメモをして、常に考え、俺はこういう人生を生きて行くんだと、自分に言い聞かせています」

──続けることで、気持ちがより固まるということはありますか。

「周波数を合わせてラジオを聞くように、自分の意識を一点集中させています。自分の目標はただ2024年中にRIZINのチャンピオンになることなんです」

自分が井上選手より強いというより、自分の強味は井上選手に得意な形にさせないで戦うこと

──改めて井上直樹選手の印象を教えてください。

「若いのに、何でもできる選手です。リーチが長くて、スタミナもある。経験豊富なウェルランダ―ですね」

──打撃の距離を創るのが上手いという印象があります。

「井上選手は確かに距離を取るのに長けています。ただし、そこを気にしすぎると自分の体が反応し辛くなります。実はもう、それを崩す方法も見つけていますし、潰すこともできます。井上選手のやりたいことをさせないよう戦うことも十分に可能だと思っています」

──それは練習で確認できたように圧を掛けて、動き続けて手を出し続けることに関係していますか。

「井上選手の距離を潰し、攪乱することが一番大事だと思います。今日のスパーリングでも、自分と相手が互いの距離を取ることをシミュレーションしていていました。その状況で、どう制圧していくのかを。自分の好きな(堀口)恭司選手、扇久保(博正)さん、デメトリウス・ジョンソンの動きを参考にしています。

そのために自分が好きな選手を参考にして空手やボクシング、ムエタイと全て融合した複雑な動きを見せようと思います」

──構えた時の手の位置、ここにも工夫が表れているかと思いました。

「今言った選手たちの動きを真似して、自分だけのスタイルを創るよう努力しています。そのプロセスにある間は体力的には厳しいですが、同時に凄く楽しめています」

──井上選手の動きで、最も警戒するのはどこになりますか。

「打撃を使ってもスタミナが落ちないところです。そこは気を付けないといけないですし、加えてバックを取るのが上手いです。しっかりと時間を掛けて、井上選手の戦いをさせないよう対策をしてきたので不安が半分、自信が半分です」

──ここだけは井上選手に負けないという部分は、どこに持っていますか。

「自分が井上選手より強いというより、自分の強味は井上選手に得意な形にさせないで戦うこと。その自信がつきました」

──なるほどです。ところで日本でのタイトル戦はデビュー戦以来かと思います。

「そうです。あの時以来、初めてです」

──大阪の小会場でデビューをして、何万人という観衆の前でタイトル戦を戦う。そんな未来がやってくると思っていましたか。

「ジョン・ムンホン館長も『中学生のキム・スーチョルと今のキム・スーチョルもあまり変わらない』と言っていましたが、その通りです。一つだけ言えることは、自分はこの仕事がメチャクチャ好きだということです」

──日本ではスーチョルがニンテンドースイッチをいつ買ってもらえるのかという話題になります。その自信の程は?

「それが話題になるんですか(笑)。ニンテンドースイッチ本体だけでなく、やりたいゲーム・リストがあるんです。その全てを妻の財布から取り出す自信もあります」

──とはいえ井上直樹選手という強豪とのタイトル戦を終えると、1カ月後にはROAD FCグローバル63キロ級トーナメントの準決勝が控えています。このトーナメントに関しては、どのような想いを持っているのでしょうか。

「Road FCのトーナメント戦のことは、今は考えないようにしています。RIZINのベルトを巻いてからの楽しみとし、同時に心配しようと思います。ROAD FCのタイトルのことは、RIZINのタイトルを取った後で考えます」

──そこを考えると、タイトルマッチに集中できなくなる?

「周波数を間違えた所に合わせると音がちゃんと聞こえないですよね。自分が目指す目標も見えなくなります。目指した周波数の音をちゃんと出して、その後、次の周波数に早く合わせて次の音を聞くことが大事だと思います」

──では最後に改めて、井上選手とのタイトル戦の意気込みをお願いします。

「日本のファンの皆さんには感謝の気持ちしかありません。でも自分はそんなに大した人間でもありません。自分のことを実物以上に評価してくださる人たちがたくさんいます。日本のファンの皆さんが、自分のことを本当に高く評価してくださってくれて心より感謝しています。

自分は日本のファンに恩があります。今回は死ぬつもりで試合をするので、見届けてください。カムサハムニダ(ありがとうございます)」


■RIZIN48視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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【Pancrase346】リベイロ戦へ、元キックボクサー=濱田巧「内藤のび太選手みたいになりたい」

【写真】この位置、このスタンスからパンチだけでなく蹴りも出せる。それでいて、のび太志向!!(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都の立川ステージガーデンで開催されるPancrase346で、濱田巧がラファエル・リベイロと対戦する。
Text by Manabu Takashima

KNOCK OUTでタイトル挑戦経験もある元キックボクサーの濱田は2022年5月にMMAデビューを果たすと、伊藤まこととの同門マッチを制してネオブラッドトーナメントで優勝すると、早々にランキング上位となり──その後の連勝を経て、初の国際戦を戦うこととなった。

対するはハファエル・モントウロ・ヒベイロこと、ラファエル・リベイロはキャリア7勝3敗でJungle Fight等ブラジルでキャリアアップをしてきたアグレッシブなファイターだ。そのアグレッシブさ故に、キックの経験が生きるファイトにしたい濱田だが、そのMMA論を聞くと意外にも寝技思考のファイターであることが分かった。


──MMAに転じて5戦目、経験豊かなブラジル人選手と勝てばタイトルが見えてくる試合を行う。このようなキャリアの積み方になる腹積もりでしたか。

「一応ランキングで2位になってしまい、連続で下位の選手とも戦いました。もう下の選手とは戦いたくないと自分では思っていて、次は1位とやることになるのかもとは考えていました。でも1位がタイトルに挑戦することが決まって、自分の相手は誰になるのかと思っていると、海外の選手を用意してくれました」

──デビューから1年9カ月で、ここまで来たことに関してはどのように思っていますか。

「運が良かった部分はあると思います。上田(将年)選手、猿飛流選手がランキングから抜けたことで、僕がそこに入ったと思っています。ただ、前回の試合で山﨑(聖哉)選手を倒せたことで、自分が2位だと言い切ることはできます」

──猿飛流選手世代といいますか、彼とタイトルを争っていた選手たちがと試合をして勝つ力が備わっているのか。それは濱田選手に何ら非がなくても、やはり思うところにはなります。

「猿飛流選手たちが残っていても、ここでブラジル人に勝ってタイトルを目指すだけの力が僕にはあると思っています。MMAは2年目ですけど、打撃をずっとやってきました。打撃でいえばチャンピオンが相手でも、1位に対しても、自分の方が上です。寝技はそうでなくても、打撃では僕にアドバンテージがあります」

──濱田選手はキックを戦っているときから、MMAに転向することを公言していたそうですね。

「キックで強くなりたくて、練習場所の数を増やそうと思った時に、中学の1つ上の先輩に黒澤亮平選手がいて、黒澤選手を通してパラエストラ柏で練習をさせてもらうようになったんです。それが4年ぐらい前の話です。その時はキックの練習だけをしていたのですが、MMAの練習にも参加するよになると……キックでも勝っていてタイトルマッチもやらせてもらったのですが、もうMMAが面白くなってしまいました。凄く寝技が楽しくて」

──えっ、打撃でなく寝技が楽しかった?

「ハイ。キック時代からMMAの試合も見ていて、自分がやるなら寝技を修得したいと思っていました。内藤のび太選手が好きで」

──もう意外過ぎますね(笑)。

「MMAをやるなら、内藤のび太選手みたいになりたい。それぐらい寝技が好きで」

──打撃にアドバンテージがあり、のび太選手のような組み技ができれば、それぞれが強度の高いウェルラウンダーですね。

「試合でも、のび太選手みたいな戦いがしたいんです。練習では結構できていると感じています。扇久保さんにも『のび太みたいだな』って言ってもらえて、それが凄く嬉しかったです。少しずつ近づいていけているのかなって。ただ、試合ではそう上手くはいかないです。テイクダウンに行く勇気が持てないです」

──寝技が好きで、スパッと極められるようになりたいというのであれば、まだ理解できます。それをのび太選手のようなしんどい試合がしたいとは……。

「MMAを始めるようになってから、ずっとそう思ってきました。しんどい試合がしたいと」

──なるほど、重ねて打撃ができてその考えを持てることはMMMAファイターとして、アドバンテージを握っていると感じます。ところでキック時代はteam AKATSUKI所属だっということは、今やMMAファイターから絶大に信頼されている良太郎さん門下だったわけですね。

「ハイ。僕が所属していた頃から、もう中島太一選手のミットをマンツーでやっていて、MMAの勉強をされていました。本当に自由にやらせていただいて、良くしてもらっていたのに『MMAをやるので、パラエストラ柏に行きます』て伝えた時も、良太郎さんは嫌な顔一つもしなかったです。

キックの指導も選手の個性を見て、僕の場合は体力があるという長所を生かした動きを指導してくれました」

──その打撃も足を取られ、テイクダウンがある。距離もスタンスも違うMMAに転向をして戸惑うことはなかったですか。

「そこは苦労をしました。正直にいって打撃単体のレベルは落ちた……落ちたというか、上がっていないです。あのままキックを続けていたら、もっと打撃のレベルは上がっていたはずですけど。でもMMAは寝技があるので、打撃の練習時間は少なくなって、ミット打ちの回数も少なくなっています。

でも、それをやり過ぎてしまうとMMAに欠かせない柔術、レスリング、グラップリングが身につかない。なので僕はグラップリングの方に練習の比重を置いてやってきました。打撃の質は落ちてしまったのですが、組みがあることで性質もかなり変わりますし。それでもMMAのキック、打撃としては少しずつ進化しつつあります」

──組みを切る。倒されると、立ち上がってスタンドで戦う。それがキックからの転向組の主なスタイルだと思いますが、濱田選手のMMAは別モノになりそうです。

「ハイ、そこはドロドロの展開で勝てる選手になりたいので。それができると寝かされても立てる。逃げるだけでなく、攻めも学ぶことで色々な状況に対応できるようになります」

──MMAです。打撃がいくら強くても、組を怖がっているとその強さは出てこない。そして、一瞬のキックのような間になっても持ち味である打撃は出てこない。同時に組み技系のMMAファイターは、その距離で打撃の攻防もなかなかできない。対して濱田選手は、一瞬のその距離で強さを見せているように感じます。

「その距離になって打つのは、キックの名残りですね(笑)。やはり20戦以上キックをやっているので、感覚が残っているのかと。組みの展開になっても、自然とすぐにヒザが出ますし。テイクダウン狙いを切って、キックの距離になると即反応はできています。意識することなく、自然と出ていますね」

──無意識にあのカウンターが出る。それは大きな武器ですね。

「僕は目がそれほど良くなくて、ボクシングも上手い方ではないです。でも、一つだけカウンターという武器を持っています」

──THE BLACKBELT JAPANのフライ級の陣容は、途轍もないです。そんなジムでの練習があって、猿飛流世代の選手たちがいても王座挑戦できる力があると言えるだけ自信になっているということはありますか。

「そこは絶対です。うちのフライ級は本当に凄いです。鶴屋怜、杉山廣平、内田タケル、松井斗輝とレベルが高いです。練習で怜君のテイクダウンを切ることは難しい。でも、試合になると相手のテイクダウン能力は、怜君ほどじゃない。それは本当に自分の強味になっています。

扇久保さんもそうです。今はずっとマンツーで練習をさせてもらっているのですが、本当にきついです。でも、その練習ができているから、試合の方が楽に感じることができます」

──それはリベイロ戦にも当てはまりそうですね。

「あまり相手のことは分かっていないのですが、柔術の黒帯みたいです。グラウンドはどちらというとトップを取って殴るようなイメージです。スタンドでも結構振ってきます。頭をずらして、パンチを伸ばす。そんなに奇麗な打ち方ではないですが、全然打撃でも攻めてきますね」

──ブラジリアン・キックボクシングをやってくるなら、それこそ濱田選手のカウンターが楽しみです。

「打たれ強いので、かなりの打ち合いになるんじゃないかと思います。でも、僕はその瞬間にテイクダウンに行くかもしれないです。組みに関しては、やっぱり向うが上で倒されることも出てくると思います。ただ、そこから殴って来るのでスクランブルに持ち込める。それを繰り返すと、向うが削られると思うので、1Rを取られても2Rと3Rで取り返します。1Rに相手の力量を測りたいですね」

──初回を絶対に取るということではなくて、初回を落としても2Rと3Rで逆転できる。キャリア5戦の選手は、なかなかそんな風に考えることはできないかと。

「アハハハハ。そうッスね。まぁ最終的に勝てば良い。相手は一度上げて、下がるタイプなので後半勝負で勝ちます。パウンドアウトできるかと思います」

──会見では同じ日にに組まれたフライ級選手権試合の予想で、勝つのは伊藤盛一郎選手。でも挑戦したいのはムハンマド・サロハイディノフという発言がありました。その真意は?

「伊藤選手は今回が初防衛戦で、ここで勝っても12月に防衛戦をしてくれないんじゃないかと勝手に思っています。そうなるんだったら、サロハイディノフが勝ってもらって……彼なら12月にも試合をするだろうと。ここで勝ったら12月にタイトルマッチ、それがなくても試合は組んで欲しいと思っています」

──つまりはもうRoad to UFCを狙っているということですね。

「ハイ、そうです。年齢的にもギリギリの部分があるのですが、僕らのジムはイリディウムがマネージメントしてくれますし、無敗で今年を終えてレコードが6勝0敗ならチャンスが巡って来るのではないかと。そのために必ずKO……でも、その想いが強すぎるとできなくなりますね。

前回の試合も、それほどKOするという気持ちは強くなかったです。チャンスがあれば、倒せるぐらいでいて。これからの2試合も同じです。チャンスがあれば倒す。絶対的なのは負けるとダメだということなので。最低でも勝つ、そこは絶対のつもりで、チャンスがあればKOするという気持ちで戦います」

■Pancrase346視聴方法(予定)
7月21日(日)
午後1時45分~U-NEXT

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45 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN46 キム・スーチョル 中島太一

【RIZIN46】スーチョル強し!2R開始直後に中島を左で倒してパウンドアウト

<バンタム級/5分3R>
キム・スーチョル(韓国)
Def.2R0分6秒 by KO
中島太一(日本)

いきなりスーチョルが右ストレートで前に出る。右カーフを蹴り合うと、中島がジャブを突く。スーチョルはそこに右をかぶせてダブルレッグで組みつく。ここからスーチョルはがぶってコントロールし、中島はそのまま体を起こしてコーナーに押し込む。中島は足をかけtスーチョルをテイクダウンするが、スーチョルは半身になって立ち上がる。中島は離れ際に左のヒジを振る。

中島はジャブ、右が交錯する。スーチョルはジャブと右ストレートと左ミドル。中島はジャブと右ロー、そこにスーチョルが右ストレートを狙い、鋭いワンツー。スーチョルはインローを蹴って、中島が右ストレートを返す。スーチョルが右を伸ばし、中島がジャブから組んだところでラウンド終了となった。そして2R開始直後、中島の右ローにスーチョルが右ストレートを合わせ、そこから返しの左フック。これで中島が崩れ落ち、スーチョルが追撃のパンチを落としたところでレフェリーが試合を止めた。


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【RIZIN.46】篠塚辰樹、初ベアナックル戦で衝撃KO勝利 試合中に感じた“ボクシングとの違い”を明かす 『Yogibo presents RIZIN.46』試合後インタビュー

29日に開催された格闘技『Yogibo presents RIZIN.46』(有明アリーナ)の試合後インタビューに選手たちが応じた。

●『Yogibo presents RIZIN.46』(有明アリーナ)
・第10試合 フェザー級タイトルマッチ
【王者】鈴木千裕 vs. 【挑戦者】金原正徳
・第9試合 バンタム級
牛久絢太郎 vs. 太田忍
・第8試合 日韓対抗戦3番勝負 バンタム級
中島太一 vs. キム・スーチョル
・第7試合 日韓対抗戦3番勝負 フライ級
神龍誠 vs. イ・ジョンヒョン
・第6試合 日韓対抗戦3番勝負 バンタム級
倉本一真 vs. ヤン・ジヨン
・第5試合 ライト級
“ブラックパンサー”ベイノア vs. 井上雄策
・第4試合 フェザー級
中原由貴 vs. ビクター・コレスニック
・第3試合ベアナックルルール(2分5ラウンド)60キロ
篠塚辰樹 vs. ジャスティン・マルティネス
・第2試合 フェザー級
山本空良 vs. イルホム・ノジモフ
・第1試合 フェザー級
高木凌 vs. 西谷大成

#篠塚辰樹 #RIZIN #RIZIN46

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【RIZIN.46】鈴木千裕 vs 金原正徳のフェザー級タイトルマッチ!注目の牛久絢太郎 vs 太田忍!日韓対抗戦3試合の合計5試合を白川陸斗/ヒロヤ/伊澤星花が実戦を交えて勝敗予想SP

◆Yogibo presents RIZIN.46◆

U-NEXTで全試合完全生配信!
ご視聴はこちら↓↓↓
https://video.unext.jp/livedetail/LIV0000004949

▷公式SNSでも見どころ配信中!
公式Twitter: https://twitter.com/UNEXT_fight

開催日時
2024年4月29日(月)15:30開演

対戦カード
第10試合/フェザー級タイトルマッチ 鈴木千裕 vs. 金原正徳
第9試合/牛久絢太郎 vs. 太田忍
第8試合/⽇韓対抗戦 中島太一 vs. キム・スーチョル
第7試合/⽇韓対抗戦 神龍誠 vs. イ・ジョンヒョン
第6試合/⽇韓対抗戦 倉本一真 vs. ヤン・ジヨン
第5試合/“ブラックパンサー”ベイノア vs. 井上雄策
第4試合/中原由貴 vs. ビクター・コレスニック
第3試合/篠塚辰樹 vs. X
第2試合/山本空良 vs. イルホム・ノジモフ
第1試合/高木凌 vs. 西谷大成

大会概要はこちらから
https://jp.rizinff.com/_ct/17676774

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【RIZIN46】大学院生になっていたキム・スーチョル「今年はRIZINに集中したい。しっかりケリをつける」

【写真】なんだが学者風に見えてきた? キム・スーチョル (C)MMAPLANET

29日(月・祝)、東京都江東区の有明アリーナで開催されるRIZIN46で、キム・スーチョルが1年4カ月振りの来日を果たし、中島太一と対戦する。
Text by Manabu Takashima

フアン・アルチュレタとの激闘に惜敗を喫したスーチョルは、2023年はRoad FCのグローバル・トーナメントに集中し日本で戦うことなかった。そのトーナメントを完全制覇したスーチョルが、再びRIZINをターゲットとする──だけでなく、本格的に継続参戦を決意、バンタム級のベルトを狙う。

RIZINバンタム級戦線で既に大関級の位置にあるといっても過言でないスーチョルは、なんと32歳にして大学院生になっていた!!


――2週間後に中島太一選手との試合が迫ってきました。今の調子はいかがですか(※取材は18日に行われた)。

「コンディション的には良いところも、悪いところもあります。できるだけ問題にならないよう調整をしています」

──昨年10月のRoad FCグローバル・トーナメント決勝以来、5カ月振りの試合となります。4カ月で3試合あったトーナメント戦の疲れも十分に取れましたか。

「ハイ。自分にとって良い時間となりました。技術を見直すことができ、自分の体について学習することもできました。実はこの間に大きな変化があったんです」

──と言いますと?

「実は大学院に通い始めました。大学の時は心理学を専攻していたのですが、院では体育学を学んでいます」

──大学時代に心理学を専攻していたことに、まずは驚かされました。

「もともとは自動車学科だったのですが、途中から心理学を学習するようになり卒業したのは心理学科です。健康心理学者としてカウンセリングの勉強をしていました」

──なるほどぉ。なのでジョン・ムンホン代表の下で、やってくることができたのですね。

「アハハハハ。その通りです。代表は簡単な人ではないので(笑)」

──今回、大学院に通うようになったのは?

「妻の勧めです。彼女は看護学科を卒業後に大学院で勉強を続ける予定でしたが、子供ができたので断念したんです。自分自身が大学院に進めなかったので、彼女の分も自分に勉強して欲しいと。妻の後押しと、自分の意欲が相まって再び勉強をすることにしたんです。院で学んだことを今後の人生、ビジネスに生かそうと思っています。格闘技を修得している人間が、大学院を卒業していると必ずメリットになるはずです」

──韓国では30歳を過ぎて、大学院で勉強をするというのは普通にあることなのですか。

「韓国では珍しいことです。周囲からも大学院で勉強していることに対して、『仕事をして稼ぐ年齢じゃないのか』という風に見られることも多々あります。ただ、勉強や読者が好きな人間なので、ここで勉強をすることは凄く合っていると感じています。

火曜日の夜と水曜日に大学院に通っているのですが、場所がプサンなので片道4時間ほどかかるのが大変です(笑)」

──えっ、大学院はプサンにあるのですか!!

「そうなんです(笑)。火曜日の午前中にプロ練習に出て、そこから車で通っています。水曜日の授業を終えて、ウォンジュに戻ります」

──プサンに週一で通う。どれぐらいの期間、続けることになるのですか。

「論文を書かないといけないので2年は、通うことになります」

──気がつけばチームMADの所属になっているかもしれないですね(笑)。

「アハハハハ。実は火曜日にはチームMADで練習をしたいという気持ちもないことはないです。でも、勉強しないといけないのでチームMADに行く時間が取れないです(笑)」

──しかし、練習と勉強と試合前の調整も大変ではないですか。

「正直、慣れるまでは大変でした。戻りが夜中なので、どうしても飛ばしてしまうんですよね。気を付けるようにします。それとジムでの練習中に頭がフラフラして、ちゃんと練習できない日もありました。ただ、今ではもう慣れて問題はないです」

──とにかく車の運転だけは、気を付けて下さい。

「ハイ。ありがとうございます」

──ところで日本での試合は2022年の大晦日以来、1年4カ月振りとなります。13日にはRoad FCの2024年第一弾がソウルでありましたが、そこでなくRIZINに出場。どのような気持ちで、この試合を選択したのでしょうか。

「RIZINで戦うのは、本当に久しぶりです。日本で戦うといつもファンの皆さんが、懸命に応援をしてくれて凄く嬉しいです。だから少しでも早く、RIZINで戦いと思っていたので今回、再び契約ができて嬉しい限りです」

──今年もRoad FCでグローバル・トーナメントが開催されると聞いています。スーチョル選手としては母国か日本、どちらで戦っていく意向で?

「Road FCのトーナメントに出たい気持ちもありますが、今回RIZINと契約できたのもRoad FCの許可があったからです。なので今年はRIZINに集中したい……RIZINでの戦いにしっかりとケリをつけたいという気持ちがあります」

──つまりはRIZINのバンタム級王座を目指すという理解で良いですか。

「タイトルは狙いたいですが、中島選手と戦う前に大口は叩けないです。今は中島選手に勝つことに集中しています」

──その中島選手について、印象を教えてください。

「中島選手のことは以前から知っていました。パンクラスではフェザー級で戦っていたこともあり、体も大きくて強い選手だと思います。そして──固い試合をします。ただ体にバネがあります。スクランブルの攻防になると、本当に反応が良くて。しっかりと試合全体で戦えるペースを考えていながら、その一瞬は爆発力があります」

──そんな中島選手に対して、スーチョル選手の強味は?

「自分のテクニックが中島選手より上だとは思っていないです。ただし、技のバリエーションは自分の方がある。寝技でも立ち技でも、彼が嫌がるパターンを構築して繰り返し練習をしてきました」

──試合の見どころとして中島選手はテイクダウンからコントロールを狙うなかで、スーチョル選手のギロチンをどのように避けるのか。ここ一番でしか、下への組みはないかもしれないです。

「パターンとして、テイクダウンまでいかずにクリンチで削って来ると思います。当然、打撃でくることもあるので準備はしています」

──クリンチの攻防になると、スーチョル選手の首相撲という打と組みの融合が期待できます。

「自分自身、クリンチの攻防ができることが楽しみです。中島選手はしっかりとクリンチができる選手なので」

──そこに関しては、マニア垂涎の攻防になりそうです(笑)。

「そうですね……ただ自分としてはKO勝ちを終着点としようと思っています。こう見えても一本勝ちよりKO勝ちの方が多いんですよ(笑)(※21勝中、KO勝ちが7度。一本勝ちが6度)。だから、チョット楽しみにしてください」

──では最後に日本のメッセージをお願いします。

「前回、日本で戦ったフアン・アルチュレタ戦では悔しい気持ちをしたのですが、その分色々と考えることができました。精神的にも肉体的にも自分を知り、変えることができました。日本のファンの皆さんに、そんなキム・スーチョルを楽しみにしてほしいです」

■視聴方法(予定)
4月29日(月・祝)
午後4時30分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

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【RIZIN46】キム・スーチョル越えに確かな自信──中島太一「100パー、RIZINでもチャンピオンになれる」

【写真】自分を信頼できるだけ、日々積んでいるということ (C)SHOJIRO KAMEIKE

29日(月・祝)、東京都江東区の有明アリーナで開催されるRIZIN46で、中島太一がキム・スーチョルと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

中島は2021年12月の井村戦から、デビュー当初に戦っていたバンタム級に戻した。その階級変更の裏にあったものとは――。次に対戦するキム・スーチョルは、昨年ROAD FC グローバル63キロトーナメントを制している。中島はRIZINのベルトを見据えて、韓国バンタム級トップファイターを迎え撃つ。


――リモート画面からもご家族の声が聞こえてきますが、SNSを拝見していても家庭の幸せが伝わってくる中島選手です。

「そうですね。結構SNSに家族のことを載せてしまっています(笑)」

――個人的には中島選手にインタビューするのが10年ぶりで、前回は2013~2014年にパンクラスで行われたワールドスラムトーナメントの頃だったと思います。あれから結婚し、お子さんも生まれたことによって何か感じるものは変わりましたか。

「MMAもプライベートも、全て良い方向に進んでいます。最初は『結婚するとMMAに掛ける時間が減ってしまうんじゃないか』とも思っていたんですよ。でも結婚してからのほうがMMAに集中できていますね」

――ご結婚されたのはコロナ禍であり、また2017年から2019年にかけては敗戦も多い時期です。中島選手にとっても30歳を迎えるうえで節目となった時期でしたか。

「当時は将来のことについて、すごく考えました。このままMMAを続けていて良いのかどうか……。特にISAO戦で負けた時(2021年5月、フェザー級KOPのISAOに挑戦して敗れる)は考えました。『ここまでやってチャンピオンになれないなら、潔く現役を辞めてジムを出そうか』って。実際、物件を探して内見もしていたぐらいでしたから」

――……。

ISAO戦のあとにバンタム級へ落とす――というよりもバンタム級に戻していなければ、今どうなっていたんだろうなって思います」

――中島選手はデビュー当初はバンタム級でした。ロシアACBに参戦して以降はフェザー級で戦っていましたが、ずっとバンタム級で試合がしたいとは考えていたのでしょうか。

「いえ、それは考えていなかったです。僕の中でバンタム級に戻すことは『逃げる』ことになってしまう。だから、それほど積極的ではなかったんですよ。でも妻がISAO戦のあとに『バンタム級でも戦えるでしょう?』と言ってきて」

――えっ!?

「僕が『戦えるけど……』と答えたら、妻から『じゃあツイッター(現X)で、バンタム級でも戦えるって投稿しよう』と言われて(笑)。妻もそう言ってくれるなら――と思ってツイッターに投稿したんですよ。そうしたらパンクラスの坂本靖さんから連絡が来たので、バンタム級の話をしたところ井村塁戦(2021年12月、暫定バンタム級KOP決定戦)のオファーを頂きました」

――バンタム級転向も奥様からのアドバイスだったのですね!

「そうなんですよ。だから今もずっと妻の言うことを聞いています(笑)」

――ただ、その時点ではバンタム級に戻してどうなるかという不安はなかったですか。結果論ではありますが、フェザー級の時よりも体のキレは良いように感じます。

「もともとフェザー級で戦うことになったのも、ACBと契約した際に『現地でどういった調整、減量ができるか分からないから』という理由で。フェザー級で戦うためにバルクアップしていました。でもバンタム級に戻して以降は、自分でも本領発揮できているなって感じます。フェザー級で強い相手と対戦してきたからこそ、バンタム級では圧力で負けることもないという自信もありますし。フェザー級では何回も負けてしまったけど、その敗北が今に繋がっていると思います」

――そして今回、RIZINで国際戦に挑むこととなりました。

「ずっと強い相手と対戦したいと思っていました。だからパンクラスのタイトルマッチもそうだし、RIZINで元修斗王者の岡田遼選手との試合(2023年9月、中島が判定勝ち)が決まった時も嬉しかったです。今回も国際戦というより、キム・スーチョルという強い選手との試合が決まって良かったです。ずっとRIZINにも『強い相手と戦いたい』と伝えていたので。でもRIZINに出て3戦目でキム・スーチョル戦というのは驚きましたけど」

――その点でいえばRIZIN初戦はフェザー級でヴガール・ケラモフと戦い、そのあとは岡田戦、キム・スーチョル戦と強敵との試合が続いています。

「確かにそうですね」

――ただ、昨年9月に岡田選手を下したあとは、やはり大晦日に試合をしたかったですか。

「はい。日本の格闘技といえば、やっぱり大晦日だと思うので。岡田戦から3カ月後だから試合間隔としてはちょうど良いし、自分としては『大晦日、確定したんじゃないか』とも考えていたところもあって(笑)。大晦日に試合が組まれなかったのは悔しいけど、出られないなら出られないで気持ちも切り替えて、当日は純粋な一人のファンとして観戦しました」

――一方で、7カ月も試合間隔が空くのは予想外ではなかったですか。

「大晦日に試合がないと分かってから、2月と3月に大会があるから出たいとは伝えていたんですよ。でも佐賀大会と神戸大会だから、地元の選手も出るし難しいとは言われていて」

――ではこの7カ月間で、前回のインタビューで語っていただいたジャブ以外に何か新しいものに取り組みましたか。

「作戦にも関わるので細かいことは言えないですけど……。もちろん万遍なく練習してきているし、新しいことも取り入れてきました。それと同時に、岡田戦ではKOできなかったので、とにかく『どうすればKOできるのだろうか』ということを考えて練習してきました。そのためには、まず僕が得意なジャブからの展開と距離設定ですよね」

――KOするための技術を磨く、あるいはその気持ちが強くなったのは、いつ頃からなのでしょうか。

「パンクラスの頃から考えてはいましたけど、その気持ちはRIZINで戦うようになって、より強くなりました。MMAだから勝つことを目指すことは当たり前で。そのうえでKOか一本で勝たないと、上に行くことができない。

パンクラス時代も『勝つには勝ったけど判定か……』という気持ちになることはあって。でも、まずは勝ったから良しとする。次はKOできるように頑張ろう、ということの繰り返しですね」

――バンタム級に戻して調子も良い。しっかり勝つことができるようになったからこそ、次のステップとしてKO勝ちをより強く考えるようになったのではないですか。

「それはありますね。もう勝つのは当たり前で、次はどうやって勝つか。確かに、自分自身が次のステップに進みたいという気持ちはあります。僕の場合であれば、左ジャブの次にどう展開するのか。その部分の精度を高めてきました」

――なるほど。次の対戦相手、キム・スーチョルの印象を教えてください。

「……タフで、ギロチンが強いというイメージです」

――その答えを言う前に、自信ありげな笑顔を浮かべましたね。キム・スーチョルの印象を語る時にその笑顔が出るということは、すでに倒すイメージは出来上がっているのですか。

「アハハハ、そう見えましたか(笑)」

――SNSでは「バンタム級のベルトが見えてきた」という旨の投稿もありました。

「自分自身のことを信じていて100パーセント、RIZINでもチャンピオンになれるという自信があるんですよ。僕としてはRIZINで戦うようになって、ベルトに挑むまでは結構時間が掛かると思っていました。『バンタム級ファイターを全員倒していかないと』って。でもキム・スーチョル選手をKOしたら、次はすぐタイトルマッチでも良いですよね。あるいはタイトルマッチの前に、井上直樹選手と挑戦権を賭けて試合するか。最速で年内にはベルトに挑みたいと思っています」

――現時点で、RIZINバンタム級王者の朝倉海選手を倒すイメージも出来ているのですか。

「自分が持っているものを全て出せば勝てると思っています。まだRIZINファンの人たちは僕のことを全然知らないでしょうけど、『今に見とけよ』っていう感じですね」


■視聴方法(予定)
4月29日(月・祝)
午後2時30分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

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【Pancrase341】井村塁戦に向けて、田嶋椋「試合をするたびに、試合の楽しみ方が分かってきた」

【写真】弱い自分を認識する。その作業の繰り返しで、人は強くなれると思います。目を背けない限り(C)MMAPLANET

今週末=31日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE341で井村塁と対戦する田嶋椋。松岡拓と共に戦った格闘代理戦争-THE MAX-の振り返りから、自身のファイトに関してインタビューで応えてくれた。
Text by Manabu Takashima

忘れてしまいたい──でも、乗り越えないといけない中島太一戦を消化し、笹晋久を経て井村と相対する田嶋。その想いとは。

<田嶋椋&松岡拓インタビューはコチラから>


──では格闘代理戦争の監督ではなくファイター田嶋椋のインタビューを始めさせていただくにあたって、MMAPLANETとしては昨年4月の中島太一選手との試合に関して尋ねないとわけにはいけなくて……。

「ちょっと、そこは……(苦笑)」

──試合内容、試合後の反応と全ておいて、あの試合を乗り越えることができていると捉えて良いでしょうか。

「そうですね……あの試合は、何もできなかったので。やはりSNSの反応は、相当なモノだったので……」

──全15試合のロング興行で、14試合目。その前の2試合の5Rの戦いも正直、鑑賞用スポーツとしては非常に厳しかった。そのような状況下で、見ている者にストレスが溜まっていたと思います。

「でも、それはそうなるよなという試合でした……。自分が見ていても、そうなったと思います。中島選手と向き合った時、こっちの作戦が全部通用しないという風に感じてしまったんです……。気持ちで……打撃で振ってとか、行こうというのもありました。でも、それをすると完全に死ぬなというイメージが自分のなかで固まってしまって。

そういうモノを壊すというか……あの時は、冷静に自分のなかで全てが見えてしまったので、もっと気持ちを出して行けるようにならないといけない。そこを学びました。試合後も太田(純一)代表とも色々と話して、改善していこうと」

──それを12月の笹晋久戦でぶつけることはできたという感触はありますか。

「ありました。前に出て、全ラウンドを取りに行くぞという気持ちは出せたと思います。笹選手のように強い選手と真っ向から戦えて良かったです」

──ただ難しいですよね。冷静さも必要で、バカにもなれないといけない。

「いや、その通りなんです。その両方が欲しいです。冷静過ぎるとガッと行けない。熱すぎても隙ができる。そのバランスが大切になってきます」

──そういうことで考えると、次戦の相手である井村選手はガンガンと攻めてくる印象の強い選手です。

「井村選手は攻撃を受けながら、攻める選手ですよね。そういうガツガツくるタイプの相手だと、こっちが冷静でいれば冷静でいるほどミスを回収することができます。そこでこっちが熱くなると、どっちかが致命傷となる攻撃を被弾する賭けのような勝負になってしまいます。だからこそ、次の試合では冷静になることが必要だと思います」

──井村選手はピンチになっても、動き続けて盛り返す。そんなファイターでもあるので、そのペースに巻き込まれないためにも冷静さをキープする必要があると考えますか。

「冷静に戦うのは前提として、冷静過ぎると中島選手との試合のようになってしまう(苦笑)。自分のペースで戦えている時は冷静で良いです。同時に乱戦に巻き込まれた時に冷静さをキープするのか、ギアを上げるのか。そのバランスを如何に取るのか。そこに関しては、自分のなかでは今はできるようになっていると思っています」

──高い山の頂上で、景色を見て怖いと感じると恐怖で。綺麗だと思えると、楽しめる。気の持ちようというのはあるかもしれないです。

「ハイ。自分は、試合は結構試しめる方なんです。楽しく……頭は冷静さを保っても、心はホットに戦いたいですね。そこは積めてきたと思います。試合を重ねるたびに、試合の楽しみ方が分かってきたというか……まだまだですけど、色々なモノが見えてきている感じはあります」

──中島選手との試合前に、その中島選手を越えるとRoad to UFCからUFCという目標を持っていました。今、あの目標というのは?

「自分のUFCで戦いたいという気持ちは変わらないです」

──そうなるとパンクラス内ではRoad to UFCを見据えている透暉鷹選手が、バンタム級のチャンピオンです。そこに向けて、今回の試合の意味合いをどのように考えていますか。

「今回の試合は1位と3位だし、次期挑戦者決定戦の位置づけにある試合だと思います。なので、ここでしっかりと勝って……。透暉鷹チャンピオンは『パンクラス内では、戦う相手は想定していない』という発言をしているので、『舐めるなよ』という試合をしたいです。

透暉鷹選手の視界に自分が入るとためにも、全ラウンドで圧倒して井村選手が『もう、コイツとはやりたくない』と思わせるぐらいボコボコにしたいです」

──では最後に、その想いを込めて井村選手との試合に向けて一言お願いします。

12月の笹選手との試合と比較すると、寝技でも打撃でも全てにおいて上がっていると自信を持っています。前回の試合はまだ納得できるまで行っていないので、自分が納得できて見ている人に楽しんでもらえる試合がしたいです」

■視聴方法(予定)
2024年3月31日(日)
午後1時00分~ U-NEXT 、PANCRASE YouTube メンバーシップ

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【FAW2024#01】格闘代理戦争で戦って─01─田嶋椋&松岡拓「覚悟を持って戦ってくれた」(田嶋椋)

【写真】松岡がプロで戦うようになった時、しばらくは必ず格闘代理戦争-MAX-出場という文字が添えられるに違いない(C)MMAPLANET

格闘代理戦争-THE MAX-4年振りに再開したABEMAの格闘家発掘リアリティTVショー。代理戦争はケージのなかはガチ、外はエンタメというJ-MMA界にあって独特の空気感を持つ。そんな代理戦争に31日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE341で井村塁と対戦する田嶋椋が、一般公募の監督としてOota Dojoの同門=松岡拓と出演した。
Text by Manabu Takashima

結果──3月15日に都内某所で実施された一回戦で、松岡は中谷優我に敗れた。アマ修斗全日本3位、新人王Tでプロデビューが決まっている松岡にとって代理戦争で得た経験とは。そして試合を控える田嶋が見た代理戦争とは。


――3月15日、格闘代理戦争-THE MAX-に田嶋椋監督として一般公募枠から同門の松岡拓選手が出場し、残念ながら中谷優我選手に敗れました。田嶋選手としては、その2週間後に自らの試合があるなかでの収録や抽選会、セコンド業となりました。随分とドタバタだったかと。

田嶋 そうですね……。15日の試合の1週間前に公募選手のなかで予選があり、松岡君が勝ってくれて。なので、本決まりになったのが1週間前でした。ただ自分の試合に向けてということでは深く考えることはなかったです。こういうテレビの企画も面白れぇなと思っていたので(笑)。試合に向けては、特に何も影響ないです。

──なるほどです。ところで予選の体重は何キロだったのですか。2週連続の試合で減量がどれだけ必要なのかは、気になるところです。

田嶋 73キロでしたね。ただ対戦相手が変更になり、体重も変わったり……なかなか大変でした(笑)。

──私も今回の格闘代理戦争はフェザー級だと思っていたのですが、1回戦も69キロのキャッチウェイトでライト級に近かったですね。でも、これは予選があったことを考慮しての決定だったのかもしれないですね。

松岡 自分は全く無名なので、スケジュールも体重の変更も全て飲み込んで格闘代理戦争に出たいと思ったので、そこは気にしていなかったです。

──既存のプロモーションでの試合ではないですし。あくまでもリアリティTVショーで、既存のプロモーションでは得られない知名度を獲得できる。そういう割り切りがあったということですね。

田嶋 自分も松岡君と同じ考えでした。条件、体重が変わっても強いヤツが勝つので。松岡君が予選、本戦と覚悟を持って戦ってくれて良かったです。

──格闘技メディアという立場ですと、前日の計量や抽選会は普通のプロ格闘技興行と変わらない──目の前で起きていることを記事にする方法論と同じでした。逆に大会当日は試合と試合の間が長く、収録という空気で戸惑ったのも事実です。選手として、その辺りはどのように感じていましたか。

松岡 自分は今回のような舞台で戦ったことがなかったので、今回は格闘代理戦争の現場で強い選手や有名な選手に会えたことで自信にも繋がり、次の試合にも自信をもって戦えると思います。格闘技を続けていても、あれだけのカメラがあったりする場で戦えない人もたくさんいます。それだけでも、これからの格闘技生活に役立つと思います。

──たくさんの大人が真剣になって番組を創る。その場を体感したわけですしね。ところで対戦相手の中谷選手はDEEPや巌流島でプロの経験があるファイターでした。組み技に関して自力のある新鋭ですが、青木真也監督から「負け覚悟」という発言がありました。この言葉にプレッシャーを感じることはなかったですか。

松岡 あれは……ちょっとプレッシャーになりました(苦笑)。

田嶋 実際にあの青木選手の発言が切り取られて、世の中に発信されていくので──やっぱりうまいですよね。ネタとして、制作の方に提供してくれているわけですし。

──田嶋選手が中島太一選手と戦った際に、相手コーナーにいた青木真也監督からは、「知らない」と相手にされていない風な発言もありました。青木選手の標的になるのは、本当に恐怖ではないかと(笑)。

田嶋 そこも含めて、全てエンタメに徹されているのだと思いますし、気にすることはなかったです。ただ松岡君には青木監督のところの選手をぶっ殺して欲しいとは思いました(笑)。

──アハハハ。その両者の対戦ですが3分3Rという時間設定、ここも勝負の綾となった感があります。

松岡 自分は打撃が得意なので、打撃をしっかりと効かせる。組まれたら離れるというプランでしたが、上手くいかなかったです。

田嶋 自分も3分3Rは経験していなくて。3分3Rはやり切ろうと思うと、やり切れてしまう時間です。5分だと切ったり、離れたりする時間が出てくる。そこで消耗させることもできるじゃないですか。

──松岡選手の立場だとそうですよね。

田嶋 5分あれば、展開も変わってきます。3分はずっとしがみついていることができますけど。一度、山を創れば時間までいきやすいです。

──仕切り直しがゴングなので、試合中に立って五分に戻されるわけでなく、気持ちも持続しそうです。そして仕切り直し後も同じ戦法でいくことも、迷わないでいけるのかと。

田嶋 まず組んで1分が使われ、一度離れてもすぐに組み直される。そうしたら、もうラウンドが終わってしまいます。あの中谷選手の戦法も。つまり向うの作戦が生きる。そこをしっかりと考えて、良い作戦を立ててきていたのだと思います。

松岡 でも、椋さんだったら逃げることができています。自分だから、アレを続けられてしまって。自分の実力不足です。

──田嶋選手は、この企画に参加されて何が生きたと振り返ることができますか。

田嶋 自分の試合が近づくなかで、試合をするのは松岡君なのですが、俺もケージのなかに入って自分のパンクラスでの試合をイメージしたりして。故意的にも俺も緊張してみたり、今週の日曜日の試合の雰囲気を味わうことができたのは良かったです(※取材は26日に行われた)。

──では格闘代理戦争出場を経て、松岡選手は今後どのようにMMAファイターとしてのキャリアを構築していこうと考えていますか。

松岡 自分は修斗の新人王トーナメント出場が決まっています。そこでしっかりと優勝をして、そこから修斗のトップになって日本のトップファイターの一員になっていきたいです。

──格闘代理戦争、決勝大会などワンマッチ出場のチャンスもあるかと。

松岡 ハイ、オファーを頂けるなら格闘代理戦争の方にも出るつもりです。修斗の新人王戦の日程も決まっていないですし、また格闘代理戦争の大会に出たいです。

──格闘代理戦争に出たことで他の修斗新人王戦出場選手よりも、確実に名前と顔を覚えてもらえたと思います。松岡選手のことを認識したファンに今後に向けての意気込みの方をお願いします。

松岡 自分は強くなるために格闘技を始めました。格闘技をやっている人やファンに「あいつは弱い」と思われたくないので、しっかり椋さんのように相手をなぎ倒して強いと思われる選手になります。

──押忍。ありがとうございます。続いて田嶋選手、パンクラスの次戦に向けて話を引き続き聞かせてください。

田嶋 ハイ!!

<この項、続く>


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【RIZIN46】2024年初のナンバーシリーズ。日韓対抗3試合をはじめ国際戦プラス牛久が太田とバンタム級戦

【写真】会見はファン参加型で行われ、YouTubeでも生中継された(C)MMAPLANET

12日(火)、東京都中央区のコナミクリエイティブセンター銀座で、4月29日(月・祝)に有明アリーナで開催されるRIZIN46の追加対戦カード発表記者会見が行われた。
Text by Shojiro Kameike

会見では冒頭で榊原信行CEOが、一部報道のあったRoad FCとの対抗戦を否定したうえ、日韓対抗戦3試合を含む7カードを発表した。フェザー級=イルホム・ノジモフ×山本空良、フェザー級=中原由貴×ビクター・コレスニック、バンタム級=倉本一真×ヤン・ジヨン、フライ級=神龍誠×イ・ジョンヒョン、中島太一×キム・スーチョル、バンタム級=牛久絢太郎×太田忍、さらに3月23日のRIZIN LANDMARK9で実施予定であった高木凌×西谷大成がRIZIN46にスライドされる。


今回の会見には、すでにRIZINフェザー級王座を賭けて金原正徳の挑戦を受ける鈴木千裕も出席している。ここでは会見に出席したファイターの挨拶、ならびに読み上げられたファイターのコメントを掲載したい。

鈴木千裕
「ずっと昔から言っているのですが、自分たちみたいな若い世代がベテランを引退させないといけない。僕がそのキッカケを金原選手につくらないといけないと思っています。僕が時代を変えます。Xで『腕十字を極める』なんだの言われていますが、ナメんな。その前に粉砕してやるって。金原さん、覚悟しておいてください」

太田忍
「牛久選手は元フェザー級チャンピオンということで。今はATTで練習していて、すごく気合いが入っていて強い選手だと思います。僕の戦績は5勝4KOなので、ストライカーらしく、この試合もKOします」

牛久絢太郎
「4月29日、バンタム級に挑戦します。新しい階級で、皆さんの前で戦えることをすごく楽しみにしています。当日はパァッとインパクトを残せるように、残りの期間はしっかりと仕上げたいと思います」

中島太一
「やっと自分の実力を証明できる対戦相手と戦うことができて嬉しいです。勝つ自信しかありません。日韓戦ということで、日本人として必ず勝ちます」

キム・スーチョル
「今回の日韓対抗戦では、韓国人3選手と日本人3選手が戦うことになりました。今回共に戦うのは私とヤン・ジヨン、イ・ジョンヒョンの3人です。この2人は宝石のような選手だと思っています。それは日本代表の3選手も同じです。日韓ですごくいい競争ができれば良いと思います。
私は目の前にいる敵に必ず勝利したいです。今回は中島太一選手がその標的です。私の全てを中島選手にぶつけます。あなたも全てを懸けて挑んできてください。極上の果し合いを皆様にお届けすることを約束します。情熱的な試合をお届けするので、ぜひ会場に観に来てください

神龍誠
「フライ級最強を目指す神龍誠です。前回堀口選手に負けてしまって、まだ僕が最強じゃないことが分かったので、これからまた最強を目指してイチから頑張っていきます。これから神龍誠の第二章が始まるので、この韓国人の相手をボコボコにします。煽っているみたいなので、やる気が上がってきました。ブッ飛ばそうと思います」

イ・ジョンヒョン
「RIZINに出場できるチャンスは何回かありましたが、今回ようやく出場できることになって、とても興奮しています。これまでに2回、日本人と試合したことがありますが全て勝ちました。日本人選手との相性は良いと思いますし、必ず母国に勝利を持ち帰られるように一生懸命準備しています。
神龍選手は以前からすごく強いと思っていましたし、お互い高いレベルで試合ができると思っていました。すごく強いし、リスペクトもしています。確かに実力はあると思います。でも神龍選手は性格が悪いという噂を耳にしました。どんな人生を歩んできたか知らないですけど、日本のファイターたちからあまり好かれていないみたいですね。そして僕が聞いたところによると、マザコンだしファザコンでもあるそうですね。練習する時もわざわざ両親を呼んでいるとかいないとか。私よりも年上のくせに、年相応の行動ができていないみたいですね。だから僕がこの試合で年相応の行動ができるように、教育してあげたいと思います。
打撃は明らかの僕のほうが上回っている。神龍選手はグラップラーなので、僕がサッカーボールキックやヒジなどで顔面をボコボコにしてあげますよ。僕がこの試合に勝つので、先に謝っておきます。スミマセン」

倉本一真
「ちょうど1年ぶりの試合になります。この間、僕が何をやってきたのか。ここでしっかり見せます。勝つのは当然なので、楽しみにしておいてください」

ヤン・ジヨン
「私はこれまでの日韓戦に関しては全勝しているので、今回もとても自信ありますし、Road FCの代表として出場できることを誇りに思っています。今すぐにでも試合がしたいぐらいです。この日韓戦に私が出るということで、ファンはすごく楽しみにしていると思います。本当に熱い試合を届けます。私は必ず1Rでフィニッシュします」

中原由貴
「最近、剛毅會でやってきた空手と、今までやってきたボクシングとレスリングが良い感じに混ざってきています。それをキッチリ見せて、結果は当然ですけど内容でも有明アリーナを沸かせるので注目してください」

ビクター・コレスニック
「日本に戻ることができて、とても嬉しいです。今回も日本の皆に良い試合を届けるつもりです。対戦相手は総合力が高く優秀です。加えてサウスポーで、打撃も寝技も強い。そのうえで私は打撃戦を挑みたいと思っています。この試合で二人は最高の殴り合いをします。瞬きをしてはいけません。私のスキルを全てぶつけて勝ちに行きます」

山本空良
「1年ぶりの試合です。次の試合については特に思うことはなく、真正面から――相手が得意な打撃だろうが寝技だろうが、ぶん殴り合って絶対に勝ちます」

イルホム・ノジモフ
「日本で試合をするということは、まるで異国で生まれたサムライが母国に帰国する感覚だ。対戦相手の映像を視たが、特に何も思わない。自分が相手を倒し、その後それぞれの道を歩んでいくことになる。日本のファンが待ち望んだ異国のサムライに期待してもらいたい」

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