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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN246 シャルル・ジョーダン ビクター・ヘンリー ブログ

【UFN246】ビクター・ヘンリー、バンタム級転向のジョーダンに変形ギロチンを極められてタップアウト

<バンタム級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
Def.2R3分43秒by モディファイド・ギロチンチョーク
ビクター・ヘンリー(米国)

サウスポーのジョーダンに対し。ヘンリーがインローとインカーフを蹴っていく。ジョーダンが左ミドルを蹴ると、ヘンリーも右ミドルを蹴り返す。ジョーダンはアウトローと左の飛びヒザ蹴り、左の前蹴りを突き刺す。ここからジョーダンは構えをスイッチして左フックと左ハイ、距離を詰めて左フックを当てる。ヘンリーも前に出ていくが、そこにジョーダンがジャブと右カーフを狙う。ヘンリーは右ストレートと右アッパー、クリンチの攻防になると細かいパンチを入れる。

ここでジョーダンは足払いでヘンリーを崩してギロチンへ。ヘンリーが頭を抜くと、再びクリンチの攻防から足払いでヘンリーを崩す。すぐに立ち上がったヘンリーはジョーダンの蹴り足をキャッチしてテイクダする。ジョーダンがケージを背にして立ち上がると、今度はヘンリーが四つ組みの攻防から足払いでジョーダンを崩す。ここはお互い離れて、試合がスタンドに戻る。

サウスポーのジョーダンに対し、ヘンリーが右ストレート。ジョーダンは左ミドルと左ストレート、左の前蹴りで距離を取って、左ハイ・左の飛びヒザ蹴りを見せる。組んだヘンリーがジョーダンをケージに押し込み、足を払ってテイクダウンする。ジョーダンがギロチンを狙ったところでラウンド終了となった。

2R、オーソドックスに構えるジョーダンが右カーフ。ヘンリーもジャブ・ワンツーから前に出て、左右のフックにつなげる。頭を振って前に出るヘンリーに対し、ジョーダンは左右に動いて左ミドル。組みの攻防になるとジョーダンが上体を崩して前のめりにさせるとすぐにバックへ。足をフックして四の字ロックすると、RNCを狙いながらパンチを入れる。

ジョーダンも向き直ってヘンリーをガードポジションに入れると左腕を首に巻いてギロチンを狙う。一旦腰を抜いて立ち上がると、ヘンリーのテイクダウンに合わせて左腕を深く入れる。そのままテイクダウンしたヘンリーがサイドポジションを取るが、ジョーダンは首だけを抱えるギロチンに切り替え、自分の両足を上からヘンリーの足にフック。このままヘンリーの首を絞めてタップを奪った。

試合後、ジョーダンは「ギロチンは極めきれなかったけど、モディファイで極めることができた。バンタム級は僕の場所。カナダの皆に、この国にベルトを戻すと約束する」と語った。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC303 キック シャルル・ジョーダン ジアン・シウバ

【UFC303】カウンターと組み際の打撃が冴えるシウバ、シングルを切っての右アッパーで2RKO勝利

<フェザー級/5分3R>
ジアン・シウバ(ブラジル)
Def.2R1分22秒 by KO
シャルル・ジョーダン(カナダ)

ジョーダンが構えをスイッチしながらステップし、サウスポーに構えて左ミドルとインローを蹴る。シウバは蹴りをスウェーでかわし、じりじりと前に出ていく。ジョーダンは左ストレートを狙い、シウバが左フックで飛び込む。ジョーダンはそこにダブルレッグを合わせ、シウバもギロチンを狙いつつ立ち上がる。

ジョーダンは立ち際にハイキックを狙い、パンチで前に出るが、そこにシウバが左フックのカウンターでダウンを奪う。シウバは数発パンチを落とすと、ジョーダンを立たせる。試合がスタンドに戻るとシウバは一気に前進。左フックから右ストレート、右アッパー、ワンツーと手数を増やす。ジョーダンも必死にダブルレッグで組みつくが、シウバは側頭部にヒジを連打して離れる。

シウバは前に出てくるジョーダンに左フックを合わせ、ジョーダンの組み際に右アッパーを狙う。ジョーダンはオーソドックスに構えて右ローからシングルレッグへ。これでテイクダウンを奪うが、シウバもすぐに下から腕十字を狙う。

2R、ここはジョーダンもオーソドックスに構える。シウバは前に出て飛びヒザ蹴り、組みになると右の縦ヒジを狙う。距離が離れるとシウバは左フック、ジョーダンがダブルレッグに入ってケージまで押し込む。シウバはジョーダンの頭を潰してパンチとヒジを入れ、ジョーダンがシングルレッグに切り替えると、足を抜いてすかさず右アッパー。この一撃でジョーダンが後方にばったりと倒れ、レフェリーが試合を止めた。


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【UFC303】バンタム級の新鋭ペイトン・タルボット「安全なポイントゲームなんて、やりたくない」

【写真】スクショを撮る際に、5秒以上も目を剝いて待ってくれていたタルボット。実はいいヤツ (C)MMAPLANET

29日(土・現地時間)、米国ネヴァダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催されるUFC303「Pereira vs Prochazka 2」で、ペイトン・タルボットがヤニス・ゲムリと戦う。
Text by Manabu Takashima

2023年のコンテンダーシリーズでUFCと契約し、2試合連続でKO勝ちのタルボット。キャリアは8戦8勝、負け無しの新鋭は自らの一番の武器はペースだと言い切った。


MMAに求められるのは、アクションだから

――今週末にヤニス・ゲムリ戦を控えたペイトンです。調子はいかがですか(※取材は26日に行われた)。

「最高だよ。ヤニス・ゲムリとは良い顔合わせだと思う。殴り合って、エキサイティングなファイトをするよ」

──UFCで2度戦って2つのKO勝ち、判定勝ちだったコンテンダーシリーズのファイトも素晴らしいパフォーマンスでした。そんなペイトンのことを我々は、まだまだ分かっていないのですが、なぜMMAを始めたのですか。

「2017年、18歳の時にコナー・マクレガーの影響を受けて、試しにジムに行くようになった。すぐにマーシャルアーツに夢中になったよ。トレーニングをしていると、試合に出るようになって。そうなると、日に日にMMAへの想いが強くなっていった」

──MMAを始める前に格闘技の経験はあったのでしょうか。

「凄く小さな時にボクシングをやったことがあったけど、全然ダメで2カ月ほどで辞めてしまった。経験という経験があったのはレスリングだけで。レスリングはハイスクールを中心に4年ほどやっていた。けど、コレといって目立った戦績は残していない」

──それでもレスリングというベースがあったのですね。ファイトスタイルから、打撃系格闘技の経験の持ち主だと勝手に思っていました。

「う~ん、打撃が自分の一番の武器だとは思っていないよ」

──そうなのですか。

「僕の武器は体力だ。ハイペースで15分間、戦い続けることができる。結果、対戦相手は疲れて僕の打撃の餌食になるんだ」

──まさに現代MMAの申し子ですね。

「だって皆、それが見たいだろう? テイクダウンをされて、ガードの中に相手を入れて止まるなんて試合は誰も見たくないはずだ。MMAに求められるのは、アクションだから。それにケージのなかでは動きが多い方が、勝つ確率も高くなる。だから、常に動いてペースの速い試合を心掛けている」

──そして、フィニッシュを狙うのがコンテンダーシリーズ世代ですね。

「もちろん、フィニッシュを狙うのは当然だ。もともと、組んで倒してコントロールする試合なんか、好きじゃなかったし。そうやって勝つファイターがいることは分かっている。それはそれで構わないけど、そんなことがしたくてMMAを戦っているわけじゃないから。

結果的に僕は自分がやりたいことをするためにオクタゴンに上がっている。それこそが、コレをやって金を稼ぐのに相応しいファイトだと思っている。安全なポイントゲームなんて、やりたくない」

日本のアニメから受けた影響も絶大だよ

──それこそ、コナー・マクレガーに感化されてMMAを始めたペイトンらしいファイト・フィロソフィーですね。

「実際にMMAのトレーニングを始めてからも、コナーから受けた影響は大きい。あとはマックス・ホロウェイ、そしてネイト・ディアズ……でも、子供の頃に日本のアニメから受けた影響も絶大だよ(笑)。ドラゴンボールZに、幽遊白書からファイティング・スプリットとは何かを学んだんだ」

──なるほどぉ。では日本のMMAに興味を持ったことは?

「それは……余りないかなぁ。なんか、凄いステージがあって、ダンスをしたりしているのは受けたけど(笑)。ファイターでは、UFCとサインをしたばかりの……。そう、カイ・アサクラだ。彼のハイライトは見たよ。良い選手だよね」

──では同じバンタム級でUFCデビューを果たし、連勝中の中村倫也選手の印象を教えてください。

「う~ん、ちょっと分からないなぁ……。あのレスラーかい?」

──そうです、レスリングがベースです。

「まぁ、視界に入ってくれば気にかけるようにするよ」

──……押忍。では、土曜日に戦うゲムリの印象は?

「きっと、たくさん蹴ってくるだろうね。そしてカウンターの一発を狙って、我慢強く戦ってくるはずだ。ちょっとフラストレーションがたまる試合になるかもね。あの動きを僕のグルーブに誘い込むのは、ちょっと面倒くさいと思う。

ちょっと変な打撃だろう? なんか蹴りとパンチのコンビネーションがおかしいんだよ」

──確かに。構えも特徴的で。ただ、時折り力強いクリンチゲームも展開します。

「あんまり寝技の展開は見たことがないけど、上半身を固める組みを使うのは確かだ。でも、あんな風に固めてくるとスタミナを無駄にするだけだ。そこから先は、彼のやりたい試合にはならない。まぁ、何分間も相手をケージに押し込むようなヤツだよ。

だからこそ、動きまくって肉弾戦を皆に見てもらいたい。まだ僕のことを認識していないファンがいれば、きっと考え方が変わる試合になる。もう意識しないわけにはいかなくなるよ。しっかりと皆が喜ぶ試合をし続けるよ」

──その先に狙うは、タイトル挑戦と。

「そうだね、上手くいけば1年半後ぐらいにはトップに立っているだろう」

──ペイトン、今日はインタビューに時間を割いてくれてありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「ハイ。アリガトゴザイマス。オヤスミ」

■視聴方法(予定)
6月30日(日・日本時間)
午前7時分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■ UFC303対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ポアタン・フェレイラ(ブラジル)
[挑戦者] イリー・プロハースカ(チェコ)

<ライト級/5分3R>
ブライアン・オルテガ(米国)
ディエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ロマン・デリツ(ジョージア)

<女子バンタム級/5分3R>
マイラ・ブエノ・シウバ(ブラジル)
メイシー・シェエソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー(アイルランド)
マイケル・ペイジ(英国)

<ミドル級/5分3R>
ジョー・パイファー(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<フェザー級/5分3R
カブ・スワンソン(米国)
アンドレ・フィーリ(米国)

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ヤニス・ゲムリ(フランス)

<女子ストロー級/5分3R>
ミッシェレ・ウォーターソン・ゴメス(米国)
ジリアン・ロバートソン(カナダ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
マルティン・ブダイ(スロバキア)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
鶴屋怜(日本)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
ヴィニシウス・オリヴェイラ(ブラジル)

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【UFC297】UK~中東~UFC、サム・パターソン「遠征の方の方がファイトに向けて良い状態を創れるように」

【写真】 (C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)、カナダはトロントのスコティアバンク・アリーナでUFC 297「Strickland vs Du Plessis」が開催される。
Text by Manabu Takashima

メインのUFC世界ミドル級選手権試合=王者ショーン・ストリックランド×挑戦者 ドリキュス・デュプレッシー。コメインのUFC世界女子バンタム級王座決定戦=ラケル・ペニントン×マイラ・ドスサントスの上位2カード以外には、ずらりとカナックMMAファイターの名が並んでいる同大会。

ウェルター級でそのカナダ勢のユアン・リネスと対戦するサム・パターソンは英国から中東を経て、UFCにたどり着いたキャリアの持ち主だ。オクタゴン初戦でショッキングなkKO負けを喫した英国の月見草=パターソンのMMAキャリアとは。


──英国のMMAファイターがUFCにたどり着くケースはローカルショーからCage Warriorsというのが王道ですが、対してサムは中東のBRAVE CFからコンテンダーシリーズを経てUFCと契約を果たしました。

「僕は物覚えが壊滅的に悪いんだけど(笑)、あの時はコーチや周囲の人間からBRAVE CFを勧められたんだ。チームメイトのチャーリー・レアリーがBRAVE CFとサインして、そのタイミングだったと思う。実は僕は当時Cage WarriorsからUFCという目標を持っていなくて、Bellatorで戦いたいという希望を持っていたんだ。

BBRAVE CFでは世界中で戦うことができた。あの頃のCage Warriorsは英国だけで大会を行っていた……そうだね、今回の試合はカナダで行われる。でも僕にとっては特別なことじゃない。BRAVE CFで既に飛行機に乗り、時差のある遠征をいくつも経験してきた。インドで試合をした時なんて、向こうの食事が合わなくて完全に体調を崩した(※サム・パターソンはBRAVE CF時代にバーレーン、ロシア、ベラルーシ、ヨルダン、サウジアラビアで戦っているが、インドで試合をしたのあSuper Fight Leagueでのファイト)。万全とは程遠い状態で戦ったけど、あの経験も自分を強くするためには必要だったんだ。

BRAVE CFにはワールドクラスのファイターが在籍していたし、凄く鍛えられたよ。UFCにその力を見出されるファイターも多かったからね」

――それだけリスクの高い試合も多かったかと思います。

「結果、僕は今UFCで戦うことができている。時差のある国での戦い、慣れない食事、異国でのファイトウィークの過ごし方、それらの対処法をBRAVE CFで学ぶことができた。凄く感謝しているよ。

英国シーンでだけキャリアを積んで、UFCというステージで戦うときに初めて海外での試合を経験するのは、本当に大変なことだと思う。その経験をUFCに来る前にできていたことは、とても大きい」

――しかし皮肉なことに昨年3月のUFC初戦は母国大会でショッキング初回KO負けを喫してしまいました。

「UFCロンドンでの試合は、全てが居心地が良かった。でも、その居心地の良さがもう僕にはフィットしていなかったんだ。4年振りの母国での試合で、遠征の方の方がファイトに向けて良い状態を創れるようになってしまっていたことに気づかされたよ。

でも、それを知ることもできのも大きな経験になった。もう、あのような試合は2度としない。最高のキャンプができ、状態も良かったから何も言い訳はできないしね。あの瞬間、ヤナル・エシュモズが正しい位置にいて、正しい攻撃をしたんだ。

もちろん、母国のファンの前で勝ちたかったよ。彼らも僕の勝利を見たかったはずだ。でも、あの負けを糧にして僕はより一層強くなれると確信している。実際、キャリア3戦目で敗れた僕は、そこから8連勝をした。UFC初戦での敗北から、立ち直ってあの時の練習を再現させるんだ」

――右ローをキャッチされ、直後の右フックをかわしましたが、足を掴まれていた左手で殴られた。マイケル・ビスピンは素晴らしく想像力のある攻撃だと解説していましたが、自分には偶然に見えました。あれは狙った攻撃でないと。

「あのタイミングでのパンチは、右だ。それは見えたからかわすことができた。そして右から左の攻撃につなげることは、全く持って普通の攻撃で。僕がバランスを崩していた時に、それが当たった。10回戦って、1回あるかっていう攻撃をヤナル・エシュモズは成功させた。彼もUFC初戦だったし、素晴らしい仕事をやってのけたんだよ。

あの敗北はメンタルの強化もそうだし、フィジカル的にもウェルター級に階級を上げるきっかけになったんだ」

――ウェルター級転向初戦、そして迎えたオクタゴン2戦目は、ユアン・リネスと彼の母国で戦います。どのような印象を持っていますか。

「とても危険な相手だよ。凄く真剣に彼のことを研究してきた。あとは階級を変えたことがどういう風に働くのか。16歳からずっと70キロで戦ってきた。実際、今でもライト級には落とせる。でも、体は大きくなり続けてきたので、筋肉まで削らないといけなくなった。階級を上げるときが来たと思ったし、僕がウェルター級で戦っていけるのか、この試合はテストになる」

――アグレッシブでラフ。リネスの攻撃は長所と短所が同居しているように感じます。

「だから僕の力を試す試合になる。彼の攻撃は、予期しない角度から襲い掛かってくる。そこが本当に危険なんだ。そして、一発で倒そうと振り回している。その一発を被弾すると、前回の試合の二の舞になりかねない。その一発を被弾しないよう、細心の注意が必要になってくるよ。

自分の戦いが如何にできるか。僕が何者かを証明する戦いになるだろうBRAVE CFで積み上げてきた経験、多くの人が知らないところで戦うことで身につけた力をワールドステージで発揮したい。ウェルター級にあげて、最高の状態にあると感じている。こんなにパワーを感じることは過去になかった。思いきり、前に出てくる相手に自分がどう戦えるのか。この試合は僕のMMAファイター人生の第二章の幕開けになる。世界中の皆に納得してもらえる戦いを見せるよ」



■視聴方法(予定)
11月12日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前8時00分~U-NEXT

■UFC297対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ショーン・ストリックランド(米国)
[挑戦者] ドリキュス・デュプレッシー(南アフリカ)

<UFC世界女子バンタム級王座決定試合/5分5R>
ラケル・ペニントン(米国)
マイラ・ドスサントス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ニール・マグニー(米国)
マイク・マロット(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
クリス・カーティス(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<フェザー級/5分3R>
アーノルド・アレン(英国)
モフサル・エフロエフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
ショーン・ウッドソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
セルヒー・サイディ(カナダ)
ラモン・タヴェラス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジリアン・ロバートソン(カナダ)
ポリアナ・ヴィアナ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ユアン・リネス(カナダ)
サム・パターソン(英国)

<女子バンタム級/5分3R>
ジャスミン・ジュスダヴィチェス(カナダ)
プリシラ・カショエイラ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マルコム・ゴードン(カナダ)
ジミー・フリック(米国)

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MMA MMAPLANET o UFN UFN228 シャルル・ジョーダン ヒカルド・ラモス

【UFN228】濃厚なグラウンド&スクランブルの攻防の末、ジョーダンがギロチンを極める

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
Def.1R3分12秒by ギロチンチョーク
ヒカルド・ラモス(ブラジル)

サウスポーのジョーダンが左ミドル。ラモスは右の前蹴り・右ミドルを返す。ジャブを伸ばすラモスにジョーダンが左ストレート。この左ストレートから右アッパーを突き上げる。

ラモスがシングルレッグで組みつき、テイクダウンを奪う。首を抱えてギロチンを狙うジョーダン。一度はパスガードをを許すが、ハーフガードに戻す。さらにジョーダンは腰を切ってニーシールド、下からアームロックを狙う。

ここからジョーダンが脇をくぐろうとすると、ラモスは前転してツイスターのような形へ。立ちあがろうとするジョーダンを寝かせるラモスだったが、ここでジョーダンがカウンターのギロチン。これががっちりと極まり、ジョーダンがラモスからタップを奪った。


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AJ・フレッチャー MMA MMAPLANET o ROAD FC UFC UFN UFN228   アンドレ・フィアーリョ キック クレベル・コイケ ゲイリー・トノン シャルル・ジョーダン ジェイリン・ターナー ジャスティン・ゲイジー ダニエル・アルゲータ ダン・イゲ ティム・ミーンズ ハナ・ゴールディ ブライアン・バトル ブライス・ミッチェル ベニール・ダリューシュ ボクシング マテウス・ガムロ マンスール・ベルナウイ ミッシェレ・ウォーターソン モハメド・ウスマン ライカ ラファエル・フィジエフ ルンピニー 魅津希

【UFN228】展望──世界最高峰の異種格闘技戦。打=ラファエル・フィジエフ✖組=マテウス・ガムロ

【写真】UFCで戦うストライカー、そしてグラップラーがどういうストライカーであり、グラップラーなのか堪能して震えたい (C) Zuffa/UFC

23日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC ApexにてUFN228:UFN on ESPN+86「Fiziev vs Gamrot」が行われる。
Text by Isamu Horiuchi

その名称の通り、本大会のメインはライト級6位のラファエル・フィジエフと7位のマテウス・ガムロによるサバイバル戦だ。


フィジエフはカザフスタン生まれで、育ちはキルギス。現在は父親の地であるアゼルバイジャン国籍を有すストライカーだ。そのキルギスで11歳の頃からはじめたムエタイで国際的な活躍を見せ、2017年にはバンコクのムエタイエクストリーム大会にて、当時ルンピニースタジアムスーパーウェルター級王座を返上したばかりのヨドパヤック・シッソンピーノンからKO勝利を収めるなどの実績を挙げている。

同時に韓国のRoad FCなどMMAでも活躍し、プロ5戦全勝の戦績をもって2019年からUFC参戦。初戦は敗れたもののその後連勝を重ね、昨年9月には元ライト級王者のハファエル・ドス・アンジョスと5R戦で対決、最終Rに左フックをスマッシュヒットさせてKO勝利を挙げた。

続いて今年3月には当時ランキング3位のジャスティン・ゲイジーと3R戦で激突。事前の期待を裏切らないMMA最高レベルの打撃戦にて序盤は互角以上に渡り合ったものの、最終Rに失速してジャブやアッパーを被弾、0-2で惜敗している。

対するガムロはポーランド出身のグラップラー。10歳の頃に始めたレスリングではポーランドのジュニアナショナルチームの一員として国際的に活躍し、2012年にMMAデビュー。2016年5月にはフランスの寝技師マンスール・ベルナウイを倒してプロ11戦無敗のままKSWライト級王座に就いた。

(C)KSW

2018年12月にはクレベル・コイケとのフェザー級王座決定戦に臨み、クレベルの下からの仕掛けを完封して判定勝利して二冠王に輝いている。

ちなみにグラップリングにおいてもADCCヨーロッパ大会では複数回優勝を果たし、2019年にはADCC世界大会にも出場するも、初戦で3位入賞したゲイリー・トノンにチョークで敗れている。

KSWでノーマン・パークとの因縁に蹴りをつけ、コロナ禍の2020年10月からUFCに参戦開始。フィジエフと初戦は惜敗したもののその後連勝を重ねてランキング入りし、昨年10月の6位のベニール・ダリューシュ戦に臨んだ。1Rはポジションが目まぐるしく入れ替わるハイレベルグラップリング戦にて優位に立ったガムロだが、2Rから戦法を変えたダリーシュにテイクダウンを切られ、3Rに左ストレートでダウンを奪われ判定0-3で敗れた。

ガムロはその後、今年3月には僅か10日前のオファーを受けてランキング10位のジェイリン・ターナー戦に望んだ。ライト級屈指の長身ストライカーの繰り出す打撃を捌いてテイクダウンを何度も決め、2-1と判定は割れはしたもの実質完勝した。

現在ちょうど似たような立場にある──ともにランキングを上げてきたところで、上位勢の壁に跳ね返されてからの復活を狙う──両者の対決のきっかけは、実はSNS上で生まれている。5月末にフィジエフがツイッター(現X)上にて「8月に俺のダンスパートナーになるやつはいないか?」と英語で投稿したところ、それに真っ先に反応して「9月に5Rでやろう」と書いたのがガムロだったのだ。

フィジエフも早速応じて「9月でもいいぞ、兄弟よ。でも俺は3Rで疲れてしまうんだ。なぜ5Rを望む? 俺たちは友人だろ?」とユーモアある返答を返す。そこでガムロは「俺たち2人はメインイベント(=5R制)に出る資格があるし、ファンも25分間テクニカルヴァイオレンスを楽しむ資格があるじゃないか」と返し、熱心なファンたちが喜ぶ中で両者の対戦の機運が盛り上がり、実現に至ったのだ。

中央アジアと東欧出身の両者が、SNSで互いに母国語ではない英語を用いて対戦の契機を作ってしまうところに、21世紀のMMAの現実がある。ちなみにフィジエフの投稿に対して、実は以前フィジエフに敗れたヘナート・モイカノも「ぜひリマッチをやりたい」と反応をしたのだが、フィジエフがこちらに興味を示すことはなかった……。

そんな両者の対決は、誰もが考えるように典型的な「ストライカー対グラップラー」の構図となるのか。つまり、重心が低く腰の重いストライカー、フィジエフの強烈な打撃をガムロがいかにかいくぐってテイクダウンに入るか、逆に強力なレスリング系グラップラー、ガムロの多彩かつ執拗なテイクダウンをフィジエフがいかに凌いでスタンド戦に持ち込むかが鍵となる。

実際フィジエフも「この試合で、ガムロのようなエリートレスラーのテイクダウンを自分が止められるのかどうか、ぜひ知りたいと思う。今回のキャンプの焦点もそこに置いたよ。さらに、もし100回倒されても、101回立ち上がることをテーマとしてやってきたよ」と、──よく考えると立ち上がる回数は1回余計に多いのだが──力強いコメントをしている。

その際特に注目したいのは、フィジエフの蹴りの使い方だ。卓越したスピードを活かし左右からの強力な打撃を繰り出すフィジエフだが、特にオーソドックスからの右足の蹴りはミドル、ハイ、前蹴りとどれも抜群のキレを誇り予測が困難だ。これを警戒してガードが下がり気味となった相手に放つ左フックの威力は凄まじく、モイカノやドス・アンジョスを1発で沈めている。

前回のターナー戦では蹴りのタイミングを見切ってのテイクダウンを見事に決めたガムロ。パンチからテイクダウンにつなげる動きも得意としており、「フィジエフとの打撃の交換も恐れない」と自信をのぞかせている。

グラップリングMMAから、KSW後期にはジャブを多用するタッチキックボクシング的なMMAにスタイルチェンジをし、UFCでは原点回帰といえるグラップル勝負に戻ったガムロは、組むと見せて間合いを外す術も有している。とはいえ、フィジエフの蹴りはこれまで戦ってきたどの相手によりもはるかに速く鋭く強烈だ。そんなフィジエフの蹴りにいかに対処するのか、着目したい。

もう一つのポイントは、上述のSNSでのやりとりでも触れられていた通りフィジエフのスタミナだ。瞬発系ストライカーのフィジエフは、はじめての5R戦となったドス・アンジョス戦では4Rに動きが落ち、それまでは許さなかったテイクダウンを取られる場面があった。

5R早々に凄まじい爆発力を発揮して圧巻のKO勝利を収めたものの、もし最終R中盤まで試合がもつれ込んだ時、同じ動きができたかは分からない。そして前戦でのゲイジー戦でも、フィジエフは最終3Rに失速。それまでもらわなかったパンチを被弾し、最後は焦って前に出て強引に振った左フックをゲイジーに見切られてテイクダウンを許したことで、──実際にはきわめて接戦だったものの──「完敗」という印象を大きくしてしまった。

対するガムロはスタミナに絶対の自信を持ち、そのテイクダウン力は試合後半においても簡単には落ちないと見ていいだろう。切られても執拗に手を変え、品を変えテイクダウンを試み、組み伏せるのがその真骨頂だ。試合が長引いてフィジエフのスピードが落ちてくれば、それだけガムロが自分の得意なフィールド=グラウンドに試合を持ち込むチャンスは大きくなる。

また、フィジエフが蹴りを警戒させてのパンチを得意とするように、ガムロもテイクダウンを警戒させての強烈な右の一撃を持っている。

もっともフィジエフもそのへんは百も承知のはず。「前回のゲイジー戦では、自分の感情をコントロールすることを学んだよ。あの試合では、ファンをもっと沸かせたいという気持ちに任せて戦ってしまった」と語るフィジエフは、より冷静かつ計算づくに、そしてスタミナにも留意してガムロを攻略しにかかることだろう。

極上のストライカーとグラップラーの両者によるMMAならではの──最高峰のせめぎ合いを堪能したい。

■視聴方法(予定)
9月24日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

■UFN228対戦カード

<ライト級/5分3R>
ラファエル・フィジエフ(アゼルバイジャン)
マテウス・ガムロ(ポーランド)

<フェザー級/5分3R>
ブライス・ミッチェル(米国)
ダン・イゲ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
マリナ・ロドリゲス(ブラジル)
ミッシェレ・ウォーターソン・ゴメス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バトル(米国)
AJ・フレッチャー(米国)

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
ヒカルド・ラモス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
マイルス・ジョンズ(米国)
ダニエル・アルゲータ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ティム・ミーンズ(米国)
アンドレ・フィアーリョ(ポルトガル)

<ミドル級/5分3R>
ジェイコブ・マルクーン(豪州)
コディ・ブランデージ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジェイク・コレアー(米国)
モハメド・ウスマン(ナイジェリア)

<女子ストロー級/5分3R>
井上魅津希(日本)
ハナ・ゴールディ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
モンセラート・レンドン(メキシコ)
タミレス・ヴィダウ(ブラジル)

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MMA MMAPLANET o PFL PFL2023#06 UFC アハメッド・アミール アレックス・マルチネス アンソニー・ロメロ カブ・スワンソン カルロス・レアル クレイ・コラード サディボウ・シ シェーン・バーゴス シャルル・ジョーダン ショーン・ミッチェル ジャラ・フセイン・アルシラウィ スティービー・レイ ダービッド・ザワダ ディラノ・テイラー ナイブ・ロペス ナタン・シュルチ ハウシュ・マンフィオ ブルーノ・ミランダ マゴメド・マゴメドケリモフ 西川大和

【PFL2023#06】最高にヒリヒリする舞台が整った。西川大和、シーズン最終戦はシェーン・バーゴスと!!

【写真】バーゴスはUFCで8勝3敗、カブ・スワンソンやシャルル・ジョーダン、マクワン・アルミカニらに勝利してきた。クレイ・コラードに続き、キャリア最強の相手と西川は戦うことになる(C)PFL

6月23日(金・現地時間)にジョージア州アトランタのオーバータイムエリート・アリーナで開催されるPFL2023#06の対戦カードが発表され、西川大和がシェーン・バーゴスと戦うことが明らかとなっている。

ライト級とウェルター級のレギュラーシーズン2戦目=最終戦。西川は現在0Pでランク8位、バーゴスは7位ながら同じく0Pという状況にある。

【ライト級ランキング】
1位 3p オリヴィエ・オバメルシェ
2位 3p クレイ・コラード
3位 3p ブルーノ・ミランダ
4位 3p ナタン・シュルチ
──────────────────────────────────
5位 3p ハウシュ・マンフィオ
6位 0p アレックス・マルチネス
7位 0p シェーン・バーゴス
8位 0p西川大和
9位 0p スティービー・レイ
10位 0p アハメッド・アミール
11位 0p アンソニー・ロメロ

とはいっても上のランキングを見てもらっても分かる通り、オープニングラウンドの5試合は全て判定決着。ディフェンディング・チャンピオンのオリヴィエ・オバメルシェ以下、5人の勝者も3Pとしか獲得していない──という見方が成立する。


もちろん、この5名は判定勝ちだけで3Pと加算することができ、下位5選手が追いつくにはクイックシックスこと初回フィニッシュの3Pのボーナス獲得が絶対だ。

現状、そのオバメルシェはハメッド・アミールの欠場により、シーズン合流となったアンソニー・ロメロと謎の同朋対決となり、着実にポイントが加算されることが予想される。他の上位勢はクレイ・コラードがスティービー・レイ、ブルーノ・ミランダはアレックス・マルチネス、ナタン・シュルチはハウシュ・マンフィオと元世界王者対決となり、0Pに終わる可能性も十分にあり得る。

2023 PFL 3 Las Vegas at the The Theater at Virgin Hotels in Las Vegas, Nevada, Friday, April 14, 2023. (Cooper Neill / PFL)

自然、西川とバーゴスのような下位のファイターは、ボーナス獲得に舵を切ったファイトを心掛けるだろう。その西川とバーゴスにとって、好条件となるのは試合順だ。

メインカードの上から3番目、彼らの試合の後に控えるライト級戦はオバメルシェ✖ロメロのみ。つまり他のファイターの得点状況、シーズンの趨勢が見えてからの試合となる。いってみれば、その以前の試合を終えた時点で6P以上が何選手いるのか。そこで西川とバーゴスの試合の入り方が決まる。

MMAは勝利が絶対──というなかで、PFLのフォーマットは勝ち上がるために、試合開始直後から一か八かの行ってこい勝負をすることに対して、理が存在している。

そのような状況になった時に、問われるのはフィニッシュ力。そして西川は真っ向勝負の打撃戦をバーゴスとやり合える能力の持ち主だ。もちろんKO負けの確立は上がるが、KO勝ちの可能性も増える。加えて20歳で30戦以上の公式戦を経験しているとはいえ、西川のボディはフレッシュだ。

ダメージを受ける戦いをスマートな彼は避けてきた。対して一回り上のバーゴスは4つの敗北のうち、2試合がKO負け。目に見えて打たれ弱さはないが、西川は打ち合いを仕掛けても良い状況&相手といえる。西川のプレイオフ進出へのもう一つの方法論は、思い切って引き込み三角を狙うというもの。

早熟な西川は、少しでも早い成功を手にするために、現状はレスリング勝負をすることなく、自らのスタイルを築いてきた。引き込み上等のファイトは、自身のレスリング力が不足していることを把握した上での選択だ。

今回は下から削る時間はない。汗のないうちに極めることが必要なため、その仕掛けも最初の一発、もしくは2度のアテンプトが限界だ。もちろん、バーゴス戦開始までのランキング状況次第だが、短期決戦モードの西川──その真価が問われる最高の舞台が整うシーズン最終戦となる。

■視聴方法(予定)
6月24日(土・日本時間)
午前7時00分~DAZN

■ PFL2023#06対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)
アンソニー・ロメロ(カナダ)

<ウェルター級/5分3R>
サディボウ・シ(スウェーデン)
ショーン・ミッチェル(豪州)

<ライト級/5分3R>
シェーン・バーゴス(米国)
西川大和(日本)

<ライト級/5分3R>
クレイ・コラード(米国)
スティービー・レイ(英国)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・マゴメドケリモフ(ロシア)
ダービッド・ザワダ(ドイツ)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・ウマラトフ(ロシア)
ナイブ・ロペス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
カルロス・レアル(ブラジル)
ディラノ・テイラー(米国)

<ライト級/5分3R>
アレックス・マルチネス(パラグアイ)
ブルーノ・ミランダ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジャラ・フセイン・アルシラウィ(ヨルダン)
セドリック・ドゥンベ(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ブライアン・ザーカー(メキシコ)
マイク・バーズリー(米国)

<ライト級/5分3R>
アブドゥラ・アルクァフタニ(サウジアラビア)
ラマー・ブラウン(米国)

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MMA MMAPLANET o UFC UFC288 エジソン・バルボーサ キック クロン・グレイシー シャルル・ジョーダン ボクシング

【UFC288】温故知新とはならず。クロン・グレイシー、倒せず、極められず。シャルル・ジョーダンに完敗

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
クロン・グレイシー(ブラジル)

サウスポーのクロンに対し、後ろ足重心で腰を落とし気味の構えのジョーダンがワンツーからスリー&フォーとパンチを纏める。右を見せて距離を詰めたクロンは左を差すが、ジョーダンが離れる。両手を覆って前進するクロンをいなして、転がしたジョーダンはパンチを入れると走って離れる。頭を振って右を伸ばすクロンが関節蹴りを見せる。ジョーダンは右アッパーを入れ、ジャブ。徹底的に距離を取るジョーダンは、クロンの前進にパンチを合わせ、さらにダーティーボクシングでアッパーを連打する。

歩き、右ローから組みにいったクロンがジャンピングガ―ドで引き込む。しっかりクローズドを取ったクロン、ジョーダンは両手で拝むようにしてワキを開けず、手首を取らせない。腰を切りつつハイガードを一瞬見せたクロンだが、ジョーダンはオープンになると一瞬にして立ち上がる。スクートからスタンド戻ったクロンが一気に組みつくが、ジョーダンは回って離れる。ダブルやシングルがないクロンは上体が立っておりパンチを被弾する姿勢が悪く、より印象を悪くするような初回だった。

2R、クロンは左インサドローも、両手を広げるような前進ではしっかりと組みつくことができない。それでも右腕を差したクロンがジャンピンガード、コーナーポストに押し込んだジョーダンだが、クロンがしっかりと引き込む。ケージを押して腰を切りに掛かるクロンに対し、ジョーダンは正対し仕掛けを切る。クロンは下からエルボーやパンチを見せ、ハイガードへ。他の選手とは明らかに別種感が伝わってくるクロンのクローズドガードだが、これがコントロールとして評価されることはないだろう。

残り2分、ジョーダンがここも立ちあがってスタンド戦へ。ジョーダンはヒザをボディに入れ、クロンの接近にショートでボディ、顔面を打っていく。さらに左エルボーを入れたジョーダンは、やや仕留めるような形でパンチを振るうとクロンも左を当てる。直後に引きこんだクロンはぶーリングを浴びる。下からの細かいパンチを見せたぐらいのクロン、相当に疲れた様子でタイムになると自陣に戻った。

最終回、ジョーダンが右を伸ばし、クロンも右ジャブを返す。ボディを殴られ、ジリジリと前に出るクロンは右アッパーを被弾する。頭を大きく振って、組みつき引き込もうとしたクロンを突き放したジョーダンが、顔を守るクロンのボディにワンツー、クリンチアッパーからヒザを突き刺す。クロンはジャンピングガ―ドから引き込むが、ここから右の細かいパンチを出すのみ。鉄槌を見せ、右足を生き寄せたクロンだが、極めへのセットはできない。

このまま時間は残り90秒となり、ジョーダンが立ち上がる。スクートのクロンにローを蹴るジョーダン、レフェリーがクロンを立ち上がらせる。ジョーダンはボディを殴り、組まれてもケージに押し込み、ヒザを入れて離れた。歩いて距離を詰めるクロンは左ローを蹴られ、ジャブから右を被弾する。最後に跳びヒザで近づいたジョーダンが、ショートのコンビで試合を締めた。

何もできなかったと指摘されても致し方ないクロンのUFC復帰戦。打撃でも、レスリングでも、柔術でも現代MMAはワンディメンショナルでは勝てない。勝者は「2カ月間、柔術対策をして来た。次はエジソン・バルボーサと戦いたい。キックボクシングファイトがしたいんだ」と話した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC288 カブ・スワンソン クロン・グレイシー シャルル・ジョーダン ダナ・ホワイト ネイト・ディアズ ライカ

【UFC288】3年半振りのMMA。山男クロン・グレイシー「ずっと大自然のなかで暮らしたいと思っていた」

【写真】こういう話を聞かされると、クロンが山男に見えてくる (C)Zuffa/UFC & MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークにあるプルデンシャル・センターで開催されるUFC 288「Sterling vs Cejudo」で、クロン・グレイシーが約3年半ぶりのファイトで、シャルル・ジョーダンと戦う。

2019年10月にカブ・スワンソンに敗れ、MMAで初黒星を喫したクロンはコロナ禍でロサンゼルスのアカデミーを閉め、モンタナ州ベルグレイドに移り住んだ。この間、ほぼ音沙汰のなかったクロンに生活基盤の変化、ジョーダン──について尋ねた。


──クロンの言葉を日本のファンに伝えることができて嬉しいです。2019年10月のカブ・スワンソン戦の敗北以来、クロンの情報はパンデミックが起こりカルバーシティの道場を閉めてモンタナに移ったぐらいしか耳に入ってこなかったです。このタイミングでMMA、UFCで戦うことを決めたのも意外に思うほどでした。

「まず、日本のファンに感謝し続けていることを伝えてほしい。もう随分と日本で戦っていないけど、日本で戦っている時は本当に楽しかった。そうだね、UFCでの試合に関してはパンデミックが起こる直前に戦う準備をしていたんだ。でも、パンデミックが起こり、全てがシャットダウンした。世界がクローズし、ジムも閉鎖した。

モンタナに移り、ジムでの指導を再開したんだけど、MMAを戦う環境を整えるのに時間が少し掛かったんだ」

──モンタナという選択には驚かされました。

「モンタナは制限が少ない場所だからね。もの凄く自然が豊かだ。僕は山、自然の多い中で生活をしている。まるで日本の北部のような山間でね。LAのように人はいない。ずっと大自然の中で──そういう環境で暮らしたいと思ってきたんだ。ただ、当時はカリフォルニアを離れることはできなかった。ジムも凄く成功していたし、トレーニングパートナー、大切な人も周囲にいたから。ただパンデミックが起こり、ロサンゼルスを離れる機会になった。

ロサンゼルスでの生活は本当にうまくいっていたから、生活基盤を変えることはスマートじゃないと考えていた。でも2021年3月、モンタナに移りジムを開くことを決めた。コロナが決断する機会を与えてくれたんだ。再び世の中が動き始めても、やはりパンデミックの影響は残っている。今もカリフォルニアでは、人離れが続いているようにね。対してモンタナでは制限も少なく、人間として変わらない生活を続けることができている」

──とはいえ競技者として、リスクを感じなかったですか。トレーニング面に関しても。

「だから一から創り直したよ。最初は試合ができる練習もできなかった。この間に教え子のレベルも上がり、僕と柔術ができるようになってきた。ジムの経営も上手くいっているし、去年の12月ごろにMMAを戦うよう動き始めたんだ。それからは試合に集中して、ハードなトレーニングを積めるようになった。ここまで来るのに、幾分かの時間が掛かったということだよ」

──試合が決まってからも、モンタナで練習を続けてきたのですか。

「そうだよ。他のジムでは練習していない。ネイト・ディアズ、マック・ダンジグ、プロのボクサー達、ずっと練習してきたメンバーがモンタナに来てくれた。以前と同じメンバーで準備をしてきた。より良い環境になったとは言わない。でも、以前と全く同じトレーニング環境を整えることはできた。僕がMMAを戦うようになり、一緒にやってきた皆とこの試合に向けての日々を送ってきたんだ。皆、僕のことを誰よりも分かっている。もちろん、ここからもっと練習環境は拡充させることは可能だし、これからも前に進んでいくよ」

──ところでカブ・スワンソン戦ですが、クロンはが終始立ち技で戦い判定負けを喫しました。あの時、なぜ柔術で勝負に出なかったのでしょうか。

「立ち技で戦うことに、問題はないからね。あの試合ではスタンドでファイトを続け、スワンソンを疲れさせようと思っていた。でも、時間がそれだけなかった。僕はずっと時間無制限を想定して練習してきたから。以前は対戦相手を疲れさせてきたけど、5分3R戦で時間切れになってしまい、十分な時間がなかった。5分3Rだと、自分の戦いに持ち込むことは難しい」

──とはいえ、今や5分3Rが世界標準ですし、アジャストは必要だと思われます。

「それを次の試合で見せたい」

──押忍。ではシャルル・ジョーダンの印象を教えてもらえますか。

「良い選手だ。オファーがあったなかで最高の相手だと思っている。つまりは僕にとっても最高のチャレンジになる。優れたストライカーで、良い相手だ」

──MMAは立ち技だけで15分間が費やされてもおかしくないです。ただし、クロン・グレイシーに関しては『なぜ、組まないのだろう?』と思われるのは事実です。もうMMAを柔術で勝とうとは思わなくなったのですか。

「僕の柔術はMMAでも、素晴らしい武器になるよ。だから柔術で勝つ姿だって皆に期待してほしいと思っているよ」

──クロン、今日はありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いできないでしょうか。

「イエス。凄く日本が恋しい。リングで10分1Rでの戦いが恋しい。人々、食事、日本の全てが恋しくて。日本のファンには、本当に感謝している」

──ケージで5分3Rだろうが、日本のファンもクロンの試合を見たいと思っているはずです。

「ありがとう。そこはダナ・ホワイトに掛け合ってくれないか」

■視聴方法(予定)
5月7日(日)
午前7時00分~UFC Fight Pass
午前11時00分~PPV
午前6時30分~U-NEXT

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MMA MMAPLANET o UFN209   キック シャルル・ジョーダン ナサニエル・ウッド ボクシング

【UFN209】額をつけての長接近&打撃戦は、小外でTDを5度決めたウッドがジョーダンを3-0で下す

<フェザー級/5分3R>
ナサニエル・ウッド(英国)
Def.3-0:30-27.30-28.29-28
シャルル・ジョーダン(カナダ)

フェザー級転向2戦目のウッドが、フェザー級戦線で4勝4敗1分ながら名勝負製造機のジョーダンと対戦。サウスポーのジョーダンに対し、すぐにスイッチしたウッドが左を受ける。右ローから左フックを放ち、近い距離で打撃を交換したウッドは、ジョーダンのダーティボクシングにも小外でテイクダウンを決める。クローズドのジョーダンは頭を抱えていくが、ギロチンはセットできない。

ウッドはボディロックでスクランブルに持ち込ませず、ケージ際に移動したところでバックに回る。立ち上がったジョーダンが胸を合わせたところで、離れたウッドはヒザ蹴りからハイキック、左ストレートと矢継ぎ早に攻撃を受ける。左ミドルに右を合わせたウッド、足がもつれ距離を取り直しジョーダンは、一瞬のボディロックのフェイクから右を被弾する。それでも左ジャブ、スイッチして左ストレートを当てるジョーダンが右リードフックも左フックを被弾し、ここもケージ際に下がる。細かいパンチを額をつけるような位置で打ち合った両者、ここもジョーダンが下がりウッドのラウンドに。

2R、まず右ローを蹴ったウッドが、ジョーダンの前進をバックステップでかわしてから、近い距離で打撃戦に応じる。自らの左ミドルでバランスを崩して尻もちをついたジョーダン、ウッドはトップを取るがすぐに試合はスタンドに。左前蹴りに対し、軸足払いのようなローから左右のパンチを振るうウッドに対し、ジョーダンはボディを連打する。首相撲を仕掛けながら、逆に崩されて背中をマットにつかされたジョーダンは、背中越しに取られた右腕を切り、クローズドで固めてブレイクを待つ。

レフェリーがそこに反応し、試合がスタンドに戻るとウッドの右フックに対し、ジョーダンが接近戦でボディを連打する。離れて右ボディを入れたウッド、ジョーダンはショートのワンツーを顔面に入れる。それでも頭をつけた打撃戦は、気がづけばジョーダンが間合いを取り直す。さらに続く超接近戦で互いに崩しを見せ、最後はヒジを打ち合ってラウンド終了を迎えた。

最終回、互いに構えを変え遠い位置から中間距離、そして接近戦へ。ダーティーボクシングでボディを入れるジョーダン、ウッドはエルボーを打って離れる。頭を抱えて小外で崩したウッドがバックへ。前転してガードを取ったジョーダンがスイッチから立ち上がって胸を合わせる。ウッドはヒジを入れ、離れたジョーダンとの距離を詰めてボディ、そして足払いでジョーダンを転がせる。

寝技に固執はしないウッドと、ジョーダンの組み&打撃という試合は、ウッドが崩してポイントを加算していくなか、額をつけてのパンチ、ボディの応酬が見られジョーダンがスピニングバックフィストを狙う。かわしたウッドがワンツーをフックを決め、右をヒットさせる。さらにボディを入れたウッドに対し、ジョーダンは飛びヒザを繰り出す。最後の最後にウッドはボディロック&小外を決め、タイムアップに。

3-0で判定勝ちを決めたウッドは「2年間の負傷での休養から新しい階級で戦うようになり、凄くフィットしている。足払い? ダブルレッグやスラムと比較するとちょっと嫌らしい攻撃かもしれないけど、テイクダウンはテイクダウンだろう?」と肩をすくめた。


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