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o ONE V.V mei 山田海南江 高橋SUBMISSION雄己

ONE Fight Night24:セミファイナル・ダニエル・ケリー vs. マイッサ・バストス

女子アトム級サブミッション・グラップリングタイトルマッチ10分1R。

2022年からONEに参戦し、初戦のV.V Mei戦こそ判定なしでドローとなったが、その後は3連勝。昨年9月の王座決定戦で対戦したジェサ・カーン戦は、過去に一度敗れている相手だったが、ポジションを許す苦しい展開から、足関を仕掛けてキャッチを取ったのが評価されたのか判定勝ち。28歳。

バストスは今年3月にONEデビュー。日本の山田海南江と対戦し、山田のパスアタックを防いでバックを奪いフェイスロックで攻めて判定勝ち。26歳。

手四つの組みて争い。引き込むバストスだが付き合わないケリー。また引き込んだがケリー離れる。手を掴んで引き込むバストス。RDLからバックを狙うバストス。スクランブルからバックを狙ったが、ケリー正対してバストスのガードに。またリバースデラヒーバの体勢。起き上がってシングルレッグで倒そうとしたが、ケリー上をキープ。草刈りで上になったバストス。ケリーの立ち際にバックを狙ったが、ケリーが上を取る。ベリンボロ狙いから起き上がり上を狙ったバストスだが、ケリー立ち上がり受け止めるとバストスがまた引き込む。ケリー足関。内ヒール。回転して外したバストス。バストス下からケリーの右足を抱える。膝十字。入れず。バストスが足関を狙うがすぐにヒザを抜いたケリー。バストスなおも足関狙い。抜いて立ったケリー。バストス外ヒール。すぐに回転して抜けたケリーだがバックを狙うバストス。すぐに回転して足で蹴り放して上になるケリー。残り1分。バストス内ヒール!ケリー凌いで外し上に。タイムアップ。

解説の高橋SUBMISSION雄己によれば、ONEのグラップリングの判定はキャッチを重視するというが、両者キャッチなし。

判定3-0でバストス勝利!新王者誕生。

通常のグラップリングマッチなら仕掛けていたバストスに入るところで、ONE判定がどうなるかわからなかったが、順当にバストス勝利。

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AB o ONE V.V mei スタンプ・フェアテックス ハム・ソヒ

ONE167:第5試合・デニス・ザンボアンガ vs. ノエル・グランジャン

女子アトム級。サンボアンガ2位。

フィリピンのサンボアンガは当初スタンプ・フェアテックスの王座に挑戦予定だったが、スタンプが膝の負傷で欠場。ノンタイトル戦に。ONE5勝2敗で、負けた相手はいずれもハム・ソヒ。初戦は判定負けしたがサンボアンガが勝っていたという声も大きく、ダイレクトリマッチが組まれている(再戦も判定負け)。V.V Meiにも勝利している。27歳。

代役出場のグランジャンは先月澤田に判定負けしたばかり。澤田戦はテイクダウンされるとリカバリーできないまま、3RにマウントからのパウンドラッシュでほぼKOという状況に追い込まれたが、ハーブ・ディーンの遅いストップに救われて判定に持ち込んでいる。その前の試合では、第2試合で平田と対戦したビクトリア・ソウザに判定勝ちしていてONE2勝2敗。バックボーンは柔道。28歳。

ジャブを出していくサンボアンガ。ワンツー。リーチに劣るグランジャンはパンチが届かない。大外刈りでテイクダウンを狙ったグランジャン。バランスを崩したザンボアンガだが離れた。組んだザンボアンガを首投げで投げたグランジャン。が、袈裟固めに捕らえられた体勢から両足をフックし、首を抜いてバックマウントに。バックから殴るザンボアンガ。四の字バックに。チョークを狙う。ローリングして凌ぐグランジャン。足でグランジャンの右腕を巻き込んでロックしてチョーク!しかし喉元に入っておらずゴング。

2R。またジャブを入れていくザンボアンガ。グランジャンも出るが、ザンボアンガのパンチを貰う。ジャブ、ボディを入れるザンボアンガ。グランジャンも前に出てパンチを打ち込むが、ザンボアンガ距離を取る。組んでまた投げを狙ったグランジャンだがザンボアンガ離れる。ワンツーを打ち込んでいくザンボアンガ。グランジャンもパンチを返すが空振り。詰めていくグランジャンだが、ザンボアンガがジャブ・右ストレートを当てていく。グランジャンタックルに行くが組めず。また組みからの投げを狙ったグランジャンだが、投げに入る前に引き剥がすザンボアンガ。ゴング。

3R。ザンボアンガがジャブを入れるが、グランジャンのジャブはバックステップでかわされる。右ボディから左ストレートを入れるザンボアンガ。徹底して組ませないザンボアンガ。ワンツー、ハイ。前に出るグランジャンだが、ザンボアンガはサークリングで距離を取ると、出てきたグランジャンにパンチを当てていく。ワンツー。ボディ・顔面と打ち分ける。出るところにジャブをもらってスリップダウンしたグランジャン。残り2分でグランジャン組み付くことに成功。ケージに押し込む。が、すぐに入れ替えて離れたザンボアンガ。またパンチを入れていく。グランジャンが組みに行くがクラッチさせずに離れるザンボアンガ。ジャブ、ワンツーを入れ続けるザンボアンガ。グランジャン出ていくが、ザンボアンガが下がりながらジャブを入れ続ける。タイムアップ。

判定3-0でザンボアンガ勝利。

距離を取りジャブを入れ続けた。グランジャンはジリ貧のまま打開できなかった。

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45 ARAMI MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase341 SARAMI V.V mei YouTube パンクラス 沙弥子

【Pancrase341】SARAMIとアトム級QOPの座を賭けて対戦。沙弥子「王者に相応しい人間かを証明する」

【写真】車で移動中にZOOM取材に応じてくれた。多謝です(C)TAKUMI NAKAMURA

31日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE341にて、アトム級クィーン・オブ・パンクラス王座決定トーナメント決勝として沙弥子がSARAMIと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

トーナメント準決勝ではV.V.Meiをスプリット判定で下した沙弥子。Meiの組技に苦戦したことを修正しつつ「今あの試合に自分の気持ちを置いても意味がない」とSARAMIとの王座戦に備えてきた。

沙弥子はMei、SARAMIというキャリアで勝る選手たちを倒すことに価値を見出し、パンクラスのベルトを狙う。


――準決勝のV.V Mei戦はスプリット判定という結果でした。あの試合を振り返ってもらえますか。

「もっとMei選手を組んだり投げたりできると思ったんですけど、予想以上に力の配分が上手かったり、タックルに入るテンポやタイミング、倒されてからの速さが予想以上だったので、対処が追い付かない部分があったんです。

バックを取られたときもセコンドの勝村(周一朗)さんから、私は逃げるのがそこまで上手くないので『無理に暴れても意味がない。殴って隙ができたら回れ』と言われていて、そこは冷静に指示通りにやれたかなと。自分の良い点と悪い点が分かった試合だったと思います」

――バックを取られた状態で後ろのMei選手を殴る場面が多かったですが、Mei選手の方が優れているであろうスクランブルの攻防を仕掛けるより、殴って嫌がらせして逃げるという判断だったのですね。

「そうですね。しっかり首を対処して殴れる時に殴って逃げるタイミングを待とうということでした」

――ただしバックキープされる時間が長く、ポイント的に不安になることはなかったですか。

「2Rが終わった時点のオープンスコアでポイントが割れていましたし、勝村さんに『ポイントをとられていますよね?』と聞いたら『そうだね』という意見で。3R、勝つためには攻める以外なかったので、相手を見ないで前に出るしかないと思っていました」

――勝つために自分が出来ることをやろう、と。

「あとは自分に恥ずかしくない試合をしたかったです。私はずっとMei選手とやりたくて、いざ試合でMei選手を怖がったり、前に行けない試合をするなら、倒されてもいいから自分に恥ずかしくない試合をしたい一心でした」

――判定を待っているときの心境は?

「試合が終わったときも周りに『すいません、負けました』と言って、私自身も負けたと思っていました。だから判定勝ちを告げられた時、あの会場で一番びっくりしては私だったと思います」

――SNS上でも判定に対して色々な意見が出ていました。

「色々と言われて、しばらくは落ち込みました(苦笑)。すっきりした勝ちではなかったので。でもジムのみんなが勝ちは勝ちだからと言ってくれたので、そこで立ち直ることができました」

――準決勝をクリアしたことはどう捉えていますか。

「みんなが納得する試合ではなかったので心残りがあると言えばあります。でも今あの試合に自分の気持ちを置いても意味がないと思っているので、あの試合は過去の試合、過去の自分として、今はSARAMI戦に集中しています」

――そのSARAMI戦に向けて、どのようなことを意識して練習してきましたか。

「SARAMI選手も組みが強くて、前回の試合では組みの対処が遅かったので、そこを意識しています。あとは動きのテンポが遅くならないように、自分の流れを自分で作ることができるように練習しています」

――SARAMI選手はMei選手と同様にキャリア豊富で上手さを持っている選手です。

「練習させてもらったこともあるし、力の入れどころ・抜きどころがすごく上手い選手だし、固める力や腰の力もあって、要所要所格闘家として必要な力を持っている選手だなと思いました。試合の流れを創る、ペースの配分、力の使い方…色んな経験をして勝つことの難しさを知っている選手なので、勝ちに徹することができる。変なギャンブルはしない、安定している選手だと思います。だからそこを自分がどう崩すかがキーポイントだと思います」

――動じないSARAMI選手をどう崩すか、ですか。

「Mei選手とやってもそうだったのですが経験豊富な選手は本当に動じないので。その場で自分ができることをやろうと思うし、逆にビクともしないならこっちからやってやろうじゃんって」

――トーナメントの勝ち上がりを見ると、準決勝でMei選手、決勝でSARAMI選手とキャリアが上の選手と対戦することになって、まさに沙弥子選手がチャンピオンに相応しいかどうかが試される相手との試合が続きますね。

「まさしくその通りですね。Mei選手に勝つこと、SARAMI選手に勝つことは本当に大事なことだと思います。見ている人たちもどれだけ2人が強いかを知っているし、2人に勝つことにどれだけ価値があるかも分かっている。私がチャンピオンに相応しい人間かを証明するためにも、パンクラスのベルトが似合うためにもあの人に勝つことが一番だと思います」

――決勝戦を前にしてベルトへの想いを聞かせてください。

「前回はベルトを意識しすぎたかなと思います。今回は勝てばベルトが手に入る試合ですが、そこを考えると空回りすることが多いので、ベルトのことは一旦置いておいて、シンプルにSARAMI選手に勝ちたい気持ちで戦って、その先にベルトがある・みんなにチャンピオンとして認めてもらいたいと思います」

――沙弥子選手にとっては一発勝負のタイトルマッチや王座決定戦ではなく、トーナメントでベルトを目指すことが大きいようですね。

「はい。ベルトまで2試合あることでベルトへの想いが強くなっていますし、経験を積む、厳しい道を進む……それも含めてこのメンバーのトーナメントでよかったと思います。ベルトを獲れば自分のビジョンも明確になるので、それを有言実行することを考えて日々過ごしています」

――最後にファンの皆さんに向けてメッセ―ジをいただけますか。

「パンクラスのベルトを取って皆さんと大喜びしたいです」

■視聴方法(予定)
2024年3月31日(日)
午後1時00分~ U-NEXT 、PANCRASE YouTube メンバーシップ

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45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN20 V.V mei アナ・パラシコス キック サナーズ・ファイアズマネシュ ジヒン・ラズワン ボクシング ライカ ルンピニー 万智 中村未来 修斗 平田樹 海外 澤田千優 藤野恵実

【ONE FN20】ONE本戦デビュー、ラズワン戦へ。澤田千優「残りあと何年という計画があって……」

【写真】戦場が変わると同時に、所属ジムの変更も公言した (C)SHOJIRO KAMEIKE

9日(土・現地時間)、タイのバンコクにあるルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night20で、修斗女子アトム級王者の澤田千優がジヒン・ラズワンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

澤田は昨年2月にONEフライデーファイトでサナーズ・ファイアズマネシュを下して以来のONE出場となる。しかも念願の本戦契約だ。さらに所属もAACCからキックボクシングジムのteam AKATSUKIへ変更となった。昨年12月に中村未来を下して修斗王座を防衛してから約3カ月間、そしてONE本戦での試合について澤田が語って。


――2月末にONEとの本戦契約と初戦が発表されました。今回の本戦契約は、いつ頃から話が進んでいたのでしょうか。

「正式発表の1カ月前ぐらいからです。私は修斗のインフィニティリーグに出ていた頃から『海外で試合をするならONEのアトム級を目指したい』と言っていて。フライデーファイトに出た時も、ABEMA TVの方がONEに私の本戦出場について話をしてくださったり、今年1月の日本大会も私が出場できるように動いてくださっていたそうなんです」

――そうだったのですね。残念ながら日本大会への出場はなりませんでした。

「そのあとONE JAPANの方から連絡を頂いて、今回の本戦契約に至りました。私も全ての事情を知っているわけではないので、正確なことは分かりませんが……」

――澤田選手はABEMA TVの海外武者修行プロジェクトに参加し、コンバテ・グローバルでアナ・パラシコスを判定で下しました。そして修斗の防衛戦を経てONE本戦契約を勝ち取るという、海外武者修行プロジェクトの成功例とも言えます。

「私が海外で試合をしたい、ONEアトム級で戦いたいという希望があって。ABEMAの方からも『ここで試合をしておくと、ONE本戦契約への良いアピールになるから』と、コンバテで試合をさせてもらいました。その経験はMMAをやっていくうえで、良かったです。ただ本戦契約して初戦がABEMAではなくU-NEXTで中継されるというのは――最初にONE JAPANから聞いた時は驚きましたし、少し不安というか気になることもあって」

――気になることとは?

「ABEMAの方にどう思われるんだろうな、と」

――えっ!? それはONEと中継サイドのお話であり、澤田選手が心配することではないと思いますが……。

「でも海外武者修行プロジェクトは、全てABEMAがサポートしてくれたもので。やっぱり筋というか――これまで私に関わってくれた方を裏切るようなことはしたくない。でも私自身が目指しているもののために、ONEの本戦には出たい。そう考えていた時に、ABEMA TVの北野(雄司プロデューサー)さんから連絡を頂きました。

『おめでとうございます。今後ABEMAがONE中継に関わることはないけれど、何かサポートが必要であれば、いつでも言ってください』と言われて、ホッとしたんですよ」

――それは素敵なお話です。同時に所属がAACCからAKATSUKIに変わることも発表されました。ONE本戦契約と同じタイミングとなったのは偶然だったのでしょうか。

「偶然ではないですね。でも、ONE本戦契約があったからAACCを離れた、というわけではないです。もともとMMAを続けるのは、残りあと何年という計画があって……」

――現在の年齢とキャリアで、現役生活の最後を見据えているのですか!?

「そうなんです。私の性格上、『ここまでにコレをやりきる』という目標を決めないと、頑張れないところがあって(苦笑)。ズルズルと格闘技を続けたくはないんですよ。レスリングを始めてから今のMMAに至るまで、常に自分の中で目標は定めています。

自分としては30歳ぐらいがピークで強い時期だと思っています。今26歳なので、残り5年の間にONEのチャンピオンになりたい。そのためには、もっともっと強くならないといけない、というビジョンをAACC代表の阿部(裕幸)さんとすり合わせて。結果、環境を変えて、いろんな方から刺激をもらいながら練習をしていくほうが良いんじゃないかと考えたのが、ジム移籍のポイントなんです」

――その移籍先としてAKATSUKIを選んだ理由を教えてください。

「AKATSUKI代表の良太郎さんはキックボクサーで、もともと良太郎さんから打撃を教わっていました。キックボクシングだけでなく、いろんな格闘技を見ていて、私のベースであるレスリングを生かせるような打撃を教えてくれる方です。他にも良太郎さんに打撃を教わっているMMAファイターがいます。私の弱い部分である打撃を本当に基礎から教わることで、これから海外の試合に向けてステップアップできるんじゃないかと。

フリーとしてAKATSUKIで練習させていただくこともできますが、私自身はどこか所属して、腰を落ち着けないと頑張るは難しいタイプでもありますし(苦笑)。それでAKATSUKI所属として活動させていただくことになりました。

去年の12月、修斗のタイトルマッチ前からお話を進めていて。防衛戦が決まった段階では阿部さんにも『年内いっぱいで……』というお話をしていました。ただ、もしかしたら1月のONE日本大会出場があるかもしれない。そこで移籍も発表しようと考えていて。本戦契約と初戦が3月になり、移籍の発表もこのタイミングなったという流れです」

――なるほど。修斗王座の防衛戦では、中村未来選手を相手に明確な差を見せつけて勝利しました。もう修斗の女子アトム級では対戦相手がいない……と思われるなか、ますますONEで戦う気持ちが強くなっていたのではないですか。

「はい。もともとファイトナイトに出場した時点で、本戦契約に本戦契約に手が掛かっているか掛かっていないか――という状況だったと思います。もし本戦契約がなければ、もう一度ファイトナイトに出るという話もありました。一方で、修斗女子アトム級の選手とは、みんな対戦していたじゃないですか」

――中村選手とはインフィニティリーグで対戦し、判定勝ちを収めていました。とはいえ、これは結果論ではありますが、個人的にはあの防衛戦があって良かったと思います。圧倒的な差を見せつけることによって、周囲にも『もう海外しかない』と思わせることができたのではないかと。

「それは私も試合前から考えていました。国内で試合をするかぎりは、絶対にそう思わせるような内容を見せなければいけない。実は、セコンドからは『タイトルマッチは5分5Rだから、5R戦うことを考えて』と言われていたんです。私も試合前は緊張しながら『ハイ! ハイ!』と答えていましたが、試合が始まったらチャンスがあれば極め切るという気持ちで臨みました。その気持ちが試合に出たと思っています」

――プロデビュー当時は、その気持ちがありながら試合中にプラン変更を余儀なくされたこともあったと思います。しかし最近は、その強い気持ちを貫いている印象があります。

「私はそれほど試合数をこなしているわけではなくて。でも練習しているなかで、MMAとしてレスリングはもちろん寝技や打撃など、MMAの選手としてMMAらしく戦うイメージを持って試合をしてきました。他の人の試合を視るだけでなく、他の選手から試合のつくり方について聞いているんですよ。そこで聞く意見が凄く勉強になります」

――今はAKATSUKIと、マスタージャパンが主な練習場所なのでしょうか。

「ここ1~2カ月は、マスタージャパンでは金曜日と日曜日の選手練に参加させていただいています。いろいろ練習している内容を、マスタージャパンですり合わせさせてもらっている感じで。『この打撃は通用する』、『まだ壁際はヘタクソだな』とか。そういう練習ができることは、とてもありがたいです。あとは万智ちゃんと週1回は必ずスパーする日をつくっています。あの子も本当に強くて。

それと今は追い込みの時期なので、柔術とグラップリングの練習のために、今成柔術に行かせていただいています。朝早くからグルグルとロールしているだけなんですけど(笑)。体の使い方を確認しながら、『これは違うかな』と思ったり。自分が極めるための体の動かし方だけでなく、極められないための体の動かし方が必要で」

――ONEアトム級はユニファイドであればストロー級です。澤田選手の場合、どうしても相手との体格差は課題となるでしょう。今日のマスタージャパン練習には、黒部選手とライカ選手が参加していました。万智選手も含めて階級が違う相手との練習が多いのですか。

「体格差については……ここ数カ月で鍛えたパワーだけでは到底敵わないと思います。海外の選手とはインナーマッスルや、地の力が違うので。力を力で制圧するよりも、距離で外したり組んだ時に抜くことは意識しています。だから自分よりも大きな相手との練習が重要で。黒部さんや藤野恵実さん、万智ちゃんと組ませてもらうと、自分より体重が10キロ以上は重くて力が強い選手の感覚が分かるというか。ここは抑え込める、ここは外したほうが良いという肌感覚を身につけたいと思っています」

――ジヒン・ラズワンはONE女子アトム級の中でも体格が大きく、組みも強い選手です。

「力は強そうですよね。お尻が大きいし、足も太くて。腰も強くて、なかなか壁際でも崩れない。打撃も出すし、MMAファイターとしてのバランスも良い選手だと思います」

――2022年9月のスタンプ戦(判定負け)でも、序盤はトップをキープしていました。ただ、アグレッシブすぎることでサブミッションが外れたり、敗北を招くこともあります。

「スタンプ戦でも最後は前に出たところに、ガチンとヒジを合わされていましたね。私との試合でも、まず出てきてくれるかなと思っています。でも真正面からぶつかると勝てないと思います。私も突っ込むタイプではありますけど、そこは我慢して相手もジレてくるような戦い方をする。そして相手がパンチを振ってきたところにカウンターで組むとか。今、上の階級の方たちと練習していることが生きる試合だと思います」

――ラズワンは過去にV.V Mei選手、平田樹選手に勝利しています。日本女子アトム級の敵という状態でもあります。

「その点は、あまり意識していないです。ただ、これまで日本人選手に勝っているからこそ、ONEから『サワダ、どうなんだ?』と試されているマッチメイクなんじゃないかと思っています。私にとっても大きなチャンスだから、絶対にモノにしないといけないですね」

■放送予定
3月9日(土・日本時間)
午後9時30分~U-NEXT

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o ONE V.V mei ジヒン・ラズワン ルンピニー 修斗 平田樹 澤田千優

【ONE】澤田千優 ONE本戦デビュー!ジヒン・ラズワンと対戦!

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3月9日にタイのルンピニースタジアムで行われるONE FIGHT NIGHT 20に日本から修斗世界女子アトム級王者・澤田千優(TEAM AKATSUKI)が出場する事が発表されました。ONEアトム級ランキング5位のマレーシアの強豪ジヒン・ラズワンと対戦します。

修斗を主戦場にして初代女子アトム級王者に輝いた澤田。バックボーンのレスリングを活かした強力なテイクダウンとポジショニングで修斗では無双状態。次の一手に注目が集まっていましたが、昨年参戦したONE Friday Fightsの流れに乗ってONE本戦に参戦しましたか。

楽しみには違いありませんが、いきなりラズワンとの対戦とはなかなか相手が悪い。ONEでは8勝3敗と大きく勝ち越し、V.V Meiと平田樹にも判定勝ちしている強豪。テイクダウンを許しても下から三角絞めや腕十字を仕掛けてくるだけに、テイクダウンに優れた澤田も気が抜けない相手と言っていいでしょう。

危険な試合なのは間違いありませんが、勝った時のリターンは大きい。ONEでのライクインも視界に入ってきます。所属も長く在籍していたAACCからTEAM AKATSUKIに移籍した事がどう作用するのか。注目のONE本戦デビュー戦を迎えます。
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45 AB ARAMI DEEP DEEP JEWELS Grachan MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase341 RIZIN ROAD FC SARAMI V.V mei YouTube ジェニー・ファン パンクラス 修斗 平信一 沙弥子 濱田巧 神谷大智 遠藤来生

【Pancrase341】3月31日@立川、カード第一弾。アトム級KOPC、濱田✖山崎の江戸川ダービーも注目

【写真】5Rフル。ギリギリまで戦う両者が見たい (C)MATSUNAO KOKUBO

1日(木)、Pancraseより3月31日(日)に立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase341の対戦カード第一弾が発表されている。
Text by Manabu Takashima

先週発表された大箱大会の軸となる上位カードはアトム級クィーン・オブ・パンクラス王座決定戦=SARAMI✖沙弥子の一戦だ。昨年クリスマスイブに実施された王座決定トーナメント準決勝でSARAMIはジェニー・ファンを3-0、沙弥子はV.V Meiをスプリットと共に判定で下しベルトを賭けた一番に臨む。


パイの小さな日本の女子MMA界は上にいけばいくほど友人、練習仲間と対戦しなければならない。この両者も所属ジムが同じ横浜、3キロほどしか離れてないこともあり──当然のように普段から切磋琢磨する仲だった。

DEEP JEWELSからRoad FC、ONE Warrior Series、修斗、さらにRIZINと活動拠点を変え修斗ではベルトを巻いたSARAMIに対し、沙弥子は何も分からない状況下RealでプロMMAを戦い、GrachanからPancraseに転じて4年間をPancraseだけで戦ってきた子。ある意味、パンクラスの頂点に立つことに誰よりも拘っているともいえる。

5Rの長丁場は経験値で上回るSARAMIですら、1度しか経験がない。加えてキャリアが違っても年齢的には同じ33歳だ。当日のコンディションを含め──気力&体力&技術力、その合計ポイントが上回った者の腰にベルトが巻かれるであろう。

この他、遠藤来生✖石田陸也のフェザー級や平信一✖神谷大智のライト級戦など7試合が明らかとなっている。なかでも2022年ネオブラ優勝の濱田巧✖2023年度優勝の山崎聖哉のフライ級のマッチアップは注目だ。

(C)NOB YASUMURA

強くなるため。

そしてレコードを伸ばすため──トップを目指すために欠かせない2つ要素が含まれている試合は、最近のJ-MMAの興行では割合が減っているといっても過言でない。

メイン級でなく、この位置で実現するハイリスクなマッチアップ、勝てば褒美が与えられるべき試合こそがプロモーションを活性化させる。立ち技から転向3年目の濱田はパラエストラ柏所属で、柔道出身の山崎はBRAVE所属だ。世界を目指し、若手育成で競い合う名門ジム所属同士、流山を挟んでの江戸川ダービーが見逃せない。

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ARAMI DEEP DEEP JEWELS IMMAF MMA NEXUS o ONE PANCRASE RYO SARAMI V.V mei   キム・サンウォン ジェニー・ファン パンクラス ムハンマド・サロハイディノフ 亀井晨佑 伊藤盛一郎 住村竜市朗 佐藤生虎 修斗 川中孝浩 平田直樹 有川直毅 松井斗輝 林源平 栁川唯人 沙弥子 河村泰博 粕谷優介 近藤有己 透暉鷹 高橋遼伍

『PANCRASE 340 ~PANCRASE 30周年記念大会 Vol.2~』試合結果

まんがでわかる 30歳から伸びる人、30歳で止まる人



第14試合 メインイベント パンクラス・ウェルター級チャンピオンシップ 5分5R
×林 源平(和術慧舟會IggyHandsGym/王者)※初防衛戦
○住村竜市朗(TEAM ONE/2位、元DEEP王者)
5R 2’09” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※住村が王者に

第13試合 コーメイン パンクラス・フライ級暫定チャンピオンシップ(王者決定戦) 5分5R
○伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/1位、元ZSTフライ級王者)
×有川直毅(K-PLACE/3位)
2R 3’05” 裸絞め
※伊藤が暫定王者に

第12試合 パンクラス第5代バンタム級チャンピオンシップ(王者決定戦) 5分5R
×河村泰博(和術慧舟會AKZA/1位、Fighting NEXUS王者)
○透暉鷹[ときたか](ISHITSUNA MMA/2位、元パンクラス・フェザー級王者)
1R 4’45” 肩固め
※透暉鷹が王者に

第11試合 パンクラス・ライト級王者挑戦者決定戦 5分3R
×粕谷優介(CROWN/1位)
○雑賀 ヤン坊 達也(DOBUITA/4位)
判定0-3 (出口27-30/荒牧27-30/松井27-30)

第10試合 パンクラス初代女子アトム級(47.6kg)王者決定トーナメント一回戦 5分3R
○沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム/2位)
×V.V Mei[ヴィーヴィーメイ](フリー/元DEEP JEWELSアトム級王者、元VALKYRIEフェザー級(52kg)王者)
判定2-1 (大藪28-29/山崎29-28/梅木28-29)

第9試合 パンクラス初代女子アトム級(47.6kg)王者決定トーナメント一回戦 5分3R
×ジェニー・ファン(台湾/AACC/1位)
○SARAMI(パンクラスイズム横浜/修斗女子スーパーアトム級(50kg)世界4位・元王者)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

第8試合 フェザー級 5分3R
×亀井晨佑[しんすけ](パラエストラ八王子/2位、ネオブラッドトーナメント2018同級優勝)
○平田直樹(トライフォース柔術アカデミー/5位)※フリーから所属変更
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

第7試合 フェザー級 5分3R
△高橋遼伍(KRAZY BEE/元修斗環太平洋王者)
△キム・サンウォン(韓国/コリアントップチーム/8位、元Double G王者)
3R 負傷判定1-1 (梅木28-30/荒牧30-28/出口29-29)

第6試合 フェザー級 5分3R
○Ryo(グランドスラム/RINGS/6位、元THE OUTSIDER 70-75kg級王者)
×栁川唯人(K-PLACE/11位、ネオブラッドトーナメント2023同級優勝)
3R 0’33” 腕ひしぎ十字固め

第5試合 フライ級 5分3R
○ムハンマド・サロハイディノフ(タジキスタン/カトランジム/5位、IMMAF 2022 世界選手権フライ級優勝)
×松井斗輝(パラエストラ柏/8位)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)

第4試合 71.5kg契約 5分3R
×近藤有己(パンクラスイズム横浜/元ミドル級・ライトヘビー級・無差別級王者)
○美木 航(NATURAL9)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

第3試合 バンタム級 5分3R
○田嶋 椋(OOTA DOJO/5位・元暫定王者、ネオブラッド・トーナメント2022同級優勝&MVP)
×笹 晋久(パラエストラ柏/6位、修斗2017同級新人王)
判定3-0 (山崎29-28/出口29-28/大藪29-28)

第2試合 ウェルター級 5分3R
×川中孝浩(BRAVE/元GRAND王者)
○佐藤生虎[しょうご](UNITED GYM TOKYO)
1R 1’21” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第1試合 プレリミナリーファイト フライ級 5分3R
○眞藤源太(KINGCRAFT)
×梅原規祥[みさき](リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
1R 1’51” 裸絞め

 遅ればせながら12月24日に横浜武道館で開催された『PANCRASE 340 ~PANCRASE 30周年記念大会 Vol.2~』の試合結果。メインイベントのウェルター級チャンピオンシップは住村竜市朗が林源平に5R TKO勝ちし新王者に。セミファイナルのフライ級暫定王座決定戦は伊藤盛一郎が有川直毅に2R裸絞めで勝利。第12試合のバンタム級王座決定戦は透暉鷹が河村泰博に1R肩固めで勝利しています。続きを読む・・・
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ARAMI MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase340 SARAMI V.V mei 沙弥子

【Pancrase340】右ストレートを当てた沙弥子×バックキープを続けたMei、沙弥子がスプリット判定で勝利

<女子アトム級王座決定T準決勝/5分3R>
沙弥子(日本)
Def.2-1:29-28、29-28、28-29
V.V Mei(日本)

沙弥子がプレッシャーをかけて右ロー、ジャブ、ワンツーを見せる。Meiも距離を取りながらジャブを返す。沙弥子は変わらず右ローを蹴って、細かくジャブを突く。Meiも沙弥子の右ローに右ストレートを狙い、沙弥子がバランスを崩したところにMeiが組みついてケージに押し込む。

沙弥子は態勢を入れ替えて離れるが、Meiが沙弥子のパンチにダブルレッグを合わせてバックへ。MeiがRNCを狙いつつ、バックキープし、沙弥子はRNCをディフェンスしながら後ろにいるMeiの顔面を殴る。ジャッジ1名が10-9で沙弥子、2名が10-9でMeiを支持した。

2R、Meiが前に出てくると、沙弥子はバックステップして右ストレートを当てる。Meiも右ストレートを当て、1Rと同じように沙弥子の右ローに合わせてシングルレッグで組みついてテイクダウン。沙弥子が立ち上がろうとしたところでバックに回ってグラウンドへ。RNCを狙いながらバックキープを続ける。

沙弥子もバックをとられながらパンチを当て、残り30秒で反転して鉄槌を落とす。最後はMeiがガードポジションから腕十字を狙った。このラウンドもジャッジ1名が10-9で沙弥子、残り2名が10-9でMeiにポイントをつけた。

3R、沙弥子はジャブを見せながら右ロー。Meiも右を返してダブルレッグも狙う。沙弥子が右ローを蹴ると、Meiは右ストレートから左フック。Meiが沙弥子のローに右ストレートを合わせれば、沙弥子も下がりながら右ストレートを当てる。Meiがダブルレッグに入るも、沙弥子は倒れない。

沙弥子は右ストレート、左のヒザ蹴り、右ストレート、左のヒジと手数を増やす。Meiが左脇を差して組みつくが、沙弥子は離れる。沙弥子は左のヒザ蹴りから前進。この左のヒザ蹴りがMeiのボディをとらえるが、そのままダブルレッグでテイクダウンする。

沙弥子はMeiの身体を蹴り離して立ちあがって正対する。距離を取ると沙弥子が右ストレート、Meiも右ストレートを返す。沙弥子が右ストレートとヒザ蹴りで、前に出る。判定は2-1と割れて沙弥子が勝利。SARAMIの待つトーナメント決勝に駒を進めた。


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【Pancrase340】12・24を読む サロハイディノフと対戦、松井斗輝「みんなが言うほど強い相手じゃない」

【写真】スッキリした表情で自信をのぞかせた(C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(土)、東京都目黒区のU-NEXT内カンファレンスルームで、翌24日に横浜武道館で開催されるPANCRASE340の計量が行われた。
Text by Shojiro Kameike

計量では14試合=28選手のうち、フライ級暫定王座決定戦に出場する有川直毅が再計量でクリア。計量終了後、ムハンマド・サロハイディノフと対戦する松井斗輝に試合直前の意気込みを訊いた。


――先ほど計量が終わり、松井選手は56.95キロでクリアしました。

「いつも結構ギリギリですけど、今回は余裕を持ってクリアできました」

――計量後のフェイスオフでは、突然サロハイディノフに持ち上げられましたね。松井選手は挑発に乗りませんでしたが……。

「アハハハ、あれはビックリしました。僕は別に何とも思わないけど、相手は顔が赤くなっていて――自分でやって恥ずかしかったのかなって(笑)」

――今回、サロハイディノフ戦のオファーが来た時は、どう思いましたか。

「たぶんサロハイディノフと対戦することになると思っていたので、『やっぱり来たか』という感じでしたね。今回はランキング上位の選手と試合をさせてほしいと伝えていて」

――サロハイディノフはまだプロで1試合しか経験していませんが、評価が高い選手です。

「そうですね。確かに強いです。でも、みんなが言うほどでは――と思いますよ」

――おっ!! 周囲が抱いている印象と、松井選手の印象とはどのように違いますか。

「確かに勢いは凄いし、ずっと攻め続けてきますけど、細かい技術はそうでもないんじゃないかって思います」

――ご自身については、いかがでしょうか。先ほど計量後のコメントでは「前回の試合より2倍強くなっている」と仰っていました。

「半年前からフィジカルトレーニングをやり始めて、ここ2~3カ月でフィジカルも強くなってきたと実感していますね」

――半年前というと、7月の大塚智貴戦はフィジカルトレーニングを始めた直後ぐらいですか。

「そうです。あの試合は、ちょうどフィジカルトレーニングの効果が出始めたぐらいですね。今までは自重のトレーニングぐらいしかやっていなくて。それがビッグ3(ベンチプレス、スクワット、デッドリフト)を中心に、ガンガン重さを上げて鍛えてきました。おかげで大塚戦は、今までの試合よりも安定した試合運びができたんじゃないかと思っています」

――それだけ鍛えると、通常体重が増えていませんか。

「増えましたけど、それでも1~2キロぐらいですね。これからフライ級で上に行くには、しっかりと筋量を増やしていきたいと考えています」

――他に新しく取り組んでいることはありますか。

「打撃の練習量を増やしました。MMAを始めてから、ほとんど打撃の練習はやっていなくて、ほぼ寝技の練習だけでした。打撃に関して言えば、今までの貯金で戦っていたようなもので。でも最近その貯金も無くなってきたというか、うまく行かないことも増えてきたんですよ」

――うまく行かないこと、というのは……。

「パンクラスでの2試合は、どちらも3R戦ったじゃないですか。あれは正直、流してしまったんです。初戦はKO勝ちできたけど、2戦目は完全に『ポイントで勝っているからいいや』という感じで。でも試合内容を考えると、まだまだ気持ちもスタミナも足りないところがある。もう一度、しっかり倒せるようになりたくて打撃の練習量を増やしました」

――……と、いま画面越しに見える耳の湧き方が凄いです。打撃だけでなく、それだけ組みの練習もしてきたということですね。

「そういうことです(笑)。正直、サロハイディノフにはテイクダウンされるかもしれません。でも倒されてから立ち上がる練習をガンガンやってきたので、大丈夫だと思います」

――なるほど。この試合に勝てばランキングも上がり、タイトルマッチも見えてくるかと思います。今大会では伊藤×有川のフライ級暫定王座決定戦も行われます。どちらと対戦したい、という希望はありますか。

「自分にとって相性が良いのは、有川選手だと思います。でも今回は伊藤選手が一本勝ちするんじゃないかと予想していて。そうなれば伊藤選手に挑むことになることになるかもしれませんが、どちらでも構わないです。今回勝ったら、次はタイトルマッチやりたいですね」

■視聴方法(予定)
2023年12月24日(日)
午後1時15分~ U-NEXT 、PANCRASE YouTube メンバーシップ

■ 対戦カード/計量結果

<ウェルター級KOPC/5分5R>
[王者] 林源平:76.90キロ
[挑戦者] 住村竜市朗:77.10キロ

<フライ級暫定王座決定戦/5分5R>
伊藤盛一郎:56.65キロ
有川直毅:57.5キロ → 再計量 56.70キロでクリア

<バンタム級王座決定戦/5分5R>
河村泰博:61.20キロ
透暉鷹:61.05キロ

<ライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
粕谷優介:70.40キロ
雑賀“ヤン坊”達也:70.05キロ

<女子アトム級王座決定T準決勝/5分3R>
沙弥子:47.70キロ
V.V Mei:47.90キロ

<女子アトム級王座決定T準決勝/5分3R>
ジェニー・ファン:47.45キロ
SARAMI:47.85キロ

<フェザー級/5分3R>
亀井晨佑:66.05キロ
平田直樹:66.10キロ

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍:66.10キロ
キム・サンウォン:65.90キロ

<フェザー級/5分3R>
Ryo:65.95キロ
栁川唯人:65.95キロ

<フライ級/5分3R>
ムハンマド・サロハイディノフ:57.15キロ
松井斗輝:56.95キロ

<71.5キロ契約/5分3R>
近藤有己:70.90キロ
美木航:71.30キロ

<バンタム級/5分3R>
田嶋椋:61.15キロ
笹晋久:61.40キロ

<ウェルター級/5分3R>
川中孝浩:77.20キロ
佐藤生虎:77.30キロ

<フライ級/5分3R>
眞藤源太:56.55キロ
梅原規祥:57.00キロ

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【Pancrase340】12・24を読む ベルトを賭けて河村泰博と戦う透暉鷹─02─「相手の戦績に説得力がない」

【写真】体重を落とすことで練習内容も変わってきたという透暉鷹(C)MMAPLANET

24日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE340で、空位のバンタム級王座を賭けて河村泰博と対戦する透暉鷹のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

1年振りの試合、バンタム級転向初戦でタイトルマッチ――それもフェザー級時代の実績があってこそ。そのタイトルマッチの相手であり、煽りコメントも目立つ河村のことをどのように見ているのか。そんな質問に対し、透暉鷹は「全く気にしていない」と言い切った。


――バンタム級転向初戦で、いきなりタイトルマッチになるとは考えていなかったのではないですか。

「それはなかったですね。もちろんバンタム級に転向しても、パンクラスで試合をしたいと思っていました。でも『すぐにタイトルマッチをやらせてほしい』という気持ちは全くなかったです。ただ、バンタム級なら中島太一選手と試合がしたいとは思っていたんですよ。でも暫定王座決定戦になり、さらに中島選手がベルトを返上して正規王者の決定戦になって。その経緯は仕方ないですが、パンクラスが実力を認めてくれているのか――バンタム級に転向していきなりタイトルマッチというのは本当に嬉しいです」

――「実力を認めてくれるのか」とは、昨年4戦4勝で3試合でフィニッシュし、ベルトを獲得している選手が何を言っているのですか(笑)。

「アハハハ。ありがとうございます」

――もちろん評価されているでしょうし、転向初戦がタイトルマッチでも不思議には思わない実績です。ただ、その対戦相手が河村選手になるとは予想もしていなかったでしょう。

「そうですね。オファーが来た時はビックリしました。試合をしていない間も、ランキング上位の選手はチェックしていたんですよ。そこで河村選手が飛び出してくるとは考えていなくて。井村選手との試合も、井村選手が勝つかなって考えていました。でも一発で決めて――そういう力は警戒しています」

――河村選手の煽りに対しては、どのような印象を抱いていますか。

「煽ってきますねぇ(笑)。SNSもそうですし、記者会見でも煽ってくれているので、ありがたいです。実際はすごく良い人で」

――記者会見のフェイスオフでも、表情に良い人ぶりがにじみ出ていました。選手としての印象はいかがですか。

「不思議な感じですよね。とにかくフィニッシュする、狙ってくるという印象はあります。う~ん、どうなんだろう? 何ていうのか……」

――ここは正直な印象を聞かせてください。

「はい。あんまり相手のことは気にしていないです(笑)。河村選手がこれまで日本のトップ中のトップに勝っていたら、気にはなりますよ。でも、そうではなくて。だから煽られても気にならないし。要は、どれだけ言っていても河村選手の戦績に説得力がないわけで」

――……。

「本当は良い人だし、格闘技を盛り上げるために煽ってくれていることは分かります。盛り上げ方は人それぞれで。だから、それはそれで良いことだと思いますよ。たとえば選手として、極めが強い。フィニッシュを狙ってくる――といっても、自分も今まで練習で積み重ねてきたものがあります。だから今までやってきたことを確認するとしても、何か特別に河村選手の対策を組むということはないですね」

――では透暉鷹選手にとって、この試合の意味とは何でしょうか。

「対戦相手どうこうではないです。河村選手が相手だから――ということはなくて。自分がどれだけ試合に向けて練習できたか。そして、今までやってきたことを試合で出せるかどうか。今後のことを考えたら、自分自身がどうするのかっていうほうが大事ですよね」

――確かに。1年のブランクは気にしていないとのことでしたが、初のバンタム級戦という点はいかがですか。

「実は……完全にバンタム級でやると決めていたわけではなかったんですよ」

――えっ!?

「まず一度バンタム級で試合をしてみる。バンタム級のリミットまで落とすことは問題なくて。でも落としたことで動きが悪くなっていたら、バンタム級で戦う意味はないですよね。正直、そう思っていました。でもフェザー級のベルトを返上して、バンタム級でもタイトルマッチが組まれて――」

――もうバンタム級でやっていかざるをえなくなったと(笑)。

「アハハハ。とにかく、まずはバンタム級で試合をしてみてから――という感じです。もちろんベルトを獲ったらバンタム級で防衛戦をしないといけませんし。ただ、この階級で戦うことに対して不安はなくて。まずはこの1年間、自分がやってきたことを試合で出す。だから次のタイトルマッチは、試合内容を見てほしいです」

――この1年間で何が変わってきましたか。

「やっぱり体が軽くなると、スピードも動きも全然違います。逆に体重を落としても、組み力や体幹などは変わっていませんね。それだけ動きが良いと、スパーリングでも自分から先にペースを作っていくことができているんですよ。そうなると自分はスタミナが落ちず、反対に相手が疲れてくる。だから体重を落としたことで、どんどん自分のレベルも上がっていると思います」

――反対に、通常体重から減らしていることでストレスはないですか。

「それは無いです。ちゃんと管理栄養士さんと相談しながら、何か食べないとか無理をしているわけではないので。好きなお菓子を食べることが減ったぐらいですかね(笑)」

――それは良かったです(笑)。では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「1年振りの試合で、初のバンタム級戦です。手術をして試合ができない間も、たくさんの方にサポートしていただきました。そうして応援し続けている方たちに恩返しができるような試合を見せたいです。よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
2023年12月24日(日)
午後1時15分~ U-NEXT 、PANCRASE YouTube メンバーシップ

■ 対戦カード

<ウェルター級KOPC/5分5R>
[王者] 林源平(日本)
[挑戦者] 住村竜市朗(日本)

<フライ級暫定王座決定戦/5分5R>
伊藤盛一郎(日本)
有川直毅(日本)

<バンタム級王座決定戦/5分5R>
河村泰博(日本)
透暉鷹(日本)

<ライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
粕谷優介(日本)
雑賀“ヤン坊”達也(日本)

<女子アトム級王座決定T準決勝/5分3R>
沙弥子(日本)
V.V Mei(日本)

<女子アトム級王座決定T準決勝/5分3R>
ジェニー・ファン(台湾)
SARAMI(日本)

<フェザー級/5分3R>
亀井晨佑(日本)
平田直樹(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
Ryo(日本)
栁川唯人(日本)

<フライ級/5分3R>
ムハンマド・サロハイディノフ(タジキスタン)
松井斗輝(日本)

<71.5キロ契約/5分3R>
近藤有己(日本)
美木航(日本)

<バンタム級/5分3R>
田嶋椋(日本)
笹晋久(日本)

<ウェルター級/5分3R>
川中孝浩(日本)
佐藤生虎(日本)

<フライ級/5分3R>
眞藤源太(日本)
梅原規祥(日本)

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