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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Special UFC UFN UFN233 アザット・マクスン カーロス・ヘルナンデス シャーウス・オリヴィエラ ジョシュア・ヴァン ムハマド・モカエフ 堀口恭司 大沢ケンジ 平良達郎 朝倉海 柏木信吾 水垣偉弥 鶴屋怜

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:12月 平良×ヘルナンデス「イメージ的にシャーウス・オリヴィエラ」

【写真】寝技に自信があるかこその打撃、フィニッシュから逆算した組み立て。まさに独自にスタイルで勝ち続ける平良達郎だ(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。(担当・中村が月を跨いで取材する凡ミスをしたため、12月&1月の2部作として)今回は水垣偉弥氏が選んだ2023年12月の一番──12月9日に行われたUFN233の平良達郎×カーロス・ヘルナンデス戦について語らおう。


──今月の一番ですが、完全に私のミスで1月を跨いでしまいました…。というわけで今回は12月と1月の二本立てでいかせてください! まずは12月の一番はUFN233での平良達郎×カーロス・ヘルナンデスをセレクトしていただきました。やはりここは平良選手の勝ちっぷりですよね。

「すごく安心して見ていられましたし、ここ数試合は相手が弱く見えちゃうくらい、平良選手の安定感と強さが際立っていますね。当たり前のことや基本的な技を決めて、ポンポンポン!と駒を進めてしまうので『あれ?相手こんなことも出来ないの?』と思っちゃうんですけど、対戦相手の他の試合を見てみると全くそんなことはないわけで。今回もフィニッシュは右ストレートからのパウンドでしたけど、普通に寝技で圧倒しちゃうわけなので、相当寝技は強いんだろうなと思います」

──UFC参戦当初は勢いや相手との相性で勝っていたのかなと思う部分も少なからずありましたが、5連勝という結果でUFCファイターとしての実力を完全に証明したと思います。

「ランキング手前の選手は完封して勝つことを証明できたので、次はランキングの上の選手たちとどう戦っていくかですね」

──あの試合で具体的に良かった点はどこですか。

「もちろん四つ(組み)の強さもあるし、寝技で上を取れる選手ではあるんですけど、テイクダウン能力がめちゃめちゃ高いタイプではないと思うんです。でもそこ(トップを取る)につなげるためのスキルとしての打撃のレベルが高いことも分かって、右ストレートを効かせてパウンドでフィニッシュしても驚きはなかったです」

──寝技に自信がある=打撃で思い切りいける=結果的に打撃が当たるスタイルですね。

「グラウンドで下になっても落ち着いているじゃないですか。今回僕がびっくりしたのは、1Rに自分で蹴ってバランスを崩して下になった時、迷わずに潜りスイープにいったこと。僕自身がそうだったし、僕は選手を指導するときも『MMAで潜りスイープは危ないよ』と言うんです。腕を足に挟まれて殴られたり、失敗したときのリスクが大きいので」

──今のMMAファイターはあの場面では背中を見せて立つことを選択する選手が多いと思います。

「はい。あとは、もし僕が1Rのあの時間帯で下になったら相当焦っていたと思います。でも平良選手は迷わず潜って上を取っていて、それだけ寝技の技術に自信があって、実際にスキルのレベルも高いんでしょうね。イメージ的にシャーウス・オリヴィエラというか、グラウンドで下になってもOKだから打撃を思い切りいける、みたいな」

──平良=チャールズ・オリベイラはイメージしやすいです。あとは事前のインタビューで平良選手が殴る・削る意識を持って戦うと言っていて、そこも影響したのかな、と。

「僕が試合前にインタビューした時にもそれを話していて、実際にパウンドアウトしたわけだから、自分のやりたいことを明確に持って戦って、それが上手く試合で出せているんだなと思います」

──個人的には打撃を出す際の安定感も増しているのかなと思いました。

「フィニッシュの右は安定感がありましたよね。強いパンチが打てる姿勢で出せていたと思います。あのパンチも『倒してやろう!』と思って出したというよりも自然に出ていたパンチだと思います。やっぱり組みや下になることを警戒していると、ああいうパンチは出せないです」

──平良選手は試合を組み立てた先にフィニッシュがあるのではなく、フィニッシュから逆算して戦っている印象があります。僕は倒す感覚や極める感覚に優れていることも才能の一つだと思っていて、キャリア関係なくフィニッシュできる選手はフィニッシュの画が見えているというか。

「確かに。僕は打撃で倒すという部分で言えば倒すことを捨てたんですよ」

──倒すことを捨てた、ですか。

「はい。僕は相手を倒す攻撃には”落差”が必要だと考えていて、軽くパパパパン!とパンチをまとめて、フィニッシュブローをズドン!と強く打つ。打撃の威力に”落差”をつけるからこそ、相手に大きなダメージを与えると思うんです。でも僕の場合は先にガードの上からでもいいので強いパンチをズドン!と当てるんです。最初にそれをやって相手に『この相手はパンチがあるな』と思わせる。そうすると相手は僕のパンチを警戒した動きになるし、相手はやりたいことができなくなる。最初に一発かましておくことで、結果的に僕が試合を進めやすくなるんです」

──あえて警戒させるためのビッグヒットですね。

「はい。ただそれをやると相手の警戒心を強める分、倒すための攻撃は当てづらくなるんです」

──倒すための戦い方か、勝率を上げるための戦い方か。

「そこで僕の場合は考えを割り切って、倒すことよりも自分が有利に戦って勝つ可能性を上げることを選択していました」

──水垣さんが現役引退したからこそ話していただける技術論ですね。

「寝技にもそういった組み立てがあるだろうし、倒し感や極め感がある選手は本能的にその組み立てや落差のつけ方ができるんでしょうね」

──平良選手はそれをUFCで勝つレベルで出来ているわけで、自分のフィニッシュ力をMMAに落とし込むセンスや才能もある。

「先ほどの話にもつながりますが、僕が考えているMMAで勝率を上げる戦い方とは違う戦い方をしていますよね。判定勝ちにするにしても、レスリング勝負してトップキープして削る…とは違うじゃないですか。だからどうやってあのスタイルや戦い方を身につけたのか気になるんですよ。先生の松根(良太)さんの現役時代とも少し違うし。松根さんの指導の幅の広さや持っている引き出しの多さで、ああいう選手が育ってきたのか。僕はそこにも興味があります」

──いよいよ今年はランカーとの対戦が組まれると思います。どんなことを期待していますか。

「上位陣に勝ってタイトルを獲ることも期待しているし、無敗のままいけるか。ランキング上位陣にどういう戦いができるか楽しみです。平良選手を含めたフライ級の新世代= ムハマド・モカエフ、アザット・マクスン、ジョシュア・ヴァン…たちが、上位ランカーとどう戦っていくか。またその世代同士の潰し合いがどういう結果になるのか。それも合わせて楽しみです」

──鶴屋怜選手がRoad to UFCで優勝してUFCと契約し、堀口恭司選手や朝倉海選手もUFC参戦に興味を示しています。今年はUFCフライ級が一気に注目されますね。

「フライ級は日本人が活躍できる階級なので、そういう部分でも今年はより注目ですね」

──あと僕が平良選手を取材していて、いい意味で図太いというか、UFCにチャレンジしているという感覚を持っていない気がしています。UFCで戦うことが当たり前、みたいな。

「そうなんですよ。マイクアピール一つとっても、しっかりタメを作ってから『アイム・ハッピー!センキュー!』とか“慣れてきた”じゃないですか(笑)。そうやってUFCの一員になってきたなと思いました。それと今回の勝利で僕が持っていた日本人のUFCでの連勝記録(5連勝)に並ばれたんですよ。これは僕が拾っておかなければいけないな、と。そういう意味でも今回、平良選手の試合を選ばせてもらいました」

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45 MMA MMAPLANET o RIZIN Special UFC UFC290 UFN UFN218 UFN233   エドガー・チャイレス カーロス・ヘルナンデス ジョシュア・ヴァン ヘスウ・アギラー ライカ 堀口恭司 平良達郎 朝倉海

【Special】J-MMA2023─2024、平良達郎「堀口選手と交わる可能性もゼロじゃないんだ」

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【写真】我々にとって楽しみな試合が増えるということは、平良にとってタフな試合が増えるということ。2024年、平良はどこまでランクが上がるのか楽しみでならない(C)ZUFFA/UFC

2024年も早くも1カ月が過ぎようというなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、こらからの1年について話してもらった。
Text by Nakamura Takumi

J-MMA2023-2024、第十七弾はUFCでも5連勝し、ついに待望のランキング入りを果たした平良達郎だ。

UFCでの戦いも2年目を迎えた平良。ランキング外の選手たちからきっちりと勝利を重ね続け、そのレベルの選手たちには「負けないという自信が確信に変わった」1年を過ごした。本格的にスタートするランカーたちとの戦いに向けて、平良は何度も「ワクワクする」という言葉を使った。またUFC参戦を意思表示した堀口恭司や朝倉海についても訊いた。

■2023年平良達郎戦績

5月6日 UFN218
○1R4分20秒by 腕十字 ヘスウ・アギラー(メキシコ)

7月8日 UFC290
○3-0 エドガー・チャイレス(メキシコ)

12月9日 UFN233
○2R0分55秒by KO カーロス・ヘルナンデス(米国)


――2023年も3戦3勝と負けなしで終えた一年でした。平良選手にとってはどのような1年でしたか。

「UFCファイター、MMAファイターとして経験を積ませてもらった1年でした。戦ってきた相手はみんなランキング外。僕の方が有利と見られるような相手で、挑戦というよりも実力を証明する試合だったかなと思います」

――しっかり勝たなければいけない相手、勝って当然という気持ちもあったのですか。

「勝って当然というよりは、負けられない気持ちがありましたね。ずっとランキング戦をやりたいと言っている手前、ランキング外の選手に負けると、僕の言葉が軽いものになってしまうし、ここでこけたらまずいなという想いが毎試合ありました」

――一年を通じて自分ではどこが一番成長したと思いますか。

「自分のスキルを心から信頼できるようになったというか。UFCに初参戦した2022年は『世界はどのくらいなんだろう?』とか『フライ級の中でもどのくらいの立ち位置にいるんだろう?』というのが分からなかったのですが、UFCで5戦やってみて、UFC以外の他団体でベルトを持っているけど上位に入っていない選手には負けないというのが自信から確信に変わりました。今年はそれを持って上のレベルの選手にアタックしていきたいです」

――では前回12月のカーロス・ヘルナンデス戦を振り返っていただけますか。

「あの試合は米国にいるときに決まったんですけど、決まった瞬間から練習と試合でやることをリンクさせるように意識していました」

――試合でも練習でやっていることと差がないものをできた、と。

「はい。まさに練習通りに進んだと思います」

――個人的にはスタンドの重心が安定して、プレッシャーがよくなったように見えました。

「打撃に関しては変えないといけない部分が多くて、まだ変わりきっていないと思うんですけど、そこが試合では変わっているように見えたのかなと思います。僕自身はあとで振り返って『こんな打撃をやっていたんだ』と思いながら見ていて、自分の変化をあとで振り返ってみて気づくんです。細かいですがフェイントをかけて相手の反応を見たり、ディフェンスも徹底的に意識しているので、打撃の交錯そのものは多くなかったですが、そういった部分が構えの部分に出たのかなと思いました」

――実際に重心を意識した練習は取り入れたのですか。

「バランスや軸のぶれない打撃、そういうことの大切さには気づきました」

――またヘルナンデス戦前のインタビューでは「いかにグラウンドでダメージを与えるかを意識している」と言っていましたね。

「はい。でももっともっとパウンドを打ちたいですし、スクランブルでも上を取ったのに立たれちゃったんで(苦笑)。修正しなきゃいけないことはたくさんあるし、ケージレスリングで進化したところもあるので、それを次の試合を見せたいです」

――さて2024年についてですが、現時点で試合の予定はありますか(※取材は20日に行われた)。

「現時点では決まっていないです。希望としては3月にやりたいというリクエストはしているのですが、もう1月中旬なのですが、そこがどうなるかですね。それに合わせてトレーニングのメニューを決めようと思っています。相手によっては沖縄にスパーリングパートナーを呼ぶ必要もあるし、エレベーション・ファイトチームにも行こうと思います」

――待望のランキング入りも果たし、ここから本格的なチャレンジがスタートすると思います。

「間違いなくランカーと勝負できるという手応えもありますし、それと同時に試合になったら、そこを100パーセント勝つところまでもっていかないといけない。もうひと段階強くならないといけないですし、MMAの幅というかスタンドでもグラウンドでももっと武器と安定感が必要だと思います。だからやることはたくさんですね」

――こうしてお話を聞いていると非常に楽しそうなのですが、これからの試合にワクワクしていますか。

「はい。ここからは誰とやっても楽しいと思うので、今はワクワクしかないです」

――平良選手やMMAPLANETでも取り上げたジョシュア・ヴァンをはじめ、フライ級は下から上がってきた選手も多く、2024年は世代交代含めてフライ級が盛り上がる気がしています。

「ランキング戦が増えれば、ランカーのメンツも変わってくると思うし、入れ替わりが激しい1年になると思って…やっぱりワクワクしています(笑)」

――UFCの舞台で積みたいキャリアとは?

「一番は僕がUFCでベルトを獲る姿を見せたい。僕自身、エリートみたいな人間ではなくて、野球をやっていても人数が少ないチームでスタメンと控えの狭間みたいな選手だったんです。そんな僕みたいな普通の人間が努力やスキルで世界と勝負できること、そしてベルトが撮れることを証明したいです」

――大晦日RIZINで勝利した堀口恭司選手や朝倉海選手がUFCフライ級への参戦を示唆しています。そういった報道を目にして、どんなことを感じていますか。

「もしそういった選手たちがUFCに来てくれたら、UFCを見てくれる人も圧倒的に増えるでしょうし、仮にそうなったとしても、僕がそこでトップを張っていたいという欲はあります。もし戦う時が来たら僕もワクワクすると思います」

――ちなみに両選手の大晦日の試合はご覧になりましたか。

「率直に強いなと思いました。どちらもストライカーで一発がある、世界と勝負できる選手だと思います。ただ自分とやったらどうなるんだろう?というのは想像しますし、UFCに来たらどういうパフォーマンスになるのか楽しみです」

――完全に個人的&ファン目線で言うと平良選手と堀口選手がUFCで向かい合う時が来たら大興奮するでしょうね(笑)。

「ありがとうございます(笑)。実はメディアを通して、堀口選手がUFC復帰も考えているという話を聞いた時は、堀口選手と交わる可能性もゼロじゃないんだと思って、僕自身すごく熱くなったんですよ。これからどうなるか分かりませんが、僕も楽しみにしています」

――日本人選手たちがUFCに参戦してきたとしても、自分がトップでい続けたいですか。

「“日本人の中で”ではなくて“UFCの世界の中で”トップを張っていたいです。そこに日本人選手が絡んでくることがあったら、そこは僕も譲れないですね」


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45 AB BELLATOR DEEP MMA MMAPLANET o PFL UFC UFN UFN233 UFN234   アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン ガブリエル・ベニテス ジアン・シウバ ジム・ミラー ジャック・ショア ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー ソン・ヤードン トム・ノーラン ハファエル・アスンソン ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブライアン・ケレハー ブルーノ・フェヘイラ ベニト・ロペス マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マラブ・デヴァリシビリ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ

【UFN234】計量終了 マネル計量失敗。ジム・ミラー=最多勝利更新は? シモン✖バウティスタも注目

【写真】BellatorやPFLでも世界戦クラスの対戦といえるシモン✖バウティスタ(C)Zuffa/UFC

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」の計量が12日(金・同)に行われマネル・ケイプがクリアできず、マテウス・ニコラウ戦がキャンセルされている。
Text by Manabu Takashima

ファイトウィークに入ってからも、インタビューでリベンジに自信満々だったケイプだったが、129.5ポンドと1ポンド・オーバー規約からも3.5ポンドも超過。

一応、フェイスオフまで済ませたが試合は不成立となり不戦敗、あるいは失格に等しい計量失敗劇となってしまった。


日本のファンからすれば今大会の一番の注目ファイトが消滅したわけだが、残す12試合にはニコラウ✖ケイプに代わるというわけにもいかないが、世界最高峰だけあった楽しみなカードは十分に残っている。

とりわけ注目したいのはリッキー・シモンとマリオ・バウティスタのバンタム級マッチだ。オクタゴン8勝3敗のシモンと同7勝2敗のバウティスタ、シモンがランキング13位でバウティスタはランク外の対決ではあるが、Bellatorなら世界タイトル戦線、PFLではプレーオフというステージで戦っていもおかしくない実力者がぶつかる。

シモンは4月にソン・ヤードンに敗れたものの過去にジャック・ショアに17戦目でキャリア初黒星をつけ、ハファエル・アスンソン、ブライアン・ケレハー──なんといっても、今や同級を代表する実力者マラブ・デヴァリシビリをも破っている。

対してバウティスタはDEEPで強さを見せつけたソン・ジンス、そしてマイルス・ジョンズ、ベニト・ロペスというフィーダーショーのチャンピンクラスを下しており、トップ15と変わりない実力者と断言できる。

シモンの強味は回遊魚ファイトと称してしまいたくなる、止まらないスタイルだ。瞬発力、耐久力、そして無駄を省いた動き、体力のロスを少なくしたエフィシェンシー(効率性)の高さで、対戦相手を追い込んでいく。豪快なスラムも、タイミングの良さで力を使うという風ではない。とにかく動き続け、相手にリアクションさせることで自分を貫くのがシモンのスタイルだ。

バウティスタも打、テイクダウン、寝技&極めのあるファイターで、動きを止めない。ただし、シモンと比べるとフィニッシュへの筋道のあるファイトといえる。バウティスタのアクションは、対戦相手もリアクションを取りやすい。つまり想定内の攻撃が多く、相手が崩れることはそれほど期待できない。よって頼りは自らのアクション。それがバウティスタの突破力となる。

バウティスタの動きがアクションなのか、リアクションなのか。ここがノンストップファイトの鍵を握るといえるだろう。

またコメインに昇格しガブリエル・ベニテスと相対するジム・ミラーは、UFC歴代1位の勝ち星を26に伸ばすことができるのか。

ここも見逃せない対戦といえよう。オクタゴン実働15年の鉄人は、過去5戦を4勝1敗と大きく勝ち越しており15年もの間、年に2試合もしくは3試合とコンスタントに実戦を経験してきた。

それだけケガがなく、良好なコンディションをキープできているミラーは、23勝のうち9試合でKO、10試合で一本勝ちというフィニッシャー=ベニテスといかに戦かうか。

同じサウスポーでも、より積極的な姿勢のベニテスに対し、ミラーは打と組みのどちらで迎え撃つのか。フィニッシュ力の高さと同様に、フィニッシュされる率も高いベニテスは、攻撃すると自らも攻撃される選手ともいえる。積極的な分、隙を見せるてしまうことが予想されるベニテス。そこを付け入ることができれば、ミラーの最多勝記録更新に欠かせない。

■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN233対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ: 204.5ポンド(92.76キロ)
ジョニー・ウォーカー: 205.5ポンド(93.21キロ)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ: 126ポンド(57.15キロ)
マネル・ケイプ: 129.5ポンド(58.74キロ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー: 155.5ポンド(70.53キロ)
ガブリエル・ベニテス: 155ポンド(70.31キロ)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン: 136ポンド(61.69キロ)
マリオ・バウティスタ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ: 185ポンド(83.91キロ)
ブルーノ・フェヘイラ: 185ポンド(83.91キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー: 247ポンド(112.03キロ)
ワルド・コルテスアコスタ: 261.5ポンド(118.61キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー: 170.5ポンド(77.34キロ)
プレストン・パーソンズ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー: 135.5ポンド(61.46キロ)
ガストン・ボラノス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
テイラー・ラピルース: 136ポンド(61.69キロ)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ジアン・シウバ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジョシュア・ヴァン: 125.5ポンド(56.92キロ)

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MMA MMAPLANET o UFN UFN233 キック クリス・グティエレス ソン・ヤードン ピョートル・ヤン ボクシング

【UFN233】中国のヤードン、アウトボクシングのグティエレス相手に前に出続けて判定勝利

<バンタム級/5分5R>
ソン・ヤードン(中国)
Def.3-0:50-44.50-45.50-45
クリス・グティエレス(米国)

ヤードンがガードを高く上げて前に出る。グティエレスはジャブと足への前蹴りを見せる。ヤードンが右ローを蹴ると、グティエレスがスピニングバックキック。ヤードンがインロー、グティエレスが右のカーフキックを蹴る。グティエレスがサウスポーにスイッチすると、ヤードンは右フックを打ち込んだ。

構えを細かくスイッチするグティエレス。ヤードンはサウスポーのグティエレスにインローを蹴り、右ストレート~左フック。グティエレスはスピニングバックフィストを見せるが距離が遠い。

ヤードンはオーソドックに構えるグティエレス右から左、右カーフキック。終盤、サウスポーのグティエレスにヤードンがインローと右ミドル、グティエレスも左ミドルを蹴り返す。

2R、サウスポーのグティエレスにヤードンがインローと右ミドル。オーソドックスのグティエレスが顔面前蹴りを立て続けに繰り出すと、ヤードンが右ストレートとボディへのジャブ、パンチをまとめて前に出て右カーフキックを蹴る。ここでグティエレスにアイポークがあり、ヤードンにインターバルが与えらえる。

再開後、グティエレスは前蹴りと左ミドルで距離を取る。ヤードンがシングルレッグでテイクダウンを奪うと、グティエレスがガードポジションから三角絞めを狙う。

ここでレフェリーが一度試合を止めて、グティエレスにグローブの中に指を入れるなと注意。ヤードンがインサイドガード、グティエレスがガードポジションで試合再開となり、ヤードンがパンチを落とした。

3R、ヤードンがパンチのプレッシャーをかけてシングルレッグで組み付き、離れ際にパンチをまとめる。今度はヤードンにアイポークがあり、グティエレスにインターバルが与えらえる。

再開後、グティエレスは前蹴りと右ロー、ヤードンも右カーフを蹴って、ジャブから前に出る。お互いに攻撃がクリーンヒットしない距離での時間が続くが、右カーフを当てたヤードンがグティエレスをケージに詰めて左右のフック。下がるグティエレスをジャブ・左フックで追いかける。グティエレスはペースを変えずに距離を取って左ミドル。ヤードンが前蹴りをキャッチしてテイクダウンしたところでラウンド終了となった。

4R、ここも前蹴りで距離を取るグティエレス。ヤードンはワンツーで前に出て左ストレート、右のオーバーハンドを当てると、グティエレスが後方にバランスを崩す。そのままインサイドガードで上になったヤードン。グティエレスはガードポジションから腕十字を狙い、ヤードンは頭をつけて細かくパンチを落とす。

5R、グティエレスは前蹴りを蹴り、今成ロールを見せる。ヤードンはそのままグラウンドで上になり、体を起こしてヒジとパンチを落とす。グティエレスはヤードンの頭と腕を抱えてホールドする時間が長く、ヤードンはポジションをキープしたままコツコツとヒジを落とす。

グティエレスはケージを蹴って態勢を変えてサブミッションを試みるが、ヤードンのトップキープは崩れない。グティエレスはヤードンの足をすくって足関節を狙うが、ヤードンが立ち上がって鉄槌を落とす。ここで試合終了となり、ヤードンが最大6ポイント差をつけての判定勝利を収めた。

試合後、ヤードンは「本当に中国で試合がしたかった。4年、ホームで戦っていなかったから。でも、クリスが試合を受けてくれて感謝している。トップ15は僕との対戦を受けないから。僕はベルトを獲るために戦っている。次はピョートル・ヤンだ。3月に戦おう。明日、練習に戻る。この試合で多くを学ぶことができた。次はしっかりと見せるよ。(ピョートル・ヤンが大したことないと絵文字ですぐに反応し)、お前の最後の試合になるから」とピョートル・ヤンとの対戦アピールした。


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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN233 ジェイミー・マラーキー ナスラ・ハクパレス

【UFN233】左の見事な打ち分け!ハクパレスが左ロングフックを効かせ、マラーキーをパウンドアウト

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
Def.1R1分44秒by KO
ジェイミー・マラーキー(豪州)

ハクパレスがサウスポーから左ストレートを伸ばして前に出る。マラーキーも右ストレートを返す。ハクパレスは左ストレートをボディにも振って左ミドル、そこから顔面への左のロングフック。これでダウンを奪うと、四つん這いになるマラーキーにパンチを連打。一度は立ち上がったマラーキーだったが、そのまま殴ち続けてレフェリーストップを呼び込んだ。

見事な一撃で勝利を収めたハクパレスは「マラーキーはタフな相手で。でも、僕はずっとケガが多かった。でも今ならトップ15と戦える。ダナ、UFCをモロッコで開いてほしい」と語った。


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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN233 スムダーチー ティム・エリオット ブログ

【UFN233】シングルレッグ&エルボー、クレイドルから肩固めでエリオットがスムダーチーに完勝

<バンタム級/5分3R>
ティム・エリオット(米国)
Def.4分02秒by 肩固め
スムダーチー(中国)

前転から左ミドルを見せたエリオット。左足を上げて、ケンケンで前に出ると左を被弾する。スムダーチーはジャブを当てて左に回り、右カーフを蹴る。エリオットは左を当て、左ハイをキャッチしてレッグリフト&ケージに押し込む。足を離したエリオットは、ダブルレッグからシングルに移行し、ここもレッグリフトへ。右エルボーを入れ、テイクダウンを決めたエリオットがパスの圧を強め、左エルボーを落とす。

エリオットはクレイドルのホールドから頭を抱えて、鉄槌を落とす。ここから肩固めをセットしたエリオットは反対側に体をスライドさせ絞めあげると、スムダーチーが落ちて勝負は決した。

「凄く気持ち良いよ。キャリアで満足したことはないけど、体に問題なかったら次の週でも戦う。明確なプランはなくて、練習してきたことを生かそうと思っていた。レスリングはやってこなくて、エルボーは彼のテイクダウンディフェンスが良かったから使ったんだ。契約、チームも変わって新しい人生が始まった。素晴しいチーム、ネクスト・ジェネレーションのクリス・ブレナンが支えてくれている。スクランブルだからバンタム級で戦たけど、UFCが必要ならいつだって戦う」と勝者は話した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN233 アンドレ・ムニス パク・ジュンヨン ユライア・ホール

【UFN233】テイクダウン&コントロールのムニスが、パウンドのパク・ジュンヨンにスプリット勝利

<ミドル級/5分3R>
アンドレ・ムニス(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
パク・ジュンヨン(韓国)

UFC通算7勝2敗、アジア人中量級ファイターとして特筆すべきな戦績を残すパク・ジュンヨン。5連勝を賭け、現在は2連敗中ながらジャカレイ・ソウザやユライア・ホールに勝利しているムニスに挑む。

右インローを蹴ったパク・ジュンヨンに対し、ムニスが左ハイから左インローを蹴り返す。さらに左ミドルを決めたムニスは後ろ回し蹴りからダブルレッグへ。ケージにパク・ジュンヨンを押し込んでテイクダウンを奪う。スイッチ狙いを潰されたパク・ジュンヨンはバックを譲って立ち上がるも、前方に崩される。襷からボディロックでバックを取ったムニスのテイクダウン&スクランブルという展開が続く。

正面に回ってアンクルピックでパク・ジュンヨンに尻もちをつかせたムニスが、足を束ねようとするがリリースして、バックコントロール。もう一度、倒してついにグラウンドに持ち込んで両足をフックする。アイアンタートルの異名を取るパク・ジュンヨンは亀の強さを見せ──首を守りつつ、胸を合わせにいく。ムニスの三角絞めを担いで、上を取ったパク・ジュンヨンが同時にマウントを奪取する。パンチ、エルボーを振り落とすパク・ジュンヨンは背中を見せようとするムニスをそのまま殴る。上を向きなおし、足を戻したムニスにエルボーを落としたパク・ジュンヨンが、ジェネラルシップのムニスを打撃のインパクトショットで上回ったか。

2R、ムニスが左ミドルハイ、パク・ジュンヨンがボディストレートを入れる。左をヒットさせたムニスは、前に出てくるパク・ジュンヨンにテイクダウンを仕掛けるも逆に下に。同時にスイープを決めたムニスが、ここもスクランブルでバックへ。後方に倒れ込まれ両足フックを許したパク・ジュンヨンは、シングルフックで亀になるが背中を伸ばされそうになる。それで腰をずらして、スクランブルに持ち込んだパク・ジュンヨンは背中についてくるムニスを何とか前方に落とす。ムニスは即座にレッスルアップからボディロックを取り、再びバックグラブに。足を抜いてもバックコントロール&フックという無限ループに持ち込まれたパク・ジュンヨンは、残り1分で立ち上がるも再び前方に崩される。最後まで背中を取られたパク・ジュンヨン、ムニスが明白にラウンドを取った。

最終回、左ボディを入れたパク・ジュンヨンが右を2発ヒットさせる。ムニスはダブルレッグでケージにパク・ジュンヨンを押し込むと尻もちをつかせスランブルでバックへ。2Rと同様に自ら倒れ込んで両足をフックしようとしたムニスは、背中を見せて立ち上がろうとしたパク・ジュンヨンをバックグラブに捕える。ボディトライアングルを完成させたムニスのドミネイトは、残り半分に前方に落とされる。パク・ジュンヨンがニーシルドのムニスを殴るが、スイープを許して下に。すぐにスクランブルに持ち込んだパク・ジュンヨンが、ダブルレッグを切る。

ここでムニスは自ら背中をつけてクローズドガードへ。パク・ジュンヨンはケージ際に移動し左右のパンチを落とす。さらに手首を掴まれるとエルボーに切り替えたパク・ジュンヨンが、クローズドのムニスに拳、エルボーを継続して落とす。ムニスのハイガードを防ぎ、最後は連打でまとめたパク・ジュンヨン──最近のジャッジの傾向では初回と3Rを取ったという見方は十分に成り立つが、果たして。結果、スプリットに割れムニスに凱歌が挙がりパク・ジュンヨンの連勝は4でストップした。

テイクダウン&コントロールを軽視する裁定と、この試合のように評価する流れは勝利の組み立て方を難しくすることは間違いないだろう。


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MMA MMAPLANET o UFN UFN233   キック シャノン・ロス パク・ヒョンソン

【UFN233】シャープな打撃を見せたヒョンソン、前蹴り→左ボディでロスをKO

<フライ級/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
Def.2R3分59秒by KO
シャノン・ロス(豪州)

ヒョンソンがジャブと右のカーフキック、ワンツー、ジャブを突き刺す。ロスもジャブを顔とボディに打ち分けるが、ヒョンソンが右フックを合わせる。ロスが飛びヒザ蹴りから組みつくと、ヒョンソンがヒジ打ちを入れる。

ロスも右カーフキック、スーパーマンパンチ、右フックと手数を増やすが、ヒョンソンが左でダウンを奪って、そのままトップキープする。ヒョンソンはパンチとヒジを落としてバックキープし、RNCを狙いながら殴ってダメージを与える。

2R、ロスが右ストレートで突進。ヒョンソンは右アッパーを打ち返す。ロスがパンチで飛び込んでくると、ヒョンソンは右を狙って左フックを返す。前に出ていくヒョンソンが右ストレートから返しの左フックを効かせると、右ストレート、組みになるとヒザ蹴り・ヒジ打ちを当てる。

離れたロスは細かいパンチと右カーフを当て、ヒョンソンがジャブを突いてプレッシャーをかけると、右フックをかぶせて、右のスーパーマンパンチを見せる。

やや手数で押されるヒョンソンだったが、左の前蹴りでボディを効かせると、そこから強烈な左ボディを2連発。これでロスが亀になり、ヒョンソンがパンチを連打したところでレフェリーが試合を止めた。

これでMMA戦績を9戦9勝としたヒョンソンは「スネにケガ? 足は大丈夫。状態も良くて、言い訳でなく、時間をかけることにしたんだ。2024年? どれだけ試合ができるか分からないけど、すぐにでも戻って来て少しでも多くの試合がしたい」と語った。


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MMA MMAPLANET o UFN UFN233 エッガー ステファニー・エッガー ルアナ・サントス

【UFN233】ケージに押し込み、大腰。首相撲も投げたルアナ・サントスがエッガーに判定勝ち

<女子バンタム級/5分3R>
ルアナ・サントス(ブラジル)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ステファニー・エッガー(スイス)

間合いの測り合いのなかで右ハイを繰り出したエッガー。サントスが右オーバーハンドから左ジャブを当てる。このオーバーハンドから左というパターンがハマり、後退したエッガーに右ボディストレートをいれたサントスがまずペースを掴む。エッガーも右フックを返し、その腕をサントスが取ろうとする。エッガーは無意識にファイトショーツのバストの部分を掴んでしまっており、ブレイクが入る。

再開後の打撃戦からクリンチに移ると、ケージに押し込んだサントスが大腰を仕掛ける。堪えたエッガーはケージに押し込まれ状態が続き、カンヌキからヒザ蹴りを見せる。サントスはカンヌキから左腕を抜き、再び大腰も投げるることはできなかった。

2R、右を当てたエッガーが続く右を空振りし、前方バランスを乱す。クリンチでヒザを出し合い離れた両者、蹴りから左オーバーハンドとサントスが前に出る。エッガーも右を振るって前に出て、ここでクリンチに。ついに腰に乗せて投げ切ったサントス、エッガーが直ぐに立ち上がりバックにつく。胸を合わせたエッガーがヒザを突き刺し、試合は再び打撃の間合いに。ジャブを2発ヒットさせたサントスに対し、殴られても手を出すエッガーがワンツーを打ち返す。効かされたサントスが組みついてケージにエッガーを押し込み、時間となった。

最終回、首相撲のエッガーを投げたサントスが、袈裟固めで抑える。ここから腕を狙うサントスとバックを取りかかるエッガー。後者が優位に立つと、サントスがスクランブルを選択する。サントスはケージにエッガーを押し込む。残り2分、打撃の間合いになってもサントスが即クリンチに移行する。このまま時間が経過し、残り50秒でレフェリーがブレイクを命じた。

ここもすぐに組みに行ったサントスに対し、エッガーは首相撲へ。ラウンド序盤のように投げにいったサントスは、その前に背中を取られる。ヒザをついたサントスは、バックを譲った形でタイムアップを迎えた。結果、組み勝ち打撃の有効打を許さなかったサントスが判定勝ちした。


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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN233   カーロス・ヘルナンデス キック 平良達郎

【UFN233】平良が右ストレートからパウンドアウト!UFC5連勝でモカエフとの無敗対決をアピール

<フライ級/5分3R>
平良達郎(日本)
Def.2R0分55秒by KO
カーロス・ヘルナンデス(米国)

互いに距離を測る展開でヘルナンデスがジャブ、平良が前蹴り。この前蹴りでバランスを崩した平良だったが、トップキープしようとしたヘルナンデスにハーフガードからスイープを仕掛け、スクランブルでバックを狙う。ヘルナンデスも正対して立ち上がり、両差しで平良をケージに押し込む。

ヘルナンデスが引き出すようにテイクダウンすると、平良はそれ潰してサイドポジションでトップキープする。足を一本戻される平良だが、マウントを取ってパンチを落としつつバックへ。ヘルナンデスの動きに合わせてパンチを落としてRNCを狙う。その後もマウント&バックでポジションキープを続け、残り20秒、足を一本戻されると身体を起こして、強烈な右のパンチを落とした。

2R、平良がジャブとカーフキックで距離を取りつつ、飛び込むような右ストレート。この一発でダウンを奪うと、シングルレッグで組みつくヘルナンデスに鉄槌&パウンドを連打し、レフェリーが試合をストップした。

UFCで初のパウンドアウトで、UFC戦績を5戦5勝とした平良。試合後には「柔術のスキルとかを……アイム、ハッピー!センキュー!ずっとランキングとやりたい気持ちがあって、次こそランカー、誰でもいいんでやりたいです。モカエフ、どこにいる? 来年2月か3月にはやりたいです」と、11戦11勝のムハンマド・モカエフとの無敗対決をアピールした。


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