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『UFC 309: Jones vs. Miocic』速報

UFC帝国戦記 1993-2023 [ マイケル・トムセン ]


UFC 309 ‘Jones vs. Miocic’ Play-by-Play, Results & Round Scoring(Sherdog)

 上記を参照。以下、速報です。続きを読む・・・
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『UFC 309: Jones vs. Miocic』クリス・ワイドマン vs. エリク・アンダースが直前に中止



 『UFC 309: Jones vs. Miocic』のプレリミナリーカードで予定されていたクリス・ワイドマン vs. エリク・アンダースですが、アンダースのドクターストップにより直前に中止されるとのこと。これにより大会開始時刻が日本時間8時30分に変更されます。続きを読む・・・
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『UFC 309: Jones vs. Miocic』前日計量動画

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MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Jon Jones (237.6) vs. Stipe Miocic (248.6) – for heavyweight title
・Michael Chandler (155.6) vs. Charles Oliveira (155.6)
・Paul Craig (186) vs. Bo Nickal (185.4)
・Viviane Araujo (125.6) vs. Karine Silva (125.8)
・James Llontop (166.2)* vs. Mauricio Ruffy (164.4) – 165-pound catchweight

PRELIMINARY CARD (ESPNews/FX/Hulu, 8 p.m. ET)

・Jonathan Martinez (135.8) vs. Marcus McGhee (135.6)
・Eryk Anders (185.6) vs. Chris Weidman (186)
・Damon Jackson (155.2) vs. Jim Miller (155.6)
・David Onama (155.6) vs. Roberto Romero (155)

PRELIMINARY CARD (Hulu/ESPN+, 6 p.m. ET)

・Jhonata Diniz (253.2) vs. Marcin Tybura (251)
・Ramiz Brahimaj (170.2) vs. Mickey Gall (170.8)
・Bassil Hafez (171) vs. Oban Elliott (170)
・Veronica Hardy (125.8) vs. Eduarda Moura (125.2)

 『UFC 309: Jones vs. Miocic』前日計量結果。ハメス・ヨントップが166.2ポンドと1.2ポンドオーバー。出場給の20%を譲渡し試合は行われます。




 前日計量動画。続きを読む・・・
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45 BELLATOR MMA MMAPLANET o ONE UFC UFC309 シャーウス・オリヴェイラ ブログ マイケル・チャンドラー

【UFC309】展望 レスリング再認識、戦いに飢えるチャンドラー×冷静沈着シャーウス・オリヴェイラ

【写真】激闘必至。それ故にそうならない展開になっても、非常に興味深い(C)Zuffa/UFC

16日(土・現地時間)ニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンにてUFC 309「 Jones vs Miocic」が行われる。ジョン・ジョーンズvsスタイプ・ミオシッチという重量級レジェンド二人によるヘビー級タイトルマッチをメインとする今大会のコメインは、前王者シャーウス・オリヴェイラとマイケル・チャンドラーによるライト級トップコンテンダーズマッチだ。
Text by ISAMU HORIUCHI

シャーウス・オリヴェイラは2014年前の10年8月にUFCデビュー。オクタゴン序盤は買ったり負けたりが続いたが、持ち前の極めに加えて強力かつ多彩な打撃を身に付け、2018年6月から破竹の8連勝を記録。2021年5月にチャンドラーとの王座決定戦に臨み、2RTKO勝利してライト級王座に就いた。その後ダスティン・ポイエー戦ジャスティン・ゲイジー戦と強打者二人に連勝するも、ゲイジー戦時に0.5パウンドのウェイトオーバーでタイトルを剥奪されてしまった。

2022年10月にはイスラム・マカチェフと王座決定戦に挑むが、2R肩固めで一本負け。昨年6月にベニール・ダリューシュに1RTKO勝利して復活を果たしたものの、今年4月にはアルマン・ツァルキャンに判定1-2で惜敗し、タイトル戦線から一歩後退を余儀なくされている。


マクレガーのやるやる詐欺、被害=チャンドラー

対するチャンドラーはBellatorライト級王座に三度就いた後、2021年1月よりUFCに参戦ダン・フッカー相手に1R2分過ぎに見事な左フックを当て、TKO勝利し鮮烈なデビューを飾った。続く5月には、参戦2戦目にしてオリヴェイラとのライト級王座決定戦という大一番に挑むも、上述のように2RTKO負けを喫した。

その後ジャスティン・ゲイジー戦トニー・ファーガソン戦ダスティン・ポイエー戦とライト級トップ選手と3連戦して1勝2敗だが、全試合が大激闘でいずれもボーナスを獲得している。

昨年前半には稀代のメガスター、コナー・マクレガーとのビッグファイトに向けてともにTUF31に出演し、チームコーチとして競った。が、マクレガーがドーピング検査リストに再登録したのは、番組放映終了後しばらく経った10月のことだった(検査に引っかからないためにはそうする必要があったということだろう)。

そこから半年検査を受け続けたマクレガーがようやく試合出場資格を得たことで、番組放映から1年以上経った今年の6月、ついに両者の試合が組まれた。が、やっと実現にこぎつけたはずの試合も、直前でマクレガーの足の指の骨折を理由にキャンセルされてしまった。

結果──今年の9月、デイナ・ホワイトUFC代表が「チャンドラーは『もう待つのはヤメだ、試合をさせてくれ』と言っている」と発言し、その後すぐに今回のオリヴェイラとの再戦が発表された。チャンドラーは他の選手と試合せずにマクレガーを待ち続けたことで、30代後半の2年近くを浪費したことになる。さながら格闘技版「結婚(対戦)するする詐欺」の被害者の如しだ。

とまれ、今回約3年半ぶりとなる両者による再戦。当然のように下馬評は前回勝利し、近年コンスタントに試合をしているオリヴェイラが有利と出ている。しかし、より声高にこの試合への意気込みを語っているのは、前回の大一番に敗れ、また2年間試合できていないストレスも溜めたチャンドラーの方だ。

「前回は僕が勝ったけど、もう過ぎたこと。現在は今度の試合に集中しているよ」と静かに語るオリヴェイラとは対照的に、チャンドラーは「あの試合の後、キャリアで一番落ち込んだ。22歳でこのスポーツをはじめた時以来の夢が叶う直前で、シャーウス・オリヴェイラにその夢を砕かれた。今回はあの時起きた間違いを正すチャンスだ。奴を倒してナンバーワンコンテンダーになる」と、勝者に保証されているわけではないタイトル挑戦権獲得を前提に話を進める。さらに

「1月あたりにマカチェフがツァルキャン相手に防衛戦を行い、マカチェフが勝つだろう。でも奴は2月末からラマダン(イスラム教徒の断食月)に入るから、しばらく試合はしない。その間にコナーと俺の試合が実現するかも知れないな! それも勝った後に俺はマカチェフに挑戦し、UFC史上最年長ライト級王座となるんだ! その次は(フェザー級から転向を表明した)マックス・ホロウェイとも戦い、倒したい。俺はMMA史上もっとも凄まじい12ヶ月を過ごすことになるな!」と、どこまでもポジティブに壮大な構想を語る、38歳の愛すべきドリーマーだ。

チャンドラー氏の大いなる野望の出発点でもあるこの試合のポイントは、大激闘となった前戦を踏まえて、お互いがいかに修正、進化した姿を見せるかだ。

前回勝利にもオリヴェイラは「同じミスは繰り返さない」

前回勝利したのはオリヴェイラだが、1Rに踏み込んでの強烈なフックを当て先にダウンを奪ったのはチャンドラーの方。それについてオリヴェイラは「僕は下がってしまうというミスを犯した。チャンドラーのような爆発的な打撃の持ち主相手には、絶対に下がってはいけなかったのに。同じミスもう絶対に繰り返さない」と語っている。

持ち前の瞬発力を活かし、遠い距離から踏み込んでの強打を得意とするチャンドラーに対して、打撃の多彩さではるかに上をゆくオリヴェイラ。宣言踊りにしっかりとガードを固めた上で、強烈にして精度の高いパンチ、蹴り、さらに近距離での肘や首相撲からのヒザも織り交ぜながら前に出てこられると、上背に劣り武器も限られるチャンドラーは苦戦を免れ得ないだろう。

そこでチャンドラーにとって勝利への鍵となりそうなのは、テイクダウンの使い方だ。実際オリヴェイラは、前回のツァルキャンでは要所でテイクダウンを許し、いわゆる「塩漬け」にされた時間の長さ故に惜敗している。

「俺はこの2年間オクタゴンから強制的に遠ざけられたことで、このゲームの大局を眺めることができて、大きく成熟した。今までより冷静に計算ずくに、そしてスマートに勝利を目指す『チャンドラー2.0』をお見せするよ」と語るチャンドラー。

これまでUFCで見せてきた殴り合い上等スタイルに抑えを利かせ、ミズーリ大学時代にNCAA D1オールアメリカンに輝いたレスリングを組み込むことこそ「計算づくでスマートな」戦い方ではないだろうか。もしチャンドラーが、前進するオリヴェイラの打撃をテイクダウンで断ち切ることに成功すれば、勝利の確率は大きくと上がる。

もちろんツァルキャン戦でしてやられたオリヴェイラの方も、二戦連続で「漬け」られるつもりなど毛頭ないはずだ。進化した両者の攻防──前回の大激闘をも上回る戦いになるやもしれないファイトに胸躍らせたい。

■視聴方法(予定)
11月17日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

■UFC309対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・ジョーンズ(米国)
[挑戦者] スタイプ・ミオシッチ(米国)

<ライト級/5分5R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
マイケル・チャンドラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ポール・クレイグ(英国)

<女子フライ級/5分3R>
カリーニ・シウバ(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
ハメ・ジョントップ(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
マーカス・マギー(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ウェイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ロベルト・ロメロ(メキシコ)
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ(ポーランド)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ラミズ・ブラヒメジ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
オーバン・エリオット(英国)
バシル・ホフェス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ベロニカ・ハルディ(ベネズエラ)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

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【UFC309】展望 余人をもって代え難き存在=ジョーンズ×普通の男であることに価値を置くミオシッチ

【写真】持ち過ぎた才能が、人生を狂わせながら強さは絶対のジョン・ジョーンズ。そして強さを求めて、幸福な人生を歩むこととなったミオシッチ。対照的な強者の戦いだ(C)Zuffa/UFC

16日(土・現地時間)ニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンにてUFC 309「 Jones vs Miocic」が行われる。由緒ある大会場におけるメインイベントは、事実上無敗で二階級制覇を達成したジョン・ジョーンズに、元王者のスタイプ・ミオシッチが挑むヘビー級タイトルマッチだ。
Text by ISAMU HORIUCHI

王者JJは、実に13年半前の2011年3月にマウリシオ・ショーグン・フアを3RTKOに下してライトヘビー級王座を獲得すると、6度の防衛に成功し長期政権を築いた。しかし、その後はコカイン使用、ひき逃げ、禁止薬物使用といったさまざまな問題行動を起こして3度に渡って王座を剥奪されてしまう。だがそのたびに復活しては、恐るべき強さで王座復帰を果たしてきた。

さらに2020年には飲酒運転&発砲事件による逮捕を経て、自ら王座を返上。ヘビー級への転向の意志を明らかにするが、その翌年にフィアンセへの家庭内暴力で再逮捕された。


それでも昨年3月には宣言通りヘビー級で復帰。シリル・ガンヌとの王座決定戦において1Rわずか2分でギロチンチョークで仕留め、二階級制覇を達成している。オクタゴン内での絶対的な強さにおいても、その内面に棲まうデーモンの巨大さにおいても余人をもって代え難き、格闘技の矛盾を最大限に体現する存在だ。

対するミオシッチは、8年半前の2016年5月にファブリシオ・ヴェウドゥムを敵地クリチバで1RKOに下し、ヘビー王座を獲得。その後アリスター・オーフレイム戦ジュニオール・ドスサントス戦フランシス・ガヌー戦とヘビー級王座3連続防衛というUFC新記録を樹立した。その後ダニエル・コーミエに敗れるも、リマッチで勝利して王座奪還に成功。が、21年3月にフランシス・ガヌーとの再戦に敗れて再び王座を明け渡している。

ちなみにミオシッチは、以前からファイターであると同時に消防士としての職を持ち続けている。仕事で地域に貢献し、家庭でも妻と子供を大切にする「普通の男」であることに何よりも価値を置く、JJとはあらゆる意味で対照的な生き方を実践している。

2022年にはフルタイムの消防士となったことが報じられ、ミオシッチは幸せな引退を果たしたと考える向きも多かった。しかし昨年3月、上述のようにガンヌを倒したJJがオクタゴンの上で「みんな、俺がスタイプを倒すところが見たいか? スタイプよ、練習してくれていると嬉しいぜ。あんたは歴史上のグレーテイストヘビーウェイトだ。あんたと戦いてえんだ。ものすごくな!」と不敵な笑顔で宣戦布告。11月に復帰してJJへの王座挑戦が決まった。

だが、この大一番に向けての練習中にJJが胸筋断裂の大怪我を負ってしまい、手術と半年以上の治療期間を要することが判明し欠場を余儀なくされてしまう。ここでUFCは、当日のバックアップファイターとして用意されていたセルゲイ・パブロビッチとミオシッチの暫定王座戦を行うことはせず、パブロビッチとトム・アスピナルによる暫定王者決定戦を敢行し、1R1分でKO勝利したアスピナルが王座に就いた。

強引な措置とも言えるが、デイナ・ホワイトUFC代表は「ミオシッチ対JJはレガシーファイト。歴史上最も偉大なヘビー級王者と、歴史上最も偉大なミックストマーシャルアーティストの激突だぞ。レジェンド二人の対決をファンも見たいし、私も見たいし、両者ともやりたがっている。スタイプに暫定王座戦を戦ってくれなどと頼むこと自体、まったくもって失礼な話だよ」と説明した。両者のカードは、競技の理屈をスキップしてでもUFCが実現させたいメガファイトということだ。

その後アスピナルがまたしても1分KOにて暫定王座を防衛する間に、正規王座のJJは手術を経てリハビリを完了。一年の延期を経て、今回──暫定王者として圧倒的に勝ち続けているにもかかわらず挑戦できない気の毒なアスピナルが「老いぼれどもによる、異議にまみれたタイトル戦だ」と毒づくのをよそに──ついにミオシッチとの防衛戦がついに実現することとなった。

長年パウンドフォーパウンドランキングのトップに君臨し、一年前には体にかなり脂肪が乗ったヘビー級としても圧巻の強さを見せつけた37歳のJJと、片や42歳にして3年8ヶ月ぶりの復帰戦となるミオシッチ。当然下馬評は圧倒的にJJ有利だ。

が、もしミオシッチが王者時代に劣らぬコンディションでJJの前に現れれば話は別だ。全てに卓越した王者JJだが、最大の武器はレスリングをベースとした圧巻のグラップリング力。相手が組みを警戒するからこそ、JJはスタンドでオクタゴン中央を取りプレッシャーをかけつつ、他の追従を許さない創造性に溢れた攻撃を交えて距離を支配することができる。

ただし体格に勝りレスリングにも長けたミオシッチは、JJのテイクダウンを恐れずスタンドで逆に圧をかけてくるだろう。仮にミオシッチがJJのテイクダウンや寝技を凌ぎ、スタンドで前に出る展開が生まれれば、俄然試合は興味深いものとなる。アルロフスキー、ヴェウドゥム、オーフレイム、ドスサントスといった名だたるヘビー級王者たちを沈めてきた一撃必殺の右を持つミオシッチの圧力を、手を開いた柔らかい構えと関節蹴り等独自の武器を用いて間合いを作る──しかしライトヘビー時代の機動力はないと思われる──JJがいかに捌くのか。

ここで忘れてはならないのは、苦境に陥った時の強さこそがJJの真骨頂だということだ。かつてJJは、1度目のアレクサンダー・グスタフソン戦ドミニク・レイエス戦で前半は思うようにテイクダウンを取れず大苦戦を強いられたことがある。が、いずれも後半に驚くべき精神力とスタミナを発揮。何より勝利への執着心が試される極限状況下にて、前に出て挑戦者を削り続けて圧倒して逆転勝利をもぎ取っている。

また、JJと組技の練習を重ねる世界最強のグラップラー、ゴードン・ライアンは、「グラップリングのみの練習でも、ジョンは展開に応じて直感的にゲームプランを変えることができるんだ。また、一つのことを教えると、たちまちそれを別の部分でも応用できてしまう」とJJの真の強さは試合中の適応力や応用力にあると語る。

試合が競った展開になればなるほど、JJの恐るべき勝利への執念、適応力、創造力を我々が目にする可能性は高まる。

今回、JJ自身も己の全てを出し尽くすフルラウンドの戦いを予期している模様だ。「お互いにとって長い夜になるだろう。相手の心臓を皿に盛りつけてみんなの前で食らうのは格別だ。奴を深海に引き摺り込んで溺死させてやる。スタイプの技術じゃなく、心臓に襲いかかるつもりだ」と、心にダークサイドを秘めた者ならではの発言でその覚悟を語っている。

相手を罵ることはもちろん、試合前には多くを語りたがらないミオシッチも「ライトヘビーで戦ってきたジョンは、俺のような相手と戦ったことはない。試合が開始すればすぐに体感するはずだ」と自信をのぞかせている。

適正階級ではない怪我上がりの38歳と、3年8ヶ月ぶりに戦う42歳の戦いでありつつも、まごうことなきMMAレジェンド二人による重量級スーパーファイトであるこの試合。UFCヘビー級最多防衛記録を持つミオシッチが、MMA史上最高のファイターと呼び声高いJJを追い詰めることで、その奥深くにさらに眠っている力が呼び覚まされる──そんな極限の戦いを期待したい。

■視聴方法(予定)
11月17日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

■UFC309対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・ジョーンズ(米国)
[挑戦者] スタイプ・ミオシッチ(米国)

<ライト級/5分5R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
マイケル・チャンドラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ポール・クレイグ(英国)

<女子フライ級/5分3R>
カリーニ・シウバ(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
ハメ・ジョントップ(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
マーカス・マギー(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ウェイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ロベルト・ロメロ(メキシコ)
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ(ポーランド)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ラミズ・ブラヒメジ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
オーバン・エリオット(英国)
バシル・ホフェス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ベロニカ・ハルディ(ベネズエラ)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

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【UFC309】UFC300の次はMSG、6勝6フィニッシュのNCAA3冠=ボー・ニコル「マッシブなポスチャーを」

【写真】とても穏やか。そして拙い英語へもPatienceしてくれます (C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンでUFC 309「Jones vs Miocic」が開催される。
Text by Manabu Takashima

同大会のメインカード、コメイン前でキャリア7戦目、UFCでは4戦目となるボー・ニコルがポール・クレイグと戦う。NCAAを制すること3度、MMAに転向後は5試合連続で初回フィニッシュ。前回のUFC300におけるコディ・ブランデージ戦で初めて2Rを経験も、全試合フィニッシュ記録は更新している。

ガードからの三角絞めと腕十字に特別な強さを見せるクレイグ戦を前にニコルにインタビューをすると、MSGで戦うことの特別さが伝わってきた。


──今週末のポール・クレイグ戦に向けて、今の気持ちを教えてください。

「最高の気分だよ。ただ減量という一番気が滅入る時間帯を向けているけどね。そこ以外は何かも素晴らしいよ」

──NCAAを3度制したレスラーなので減量は手慣れたモノという印象があるのですが、それでもやはり気が滅入るものなのですね。当日計量だったレスラー時代と、前日計量のMMAとはまた違うものですか。

「そりゃあレスリング時代の方がきつかったね。試合まで時間もなくて、リカバリーもそれほどできない。と同時に、レスリングではMMAほど体重を落とさない。レスリングもMMAも直接比較すると楽な部分もどちらにもある。でも、全てをひっくるめるとレスリングの減量の方がしんどいね。とにかく計量後1時間で試合が始まる。これはタフだよ」

──ではMMAを戦うようになってリカバリーには、レスリング時代にない知識も必要になったということは?

「そこに関しては、凄く科学的な減量方法を取り入れているから問題ないよ。確かに細かい失敗はあったけど、全ての経験が生きてきている。毎回、しっかりとその時に合ったカットとリカバリーをしてきたしね」

──ところで前回の試合は初めて2Rを経験しました。5分以上戦ってどのような印象を持ちましたか。

「ハハハハ。いう間でもなく、良い経験になったよ。ケージの中に以前より長くいることができたのは良かった。9分間戦っても何も問題はないばかりか、より動けることが確認できたんだ。フレッシュなままだったよ。コンディションとスタミナに自信が持てるようになった」

──押忍。前回のUFC300は誰もが認める歴史的なショーでした。そして今回はMSGでのファイトになります。28歳のボーにとって、MSGで戦うことは特別なのでしょうか。

「そりゃあそうさ。この機会を得られたことは、最高に光栄に感じている。ものすごく歴史のある会場……MMAだけでなくバスケットボール、アイスホッケー、ボクシングの名勝負が繰り広げられた来た。ガーデンに一歩足を踏み入れると、その伝統と威厳が感じられるんだ。そういうエネルギーを得て、今週末は戦えると思うとワクワクしてくるよ。

ただ大観衆の前で戦うのとは、違う。なんというのか、特別な感覚……それを心の底から感じられそうだ。確かに米国にはもっと大きくて、近代的な会場も増えている。スフィアなんて、その最たるものだよね。

ただニューヨーク、マンハッタンのど真ん中で戦うことは特別だ。アリーナの壁に飾れた数々のポスターからも、あの場で何が行われたのかが伝わってくる。その歴史の重みは皆が共有しているんだよね。今回の試合にサインしたことを伝えると、皆が『おぉ!! MSGで戦うのか!!』って興奮していたから」

──米国の人は格別、その感覚を持っているのでしょうね。そのMSGで戦う相手ポール・クレイグは、ボトムからの三角絞めと腕十字に特別な強さを見せるファイターです。

「危険な相手だ。UFCにおける戦績を見ても、それが証明されている。経験に裏付けされたサブミッションの使い手で、僕としては冷静かつ自信を持って戦う必要がある。焦って戦いたくない。過去に経験したたことがない試合になるだろうから、我慢強く戦うことが自分を助けてくれると思う。それでも、しっかりとポジションを考えて戦うと、サブミッションの餌食なることはないだろう」

ポール・クレイグはUFCで9勝8敗。4試合が三角絞めで勝っている(C)Zuffa/UFC

──ボーも既に仕留め方を心得ているかと思います。

ただし、ボーはレスラーです。テイクダウンからトップコントロールという常套手段が、クレイグの望む戦場になるということが特異な状況です。

「アームバーやトライアングルをセットするまでに、上手くパンチやエルボーを使っている。辛抱強く、三角絞めや腕十字の機会が訪れるのを待つことができるファイターだ。その時が来たら、全力でフィニッシュに掛かる。その機会を与えない。それが僕に必要になってくることは間違いない。あのハイガードを取れないと、彼にはチャンスはない。そのためのコントロールを僕ができるのかだよ」

(C)Zuffa/UFC

──ボーのポスチャーに要注目です。

「そこはしっかりと、やってきた。ポスチャーが悪くて、頭が下がっていることを僕らはデンジャーゾーンと呼んでいるんだ。しっかりとポスチャーができていれば、打撃を叩きこむことができる。ポスチャーに関しては、トレーニングキャンプの軸だったといえる。徹底的に考え、対策をこうじてきた。マッシブなポスチャーを見せるよ」

──ただ寝技に付き合わない戦いもMMAには存在しています。

「つまりは打撃だよね。今回のファイトキャンプ以前から、最高のコーチの下でストライキングを学んできた。打撃に関しては、僕にアドバンテージがある。彼の方が経験値は高いけど、僕の方が若くて速く、パワーもある。スタンドでの勢いのある打撃のある攻防は、ポールの弱点だ。立ち技は絶対的に僕の方が上だよ。

テイクダウンの機会があればするし。そうでなかったとしても、どの局面でも問題ない。それだけファイトキャンプで準備は整えてきたからね」

──ボー、今週末の試合を楽しみにしています。最後に日本のファンにメッセージをお願いできますか。

「UFC309を日本のファンにも楽しんでもらいたい。いつか日本を訪れて東京、地方、富士山に行きたいんだ。僕はMMAもそうだし、日本のレスリングの大ファンでもあるんだ。レスリング時代はタツヒロ・ヨネミツ(米満達弘。2012年ロンド五輪フリースタイル66キロ級金メダリスト)、今はリンヤ・ナカムラ、キョージ・ホリグチという友人がいる。日本のファンの応援に感謝しているよ」

■視聴方法(予定)
11月17日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

■UFC309対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・ジョーンズ(米国)
[挑戦者] スタイプ・ミオシッチ(米国)

<ライト級/5分5R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
マイケル・チャンドラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ポール・クレイグ(英国)

<女子フライ級/5分3R>
カリーニ・シウバ(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
ハメ・ジョントップ(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
マーカス・マギー(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ウェイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ロベルト・ロメロ(メキシコ)
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ(ポーランド)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ラミズ・ブラヒメジ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
オーバン・エリオット(英国)
バシル・ホフェス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ベロニカ・ハルディ(ベネズエラ)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

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