カテゴリー
LFA o UFC UFC302 キック 堀内佑馬 平良達郎

UFC on ESPN59:第6試合・ジョシュア・ヴァン vs. チャールズ・ジョンソン

フライ級。

ミャンマーのヴァンはUFCデビューから3連勝中のプロスペクト。打撃が武器だが、一方で組まれてグラウンドに持ち込まれると穴がある所を見せていた。先月のUFC302で平良達郎戦が組まれていたが、急遽試合がシャッフルされ、相手がタギル・ウランベコフに変更され、試合も2週間後に延期となった上に、ウランベコフの体重オーバーで試合が消滅。その前には4月に組まれていた試合も相手の欠場で消滅しており、本来の試合予定から3ヶ月半開いてようやく試合出場となる。フライ級では鶴屋に次いで2番目に若い22歳。

ジョンソンはLFAでの暫定王座決定戦で堀内佑馬と対戦し、疑惑の減点があっての僅差判定勝ち。その後正王者に昇格して防衛を果たし、2022年7月にUFCデビュー。ここまで4勝4敗と五分。一時3連敗でリリースの危機にあったが、急遽代役で出場した無敗のアザト・マクスムとの対戦で勝利し生き残ると、5月には地元ミズーリでの大会に出場し判定勝ちで連勝。今回もまた、相手の消滅したヴァンの相手探しで、2ヶ月のインターバルでの連戦となるが。マクスム戦に続いてのプロスペクト退治となるか。SNSで「堀口は昔はトップ選手だったけど今は違う」と書き込んだことで、日本のファンから攻撃されたこともあった。33歳。

両者スイッチを見せる。リーチに勝るジョンソン。パンチからカーフキック。左ストレート、前蹴りと攻撃を散らしている。パンチで出るとヴァンがバックステップ。ミドルを入れたジョンソン。詰めるヴァン。左を打ち込んだジョンソン。前蹴り。手数が多い。ヴァンが詰めると脇を差してケージに押し込んだ。膝。離れようとするヴァンだがケージに押し込むジョンソン。離れ際にヒジを入れたヴァン。ジョンソンタックル。ヴァン切った。詰めて右を打ち込むヴァン。右。さらに右。距離を取りながら蹴りを出すジョンソンだがケージに詰まる。詰めて右を打ち込むヴァン。ジョンソンの蹴り足をキャッチすると軸足を払ってテイクダウン。ジョンソンKガードを仕掛けるがヴァン立った。ジョンソンまたタックル。しかし切ったヴァン。立ち際に膝。また詰めたヴァン。左右のボディを打ち込む。ホーン。

1R手数でジョンソン。しかし後半はヴァンがペースを握っている。

2R。また詰めて行くヴァン。アッパーがヒット。パンチを貰い効いたジョンソン。右ボディを入れたヴァン。ジョンソン圧されてケージ際まで下がるが、入れ替えると手数を増やしてきた。ワンツー。左がヒットしているが、ヴァン詰めてくる。左のダブルから右。ジョンソンも打ち下ろしの右を返した。ややペースを取り戻してきたか。詰めてカーフを蹴るヴァン。ジョンソンが右に体を沈めたところに打ち下ろしの右を合わせるヴァン。ハイペースな試合。ジャブ、ワンツーから左ボディを入れるヴァン。右ボディ。ジョンソンステップでケージ際から逃れるが、ヴァンがどんどんパンチで詰める。飛び膝を出したジョンソン。ジョンソンのバックブローは腕でブロックしたヴァン。ヴァン右ハイ。ジョンソンパンチで出たがバックステップでかわした。ホーン。

2Rはヴァンか。

3R。先に仕掛けたジョンソン。バックヒジ。右フック。左ボディ。左フックがヒットしヴァン効いた!ジョンソン追い打ちの右アッパー!ビッグヒットしヴァン仰向けにダウン!レフェリー止めた!

両者1Rずつ取り合ったところから、勝負の3Rに序盤からラッシュを仕掛けたジョンソン。プロスペクトをKOして、3連敗からの3連勝。

ヴァンも序盤劣勢だったところからペースを取り返したが、攻めながらも決定打が入れられず。UFC初黒星。

カテゴリー
AB o UFC UFC302 UFC303 アブドゥル・ラザク アレックス・ペレス ガブリエル・ボンフィム クリスチャン・ロドリゲス ジョシュア・ヴァン ジョシュ・フレムド ダリウス・フラワーズ チャールズ・ジョンソン ティム・エリオット ブラック マイク・デイヴィス メイシー・バーバー モンテル・ジャクソン ルアナ・サントス 平良達郎

UFC on ESPN59:オッズ/予想と展望

ローズ・ナマユナス 1.46
トレイシー・コルテス 2.80
サンチアゴ・ポンジニッビオ 1.52
ムスリム・サリコフ 2.60
ドリュー・ドーバー 1.91
ジェアン・シウバ 1.91
ガブリエル・ボンフィム 1.29
アンジュ・ルーサ 3.70
ジュリアン・エローサ 2.70
クリスチャン・ロドリゲス 1.49
アブドゥル・ラザク・アルハサン 1.59
コーディ・ブランデージ 2.40
ジョシュア・ヴァン 1.46
チャールズ・ジョンソン 2.80
ジャスミン・ジャスダビシアス 1.91
ファティマ・クライン 1.91
モンテル・ジャクソン 1.70
ダモン・ブラックシア 2.20
ルアナ・サントス 1.26
マリヤ・アガポバ 4.00
ジョシュ・フレムド 1.89
アンドレ・ペトロスキー 1.93
エヴァン・エルダー 1.33
ダリウス・フラワーズ 3.50

2週間ぶりのUFCは旗揚げの地デンバーで開催。

メインは女子フライ級。元ストロー級王者ナマユナスは前回フライ級に上げて初勝利。今回はランキング4位のメイシー・バーバーとの対戦が組まれていたが、2週間前にバーバーが欠場。来週ミランダ・マーヴェリックとの対戦が組まれていたランキング14位のトレイシー・コルテスとの対戦に変更されている。

代役のコルテスはUFC初メイン。現在、UFCデビューから5連勝中だが、ほぼ年1の試合ペースのため、なかなか上位との対戦が組まれず、これまでの相手は全部ノーランカー。テイクダウンから押さえ込みするスタイルで、キャリア11勝のうち、KO勝ちと一本勝ちが1試合のみで、残り9試合は判定勝ち。UFCでの5勝もすべて判定勝ちとなっている。かつては打撃が弱点だったが、昨年9月の前戦ではパンチで打ち合う場面を見せるなど打撃が向上していた。

現在もストロー級で戦える体格のナマユナスに対し、コルテスは逆にバンタムから落としてきた選手。身長・リーチは同じだが、フィジカルではコルテスが上回るので、コルテスとしては組みで体力を削る展開にしたいところ。とはいえ、5戦全勝でもこれまでノーランカーとしか対戦していないコルテスでは、ナマユナスの相手は厳しいか。

ナマユナス判定勝ち。

セミ前に出場する元ランカーのドリュー・ドーバーはマイク・デイヴィスと対戦予定だったが、デイヴィスが欠場。ドーバーの相手が先週まで決まらず、急遽UFC303に出場したジェアン・シウバの出場が決まった。

シウバは本来フェザー級だが、前戦では体重オーバーしている。13勝中10KOのハードパンチャーで、前戦では中堅のシャルル・ジョーデインから2RKO勝ちし、UFCデビューから2連続KO勝利。ドーバーもKOパンチャーだが、オッズは本来階級下のシウバとイーブンになっている。今後もライトで戦うのか、フェザーに戻すのかは不明だが、元ランカーのドーバー相手にショートノーティスで勝つなら、ランカーとの対戦にも期待できる。

プレリムにはフライ級期待の新星のジョシュア・ヴァンが登場。昨年11月にUFCデビューし、今年1月にも勝利して2連勝としたが、4月の試合は相手の怪我で消滅。先月のUFC302ではスムダルジ戦が組まれていたがスムダルジが欠場。前月のティム・エリオット戦がエリオットの怪我で消滅していた平良達郎との対戦に入れ替わったが、その後試合のシャッフルがあり、平良はアレックス・ペレスと、ヴァンは当初ペレスと対戦予定だったランカーのウランベコフとの対戦に変更。が、その試合もまた、ウランベコフの欠場により消滅と、4試合続けて自分に責任のない試合消滅が続いている。

今回の相手チャールズ・ジョンソンUFCで3連敗していた時、無敗のカザフスタンファイター・アザト・マクスム相手に代打出場し、打撃で攻めてマクスムを失速させて判定勝ち。5月の前戦は地元セントルイスでUFC2勝2敗のジェイク・ハドリー相手に打撃の手数で上回っての判定勝ちで2連勝。2試合連続でオッズではアンダードッグだったが、アップセット勝利している。ヴァンにとっても油断できない相手。

第1試合開始は14日朝8時から。速報します。

カテゴリー
AB News o ONE UFC UFC302 ジョシュア・ヴァン ボクシング マネル・ケイプ

UFC on ESPN58:メインイベント・アレックス・ペレス vs. 平良達郎

フライ級5分5R。ペレス5位、平良13位。

ペレスは3月・4月・6月と4ヶ月で3試合目。2020年に当時王者のデイブソン・フィゲイレードのタイトルに挑戦したが、1Rギロチンで一本負け。その後は自分や相手の怪我や体重オーバーなどで試合が流れることが多く、1年半ぶりの復帰戦では現王者のアレクサンドル・パントーハに1Rチョークで一本負け。そこからまた1年半以上のブランク明けで、平良と同じく2000年生まれの無敗のプロスペクト・モカエフと対戦。判定で負けたが、モカエフ得意のタックルを切る展開で苦しめた。翌月にマネル・ケイプの代役でマテウス・ニコラウと対戦すると、積極的に打撃で攻めて、右フックでKO勝ち。約4年ぶりの勝利を挙げた。そこからわずか2ヶ月での再登場。レスリング+ボクシングが武器のオールラウンダー。32歳。

当初はペレスとプレリムに出場したウランベコフが対戦するカードが組まれていたが、メインに昇格するにあたってUFC302でジョシュア・ヴァンとの対戦が組まれていた平良との対戦に変更。

平良は試合が決まっては中止や延期などのカード変更に見舞われることが常態化していたが、今回は過去初めてプラス方向への変更。相手がUFC無敗で平良より若いノーランカーのヴァンから、ランキング5位のペレスとなり、試合順も初のメインに。ここまで5連勝で、オッズはすべてフェイバリット。今回も5位ペレス相手にフェイバリット。中止となったが、ランカーのエリオット戦、ヴァン戦もオッズではフェイバリットだった。フライ級は前挑戦者が当時ランキング10位のエルセグであり、上位陣は常連ファイターで欠場中の選手も多く、5位になればタイトル挑戦のチャンスが回ってきてもおかしくない。24歳。

リラックスした表情で入場する平良。

両者オーソドックス。小刻みに上半身を動かすペレス。両者カーフで牽制。右を出した平良だがまだ遠い。ジャブ。ペレス飛び込むフェイント。右で飛び込んだ平良。組み付いたが、脇を差したのはペレス。ヒジを入れたが、四つでがっぷり組んだ。テイクダウンを狙う平良だが引き剥がしたペレス。離れた。首相撲に捉えようとした平良だがペレス引き剥がす。ワンツーを入れた平良。ジャブ。冷静にジャブを入れていく平良。右。左ハイ。ペレス飛び込んで右。また飛び込み左ボディから右フック。平良首相撲に捕らえた。膝。離れた。ジャブを突く平良。ワンツー。ペレスの飛び込みはかわした。アッパーをヒットさせた平良。またアッパー。ペレスが下がる。カーフ。組んできたペレスに首相撲。ペレス離れた。ペレス飛び込んで左右のフック。また出たところで右フックを入れた平良。平良が出たが、出した前手がアイポークになりタイムストップ。再開。残り1分。飛び膝を出した平良。しかし受け止めたペレスがテイクダウン。ディープハーフから立ち上がった平良。詰める。間合いに入らず。ホーン。

1Rは僅差。スタッツではヒット数でペレス、テイクダウンも奪っており、落としていてもおかしくない。

2R。平良ワンツー。ペレスはカーフ。テンカオから右を出した平良。ペレスがタックルに来ると首相撲。すぐ離れたペレス。また出たところに右を入れた平良。が、またアイポークがありタイムストップ。2度目で手を握れと注意される平良。再開。アッパーを入れた平良。ワンツー。カーフ。ペレスもカーフ。ジャブを合わせた平良。またアッパーを入れた平良。ペレスインロー。カーフを返した平良。また出てきたところにアッパーを合わせて首相撲。ペレスすぐ離れる。平良タックル。左脇を差したペレスだが、平良そのまま大内テイクダウン!すぐバックについた!背中に乗ってチョーク。スタンドでおたつロックの体勢。倒れ込んでグラウンドに。おたつロックのままバックマウントでうつ伏せになると、ペレスが膝を痛めて戦闘不能に。試合終了。

裁定を待っているが、ペレスの負傷によりTKOか。

2R2分57秒、TKOで平良が日本人最多となる6連勝でランキング5位ペレスを下す。

おたつロックの状態で背負われた状態で、グラウンドに持ち込むために右後方に体重をかけた際に、ペレスの右膝に体重が掛かり、膝を痛めて倒れた模様。アクシデント的な決着ではあったが、正当な動きの中での勝利。

インタビューではパントーハとのタイトル戦をアピール。

1Rは僅差だったが、ジャッジは三者ともペレス。当然楽な相手ではなかった。序盤やや入れ込んで力みすぎな部分があったが、ペレスが出てきたところにアッパー→組みになると首相撲と、作戦をしっかり実行し、最後はレスラー相手にタックルからテイクダウンを奪い、バックを取るという得意のムーブに持ち込んだ。打撃でも互角に渡り合えていた。成長を見せての勝利。

カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o RYO UFC UFC ESPN57 UFC302 UFN UFN241 YouTube アレックス・ペレス キック ジョシュア・ヴァン ティム・エリオット ボクシング 修斗 平良達郎 手塚裕之

【UFC ESPN57】メインでアレックス・ペレスと対戦、平良達郎「本当にどう転んでも気持ちで勝てると思う」

【写真】取材を助けてくれてなお、スクショでは主人公は平良達郎とばかりにコントラストをつけて自身は目立たない。岡田さん、神です (C)TAKUMI NAKAMURA

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN58「Perez vs Taira」のメインイベントで平良達郎がアレックス・ペレスと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

当初、平良は5月18日のUFN241でティム・エリオットと対戦を予定していたが、1日のUFC302でのジョシュア・ヴァン戦に変更&スライド。さらにそれが変更となり、今週末のイベントでフライ級ランキング5位のペレスと対戦することになった。

MMAPLANETではジョシュア戦が決まったあとの5月5日、そしてペレス戦に向けて米国入りした今月5日にインタンビューを実施。対戦相手変更を受けて平良が何を思っていたのか。そして久々に日本人がタイトル戦に絡んでいくかもしれない――そんな期待と注目を集めるペレス戦に向けた想いを訊いた。

対戦相手がエリオットからジョシュアに変更になったあとのインタビューに続いて、今回はペレス戦に向けたインタビューを公開。UFCキャリア最大のチャレンジを控える平良は「今回は試合に対してワクワクしている」と笑顔も見せ、その上で「どう転んでも勝つ」と力強く言い切った。


攻略するイメージは割とすぐ作れました

――5月上旬にジョシュア・ヴァン戦に向けたインタビューを収録したあと、2度目のカード変更でアレックス・ペレスと対戦することになりました。話を聞いたときの率直な心境を聞かせてください。

「(相手変更の)連絡が来たのが沖縄を出発する日だったんですよ。最初はみんな『またかよ!』って感じで慌ただしかったんですけど、相手がペレスになったと聞いて、それはオイシイなと。僕はチャンスが来たと思いました」

――これまでのカード変更と違い、ランキング5位の選手に変更ということで、ポジティブに捉えることもできましたか。

「そうですね。ランキングが上の選手を喰ってやろうという気持ちでポジティブになりました」

――とはいえ準備・対策を変える必要もあったと思うのですが、そこはどう対応しましたか。

「ペレスはジョシュア・ヴァンと全然違いますが、試合まで1カ月あったので、それも含めて松根(良太)さんと話し合ったり、岡田(遼)さんにも相談したり、しっかりと良いイメージを持って集中して準備できている感じはあります」

――ギリギリ1カ月前だったので、まだ軌道修正できた、と。ペレスにはどのような印象を持っていますか。

「一言で言うとウェルラウンダー、ガードを固めてパンチの選手かなというイメージです」

――僕はボクシング&レスリングで前に出てプレッシャーをかけるアメリカ人らしいスタイルという印象です。そこはいかがでしょうか。

「今まで僕が戦ってきた選手と比べると、レスリング力やテイクダウンディフェンス力は高いと思うので、そういう意味では打撃とレスリングの北米スタイルかなと思います」

――ここまで典型的な北米スタイルの選手と戦うのは初めてだと思いますが、勝つイメージは作りやすかったですか。

「攻略するイメージは割とすぐ作れましたね。ただ向こうの得意な攻撃、気持ちよく前に出させると3つくらい攻撃が飛んでくるので、相手のリズムに乗らせないリズムというか。

カーフキックも強いのでカーフを蹴られっぱなしにしないいとか、そういう意識も持っています。北米スタイル、打撃・レスリングにプラス、警戒するポイントも抑えてっていう感じですね」

――個々のテクニックを警戒するのもそうですが、ペレスを前に出させてしまい、後手に回るのが最も危ないパターンだと思います。平良選手もそこは警戒していますか。

「警戒はしていますね。最近あんまりペレスの試合を見ていなかったので、どんな選手だろう?という感じだったんですけど、今年すでに2試合やっていて、そこを見ても(調子が)上がってきているイメージがありますし、今までの相手よりはちょっと気が引き締まっている感じがあります」

――5分5R制という部分はいかがでしょうか。

「修斗で5R制のタイトルマッチをやったことがあって、5Rの作り方をしていたつもりなんですけど、本番では5Rまでいかなかったです。こればっかりは試合をやってみないと分からないし、僕自身は5Rに関しては楽しみです」

――今回の試合は今後のキャリアにおいて重要な一戦だと思います。平良選手にもそういった意識はありますか。

「ここで勝ってタイトルマッチをリクエストするのは難しいと思いますが、一気にベルトも見えてくると思うし、それぐらい重要な一戦だということは理解していますし、どう転んでも当日は僕が勝つだろうなと思っていますね」

――どう転んでも自分が勝つ。それだけ自信を持てている、と。

「本当にいろいろと(勝ちパターンは)想像できています。普通に考えたら僕の寝技を警戒して打撃で来るのかなと思いますけど、そこで組んでドミネイトするイメージ、ペレスはヒットアンドアウェイするスタイルでもないので総力戦になるイメージ、一瞬でチャンスを作って、そのまま流れで決めるイメージ……どれもありますね。本当にどう転んでも気持ちで勝てると思うので、最終的には強い気持ちで勝つだけです」

――試合まで10日ということもあって非常にリラックスしているというか、試合を楽しそうにしているのが印象的です。ペレスと戦うことにワクワクしていますか。

「そうですね。今回は試合に対してすごくワクワクしていまして(笑)。今は練習がすごく楽しくて、もっと練習したいって感じなんです。試合の日は決まっているので、そうもいかないんですけど、練習をやればやるほど自分が上がっているのが分かります。

いつも試合の1週間~2週間前は、なんか『しんどいな…』と感じて、いい動きが出来ないことが多いんですけど、今は対戦相手のイメージもしつつ、そこと自分の動きのピントが合ってきてるというか。そういった意味で試合が楽しみです」

手塚選手からは似たような田舎感を感じました(笑)

――例えば米国で調整していることも影響していますか。

「今までは試合の1週間前に米国入りしてたんですけど、今回は3週間前に入って調整していて、それもすごく新鮮なんですよ。そうやって楽しいなって思うことがいっぱいありますね」

岡田さんのフェザー級での再起戦の報、お待ちしています(C)RYO OKADA

――米国では岡田選手、手塚裕之選手と3人で行動しているのですか。

「はい。手塚さんとは初めて会ったんですけど、めっちゃ優しいですし、一緒にいると不安が解消されるし、なんか………心強いんですよ(笑)」

――今回が初めてだったのですね。そうは思えないほど3人の仲の良さがSNSからも伝わってきます。

「僕も沖縄出身じゃないですか。なんか似たような田舎感を感じましたね(笑)」

――おおらかな平良選手と豪快な手塚選手の間に岡田選手がいるのはすごくバランスがいいなと思いました。

「ハハハハ、そんな感じですね」

――UFCで日本人選手がランキング上位と対戦する、勝てばタイトル挑戦も見えてくる試合は本当に久々だと思います。日本の格闘技ファンはこの試合をすごく楽しみにしています。そういったファンの皆さんにどんな試合を見せたいですか。

「僕がタイトルマッチをやって、UFCのベルトを巻く姿を見せたいというのが一番です。そのために、常にではあるんですけど、毎試合毎試合が落とせない一戦だと思っています。そのなかで一番感じているのは、試合でオールアウトして、スプリット判定になった時、全力を出し切っても勝利が叶わなかったか…という気持ちになりたくないんですよ。仮にそうなっても、しっかり勝ちは取れるように。今回の試合は勝ち以外はありえない、そう思っています」

――平良選手の強い意思を感じる言葉でした。平良選手がどう転んでも勝つ姿を楽しみにしています。

■放送予定
6月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC Fight Pass
午前4 時45分~U-NEXT

The post 【UFC ESPN57】メインでアレックス・ペレスと対戦、平良達郎「本当にどう転んでも気持ちで勝てると思う」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN58 UFC302 UFN UFN241 YouTube アレックス・ペレス アレッシャンドリ・パントージャ アーセグ ジョシュア・ヴァン スティーブ・アーセグ ティム・エリオット デメトリウス・ジョンソン ライカ 平良達郎

お蔵入り厳禁【UFC ESPN58】メイン出場、平良達郎がヴァン戦について話していたこと「僕がハマれば」

【写真】確固たる自信が感じられる平良達郎=アレックス・ペレス戦に変更される前バージョンの言葉の数々です (C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN58「Perez vs Taira」のメインイベントで平良達郎がアレックス・ペレスと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

当初、平良は5月18日のUFN241でティム・エリオットと対戦を予定していたが、1日のUFC302でのジョシュア・ヴァン戦に変更&スライド。さらにそれが変更となり、今週末のイベントでフライ級ランキング5位のぺレスと対戦することになった。

MMAPLANETではジョシュア戦が決まったあとの5月5日、そしてぺレス戦に向けてアメリカ入りした今月5日にインタンビューを実施。対戦相手変更を受けて平良が何を思っていたのか。そして久々に日本人がタイトル戦に絡んでいくかもしれない――そんな期待と注目を集めるぺレス戦に向けた想いを訊いた。

まずはお蔵入り厳禁として、対戦相手がエリオットからジョシュアに変更になったあとのインタビューからお届けしたい。


――今回も…という言い方はおかしいですが、対戦相手がティム・エリオットからジョシュア・ヴァンに変更となりました。カード変更の話を聞いた時はどんな心境でしたか。

「もともと3月上旬にティム・エリオット戦が発表されて、大会が5月18日だったんで結構準備期間があって、すごく順調に来ていたんです。だから逆に僕は何か疑っていたんですよ、こんな順調に試合まで行くことある?って。そうしたらやはり恒例の…(対戦相手が変更)ですね(苦笑)。

僕らとイリディウムのLINEグループがあるんですけど、そこにメッセージが入った時に、これは相手が変わるなと察しました。そうしたら案の定『エリオットがアウトになります』ということで。僕も相手変更の連絡が来て、初めの頃は『どういうことですか?』みたいに、松根(良太)さんにもLINEして送ったりしたんですけど、今はもう慣れてしまったというか、分かりましたという感じですね」

――エリオット戦に向けた調整や準備は順調だったのですか。

「かなり順調にきていて、倒す気満々でした」

――試合間隔としては約5カ月空く形ですが、その期間は相手の対策以外の部分でどんなことに重点を置いて練習してきたのですか。

「おそらく次はランカーとの対戦が決まるだろうなと思っていたし、僕からも絶対ランカーを用意してくれと伝えてもらっていたんです。だから誰が来ても倒せるように、自分自身、スタンドだったり色々と。結局は全体的になるんですけど、あらゆる面を強化していましたね」

――もちろん対戦相手によって練習内容は変わると思います。その一方でランキングに入ってからはトータル的に強くならないと、この先の勝負は勝っていけないという感覚もありますか。

「そうですね。軽量級のランカーは基本的に何でもできる選手が多いので。そういう上の選手と戦っていくなかで、自分の打撃と寝技の両方で相手を削るというか、そこをミックスさせられるように。試合になったら自信を持って技を出せるくらいのクオリティで引き出しを増やす。そういうイメージで練習していましたね」

――UFCでランカー、しかもトップ選手と戦うとなると「長所をどれだけ伸ばすか」と「短所をどう補うか」のバランスが難しくなりそうです。そういうところも松根さんと話をしながら練習内容を考えているのですか。

「松根さんは基本的に『自信を持ってやっていいよ』と言ってくれて。例えばエリオット戦が決まったときは、エリオットはレスリングが強いからガチャガチャした展開になることが多いので、僕は松根さんに『組んでの離れ際を積極的に狙いたい』とか、そういうイメージの話をしていたんです。

そしたら、松根さんは『全然四つ組みでも通用すると思うから、達郎は自信を持ってやればいいよ』と言ってくれたんですよね」

――なるほど。松根さんの考えは対戦相手に軸を置くのではなく、自分のストロングポイントをどうぶつけて勝つか。そのための底上げをするようなイメージですか。

「そうですね。そういうイメージです。僕は僕で作戦を立てちゃうところもあるんですけど、松根さんはベーシックに今までやってきたことを変えない方がいいよという派なので。うまくバランスがとれてやっていますね」

――僕のイメージでは選手の方が自分に自信を持っていて、トレーナーは相手や試合によって戦術を考えるイメージだったので、平良選手と松根さんの場合はそれが逆なんですね。

「確かに逆かもしれないです。僕は結構相手のストロングポイントに気をつけて戦おうとするタイプなんですけど、松根さんは『それで達郎のいいところが消えるよりは、達郎のいいところを出そう』という考えで。スパーリングでも対策的な動きだけじゃなく、僕の長所や得意技を活かすように言ってくれるので、それがあるとスパーリングの内容も変わってくる。そうやって今は全部自信を持ってやっています」

――そして今大会ではジョシュア・ヴァンと対戦することになりました。平良選手と共にフライ級新世代を代表する選手ですが、いつか対戦するだろうという予感はあったのですか。

「はい、どこかでぶつかるかもなとは少し思っていました。まだ底が見えない雰囲気の選手ですし、どこまでいくかなと注目していたら、その役目が僕に回ってきたみたいな感じです」

――これまでのジョシュアの試合を見ても、自分のポテンシャルとストロングポイントをぶつけて勝つスタイルで、いい意味で怖いものなしだと思います。

「僕と比較して言えば、ジョシュアがストライカーで僕がグラップラーだと思うんですよ。シンプルに寝技は僕の方が上回ってると思います。ジョシュアはいわゆるファイターというか戦士みたいなイメージで、僕も似たような選手と戦ったことがあるので、自分としてはいいイメージができています」

――平良選手もジョシュア選手もフィニッシュして勝ちたいという気持ちが強いのでかみ合う試合になると思っています。それと同時に同じ新世代というところでの出世争い、ネクストジェネレーションの潰し合いだと思います。そこは意識していますか。

「意識していますね。ここで負けるとジョシュアがどんどん上にいくと思いますし、逆に僕は絶対に勝って、改めて上位ランカーの人にアタックしないといけない立場です。本当に落とせない試合になったなと気持ちが引き締まりました。エリオットが試合をできないと聞いて落ち込みましたし、どうなるんだろうと思った時にジョシュア・ヴァンの話が来て。

僕も追われる立場というか、そういう感じにもなりましたけど、新世代同士の潰し合いという意味ではワクワクする気持ちも大きいです。この相手を倒した時、やっぱりこれからのフライ級は平良だなと思わせるにはいい相手なので、僕自身すごい楽しみですね」

――ここから本格的にタイトル戦線に入っていくための試合になると思いますが、今日のタイトルマッチ=アレッシャンドリ・パントージャ×スティーブ・アーセグをご覧なりましたか。

「見ました。パントージャがやっぱり強かった、しっかり勝ったイメージなんですけど、チャンピオンも確固たる強さがありつつ、5Rやればオールアウトするような試合になるんだなと。僕は結構隙はあるなと感じましたね」

――ランキングで言えばアーセグは挑戦時にフライ級10位で、それでもチャンピオンを追い詰める展開があるということは、他の階級よりも1位~10位まで誰にでもチャンスがあるのがフライ級だと思います。それで勝ちきるパントージャもすごい選手ですが、付け入る過ぎがないわけではないですよね。

「それは間違いないと思います。今のフライ級は突出して強いデメトリウス・ジョンソンみたいな絶対的なチャンピオンはいないと思っているし、逆にそういう飛び抜けたファイターが必要だと思うので、そこに僕がハマればいいかなって思っています」

――その飛び抜けたファイターになるまず第一歩がこの試合だと思います。最後にファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「この試合は勝った方が自ずと上にいくと思いますし、大きい会場で自分自身楽しんで普通に圧倒して、ジョシュア・ヴァンを倒して勢いづいてまた上にアタックしていきたいなと思っています」

■放送予定
6月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC Fight Pass
午前4 時45分~U-NEXT

The post お蔵入り厳禁【UFC ESPN58】メイン出場、平良達郎がヴァン戦について話していたこと「僕がハマれば」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
o UFC UFC302

【UFC302】ストリックランドがコスタにスプリット判定勝ち マカチェフがポイエーに一本勝ち 3度目の王座防衛

21: 実況厳禁@名無しの格闘家 2024/06/02(日) 00:18:19.14 ID:qBJrxp4M0
302、4人しか選手知らねえわ


続きを読む
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFC302 イスラム・マカチェフ キック ダスティン・ポイエー

【UFC302】マカチェフがポイエーのTDディフェンスに苦しむも最終回にダースチョークで一本勝ち

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
Def.5R2分42秒 by ダースチョーク
[挑戦者]ダスティン・ポイエー(米国)

サウスポーに構える両者。ジャブの差し合いからマカチェフが左ストレートから右フック、ダブルレッグで組み付いてケージに押し込んでテイクダウンする。ハーフガードでトップキープするマカチェフは細かくパンチを入れながらキムラへ。ポイエーの動きに合わせてバックにつくとパンチを入れながらRNCを狙い、この態勢のままラウンド終了となった。

2R、ポイエーが左ローを蹴ると、マカチェフがそこにシングルレッグを合わせてテイクダウンを狙う。ここはポイエーが足を抜いてディフェンスし、試合はスタンドに戻る。打撃のプレッシャーをかけるポイエー。マカチェフはシングルレッグに入り、そこからクリンチしてアッパーを突き上げる。距離が離れるとマカチェフは左ストレートとヒジ、ポイエーはジャブを当てて、左につなげる。

マカチェフもジャブを返し、左ストレートから右フック、シングルレッグでポイエーをケージまで押し込む。ポイエーはそれを切ると、互いにクリンチした状態からアッパーを打ち合う。離れるとポイエーがジャブを細かく当てて左につなげる。マカチェフは首相撲も狙いつつ、前に出て左ストレート。マカチェフも左ストレートを返し、首相撲からポイエーにケージを背負わせてテイクダウンを奪う。

3R、ジャブのフェイントから前に出るマカチェフ。ポイエーもジャブを返すが、マカチェフは首相撲からヒザ蹴り、そして左アッパー。再び組んでヒザ蹴りを入れると、そこから両差しでポイエーをケージに押し込む。マカチェフはテイクダウンを仕掛け、バックにつく。両足をフックしたマカチェフはマウントに移行すると、ポイエーはケージを蹴って脱出を試みる。マカチェフは左腕に腕十字を狙うが、ポイエーは左腕を抜いて立つ。

試合がスタンドに戻るとポイエーがワンツー。マカチェフも右を当てる。ポイエーはジャブとワンツーで前に出ていく。マカチェフはワンツーを返し、ポイエーはジャブを打って左ストレート、左ミドル、左カーフキック。マカチェフは右を細かく打って左ストレート。ポイエーは左目を気にする素振りを見せる。ポイエーはジャブから詰めて左フック、右アッパー。マカチェフも右フックを返す。

4R、ジャブから出ていくポイエー。マカチェフはそこに左をかぶせ、右ボディから左ストレートにつなげる。ポイエーも右ボディを打ち返し、マカチェフのテイクダウンを切ってワンツー。マカチェフは組んでからのヒザ蹴り、テイクダウンを織り交ぜて離れると右フック、左ストレートを2連発。ダブルレッグで組んで、持ち上げてテイクダウンを仕掛け、前に崩して後ろに回り込む。ポイエーは足をフックさせず、腰を上げてマカチェフを前方に落とそうとする。

ポイエーもスイッチからマカチェフをケージに押し込みつつヒジ、マカチェフが首相撲にとらえるとボディを打ち込む。距離が離れると前に出るポイエーに、マカチェフが右アッパーと左ヒジ。ポイエーも右ヒジを返す。マカチェフはジャブとワンツー、ポイエーはワンツーから右アッパーにつなげる。マカチェフがダブルレッグでポイエーをケージに押し込み、ポイエーはニンジャチョークを狙った。

5R、マカチェフがジャブから細かくパンチをまとめる。ポイエーもパンチで打ち合って左のカーフキックを蹴る。マカチェフはシングルレッグでテイクダウンを狙うが、ポイエーは倒れない。マカチェフは細かいパンチからヒザ蹴りを狙い、ポイエーはそれを突き放す。パンチとヒザ蹴りで攻めるマカチェフ。

ポイエーもワンツーを返すが、マカチェフがシングルレッグに入って足を引くようにテイクダウンし、ギロチンを狙う。そこからマカチェフがグラウンドに持ち込むと、ポイエーは自分の肘を立てて寝かされないようにするが、ダースチョークに移行し、自分の両足でポイエーの足を刈るような形でポイエーからギブアップを奪った。

3度目の防衛に成功したマカチェフは「ダスティンは凄い良いファイトキャンプができていたんだと思う。しっかり準備をしてきて、テイクダウンを防がれたタフなファイトになった。彼はチャンピオンで、このスポーツのレジェンドだ。ありがとう、ダスティン。このチョークは得意技の一つ、どれだけ疲れていたもいつでも極めることができる。2つ目のベルトを賭けて戦いたい。それが僕の夢だ。防衛した、次は新しいベルトが欲しい」とコメント。

敗れたポイエーは「彼はチャンプだよ。6週間の準備で、テイクダウンディフェンスは良かった、スタンドに戻れた。でもローシングルからアンクルピックで足を持ち上げられて、お手上げだったよ。ベストファイト―と競い合い続けてきた。もう50回も戦ってきた。これが最後の試合になるとは断言できないけど、ここまでの僕の人生を支えてくれた人々に感謝している」と家族に感謝の言葉を述べたあと「素晴らしい日々だった」と締めた。


The post 【UFC302】マカチェフがポイエーのTDディフェンスに苦しむも最終回にダースチョークで一本勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFC302 キック ショーン・ストリックランド パウロ・コスタ ブログ

【UFC302】コスタを左に回らせ続け、スプリット勝利のストリックランド「つまんねぇ試合で悪かった!」

<ミドル級/5分5R>
ショーン・ストリックランド(米国)
Def.2-1:50-45.49-46.46-49
パウロ・コスタ(ブラジル)

ノンタイトル、コメインで5回戦となった一戦。コスタが頭を振って左に回る。大人気のストリックランドはカーフをチェックして、コスタを追う。コスタが左リードとフックを当て、左ボディストレートをサウスポーのストリックランドに放つ。コスタの右ミドル後、ストリックランドはオーソに構えを変える。左右の前蹴りを正面から見せ、プレッシャーをかけるストリックランドに対し、コスタは左に回り続ける。

ジャブを伸ばして回るコスタが、左ミドル。ストリックランドは前蹴りで前進を続け、時折り右を伸ばす。コスタの右の蹴りをキャッチして、右のパンチを打ち込んだストリックランドは尻もちをついたコスタを立たせる。再び前蹴りのプレスに入ったストリックランドが、最後にワンツーを振るった。

2R、コスタが右前蹴り、そしてカーフを続ける。ストリックランドは前蹴りでコスタをケージに追い込むが、コスタが離れて中央を取る。カーフを効かせたコスタがボディ、カーフと前に出る。そこにパンチ合わせたストリックランドだが、左足はカーフで削られてきたか。ストリックランドはワンツー、間合いを外したコスタを追って右を伸ばす。手が出なくなったコスタは近距離で組みいくが。ストリックランドが突き放す。

それでも右カーフを入れたコスタが、スピニングバックキックを繰り出す。ストリックランドは引き続き左右の前蹴りで詰め、右ストレートをクリーンヒット。腰が落ちたコスタはカーフに全てを賭けているのか。

3R、左リードフックのコスタが、ボディを狙う。ストリックランドはカーフをチェックし、前に出て左ジャブ。コスタは左ボディフックを入れ、カーフを蹴る。やや姿勢が乱れたストリックランドは、ジャブから右を伸ばすと左フックを繰り出す。殴られて笑みを見せたコスタが、ジャブを返す。左ミドルをキャッチされ、半身で足を抜いたコスタを追いかけるストリックランド。コスタはカーフをチェックされて、逆にダメージを負ったか。

前に出るとジャブ、右ストレート、スイッチして左右のコンビを織り交ぜるストリックランドは組まれても、即離れる。ストリックランドは拳で前に出るようになり、コスタはカーフを2度繰り出す。カーフをかわし、前蹴りのストリックランドが右フック。コスタは左ボディを入れる。淡々と制空権を争いの精神戦が続き、コスタが右ロングを伸ばす。慌てず前に出たストリックランドがワンツー、離れたコスタはジャブからカーフへ。ストリックランドが右ボディを入れて、時間に。

4R、左右の前蹴りから、左でハイやミドルを蹴ったストリックランド。コスタは当然、右カーフだ。自らのカーフで、痛みが顔に出るようになったコスタは左に回って、右を受けそうになる。ストリックランドは左ジャブを伸ばし、前に出て左右のフック。コスタも右ストレートを届かせるが、当たりは浅い。近い距離でカーフを入れたコスタが、サイドキックとリズムを変える。さらに左アッパーから、右カーフのコスタは明白に優勢な時間を創る。ストリックランドは前に出ても、パンチをかわされる場面が増えたラウンドとなり。最後の右オーバーハンドも空を切った。

最終回、タッチグローブからすぐにボディを入れたコスタに対し、ストリックランドもジャブを伸ばす。コスタは右カーフから右ストレート、ストリックランドの決壊を破ったように積極的にパンチを打ち抜く。ストリックランドが右ミドルを掴むが、ココからのパンチの伸びが初回より落ちている。ストリックランドはハンドスピードは落ちていないが、前に出る勢いが落ちている。

それでも左ジャブを伸ばし、前蹴りで前に出るストリックランドが再び圧を掛けるように。コスタも左ボディショットで前に出る。ストリックランドは組みに反応し、前蹴りを変わらず入れる。ブーイングの場内、コスタの左が入る。残り1分、ストリックランドが右を当て左ジャブを伸ばす。コスタは右ストレートを外し、左ジャブ。ここから組みにいくが、ストリックランドが反応する。コスタのスピニングバックキックは、間も外れ質量が落ちたように見る。残り20秒で左右のコンビを放ったストリックランドが、左の蹴りをキャッチして強烈な勢いで拳を振るう。左右のロングから右ハイを狙ったストリックランド。

ブロックしながら尻もちをついたコスタは、戦意が終了間際にエンプティになったようでただ下がってストリックランドの攻撃を凌ぎタイムアップを迎えた。

コスタが明確に取れたのは4Rだけ。2Rと3Rはジャッジのどう見るか──。49-46でストリックランドというのが妥当か。結果、ジャッジの1人は49-46でコスタ。怪訝な表情を浮かべたストリックランドだが50-45、そして49-46と2票を集めスプリット勝利に。そのストリックランド、「つまんねぇ試合で悪かった」とファンに侘びてからタイトル再挑戦をアピールした。


The post 【UFC302】コスタを左に回らせ続け、スプリット勝利のストリックランド「つまんねぇ試合で悪かった!」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA News o ONE RIZIN UFC UFC302 キック 斎藤

UFC302:セミファイナル・ショーン・ストリックランド vs. パウロ・コスタ

ミドル級5分5R。元王者ストリックランドは1位、コスタは7位。

ストリックランドは昨年9月にミドル級敵なしの状況だったイスラエル・アデサニヤの王座に初挑戦すると、1Rにパンチでダウンを奪うなど、打撃で圧倒して王座初戴冠。しかし今年1月の初防衛戦では、ドリカス・デュ・プレシに、メディアのジャッジも真っ二つに判断が分かれる接戦の末、スプリット判定負けで王座から陥落した。今回が再起戦。33歳。

コスタはここ4戦で1勝3敗。負けた相手はアデサニヤ、ヴェットーリ、ウィテカーで、勝った相手は元王者のロックホールドだが、それが3年ぶりの試合で、その試合の敗戦で引退している。ランキングも7位まで下がったが、今年2月のウィテカー戦も1Rにバックスピンキックを効かせる場面があり、大きく負けた印象はないため、勝てばタイトル戦線に戻ってこられるポジション。2018年以降5年間は年1の試合ペースで、昨年は試合をしておらず、今年はUFCデビューの2017年以来7年ぶりの年2試合目となる。33歳。

AIが選出した最もハンサムなMMAファイターのランキングで、コスタが2位、ストリックランドが4位に選出されている(1位はマクレガーとのこと。良くわからないランキングだが…)。

両者オーソだったが、コスタにカーフを蹴られるとサウスポーにスイッチしたストリックランド。いつも通り上体を起こした構えで詰めていくストリックランドだが、ジャブの間合いに入る前にカーフを蹴るコスタ。どんどん詰めるストリックランドだが、サウスポーだとジャブが出ない。オーソに戻すとカーフを蹴られる。コスタ下がりつつカーフ。ストリックランドはジャブの間合いまで入れず、前蹴りや関節蹴りで出る。左ミドルを入れたコスタ。残り1分。ストリックランドがコスタの蹴り足をキャッチしてパンチを入れる。コスタスリップダウンしたがすぐ立って離れる。ストリックランド、ジャブこそ少ないが前蹴りをいつも通り淡々と打ち込んでいく。ホーン。

コスタのローがどれだけ評価されるか。パンチと前蹴りのストリックランドと判断が分かれそうなラウンド。

2R。また前蹴りで出るストリックランド。下がりながらカーフを入れるコスタだが、ケージに詰まった。サークリングで脱出。コスタも左フックをヒット。またカーフ。蹴りをキャッチしようとしたストリックランド。またカーフ。左右の前蹴りで出るストリックランド。コスタはボディブロー。コスタちょっと手数が減っている。息をするように前蹴りを出すストリックランド。コスタタックルに。組ませず引き剥がすストリックランド。またカーフ。残り1分。下がり続けるコスタ。前に出ようとしたコスタにジャブがヒットし、バランスを崩したコスタ。ストリックランドさらに詰めて左右の前蹴り。ホーン。

2Rストリックランド。5Rマッチだが、カーフのダメージはどれだけ蓄積しているか。

3R。同じように前に出ながら前蹴りを出していくストリックランド。コスタ左ボディ。カーフ。ストリックランド一気に詰めて左右のパンチ連打をヒットさせる。またケージに詰まったコスタ。ストリックランドのジャブがヒット。コスタタックルを狙ったが切られる。またカーフを蹴るコスタだが、効いてる様子がない。ジャブのダブルから右オーバーハンドを放ったストリックランド。ワンツーを打ち込んだコスタだが、スウェーでかわすストリックランド。コスタのカーフにアッパーを返したストリックランド。ホーン。

3Rストリックランド。

4R。手が出ないコスタ。ストリックランドは同じペースで前に出ながら前蹴り・ジャブ。しかしこのラウンドは引かないコスタ。ジャブにジャブを合わせていく。カーフを蹴ったコスタだが、打ち終わりのステップがややおかしい。カットされ右足を痛めた?カーフの間合いになったが蹴らなくなったコスタ。パンチで出たが、ジャブを打ち込むストリックランド。コスタ打つ手がなくなってきたか。ジャブを打ち込まれる。コスタの左ボディにカウンターを入れるストリックランド。コスタまたカーフ。やや嫌がる素振りを見せたが、また詰めていくストリックランド。残りわずかで詰めてアッパーを入れたストリックランド。最後に大振りの左右のフックを放ったストリックランドだが空振り。ホーン。

4Rストリックランド。

5R。圧を強めるコスタだが、ストリックランドが変わらず詰めてジャブ。コスタ下がる。左右のフックからミドル。ブロックしたストリックランドがぐらつくが、すぐまた出ていく。コスタカーフ。しかしジャブと前蹴りを出し続けるストリックランド。下がり続けるコスタ。ワンツーを放ったがストリックランドは止まらない。コスタもジャブを返した。カーフ。しかし詰めるストリックランド。組みにいくが切られるコスタ。右を打ち込んだがストリックランドが左右のパンチを打ち込む。残りわずかで距離を詰めるストリックランド。左右の強打。右ハイ。ブロックしたがスリップ気味にダウンしたコスタ。すぐ立つが、なおも追っていくストリックランド。ジャンピング前蹴り。タイムアップ。

49-46コスタ、50-45ストリックランド、49-46ストリックランド。謎のスプリットがあったが、ストリックランド勝利。

第1試合にカーフを効かせたアンドレ・リマをただ1人敗者にしたデイブ・ティレリが、今度はただ1人コスタを支持。第1試合の他のジャッジの傾向を見て今度はカーフを評価しすぎたか?RIZINのグスタボ vs. 武田でただ1人グスタボにアグレッシブをつけなかったジャッジが、斎藤 vs. 平本でただ1人平本にアグレッシブをつけたような感じで。

ストリックランド vs. コスタスタッツ

ヒット数、有効打でも3~5Rはストリックランド。

カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFC302 ケビン・ホランド ミハウ・オレキシェイジュク

【UFC302】ダウンを喫したホランドが直後の腕十字で逆転の一本勝ち。ケージサイドのトランプと握手

<ミドル級/5分3R>
ケビン・ホランド(米国)
Def.1R1分34秒 by 腕十字
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

サウスポーのオレキシェイジュクがワンツー、右フック、左ボディで前に出る。ホランドはサークリングしながらジャブと左フックを返す。ホランドが右ミドルに左ストレートを合わせてダウンを奪う。パンチを落とすけど、ホランドがガードから腕十字を仕掛ける。

腕を抜こうとするオレキシェイジュクだったが、ホランドがそのままグラウンドに持ち込んで極めの形へ。オレキシェイジュクがなかなかタップせず、最後はホランドが自分の脇に腕を抱える形になったところでレフェリーが試合を止めた。

ダウンを喫した直後の腕十字による一本勝ちとなったホランド。ケージを飛び越えるとケージサイドにいたドナルド・トランプと握手をかわした。


The post 【UFC302】ダウンを喫したホランドが直後の腕十字で逆転の一本勝ち。ケージサイドのトランプと握手 first appeared on MMAPLANET.