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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN39 アルメン・ペトロシアン カイオ・ボハーリョ キック ドリキュス・デュプレシー

【UFC ESPN39】打撃を使って打撃戦を避け、TDゲームでボハーリョがペトロシアンに判定勝ち

<ミドル級/5分3R>
カイオ・ボハーリョ(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
アルメン・ペトロシアン(アルメニア)

サウスポーのボハーリョが、サイドキックのフェイクを見せる。そのサイドキックで関節狙い、左ハイからパンチを上したボハーリョがダブルレッグで一気にテイクダウンを奪う。ケージを背負ったペトロシアンだが、キムラロックで固定されバックを許す。両足をフック下ボハーリョが、スロエフストレッチを狙いつつボディトライアングルに移行する。

足を組み変えつつ、左腕で絞めを狙ったボハーリョが、アゴの上から絞めてクラッチの機会を伺う。ペトロシアンも防御に徹し、時間の経過を待つ状態に。残り2分を切り、腰をずらしたペトラシアンだが、ボハーリョがワンフックでバックを取り続け、再び四の字フックに。ボハーリョの左腕を左ワキの下で抱えて耐えるペトロシアンは、このまま逃げ切った。

2R、足を使うボハーリョに右ローを蹴ったペトロシアンは、右ハイから右ストレートを伸ばす。すぐに組みには行かないボハーリョだが、1分経過のタイミングでダブルレッグを決める。背中をマットにつけたペトロシアンはサイドで抑えられる。ボハーリョはマウントに移行し、腕を足の下に通したペトロシアンのリバーサルにギロチンを合わせる。

簡単に頭を抜いたペトロシアンはスタンドに戻り、レフェリーがブレイクを命じたボハーリョを立たせた。蹴りを交えた打撃の交換から、3度目のテイクダウンを決めたボハーリョはバックを取りここもワンフックから両足をフックしバックグラブを完成させる。

右腕でアゴの上から絞めていくが、クラッチは組めないボハーリョは、後方へのパンチに額を突き出し時間に。

最終回、ペトロシアンがワンツーで前に出る。さらに右を伸ばし、ローを蹴っていくペトロシアンに左ストレートを伸ばしたボハーリョが組みつく。ここは一気に倒せず、ケージに押し込んだ形となったボハーリョはヒザの蹴り合いから、ダブルに移行してすぐに胸を合わせるなど時間を使う。

ワキを潜り、バックに回ったボハーリョが自ら後方に寝転がるが、ペトロシアンをホールドしきれずただ引き込むこと形に。今一つ、寝技に切れのないボハーリョはスタンドでローを蹴るペトロシアンに続き、レフェリーにスタンドに戻される。即ダブルレッグでドライブ、ヒザをつきながらケージにペトロシアンを押し込んだボハーリョが、ここも時間を使う。最後の10秒を切って、ボハーリョのヒザが急所に入るなど締まらない試合は──ペトロシアンの跳び蹴りで終幕。

ボハーリョが判定勝ちを収めた。そして、ドリキュス・デュプレシーを次戦の相手に指名した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN39 キック サイド・ヌルマゴメドフ

【UFC ESPN39】回転系の打撃&軌道の変わる蹴り、そしてTDでサイド・ヌルマゴがアンドレージ破る

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)

鋭い左インサイドローを蹴ったヌルマゴメドフが、ヌルマゴメドフのスピニングバックキックのタイミングで組んでバックに。ケージに押し込み、正面に回ったアンドレージは流血が見られるか。左エルボーを打たれたヌルマゴメドフが、投げを打って離れることに成功する。

軌道の変わるハイを狙ったヌルマゴメドフが、カーフを蹴られても右ハイを見せる。さらに左の前蹴りを顔面に入れたヌルマゴメドフ──その蹴りの多くが、軌道が途中で変わるものを使っている。ここから後ろ回し蹴りを2度見せたヌルマゴメドフは、サイドキックからハイへの蹴りを見せる。アンドレージは左フックをヒットさせ、ヌルマゴメドの動き止まる。アンドレージはここで攻めい急がず、様子を見ながらステップイン&右オーバーハンド。両者がスピニングバックフィストを空振りし、そのタイミングでヌルマゴメドフが組んでテイクダウンへ。フリップから上をアンドレージが狙ったところで時間となった。

2R、ローに左を合わせたアンドレージ。ヌルマゴメドフはスピニングバックキックを腹に当てるが、浅い。前蹴りにも踏み込んで右を当てたアンドレージが、カーフを蹴る。構えを変えるヌルマゴメドフに対し、アンドレージはカーフを続ける。左ハイ、続いて右後ろ回し蹴りから左ミドルを入れたヌルマゴメドフだが、拳の攻撃は少ない。

踏み込みのフェイクを見せるアンドレージに対し、ヌルマゴメドフがハイキック。続いてヌルマゴメドフは跳びヒザをキャッチして、パンチを2発入れた。シングルに出て殴り、ダブルに移行したヌルマゴメドフだが、アンドレージは倒されないで離れる。前進に左ミドルを被弾したアンドレージだったが、直後にスピニングバックフィストでダウンを奪う。アンドレージがヌルマゴメドフの下からの仕掛けに離れ、2Rが終わった。

最終回、ヌルマゴメドフのスピニングバックフィストに組みついたアンドレージが、バックを取って豪快にスラムする。そのまま立ち上がったヌルマゴメドフだが、背中を譲った状態が続く。クラッチを剥がしたヌルマゴメドフが、正対して離れると右カーフから左を入れる。スピニングバックフィストをブロックしたアンドレージがスピニングバックキックへ。これが急所に入り試合が中断される。

再開後、ヌルマゴメドフがシングルレッグでテイクダウン、頭をつきながらトップを取り切る。アンドレージの潜りを切りつつ殴り、立ち上がられてボディを被弾したヌルマゴメドフが、回転系の技でまたも組まれて下になる。腕を抜いて立ちで待つアンドレージは蹴り上げにも、手首掴んでローを蹴る。飛び込んでのパンチは届かないアンドレージだが、時間は経過している。

残り55秒、レフェリーがブレイクを命じる。アンドレージはスピニングバックキックに組むのではなく右を当て、さらにワンツーを決める。ヌルマゴメドフのテイクダウン狙いを切ったアンドレージは、ハイキックを受けそうになりながらパンチで前へ。最後のスピニングバックフィストは空を切ったアンドレージは、バランスを崩すが攻撃されることなくタイムアップを迎えた。

顔の傷は明らかに多いアンドレージだが、2Rにはダウンを奪い、最終回のヌルマゴメドフを下にさせていたが──ジャッジはどのように判断するか。結果、ヌルマゴメドフが3-0の判定勝ちを手にした。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN39 エイマン・ザハビ リッキー・トゥルシオス

【UFC ESPN39】TUF29ウィナーの力を再確認。非UFCレベルの試合はザハビに凱歌

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
リッキー・トゥルシオス(米国)

声を出して踏み込みを2度見せた──TUF29ウィナーのトゥルシオスが、何やら声を挙げながら蹴りを見せる。サウスポーから右構え、再びサウスポーに戻すなど小刻みに構えを変えるトゥルシオス。奇声を挙げ、蹴りを繰り出すが、ザハビは距離を取って待つ。オーバーハンドで距離を詰めるザハビは、直ぐに下がって左ミドル、左ローを繰り出す。

声を出しておかしな動きを見せていたトゥルシオスがダブルレッグへ、切ったザハビは離れ際にフックを入れる。ザハビのステップインにワンツーを入れたトゥルシオスは、カモンと声を出して音を立てて踏み込む。トゥルシオスの近距離でのテイクダウン狙いを切ったザハビだが、基本は待ちを続ける。トゥルシオスのおかしな声が目立つ試合は、両者が腰を引いたような構えの打撃のお見合いで初回が終わった。

2R、左ハイから左を振るい、すぐに距離を取り直したトゥルシオス。ザハビが距離を詰めて左ミドルを蹴る。カーフも蹴ったザハビは前に出て右ミドルを蹴る。左ハーフも決めたザハビが精度でトゥルシオスを上回る。

後ろ回し蹴り、左ハイ。遠い距離からの蹴りを続けるトゥルシオスが、右フックへ。ザハビがローを蹴り、左を返す。左ボディから左ハイを繰り出したザハビが、左ロングフックを届かせる。そして左カーフを蹴り、トゥルシオスの前進には左を蹴りを上下に打ち分ける。粗いが、積極的になったトゥルシオス──だが、攻撃は当たらない。ガードで顔を守り、肩も上がり背中が曲がった姿勢では、勢いのある打撃は出せないかと思われるトゥルシオス。ダブルレッグを切られ、ジャブから右ハイを狙う。近い距離での連打戦が狙いなのか、それでも左フックを受けそうになったトゥルシオスだった。

最終回、気が付けば声を挙げなくなっているトゥルシオスがワンツーで前に出る。ザハビは右ハーフ、そして左ローから右オーバーハンドを伸ばす。ジャブを当てたザハビに対し、トゥルシオスが前に出るがローを蹴られ、組みも中途半端だ。TUF29当時から、そのレベルの低さが指摘されていたが、11カ月のインターバルを置いても──やはりトゥルシオスはUFCレベルとは思えない動きを続け、ザハビもその相手に積極に攻めることはなく、確実にローやカーフで削る戦いを実行していく。

試合は最後の1分を切り、さらに30秒になるが、特に覚悟を決めた攻撃はない。ザハビはジャブをカウンターで当てトゥルシオスの後ろ回し蹴りは空振りに終わり──タイムアップに。

勝ったザハビもオクタゴンでは、ヒエラルキーの一番下にある選手だと思われるが、トゥルシオスに関しては、彼より強い日本人バンタム級ファイターは相当数いると指摘したくなる内容だった。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN39 キック ジェイミー・マラーキー マイケル・ジョンソン

【UFC ESPN39】殴られても前へ。パンチをかわし切れなくても手を出す。マラーキーがジョンソンに競り勝つ

<ライト級/5分3R>
ジェイミー・マラーキー(豪州)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
マイケル・ジョンソン(米国)

サウスポーのジョンソンに対し、左手を開いて叩くマラーキーが右ボディを打つ。ワンツーで前に出たジョンソンは、前足をローで蹴られる。マラーキーはボディをもう一発見せるが、顔への攻撃はジョンソンがショートのワンツーを打ち返す。マラーキーもワンツーで前に出て左ロー、そしてジャブを当てる。マラーキーが左回りからジャブを伸ばし、左ロー。ジョンソンがそこにカウンターを合わせようとする。

左を振るって前に出たマラーキーにジョンソンは右から左を打ち込み、ダウンを奪う。がぶって、パンチを一発入れて立ち上がったジョンソンは、攻め急がずマラーキーの動きを見る。ここでリカバリーできたか、マラーキーは右ハイキックからワンツーの左を当てる。崩れたジョンソンはシングルに出るが、殴られる。立ち上がってからも激しい左の応酬でジョンソンは腰が落ちた。

2R、左ジャブで踏み込んで右を伸ばすマラーキー。ジョンソンもステップインにショートのコンビを放っていく。右オーバーハンドを当てたマラーキーは、ボディを被弾して若干ガードが下がったか。ここからマラーキーは右ハイで前に出ると、ジョンソンは腹を殴る。ボディから右前蹴りを腹に入れたマラーキーが、圧を掛け近い距離で右ハイ。パンチに追儺でローを入れると、一瞬のクリンチでヒザ蹴りを当てパンチの追撃へ。

下がったジョンソンに跳びヒザ、組んでエルボーと攻撃をまとめたマラーキーは、一旦オクタゴン中央に戻ると息を整え、右ボディ。ジョンソンは空振りが増えるが、左ストレートを当てる。構わず右を伸ばしたマラーキーに対し、間合いを取り直したジョンソンが左をヒット。左ボディから右を当てたジョンソンは、ダブルレッグへ。マラーキーはスプロールして、ヒザをボディに2発入れる。ジョンソンが離れるとガードの上から右ハイを入れたマラーキーが、パンチでラッシュをかける。ジョンソンがエルボーを打ち返し、マラーキーの猛攻から逃れ時間に。

最終回、まず左を入れたジョンソンだが、ウェービングからマラーキーがジャブを当てる。ワンツーを体を折ってかわしたマラーキーが、右ボディを続ける。上も殴れる状態で、腹を攻撃するマラーキーは、ジョンソンの左を受け手も上体を動かしてその場にステイすると、ウェービングからワンツー、右ハイ、そして左ローを決める。

マラーキーは右ミドルを決めて、左ローから再び右ミドルを蹴り込む。さらにマラーキーは右を当て、テイクダウン狙いと決まらなくてもここに来て引き出しの多さを見せる。組んで時間を使うマラーキーが首相撲からヒザを入れて離れると、残り試合タイムは1分を切っている。右ハイを見せたマラーキー、ジョンソンも右を返す。殴られても、姿勢が乱れることがないマラーキーが、右ジャブ2発を被弾し、左を打たれる。

足を揃い、止めてパンチ合戦を最後に見せたマラーキーがスプリットに割れた勝負をモノにした。

「君はクソ・ビーストだよ」とジョンソンに話しかけていた勝者は、「ジョンソンを讃えて欲しい。この試合は大きなテストで、勝てて大きな一歩になる。初回にダウンをした時は、とにかくサバイブを考えた。レスリングに行かなかった? 楽しみ過ぎじゃったよ」と話した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN39 キック サイドユカップ・カクラモノフ ロニー・ローレンス

【UFC ESPN39】立ち組み融合体カクラモフが自然体スイッチヒッターのローレンスを完全に組み伏せ圧勝

<バンタム級/5分3R>
サイドユカップ・カクラモノフ(ウズベキスタン)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27
ロニー・ローレンス(米国)

まず左ジャブを伸ばしたローレンスだが、カクラモノフが右を当てる。ローを見せたローレンスはカクラモノフのミドルの蹴り終わりパンチを入れて組むと胸を合わせた状態で、ベリートゥベリーのように崩す。正対してきたカクラモノフをかぶったローレンスだが、ボディロックからワキを潜ったカクラモノフがバックに回ってテイクダウン。スクランブルのローレンスを後方から殴っていく。

胸を合わせたローレンスに対しカクラモノフは左腕を差して、股をすくって投げる。すぐに立ち上がったローレンスだが、払い腰で投げ切るとハーフで抑える。足を戻したローレンスだが、鼻血を流している。バタフライフックで浮かしに掛かるローレンスを潰して殴るカクラモノフがエルボーも打ち下ろす。

ニーシールドから蹴り上げて立ち上がったローレンスをすぐにおいかけ、左腕を差しててテイクダウンを簡単に決めたカクラモノフがパスへ。シングルで立ち上がったローレンスだが、相四つで崩され立ち上がったところでヒザを打ち合う。カクラモノフは小外掛けでテイクダウンを奪うと、サイドで抑えてローレンスを決定的に削っていく。エルボーを受けたローレンスも潜っていくが、パンチを受けて背中をつかされる。ポイント以上の差が見られた初回となった。

2R、鼻血だけでなく右目の下を大きく腫らしたローレンスは構えを変えてサイドキック狙いのような動きで左を伸ばす。カクラモノフが後ろ回し蹴り、ローレンスは左ハイから飛びヒザを狙う。右アッパーを入れたローレンスが、左アッパーを決める。カクラモノフはローをキャッチして組みつくと、バックに回って強烈な勢いの右のパンチを連打する。

ボディロロックから左腕を差して、これだけテイクダウンを決めるカクラモノフは腰を上げてパンチを下ろし、足を抜いていく。ハーフで厳しい状態のローレンスは肩パンチから枕で圧を掛けられ、パス狙い&パウンドの継続的に打たれる。カクラモノフはブリッジからクローズドに戻されても、殴って右足を抜き完全に試合をドミネイト。

スペースができると鋭いパンチを打ち、スクランブルではバックから殴る。胸を合わせて上体で首投げを防いだローレンスがボディロックテイクダウンを決めるも、すぐにスイープ狙いからカクラモノフがスクランブルに持ち込みケージに押し込む。スピニングバックフィストをかわされたカクラモノフが、右ハイを狙いラウンドを締めた。

最終回、スピニングバックキックをボディに入れたローレンスが、カクラモノフの前進に左を合わせる。ダブルレッグに取られそうになったローレンスが、速攻のオモプラッタへ。立ち上がって腕を抜いたカクラモノフが、殴ってトップを取りきる。足を抜いたカクラモノフは枕でいっかりと抑え、ローレンスは足を戻してケージまで移動するが、スクランブルでバックを許す。そのまま足を払ったスナップバックで倒され再び立ち上がり際にバックを取られたローレンスは、またも足を払われて崩されると亀の状態に。

殴られながら立ち上がったローレンスだが、カクラモノフのボディロックでのバックコントロールが続く。と、ここでカクラモノフが見事な足払いといなしで、ローレンスの背中をマットにつかせる。サイドで抑えたカクラモノフ足を絡まれても潜りにも、余裕で潰してトップをキープ。

ローレンスはもう立ち上がる気力もなくなったが、カクラモノフがサンボ、柔道、レスリングを融合させた組み技とボディコントロール、力強いパウンドでローレンスを圧倒し、フルマークの判定勝ちを収めた。


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MMA MMAPLANET o TJ・ディラショー UFC UFC ESPN39 アントニーナ・シェフチェンコ カイオ・ボハーリョ キック サイドユカップ・カクラモノフ サイド・ヌルマゴメドフ シンシア・カルヴィーロ ジェイミー・マラーキー ジャレッド・ヴァンデラ デヴィッド・オナマ ハファエル・ドスアンジョス ボクシング マイケル・ジョンソン マナ・マルチネス ラファエル・フィジエフ リッキー・トゥルシオス ロニー・ローレンス 岩﨑達也

【UFC ESPN39】カクラモノフと対戦、ロニー・ローレンス「僕はコンプリート・オーバーオールタイプ」

【写真】粗さが残る打撃から組みというカクラモノフに対し、ローレンスはどちらの構えで、どのような攻撃を見せるか(C)Zuffa/UFC

9日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN39「dos Anjos vs Fiziev」でサイドユカップ・カクラモノフと対戦するロニー・ローレンス。

超自然体のスイッチヒッターは、打撃とテイクダウンも融合している。強豪揃いのUFCバンタム級戦線で、特異な空気を持つローレンスに話を訊いた。


――サイドユカップ・カクラモノフが控えているロニーです(※取材は7月6日に行われた)。今の調子はいかがでしょうか。

「グレートだよ。ちょっとお腹はすいているけど、しっかりと金曜日の計量に向けて調整しているところだよ」

──日本のコアファンが要注目のロニーのスタイルなのですが、日本の空手マスターの岩﨑達也さんがMMAは非常に多くのスイッチヒッターが見られるものの多くはただ構えを変えているだけだと。そのなかでTJ・ディラショーのピーク時は相手を見て、考えて変えていた。ただし、それは体力を駆使してのモノだった。対してロニーのスイッチは非常に自然だと言っていました。

「そう言って貰えると、とても嬉しいよ。構えを変える時、考えて動いているわけじゃない。でも理由は存在しているんだ。そこがなくて、構えを変えることはない。ずっと同じスタンスでも戦えるだろうけど、目で見て体が反応しているんだよ。

練習で培ったものなのか、ファイトIQの類なのか分からないけど、最初は慎重にオーバーハンドとかの大きな一発を貰わないように戦い、少しずつ仕掛けて距離や間合いを掴んでいく。

実はUFCで戦う以前は、もっとボクシングに偏っていた。今では自分が感じるままにカラテ・スタンスから、バシッと一撃を放り込むことが増えた。その距離とタイミングが掴めてきたんだよね」

──しかし、その打撃で前回の試合では2Rまでマナ・マルチネスを圧倒していたのに3Rにスピニングバックフィストを受けてダウン。一転KO負けのピンチからなんとか抜け出しての判定勝ちでした。

「全く見えていなかった。実はあのファイトウィークは体調が悪くて、胃に問題を抱えていたんだ。自分の出来ることは懸命にやったつもりなんだけど、3Rは感知能力も落ちていた。ただ思い切り振っただけのスピニングバックフィストが、見えなかった。

ああいうラッキーなパンチを当てた選手の多くが、そのままフィニッシュに持ち込むことがデキるなかで、レスリングを使って何とかエスケープすることできた。そこは今後のためにも良かったかな。

ラウンド中ずっと、気を抜いたわけじゃない。ただし、一瞬抜けた。集中力が欠けてしまった時にあの一発を貰った。試合だから、過去にもそういうコトはあったけど、まさにその一瞬が彼の攻撃のタイミングと合致してしまったんだ。それも、今からするとちょっとボクシングに寄り過ぎた戦いをしてしまっていたからだと思う。

でもホント、簡単に勝負はひっくり返ってしまうことを学んだよ。集中力を切らさないことの大切さを、ね。そうだね、ホントにスピニングバックフィストは最悪だよ(苦笑)。スピニングバックフィストは、ホームランのような攻撃だ。僕はホームラン狙いのような戦いはしないけど、ホームランは打たれないように集中しないといけないね」

──それがカクラモノフ戦でも生きそうですか。

「そうだね。だからこそ、大きく僕のファイトスタイルは変わることはない。ばかりか、やるべきことは全く変わりない。その同じことをやるうえで、より精度が上がり、良くなっている。結果、大きく変わった試合になるだろうね。

僕の対戦相手はまずパワーがある。柔道が得意で、レスリングも少し使う良い選手だ。ただ、この階級のどの相手と戦っても僕は対処できる。彼の仕掛けにも対応できる。打撃戦のなかでチェンジレベル、ヒザ、ヒジを織り交ぜて、首相撲もそうだしレスリングも使うよ。

どの局面でも使える技はないかもしれないけど、局面にあった攻撃を僕は仕掛けることがデキるからね」

──と同時にUFCバンタム級は非常に層が厚く、ランク外にも強豪揃いです。そんな階級で上位に進出するために、どのようなインパクトを残したいと思っていますか。

「前回の試合の2Rまでのように試合をドミネイトしたい。でも、それ以上に臨むことは勝利を手にするということだけだよ。それ以上に必要なモノはない。そりゃあ、僕だってハイライトリールKO勝ちをしてみたい。でもテイクダウンできれば、ハーフガードで抑えて時間をかけて削っていく。僕はコンプリート・オーバーオールタイプ・ファイターだからね。

僕はレスリングがデキる。捕まえることがデキる。エルボー、ヒジ、パンチ、蹴りを当てることがデキる。スピニングバックキックだって、お手のモノさ。状況に応じて、いかようにも戦うことがデキる。ファンが大喜びする試合じゃないかもしれないけど、今の僕にとって、重要なことは勝利を手にすることだから。それはフィニッシュかもしれないし、判定かもしれない。とにかくベストを尽くして戦い、最後に勝利を手にすること。それが一番大切なことなんだ」

■視聴方法(予定)
7月10日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN39計量結果

<ライト級/5分5R>
ハファエル・ドスアンジョス: 156ポンド(70.76キロ)
ラファエル・フィジエフ: 155ポンド(70.31キロ)

<ミドル級/5分3R>
カイオ・ボハーリョ: 185.5ポンド(84.14キロ)
アルメン・ペトロシャン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ドゥグラス・アンドレージ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジャレッド・ヴァンデラ: 263.5ポンド(119.52キロ)
チェイス・シャーマン: 253ポンド(114.75キロ)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン: 155.5ポンド(70.53キロ)
ジェイミー・マラーキー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子フライ級/5分3R>
シンシア・カルヴィーロ: 126ポンド(57.15キロ)
ニナ・ヌネス: 125.5ポンド(56.92キロ)

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ: 135.5ポンド(61.46キロ)
リッキー・トゥルシオス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<女子フライ級/5分3R>
アントニーナ・シェフチェンコ: 126ポンド(57.15キロ)
コートニー・ケイシー: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
コディ・ブランデージ: 185.5ポンド(84.14キロ)
トレシャン・ゴア: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
デヴィッド・オナマ: 145.5ポンド(66.0キロ)
ギャレット・アームフィールド: 145ポンド(65.77キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ: 205ポンド(92.99キロ)
カール・ロバーソン: 202.5ポンド(91.85キロ)

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス: 136ポンド(61.69キロ)
サイドユカップ・カクラモノフ: 135.5ポンド(61.46キロ)

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN39   アントニーナ・シェフチェンコ カイオ・ボハーリョ カマル・ウスマン キック コルビー・コヴィントン サイドユカップ・カクラモノフ サイド・ヌルマゴメドフ シンシア・カルヴィーロ ジェイミー・マラーキー ジャレッド・ヴァンデラ デヴィッド・オナマ ニール・マグニー ハファエル・ドスアンジョス マイケル・ジョンソン ラファエル・フィジエフ リッキー・トゥルシオス レオン・エドワーズ ロニー・ローレンス ロビー・ローラー

【UFC ESPN39】計量終了 頑強な軸と重心移動の妙=フィジエフに対し、ドスアンジョスはどう戦う?!

【写真】有利なのはフィジエフ。ドスアンジョスは加齢のよる僅かな反応の変化にも対応する必要がある(C)Zuffa/UFC

9日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN39「dos Anjos vs Fiziev」の計量が8日(金・同)に行われた。

メインはハファエル・ドスアンジョス✖ハファエル・フィジエフのライト級戦だ。元ライト級世界王者のドスアンジョスはウェルター級で厳しい時間を過ごした後、2020年11月にライト級に再転向するとポール・フェルダーとの接戦を制し、今年の3月には今回対戦するフィジエフの代役ヘナート・モイカノをキャッチウェイト──で下している。


上に記したウェルター級の厳しい時間ですら、彼が敗れた相手は次期タイトルコンテンダーのレオン・エドワーズ、現王者のカマル・ウスマン、そしてコルビー・コヴィントンというトップファイターばかりだ。

それでも元Strikeforce王者のタレック・サフィジーヌやニール・マグニー、ロビー・ローラーには勝利しており、比較的楽な減量と引き換えに、越えられないフィジカルの差に跳ね返されたといっても良い170ポンドでの終盤だった。

とはいえ37歳になったドスアンジョスが、ライト級戦線で再びトプを目指せるかといえば、決して簡単ではない。まず、今回のフィジエフ戦で、その辺りも見極められることになるだろう。

フィジエフの強味はとにかくバランスが良いこと。それも単に体感が強いという言葉には当てはまらず、ムエタイ的に相手の蹴りをスウェイで見切ることができる反応の良さがあるからこそ、乱打戦のなかでもテイクダウンを防御できる。

また重心が移動した際も、そのまま体が流れずに振り子の反動のように、反発力を加えた次の一手に繋げることも可能だ。打ち合い上等の選手を相手にしても、殴り合っているなかで一歩下がって誘い込み、カウンターを決めるのも、フィジエフの重心が決まっている表れだろう。

よって組み勝ってケージ際の首相撲&ヒザでダメージを与えたと思えば、スピニングバックキックで相手を動かせ、そこをキャッチアップして追撃を放つなど──重心移動、過重の変化に対抗できるからこそ、粗く見えても実際は隙になっていない。

遠い距離での攻撃、中間距離での攻撃、さらに近いレンジでヒジの使い方など、どこでも戦えるのもフィジエフだ。そんなフィジエフを切り崩すには、圧倒的な組み力と極め力が必要になる。そして、その力はドスアンジョスにはない。

ただし、打撃を散らして自分の形で組む力、首相撲とレスリングの融合こそかつてのドスアンジョスの真骨頂だった。寝技になっても、紫帯とはいえチジューカ・テニスクルービ時代のムンジアルを制しただけあってコントロールと極め、流れの中のフィニッシュ力は相当なモノだ。

ただし、ウェルター級ではそこに付き合わない選手、そしてより強固なレスラーに彼の武器は殺されてきた。この階級でもフィジカルはトップ級のフィジエフと相対した時、5Rの戦いの中で、体力と精神的にも相当な覚悟が必要な打撃から組みの展開を挑み続けることができるのか。

それが今回の試合だけでなく、ドスアンジョスがライト級で復活できるのかの鍵となる。

■視聴方法(予定)
7月10日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN39計量結果

<ライト級/5分5R>
ハファエル・ドスアンジョス: 156ポンド(70.76キロ)
ラファエル・フィジエフ: 155ポンド(70.31キロ)

<ミドル級/5分3R>
カイオ・ボハーリョ: 185.5ポンド(84.14キロ)
アルメン・ペトロシャン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ドゥグラス・アンドレージ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジャレッド・ヴァンデラ: 263.5ポンド(119.52キロ)
チェイス・シャーマン: 253ポンド(114.75キロ)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン: 155.5ポンド(70.53キロ)
ジェイミー・マラーキー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子フライ級/5分3R>
シンシア・カルヴィーロ(米国)
ニナ・ヌネス(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ: 135.5ポンド(61.46キロ)
リッキー・トゥルシオス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<女子フライ級/5分3R>
アントニーナ・シェフチェンコ: 126ポンド(57.15キロ)
コートニー・ケイシー: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
コディ・ブランデージ: 185.5ポンド(84.14キロ)
トレシャン・ゴア: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
デヴィッド・オナマ: 145.5ポンド(66.0キロ)
ギャレット・アームフィールド: 145ポンド(65.77キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ: 205ポンド(92.99キロ)
カール・ロバーソン: 202.5ポンド(91.85キロ)

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス: 136ポンド(61.69キロ)
サイドユカップ・カクラモノフ: 135.5ポンド(61.46キロ)

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【UFC ESPN39】第1試合でローレンス戦、サンボ&柔道&カレッジWのカクラモノフ「レベルの違いを見せる」

【写真】強気一点張り。こうでないとUFCでは戦えない(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN39「dos Anjos vs Fiziev」のオープニングファイトで、サイドユカップ・カクラモノフが通の間で非常に高評価を得ているロニー・ローレンスと対戦する。

このカードが第1試合というのが、世界最高峰の凄まじさ。ともすればローカルシーンのタイトル戦線を経て、コンテンダーシリーズというハードルを飛び越えるのが標準といえるUFCでは、彼もその他大勢でしかない。そんな状態が抜け出すべく、1つ1つが勝負のランク外プレリミ勢のカクラモノフに注目──ウズベキスタンと米国でMMAのベースを身に着けた彼の格闘家人生を振り返ってもらった。


――土曜日に11カ月振りの実戦となるロニー・ローレンスとの試合が控えています。今の気持ちを教えてください。

「体重も順調に落ちているし、最高の状態にあるよ。11カ月振りの試合ということに関しては、何も問題じゃない。僕はファイトキャンプの時だけ練習するようなタイプじゃなくて、常にトレーニングをしてきたからね」

─ところでサイドユカップはウズベキスタン国籍という紹介されますが、現在は米国在住ですね。育ったのはどちらの国なのでしょうか。

「僕はウズベキスタンで生まれた。2010年、14歳の時に家族とより良い教育を受けて、より良い生活を送るために米国に移り住んだんだ」

──ウズベキスタン時代から何かコンバットスポーツの練習はしていたのでしょうか。

「3、4歳の頃からサンボをずってやっていたよ。スポーツサンボもコンバットサンボも練習して、時にはグローブもはめずにコンバットサンボのスパーリングをした。メチャなこともやっていたけど、ウズベキスタンの男はストリートファイトをして成長するようなモノだからね」

──キルギスに行った時も、喧嘩は文化だと聞きました。

「そう、そんなもんだったよ(笑)。でも、今は違う。今の子たちは随分とソフトになってしまった。腕っぷしが大切だなんて、僕らが最後の世代だろう。僕の友人にはサンボ世界大会のメダリストやアジア大会で優勝している連中がいたけど、サンボじゃ食べていくことができないから今では競技から離れてしまっているよ。

僕自身、サンボのチャンピオだった叔父から『サンボはオリンピック競技でない。だから五輪スポーツの柔道をやれ』って言われて、柔道の練習もするようになった。ウズベキスタンでは柔道のユースだけどナショナルチームに選ばれたよ。僕らの世代は、皆が強くなるために練習に明け暮れるような日々を送っていたんだ」

──MMAを始めたのは、米国に移り住んでからだったのですね。

「米国で柔道やサンボを続けることは困難だった。ブルックリンに住んでいた当時は近くに柔道を教えてくれるところがあったから、通うようになったけど……ジョークみたいだったよ。『ゆっくり、優しく投げるように』とか指導されてさ(苦笑)。だいたい、そこのコーチは柔道の経験があったのかっていうレベルだった。あんな太った、何もない奴に柔道を習う必要もなかったよ。

それから3、4カ月間ほど練習場所を探しつつ走ったり、自分でできる練習を屋外でやっていたんだ。そうしたヴィクトル・タターキンに出会えた。彼はNHB時代にMMAを戦っているロシア人なんだ」

──タターキンといえば1995年11月にエクストリーム・ファイティングの旗揚げ戦で、マーカス・コナン・シウヴェイラと戦ったタターキンですか?!

「その通りだよ。タターキンを通じて、NYのジョージア人コミュニティと知り合った。彼らはしっかりとした柔道の練習をしていて、僕も合流して一緒に試合に出たりもしたよ。そしてハイスクールに進学すると、レスリングプログラムがあった。レスリングを始めて、ボディロックになり内股で投げると、『そんな投げ、食らったことなかった』って言われたよ(笑)。

レスリングは楽しかったよ。それに推薦でカレッジに進学できるから、入学金や授業料は免除されると聞いて懸命に練習に精をだした。ニューヨーク州で2位になり、ジュニアカレッジだけど進学することができたんだ。

でも、カレッジはどうにも水に合わなくて……退学して働くようになった。そこの頃、毎週土曜日の夜にUFCを視ていたんだ。高校の時からファイターになりたいと思っていたこともあって、2017年の終わり……2018年の始めかなシカゴのチーム・トップノッチでMMAを始めた。

シカゴに両親が住んでいて、一緒に暮らしながら働いて練習をしていたんだ。でも、3年ほど経ってもっと上のレベルで練習したくなり、米国中を回ったよ。ニューメキシコではジャクソン・ウィンクMMA。カリフォルニアではチーム・オーヤマで練習した。

ただ試合が長い間なくて、カリフォルニアは物価が高くて暮らしていけないからワシントン州スポーケンにあるウォリアーズ・キャンプに移ったんだ。今ではテレンス・マッキニーと練習しているよ。でもコーチ・オーヤマのことは今も凄く尊敬している。今は一緒に練習はできないけど、しょっちゅう電話で話をしているよ。コーチ・オーヤマは作戦を授けてくれるんだ」

──良い話です。ところでレスリングと違って米国には柔道やサンボの経験者は少ないので、MMAの試合でアドバンテージになることは?

「もちろんだよ。柔道の技を取り入れてMMAを戦っている」

──では土曜日に戦うロニー・ローレンスの印象を教えてください。

「僕は米国に来てから常にハイレベルの競技会で戦ってきた。ハイススクールでもそうだし、カレッジではネイション・チャンピオンシップでナンバー2シードだった。みな、ローレンスはレスリングが巧いというけど、僕とは戦ってきたレベルが違う。まぁレベルが違うということを土曜日に証明するよ」

──ローレンスのスイッチを織り交ぜた、自然体の打撃は素晴らしいと思いますが……。

「彼がスイッチを多用し、それが功を奏しているのは多くのファイターが、戦いを分かっていないからだよ。スイッチされると、混乱する程度の連中ばかりだ。ローレンスはそうやって対戦相手を混乱させようとしているけど、それが通じるのもこれまでの対戦相手のレベルがその程度だったからさ。

もっと高いレベルで試合をして、彼が勝つようなことがあったら僕も彼が優秀な選手だと認めるよ。まぁ、口で言ってもしょうがない。土曜日にはオクタゴンのなかで、ちゃんと違いが分かるように戦う。今、ここでヤツをことをなんだかんだと気にかけてもしょうがない。とにかくレベルの違いを見せる。

土曜日の試合を見て、なけなしの金をはたいて航空券を買い、米国で成功を収めようとしているウズベキスタンの若い選手達を勇気づけたい。やれば、できるんだと彼らに見せたいんだ」

──今やサイドユカップの母国であるウズベキスタンやカザフスタン、キルギスのある中央アジアはMMAのニューパワーハウスとして注目されています。

「カザフスタンもキルギスも、そしてウズベキスタンも元々人材の宝庫だった。でも、国際的なステージで戦う機会がなかっただけなんだ。ビザの取得だけでも簡単ではなかったしね。国内でMMAが凄く盛んになってきて、ようやく中央アジアのファイターがUFCで戦える状況になってきたんだ。まだまだ、これからだよ」

──今日は色々と興味深い話をありがとうございました。では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「チーム・オーヤマではユーマ(堀内佑馬)とも随分と練習したよ。本当に良いヤツで、練習熱心だ。ちょっとアンラッキーで負けたりしているけど、ユーマは絶対に結果を残すよ。日本のファンのサポートに感謝している。いつか日本で戦い、大好きな日本食をたくさん食べたいと思っている(笑)」

■視聴方法(予定)
7月10日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS

■ UFC ESPN39対戦カード

<ライト級/5分5R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
ラファエル・フィジエフ(キルギス)

<ミドル級/5分3R>
カイオ・ボハーリョ(ブラジル)
アルメン・ペトロシャン(アルメニア)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジャレッド・ヴァンデラ(米国)
チェイス・シャーマン(米国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
ジェイミー・マラーキー(豪州)

<女子フライ級/5分3R>
シンシア・カルヴィーロ(米国)
ニナ・ヌネス(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
リッキー・トゥルシオス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
アントニーナ・シェフチェンコ(キルギス)
コートニー・ケイシー(米国)

<ミドル級/5分3R>
コディ・ブランデージ(米国)
トレシャン・ゴア(米国)

<フェザー級/5分3R>
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
カール・ロバーソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス(米国)
サイドユカップ・カクラモノフ(ウズベキスタン)

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