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J-CAGE Report TTFC09 ブログ 山本健斗デリカット 工藤諒司

【TTFC09】勝負の決めどころでの殺傷能力が倍増。工藤諒司が健斗デリカットをパンチのラッシュで仕留める

【写真】右目の上を少し腫らしていたが、完勝でリベンジを達成した (C)MMAPLANET

20日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAで開催されたTribe Tokyo Fight Challenge 09レポート最終回は、メインで組まれた修斗公式戦ライト級3回戦=工藤諒司✖山本健斗デリカットの一戦をお送りしたい。

キャリア唯一の敗北を喫した相手、健斗デリカットにリベンジを誓った工藤。現在6連勝中の相手を返り討ちし再び上昇気流乗りたい山本の再戦は──短期決着を見た。

<ライト級/5分3R>
工藤諒司(日本)
Def.1R4分28秒by TKO
山本健斗デリカット(日本)

サウスポーの健斗デリカットの右ジャブを叩く工藤が左ローを蹴る。右ローを返した健斗デリカットが右に右を合わせていく。続いて左ハイを蹴り、左フックで前に出ると、工藤も左から右を伸ばす。

大きな軌跡を描く健斗デリカットのパンチと、より直線的な工藤のパンチが交錯し、踏み込んだ健斗デリカットの左が工藤の顔面を捕える。ケージ際を回って間合を取り直した工藤は左ジャブで、波状攻撃を受けないように間を取ることに成功する。

健斗デリカットは勢いをつけ、距離を詰め工藤の右にも左&右を返し、左に回った工藤がローを蹴る。ケージ中央を取った工藤は右ストレートを入れ、後ろ回し蹴りから右ミドルと距離とタイミングを掴んできたような動きが増える。

健斗デリカットも左ミドルを返すが、蹴り終わりに右を当てた工藤は右ローを見せてダブルレッグを繰り出す。尻もちをつかされた健斗デリカットが背中を譲ってスクランブル、工藤は自らリリースして打撃の間合いへ。

流れが悪くなってきた健斗デリカットの左ミドルに右を合わせ、前進に右ミドルハイを工藤は蹴っていく。ついにはドタバタした感が出てきた健斗デリカットだが、リズムを戻すためにも手を出していく。しかし、左フックに右を合わされ、続く左で後方にダウン。

鉄槌を受けながらシングルに出た健斗デリカットをいなしてバックについた工藤は、立ち上がり際にパンチを集中させて右を打ち抜き、KO勝ちを決めた。

「山本選手、再戦を受けていただきありがとうございました。今日、大阪まで応援に来ていただいた方々、本当にありがとうございます。皆のおかげで勝つことが出来ました。僕は小さな頃から空手、レスリング、柔道とやってきたのですが、大した結果も残せず、そこそこ強いとは言われても中途半端な形で今まで終わってきて。僕には総合格闘技しか今はないし、このまま総合格闘技で大きな花を咲かせたいと思っているので、チャンスを下さい。宜しくお願いします」と勝者はマイクで話した。

明確に勝負所での破壊力が増している工藤。現状、ONE Warrior Seriesと契約をしているが、修斗環太平洋フェザー級チャンピオンSASUKEとの対戦はあるのか──。


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J-CAGE Report TTFC09 ブログ 長田拓也 飯田健夫

【TTFC09】カーフで前足を破壊された飯田、為すすべなく長田の組み&コントール&パウンドに完敗

【写真】長田は完勝も、少し手堅く行き過ぎたか(C)MMAPLANET

20日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAで開催されたTribe Tokyo Fight Challenge 09。上位3試合は修斗公式戦、他5試合はTTFCルールで東西対抗戦が組まれていた。ここではコ・メインの長田拓也✖飯田建夫の一戦の模様をお送りしたい。

<ウェルター級/5分3R>
長田拓也(日本)
Def.3-0:30-25.30-27.30-27
飯田建夫(日本)

試合の初弾といえる長田の右カーフで、飯田が姿勢を乱す。組みつくような姿勢の右オーバーハンドを見えた長田は左フックを振るって離れる。飯田の左ローを払い、姿勢の乱れたところで組みついた長田はボディロックテイクダウンに成功する。

そのままサイドで抑える長田に対し、飯田は頭を抱えると時間をかけて立ち上がる。ただし、背中を取られている状態ですぐに倒され、またヘッドロック状態に。

頭を抜いた長田はハーフで抑え、飯田が足を戻すと立ち上がってローを蹴る。すぐにシングルに出た飯田だが、潰されてバックを許す。亀の飯田を殴り、両足をフックするとパームトゥパーム・チョークを仕掛ける。

耐える飯田に対し、腕が張るのを避けたか長田はシードベルトに移行し、サイドを選択して抑える。ここも背中を譲った飯田は頭部にパンチを受け、腰にヒザ蹴りを打たれると足を絡めることがないまま上を向きなおしサイドで抑えられる。

長田のニーインベリーのタイミングで左腕を差して、シングルに出た飯田はがぶられてサイドバックを許し、サイド→サイドバックを繰り返し我慢続きの初回が終わった。

2R、右カーフを続ける長田は飯田の左ジャブに右クロスを合わせ、続くカーフで飯田の体を大きく崩れる。左足を完全に効かされた飯田は左足のヒザの横が真っ赤になっている。それでも懸命に右オーバーハンドに右を合わせた飯田だが、カーフに反撃を遮断される。

長田は右でヒザの後ろを蹴り、棒立ちの飯田に組みついてケージに押し込む。踏ん張りがきかないのか、すぐに下になった飯田は立ち上がったところで左を被弾する。

間合いを取り直した長田は前蹴りからカーフを蹴り、オーバーハンド&ニータップを切る。続いて右が交錯するタイミングでバックに回った長田がテイクダウンへ。一度はヒザを上げた飯田は、前転してガードを取り、立ったままの長田がローから飛び込んでパウンドへ。

飯田はスペースができたところでシングルを仕掛けたが、すぐにガードを取ってしまう。ハーフでエルボー、クローズドに戻しても左右のパンチを被弾した飯田は反撃の糸口すらつかめないまま、ラウンド終盤は横を向いてエルボーを落とされた。

最終回、またも右が交錯したタイミングで、バックに回ろうとした長田に対し、胸を合わせた飯田だったが、左フックに続く右カーフでついにダウンを喫してしまう。崩れた飯田にパウンドを打ちつける長田は、ここでクローズドガードの中に収まる。

セコンドや会場内にいたBLOWSの選手から、「立って打撃で戦え」という声が挙がるが、長田も抑えて殴ることに執着する。飯田はハーフガードから潜ってシングル狙いも、長田が頭を押して立ち上がると、引き込むように背中をマットにつけてしまう。

ほぼほぼ勝負の大勢が決まり、下の飯田を長田が殴りパス。足を戻し、腕を差しに行って飯田はスクランブルには持ち込めず、潰されてパウンドを被弾。長田はそのままトップで試合を終え、ジャッジ1人が30-25をつける大勝──も、試合展開には課題が残ったといえるだろう。


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J-CAGE Report TTFC09 ブログ 後藤丈治 服部賢大

【TTFC09】冴える蹴り&拳、拳&蹴りのコンビネーション。後藤丈治が左のカウンターで服部をワンパンKO

【写真】9月の藤井戦の敗北から再起、2021年はさらなる高みを目指して欲しい(C)MMAPLANET

20日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAで開催されたTribe Tokyo Fight Challenge 09。上位3試合は修斗公式戦、他5試合はTTFCルールで東西対抗戦が組まれていた。ここでは第6試合、後藤丈治✖服部賢大の一戦の模様をお送りしたい。

<フェザー級/5分3R>30-25
後藤丈治(日本)
Def.1R3分06秒by TKO
服部賢大(日本)

サウスポーに構えた後藤に対し、服部が右ミドルを蹴っていく。さらに左オーバーハンドを振るうと、後藤は左ミドルハイを返す。左のオーバーハンドに呼応した後藤はオーソドックを取り、右ミドルを蹴り合う。

蹴り足をそのまま前方に着地し、サウスポーとして左を狙った後藤だが、服部は相手の動きよりも自らの攻撃に集中するように蹴りを出していく。

後藤はリーチの差を鋭い踏み込みで攻略し、蹴りはブロック、パンチはかわし左から右を伸ばす。服部も、その後藤の左に右ロングを合わせにいき、バランスを崩したところで右ミドルを入れる。

後藤は左ミドルから、左の追い突き、服部の右ミドルをブロックし左を狙う。ローで両両者、スネがぶつかるようなシーンもあり、痛みを伴う打撃戦に。パンチよりやや遠めのレンジで服部は右ミドル、後藤が左ミドルを入れる。

ケージ際に詰められ、腹を蹴られそうになった後藤が走るように間合を取り直すと、服部の右ミドルに左を合わせる。拳を誇示して、負けん気を見せた服部だが、左ロングに右クロス、さらに右にも左を打たれるなど、拳の交換で後藤が優勢に。

パンチから蹴り、蹴りからパンチとどちらのコンビネーションもハマるようになった後藤が、服部の左フックに左ストレートを打ち抜く。腰から崩れた落ちた服部に右のパウンドを見舞った後藤を急ぎレフェリーに止め、TKO勝ちした。


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J-CAGE Report TTFC09 ブログ 加藤正憲 岩﨑大河

【TTFC09】クリンチ→ブレイク多めも、最後は戦慄の左ハイで加藤をKO。岩﨑大河はMMA初年は3連勝

【写真】MMAデビューイヤーを3連勝で終えた岩﨑。見事なハイキックでのKOはそのポテンシャルの高さを見せている(C)MMAPLANET

20日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAで開催されたTribe Tokyo Fight Challenge 09。上位3試合は修斗公式戦、他5試合はTTFCルールで東西対抗戦が組まれていた。ここでは第3試合、岩﨑大河✖加藤正徳の一戦の模様をお送りしたい。

大道塾からMMAへ、デビューイヤー3戦目となる岩崎に対する、延岡の近田道場所属の加藤は宮崎県初のプロシューターでBorderや闘裸男でキャリアを積んできた選手だ。噛ませ犬が一矢報いるシーンはあるのか。

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分2R+Ex>
岩﨑大河(日本)
Def.2R4分04秒TKO
加藤正憲(日本)

まずはサウスポーの構えから鋭い蹴りを見せる岩﨑は、入れない加藤に左ハイを狙う。

これが顔面をかすめ、すかさず加藤が組んでいく。岩崎は逆にケージに加藤を押し込み、ヒザを放っていく。

加藤もウィザーから小手投げを仕掛けるが、姿勢が崩れない岩﨑の押し込み&ヒザが続きレフェリーがブレイクを命じる。

再開後、右を振るった加藤が組んでボディロック、今度はケージに押し込む側になる。レベルチェンジでダブルレッグも、岩崎が右を差し腰を落として耐える。岩﨑は左も差して体を入れ替えるが、ここもブレイクに。岩﨑は蹴りと比べて、パンチが少ない初回だった。

2R、オーソから左前蹴りを見せる岩﨑は、加藤の左に上体が反ると直後のダブルレッグで倒される。

直ぐに跳ね上げて抑えられることなくスクランブルに持ち込んだ岩﨑がケージに加藤を押し込むも展開は作ることができない。

レフェリーが両者を分けると岩﨑は右リードフックから右ローを蹴るが、右を合わせた加藤が、ニータップの要領でテイクダウンに成功する。

ハーフで抑えられた岩﨑は背中を譲って立ち上がると、胸を合わせて離れ左ハイ。

これが加藤の顔面を捕え、下がったところで距離を詰めるが、組まれてクリンチに付き合ってしまう。岩﨑の選択としては離れて打撃戦で良いと思うのだが、テイクダウンに持ち込まれるのを避けているのか。

4度目のブレイクが掛り、試合は残り1分強に。2度倒された岩﨑は延長ラウンドに可能性もある。

と、岩崎はヒザから前に出て軌道が変わるような左ハイをガードの隙をついて蹴り込む。真っすぐ後ろに倒れた加藤にパウンドを落とそうとしたところでフェリーが割って入り、KO勝ちを決めた岩﨑はケージに駆け上がり勝利を誇示した。


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J-CAGE Report TTFC09 ブログ 中川皓貴 狩野優

【TTFC09】神戸reliableの中川が、TRIBEの狩野とのスクランブル戦を制し関西勢に1勝をもたらす

【写真】直結のスクランブルでなく、一旦下になってからの仕掛けで上を取り返した中川。上の選手にこの攻撃が通じるか。パンチもあるので楽しみだ (C)MMAPLANET

20日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAで開催されたTribe Tokyo Fight Challenge 09。上位3試合は修斗公式戦、他5試合はTTFCルールで東西対抗戦が組まれていた。ここでは第2試合、中川皓貴✖狩野優の一戦の模様をお送りしたい。

TRIBE TOKYO MMA所属、ネオブラ優勝の狩野に対し、神戸のreliable所属でGladiatorやDEEP大阪大会でキャリアを積んでいる中川──まさにTTFCらしい顔合わせの行方は。

<フェザー級(※70.3キロ)/5分2R+Ex>
中川皓貴(日本)
Def.2-0:20-18.20-18.19-19
狩野優(日本)

サウスポーの狩野に対し、牽制の蹴りを見せる中川。さらに右オーバーハンドから右ハイキックを繰り出す。

両者踏み込み、狩野の右に対し中川はワンツーの左を当てる。狩野はさらに前に出るが、右フックを被弾。一旦間合を取り直して、左ジャブを当てた中川がまず勢いで上回ったか。しかし、左フックに右を合わされ姿勢を乱した中川はガードを強いられる。

中川のスイープ狙いからスクランブルの攻防となり、ギロチンを仕掛けられた狩野が背中をマットにつけて回避し、そのままシングルへ。切った中川は背中に乗って横三角も狩野はブリッジから体を起こして抜こうとする。

足を押し上げて横三角の態勢に入った中川は、狩野がブリッジで暴れるとトップ選択する。狩野が体を反転させ、トップを取りクラッチをルーズにさせるとついに中川が三角の組みを解く。

ここで中川は下から狩野の両足を四の字で束ね、右腕を差して時時計回り反転してリバーサル、上を取り返す。狩野はバックを譲りながらケージ際に立ち上がり、胸を合わせたところで初回が終わった。

2R、右オーバーハンドを入れた中川は自らの右ミドルで姿勢を乱す。このタイミングで蹴り足を取ってトップを奪取した狩野だが、中川がまたもガードから両足を束ねてスイープを狙うと頭を押して突き放そうとするが、この動きでバックを取られる。

前転して狩野の最中を張りつき、ワキを潜ってトップを取った中川はネルソンからのダースをパスで防ぎ、狩野がクローズドガードを取る。足を戻されるとスタンドに戻った中川は、狩野の立ち上がり際にパンチで詰めていく。

直ぐに組み合いになり、狩野のボディロックをウィザーで耐える中川だがやがて後方にていうダウンを取られる。ケージ際を背にした中川がダブルアンダーフック&バタフライガードからスクランブルに持ち込み切れず、もう一度に下になる。

右を差して必死に懸命のスクランブルでついに中川が立ち上がったところでタイムアップに。打撃、組みともに上回った中川が、TTF5試合では唯一の関西勢の勝利を挙げた。


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Interview J-CAGE TTFC09 ブログ 長田拓也 飯田健夫

【TTFC09】修斗公式戦=飯田健夫戦 in TTFC、長田拓也「デビュー戦の時みたいに緊張しています」

【写真】ONEウォリアーで本戦級の海外勢と対峙した経験が、どのように生きるか (C)MMAPLANET

20日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAでTTFC初の大阪大会が開催される。

BLOWSの中蔵隆志氏と長南亮氏、東西の顔が怖いMMA界のリーダーが手を結び、西の揺り起こしを始めた。全8試合、上位3カードはシューター同士の対戦ということもあり、長南氏がプロモーターライセンスを取得し、修斗公式戦として行われる。

そんなTTFC産プロ修斗公式戦でONE Warriorと契約中の長田拓也が出場し、飯田健夫と対戦する。ウォリアーシリーズから修斗へカムバック、関西内部の戦いでも白黒をつけたい長田に、飯田戦前日に話を訊いた。


──明日、TTFCで飯田選手と戦います。今の調子はいかがですか。

「メンタルもフィジカルも今までで一番好調です」

──TTFCながら1年11カ月振りのプロ修斗公式戦です。また修斗の試合を戦うことで何か思うところはありますか。

「飯田選手からすると、僕のランキングを奪うという意志が強いと思うので、自分のランキングを守るというプレッシャーは強いです」

──昨年はONE Warrior Seriesと契約し、6月と10月に2試合を行いました。パンデミックが起りONEウォリアーはイベント再開の目途がついていない状態です。そこでTTFCにおける修斗の試合に出ます。

「これも何かの縁なのかとと思っています。ウォリアーシリーズを目指していたのですが、ここで修斗の試合を戦える事は修斗で上に上がれるチャンスを手にできたと思っています」

──ONEウォリアーからONEにステップアップを狙っていたかと思いますが、修斗でもまた上を目指すということでしょうか。

「そうですね。ONEウォリアーと契約したのは、中藏先生からオファーがあったという電話を貰って……。チャンスがあればどこでも飛びつきたいというのが僕の考え方なので。

それにONEウォリアーとの契約は、他のどこの団体で戦っても良いということだったんです。ウォリアーシリーズがないので、試合があればいつ何時でも戦います」

──修斗、Road to ONE、TTFCというところが選択できる大会だったかと思います。特にこだわりはなかったですか。

「そうですね……でも修斗には愛着があります。だからウォリアーシリーズがないようなら、また修斗でも戦いたいと思っています」

──修斗ライト級戦線は前世界王者がベルトを返上してパンクラスへ。現王者はRIZINで戦いました。

「えっと……TTFCのあとに修斗の大会があって、環太平洋王座決定戦があるんですよ。そこを狙いに行けたらと思っています」

──環太平洋王座がターゲットですか。

「関西勢から新チャンピオンが生まれるんです。関西人としては同じ関西に強い人がいるなら、やっぱり頑張って勝ちたいです。

特に田中有選手には負けているんで……。あの時は僕がランカーで無名の田中選手に挑戦されて負けたので、今度は逆に……田中選手がチャンピオンになれば挑戦したいです」

──そのためには飯田選手に勝利することはマストですね。飯田選手の印象を教えてください。

「フィジカルがあって、気持ちもある……僕から見たら堅実な真面目な選手やと思います」

──長田選手がやるべきことは?

「飯田選手には申し訳ないですけど、全局面で上回って圧倒したいと思います」

──ウォリアーシリーズでキーラン・ジョプリン、オトゴンバートル・ネルグイという海外勢と戦った経験は、今後に生きるでしょうか。

「海外の選手は勝負勘が強いというか、ここというところの決めどころは真似すべきだなって。そういうのは何個もありました。格闘技に対する考え方、戦い方が変わりました。日本人の選手は勝負どころでもじっくり見ていく感じですけど、向こうの選手はここっていうところになると一気に来るので。

そこが海外の選手の良いところだと思ったので、そういうトレーニングを僕も取り入れてやっています。あの経験は日本人相手では、あまりないコトだと思います」

──その圧力を知ると、日本人選手と戦う時に有利になると考えますか。

「う~ん、また別の強さはあるので油断はしないです。でも、あの圧力を経験していたら、あの圧力以上のモノはないのかとは思っています。

ただ前の試合から結構空いてしまったので、デビュー戦の時みたいに緊張しています(笑)。とにかく、ここでしっかりと勝って修斗のタイトル戦線に喰いこめていければと思っています」

■TTFC09対戦カード

<ライト級/5分3R>
山本健斗デリカット(日本)
工藤諒司(日本)

<ウェルター級/5分3R>
長田拓也(日本)
飯田建夫(日本)

<バンタム級/5分3R>
服部賢大(日本)
後藤丈治(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分2R+Ex>
名田英平(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分2R+Ex>
西村大地(日本)
上田直毅(日本)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分2R+Ex>
加藤正徳(日本)
岩﨑大河(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分2R+Ex>
中川皓貴(日本)
狩野優(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分2R+Ex>
宇都宮伍(日本)
大谷啓元(日本)

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J-CAGE News TTFC09 ブログ 中川皓貴 山本健斗デリカット 岩﨑大河 工藤諒司 後藤丈治 服部賢大 長田拓也 飯田健夫

【TTFC09】TTFCでデリカット✖工藤など、修斗公式戦が3試合。TTFCは岩﨑大河や中川皓貴が東西戦!!

【写真】中川皓貴などは、まさにTTFCのコンセプトに相応しい選手ではないだろうか(C)TTFC

26日(月)、TRIBE TOKYO MMAより12月20日(日)に大阪市淀川区の大阪メルパルクホールで開催されるTTF Challenge09の対戦カードが発表された。

TTFCにとっての関西大会は既報の通り、夜の部がサステイン主催のプロ修斗公式戦とのダブルヘッダーで行われ、BLOWSの中蔵隆志氏が協力し関西✖関東という対戦がコンセプトの大会になるということだった。

今回の発表では、その修斗のTTFCの関係がさらに接近し、今大会において修斗ライセンス保持者同士のマッチアップは、修斗公式戦として組まれランキングに影響し、長南亮氏が修斗のプロモーター・ライセンスを取得したことも明らかになった。


修斗公式戦は3試合、メインを含め上3つで組まれている。メインは山本健斗デリカット✖工藤諒司が70.3キロで、セミでは77.1キロで長田拓也✖飯田建夫、さらに65.8キロで服部賢大✖後藤丈治戦が修斗の試合で勝敗は当然ランキングにも反映される。

工藤はONE Warrior Seriesと契約中で、今年は2度に渡りRoad to ONEで戦い、ついにTTFCにおける修斗公式戦復帰となった。対して健斗デリカットは修斗以外の大会出場は2014年のHEAT以来、6年振りとなる。

工藤同様に長田もONEウォリアーの配下にある選手で、昨年10月のONEウォリアー日本大会でモンゴルのオトゴンバートル・ネルグイに敗れてから、1年2カ月ぶりの再起戦が飯田とのマッチアップとなった。飯田は9月にヨシ・イノウエからキムラで一本勝ちした勢いを買い、キャリア最高ランクの対戦相手に挑む一戦だ。

もう1試合の修斗公式戦は9月に藤井伸樹に逆転負けをした後藤が、早くも仕切り直しの一戦で服部を相対する。服部としては7月の大阪大会で南出剛を倒した勢いで、後藤をホームに迎え撃ちたい。

5試合組まれたTTFCマッチでは昨日のパンクラスでプロ2勝目を挙げたばかりの岩﨑大河が出場し加藤正徳と対戦。パンクラス3連勝中の名田英平✖高橋孝徳、GladiatorからDEEP大阪大会と負け知らずの5連勝中の中川皓貴が、2020年ネオブラ・ライト級で優勝したばかりの狩野優と戦うなど、掘り起こしと潰し合いというTTFCらしさに地域対抗戦という特色が加わったカードが組まれている。

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J-CAGE News Shooto TTFC09 ブログ 中蔵隆志 長南亮

【TTFC09】中蔵隆志と長南亮が握手。TTFCが初めて関西大会をプロ修斗公式戦とのダブルヘッダーで開催

【写真】7月にプロ修斗公式戦が行われたメルパルクホールが、TTFC初の関西での大会の舞台だ(C)SUSUMU NAGAO/SUSTAIN

8日(木)にTRIBE TOKYO MMAとBLOWSより、12月20日(日)に大阪市淀川区の大阪メルパルクホールでTTF Challenge09が開催されることが発表された。

若い選手の人材育成大会として、長南亮氏が東京で主催してきたTTFCが9度目の開催で関西進出が決まった。今大会は若手の経験の場という大会コンセプトそのままに8試合のMMAマッチが、関西在住の選手が関東のファイターを迎え撃つという形式が今回は取られるという。


コロナ禍の今、イベントの数の減少に留まらず、感染症予防対策を敷く関係で1大会における試合数も少なくなっている。結果、首都圏以外のキャリアの少ない選手が実戦の場を得ることは例年以上に困難になっている。そのようななか、長南氏が旧知の仲であるBLOWSの中蔵隆志代表にイベント主催を呼びかけ、大会主催経験のない中蔵代表がまずはTTFCを長南氏とともに手を取り合い開くことになった。関西の選手達に実戦の場を創る──中蔵氏は今回の狙いを以下のように話してくれた。

怖い顔だが、真剣にMMAの将来を考えている中蔵氏(C)MMAPLANET

中蔵隆志
「現状、他の地方在住の選手と同様に関西の選手も試合に出場する機会が減っています。

この状況でモチベーションを保てというのも酷なことであり、長南の呼びかけもあり動きだします。ただし、自分には大会開催のノウハウがないので長南の協力を得て、TTFCを大阪で開くことになりました。

基本は関西✖関東という対戦になると思います。そこでは個々の強さ云々ではなく、MMA IQというべきMMAへの理解度が関西と東京では確実に存在することを、関西の選手や関係者が知ることができ、さらに努力をしていけるきっかけにしたいと思います。そういう気付きのある大会にしたいです」

今大会は昼にTTFC、夜にサステインがプロ修斗公式戦を行うことになっており、大阪市の作成したガイドラインに従い有観客大会として開かれる。マッチマイク、そして選手や関係者の安全対策もこれから発表されるとのこと。

関西初のTTFC、そしてプロ修斗公式戦とのダブルヘッダー。確実にJ-MMAは動いている。

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Interview J-CAGE TTFC09 ブログ 長南亮

【TTFC09】6月29日、会場非公開&無観客&有料ライブ中継大会を開催。なぜ、今なのかを長南亮に訊く──

Ryo Chonan【写真】2年8カ月振りのTTFC、試合は最大8試合を予定しているそうだ(C)KAORI SUGAWARA

15日(金)、Tribe Tokyo MMAを主宰する長南亮氏がSNSで6月27日(土)に会場非公開の無観客大会として、TTF Challenge08を開催することを明らかにしている。

TTFCが開催されるのは2017年10月以来、実に2年8カ月振りとなる。しかも、コロナ感染拡大後の日本のMMA界にあって、無観客試合を成立させるにはABEMAのライブ中継が必須と考えられていたが、今大会は有料配信でLIVE中継が予定されているという。

この時期に、この形態でなぜ自主興行を行うのか、長南氏に話を聞いた。


──長南さん、正直なところこのタイミングで動くことに驚かされました。

「ハイ、正式発表はライブ配信の詳細が決まってからなのですが、マッチメイクを進めたかったのでイベントを開くことだけは先に公表させてもらいました。このタイミングで何も自分がやらなくても良いとは思っています。でも、今の日本のMMA界は軒並み大会が延期と中止になっていて、実際に2カ月間で大会が行われるのはRoad to ONEと31日の修斗さんだけです。

ウチの所属選手も試合がいつ組まれるのか分からない。現状、お客さんをいれて格闘技大会を開くことができるのは、いつになるのか誰も見えていないです。今年いっぱい無理なんじゃないかと自分は覚悟しています。感染者数が減ってもコロナは存在し、人々の気が緩むとまた増えたり、引き締めると減ったりすると思うんです。

それならば無観客でイベントを開かないと、いつまでも選手は試合ができないです。そして、Road to ONEで感染症予防という面でかなり勉強させてもらいました。あの場にいて、あれだけやればスーパーやコンビニに行くより安全だと思いました。あのフォーマットをRoad to ONEを創ったメンバーに協力してもらって、選手に試合をさせたいと思いました」

──ルールや階級はどうなりますか。

「体重に関してはそれこそRoad to ONEや31日の修斗と同じで、当日計量で従来より1階級上の階級で戦い、水抜き減量をしないという方針でいきます。ルールは自分はONEを日本で浸透させる仕事をしているので、ONEルールにしてRoad to ONEと関連性を持たせても良いかと思いましたが、このルールの練習をしていない選手も多いですし、試合時間も5分✖2R+延長というTTFCルールでやることにしました。もっと選手に準備期間があればグラウンドでヒザ有りとかに変えていきたいと思います」

──つまり継続的に開いていくということですね。ただしABEMAでの中継ではないと。

「ハイ、戦うのはこれからの選手たちですし、数字が取れるわけではないので。それとこれは個人的な想いですが、タダで視聴することが普通になるのは怖いです。観客を入れることができるようなっても、チケットを買わない空気になるかもしれない。格闘技はお金を払って観るモノだという習慣を残さないといけないと思っています。だから、有料ライブも、そこは実験的にやってみようかと」

──会場がどれだけ予防対策をこうじても練習環境、そして移動には感染のリスクが高まるという声は当然出てくるかと思います。

「ハイ、批判は覚悟のうえです。自分もジムは休館にして、一般の人の練習はストップしています。会費ももらっていません。でも、選手は別です。選手は一般人じゃない。彼らにとって格闘技は不要不急ではないです。仕事です。移動に関しても流通関係の人にしても、会社員の人も移動をしています。線引きはできない。選手も試合と練習で移動する、それは生きていく上で必要なんです。

今、家に籠って事態の終息を待つ選択をする格闘技関係者がいるのと同じで、自分がやるのは無観客で試合の場を創ることができる環境があり、人がいてくれるからです。なら、格闘技を絶やしたくない。ずっと格闘技の大会がないと、終息した時に格闘技人口は確実に減ってしまうし、そうなると多くの人間のジム経営、大会運営に影響が出ます。そうさせないために、デキることをやりたいと思っています。

若い選手に試合がなく、練習に身が入らない。世間の目を気にする。そして大切な時間は過ぎていく。そんなことは絶対に避けないといけないです。新しい時代がやってきたときに、格闘技が切り捨てられないようにしたいです。最初にも言いましたが、他の人が同じようにやってくれるなら、その人に任せたい。でも、やらないなら自分はやろうと思います。格闘技がこの時代を生き抜ける努力をしたいです」