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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#01 修斗 藤井伸樹 須藤拓真

【Shooto2024#01】足関節&打撃の須藤を振り切り、トップを保った藤井が判定勝ちで王座を防衛

【写真】MVP賞金を能登地震の義援金に回すという(C)MATSUNAO KOKUBO

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
藤井伸樹(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
須藤拓真(日本)

須藤が右ローから右ハイへ。左ジャブを突き、ワンツーから頭を下げた藤井に左ハイを繰り出す。藤井は須藤の左前蹴りに対し、右ストレートを伸ばした。須藤も右ハイ、左ミドルを放つ。須藤がテイクダウンに入ろうとしたところに、藤井は左ジャブのカウンターで組みつかせない。藤井がボディへのパンチで須藤の動きを止める。須藤はニータップで組み、すぐさま藤井の右足にヒールを仕掛けた。立ち上がってヒザを抜く藤井だが、須藤は逃さない。

一度離れた藤井の左足にしがみつき、サドルのエントリーを狙った須藤。藤井はトップに回るも、須藤が右足のラーバーガードで固める。ここは立ち上がった藤井がワンツーで須藤にケージを背負わせるも、やはり須藤はシングルレッグからエントリー。ヒール、ヒザ十字、アンクルと切り返す。右足を抜いて立ち上がる藤井をボディロックで捕えた須藤は、ケージ際で右足を差し込み、引き込んで初回を終えた。

2R、須藤が左右の蹴りを見せる。藤井は頭を振って右を見せた。須藤も蹴りから左フックを当てる。藤井が左ジャブで須藤の顔面を跳ね上げた。須藤がダブルレッグから引き込み、藤井の左足に外ヒールを仕掛けていく。立ち上がった藤井が下がるとレフェリーがブレイクをかける。

スタンドで再開後、藤井が須藤のダブルレッグを潰した。須藤は立ち上がり、右ジャブを突く。藤井は右ボディストレートを見せる。須藤のパンチの打ち終わりに右を打ち込む藤井は、須藤にケージを背負わせる。ダブルレッグから引き込んだ須藤が、ラーバーガードから三角をセットアップしていく。藤井は頭を抜いて立ち上がり、試合はスタンドに戻った。ともに左ジャブを突くなか、須藤のワンツーが藤井の顔面を捕らえた。

最終回、ジャブの突き合いで藤井が須藤にケージを背負わせる。パンチを上下に打ち分ける藤井に対し、須藤は左右ハイを見せた。イマナリロールを潰された須藤は、上半身を起こす藤井にオモプラッタで絡むも立ち上がられてしまう。藤井の右ローに、須藤が左フックを合わせた。須藤が飛び込むもバランスを崩した。藤井は須藤の組みに付き合わず。須藤も右アッパー、左フックを当てる。残り1分、ダブルレッグから引き込んだ須藤は、ハーフガードで両腕を差し上げ、さらにラバーガードで固めるも藤井を崩すことはできなかった。

裁定はジャッジ2名がフルマークをつけるユナニマス判定で藤井が勝利。王座防衛に成功した藤井は、「前回の試合で負けてしまい、チャンピオンらしくなかった。今回は勝つ姿を見せることができて嬉しいです」と語った。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#01 TOMA キック 斎藤 齋藤翼

【Shooto2024#01】右ジャブで試合をコントルールしたTOMA。最終回に右フックで齋藤翼を倒す

【写真】TOMAは2試合連続のKO勝ち(C)MATSUNAO KOKUBO

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
3R2分41秒 by KO
齋藤翼(日本)

ともにサウスポー。TOMAが左ローを当てた。TOMAの右ジャブをブロックした齋藤がパンチを伸ばす。TOMAの右インローで斎藤のバランスが崩れる。齋藤は右ジャブから右ハイに繋げた。齋藤の左ローも当たる。齋藤はテイクダウンのフェイントから右ハイを見せた。プッシュから左ストレートを繰り出す齋藤に対し、TOMAは下がらない。齋藤が距離を詰めてくるとカウンターで右ヒジを狙う。距離が詰まると齋藤がパンチを上下に散らす。残り15秒でTOMAが右ジャブで齋藤のアゴを跳ね上げた。

2R、TOMAのカウンターの右フックで齋藤の左目尻から流血が見られる。ここでTOMAが出血を指摘するも、当然アピールではレフェリーは試合を止めない。打撃の交錯後、ドクターチェックが入って再開される。齋藤はパンチから右ハイに繋げるも、TOMAがバックステップでかわす。

TOMAの右ジャブに齋藤が左クロスを合わせるも、TOMAもヘッドスリップでかわした。齋藤はワンツー、TOMAが左クロスを当てた。TOMAが右フック、右ボディとパンチを上下に散らす。TOMAの右ジャブに齋藤が右インローを合わせたが、これがTOMAの下腹部を捉えたため試合は一時中断。再開後、TOMAがワンツーを伸ばすと、齋藤は左右フックを振ってからカーフキック、右フックを当てた。

最終回、右ジャブでコントロールするTOMAは、齋藤の右ローを受けると左右フックを打ち返す。齋藤はダブルレッグで飛び込むも届かない。齋藤の左ローを受けたTOMAが右フックを返すと、齋藤がダウン。そのままパウンドをまとめてレフェリーストップを呼び込んだ。

勝利後、マイクを握ったTOMAは「ダメージがなければ、すぐ次の試合を――と言いたかったのですが、ダメージあります(笑)。しっかり治して、チャンピオン目指して頑張ります」と笑顔で語り、セコンドの肩を借りて足を引きずりながらケージを下りた。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#01 キック ヤックル真吾 関口祐冬

【Shooto2024#01】テイクダウンを有効に使った関口がヤックルにフルマークの判定勝ちを収める

【写真】(C)MATSUNAO KOKUBO

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-26.
ヤックル真吾(日本)

サウスポーのヤックルが距離を詰める、左インローを受けた関口が右を見せてスイッチした。左ストレートを見せた関口が左ロー、さらに左ストレートを伸ばす。ヤックルがオーソドックスにスイッチした。左を突きながら右を伸ばすヤックスが右ミドルへ。関口は左ハイ、左スイングを繰り出す。ダッキングから右ボディストレートを突き刺した関口は、両手を前に出してスイッチしながら、左を当てる。

さらに右ストレートがヤックルの顔面を捉えた。サークリングから左ハイ、左ローを蹴りと散らす関口は、ケージを背負いつつ左ストレートを伸ばす。ヤックルの右も関口の顔面をかすめている。右ミドルから右ストレートに繋げたヤックルは、さらに関口の左ローを左手でキャッチしながら右を当てた。ラウンド終了間際、関口がニータップでヤックルに背中を着かせた。

2R、互いにサウスポーで向かい合う。関口が左ストレートを繰り出すも、ヤックルのカウンターでバランスを崩した。右スピニングバックキックからサークリングする関口。ヤックルは左カーフキックを連打する。関口は右スピニングバックフィストから、スピニングバックキックへ。ヤックルの右ジャブも関口の顔面をかすめる。オーソドックスにスイッチした関口の右がヒットした。

スイッチ&サークリングから右スピニングバックフィストを見せる関口だが、打ち終わりにヤックルのパンチを受ける。関口が左を見せつつニータップでテイクダウンを奪った。下になったヤックルが関口の右手首を抑える。関口がヤックルの左手首を抑え返すが、ヤックルが左足を上げていく。関口が小さくスラムでヤックルを叩きつける。手首のクラッチを外した関口が左右のパウンド、さらに掌底を落としていった。

最終回、ヤックルがプレスをかけて左カーフキックを当てる。関口はサウスポーからヤックルの左カーフに左ストレートを合わせた。関口はサークリングから飛び込み、グラウンドに持ち込む。ケージ際でヤックルは足で距離を取り、立ち上がる。関口は右ジャブを当てるも、ヤックルのパンチも受ける。関口がニータップでテイクダウンし、ヤックルを抱えてケージ際まで運んだ。

パウンドを落としつつ、起き上がろうとしたヤックルの首に腕を回す。ヤックルがマットに背中を着けた。ヤックルは関口の手首を抑えるも、クラッチを切った関口がパンチを落としていく。スクランブルからバックに回ったヤックルは、関口の右足を抑え、さらにバックマウントを狙う。右足を入れることはできたが、関口がトップを奪ってガードの中に入った。ヤックルの頭をケージに押し込み、上がってくるヤックルの足を振り払い、掌底と鉄槌を落として試合を終えた。

裁定は関口がフルマークの判定勝利を収めた。しかし関口は内容に不満だったか、悔しそうな声を挙げながらケージを後にした。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#01 UFC 修斗 宮城友一 鈴木崇矢

【Shooto2024#01】4秒の閃光!鈴木が飛びヒザ蹴りで衝撃KO「未来のUFCチャンピオンの鈴木崇矢です」

【写真】これが“華”がある選手の勝ち方か。(C)MATSUNAO KOKUBO

<フライ級/5分3R>
鈴木崇矢(日本)
1R0分04秒 by KO
宮城友一(日本)

お互いサウスポーの両者。鈴木がいきなり二段式の飛びヒザ蹴り。これが宮城の顔面を捉え、宮城が後方にバッタリと倒れ、レフェリーが試合をストップ。鈴木が試合時間わずか4秒、インパクト大のKO勝利を収めた。

試合後、鈴木は「未来のUFCチャンピオンの鈴木崇矢です。まずは宮城選手、ランキング2位にも関わらず、初参戦の僕の試合を受けてくださり、ありがとうございます。こうして修斗に出させていただいた坂本さん、ありがとうございます。

僕は修斗が大好きです。世界で活躍して強さを証明していた選手たちが修斗に出ていて、僕は修斗はそういう舞台だと思っているので誇りに思っています。まず今年ベルトを獲りに行きます。見ていてください!」と宣言した。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#01 ネイン・ディネッシュ 松浦真実也

【Shooto2024#01】詰められたディネッシュが右一閃! 松浦に逆転KO勝ちでフェザー級新人王を獲得

【写真】完璧に狙いすました一撃だった(C)MATSUNAO KOKUBO

<2023年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
ネイン・ディネッシュ(インド)
2R0分14秒 by TKO
松浦真実也(日本)

サウスポーの松浦が一気に距離を詰めた。ディネッシュの左フックをかわし、蹴りでケージを背負わせてからテイクダウンを奪う。パスされたディネッシュは下からバギーチョークの体勢に入るも、松浦が一度立ち上がり、再びサイドに戻った。ディネッシュが背中を着けながら1回転し、立ち上がる。ケージから離れた両者、ディネッシュの左ストレートが松浦の顔面を捉えるが、松浦も右を受けダウンした。両者スタンドで打ち合いを見せるが、松浦がダブルレッグでディネッシュに背中を着かせた。

展開できないとみるや松浦は立ち上がり、背中を着けているディネッシュの足へローを打ち込む。ディネッシュは立ち上がるも、松浦のパンチに対して下がり、ダブルレッグで尻もちを着かされてしまう。ディネッシュはバタフライガードから松浦を蹴って離す。松浦は立ち上がったディネッシュをケージに押し込んだ。離れるディネッシュに左ジャブを突く松浦が、プレスをかけてパンチ連打、左ミドルを叩き込み初回を終えた。

初回にディネッシュのケージ掴みがあり、注意を与えられて最終回がスタート。ディネッシュがサウスポーから右前蹴りで距離を測る。松浦がプレスをかけるとディネッシュがケージを背負ったが、頭を振って右一閃! この一撃を受けた松浦がダウンし、ディネッシュが鉄槌の追撃を浴びせるとレフェリーが試合を止めた。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#01 ブログ 根井博登 麻生Leg Lock祐弘

【Shooto2024#01】17歳、根井。麻生のLeg Lockを防ぎ、パウンド&エルボーの連打でストロー級新人王に

【写真】表情も自信に満ちて来た根井(C)MATSUNAO KOKUBO

<2023年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
根井博登(日本)
Def.1R2分06秒 by TKO
麻生Leg Lock祐弘(日本)

サウスポーの根井に対し、麻生がイマナリロールで入った。トップを奪った根井が立ち上がると、麻生が根井の左足を取りに行く。根井が尻もちを着くと、麻生は右足に切り替えて外ヒールで絞り上げる。上半身を起こした根井は、パウンドを落としながらパスを狙った。

ニーシールドから根井の右足を再度狙った麻生だが、根井のパウンド連打を受けてしまう。エルボー&パンチの連打を浴びた麻生の動きが止まり、レフェリーが試合を止めた。

2023年度ストロー級新人王となった根井は、「高校卒業までにチャンピオンになりたいので、次は上位ランカーとお願いします」とアピールした。


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45 AB ABEMA DEEP JAM MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC Shooto Shooto2024#01 TOMA UFC   チャンネル ヤックル真吾 ライカ 亮我 人見礼王 修斗 吉成はるか 大田ノヒロ 宝珠山桃花 宮城友一 新井丈 朝倉未来 杉本恵 松浦真実也 根井博登 永井奏多 藤井伸樹 藤野恵実 西川大和 鈴木崇矢 関口祐冬 須藤拓真 鶴屋怜 麻生Leg Lock祐弘 齋藤翼

【Shooto2024#01】17歳、根井博登─02─「高校生のうちにベルトを獲る。修斗の最年少記録を更新したい」

【写真】プロデビュー戦は沖縄大会。「新井丈とやりたい」という勝利後の発言は、鶴屋先生に言わされたそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2024#01-1で、ストロー級新人王決定トーナメント決勝で麻生Leg Lock祐弘と対戦する根井博登のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

数々のアマチュアMMAタイトルを制し、プロデビュー後は2勝1分で新人王決勝に進んだ根井。アマ時代からの実績から考えれば、決して満足のいく結果ではない。しかし、自身に足りないものを理解できている17歳は、すでに新人王の先を見据えている。


――パウンド無しのアマチュア修斗への出場と並行して、プロの試合に向けてパウンドの練習もしていたのですか。

「練習でパウンドを当てることはなかったですが、ポジションを取ってパウンドを打つ形の練習はしていました。しっかりとパウンドを当てたのは試合が初めてです」

――2023年のDEEPフューチャーキングトーナメント決勝も、根井選手のスタイルをよく表しているかと思います。対戦相手の氏原魁星選手が声を挙げながら脱出しようとしているのに対し、根井選手が無表情で削り続けるという。

「いやぁ、どうなんでしょう……(苦笑)。表情を変えないようにしていますが、実は試合中に焦ることもあります。アマ修斗全日本の1回戦目でトップを奪われたり、準決勝ではバックに回られて焦りました」

――その焦りが表情に全く表れませんね。これまで最も焦った瞬間は、どのシーンでしたか。

「プロデビュー戦です。開始早々に相手の右ストレートを避けたつもりが、鼻に直撃してメチャクチャ痛かったです(苦笑)。あの試合はずっと焦ったまま試合をしていました。なかなか自分に有利な体勢にも持っていけなくて」

――とはいえ、グラウンドに持ちこむとすぐにRNCを極めて勝利しました。これまでプロで3戦を経験し、2勝1分という戦績です。ご自身としては試合内容について、納得いっていますか。

「プロデビュー戦以外は、なかなか自分が有利な体勢に持ち込めていないです。2戦目は倒してもすぐ立ち上がられました。3戦目なんて自分がテイクダウンされ、下になったままだったので最悪の展開です」

――これだけアマ時代に実績がありながら、プロでは苦戦することもある。アマとプロで何か違いは感じましたか。

「う~ん、それが自分では分からなくて難しいです。ただ、プロの試合だけでいうと、2戦目は相手がストライカーでした。自分としては絶対に極めようと思っていたけど、極められずに……。自分はテイクダウンはできても、抑え込むのが下手だったと思います。

3戦目はグラップラーを相手に、打撃で攻めて判定勝ちしようと考えていたら、うまく行きませんでした。相手がテイクダウンに来ることは分かっているのに、自分は高く構えて、そのまま倒されたり。やっぱりアマチュアの時と比べたら、プロの試合では相手も立ち上がるのが巧いし、力も違いました」

――根井選手は16歳で仕方ないところかもしれませんが、まだ線が細いところはあるものの、体型がガッシリしていますよね。

「はい、筋肉は付きやすいほうだと思います。あと、父は高校2年生から5~6センチ伸びたらしくて、自分ももっと伸びたら良いなぁと考えています。これは変な考えかもしれないのですが、将来的にストロー級ではなくもっと重い階級で戦っていきたいです」

――別に変な考えではないでしょう(笑)。重い階級とは、どのあたりまで考えていますか。

「フライ級……できればバンタム級まで上げたいです」

――中学時代は鶴屋怜選手からレスリングを教わっていたそうですね。ご自身が指導を受け、フライ級でRoad to UFC決勝に進んでいる鶴屋選手の存在は大きいですか。

「存在は大きいです。でも強すぎて……自分は片腕でやられてしまうぐらい、レベルが違いすぎます。『今回も勝ったんだなぁ』と嬉しい気持ちになありますが、今のところ『自分もUFCに出たい』と考えられるようなレベルではないです」

――では現時点で、MMAを戦ううえでの目標を教えてください。

「RIZINに出て――お金が欲しいです」

――正直で良いと思います! ちなみに同年代の中で、RIZINをはじめMMAの認知度は高いのでしょうか。

「朝倉未来選手の人気が高く、その影響でRIZINを知っている人は多いです」

――周囲の同級生は、根井選手がMMAをやっていることは知っているのでしょうか。

「何人かは知っています。ただ、僕は人とコミュニケーションが取れなくて……友達がいなません(苦笑)。それでも『次の試合はいつ?』とか声を掛けてくれる人はいます」

――コミュニケーションの点も今後に期待しましょう! 次の対戦相手、麻生選手について印象を聞かせてください。

「印象——足関節ですね。最近は一つの技だけを突き詰めようとしている選手は少ないと思うんです。そういうタイプの選手と対戦できるのは貴重な経験なので、試合を楽しみにしています。面白いことをやってくる選手ですし、自分も対抗できるような面白い技を準備しています」

――新人王トーナメントで優勝した次のことは考えていますか。

「プロデビューしてから、西川大和選手が最年少でベルトを巻いたと知りました(※西川は18歳9カ月で修斗世界ライト級王座を獲得している)。僕の目標は高校生のうちにベルトを獲ることで、修斗の最年少記録を更新したいです」

■視聴方法(予定)
1月28日(日)
第1部 午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル
第2部 午後17時30分~ ABEMA格闘チャンネル             

■第2部対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]藤井伸樹(日本)
[挑戦者]須藤拓真(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
吉成はるか(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
杉本恵(日本)

<バンタム級/5分2R>
人見礼王(日本)
榎本明(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇(日本)
藤田ムネノリ(日本)

<ストロー級/5分3R>
黒部和沙(日本)
大田ノヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
岡田逹磨(日本)
椿馨(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
歩生(日本)

■第1部対戦カード

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
齋藤翼(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
ヤックル真吾(日本)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
鈴木崇矢(日本)

<バンタム級/5分2R>
永井奏多(日本)
HAMMER KATU(日本)

<2023年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
根井博登(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

<2023年度新人王Tフライ級決勝/5分2R>
亮我(日本)
永留惇平(日本)

<2023年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
JAM(日本)
磯城嶋一真(日本)

<2023年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
松浦真実也(日本)
ネイン・ディネッシュ(日本)

<2023年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
グ・ジユン(日本)
嵯峨“ゴーレム”健史(日本)

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45 AB ABEMA JAM MMA MMAPLANET o ONE Shooto Shooto2024#01 TOMA   チャンネル ヤックル真吾 亮我 人見礼王 修斗 吉成はるか 大田ノヒロ 宝珠山桃花 宮城友一 杉本恵 松浦真実也 根井博登 永井奏多 竹中大地 藤井伸樹 藤野恵実 鈴木崇矢 関口祐冬 須藤拓真 麻生Leg Lock祐弘 齋藤翼

【Shooto2024#01】須藤拓真相手に王座防衛戦。藤井伸樹「ONEがあっても修斗を見てくれる人たちが」

【写真】攻められるのではなく、凌げば気迫を追い込む展開に持ち込める。そんな15分になるのか(C)MMAPLANET

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2024#01-2で、環太平洋バンタム級王者の藤井伸樹が初防衛戦で須藤拓真と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

環太平洋王者として2023年を迎えた藤井だったが怪我などもあり、竹中大地とのノンタイトル戦=1試合のみ。その竹中戦も判定負けという結果に終わった。須藤との防衛戦は捲土重来をかけた、そして自分の殻を破るための一戦になる。


――大会まで一週間を切りましたが、対人練習はどのくらいまでやる予定ですか(※取材は25日に行われた)。

「金曜日までは軽く対人練習をやって、計量に臨もうと思います。身体の状態はいいので、試合のための練習はしっかりできたと思います」

――前回の試合は昨年7月の竹中大地戦(判定0-3で負け)でした。あの試合を振り返ってもらえますか。

「自分のやりたいことよりも相手にやりたいことをやらせてしまった試合だったなと。自分のペースに持っていけなかったです」

――試合中のどこでそれを感じましたか。

「1・2Rに組まれて倒されたあとに後ろにつかれて、抑え込まれた時間が長くて。その前の対処もできていなかったし、そうなった時の対応も良くなかったです。あの展開になる前に自分から攻めていくというか展開を作ることが出来ていなかったように思います」

――試合を見ていて藤井選手が後手に回らされている印象がありました。

「もっと攻めなきゃと思って自分からいこうとすると、その前に相手に先に先に持っていかれて。向こうの方が1Rから最後までペースを握っている展開の試合だったと思います」

――3Rは藤井選手がポイントを取る形でしたが、1・2Rを竹中選手が取っていたので、ある意味、竹中選手はフィニッシュされなければいいという余裕もあったかもしれません。

「それもあったと思います。僕的にも1・2Rは確実に取られていて、倒さない限りは勝てない状態だったので、相手はその前提で戦うことが出来たと思います」

――そういったゲームメイクという部分でやられたという意識はありましたか。

「竹中選手と話したわけではないですが、竹中選手は事前の作戦通りに戦っていたような気がします。そのなかでも僕は勝つためにやるべきことをやらなきゃいけなくて、3Rにやっと自分の展開に持っていくことができたのですが、それを1・2Rにできなかったんだと思います」

――そこを改善するための練習を続けてきましたか。

「いつも先に自分から攻めるというか、前に出ていくというか。そこをもっと強く意識しないといけない。焦っちゃいけないんだけど、しっかり集中して自分の戦いを最初から最後までやることを強く意識しないと…と感じました」

――対戦相手の須藤選手に対して、その印象を聞かせてください。組みの攻防になったら躊躇なく引き込んでサブミッションを狙ってくる。今のMMAには少ないタイプの選手です。

「全体的にレベルアップするための練習をしてきましたが、どちらかというと組みの部分を多くやってきました」

――強みと弱みがどちらもはっきりしているスタイルですが、試合展開はイメージできていますか。

「お互い相手の展開に持ち込ませないように戦う試合になると思います」

――今回は2024年最初の試合であると同時に環太平洋王座の防衛戦です。今年はどのような1年にしていきたいですか。

「まずしっかりこの試合に勝って防衛したいです。去年は1試合しかできなかったので、今年はコンスタントに試合をやっていけたらと思っています」

――試合数も含めて今年は逆襲の1年にしたいですか。

「はい。そのためにも今は目の前の試合に集中してしっかり勝ちたいです。僕もキャリアを重ねて一戦一戦がより大事になると思っているので」

――2019年以降の藤井選手は2連勝して3戦目で敗れるという繰り返しでした。。もう一歩突き抜けきれていない状況ですが、やはりそこを突破したいですか。

「それはもちろんあります。ここ数年は上手く結果が出ていない形になっているので、そこを自分の中で超える1年にしたいです」

――例えばそこを突き抜けられていないのは何が原因なのか。竹中さんの反省点にもつながる部分はあるのでしょうか。

「そうかなと感じることもありますし、技術的に足りないこともあると思います。ざっくりしたことになってしまうのですが、全体的にスキルアップしないと…ということですね。今は何が何でも勝ちたいです」

――同日にONEの日本大会が開催されます。そのうえで藤井選手がファンに見せたい試合とは?

「ONEがあっても修斗を見てくれる人たちがいて、また修斗を見に行きたい、藤井伸樹の試合を見たいと思われる試合をしたいですし、そのなかでしっかり勝って大会を盛り上げたいと思います」

■視聴方法(予定)
1月28日(日)
第1部 午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル
第2部 午後17時30分~ ABEMA格闘チャンネル             

■第2部対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]藤井伸樹(日本)
[挑戦者]須藤拓真(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
吉成はるか(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
杉本恵(日本)

<バンタム級/5分2R>
人見礼王(日本)
榎本明(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇(日本)
藤田ムネノリ(日本)

<ストロー級/5分2R>
黒部和沙(日本)
大田ノヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
岡田逹磨(日本)
椿馨(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
歩生(日本)

■第1部対戦カード

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
齋藤翼(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
ヤックル真吾(日本)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
鈴木崇矢(日本)

<バンタム級/5分2R>
永井奏多(日本)
HAMMER KATU(日本)

<2023年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
根井博登(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

<2023年度新人王Tフライ級決勝/5分2R>
亮我(日本)
永留惇平(日本)

<2023年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
JAM(日本)
磯城嶋一真(日本)

<2023年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
松浦真実也(日本)
ネイン・ディネッシュ(日本)

<2023年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
グ・ジユン(日本)
嵯峨“ゴーレム”健史(日本)

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【Shooto2024#01】ストロー級新人王トーナメント決勝へ。根井博登=2006年6月生まれ、17歳─01─

【写真】2006年6月25日生まれ。甲子園を目指す球児のよう──というのも、当然の高校生だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2024#01-1で、根井博登がストロー級新人王の座をかけて麻生Leg Lock祐弘と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA史上、これだけのアマチュア戦績からプロデビューした選手がいただろうか。まずは根井がプロデビュー前年に築き上げた実績から見てほしい。

■根井博登 2022年主なアマチュアMMA戦績

3月20日 全日本キッズ&ジュニア選手権
ジュニア修斗 52キロ以下級優勝

5月15日 アマチュア修斗関西選手権
ストロー級優勝

5月29日 アマチュア修斗北信越選手権
ストロー級優勝

8月7日 アマチュア修斗中国選手権
ストロー級優勝

9月11日 アマチュア修斗関東選手権
ストロー級優勝

10月10日 アマチュアMMA全日本選手権Sクラスルールトーナメント
ストロー級メイントーナメント優勝

10月30日 全日本アマチュア修斗選手権
ストロー級優勝

さらに2023年2月にはDEEPフューチャーキングトーナメントも制し、その2カ月後には修斗沖縄大会でプロデビューを果たした。現在17歳——朴訥としながら幼さが残る喋り方の根井に、まずは幼少期から培われた格闘技キャリアを振り返ってもらった。


――根井選手は現在17歳で、格闘技を始めたのは何歳の時ですか。

「3歳の時です。当時は広島市に住んでいて、レスリングと一緒に柔術とキックボクシングも習っていました。柔術は藤田柔術で、キックボクシングはストライカージムというところに通っていました」

――レスリングだけでなく柔術とキックも! それは3歳ぐらいからMMAを戦うことを意識していたのでしょうか。

「いえ、そういうわけではなく――ずっとMMAというものは知らなかったです。もともと父が格闘技を好きで、いろんな習い事をさせてもらっていたらMMAに辿り着きました。小学生の時にはキッズ修斗に出ていたのですが、今みんながMMAと呼んでいるものを当時は修斗だと思っていたぐらいです」

――一般的に子供の習い事といえばスポーツ、音楽、学習塾など様々なものを掛け持ったりしますよね。それが根井選手の場合、格闘技に集中していたのですか。

「格闘技以外にも水泳、そろばんをやっていました。その中で一番成績を残せていたものが格闘技だったんです」

――それだけ習い事が多いと、1日にダブルヘッダーもありえますよね。

「はい。柔術をやったあとにレスリングの練習に行くとか、というのはありました」

――格闘技の習い事だけに絞ると、どの競技が最も割合は高かったのでしょうか。

「一番はレスリングで、次が柔術です。レスリングと柔術は試合にも出ていました。でもレスリングの割合は高いけど、試合では結果を残せていなくて……。柔術は――自分で言うのも何ですけど、まあまあ得意でした。JBJJFの全日本キッズでも優勝しています」

――キックボクシングの実績はいかがですか。

「キックはそれほど本格的にやっていなくて、あまり上手くなかったです(苦笑)」

――なるほど。広島市から引っ越してパラエストラ千葉ネットワーク(CNW)に入会したのは、いつ頃なのでしょうか。

「小学5年生の時です。東京に引っ越して、父が道場を探してくれました。レスリングも柔術もできる道場を探して、一番近い場所にあったのがパラエストラCNWでした」

――パラエストラCNWに入会した後も、メインはレスリングだったのですか。

「そうですね。キッズクラスだとレスリングと柔術だけで、MMAのクラスはなかったです。当時は僕も本気でレスリングをやっていきたいと考えていました」

――レスリングでオリンピックを目指す、と。

「小さい頃は、そう考えていました。でも小学校の高学年になると、なかなか勝てなくなっていたので、オリンピックまで行くのは諦めていました。それでMMAの試合に出るキッカケになったのは、高校受験です。

あの時、自衛隊の高校(陸上自衛隊高等工科学校)に受かったらレスリングを続ける――公立高校へ行くことになれば、アマチュア修斗に出ると決めて。結果は今も通っている公立高校へ進学することになったので、アマ修斗に出ることになったんです。そこから1年ぐらいかけてプロになりたいと考えていました」

――根井選手は2022年にアマ修斗の地区選手権4大会(関東、関西、北信越、中国)を制し、全日本でも優勝してプロ昇格しています。それだけの実績となれば、アマ修斗に出始めた頃から対戦相手とのレベル差を感じませんでしたか。

「もともとアマチュアで圧倒的に勝たないと、プロに行っても通用しないと思っていました。ただ、アマチュアの最後のほうは『この調子ならプロでも余裕で勝てるんじゃないかな』と思ってしまっていましたけど(苦笑)」

――アハハハ。アマチュア修斗の試合映像を視ると、当時から試合中の落ち着き振りが目立ちました。16歳とは思えないほど落ち着いていて。

「それはよく言われます」

――それは、もともと落ち着いているのか。あるいは試合だから落ち着こうとしているのか、どちらですか。

「自分でも大人しい性格だとは思うのですが、全日本までに試合経験を積むことができていたので安心して戦うことができていました」

――修斗では全日本で優勝すればプロ昇格は認められるでしょう。もしかしたら地区選手権を4大会制している時点で、プロになれたかもしれません。そのなかでアマチュアMMA全日本、DEEPフューチャーキングトーナメントにも出場した理由は何だったのですか。

「アマ修斗にはパウンドが無いからです。プロで試合をする前に、防具無しでパウンド有りの試合を経験したいと思いました」

<この項、続く>


■視聴方法(予定)
1月28日(日)
第1部 午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル
第2部 午後17時30分~ ABEMA格闘チャンネル             

■第2部対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]藤井伸樹(日本)
[挑戦者]須藤拓真(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
吉成はるか(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
杉本恵(日本)

<バンタム級/5分2R>
人見礼王(日本)
榎本明(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇(日本)
藤田ムネノリ(日本)

<ストロー級/5分3R>
黒部和沙(日本)
大田ノヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
岡田逹磨(日本)
椿馨(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
歩生(日本)

■第1部対戦カード

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
齋藤翼(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
ヤックル真吾(日本)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
鈴木崇矢(日本)

<バンタム級/5分2R>
永井奏多(日本)
HAMMER KATU(日本)

<2023年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
根井博登(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

<2023年度新人王Tフライ級決勝/5分2R>
亮我(日本)
永留惇平(日本)

<2023年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
JAM(日本)
磯城嶋一真(日本)

<2023年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
松浦真実也(日本)
ネイン・ディネッシュ(日本)

<2023年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
グ・ジユン(日本)
嵯峨“ゴーレム”健史(日本)

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【Shooto2024#01&#02】2024年、プロ修斗開幕戦は藤井伸樹×須藤拓真。鈴木崇矢は初陣&新人王T決勝

【写真】嚙み合えば須藤。噛み合わなければ藤井という見方は成り立つ(C)MMAPLANET

30日(土)、Sustainよりプロ修斗公式戦2024年第一弾=1月28日(日)に東京都港区ニューピアホールで開催されるShooto2024#01&#02の対戦カードが発表されている。
Text by Manabu Takashima

昼夜二部入れ替え制でスタートを切るプロ修斗の新年、第一部はフェザー級のTOMA×齋藤翼、フライ級で関口佑冬×ヤックル真吾&宮城友一×鈴木崇矢という3回戦に加え、新人王トーナメント決勝戦5試合など計9試合。第二部は環太平洋バンタム級選手権試合=チャンピオン藤井伸樹×チャレンジャー須藤拓真、インフィニティリーグ女子ストロー級2回戦を中心に8試合が明らかとなっている。


第一部の注目は、やはり鈴木崇矢のプロ修斗公式戦初参戦か。格闘DREAMERS出身、今年はGRACHANが主催したJ-MMA Rookies CUPフライ級を優勝した鈴木は、GRADIATORからいよいよ主戦場を修斗としたベテランの宮城友一と戦う。

鈴木にとって過去最強の相手といって良い宮城だが、昨年は長年の格闘家人生で蓄積したダメージという部分も試合で感じられたのも事実だ。とはいえ精神的に宮城は鈴木の打撃に圧されることはなく、テイクダウンも切って首相撲に持ち込める。

鈴木に必要なのは勢い+αの部分。押せ押せの動きのなかで、冷静にカウンターを打ち抜くことがあれば――鈴木が格闘DREAMERSの動機=山内渉の位置に一気に近づくこともできるマッチアップだ。

その鈴木がランカーと3回戦で修斗初戦を行うなか、キャリアでさほど変わらないのにかかわらず注目度という点で、大きな差があるフライ級新人王Tファイナルに進む亮我と永留惇平は、負けてたまるかという気持ちが強いはず。

逆をいえばリアリティTVショーからプロデビューが武道館、プロモーションの枠を超えた新人戦優勝者の鈴木に対し、アマ修斗からライセンスを取得し、プロシューターとしてキャリアを踏み始めた者が意地を見せなければ、何のための修斗のヒエラルキーか。

そういう意味ではフライ級決勝で戦う両者だけでなく、5階級のファイナリスト全員、いやバンタム級2回戦で戦うHAMMER KATUと永井奏多も同じ思いで2024年初陣に挑んでほしいものだ。

第2部のメイン。厳密にいえば修斗のヒエラルキー外から顔の一人となった藤井が、グラップリング&柔術&MMAの3つの草鞋を履く須藤の挑戦を受ける環太平洋バンタム級選手権試合は2大会を通して再注目マッチとなる。

MMAのレーダーチャートとしては、圧倒的に形が整っているチャンピオンに対し、須藤はサブミッション……特に足関節が極端に突き抜けているファイターだ。とはいえ須藤は11月のADCCアジア&オセアニア予選66キロ級では優勝したイーサン・トーマスに、その足関節を凌がれ引き込んでことで敗北を喫している。

ADCCは引き込めば、マイナス。MMAでは下になれば殴られる。ここは藤井の足関節の防御力が問われる。とはいって、この試合はMMAだ。拳が届くより遠い距離で徹底して組みや引き込み、今成ロールを突き放すという勝利の方程式が、藤井には存在している。

いってみれば須藤としては、自身がボトムになった時に藤井がパウンドを落とそうが、寝技に付き合ってくれる展開を望むであろう。なんせ15分の試合中、1度でも自分の形になれば藤井のヒザを壊すことができる。それが最初の30秒で訪れるのか、最後の10秒で訪れるのか。

ハーフから、あるいはK ガードも十分にありうる須藤の組手のなかで、藤井は抱えられそうな脚の足裏をいかにマットにしっかりとつけて、絡んでくる足を捌くことができるのか。精神的にタフすぎる局面でミスをしないことこそ、藤井がベルトとヒザを守る命綱となる。

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