【写真】戦う場所は変われど、やることは同じ(C)MMAPLANET
12日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP105で、初代Fighting Nexusフライ級王者の駒杵嵩大と対戦する本田良介インタビュー。
Text by Shojiro Kameike
現役修斗世界ランカーの本田良介は、今年に入りDEEPに参戦。前回は3月の新宿FACE大会で加藤瑠偉に判定勝ちし、後楽園ホール大会出場の切符を手にした。2019年に東京から地元・福岡に戻り活動している本田にとって、コロナ禍と練習環境の変化は、どんな影響を与えたのだろうか。
新たな戦いの場に対し、意外なほど慎重な本田良介が、現在の状況と駒杵戦への意気込みを語る。
――本田選手は2020年まで修斗を主戦場としていましたが、今年からDEEPに参戦しています。そこには、どのような経緯があったのでしょうか。
「コロナ禍というのは大きいと思います。修斗の地方大会も少なくなっていたじゃないですか。僕も福岡にいて、東京の大会に地方選手も呼びにくいでしょうし。でも試合がしたいので、ご縁があってDEEPに出させてもらうことになりました」
――本田選手が東京から地元・福岡に戻ったのが2019年、その1年後にはコロナ禍となりましたが、福岡での練習環境はどのような状況にあったのですか。
「今はフリーランスとして活動していて、いろんなジムで練習させていただいていたんです。でもコロナ禍になって、まずジムも開けられないので練習できない、ということが多かったですね。ランニングも普段は陸上競技場を利用していたんですけど、その場所も使えなくなってしまって、どこか外で走れるような場所を使うしかなかったです」
――ご自身のジムを持っていないので、練習環境は厳しかったでしょうね。
「そうなんです。そのなかでレンジャーズジムさんでは、選手のみ少人数の練習に参加させていただいていました。福岡の緊急事態宣言が明けたタイミングで、そのまま通常の練習ができるようになっています」
――その状況下では、練習量も大きく減少したのではないですか。
「一時期は、スパーの量が以前の半分に減りました。でも今は福岡もコロナの感染者数が減っていて、以前のような練習ができていると思います」
――東京ではCAVEに所属し、石渡伸太郎さんの指導を受けていました。それがフリーランスとなり、大きく変わったところはありますか。
「CAVEにいた時は練習に追われて、自分で考えることが少なかったんです。それは、ただただ環境に恵まれていただけで。福岡に戻ってからは、キャリアが短かったためか、自分の練習スケジュールをまとめることは難しくて……。でも自分でやると決めた以上、やるしかなかったです。
今は自分で考えて練習できるようになったと思います。僕自身、できないことが多いので、できることを増やして自分自身で試合のプランを持てるようになりました。特に、僕自身がこう攻めるから、こういう状況になったらどうするか、と考えるようになっています」
――現在はレンジャーズジムが主な練習場所なのですか。
「MMAはレンジャーズジムさんと、マスタージャパン福岡さんでもお世話になっていて、フィジカルなどは別のところでやっています。フリーでやっていたら、苦手というか自分自身では組みづらいメニューってあるじゃないですか。でもマスタージャパンさんへ行くと、そういう練習メニューが中心に組まれていて。見れば分かるものなんだなって(苦笑)」
(「それはハッキリと分かります(笑)」――マスタージャパン福岡 弘中邦佳代表・談)
――なるほど。試合の話に戻りますが、DEEPに参戦するようになり、修斗とDEEPの違いなどは何か感じたりしますか。
「違いは……特にないですね。違いを感じる人もいるかもしれませんが、僕は一戦一戦、出場できるところでトップを目指して頑張りたいです。どこであってもMMAを戦っていくわけで、勝ち続けていけば、いずれトップが見えてくるはずですから」
――今回の駒杵戦は、DEEPフライ級で2戦目となります。現在、DEEPの中でも激戦区の階級となっていますが、トップを目指すうえで印象はいかがですか。
「まだまだ自分には足りないところもありますけど、勝負できると思っています。まだ階級を上げて2戦目、そういうことも全力で戦わないと分からないので、全力で戦います」
――かなり慎重な姿勢ですね。修斗では2018年11月に猿丸ジュンジ戦で敗れたあとは2019年から3連勝。特に元王者の黒澤亮平選手にも勝っているので(2019年3月に判定勝ち、DEEPフライ級戦線でもタイトルに絡んでいっても、おかしくはないと思います。
「そういうタイトルマッチとかは、勝っていったら回ってくるものなので……。まだDEEPでは1回しか勝っていないのに、タイトルマッチどうこうは失礼だと思うんですよね(苦笑)。勝って、周りから『タイトルマッチが見たい』と思われるようになりたいです」
――どこまでも慎重ですね。では、次の対戦相手である駒杵選手の印象を教えてください。
「ネクサスのチャンピオンで、経験値がある選手だと思います」
――そんな両者の対戦だけに、3R制で見たいという声もありますが……。
「3Rで見たい、という声があるのは嬉しいです(笑)。でもラウンド数は意識していません。2Rでも3Rでも、出せない選手は何も出せないので。そこは意識せず、決められたルールの中で戦います。3Rで組まれるかどうかは、知名度も関係してくると思いますし(苦笑)」
――コロナ禍のなかで、興行の時間も以前より制限され、試合数や総ラウンド数も大きく変わってきましたからね。
「そのなかで、3Rの試合に選ばれた人は、それだけの価値があるんだと思います。それが全てです。僕も、次は3Rで試合を組みたいって思ってもらえる試合をしたいですね」
■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後4時45分~SPWN PPV配信 & ニコニコ生放送 PPV配信
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【DEEP105】DEEPで2戦目=駒杵戦へ。福岡からの挑戦──本田良介「どこであってもMMAを戦っていく」 first appeared on
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