【写真】取材は10月24日、骨折も明るく笑い飛ばすのが浜崎朱加の強さです(C)SHOJIRO KAMEIKE
17日(日)、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10で、浜崎朱加が韓国のシン・ユリを相手に2年振りの復帰戦に臨む。
Text by Shojiro Kameike
前編では2月に出場を予定していたRIZIN LANDMARK佐賀大会に向けたインタビューの内容を掲載した。しかし佐賀大会は左腕の骨折(左尺骨骨幹部骨折で全治5カ月)のため欠場。あれから9カ月、改めて浜崎に復帰戦への意気込みを訊いた。
<浜崎朱加インタビューPart.01はコチラから>
名古屋の試合は全勝なんですよ
――今回も「お久しぶりです」と言うことになりました。2月のインタビュー後、負傷が発覚したのはいつのことだったのですか。
「試合の2週間前ぐらいですね。パク・シウ戦で折れた左腕にプレートを入れていたんですよ。そのプレートの端っこあたりにあった骨が折れて……。練習で蹴りを受けた時に『あっ! また折れたぁ~』と思いました」
――骨が折れているのに明るいですね……。
「そんなに暗くはならなかったです(笑)。一度折れたことがあるから、感覚的に『痛くても治る』と分かっていたというか。夜に練習していて、その日はとりあえず5分くらい考えましたね。考えたあと、すぐ阿部(裕幸AACC代表)さんに『折れていると思うので、明日検査に行ってきます』と伝えて帰ったんですよ。翌日、病院に行ったら、やっぱり折れていて。ちょうど診ていただいたのがRIZINのリングドクターの方で、すぐRIZINサイドにも伝えてくれました」
――まずロペス戦が久々の復帰戦で、さらに復帰が伸びることに対し不安や焦りはなかったですか。
「そもそも試合期間が空いていたので、その時は焦りも不安もなかったです。ただ、佐賀大会ということで遠方から来てくれる人もいて。『ギリギリすぎて申し訳なかった』という気持ちのほうが大きいですね。もう飛行機を取っていた方もいたし」
――浜崎選手の代わりに大島沙緒里選手がロペスと対戦し、勝利しました。
「ありがとう、と思いました。クレア・ロペスも私のせいで、ギリギリ対戦相手がいなくなったわけじゃないですか。そこで代理が決まり、しかも後輩だったので良かったと思うし。しかも勝ちましたから」
――そのあと、何時頃に復帰したいと思っていましたか。
「骨が繋がればすぐ、と思っていました。練習も100パーセントできるようになれば、すぐ行ける――と。自分としては夏ぐらいには試合ができる状態でしたけど、なかなか決まらなくて」
――結果、この名古屋大会で復帰することになりました。浜崎選手は山口県出身ですが、名古屋には縁がありますか。
「縁はなくはないですね。名古屋でも何試合かしているし、親戚もいるので。私、プロデビュー戦が名古屋なんですよ。プロ修斗のALIVE興行で」
――そういえば! 2009年10月、修斗クラスC+ルールで佐々木絹加選手に一本勝ちしています。もうプロデビューから15年が経つのですね。
「あの時は57キロで試合をしました。RIZINでも2回、名古屋大会に出ていて――アム・ザ・ロケット戦(2019年8月、腕十字で勝利)と、カンナとの2戦目(2021年3月、浅倉カンナに判定勝ち)ですね。だから名古屋の試合は全勝なんですよ。このまま名古屋は全勝で行くしかない!」
ベルトに挑む順番は一番下というか、まだスタート地点に立っていない
――おぉ、縁起の良い場所ということですね。では名古屋で対戦するシン・ユリの印象を教えてください。
「RENA戦を視ると、RENAがやりづらそうにしていましたね。手足が長くて距離も遠いから、やりづらかったのか……。あとは打撃も構えと軌道が独特で、RENAも右を結構もらっていた印象があります。RENAのボディブローも効いていたとは思うけど、韓国人選手は『倒れない』という気持ちも強いですよね」
――そんな打撃を持つシン・ユリに対して、浜崎選手はどのように戦いますか。
「打撃はもちろん上手いし、やりづらさもあるでしょうね。私の得意なところは、そこじゃないので。腰が重そうには見えないし、組めばテイクダウンは余裕だと思います。だから捕まえるまでが――相手も完全にそこだけ警戒してくるでしょうね。私は試合になったら食らう覚悟で、ガムシャラに捕まえに行きます」
――捕まえに行った際、ヒジを合わせてくる危険性はあります。
「そこが一番面倒くさそうですね。カウンターで狙ってきそうです。カットしたら終わりだし。でも私もヒジの練習はしていますから。
久しぶりなので楽しみですけど、ブランクのほうが心配です。こんなにブランクがあるのは初めてなので、どうなるのか自分でも分からないですね。お客さんが入っている会場の雰囲気とか、いつもセコンドはついていても、自分がケージに入るとまた違うでしょうし」
――シン・ユリに勝ったあとの展開は、どのように考えていますか。
「何も考えていないです。もちろん大晦日の話があれば、1カ月半の試合間隔でも出たいです。誰でも良いわけじゃないから難しいけど」
――もう一度RIZINのベルトは目指していますか。
「特別意識しているわけじゃないです。2連敗しているなかで、自分からやりたいと言えるわけでもない。でも、やり返したい気持ちは持っています。2年間も試合をしていないから、ベルトに挑む順番は一番下というか――まだスタート地点に立っていないので、もうランク外ですね。この名古屋大会から再スタートです」
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ RIZIN LANDMARK10対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)
<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)
<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)
<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)
<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)
<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)
<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)
<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)