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【Pancrase347】ホン・イェリン戦前のアトム級QOP SARAMI「塩漬けです。もう、ああいう勝ち方はない」

【写真】有終の美ではないかもしれないが、終わりを見て現役生活を全うしている (C)MMAPLANET

本日29日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase347で、アトム級QOPのSARAMIがホン・イェリンとノンタイトル戦で戦う。
Text by Shojiro Kameike

3月に同王座決定トーナメント決勝で沙弥子を48秒で下したSARAMIにとって、あの右ストレートで一発の勝利は何を意味したのか。その後、パンクラスイズム横浜を離れ、毎日のように違う場所でトレーニングの日々を送る。

「この生活も長くは続けられない」というSARAMIに3月のKO劇と今、そして──これからについて尋ねた。


――もう次の日曜日にホン・イェリン戦を控えているSARAMI選手ですが、今一度3月のアトム級王座奪取について話をきかせてください。見事過ぎる右ストレート一発のKO劇。格闘技生活で、一番の喜びようだったのではないかと。

リモート取材を行った24日の時点では、藤野恵実につけられた傷が残っていた

「あの瞬間は『嘘でしょ!!』っていう感じでした」

──そこから笑顔の時間が、凄く長かったです。

「アハハハハハハ。北岡(悟)さんや、矢澤(諒)君は『パンチで倒す』と思っていたらしいです。いつか、パンチで倒すと。北岡さんにはずっと前から言われていました。でも、私はできないだろうって思っていたんです。女子で一発KOなんて、ないじゃないですか。まさか自分がするなんて思っていなくて(笑)。打撃に自信があるわけじゃないので」

──ただ、あのパンチです。練習をしてきて、成長しているという風に自分で感じることはなかったですか。

「自分の右のパンチが凄く強いという実感はありました。打ち方とかも、凄く考えてきたので。それは分かっていたけど、試合でソレを出せるとは思っていなかったです」

──あの勝ち方をこれからも続けたいという想いは?

「ないです」

──本当ですか。それを想って戦えないかもしれないですが、どこか少しでも残っていないですか。

「えぇぇ……。また、したい気持ちはありますけど。アレを狙うと、絶対にできないです。自分の攻めをしているなかで、ああいう偶然が起これば良いかなって。あのパンチを狙うと、自分のスタイルが崩れてしまいます。私の試合はドロドロで、勝つ時も負ける時も。殴り合いって誰でもできるので、それは余り格好良いとは思えないんです」

──練習仲間、女子選手たちの反応はどうでしたか。

「びっくりしていました。練習では私は打撃が上手くはないので。男子も女子も当てっこゲームが上手な人が、練習では打撃は上手です。思い切り打てないから、試合とは違うと思っています」

──ぶっちゃけてKO勝ちとタイトル奪取、どちらの方が嬉しかったですか。

「一発KOです」

──ずっと練習を続けてきて、あのKO劇があって良かったと本当に思います。

「私の人生にこんなことがあるんだって。本当に。私、格闘技の試合で勝って、お客さんが盛り上がる瞬間──あの気持ち良さって多分、結婚式をする時の気持ち良さよりも上だと思うんです。なのに、あんなKO勝ちしちゃうと、もう最高ですよ」

──そんなタイトル奪取後、所属先が整体北西に変わりました。

「もともとトーナメント中もパンクラスイズムで練習するのは1度か2度で。ジムの面子も変わっていく中で、私が格闘技をやる場所はイズムではなくなってきたように思えたんです」

──練習場所が所属名になったわけではないですよね。

「ハイ。私がずっと体を見てもらってきた整体です。北西(英司)さんはパンクラスができた頃から、選手の体を診ていて、格闘技の試合も物凄く見ている人で。フォースタンス理論に出会えたから、こっちに出てきて少し結果を残せたと思っています」

──イズムを離れる時、どこかジムの所属になろうと考えることはなかったですか。

「それは今も迷っています。決まった練習場所があることは大切だと思うので。ただ試合がもう決まっていたから、そこままという感じできました」

──今、練習場所はどういう風になっているのでしょうか。

「なかなか、色々なところに行っています。行動範囲は相当に広いですよ(笑)。女子選手がいるところに、練習に行かせてもらっていて」

──では万智選手ばりに1週間のルーティンをお願いします。

「月曜日は朝から仕事をして、夜は坂口道場に行きます。火曜日は昼ぐらいにKRAZY BEEに行き、夕方は元町にあるクロスフィットでパーソナルトレーニング。夜はカルペディウム三田のレスリングクラスに参加したり、しなかったり。水曜日は1日仕事をして、行けたらファイトベースに。木曜日も1日仕事して夜に東中野のトイカツ道場。金曜日は昼にマスタージャパンでグラップリング、夕方は国立に体の使い方のコンディショニング・トレーニングに行って、夜に整体をして帰って来ます。

土曜日は朝から仕事をして、夕方に千葉の市川市にあるトランセンド・ジムでロッキー川村さんにミットを持ってもらっています。で日曜日の朝にJTTに女子練習ですね(笑)」

──仕事をしながら……ですよね。1週間で7位置の練習を。

「やばいですよね(笑)」

──その原動力は何なのでしょうか。

「不安だから。やらないと不安なんです。もちろん毎週 、完璧にやっているわけじゃないですけど、この生活と練習を維持するには心もお金も、体力も大変です」

──そうですよね。

「だから、これをずっとやっていられないなって。引退も近いのかなって思っています」

──それでも結婚式よりも嬉しいモノがMMAでの勝利なわけですよね。

「結婚式をしたことないんですけどね(笑)。私は結婚して子供も欲しい。だからずっとできない」

──そうなると限られた試合のなかで、今回はタイトルマッチでないですが、その辺りはどのように思っているのですか。

「ホン・イェリン戦が用意されたことに、全く不満はないです。ちゃんと強い相手ですし、国際戦が戦いたかったので。用意してもらった相手に、今の全てをぶつけます。対戦相手の格とか関係なく、準備したことを全て出します」

──それは右ストレートですね(笑)。

「違います(笑)。塩漬けです。もう、ああいう勝ち方はないし、一度したから思い切り漬けにいけます(笑)」

──女子は比較的行き来ができていますが、これからのキャリアをどのように考えていますか。

「目標がなんなのかよくわからない状況ではあるんですけど、海外でやりたいです。もう日本人は皆やったし、今さら新しい子とやる必要はないかなって。めちゃくちゃ強い外国人にメチャクチャにやられたら、辞めることができるかなって」

──刹那的ですね。

「もう私、敵わないんだっていう経験をしたら辞められるかなって」

──その将来を望むとしても、メチャクチャ強い外国人を戦うためには次の試合でしっかりと勝つ必要があるかと思います。どのような試合にしたいですか。

「…………(じっくりと考えて)、攻め続ける。とにかく攻め続けます」

■視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後12時40分~U-NEXT

■Pancrase347 計量結果

<ライト級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
[挑戦者] 久米鷹介:70.3キロ

<ストロー級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] ソルト:51.95キロ
[挑戦者] 藤野恵実:52.1キロ

<ウェルター級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 押忍マン洸太:76.95キロ
[挑戦者] 佐藤生虎:77.1キロ

<ライト級次期挑戦者決定/5分3ラウンド
葛西和希:70.55キロ
天弥:70.65キロ

<女子アトム級/5分3R>
SARAMI:48.05キロ
ホン・イェリン:47.75キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
カリベク・アルジクル・ウルル:61.65キロ

<ライト級/5分3R>
粕谷優介:70.7キロ
ホン・ソンチャン:70.5キロ

<女子フライ級/5分3R>
端貴代:56.65キロ
渡邉史佳:56.8キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:52.1キロ
エジナ・トラキナス:51.9キロ

<フェザー級/5分3R>
糸川義人:65.9キロ
栁川唯人:65.95キロ

<ストロー級/5分3R>
野田遼介:52.5キロ
船田侃志:52.55キロ

<バンタム級/5分3R>
安藤武尊:61.45キロ
ギレルメ・ナカガワ:61.55キロ

<2024年ネオブラッドTフライ級決勝/5分3R>
岸田宙大:56.7キロ
山﨑蒼空:57.1キロ

<フライ級/5分3R>
時田隆成:56.95キロ
齋藤楼貴:56.95キロ
 
<バンタム級/5分3R>
友寄龍太:61.1キロ
渡邉泰斗:61.5キロ

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【Pancrase347】計量よもやま話。アルジクル・ウルル、あ、あぶないっ!! 久米鷹介──危機一髪!!

【写真】よくパスできた──それほど厳しそうだったカリベク・アルジクル・ウルル(C)MMAPLANET

明日29日(日)に立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase347の計量が、28日(土)に品川区の目黒セントラルスクエアU-NEXT内カンファレンスルームで行われた。
Text by Manabu Takashima

計量開始の15分前に会場に到着すると、驚いたことにエレベーターホールに井村塁と対戦するカリベク・アルジクル・ウルルが座り込んでいるではないか。しかも、喉に指を突っ込む荒療法で懸命で唾を吐いており、相当に減量が厳しい様子だ。

そのアルジクル、計量の際はフラフラになって下着を脱いで体重計へ。空気的にアウトのように見えたが、450グラム・オーバー規約ジャストの61.65キロでクリア。あれだけの状態でも体重を落とし切った気迫のパス──明日のリカバリーもそうだが、試合中の気持ちの強さは相当だと恐怖すら感じるアルジクルだった。


メインで雑賀ヤン坊達也の持つライト級王座に挑戦する久米鷹介も本計量スタート時間のギリギリまでトイレにこもるという緊急事態を思わせたが、彼もまた下着を脱いでパス。と、久米の下半身を隠していた布をレフェリー陣が外すのが早く──会場の人間には、TVに写せない部分の毛髪が確かに確認されていた。

この計量の模様は生配信されていたが、カメラマンさんのグッドジョブで画面は寄りになっており、久米もまたアルジクルとは違った意味で危機一髪のところでアウトにならずにすんだ。

またMMAPLANETが追う計量後の握手問題。男子はするが、女子はしないという定説だが──全15試合中、握手が見られなかったのは3試合。それがストロー級QOP選手権試合=ソルト×藤野恵実、SARAMI×ホン・イェリン、端貴代×渡邉史佳お3試合で全て女子マッチと定説は裏付けされることに。

とはいえ女子勢は握手でなく、距離をとって互いに一礼するという健闘のたたえ合いをしていた。

その女子の流儀に従おうとしたKARENを呼び止めて握手をしたエジナ・トラキナスは、体重計の上で何やら手話のようなモノを披露していたが、これは「ジーザスの導きが、唯一の道」というようなことだったようだ。

キルギス、ブラジル勢とともに韓国からやってきたホン・イェリン。彼女のセコンドにはGladiatorからONE FFに転じたイ・スンチョルの姿が見られ、次戦は2025年になってONE FFでなくONE FNデビューが予定されているとのことだった。

■視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後12時40分~U-NEXT

■Pancrase347 計量結果

<ライト級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
[挑戦者] 久米鷹介:70.3キロ

<ストロー級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] ソルト:51.95キロ
[挑戦者] 藤野恵実:52.1キロ

<ウェルター級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 押忍マン洸太:76.95キロ
[挑戦者] 佐藤生虎:77.1キロ

<ライト級次期挑戦者決定/5分3ラウンド
葛西和希:70.55キロ
天弥:70.65キロ

<女子アトム級/5分3R>
SARAMI:48.05キロ
ホン・イェリン:47.75キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
カリベク・アルジクル・ウルル:61.65キロ

<ライト級/5分3R>
粕谷優介:70.7キロ
ホン・ソンチャン:70.5キロ

<女子フライ級/5分3R>
端貴代:56.65キロ
渡邉史佳:56.8キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:52.1キロ
エジナ・トラキナス:51.9キロ

<フェザー級/5分3R>
糸川義人:65.9キロ
栁川唯人:65.95キロ

<ストロー級/5分3R>
野田遼介:52.5キロ
船田侃志:52.55キロ

<バンタム級/5分3R>
安藤武尊:61.45キロ
ギレルメ・ナカガワ:61.55キロ

<2024年ネオブラッドTフライ級決勝/5分3R>
岸田宙大:56.7キロ
山﨑蒼空:57.1キロ

<フライ級/5分3R>
時田隆成:56.95キロ
齋藤楼貴:56.95キロ


 

<バンタム級/5分3R>
友寄龍太:61.1キロ
渡邉泰斗:61.5キロ

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45 ARAMI DWCS Interview J-CAGE pancrase347 ブログ 久米鷹介 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase347】久米鷹介と再戦&防衛戦、ライト級KOP雑賀ヤン坊達也「戦士に最強の僕で挑む」

【写真】インタビューは9月18日——なぜかヤン坊の誕生日の夜に。昼は奥様と水族館でイルカのショーを観てから練習に向かったそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE

29日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase347で、ライト級QOPの雑賀ヤン坊達也が久米鷹介の挑戦を受ける。
Text by Shojiro Kameike

両者の初対決は2021年12月の同級王座統一戦で、正規王者の久米が暫定王者ヤン坊を下している。あの激闘から約3年――お互いに立場を変え、今回はヤン坊が王者として久米を挑戦者に迎えることに。そのヤン坊は今年5月、Road to UFCのワンマッチでキ・ウォンビンに敗れて以来の復帰戦だ。久米との初戦、さらにキ・ウォンビン戦も得意の右ストレートで見せ場をつくるが、逆転負けを喫したヤン坊が語る覚悟とは。


――5月にRTUでキ・ウォンビンに敗れて以来の復帰戦が、パンクラスKOPの防衛戦となりました。まずキ・ウォンビン戦に関しては、「なぜ……」という印象が強かったです。

「僕も――ケージで倒れて試合がストップされて。そこにウチのボス(長岡弘樹DOBUITA代表)が『大丈夫!?』と来るじゃないですか。その時、最初に僕が言った言葉は『やっちゃった……』でした(苦笑)」

――なぜ何をやっちゃったのでしょうか。

「ナメんなよって気持ちが出すぎて、打ち合いすぎてしまいました。自分は効かされて足も動かないし、疲れもあって、よく分からない状態になっていましたね。そこから上手く戻すこともできず、とにかく守勢にならないよう打ち合いに行く。気持ちだけ前に出てしまって」

――効かされた際に真っ直ぐ下がるよりも、打ち合うほうが凌げるケースはあると思います。ただ、まず「なぜ!?」と感じたのは、最初はヤン坊選手が効かせながら、そのあとに効かされてしまった点です。

「冷静に試合を運べば良かったものを、『倒さなきゃいけない』『良い印象を残さないといけない』という気持ちが強かったです」

――その気持ちは試合がトーナメントではなくワンマッチであることも影響していましたか。3回勝てばUFCと契約できるトーナメントではなく、いわばDWCSと同じ形で。

「たぶんトーナメントだったら、あそこで打ち合いに行っていないです。やっぱり『ワンマッチだからアピールしなきゃ!』という気持ちがたぎっていて。そんな状態で自分がダウンを奪ったから、余計に行っちゃってしまいましたね。悪い自分が出てしまいました。

あとは海外勢とのフィジカルの近いも感じましたね。キ・ウォンビン選手と組んだ時、『これは同じ階級の力じゃない』と思いました」

――今後またUFCを目指す場合、階級変更は考えますか。

「海外で戦うならフェザー級なのかな、と考えることはあります。でも仕事をしながら20キロも落とすとなると、フェザー級は厳しいというのが正直なところですね。最近はフィジカルトレーニングにも力を入れていて、通常体重も増えてきていますし」

――20キロ!? それは厳しい……。ではRTUで敗れたあと、今後についてはどのような展開を考えたのでしょうか。

「とにかくダメージが抜けたら、すぐに始動する。RTU準決勝の時に、もう1回ワンマッチで組んでもらうことはできないか――という話もしました。でも前回負けているから、どこかで勝っておかないと難しいのも当然で。そんななかでパンクラスの防衛戦の話があり、相手が久米さんだと聞いて『やります!』と返事をしました」

――その久米選手との初戦は、歴史に残る大激闘でした。2021年のベストバウトの一つだったと思います。ただ、あの試合も逆転負けを喫してしまいました。

「僕がダメな時って、仕留めに行きすぎる時なんですよ。グラップラーは、そこで粘るじゃないですか。でも自分は極めに行っているからロスが凄い。そこで感情のコントロールができるかどうかが、大きな課題だと思っています。さらにRTUで、その課題が明白になりましたよね。今回も、僕が効かせても行きすぎないようにしないといけないとは思っています」

――粕谷優介戦は、行きすぎるようなシーンはなかったですよね。

「2Rの最後に右を効かせたと思いますけど、あの時は粕谷さんの首に腕が回りそうだったのでギロチンに切り替えたんですよ。でも取れなさそうだったので、『ここは力を使いすぎないようにしよう』と、また一回切り替えました。

あの試合は冷静でしたね。1Rと2Rで、粕谷さんの組みが強いことは分かった。でも3Rはガス欠に近づいていると感じたので、トップキープしました」

――続くアキラ戦も、冷静に戦うことができていました。ヤン坊選手の右に対して、頭を下げるアキラ選手に右ハイを当ててKO勝ちでベルトを獲得。どの試合が本当のヤン坊選手なのか……。

「アハハハ、どれでしょうね。その時の状況次第で展開も変わりますし、要は勝てば正解ですから」

――確かに。久米選手との再戦も、前回の経験があるからこそ自信は深まるのではないですか。

「そうですね。あの時に足りなかったものは、これまで養ってきています試合の中で効かせる場面は出てくるはずなので、そこで感情のコントロールができるかどうか。

今回は……つまらない試合をしても勝つ。そう言い聞かせています。その気持ちを制御できるかどうか分からないですけどね。生まれ持った性格でもあるので(苦笑)」

――ファイターとしては難しいですよね。その性格がヤン坊選手の魅力でもあるし、だからこそ今までのKO勝ちがあるわけで。どちらを取るのか。

「もちろん自分はKOしてナンボだし、ギリギリまで悩むとは思いますよ。ここで負けたら、自分もお先真っ暗だとも考えますしね」

――久米選手も初戦からここまで、ファイトスタイルが少しずつ変わってきました。

「テイクダウンに来るスピードは遅くなっている気はします。初戦では組まれた時、吹っ飛ばされるような勢いでしたからね。アキラさんや粕谷さんとの試合を視ると、最近は瞬発力が落ちているとは思います。でも、やっぱり久米さんは強いんですよ」

――はい。

「それでも勝つことができるのが久米さんの凄さで。久米さんって戦士だと思います。戦うことを追求し続けて、今でも戦うことに全てを懸けているから。僕との初戦でも、意識が飛ばずに仕留めにきていますからね。

その久米さんという戦士に、最強の僕で挑むために仕上げてきています。今はパンクラスのライト級といえば久米さんだと思うので、その壁を乗り越えて『ライト級はヤン坊だ』と認知してもらえるよう、しっかり勝ちたいですね」

■視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後12時40分~U-NEXT

■Pancrase347 対戦カード

<ライト級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也(日本)
[挑戦者] 久米鷹介(日本)

<ストロー級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] ソルト(日本)
[挑戦者] 藤野恵実(日本)

<ウェルター級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 押忍マン洸太(日本)
[挑戦者] 佐藤生虎(日本)

<ライト級次期挑戦者決定/5分3ラウンド
葛西和希(日本)
天弥(日本)

<女子アトム級/5分3R>
SARAMI(日本)
ホン・イェリン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
カリベク・アルジクル ウルル(キルギス)

<ライト級/5分3R>
粕谷優介(日本)
ホン・ソンチャン(韓国)

<女子フライ級/5分3R>
端貴代(日本)
渡邉史佳(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
エジナ・トラキナス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(日本)
栁川唯人(日本)

<ストロー級/5分3R>
野田遼介(日本)
船田侃志(日本)

<バンタム級/5分3R>
安藤武尊(日本)
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)

<2024年ネオブラッドTフライ級決勝/5分3R>
岸田宙大(日本)
山﨑蒼空(日本)

<フライ級/5分3R>
時田隆成(日本)
齋藤楼貴(日本)
 
<バンタム級/5分3R>
友寄龍太(日本)
渡邉泰斗(日本)

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