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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE169 ウマウ・ケニ・ログログ

【ONE169】セネガル相撲の雄がONE世界王者に。序盤にTD奪ったログログがマレキンを判定で下し戴冠

【写真】セネガルから新王者誕生(C)ONE

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
ウマウ・ケニ・ログログ(セネガル)
Def.2-1
アナトリー・マレキン(ロシア)

サウスポーのログログに対し、マレキンが右ストレートをボディに伸ばす。さらに右ストレートを上下に散らすマレキン。ログログはマレキンのパンチをかわし、ダブルレッグで倒す。ロープ際で4点ポジションになったマレキンに、ログログがパンチを浴びせた。マレキンは立ち上がるも、ログログがバックコントロールを続ける。ログログはリフトしてグラウンドに持ち込もうとするも、ここでマレキンが左腕をロープにかけて防いだ。

すぐにレフェリーが割って入り、マレキンに注意を与えて試合を再開させる――が、なぜかスタンドのバックコントロールの状態からリスタートとなる。直後、正対したマレキンをログログがコーナーに押し込む。左腕を差し上げているログログは、マレキンの右足に手を掛けた。レフェリーが動くように注意すると、ダブルレッグに切り替えた。またもロープに腕をかけたマレキンに、イエローカードが提示される。コーナー際でログログが左腕を差し上げた状態から再開されると、そのままログログがコーナーから逃さなかった。

2R、距離を詰めてきたマレキンに、ログログが左を振るう。かわして組んだマレキンがログログをコーナーに押し込む。左に回ったログログは、パンチを放つも再びマレキンに組まれてしまう。ログログをロープに押し込んだマレキン。ここでマレキンがなぜか怒り、レフェリーがログログに注意を与えた。ログログがグローブを掴んでいたようだ。

ブレイク後、ログログがマレキンをロープに押し込む。離れたマレキンの顔面に、左ハイを放つ。マレキンの右ストレートをかわし、シングルレッグで入るログログ。これを切ったマレキンが左腕を差し上げてロープに押し込んでいくも、展開がなくレフェリーがブレイクをかけた。ログログの左スイングをブロックしたマレキンは、プレスをかける。ログログをコーナーに詰めたが、テイクダウンのフェイントに対して空スプロール。そのまま向かい合ってラウンドを終えた。

3R、マレキンの右スーパーマンパンチの打ち終わりに、ログログが左2発をクリーンヒットさせる。しかしマレキンの右もログログの顔面をとらえた。ログログをコーナーに詰めて右を浴びせるマレキン。打ち合いから組んだ両者だが、やはり展開はない。またもログログに指を掴む行為が見られたのか。マレキンが離れて再開後、コーナーを背負ったログログと打ち合いを展開する。

互いのパンチがかするなか、やはりマレキンが組んだ。マレキンが動かず、レフェリーがブレイクをかける。ともに右を振るったあと、マレキンが右ストレートを上下に散らして、ログログをコーナーに追い込んだ。ログログの右フックを受けたマレキンが組みつきも、ログログが押し返してリング中央へ。押し合いからマレキンが押していくも、離れて再び打ち合いからマレキンが組むという展開でラウンドが終了している。

4R、やや疲労が見られるマレキン。ログログはオーソドックスから右を伸ばす。しかしサウスポーに戻したログログが左ハイを繰り出した。マレキンの左フックを受けると組みつくログログ。マレキンをコーナーに押し込むと、会場からブーイングが飛ぶ。切り返したマレキンがログログを押し込むも、同様にブーイングが聞かれる。ブレイク後、ログログはサウスポーに構えた。マレキンがダブルレッグでログログをコーナーに押し込む。しかし全く展開はなく、レフェリーがブレイクをかける。再開後、マレキンが右ストレート、打ち合いからログログのパンチを食らった。

最終回、やはりマレキンが詰めるも。ログログのストレート気味の右ジャブがクリーンヒット。尻もちをついたマレキンが組むも、切り返したログログがボディロックでロープに押し込む。そしてマレキンがコーナーに押し込んでいくが、ログログが切り返して両者の動きが止まる。リング中央に戻って見合う両者に対し、会場からはブーイングが飛ぶ。そしてまたもマレキンがログログをコーナーに押し込む――ブレイク――打撃戦からマレキンが押し込むという展開が続けられる。最後はマレキンが左右のパンチを当て、試合終了を待った。

打つ、組む、そして動かない――という展開の中、序盤にテイクダウンを奪っていたログログがスプリットの判定でベルトを奪取した。新王者ログログは「いつだって新世代が出てくる。これからは俺の時代だ。100Kが欲しい。6歳からセネガル相撲をやってきて、マレキンは俺をテイクダウンできない。チャンピオンになることは分かって来たけど、チームのお陰だ」と語った。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE169 Report ジェイコブ・スミス ブログ ロッタン・シットムアンノン

【ONE169】計量失敗でタイトル剥奪のロッタンは、変則世界戦でヒジ多用。スミスに判定勝ち=王座は空位

<変則ONEムエタイ世界フライ級選手権試合135.5ポンド/3分5R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
Def.3-0
ジェイコブ・スミス(英国)

計量失敗、タイトル剥奪も大きな声援で迎えられたロッタンは左ローからボディ&右のコンビを繰り出す。勝てば王座奪取となるスミスも右ローを蹴るが、ロッタンは全く動じない。逆に右ローをから右ストレートを入れたロッタンは、後ろ回し蹴りを空振りしタッチグローブから笑顔を浮かべる。スミスの左ヒジに、ロッタンは左フックを合わせた。

2R、左ジャブを届かせたスミスだが、ミドルを食らう。スミスは右を出て前に。クリンチ、首相撲がないまま試合は進み、スミスがテンカオを決める。ロッタンは左右のフックを繰り出し、スイッチしてスミスを下がらせる。腰を振り、右から左と足を上げて挑発するロッタンは、倒すというよりものらりくらりとしたムエタイを披露した。

3R、ロッタンは左インロー、さらに奥足も蹴ると距離と潰してエルボー、さらにクリンチから投げを打つ。ギアを上げたかロッタンの質量も増し、右ローを走らせるとワンツーから跳びヒザを繰り出し、前蹴りでスミスの姿勢を乱させる。これが急所に入ったと不満のスミスは、再開後にローから右を伸ばし、左ヒジを狙う。どちらも見切ったロッタンは右フックから右エルボー、さらにステップインに縦ヒジを見舞う。

この一撃でカットされて下がったスミスは右ボディを食らい動きが止まると、ドクターチェックが入り。直ぐに再開されると、ロッタンはハイキック、まるでワイクーを踊るように前に出たところで時間となった。

4R、ミドルから左右の縦ヒジを入れたロッタン。スミスは右ローを蹴るが、ロッタンはスピニングバックエルボーを繰り出す。これはかわしたスミスだが、クリンチでヒジを被弾する。ここでロッタンがヘッドバッドを繰り出し、レフェリーが注意を与える。仕切り直し後にも、頭を入れたことでキスをして、手を合わせて謝ったロッタンは右を打ち込む。

左ミドルを連続で蹴ったロッタンに対し、スミスが怒涛の寄りを見せるが効果はない。間ロッタンはボディショット、首相撲でスミスを転がして試合は最終回に。

5R、直ぐに左ハイを入れ、右エルボーを続けたロッタンが、コーナーにスミスを追い込んでエルボーを続ける。ミドルから縦ヒジ、スミスも左ヒジを返す。ワキを差し上げて投げたロッタンは、右ボディを決める。クリンチで右エルボーを受けたロッタンが、おどけた表情を浮かべる。

残り1分、コーナーのロッタンに二段ヒザ蹴りを繰り出したスミスだが決定打にはならない。逆にスピニングバックエルボーを入れられ、大量の流血に見舞われタイムアップに。試合終了と同時に、マウスピースを吐き出して蹴り飛ばしたスミスに対し、ロッタンは謝意を表した。

結果、3-0でロッタンが勝利しベルトは空位のままとなった。そして「ムエタイを世界に広め、次の世代を助けたい。いつまで戦えるか分からないけど、次の世代をサポートしたい。ベルトを失ったことは、本当に申し訳ない。タイの人々のために、必ずベルトを取り戻す。バンタム級かフライ級か? ファイターとして、全てのベルトを狙う。フライ級のベルトはとても大切だ。バンタム級に関しては、チャトリ次第だ」とロッタンは話した。

っこで


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45 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アニッサ・メクセン キック ジャッキー・ブンタン ボクシング

【ONE169】パンチが評価されたか。ブンタンがメクセンを判定で下し、初代キック女子世界ストロー級王者に

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級王座決定戦/3分5R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
Def.3-0
アニッサ・メクセン(フランス)

メクセンがプレスをかけ、左インローから左ジャブを突く。メクセンの左ミドルをブロックしたブンタンがこかした。互いに左ジャブ、左ローを打ちうなか、ブンタンの左フックが顔面を捉えた。パンチから必ず早いローに繋げる両者、メクセンが右ハイを見せると、ブンタンが前に出るも、メクセンは右に回って右ストレートを突き刺す。メクセンの左フックに対し、ブンタンは左の蹴りを返した。メクセンが左右フックを振るうなから、ブンタンがインからパンチを突く。さらに右ストレートをボディに伸ばすブンタンは、メクセンの打ち終わりにパンチを狙った。

2R、やはりメクセンが距離を詰めていく。至近距離でブンタンがパンチを振るうも、メクセンはブロックして当てさせない。メクセンの左ジャブがブンタンの顔面に突き刺さる。ブンタンの右もメクセンのアゴを捉えた。ブンタンがコンビネーションで入ってくると、メクセンが体で止める。さらに左ジャブを突くメクセン。しかし至近距離で組んでからヒザを突き上げてしまったメクセンに注意が与えられる。再開後、ブンタンがパンチのコンビネーションで攻めるが、至近距離になると頭を下げてクリンチに。ブンタンの蹴りにメクセンが左ジャブを合わせた。ブンタンも右ストレートを当てる。ラウンド終了間際、メクセンの左ミドルに対してブンタンが左フックを当てた。

3R、互いにローを蹴り合うなか、距離が近くなるとブンタンが頭を下げる。ここでブンタンの頭がメクセンの顔面に当たってしまう。ワンツーから頭を下げて中にクリンチするブンタン。メクセンが低い頭を嫌がる。メクセンの左ハイをかわしたメクセンは、インサイドからパンチを上下に打ち分けている。左ボディからバックステップで離れるブンタンの顔面に、メクセンの右が伸びた。ボディにパンチを集めたブンタンに対し、メクセンは組んでから振ってしまい注意を与えられた。メクセンの右をもらったブンタンも、右クロスを被せる。メクセンはやはり頭を下げて入ってくるブンタンに対し、イライラした表情を浮かべてしまう。

4R、もはやパンチより頭が先に出ることもあるブンタン。メクセンの蹴りをかわしてパンチを打ち込む。メクセンの左右ストレートがブンタンの顔面を捉えた。ブンタンのパンチとメクセンの蹴りが交錯する。ワンツーで相手を下がらせたメクセンに対し、ブンタンも頭を下げて距離を詰めていった。

最終回、メクセンが左右へのステップから左ミドルを繰り出す。ブンタンは右ストレートを放ちながら頭ごと入っていく。メクセンの右ハイをスウェーでかわすブンタン。メクセンが左を放つとブンタンが左インローを伸ばすも、これがローブローとなってしまう。再開後、至近距離で手数を出す両者だが、致命的なクリーンヒットはない。蹴りで距離をキープするメクセンは、ブンタンのパンチをブロックしてクリンチへ。メクサンの右ストレートもまた、ブンタンにブロックされてしまう。頭を下げるブンタン、クリンチからヒザを突き上げるメクセンーーやや噛み合わない展開のまま試合は終了した。

裁定はブンタンがユナニマス判定勝ちで、初代キックボクシング女子世界ストロー級王座に就いた。試合後のインタビューでは「5R戦だったので、初回から飛ばさないように試合を組み立てるようにコーチから言われていた。11歳から練習してきて、今は27歳。コーチのニコライとは、最初から一緒にやってきた。ベルトが取れたのは、自分の力じゃない。チームの皆のおかげ」と語っている。敗れたメクセンは12月20日(現地時間)、日本のKANAとアトム級で対戦することが決定している。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アドリアーノ・モライシュ ダニー・キンガド

【ONE169】キンガドが脅威のグラップリング向上も。モライシュがスクランブルでギロチン一閃、一本勝ち!!

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
Def.2R4分14秒by ギロチンチョーク
ダニー・キンガド(フィリピン)

試合開始直にキンガドの右にダブルレッグを合わせたモライシュが、テイクダウンに成功する。キンガドはハーフバタフライ&ロックアップからシングルレッグでレッスルアップ、リバーサルを完成させる。トップを取ったキンガドに対し、腰を切って腕十字のミキーニョだが、鉄槌を落とされ逆にハーフバタフライ&ロックアップへ。

抜いた方の左足で、ヒザを顔面に見舞ったキンガドはモライシュのシングルレッグをクレイドルで潰してトップをキープする。それでもモライシュもダブルレッグで担いで、リバーサルを決める。ロープ際からリング中央で試合が再開されると、モライシュはキンガドのニーシールドに鉄槌を落とし、肩固めのプレッシャーを強める。キンガドが足をきかせ、足関節を仕掛けたところで時間となった。

2R、キンガドは右ローからワンツー、そしてカーフを入れて組みつく。ロープを背負ったモライシュのいなしをすかしたキンガドが、ヒザを狙う。間合いを取り直したモライシュが右を当てるが、動きが軽いのはキンガドか。キンガドはジャブに右フックを振るい、前蹴りからのテイクダウン狙いを切る。さらにワンツーから右を打ったキンガドが、右カーフを蹴る。両者がジャンピングニーを狙うとモライシュのヒザがキンガドの急所に。ブレイクから、試合が再開されるとモライシュがダブルレッグを即決める。

枕で圧を掛けるモライシュに対し、キンガドはニーシールドでヒジを入れる。モライシュは頭を胸につけて右のパウンドを振り落とし、ボディロックからパスへ。キムラで耐えるキンガドはワキ腹を殴られる。キンガドの強引なキムラスイープ狙いに、足を抜いて立ち上がったモライシュは起き上ってきたキンガドに、ジャンピングガード&アームインギロチンをセットアップ。そのまま引き込んで、タップを奪った。

キンガドのグラップリング能力の成長にも驚かされたが、一枚上を行ったモライシュは「今も勝てることを証明したかったし、勝利を欲していた。父になって、この勝利を娘に捧げたい。チャンピオンが戻ってきたんだ」と話すとともに、ボーナスがないことに不満を示した。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アフメド・ムジタバ ケイド・ルオトロ

【ONE169】64秒でフィニッシュ! ケイドが右でダウンを奪い、ダースチョークでムジタバを仕留める

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
Def.1R1分04秒 by ダースチョーク
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

ケイドがプレスをかけ、右ローを繰り出す。ムジタバの右ストレートをかわし、左ハイを見せた。ムジタバのパンチをブロックしたケイドの右スイング一閃! これがアゴにクリーンヒットし、ダウンしたムジタバにパウンドの連打を浴びせるさらに相手の首を取り、ダースチョークを極めた。

試合後「大きな一発からダースという得意技で仕留めることができた。最高のチームのおかげで、この結果がある。来年も柔術の頂点でONEのベルトを守りたいし、MMAにも挑戦し続けたい。特別に戦いたい相手はいないけど、僕もタイも強い相手と戦って極めたいと思っている」と語ったケイドに、当然のように5万ドルボーナスが与えられた。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アミール・アリアックバリ マーカス・ブシェシャ・アルメイダ

【ONE169】ブシェシャがレスリングでもアリアックバリを上回り、バックを取るとRNCで瞬殺

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
Def.1R3分15秒by RNC
アミール・アリアックバリ(イラン)

柔術=ブシェシャとレスリング=アリアックバリ、世界王者対決は慎重な立ち上がりに。ブシェシャが牽制の前蹴りを見せる。アリアックバリは左ボディストレートを繰り出すと、続く左にブシェシャがダブルレッグを合わせてテイクダウンを奪う。尻もちから小手を巻いて投げを打とうとしたアリアックバリに背中をつかさせたブシェシャは、小手を切ってトップを取り切る。ハーフバタフライを潰したブシェシャは、パスを嫌がって背中を見せたアリアックバリを一気にRNCで斬って落とした。

「前回の敗北は本当に良いレッスンになった。バックを取ってすぐにRNCを極めるのはビジョン通り。目に浮かんでいた」とブシェシャは語り、「メインはアナトリーがタイトルを守る。楽しみに試合を見たい」とタイトルショットに話を振られても冷静だったが、5万ドルのボーナスには満面の笑みを浮かべた。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE169 マカレナ・アラゴン 三浦彩佳

【ONE169】やはりアヤカロック=スカーフホールド&アメリカーナ! 三浦がアラゴンを撃破しボーナス獲得

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
Def.1R2分20秒 by スカーフホールド&アメリカーナ
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

開始早々、距離を詰めた三浦がシングルレッグへ。アラゴンが左腕を差し上げてグラウンドに持ち込んだ。袈裟固めに移行すると三浦が反転し、四点ポジションから立ち上がる。しかしアラゴンも立ち上がり際にヒザを突き刺す。三浦はガブられながらもアラゴンの左腕を巻き付け、さらに相手の首を抱える。そのままアラゴンの左腕を両脚で挟み、「リバース・アヤカロック」の形に。これは極まらなかったが、上になってアヤカロック=スカーフホールド&アメリカーナでさらにアラゴンの左腕を絞り上げる。一度は腕が外れるものの、再度セットアップしてタップを奪った。

勝利した三浦は「ナメなんな!」を雄たけびを挙げ、リングアナウンサーと抱き合うと恒例の涙顔に。「相手は柔道で凄い戦績を持っていて、私は柔道は全然戦績を残せていません。でも今日はMMAで、アヤカロックを決めて『私の技だぞ』と照明できて良かったです」と喜びを語る。そんな三浦に5万ドルのファイトボーナスを与えられ、「いつも満足のいく試合じゃないし、試合もキャンセルされて――今日はアヤカロックで5万ドルをもらえて嬉しいです。長南さん、視ていますか? 今日はジムのボスが来られなくて、彼氏のアーセンとトレーナーの堀江さんが来てくれました。5万ドルは皆のために使います」と、さらに喜びを爆発させた。


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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE169 YouTube アドリアーノ・モライシュ アナトリ―・マリキン アニッサ・メクセン アフメド・ムジタバ アミール・アリアックバリ ウマウ・ケニ・ログログ キック ケイド・ルオトロ ゲイ・ババカール ゴントーラニー・ソー・ソンマイ サムエー・ガイヤーンハーダオ ジャッキー・ブンタン ダニー・キンガド ボクシング マカレナ・アラゴン マーカス・アルメイダ マーカス・ブシェシャ・アルメイダ ルンピニー ロッタン・シットムアンノン ヴァウテル・ゴンサウベス 三浦彩佳 水口清吾

【ONE169】三階級制覇、無敗&判定勝ち無し=マレキンに挑む、セネガル相撲出身ログログ

【写真】インスペクターも含め、怪獣総進撃のようだ(C)ONE

明日9 日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムでONE169が開催される。日本から三浦彩佳が出場する同大会。ONEムエタイ世界フライ級王座の防衛戦を行う予定だったロッタン・シットムアンノンが制限時間内に計量をパスできず、王座剥奪。キャッチ戦となった変則世界戦は、ジェイコブ・スミスが勝利した場合のみ王者に認定されることとなった。
Text by Manabu Takashima

トリプルクラウンがダブルクラウンとなったイベントのメインはONE世界ヘビー級選手権試合=王者アナトリ―・マリキン×挑戦者ウマウ・ケニ・ログログの一戦だ。ミドル&ライトヘビー&ヘビー級の三冠王者にとって、ヘビー級王座の初防衛戦となる。


マレキンはこれで2022年2月の暫定ヘビー級王座決定戦から、同年12月のライトヘビー級王座挑戦。昨年6月のヘビー級王座統一戦。そして今年3月のミドル級王座挑戦を経ての王座防衛戦で、5試合連続の世界戦となる。

ONE独自の階級により、北米階級ではヘビー級に相当する選手がライトヘビー級で戦える背景もある3階級制覇とはいえ、腰に巻き、両肩に掛けるベルトの数よりもマレキンの偉業はその圧巻の試合内容といえるだろう。

4試合の世界戦はおろか、ONEで戦った6試合の全てがフィニッシュ勝利。キャリア全般においても、敗北も判定勝ちも一度としてない。

対するログログはMMA二戦目からONEで戦い、通算戦績は5勝1敗。前回の試合ではムエタイ初陣をKO勝ちで飾っている。ONE特有のマルチウェイトカテゴリー、マルチスタイルが融合したMMAヘビー級のベルトに挑むこととなったログログのベースは、ルッ・セネガル=セネガル相撲だ。

セネガル相撲といえば、先月14日に第1回大会が実施されたROMANにゲイ・ババカールが出場し、僅か18秒で水口清吾をパウンドアウトしている。

ナチュラルにパンチを出せ、被弾しても怯まないレスラー。それがセネガル相撲勢といえる。殴ることが許されたレスリングだけに、MMAでいえばダーティーボクシングがクリーンファイトとなり彼らのDNAに組み込まれている。過去の試合からいえば序盤のテイクダウン能力の高さは、マレキンも警戒が必要だろう。とはいえ距離を取ったキックボクシングをされると、距離の詰め方とスタミナ配分には課題も残る。

グラップリングといえば攻めより、防御力の方が高いか。マーカス・アルメイダ・ブシェシャに極めさせなかったのは、ともに疲労困憊でグダグダのファイトであったとはいえ特筆すべきことだろう。

MMAファイターとしての完成度の高さでは、チャンピオン。そしてフィニッシュ力もマレキンだが、序盤の瞬発力ではログログも負けていない。加えて、そこから試合が長引くと……マレキンも持久戦には未知数な部分が残っている。とはいえログログのスタイルからも、試合がチャンピオンシップラウンドまで続く可能性は低い。

同時に短時間のファイトではマレキン有利だが、ログログも序盤にだからこそ発揮でいる一発を有しているかもしれない──そんな王者有利なヘビー級の頂点争いといえるだろう。

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級変則選手権試合135.5ポンド契約/3分5R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] ジャッキー・ブンタン(米国)
[挑戦者] アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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45 K-1 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アニッサ・メクセン ジャッキー・ブンタン ブログ

【ONE169】メクセンと王座戦。ジャッキー・ブンタン「MMAグローブで戦って、自分のパンチ力を知った」

【写真】ONEデビュー戦でワンダーガールを下してから約3年9カ月、ブンタンはアニッサとONEのベルトをかけて戦うところまで来た(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE169で、ジャッキー・ブンタンがアニッサ・メクセンとONEキックボクシング女子ストロー級王座決定戦で対戦する。
Text by Takumi Nakamura

ONE初参戦となった2021年2月のワンダーガール・ジャルンサック戦では左フック一発でワンダーガールを前のめりになぎ倒す豪快なダウンを奪い、衝撃のONEデビューを果たしたブンタン。その後はムエタイルールでキャリアを重ね、キックルールでの王座戦のチャンスが巡ってきた。

「ONEでMMAグローブで試合をして初めて自分のパワーに気づいた」というブンタンは、文字通りONEのムエタイルールで培った強打で女子キックのレジェンド的存在=メクセン超えを目指す。


――アニッサ・メクセン戦まで3日となりました(取材日は11月6日)。今のコンディションはいかがですか。

「メンタルもフィジカルも絶好調で、ファイトキャンプで一つ一つのことをしっかりと調整することができたので自信があります」

――キックルールのタイトルマッチとしてメクセンと戦うというオファーを受けた時はどんな心境でしたか。

「レジェンドであるアニッサのような選手とONEで初めてベルトをかけて戦えるということで興奮したわ。ONEではずっとムエタイルールで戦ってきて、今回はキックルールだけどとてもワクワクしている」

――今のお話にもあったようにブンタン選手はONEではMMAグローブのムエタイルールで戦ってきました。今回はボクシンググローブでのキックルールでの試合となりますが、どんな違いがあると思いますか。

「自分が打つパンチに関していえば、MMAグローブでもボクシンググローブでもあまり変わらない。どちらのグローブでも同じようにパワフルなパンチを打つことが出来る。ただしディフェンスになると大きな違いがあって、どうしてもMMAグローブはグローブが小さい分、相手の打撃を受ける数が増えて傷つきやすい。逆にボクシンググローブのディフェンス面は安全面が上がる。そういった違いがあると思うわ」

――例えば被弾のリスクが少ない分、キックルールの方が打ち合いやすいという面はありますか。

「MMAグローブは正しい場所に当てることができれば一発で倒すことが出来るし、MMAグローブの試合が好きだけど、アマチュア時代はボクシンググローブで100戦以上やってきたから、ボクシンググローブに戻ることも楽しみにしている」

――ブンタン選手はONEデビュー戦でワンダーガール・ジャルーンサックから左フック一発でダウンを奪っていて、あの試合を見てこんなパンチ力がある女子選手がいるのかと驚きました。ブンタン選手は昔からパンチが得意だったのですか。

「実は昔は蹴りがメインのスタイルで、ONEでムエタイルールの試合をやるようになって、初めて自分のパワーに気づいたの。それからMMAグローブでやるうえでボクシングスキルを磨いて、そこに自信も持つことが出来た。ムエタイルールの経験は間違いなくキックルールでも活きると思う」

――ファイトスタイルという部分でもONEで試合をしたことがターニングポイントになったのですね。

「まさにそう。MMAグローブで試合をすることで自分のパンチ力を知り、自分のパンチに自信を持って戦えるようになったわ」

――対戦相手のメクセンは百戦錬磨の実力者です。どんな試合をイメージしていますか。

「細かいことは言えないけれど、アニッサは長身でリーチが長いので、彼女のゲームに付き合わないことが大事だと思う。今回のトレーニングキャンプでは新しいことを身につけたし、これまでとは違う新しい姿を見せられると思う」

――ブンタン選手はキャリア7戦、メクセンは109戦と大きな差があります。100戦以上キャリアがある選手と戦うことに不思議な感覚はないですか。

「私はONEで自分よりもキャリアが上の選手とばかり戦って、それで戦績を残してきた。それで私は自分の力を信じているし、それだけのことをやってきたからこそ、この階級のトップに立てると思っている」

――昨年現役引退した同門のジャネット・トッドはONEでキック・ムエタイ(暫定)の2つのベルトを巻きました。ブンタン選手もそれに続きたいという想いがありますか。

「もちろん。ジャネットは2つのルールでタイトルを獲った。私も彼女のようになりたいし、彼女が歩んだ道を私も歩いていきたい。今はキックでベルトを取ることが第一の目標で、来年はキックのベルトを防衛しながらムエタイのベルトを獲って、2つのルールで同時にチャンピオンになることを目標にしている」

――これまで女子のキックボクサーは大舞台で戦う機会がなかったですが、ONEが女子の試合を組むことで状況が変わったと思います。そのことをどう思いますか。

「ONEという世界的な舞台があることで世界中のベストファイターが集まるようになって、その中で誰がベストかを争っている。これ以上の場所はないと思う」

――MMAPLANETは日本のメディアですが、ブンタン選手は日本の格闘技を見ることはありますか。

「もちろん。日本にはK-1というビッグプロモーションがあるし、3年ほど前にKANAがジムに来て一緒に練習したことがあるの。その時に私は目を覚まさせられた、こんなにすごいレベルで戦っている女子選手がいるんだって。だからKANAがONEに来るという話を聞いてエキサイトしている」

――日本のファンもこの試合を楽しみにしています。ぜひ日本のファンにメッセージをいただけますか。

「私の試合を日本のファンが楽しみにしてくれていてうれしい。ファンに喜んでもらえるエキシティングな試合をすることがゴールなので、次の試合もも楽しみにしていてください」

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ・ログログ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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【ONE169】1年半振りの実戦=アドリアーノ・モライシュがONEの現状&ATT同門パントージャ×朝倉海を語る

【写真】もう11年も太平洋、時には赤道を越えて、赤道付近まで戻るという遠征をしてきたアドリアーノだからこそ──という言葉が訊かれた(C)MMAPLANET

9 日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE169で元ONE世界フライ級王者アドリアーノ・モライシュが、昨年5月のDJ戦以来18カ月振りとなる戦線復帰でダニー・キンガドと戦う。
Text by Manabu Takashima

1年半振りの試合に向け、ONEでの現役生活も11年を数えるようになった元世界チャンピオンは、ここ数年のONEの変化を敏感に感じ取り、気持ちが途切れたこともあったと振り返る。

しかし、今年の6月の長女の誕生とともにやる気を取り戻したアドリアーノの心境とは。そしてATTチームメイト、アレッシャンドリ・パントージャと朝倉海のUFC世界フライ級選手権試合に関して、チームメイトとして見立てとは?


──アドリアーノ、お久しぶりです。調子はいかがですか。

「本当に久しぶりだよね。今は計量にむけて、体重の調整に入っているけど調子は上々だよ。この間もトレーニングを欠かすことはなかった。そして、家族と一緒の時間を過ごした。チームメイト、家族、皆が支えてくれて今を迎えている。凄くワクワクしているよ」

──その久しぶりというのも今回は18カ月振りの試合だから、ということもあります。ここまで試合間隔が空いたのは何か理由があったのでしょうか。

「ノー。ずっとONEに試合がしたいと伝えていたけど、今回まで実現しなかっただけだ」

──この2年ほど、ONEは明らかにキックやムエタイ、そしてサブミッショングラップリングに力を入れています。アドリアーノにもキックやグラップリングの試合のオファーはなかったのでしょうか。

「そこは……ちょっとね、ビックリさせられているよ。MMAは打撃とグラップリングの複合競技だ。そのMMAの根幹を引き裂いて、MMAファイターにどちらかの試合をさせようというのは……。僕らは打撃は打撃、組み技は組み技ということでストライキングやグラップリングのトレーニングをしているわけじゃない。

それでも僕はプロとして、契約下にあるのだからONEのために戦いたいと思っている。短期間でなく長い目で見てONEとやってきたのだから、僕は僕の役割を果たし金を稼ぐんだ(笑)」

──プロモーションとして必要なのでしょうが、世界的に見てネームバリューのあるMMAファイターを他競技に投入し、本職に敗れる姿を見るのは悲しいことです。

「MMAファンは悲しむよ。個人的にキックやムエタイの試合を見ることも好きだけど、戦うならMMAだ。MMAを戦うために、練習してきたのだから」

──そんななか9月にDJが引退を発表しました。彼がいなくなったことはONEで現役生活を全うしているアドリアーノの気持ちの部分に影響を与えないですか。

「3度目の試合が勝ち負けに関係なく、内容が良くなかった。だから、DJと戦う機会が永遠に失われたことは残念に思う。特に僕は試合にも負けたし、もっと積極的なアクションのある戦いをDJともう1度繰り広げたかったよ。

と同時にDJが全てをやり切って、引退を決意したことを祝福したい。全てをやり切ったレジェンドが、身を引く決意をした。その決断をリスペクトしているし、DJが決めたことだから正しいタイミングだったと思っている。でも、僕がベルトを取り戻すとDJも戻って来るんじゃないかな(笑)」

──なるほどです(笑)。DJと同様に、アドリアーノもMMAファイターとしてやり切ったと感じる年齢になりつつあると思います。DJが去った今、どのようなモチベーションを持って戦いの場に戻ってきたのでしょうか。

「そこはDJの引退云々でなく、6月に娘が生まれたことが一番大きいね」

──おお、それはおめでとうございます。

「ありがとう。彼女の誕生が、過去になかったモチベーションを僕に与えてくれた。実は試合がしたいと思っても、なかなかその機会が与えられないできた間は、もうどうでも良いやという投げやりな気持ちになることもあった。

ONEのMMAのなかでも、特にフライ級の試合は少ないと感じていたし。タイトル戦線も動かない。そりゃあ、やる気が削がれたよ。でも、娘が生まれて僕の心に再び火がついた。まだ契約が残っている。なら、やってやろうという気持ちになったんだ。

肉体的にも衰えはないし、そこに精神が融合すると今の僕は20代の時と何ら変わりない。大きなケガもないし、手術をしたこともない。同時に35歳になって、あと何年戦うことができるのか自分でも分からない。でも少なくとも契約が満了になるまでは、強い気持ちを持って戦い続けることができる。なにより、今回の試合でも娘が僕の力の根源になっていることは間違いないよ」

──娘さんがパパは何をやっているのかを理解できるようになるまで、アドリアーノには戦い続けてほしいです。

「そうだね。彼女が誇ることができる父でいたい。そうなるためにも、僕は気持ちを込めて戦い続ける」

──そのようななか7年前に戦ったダニー・キンガドと戦うことに関しては、何か想うところはありますか。

「そこに関しては、良い試合が組まれたと思っているよ。

2017年11月10日、ONE世界フライ級 王者だったアドリアーノは、1R4分45秒にRNCでキンガドを破り王座防衛に成功している

僕もダニーも7年前とは別人だ。お互いが成長してきた。ダニーは今も変わらずパワフルなパンチとキックを使う。何よりグラップリング面での成長は目を見張るものがある。

それでも、僕の方がまだ彼の前を行っている。技術的に僕の方が上だし、しっかりとフィニッシュしたい」

──ではリングでの試合をどのように考えていますか。

「リングとケージで、MMAが違うスポーツになるとは思っていない。でもアジャストが必要なのは絶対だ。ケージコントロールができないことは、大きい。それでもコーナーも使えるし、僕の戦いがものすごく変わることはない。リングでやれることをやるだけだよ。

レフェリーが試合を止めて、頭を中央に回す。パンチとキックが加わっただけで、その流れは柔術で十分に経験してきたからね(笑)」

──押忍。試合を今週末に控えて、そこに集中しているアドリアーノですが、一つチームメイトに関して質問をさせてください。

「パントージャのことだね(笑)」

──ハイ。12月に朝倉海選手の挑戦を受けます。朝倉選手とアドリアーノは、身長がほぼ同じ。パントージャの対策練習のパートナーだったのではないかと。

「パントージャとは、本当に多くの練習を繰り返してきたよ。キャンプ中も僕が彼を助けて、彼が僕を助けてくれた。パントージャは、次の試合に向けてめちゃくちゃ気持ちが入っている。

そうだね……カイ・アサクラはとても良い試合を日本でしてきた。ただし、それをラスベガスで再現できるかといえば疑問は残る。それに彼にとって、125ポンドで戦うのはいつ以来になるのか?」

──7年半振りかと思います。

「だろう? それは大変だよ。対してパントージャにとって、ラスベガスはホームのようなものだ。減量も問題ないだろう。グラップリングに関しては、絶対的な差が存在している。カイ・アサクラは125ポンドに落として、5Rを戦い切ることができるのか──お手並み拝見だよ。簡単なことじゃないはずだ。そこに関してパントージャはアドバンテージを持っている。UFCの世界戦、ラスベガスで戦う感覚を体が覚えているからね。

UFCデビュー戦で、UFC世界王座に挑戦できるなんて人生最大のチャンスをカイ・アサクラは手にした。だから、その状況を楽しんでほしい。そんな機会を得られる選手は、今やいない。それに勝てば、確か日本人で初のUFC世界チャンピオンになるんだよね?」

──ハイ。その通りです。

「そりゃあ、日本のMMA界にとっても凄く良いことじゃないか。皆がカイ・アサクラに期待しているのも分かるよ」

──初陣がタイトル戦というのは、国内でも様々な反応がありました。ただ、UFCが日本で盛り上がるために朝倉海選手への期待は相当に高まっています。

「小さいことに拘っていちゃダメだ。でも、本当にカイ・アサクラにとっては過去に経験したことがないようなタフな戦いになるだろう。時差、気候の違い、全てがファイトに影響してくる。本当にカイ・アサクラはRIZINで良い試合をしてきた。ただし、日本で戦っていた時のようなパフォーマンスを米国で発揮できるとは限らない。どうなるか、だね」

──そうはいってもアドリアーノ自身がかつてはブラジルから、今はフロリダから朝倉選手以上の長旅と時差、気候の違いを乗り越えて東南アジアで戦っているではないですか。そして、能力通りの力を発揮している。なら、朝倉選手も可能だということですよね?

「本当だ。メェ~ン、痛いところをついてくるね(笑)。僕らはファイターだ、世界のどこにいようが、しっかりと戦わないといけない。そうだね、どういう戦いになるのか見届けようじゃないか。一つだけ言えるのは、パントージャは本当にタフだということ。

彼はチャンピオンのマインドセットを備えて、戦っている。彼の武器、拳、蹴りは他にないモノだ。グラップリングも日々進化している。カイ・アサクラにとって、本当に手強い相手になる。それは断言させてもらうよ」

──ONEのメディアデーに関わらず、UFC世界戦について話していただきありがとうございます。では、アドリアーノの18カ月振りのファイト。期待しています。

「本当に長い間、待ち続けた。僕はまたフライ級王者になる。そしてONEフライ級タイトル戦線を活発化させるよ。日本のファンにも、期待してほしい。いつも、応援ありがとう」

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ・ログログ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] ジャッキー・ブンタン(米国)
[挑戦者] アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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