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MMA MMAPLANET o ONE ONE162   ウインジソン・ハモス ダニー・キンガド リース・マクラーレン

【ONE162】右ストレートを当て続けたマクラーレン、さらにローへ繋げてハモスを棄権に追い込む

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
Def.2R終了時 by TKO
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

マクラーレンの右ローに併せてダブルレッグで組みついたハモスがテイクダウン。マクラーレンは立ち上がるも、ハモスが左腕を差し上げてケージに押し込む。粘るマクラーレンから離れたハモス、マクラーレンの右ストレートがハモスの顔面をかすめた。サウスポーにスイッチして蹴りを見せるマクラーレンに対し、ハモスもステップを踏みながら右ロー。さらに左フックを返す。ハモスの右フックをダッキングでかわしたマクラーレンが、打ち終わりに右ストレートを当てた。

ケージ中央で蹴りを散らすハモスに、右ストレート一閃。このマクラーレンの一撃でハモスがグラつく。パンチで攻め立てるマクラーレンに対し、ハモスは余裕の表情を見せてパンチとローを散らしていく。しかしマクラーレンのプレッシャーが強く、相手の動きに合わせて右を打ち下ろす。右ローから右ストレートを当てたマクラーレンは、相手の動きが止まったところに右を伸ばした。このパンチでハモスはダウン。スクランブルに持ち込もうとするハモスを潰したマクラーレンが、トップを奪って初回を終えた。

2R、マクラーレンのローをキャッチしようとしたハモス。マクラーレンは離れて、ケージ中央に戻ってからワンツーを繰り出す。ハモスはサウスポーにスイッチ。しかしマクラーレンのローに対してオーソドックスに戻す。右を放ってからサウスポーにスイッチしたマクラーレン。ハモスは相手の左ミドルをキャッチしたが、逃げられてしまう。マクラーレンの右ストレートがヒット。ハモスのシングルをスプロールし、スタンドで右を狙い続ける。

ケージを背負い、左にステップを踏むハモスに右ローを当てたマクラーレン。動きが止まったかに見えたが、マクラーレンの右ローをキャッチしたハモス。しかしマクラーレンは倒れない。ケージを背負ったハモスに左ボディを突き刺したマクラーレン、対するハモスは手数が激減した。右ストレート、左ボディを打っては離れるマクラーレン。さらに右ローを連続で当て、ハモスのテイクダウンも防ぐ。ガブってからダースチョークの形で潰したマクラーレンは、離れて右を狙いながら右ローを当てた。

ここでインターバル中にハモスが椅子から下りた。マクラーレンのローで足を痛めたか、ハモスの棄権によりマクラーレンのTKO勝ちとなった。マクラーレンは「「フィアンセが恋しい。愛している。今回はハーフキャンプしかできなかった。フルキャンプができるよ、チャトリお願い」と手を合わせると、「レンジを見つけることができた。そうしたら急激に打撃の精度が上がったんだ。凄い経験が今日はできた、どれだけ5位に居続けないといけないんだよ。ダニー・キンガド、どこに行った? カモン!! ブラザー!!」と、現在フライ級4位のキンガドとの対戦をアピールした。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE162 アレックス・シウバ キック グスタボ・バラルト

【ONE162】シウバのコントロールは評価されず。パンチを出し続けたバラルトがスプリット判定勝ち

<130.75ポンド契約/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
Def.2-1
アレックス・シウバ(ブラジル)

サウスポーのバラルトが左ロー。シウバは打ち終わりに大きな右を振るう。距離を詰めてくるバラルトに対し、スイッチするシウバ。バラルトは大きな右を繰り出す。シウバのシングルレッグをカットしたバラルトがスタンドで攻める。ワンツーで左を伸ばすバラルト、シウバは組みつくと引き込み、バラルトの足に絡みついた。しかしバラルトは足を抜いて立ち上がる。

シウバも立ち上がりスタンドに戻ると、バラルトが組んでケージへドライブ。シウバをケージに押し込みながら、離れ際に左右フックを放った。ケージ中央に戻るバラルトに対して、プレッシャーをかけていくシウバ。バラルトはローとワンツーを見せる。バラルトの左クロスがヒット。シウバが下がる。バラルトは左ボディストレートを突き刺した。

二段蹴りを放ったシウバにシングルレッグを狙ったバラルト、シウバは足に絡みつきバラルトの右足にヒールフックを仕掛ける。相手の動きに合わせて外ヒール、内ヒールと切り替えるが、ここは極めることができなかった。

2R、バラルトが右ローを散らしながら、さらに左ローを当てた。シウバがシングレッグから引き込む。フルガードから相手の右腕を絞り込むも、バラルトはすぐに腕を抜いた。ケージに押し込まれながら足を上げていくシウバ。これを潰したバラルトがパンチを落とす。バラルトが離れると、シウバもすぐに立ち上がった。

スタンドではバラルトが左右のフックを打ち込む。対してプレッシャーをかけるシウバ。飛び込んで左ストレートを当てたバラルトに対し、シウバはプレッシャーをかけ続け、相手にケージを背負わせてから右バックスピンキックを見せた。バラルトの左ストレートをブロック、あるいはクリーンヒットを許さないシウバ。サウスポーにスイッチして距離を詰める。

バラルトが入ってきたところに右フックを合わせたシウバ。体を振りながらパンチとローを当てる。バラルトの左インロー、そして左ストレートがヒット。シウバも押し返して右バックスピンキック、相手をケージに追い込んでから右ヒジを振るっていった。

最終回、開始早々シウバが前に出る。ローを繰り出しながら下がるバラルト。シウバの右ハイの打ち終わりにパンチを放つも届かない。足を滑らせたバラルトをガブるシウバ、バラルトはすぐに離れた。シウバの蹴りをブロックしてパンチを伸ばすパターンになったバラルトだが、そのパンチはシウバの高いガードに阻まれてしまう。

シウバの右バックスピンキックが、バラルトの顔面をかすめた。距離を詰めてくるバラルトを、蹴りで捌くシウバ。バラルトが組んできたところで、首相撲からシングルレッグでグラウンドに持ち込む。さらにシウバがバックを狙ったところでバラルトが立ち上がった。

スタンドで中に入ってくるバラルトに、カウンターで右ヒジを狙ったシウバ。距離を保ちながら、左ジャブと左フックを当てる。バラルトはシングルレッグで組みつき、リフトアップからシウバを叩きつけたが、クリーンテイクダウンはならず。すぐに立ち上がったシウバがロー、右ヒジ、カウンターのフックで捌く。ラウンド終了間際、バラルトはシングルレッグを仕掛けるもシウバがスプロールした。

試合はシウバがコントロールで勝ったかに思われたが――スプリットでバラルトの勝利に。勝者のバラルトは試合後のインタビューで「誰と戦うかは問題じゃない。チャンピオンと戦う。ここONEで世界チャンピオンになるんだ」と語った。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE162 エコ・ロニ・サプトラ ヨッカイカー・フェアテックス

【ONE162】飛行機投げも見せたサプトラ、ヨッカイカーをテイクダウンからヒールで仕留める

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
Def.1R2分56秒 by ヒールフック
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

レフェリーはシャオリン。サウスポーのヨッカイカーが左ミドルを見せると、サプトラがダブルレッグで組みつき、ケージ際でテイクダウンに成功した。起き上がるヨッカイカーのバックを狙うサプトラ。正対してシングルに切り替えたサプトラは、それを切られると飛行機投げで再びグラウンドに持ち込む。さらにバックを狙うも、ここはヨッカイカーが起き上がる。相手を潰して背中を着けさせたサプトラは、フルガードのヨッカイカーをケージに押し込み、パウンドを浴びせていく。そして相手の右足を取り、外ヒールでタップを奪った。

「1Rに極めると言っていただろう。次? トップ5と戦わせてほしい。レッツゴー」と勝者は話した」と勝者は話し、5万ドルのボーナスを手にした。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE162   アレックス・シウバ ウアリ・クルジェフ エコ・ロニ・サプトラ キック キム・ジェウン グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ジャレッド・ブルックス ジャレミー・ミアド ジョシュア・パシオ ジョン・リネケル ダニエル・ウィリアムス チャンネル デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク ファブリシオ・アンドラジ ボクシング ヨッカイカー・フェアテックス リース・マクラーレン

【ONE162】「オールドライオンは今もハングリーだ」。バラルト戦へ、アレックス・シウバ―02―

【写真】こだわりがバーリトゥード世代の柔術家な――アレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でグスタボ・バラルトと対戦するアレックス・シウバ・インタビュー後編。

40歳を迎え、充実するストロー級で勝ち続けタイトルも視野にあるというシウバだが、同時にミックスファイト、体重差のあるサブミッショングラップリングに興味を持ち、その闘志を燃やしていた。

下からの攻撃、打撃のある試合、体重差のある組み技を欲するアレックス・シウバ――最後のオールスクール柔術家世代の声に耳を傾けてほしい。

<アレックス・シウバ・インタビューPart.01はコチラから>


――確かにその通りです。

「ガードを取って、人生を過ごしてきたんだ。テイクダウンを取れないときは、引き込んでスイープする。それが僕の才能だし、そうやって勝ってきた。そのことには誇りを持っているよ。それに『試合が楽しみだ。いつも面白い試合をしてくる』ってファンに言われることも本当に嬉しいよ。人々に影響に与えらえることが、モチベーションになっているし、満足しているよ」

――アレックスはデェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太選手と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアの1人です。そして発展し続けているストロー級で今も戦い続けていることにも誇りを持ってほしいです。

「ストロー級はヤングライオンだらけになったね。でもオールドライオンもライオンなんだ(笑)。ハングリーじゃない若いライオンを年老いたライオンは狩っていくからね。ホント、ストロー級はタレント揃いになってきたよ。

今もタイトルを狙っている。でも、以前のようにそこだけを見ているわけじゃない。色々な選手と戦ってエンジョイしたいと感じるようになってきたんだ。そして彼らに勝ちたい。その結果、タイトル戦を戦うチャンスを得ることができれば、もちろん王座返り咲きを目指すよ。

それがノーマルな道だよね。と同時に僕はONEで最も一本勝ちが多い。その特徴を生かして、誰かとミックスファイトを戦ってみたい。1Rは打撃、2Rはグラップリング、3RはMMAでも構わない。僕はどのエリアでも戦えるから。それで家族のためにお金を稼ぐことができれば最高だよ。と同時に、12月のジョシュア・パシオとジャレッド・ブルックスの世界ストロー級選手権試合の行方は気になっているよ」

――もちろん、そうなりますよね。

「きっとブルックスが勝つ。ブルックスはタフで、アグレッシブ、おしゃべりだ。でも彼は僕を名指しにしたことはない。ファンの皆が僕の極めを評価してくれて、ブルックスに挑戦できるなら楽しみだよ。ブルックスはトップ3に勝っている。でも、僕にもチャンスはある。タイトル戦、ミックスファイト、どちらでも構わない。プレッシャーはなく、残りのキャリアを楽しみたいんだ」

――サブミッショングラップリングはいかがでしょうか。MMAガードの使い手が、現代グラップラーと戦う試合も楽しみです。

「そこもありがたいことに、本当に多くの人が尋ねてくれることなんだ。『いつ、ケージでグラップリングマッチを戦うんだい?』って。ONEから要請があれば、いつだって戦うよ。ただし、僕の気持ちとしては、今はMMAかミックスファイトで打撃のある試合を戦いたい。

僕の体はいつまで打撃有りのMMAやミックスファイトを続けられるのか、自分でも分からないんだ。あと1年かもしれないし、あと1試合かもしれない。体と心が応じる限り、続けるつもりだよ。でも、いつ体と心がノーというか、僕にも分からない。そうなった時、もう僕はMMAやミックスファイトを戦うのは無理なんだ。

でもグラップリングは未来永劫に戦うことができる。とはいっても、サブミッショングラップリング戦のオファーが来たら……やっぱり『ノー』とは言えないだろうね(笑)。100パーセント、『レッツゴー』と返答するよ、何があってもね。でも、しつこいようだけどMMAかミックスファイトを戦いたい。特にミックスファイトは戦っておきたいよ。MMAが最初でも、グラップリングが最初でも、ムエタイが1Rになっても構わないから」

――ただ相手にも寄りますが、打撃系の相手ならストライキングマッチが初回に来ますよね。

「そうだね。打撃、グラップリング、MMAという順の試合はファンも大好きだろう。相手? そこは考えていない。ただし、グラップリングではアイデアがあるんだ」

――そこはグラップリングの場合は想定してあると(笑)。

「重い相手と戦いたい。そこに柔術の原点があるから」

――小よく大を制する。アレックスはどこまでもオールドスクール柔術家ですね。

「大きな相手が、僕を仕留めに来る。そういう状況で何ができるか。自分を知りたいんだよ。そうすれば人々もグラップリングとはどういうモノか分かってくれると思う。そういう舞台、背景があれば僕の戦闘本能に火がつき、胸躍るファイトができるだろうね」

――素晴らしいですね。

「オールドスクールだからね。その醍醐味を理解してくれる人は、君も含めオールドスクールだよ(笑)」

――アハハハハ。確かにその通りです。アレックス、今日はありがとうございました。金曜日にアレックスとバラルト戦を楽しみにしている日本のファンに一言お願いします。

「皆の応援に感謝している。僕の心は日本のファンとともにある。ONEは11月に日本大会を開く予定だったけど、来年になると聞いた。日本で戦うことはいつまでも僕の夢だよ」


■ONE162放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■ONE Fight Night03放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE162】ディープハーフ上等。MMA無形文化遺産=アレックス・シウバ─01─「見極める力」

【写真】すっかり渋くなってきたアレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でアレックス・シウバがグスタボ・バラルトと対戦する。

キューバのグレコ五輪レスラーと戦うシウバは、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアだ。デェダムロンが正式に引退し、のび太も2年以上実戦から離れているなか事実上、最後のオリジナル・ストロー級アスリートとなったシウバも40歳。

そのファイトスタイルはパウンドばかりか、四点ヒザが認められたONEルールでガードワークを駆使するという他に例を見ないモノだ。下派のシウバはハーフやオープンガードばかりかディープハーフまで使いこなす。誰もが知っている技であっても、ほとんどがMMAで使わない技術でシウバは試合を組み立てる。まるでMMA界の無形文化遺産ようなアレックス・シウバのファイト、見逃すことはできない。


「練習が長引いてしまって、インタビューに遅れてしまった。申し訳ない」

──全然大丈夫です。そんな時に取材を受けてくれてありがとうございます。

「いつだって大歓迎だよ」

──グスタボ・バラルト戦まで4日(※取材は10月17日に行われた)、調子はいかがですか。

「良い感じだよ。バラルトとMMAを戦う機会を得られて、最高だよ」

──今回はマレーシア、クアラルンプールの試合です。ついにシンガポール在住のアレックスも国境を越えることができましたね。

「そうだね。でも僕が出る大会は、無観客だからあまり関係ないかな。KLでもシンガポールでも。土曜日の朝のファイトナイトはオーディエンスがアリーナにやってくるんだけどね」

──では、ただシンガポールからクアランプールに移動しただけのスタジオショーのような感じですね。

「そうだね。でも、そうやって言われるとやっぱりシンガポールから出て、違う国で試合をすることが楽しみに感じてきたよ。だって3年振りだよ。こうやって海外で試合がデキるようになったのは」

──そうですよね。感慨深いです。では、そのKLで戦うバラルトの印象を教えてください。

「もちろん、タフな相手だよ。あの背の低さとクレイジーでワイルドなパンチ、そしてレスリング能力も高い。アゴも強そうだ。とにかく戦いにくい相手であることは間違いない。でも、僕の方が打撃は上だし、ボトムでもトップでもグラウンドは上だ。10分あればフィニッシュできるだろう」

──レスリングベースの強いフィジカルの持ち主が、寝技を避けてくると難しい試合にならないでしょうか。

「ただ僕の対戦相手のほとんどが怖がっているわけではなくても、寝技を嫌がって避けてきたよ。だから、これまで何度も経験してきた流れになるだろう。それだけにコーチや教え子、そして練習仲間と十分に対策は練ってきたよ。

例え下になっても、ただ柔術ゲームを戦うわけじゃない。MMAを戦うんだ。パンチを貰わずに、逃げさせないようにしないとね。バタフライガードでもそうだ。バラルトを捕らえて離れらないようにしつつ、パンチも受けないで戦う。簡単じゃないよ。殴って来る相手に、そういう試合をするのは。

ただし、グスタボはガードの中に入れると殴ってきそうだね。ある意味ハードだけど、戦いやすい。それにスタンドで戦おうとしても、15分あれば極めることはできる。狙いは一本勝ちだけど、スマートに戦う必要もあるだろうね」

──自分はアレックスのMMAではガードゲームを見られるのが、凄く楽しみです。アレックスの柔術はもともとMMAを想定していたのでしょうか、世代的にもその最後の頃かと。それとも完全にIBJJFの競技柔術の技術を学び、MMA用にアジャストしてきたのですか。

「正直にいえば、これは天から授かった能力だと思っている。MMAに使えると思ったガードワークを使って来たし、そうじゃないと思うと使わない。ただし、それを見極める力があったんだと思う。多くの柔術家やMMAファイターは、MMAではディープハーフは使えないと言っていた。でも、僕はディープハーフがMMAでも有効なことを試合で見せることができている」

──ハイ。

「他の人が無理だと思うポジションでも、僕は効果的に使うことができる。それは僕が神から与えられた力だよ。他の選手の知識や経験をシェアすることもあるけど、大抵は自然と使えるようになっているんだ」

──ハーフガードからアンダーフックは今や道着柔術で見られるスクランブルで、足関節からのスイープはグラップリングやMMAでも多く使われています。

「ホント、その通りだね。それでも『アレックス、なぜ引きむんだ』って指摘されることがあるんだよ。だって、僕の一本勝ちはその殆どがガードからだんだけどね(笑)」

<この項、続く>

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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