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K-1 MMA ONE ONE Revolution Special   オク・レユン クリスチャン・リー 海外 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:9月─その参─オク・レユン✖クリスチャン・リー「解がない」

【写真】期待に違わぬ好勝負だったオク・レユン✖クリスチャン・リー。ただし、ONEの裁定基準に大きなブレが生じたか (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年9月の一番、第三弾は9月25日に行われたONE Revolution からONE世界ライト級選手権試合=オク・レユン✖クリスチャン・リー戦について語らおう。


──青木選手が選ぶ9月の一番、最後の試合は何になるでしょうか。

「オク・レユンとクリスチャンですね。これはもう……判定が分からん。それに尽きます」

──急に北米判定になったのか。ニアフィニッシュ、ダメージより手数、アグレッシブネスの足し算が上回ったような裁定となりました。

「盛んに言っていたニアフィニッシュは、どうなるんだと。ニアフィニッシュで判断すると、ダウンとRNCがあったクリスチャンで明白なはずなんです。そこを追求してONE裁定だと思って戦ってきたんだから、クリスチャンやアンジェラがインスタでめっちゃ怒っているのは理解できます。その気持ちは分かります。

そういう風に判断されるなら、クリスチャンも最初から攻めないよって思ったはずです。1Rからフィニッシュを狙わず、ポイントゲームするわって」

──ONEはどうにも裁定問題が起こりますね。

「でも、これってどこのプロモーションでも起きていることだと思います。曖昧なルールにすると、こうなる」

──ONEに関して言うと、裁定基準の軸が北米ユニファイドと違います。北米ジャッジの論争は打撃&トップという軸があって、枝葉をどう見るのかで意見が分かれます。ONEはその北米の裁定基準を軸とした場合、裁定結果がおかしいという段階を経て、ニアフィニッシュ&ダメージ重視が浸透しました。そのニアフィニッシュとダメージという部分で明確な差がなくても、組みが蔑ろにされる。それがここのところの問題だったのが、今回はニアフィニッシュ&ダメージという軸がズレた。いよいよ、おかしい裁定になったかと。

「そこなんです。これまでも物議をかもした判定はありました。2度目の内藤(のび太)✖(ジョシュア)パシオ……でも、ダメージだというと合点がいかないこともない。

答え合わせができないこともない。

安藤(晃司)✖ティモフィ・ナシューヒンもそう。

テイクダウンダウンはダメージを与えてないという軸があるなら、まぁ……そうなるか、と。

ビビアーノ(フェルナンデス)✖ケビン・ベリンゴンの2戦目、ビビアーノが負けた試合も、それです。

下にされてコツコツいれたら、勝てる。まぁまぁまぁおかしいけど、答え合わせはなんとかできるといえばできる。

和田(竜光)選手とヨッカイカーの判定もおかしいけど、ONEならあるか……というふうに諫めることもできる。

でも、今回の試合は答え合わせができない。どうなったんだ?って。これまでの流れだと、この試合はクリスチャンが勝って、オク・レユンじゃなかったのかという論議になるはず。そうでないと……それなら答え合わせができるけど、今回のは、もう解がない。

それと判定問題とは別に、これはヤバイんじゃないかと思うのが、このおかしな裁定が日本で1ミリも話題になっていないことなんです。なっていますか? なっていないですよね。これはヤバイ、これは終わったなぁと。選手もファンも、今試合を大して話題にしていないんだから」

──判定が話題にならないのは、試合前にクリスチャン・リーとオク・レユンのタイトル戦が話題になっていないということですよね。

「それって、一番ヤバイ。これは潮目が変わった。この日の大会自体がそうですよね」

──日本のファンには日本人選手の結果、成績を伝える。MLBからセリエA、ブンデスリーガ、プレミアリーグ、NBAと一貫して伝え方はそうで。チームの勝利、順位は伝えない。ただK-1やPRIDEの時は外国人同士の対戦も格闘技ファンは楽しめていたので、そこは違うと思うのですが……。

「今は海外のトップとか、気にしないですよね。MMAが好きだったら、クリスチャンとオク・レユンの試合は気になると思うんですけどね」

──つまり、専門メディアですら気になっている人が少ない。そこは本当にヤバいですね。終わっています。

「コツコツ伝えていくと、ある一定のファン層っていうのは獲得できるとは思うんですけどね。特にこの試合は、気になって欲しかった。そうあって欲しい試合だったんですけどね。

MMAは万人に見られるモノじゃないというのは、僕もずっと言ってきました。でも、好きな人間や専門メディアにはこの試合は気にして欲しかった」

──ONE判定基準で、判定結果はおかしかった。ただし、試合内容はそれだけのモノ、期待に違わないモノがあったと思います。

「究極的にいえばONEの戦い方って、これまでは北米的なポイントゲームを排してきた。ポイントで揉めるのは嫌だ。もっとエキサイティングなMMAが見たいということで。でも結果として5Rは究極のカウンター待ちになる。それがまた興味深いですよね。

いずれにせよ、5Rという波のある試合を──どっちか勝ったという風に勝敗を決めるのは無理がありますよ。ラウンドマストでなくても、このRはどっちが取った、ここはこっちだと採点し、その合計R獲得数の多い方が勝者になるとかしないと無理ですよ」

──5分✖5Rを戦って二者択一、これは強引な選択も起こり得ます。

「25分を5分割して、どっちだろう……ってやると、そりゃ最後の印象の方が強いですからね」

──ダウンとRNCが、その後のダウンを奪っていない打撃の攻勢に敗れた。この裁定により、判定になった場合の計算ができなくなると試合の組み立てに迷いは生じないですか。

「僕は最初から、そこは当てにしていないです。全てドミネイトするか、取っちゃうしかないと思って戦ってきたので」

──なるほど。そして……オク・レユン勝利により、再戦となるクリスチャンよりも世界戦に近づいたのではないでしょうか。望むと望まざると。

「望むと望まざると……というか、けっこう、どうでも良いです(笑)。来たらやるけど、どうでも良い。サイクル的に次はないし、また回ってきたらやります」

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ABEMA MMA ONE ONE Championship ONE Revolution ジュリー・メザバルバ スタンプ・フェアテックス デニス・ザンボアンガ ハム・ソヒ リトゥ・フォーガット 山口VV芽生 平田樹

【ONE NEXTGEN】女子アトム級GP準決勝から、ハム・ソヒOUT。メザバルバ IN。GPは混戦模様に

【写真】残念だが、初戦の戦い方を見ると万全の状態でサークリケージに戻ってきてほしいハム・ソヒ。メザバルバは飛躍のチャンスを得た (C)ONE

29日(木・現地時間)、ONE Championshipが公式SNS及びホームページで10月29日(金・同)に開催されるONE NEXTGENで行われる予定だった女子アトム級準決勝をハム・ソヒが負傷欠場することが発表されている。

今月3日に開幕した同GP、初戦を勝ち残った4選手はファン投票の結果、ハム・ソヒ✖スタンプ・フェアテックス、リトゥ・フォーガット✖平田樹という準決勝が決定していた。

24日のONE Revolutionの中継内でこの2試合が発表されてから僅か5日後、初戦の判定勝ちが論争となったものの優勝候補筆頭のハム・ソヒが姿を消し、代役として補欠戦で山口VV芽生を下したジュリー・メザバルバがスタンプと戦うこととなった。


デニス・ザンボアンガ戦を左手一本で戦っていたハム・ソヒ。試合後のリモート会見では、それを「作戦の一部」という風に振り返っていたが、MMAPLANETでは会見終了時には信頼おける韓国MMAメディア経由でチームMADのヤン館長から、腕を負傷していたという情報を得ていた。

ハム・ソヒ陣営としては2カ月以内に訪れる準決勝を想定し、ケガを公表したくはなかったのだろうが──現時点でONEの発表が「負傷」としかないので断定はできないが──、恐らくは腕の負傷が癒えずにGP欠場を断腸の想いで決断したと予想される。

ハム・ソヒが消えたワールドGPは、28歳のメザバルバ✖24歳のスタンプ、27歳のリトゥ✖22歳の平田と登竜門的なステップアップ争いとなる。

メザバルバは未知数な部分も残っているが、しいていえば強味は総合力か。他の3人は攻撃面で組み技の成長が著しいが防御面に穴があるムエタイのスタンプ、勢いのある打撃もディフェンス面が十分でないレスラーのリトゥ、この面子では十分に柔道の投げは通用することが予想されるが、極めという絶対的な部分の成長が欠かせない平田。

長所と短所を併せ持つ3者と、未知数のメザバルバ。誰が頂点に立ってもおかしくない混戦模様のアトム級ワールドGPといえる。

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MMA ONE ONE Revolution オク・レユン クリスチャン・リー

【ONE Revolution】3R以降、圧されたクリスチャン。ダウン&ニアフィニッシュもオクに王座を明け渡す

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
オク・レユン(韓国)
Def.3-0
クリスチャン・リー(米国)

いきなり片ヒザをつく姿勢を2度、3度と見せたクリスチャン。オク・レユンがローを蹴る。クリスチャンが詰めてロー、オク・レユンもローを返す。組み際にヒザを軽く被弾しながらボディロック、テイクダウンからバックに回ったクリスチャンが前方に崩して足を一本フックしていく。外して真後ろにつき、両足を一気にフックしたクリスチャン。すぐに着地して、後方からヒザを突き上げる。

左足をフックしたクリスチャンが、ワキの下から右を突き上げる。オク・レユンは正対すると、一旦離れたクリスチャンが右を当ててシングルからボディロックへ、ウィザーのオク・レユンの首を抱えつつヒザを入れ、右を振るって離れる。クリスチャンの左ハイにワンツーでオク・レユンが前に出るが、右ハイを散らされる。左ジャブ、右ローを見せたクリスチャンは左ミドル、続く右ストレートを当てて時間となった。

2R、左リードフックからオク・レユンが右ローを蹴る。クリスチャンはカカト落としで下がらせるが、オク・レユンもワンツーで前に出る。右を当てると同時に組んだクリスチャンが、右腕を差して大内刈りへ。オク・レユンは倒れず、離れたクリスチャンがワンツーから組むと見せかけ、右を打って離れる。

オク・レユンは左ジャブ、右から左を打ち、さらに左ミドルを蹴っていく。さらにローを入れたオク・レユン対し、クリスチャンがワンツーを入れる。やや大振りになったクリスチャンに、オク・レユンがローを当てる。ローにも右を当てたオク・レユンは、クリスチャンの左オーバーハンドをかわして、圧をかけていく。手数が減ったクリスチャンだが、跳びヒザをキャッチしてテイクダウンを決める。スクランブルでバックに回るや、両足を一気にフックしたクリスチャンが右腕を喉下に食い込ませる。ここで極められるかと思ったクリスチャンだが、オク・レユンはここで向き合って、絞めから逃れ──すぐに時間となった。

3R、左ハイのクリスチャン、オク・レユンがワンツーで前に出る。踏み込んで右を伸ばしたオク・レユンが左右のローを入れる。さらに右を入れ、ヒザを狙ったオク・レユンはクリスチャンの右からのダブルレッグを切る。

それでもクリスチャンはワンツーで前に出てテイクダウンでなくパンチを当てる。一旦離れたクリスチャンは、右を受けてヒザをつき、ヒザやパンチを纏められる。一気呵成に攻めるオク・レユンだが、逆に右を当てたクリスチャンがダウンを奪い、スクランブルでアナコンダへ。これも抜けたオク・レユンは、ネルソンにも離れて右アッパーから左ハイを狙う。クリスチャンは疲れたか、ダブルレッグも動きが完全に遅くなってしまい、左右のパンチから後ろ回し蹴りを受けそうになる。

さらに左を当てたオク・レユンが、動きが落ちたクリスチャンに対し、間合をはかる。残り1分、左ミドルを当てたクリスチャンだが力がない。息を整える両者、オク・レユンが右ボディから右、そして跳びヒザを繰り出す。ボディフックを当てたオク・レユンが、完全に流れを掴んだ。

4R、素早いパンチを振ったクリスチャンだが、オク・レユンが距離を取って離れる。中央でパンチが大きくなるクリスチャンに対し、オク・レユンが首相撲からヒザを突き刺す。ローを入れたクリスチャンも、呼吸を整えて待ちの展開に。オク・レユンも詰めずに時間が過ぎる。ローを蹴り合い、間合を図る両者。クリスチャンが右フックを当てる。残り半分、ヒザ蹴りからスピードを上げたオク・レユンが左ボディから右ローを蹴る。

オク・レユンの右をグローブで受けたクリスチャンは、右を被弾する。さらに右を当てたオク・レユンだが、前進に右を合わされる。右を当て、ワンツーからヒザを幾度となく狙い、さらにパンチを纏めていくオク・レユンが攻勢に。クリスチャンの右ハイをかわしたオク・レユンの右も届かず、この回もオク・レユンのペースのまま終わった。

試合の流れはオク・レユン。ニアフィニッシュはクリスチャンという展開で最後の5分へ。5R、ジャブを伸ばすオク・レユンに対し、クリスチャンはガードを固める。パンチをブロックしたクリスチャンがローを蹴り合い、ミドルからテイクダウンも離れて左ヒジを放つ。オク・レユンの左ハイ、ガードしたクリスチャンがカカト落としで前に出る。

オク・レユンはワンツーも、仕留めに行かない。右を当てたクリスチャンは、右を見せてテイクダウンへ。切ったオク・レユンはジャブの相打ちから左ミドル、クリスチャンは右ローを蹴る。右を見たオク・レユンは、オーバーハンドからのテイクダウン狙いを見切り、ミドルと後ろ回し蹴りのコンビを繰り出す。

ヒザをブロックしたクリスチャンが、挑発する。と、残り30秒でクリスチャンが右を当てると、オク・レユンの動きが止まる。ここでパンチを纏め、距離を取り直したクリスチャンは跳びヒザをかわして時間に。

結果、判定は3-0でオク・レユンに。ニアフィニッシュ&ダメージより攻勢点、北米ジャッジに近いジャッジの判断だったか。

いずれにせよ、激闘を制し新チャンピオンになったオク・レユンは、笑みを浮かべ「凄く嬉しいです。個人的にクリスチャン・リーのことを尊敬していて、凄く好きなんです。その彼からタイトルを手にし、何といって良いか言葉にならないです。近い距離で打撃を当てたことで勝てたと思います。初回は目が見えなくなってしまって、守りが固くなりました。4R、5Rは攻めることができましたが、もっと楽しめる試合がしたかったです」と話した。


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MMA ONE ONE Revolution ジョシュア・パシオ 猿田洋祐

【ONE Revolution】猿田洋祐、ジョシュア・パシオの一発からの畳みかけに完敗、TKO負け。王座奪還ならず

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
Def.1R3分38秒by TKO
猿田洋祐(日本)

タッチグローブ後、すぐに仕掛ける仕草を見せた猿田。右を伸ばしたパシオが左ハイからワンツーを入れる。猿田は離れることなく、近めの距離を取った猿田が左を伸ばすが届かない。さらにローに右を合わされ姿勢を乱した猿田がすぐに立ち上がる。左リードフックの猿田、パシオの反応が良い。さらに距離を詰めていく猿田は、ローを取られそうになり離れる。パシオはいきなりの右ハイからローを蹴るが、急所に。すぐに試合は再開され、猿田に近寄せないようパシオがハイを見せる。右を当てた猿田、パシオも右を返して右ローを蹴る。左ミドルハイから前蹴りで突き放したパシオが、ローを掴みつつ右を当てる

猿田の立ち上がり際に右を被弾した猿田は、スピニングバックフィストにもフック被弾する。ケージ際に下がった猿田に対し、パシオは左右のフックを打ち、猿田も右を返すが左を被弾してヒザをつく。ここから左を連打したパシオ、猿田の動きが止まりレフェリーが試合を止めた。

「ずっとハードな状況だけど、準備はしてきた。このステージでチャンピオンであることを証明できた。2度目の対戦で、猿田の戦いは打開できるようになっていた。僕はカウンターファイターで、それを磨いてきたんだ。そして、試合で見せることができた。どんな状況でも戦えることをフィリピンの皆に見せたかったんだ」と王者は話した。


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MMA ONE ONE Revolution キム・ジェウン マーチン・ウェン

【ONE Revolution】キム・ジェウン、前世界フェザー級王者マーチン・ウェンをカウンターの右でKO

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
Def.1R3分15秒by KO
マーチン・ウェン(豪州)

間合いのはかりあいからウェンが右ロー、続いて右ハイを蹴る。ローを蹴り合い、キムが左ロー、ウェンがジャブを伸ばす。右カーフを続けるウェンが左ハイ、キムが左ジャブを狙うが引き続き右カーフを蹴られる。カーフを蹴るが、右ストレートを受けたウェンが距離を取り直す。それでもウェンは圧をかけて、右を入れる。カーフから右ハイを狙ったウェン、一旦距離を取ったウェンは踏み込んでの右に、右合わされ腰から崩れ落ちる。パウンドの連打で意識を飛ばし、TKO負けとなった。


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MMA ONE ONE Revolution アナトリ―・マレキン

【ONE Revolution】アナトリ―・マレキンのパンチが見えないアリアックバリ、フックでKO負け

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
アナトリー・マレキン(ロシア)
Def.1R2分57秒by KO
アミール・アリアックバリ(イラン)

左ジャブを伸ばすマレキン、さらにワンツーを打っていく、右を振って前に出るマレキンのパンチを連続で受けたアリアックバリのう時が止まる。その後も右フックを当てたマレキン、アリアックバリはハイを見せたが右フックでゆっくりと尻もちつく。立ち上がり際をがぶったマリキンがヒザを連続で入れる。

シングルを切られたアリアックバリはさらにヒザを受ける。懸命に上体を上げたアリアックバリがようやく離れるが、ボディを受け、右を打ち返す。さらにボディから左フックを受けて下がったアリアックバリは、最後にマレキンの左から右、そして左フックで大の字となった。


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MMA ONE ONE Revolution ヴィクトリア・ソウザ ヴィクトリア・リー

【ONE Revolution】リー家次女ヴィクトリア、ボディロックTDから寝技でソウザを圧倒。ヒジでTKO勝ち

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ヴィクトリア・リー(米国)
Def.2R by TKO
ヴィクトリア・ソウザ(ブラジル)

ワンツーを見せあう両者、リーの前蹴りがソウザの顔面を2度ほど捉える。ソウザは構わずワンツーを振るって前に出ると、左を入れる。ソウザの蹴りが足に当たり、スリップしたリーが立ち上がっては組みつくと、直後にボディロックテイクダウンを決める。パス狙いのリーに対し、ソウザはスクランブルも、直後に2度目のボディロックテイクダウンを許す。シングルからレッスルアップで上を取ったソウザに対し、リーはバタフライガード、続いて三角を狙いでハイガードへ。足を組み換えたリーはエルボーから頭を引き寄せる。

体重をかけてクラッチをルーズにしようとするソウザだが、腕を送られそうになり懸命に耐える。リーはエルボーを連打。ここから左腕を伸ばしに掛かり、ついには腹ばいになって仕掛けたリーだが、時間となった。

2R、踏み込んでワンツーを打ち合う両者、右に回るソウザの右に組みついたリーがボディロックでテイクダウンを奪うと、ハーフからエルボーを連打する。足を抜き、ニーインベリー、マウントでエルボーを落とし、背中を見せかけ横を向いたソウザにRNCを狙う。

極め切れないと判断し、再びエルボーに切り替えたリーは、潜って来るソウザにエルボーを落とし、マウント狙いもソウザは足を絡める。左腕を差しあげ、シングルレッグで立ち上がったソウザだが、首を取られてまま大外刈りで投げられる。ハーフ&ギロチンのリーはこれを解いてエルボーへ。右手の自由を奪われ、顔面を守る術がなくなったソウザはヒジを連打されTKO負けとなった。


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MMA ONE ONE Revolution キック ハシガトゥ リト・アディワン

【ONE Revolution】遠い間の蹴りで、ハシガトゥを圧倒したリト・アディワンが判定勝ち

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
Def.3-0
ハシガトゥ(中国)

遠い距離で小刻みなステップを踏むハシガトゥに対し、アディワンが前蹴りを繰り出す。ハシガトゥが左を振って前に出ると、アディワンが飛びヒザを狙う。右を振るって圧力を掛けるアディワンは、パンチが交錯してバランスを崩したハシガトゥが走って離れると、追いかけて跳び蹴りを蹴っていく。再び、間合を図る間合いになるとアディワンが前蹴りから左ミドル、ハシガトゥのテイクダウンを切っていく。

さらに右ミドルを続けたアディワンは、ハシガトゥの左フックに思い切り右を振るい、空振りになっても右ミドルを蹴り込む。これをジャンプして受けたハシガトゥは、ケージ前を左に移動しながらシングルレッグへ。アディワンが同時に放ったヒザ蹴りをキャッチしたが、テイクダウンは奪えず離れる。笑顔を見せながら右ハイを放つアディワンが、またも右ミドルを入れる。ハシガトゥも左ミドルを返したが、拳の攻撃を見せることができないまま時間となった。

2R、ジャブ、右ハイをアディワンが見せ、ハシガトゥの左ハイをブロックする。アディワンの右ミドルが入り、蹴りの間合いが続く。両者に攻めろとレフェリーからコーションが入る。アディワンは右ハイから、フックで前に出てきたハシガトゥに右を打ち込み、下がったところでミドルから左右のローを蹴っていく。さらにカウンターのテンカオを見せたアディワンは、シングルのフェイクにも掛かることなく思い切り右ミドルを蹴り込む。

手の出ないハシガトゥは、ハイをブロックした直後に放った左ローが急所に当たり、試合が中断する。顔をしかめ、屈伸を繰り返すアディワンが再開に応じる。入れないハシガトゥは、近い距離になった時もアディワンの攻撃を受ける。と、前蹴り、ローと連続でハシガトゥの蹴りがアディワンの急所に入る。前蹴りは流したが、続くローにはさすがにアディワンも怒りの表情を見せる。インターバル後、リスタート時にジャンピングスピニングバックキックを繰り出したハシガトゥだが、ほぼ掛け逃げという蹴りだった。

最終回、ハシガトゥが右オーバーハンド、アディワンは右ローを蹴る。右に移動するようになったハシガトゥの左ローがまたもアディワンの急所に入り、2度目のイエローカードが提示される。アディワンは正座して、痛みが治まるのが待つ。再開後、アディワンは右前蹴りからフライングサイドキック。ブルース・リーのような動きを見せたアディワンは、ステップインから右を伸ばす。オーソに戻したハシガトゥは、蹴りのレンジの外からテイクダウンを狙うが、これでは倒すことはできない。アディワンは切って、右ローを蹴り、時間をおいて左ローから右を伸ばす。

続いて右ミドルを入れたアディワンは、これだけ圧倒しているが倒しに行くことはなく距離をコントロールする。と、ハシガトゥのシングルレッグ狙いに右アッパーをアディワンが放つ。残り60秒、今度はアディワンのローがハシガトゥの急所に入る。3度目の中断、一発の勢いはあるが間延びした試合、アディワンもローとミドルは決めたが、パンチは最後まで粗いままで時間となり──なんと、本戦のLIVE中継が始まり、入場式後にアディワンの勝利が明らかとなった。


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MMA ONE ONE Revolution アンダーソン・シウバ キック マーカス・ブシェシャ・アルメイダ

【ONE Revolution】ブシェシャ、一発も打撃を受けずTDからノースサウスチョークを極め白星デビュー

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
Def.1R2分55秒by ノースサウスチョーク
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

注目、ブシェシャのMMAデビュー戦。右を振るって組みついたブシェシャが、ダブルレッグでシウバをケージに押し込み、そのままテイクダウンから即マウントを取る。しがみつくシウバに対し、片ヒザを立てて左のパンチを入れるブシェシャは自ら3/4ガードを取り、右のパンチを落とす。パスから上四方を取ったブシェシャは、左右のヒザを頭部に思い切り入れ、ノースサウスチョークへ。指を立てて大丈夫だという意思表示をしたシウバだが、すぐにタップし勝負は決した。

普通にノーギグラップリングで、キックボクサーを相手にしなかったブシェシャは「夢が実現した。人生には新しい挑戦が必要だ。柔術では何も証明することがなくなった。シウバに感謝している。対戦相手がケガをして、彼が3週間前に試合を受けてくれた。本当のレジェントだ。サイドで腕を取っている時、コーナーのレオナルド・ヴィエイラが待てと指示してくれたんだ。そこからノースチョークを極めにいき、直ぐじゃないけどタップを奪えた」とインタビューで話した。


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【ONE Revolution】ついにMMAデビュー、ブシェシャ「MMAでブシェシャの柔術を見てほしい」

【写真】マウス着用でフェイスオフ、バーチャルメディア会見も経験した(C)ONE

本日24日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE「Revolution」でブシェシャこと、マーカス・アルメイダがMMAデビュー戦でアンダーソン・シウバと対戦する。

ムンジアル13冠、ADCC2度制覇。不世出の柔術家ブシェシャが対戦相手が急遽変更したなか、ようやくMMA初陣を迎える。ONEデビュー戦前に、ブシェシャの心境を尋ねた。


──トーマス・ナルモから、対戦相手が同朋のアンダーソン・シウバに代わりました。

「最後の最後、試合の2週間前かな……対戦相手が代わったのは。4月も色々とあったし、もうこういうことには慣れたから問題ないよ。まぁ、なるようになるって感じだったね」

──4月にMMAデビューを戦う予定でしたが、スリナム相撲のチャンピオンであるウマウ・ケニ・ログログから韓国のカン・ジウォンに対戦相手が変更され、結果的に試合が行われませんでした。それでもいよいよMMAデビューです。

「ようやく実現するね(笑)。柔術からMMA転向を決めてから、1年以上が経ってしまったよ。最初は2月に試合をする予定だったのが、4月になり、ここまで延びた。去年の年末からずっと試合の準備をしてきて、これだけ時間が掛かったけどあとはやるだけだ。レッツゴー。僕らは起こった状況を受け入れて戦うだけだからね。そうやって、ずっと過ごしてきた。そして、試合が行われる。やるだけだよ」

──対戦相手となったアンダーソン・シウバは、ヘビー級キックボクシングで多くの実績を残しています。ただ対戦相手が代わっただけでないかと。

「う~ん、僕のやるべきことは変わりないからね。打撃には気を付けるということ。トーマス・ナルモもストライカーだったし、どの対戦相手だってデンジャラスだから。前に組まれた相手も、楽な相手は1人もいなかった。皆、危険な相手だったよ」

──柔術やグラップリングのトップステージでの経験値は文句なしのブシェシャですが、パンチがある戦いに挑むことで試合前の心境に違いはありますか。

「それを望んで転向してきたわけだからね。柔術とノーギを戦ってきて、今度はリアルファイトで自分の力をテストしたい。自分の柔術MMAが、どれだけ通じるかを試したい。居心地の良い場所から離れても、そういうチャレンジがしたかった。MMAだからといって、自分のやりたいことをやるわけだから柔術やノーギの時と気持ちに変りはないよ」

──今回の試合はATTで準備してきたのですか。

「そうだよ。そのためにフロリダに移り住んだ。ATTには多くの選手がいるけど、マルセーロ・ゴン、マルコス・アウジェリオ・ペイザォン、アントニオ・カルロスJr、そして同じ週末にUFCで戦うジャイルジーニョ・ホーゼンストライクらと準備してきたよ。対戦相手が代わっても、ストライカーはストライカーだし、ゲームプランもさほど変わらない、同じように皆と練習してきた」

──当然のようにブシェシャにとっては、柔術が一番の武器です。MMAを戦うことで、どのような試合を見せたいと思っていますか。

「ずっと練習してきたことを出したい。どんな状況でも対応できるように準備してきた。スタンドでも、そうだよ。もちろん、グラウンドでもね。打撃を使うことも問題ない。とはいえ初めての試合だからどうなるかは……試合が始まらないと分からない。ただし、練習で十分に使えるように仕上げてきた」

──では、この試合のキーはどこになると考えていますか。

「う~ん、どうだろう……。距離、角度、レベルチェンジ、スマートに戦うことかな」

──柔術家がMMAで勝つと、柔術の勝利という見方が今もあります。キックボクサーやレスラーにはないことです。ブシェシャも柔術の優秀性を見せるために、MMAで戦うのでしょうか。

「自分は何をできるのか、それにチャレンジして証明したい。もう柔術のタイトルはこれ以上、必要ない。最高の記録を残してきた。今は自分が別の場所でやっていけるのか。そのチャレンジをしているんだ」

──ドゥリーニョなどはMMAとグラップリングを並行して戦っています。来年、ADCCもありますが、ブシェシャの出場は?

「もう出ないだろうね。僕の柔術家としてのキャリアは幕を閉じた。柔術はルールが大きく変わって、選手が戦いにいかない。ポイントで勝てば良い。そういう戦いは、僕はやる気が起きない。だから柔術で試合をすることは、もうないと考えている」

──ノーポイント&サブオンリーの方は?

「ノー、今の気持ちでは戦いたいとは思わない。これからの目標はパンチのある戦いで勝つことだから」

──ではMMAファイターとしての目標は、現状でどのように考えているのでしょうか。

「この試合に勝ってから一歩、一歩進んでいきたいと思っている。デビュー戦で学ぶこともあるだろうし、これからことのことはここが終わってから考える。今はこの試合に集中しているんだ」

──最後に日本のMMAファンだけでなく、柔術愛好家の皆にも一言メッセージをお願いできますか。

「僕はもう柔術やグラップリングの試合には出ない。でも僕の柔術をケージの中で見せる。僕の柔術を見ていてくれた人たちも、MMAでブシェシャの柔術を見てほしい」

■視聴方法(予定)
9月24日(金・日本時間)
午後8時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時00分~ONE Super App

■ ONE「Revolution」対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] オク・レユン(韓国)

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
【王者】カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
【挑戦者】メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ジョシュア・パシオ(フィリピン)
[挑戦者]猿田洋祐(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
キム・ジェウン(韓国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
アナトリー・マリキン(ロシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ヴィクトリア・リー(米国)
ヴィクトリア・ソウザ(ブラジル)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ハシガトゥ(中国)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ペッダム・ペッティンディー・アカデミー(タイ)
内藤大樹(日本)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・アルメイダ(ブラジル)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)
ジャン・チェンロン(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ジェームス・ヤン(米国)
ロエル・ロサウロ(フィリピン)

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